スポーツ
-
スポーツ 2017年07月17日 16時00分
プロレス解体新書 ROUND58 〈プロレスと格闘技の狭間〉 混迷を象徴する“藤田vs永田”
総合格闘技で華々しい結果を残して、新日本プロレスのマットに凱旋を果たした藤田和之。IWGPヘビー級王座にも君臨し、2001年6月6日の日本武道館大会では、永田裕志を挑戦者に迎えた 表向きにはプロレス大賞の年間最高試合賞(ベストバウト)を獲得したが、実際は新日“冬の時代”の幕開けとなる一戦であった。 2000年1月にPRIDEへの参戦を果たした藤田和之は、当時の格闘技界で“霊長類最強”の呼び名をほしいままにしていたマーク・ケアーに、大番狂わせの判定勝ち。 さらに、ケン・シャムロック(キング・オブ・パンクラシスト、UFCスーパーファイト王者)、ギルバート・アイブル(リングス無差別級王者)と、日本でなじみの深い強豪にも連勝し、一躍、総合格闘技界のトップランナーとなった。 古巣の新日本プロレスとしても、そんなニュースターを放っておくわけにはいかない。'00年の退団から1年4カ月ぶりに新日マットに登場した藤田は、スコット・ノートンを破ってIWGP王座を戴冠した。 「ここで業界やファンが足並みをそろえ、プロレス界の代表として藤田をバックアップしていたならば、もしかしたら後に、『プロレスラーは弱い』との誹りを受けることはなかったかもしれません」(プロレスライター) しかし、王者の藤田はすんなりと受け入れられなかった。 「例えば、AKB48グループのメンバーが多数出演したドラマ『豆腐プロレス』で、主役以上に好評を博したのが、本来は脇役だったはずの島田晴香(役名・ユンボ島田)でした。ドラマとはいえプロレスに対する島田の真剣さが、視聴者に伝わったんですね。しかし、藤田の場合はその真逆でした」(同) 抜群の身体能力に恵まれながらプロレスになじもうとせず、格闘技の世界に転身したという来歴への不満。プロレスよりも格闘技に目が向いているのではないかとの疑念。 ビッグマッチのみに出場する藤田に比べ、普段の巡業で団体を支え続ける選手たちへの同情。新日退団後に藤田が属した猪木事務所(アントニオ猪木)によるゴリ押しへの反発。 ファンの多くが藤田の背後に、リング上の闘い以外のさまざまを見ていた。 また、他のレスラーたちも藤田に対して複雑な思いを抱いていた。 「新日の先輩レスラーたちからすれば、もともとの藤田はプロレスに適応できなかった落ちこぼれです。いくら格闘技で結果を出したからといって、会社の方針一つでいきなり上に立たれたのでは、面白いわけがない」(スポーツ紙記者) 藤田が王者になるというだけならば、まだ甘んじて受け入れられても、それに挑戦して負けたとなれば、選手としての格付けにも関わる大問題だ。そのため藤田絡みのカードは、どうしても不自然なことになってしまう。 まず、新日に復帰した当初の藤田が挑戦を表明したのは、そのときのIWGP王者・佐々木健介だったが、藤田戦を前にあっさりノートンに王座を明け渡してしまった。 「コアなファンは“藤田に負けたくないから王座から降りた”と見透かしているのに、その試合後のマイクで健介が言い放った『藤田、正直すまんかった』の白々しさといったらもう…。それからしばらくの間、健介は何をやってもしょっぱい“塩介”と嘲られることになりました」(同) もしも藤田が三銃士らと直接対決して、これを倒していたならば…。トップどころの技量からすれば、不器用といわれる藤田をうまくリードして、王者として認められる存在にまで育てられたかもしれない。しかし、そうしたカードが組まれることはなかった。 ファンの不服は、藤田の試合内容にまで及んだ。王座を奪取したノートン戦では、勝利を告げられた藤田がなおもスリーパーホールドで締め続けていると、落ちて失神したはずのノートンが藤田の膝に手を当てて、「早く技を解いてくれ」とばかりに合図を送ったのだ。 その様子がテレビカメラにしっかりと映されたことで、一部ファンからは“ノートンもみもみ事件”と揶揄されることになった。 そうして迎えた初防衛戦。挑戦者として名乗りを上げたのは、永田裕志だった。 「永田ならば技術面でも対応できるし、同じレスリング出身の藤田を先輩として思いやる気持ちもあったでしょう。のちに格闘技戦に駆り出されたように、上からの頼みを断りきれない人のよさもあります」(同) そんな永田のリードと対応力もあって、この試合はプロレス大賞にも選ばれる好勝負となったのだが、その最後の最後で藤田がやらかしてしまう。 グラウンド状態の永田に対して、膝を連発で落としてのレフェリーストップ勝ちとなったのだが、その膝がまったく永田に当たっていないのだ。ただただマットに膝をぶつける様子が、またもやテレビにしっかりと映し出されていた。 「これが、例えばスタン・ハンセンなら、当たっていないラリアットでもファンは不満を口にしないが、残念ながら藤田には、まだそこまでの信用がありませんでした」(同) ファンからの共感を得られないまま“格闘技風プロレス”は続けられ、新日は長い冬の時代を迎えることになった。
-
スポーツ 2017年07月16日 19時45分
怪物・清宮「最後の夏」を阻む意外な盲点
怪物の「最後の夏」は、白星スタートとなった。7月15日、清宮幸太郎が主将を務める早実が初戦を迎え、第一打席で先制の2ランアーチを放った。その高い放物線、スイングの速さに「天性のホームランアーティスト」であることを再認識させられたが、甲子園出場、日本一の夢を達成するには“試練の連続”となりそうだ。「皆を乗せることができて良かったと思います」 試合後の共同インタビューで、清宮は第一打席の本塁打についてそう評していた。通算104号アーチ、通算本塁打の最多記録は神港学園(兵庫)の山本大貴の残した107本(2010−12年)。西東京大会中での到達も可能となったが、「良かったと思います」の言葉とは裏腹に、清宮は笑っていなかった。 第二打席は平凡なセンターフライ、第三打席は無死満塁の好機にまわってきたが、セカンド後方の凡フライに終わっている。南平高校投手の力投もあるが、怪物は打ち損じたと思ったはずだ。 学校関係者によれば、「校内スケジュールによる影響ではないか?」と言う。「西東京の予選が始まる数日前まで、早実は校内試験の影響で野球部も一週間ほど活動を停止していました。野球強豪校のなかでは校内試験前であっても、本番さながらの練習試合がガンガンやっているところもあります。実戦練習が遠ざかっていたので、清宮の打撃も本調子ではなかったと思います」 早実はシード校でこの試合で初戦だが、対戦した南平は1試合を勝ち上がって臨んでいる。快音が第一打席だけだったのは“実戦感覚”が鈍ってきたからだとすれば、早実は試合のなかで調整していくしかないようだ。 また、早実は「賭け」に出たようだ。 正捕手だった雪山幹太(2年)を投手に、三塁手だった4番の野村大樹(2年)を捕手に動かす新布陣で臨んでいる。先の学校関係者によれば、『投手・雪山』を初めて実戦テストしたのは、5月28日の招待試合。以後、至学館、九州学院と強豪校相手に好投を続け(練習試合)、背番号1が渡された。「中学時代(神戸中央リトルシニア)はエースだった」(同)ともいうが、1カ月余で大事な夏の甲子園予選本番を託すのはあまりにも危険だ。「清宮以外、全員が投げることも…」 和泉実監督は大会前、マスコミ陣にそう話している。捕手にコンバートされた野村も6月中に投球練習を行っていた。早実の弱点が投手力であることは指摘されていたが、「大丈夫か?」の声はライバル校からも聞かれた。 新エース・雪山は、たしかに真っ直ぐも速い。スライダー系の変化球でストライクが取れずにカウントを悪くし苦しんでいた場面もあった。しかし、南平打線は試合中盤までヒット数で早実を上回っていた。清宮の一発で先制しても、試合主導権をとることはできず、共同インタビューで笑顔が見られてなかったのは、こうした試合展開に一抹の不安を持ったからではないだろうか。 日大三、東海大菅生、国士館などの強豪・ライバル校は、組み合わせ抽選会の結果、決勝戦まで決勝戦までぶつからないことになった。このクジ運の強さからしても、清宮の「持って生まれたスター性」と「強運さ」を感じる。怪物のバットはまだ試運転状態。本調子となる西東京大会決勝、甲子園本番へと勝ち上がることができればいいのだが…。(スポーツライター・美山和也)
-
スポーツ 2017年07月15日 16時30分
球宴の裏で金本監督が決断! 秋山に藤浪の代役はさせない…
オールスターゲームの第一戦がナゴヤドームで行われた(7月14日)。その華やかな舞台とは裏腹に、金本知憲監督(49)が悩んでいるという。阪神から選出されたマルコス・マテオがパ・リーグ打線に決勝打を献上してしまったが、そのことではない。17日からペナントレース後半戦が再開される。僅かではあるが、休日を挟むため、先発投手のローテーションをどう組み直すか、金本監督は決断を迫られていた。 「球宴で指揮を執るのは、前年度の優勝監督です。Aクラス入りしたチームの監督がコーチ役を務め、Bクラスだった監督は『夏休み』となります。金本監督には考える時間がたっぷりあって…」(ベテラン記者) 「夏休み」とは言っても、自軍の練習を見なければならないので完全休養とはならないのだが…。 阪神は本拠地・甲子園球場で後半戦を再開させる。対戦チームは首位・広島だ。これ以上ゲーム差が開けば、広島の独走態勢となってしまう。当然、「3連勝」を狙うだろう。最低でも「勝ち越し」が必須となるが、その広島戦を任せる3人の先発投手が決まらないのだ(同日時点)。 「順当にいけば、メッセンジャー、秋山、岩貞でしょう。でも、問題なのは秋山です。後半戦、秋山に何曜日を託すべきなのか…」(関係者) プロ8年目の今季、秋山拓巳(26)は大きく成長した。ルーキーイヤーにプロ初勝利を挙げたものの、その後は主に二軍暮らし。腐らずに懸命に努力した結果が今季のローテーション入りにつながったが、その活躍が金本監督を悩ませている。 「前半戦、秋山は火曜日を任されてきました。火曜日は3連戦のスタート。対戦カードを週別に見た場合、3連戦の初戦は火曜日と金曜日ということになります。監督の立場からすれば、火曜日を任せた投手には、次の日曜日まで計6試合をこなさなければならないので、できれば中継ぎ投手を温存したい。長いイニングを投げてもらいたいと思っています」(前出・同) 秋山はここまで7勝4敗、十分に首脳陣に期待にも応えている。しかし、試合中盤に失点する傾向もあり、秋山の登板した試合を確実に勝利につなげるとすれば、6回あたりで中継ぎ投手と交代させたほうがいい。また、プロ8年目とはいえ、開幕からローテーション入りしたシーズンは今年が初めてだ。ここまでの頑張ってきた蓄積疲労が夏場に出て来ないとも言い切れない。 「本当は、後半戦から藤浪(晋太郎=23)を一軍復帰させる青写真もあったんです。昨季までは、火曜日が藤浪、金曜日がメッセンジャーというローテーションでしたし」(前出・同) その藤浪は7月2日の二軍戦でも“結果”を出せなかった。5回途中、相手バッターの頭部を直撃させ、危険球退場となった。「この試合で好投すれば、後半戦から一軍合流」と首脳陣は考えていたのだが、二軍落ちした原因でもある制球難はまったく解消されず、逆に「今季はいないものと考えたほうがいい」の声まで出る始末。完投能力の高い藤浪の不振が、中継ぎ投手を登板過多にさせ、他の先発投手たちも「長いイニングを投げなければ…」と追い詰めているのだ。 「藤浪の制球難ですが、頭部直撃死球によるイップスも指摘されています。WBC球とNPB公式球の違和感にいまだ苦しんでいるとの指摘もあれば、そのWBCでカットボールを多投したツケで、ストレートのキレを喪失したとの見方もあります。いずれにせよ、復活まで時間が掛かりそう」(プロ野球解説者) 先発投手は「中6日」で投げるので、秋山を17日からの広島戦で使えば、後半戦も自動的に中継ぎ投手を出しにくい“火曜日”で投げ続けることになる。かといって、広島とのゲーム差をこれ以上大きくさせたくないので、好調の秋山をぶつけたいところ。 金本監督は球宴第2戦で登板する秋山をテレビ観戦しながら、「長いイニングを投げさせて疲れさせてくれるなよ」と、広島・緒方孝市監督に祈っているのではないだろうか。(スポーツライター・飯山満)
-
-
スポーツ 2017年07月14日 16時00分
吉田沙保里と伊調馨が“場外タックル” 東京五輪レスリング出場枠減で大揉め必至
以前、レスリングの吉田沙保里(34)と伊調馨(33)の不仲説が流れたことをご存知の方もいることだろう。2人は否定していたが、本当のところは誰も分からない。国民栄誉賞にしてもそうだ、吉田沙保里が受賞して、オリンピック4連覇を成し遂げた伊調がなぜ外されたのか今もって謎のままだ。そして今、この2人のオリンピック金メダリストが“場外乱闘”を繰り広げることになる? リオデジャネイロ五輪・女子レスリング58キロ級を制した伊調馨(33)がギネス世界記録に認定された。'04年のアテネ五輪からの4連覇の偉業が認められたわけだが、次のステージとなる東京五輪のレスリング種目に異変が起きていた。 「リオ大会までレスリングは344選手が出場していましたが、東京大会からは288人に削減されることが決まったのです。国際オリンピック委員会の臨時理事会で決まったのですが、日本側はその動きを全く知らず、まさに寝耳に水。しかも、日本選手に対して、ホスト国のアドバンテージである本大会出場への優先権を認めないというのです」(体協詰め記者) この情報がレスリング関係者に届いたのは、明治杯全日本選抜レスリング選手権(6月18日)の直前。大会中、男女主要選手は「勝てばいい」と淡々としていたが、実際は違った。 「レスリングはフリー、グレコローマン、女子の3スタイルがあり、体重別の階級が設けられている。ところが、国際的な関心が薄いことから、過去には正式種目からの除外も検討されたことがあり、五輪がTV放映権料と企業協賛で成り立っている以上、置かれている立場は厳しいんです。それでも日本は、ホスト国の出場枠について1人でも多く設けてもらうつもりです」(スポーツ紙記者) 出場枠でトバッチリを食らいそうなのが女子だ。もう1人の金看板、吉田沙保里は代表コーチに就任しており、セミリタイア状態。 「しかし、吉田は目を掛けている若手が何人かいて、その選手を推したい。対する伊調もギネス授与式で東京五輪のことを聞かれ、『誰が私のスイッチを押すのか…』と去就を曖昧にしている。伊調のスイッチが入るのなら、何とかしてやりたいというのが協会の総意ですが、世界大会に出ていないためにホスト国のアドバンテージを使うしかない。つまり、吉田の教え子と伊調が五輪の“椅子”を争うことになるわけです」(前出・体協詰め記者) 以前、この2人は2回戦っている。階級が違うので一概には言えないが、いずれも吉田が勝利している。東京五輪出場をタックルしてフォール出来るのは果たしてどっち? 場外バトルが始まった。
-
スポーツ 2017年07月14日 13時00分
名古屋場所で4横綱時代終焉か? 「鶴竜」「稀勢の里」満身創痍の土俵際
熱波の中で始まった名古屋場所の五日目に珍しい場面が出現した。白鵬と貴景勝の一番だ。激しい突き合いの最中に、お互い見合って両者の間があいた。すると、攻めてこない貴景勝に白鵬は仁王立ちで「来い!」とばかりに両手を広げたのだ。まるで、稽古場で胸を貸してやっているような振る舞いに会場がどよめいた。 そうした盛り上がりの中、水を差すように横綱・鶴竜が早くも4日目で休場した。鶴竜の休場は2場所連続7度目で、師匠の井筒親方は鶴竜が次に出場する場所で進退を懸けると語った。そんな不安の中、期待されているのが白鵬(32)の史上最多の通算勝ち星更新だ。元大関魁皇の持つ1047勝をいつ更新するか、連日ファンの目が白鵬に集まっている。他にも見どころや注目力士は多いが、気になるのが、先場所は左肩のケガが治らず、無念の途中休場した横綱3場所目の稀勢の里(31)の動向だ。 弟弟子もろとも、いきなりの黒星スタートとなったわけだが、稀勢の里はすでに場所前から、決して安心できる状態ではなかった。二所ノ関一門の連合稽古でも、2日連続でベテラン嘉風にいいようにしてやられていたのだ。「アーッ」と声を荒げて土俵を飛び出す場面もあり、2日間とも負け越しに終わっている。 「よほどショックだったのでしょう。稀勢の里は滅多に稽古を休みませんが、この連合稽古の翌日は、疲れが出たと稽古場に姿を見せませんでした。また、高安との稽古でも、あっさり負けて首をひねるシーンも目立ちました。今思えば先場所、無理して出場したのが失敗だったのではないか。もし、しっかり休んでいたら、今場所は優勝候補の最右翼でしたよ」(担当記者) そんな不安だらけの稀勢の里だが、中でも特に気になったのは、稽古の「最初の一番」に、まるで判で押したように負けていたことだ。 稀勢の里は名古屋入り後、5日までに8日間稽古をしている。そのうち、最初の一番で勝ったのは5日の高安戦だけ。それ以外は全部、黒星が付いた。 「相撲は1日一番。その一番に全力を出せるよう必死で調整するんです。もっと言えば、その日の最初の一番に勝てば、残りの稽古は全部負けたっていい。最初の一番の勝率が極端に悪いということは、集中力の欠如。まだケガをした身体に不安を抱えている証拠です。大丈夫か、ちゃんと取れるかとヒヤヒヤしながら取っているので、集中できないのでしょう」(協会関係者) 唯一、稽古内容がよかったのが5日で、高安との稽古で10番取って10連勝した。 「あれで体的にバシッとはまった。あとは土俵の中で(勝負)勘が戻れば…」 気をよくした稀勢の里はこう述べ、名古屋場所の出場を決めた。しかし、なぜか負けた高安が「自分のことだけ考えてやるだけです」と笑顔だったのが印象的だった。もしかすると悩める兄弟子に花を持たせたのだろうか。 それにしても、4横綱時代もいよいよ危ない。鶴竜もそうだが、稀勢の里も怪我の状態によっては突然に“引退”なんてことになるかもしれない。土俵際いっぱい! 踏ん張り切れるか。
-
-
スポーツ 2017年07月13日 16時00分
熱き侍たちが躍動!! メジャーリーグ Times 岩隈久志に残された4つのシナリオ
マリナーズ岩隈久志の投手生命に暗雲が立ち込めている。 今季の岩隈は味方の得点援護がなかったこともあり、1勝も挙げられないまま5月12日に「右肩の炎症」を理由に故障者リストに入った。その後、6月下旬の復帰を目指してリハビリに励んだが、5月下旬に痛みがぶり返し、復帰を急ぎ過ぎているのではないかという懸念が広がった。それでも6月下旬の復帰にこだわる岩隈は、数日肩を休めただけで投球練習を再開。紅白戦で安定した投球を見せたため「マイナーで2試合投げた後、6月24日か25日にメジャー復帰」というタイムテーブルが設定された。 マイナーでの最初の登板はレベルの低い1Aでの試合だったため、岩隈はスプリッターとスライダーを多投して4回を1安打無失点に抑える好投を見せた。これに気をよくしたマ軍首脳は3Aで1試合投げさせた後、6月25日(日曜日)に引き上げて、その日のゲームに先発させることにした。 しかし、3Aでの登板(19日)で岩隈は全球種の制球に苦しみ、初回にソロアーチを打たれて1失点。2回には四球を2つ出したのが致命傷になり3失点し、2回を投げただけで降板した。 さらにゲーム後、肩に痛みが走る中で投げていたことが判明。6日後に予定されていたメジャー復帰は無期限延期になった。 このような事態になったのは、岩隈が6月下旬の復帰に強いこだわりを持っていたため、肩の炎症が治り切っていないうちに復帰に向けたピッチングを始めたからだ。 その心情は痛いほど理解できる。岩隈がマリナーズと交わした契約には、「'16年と'17年の2年間で324イニング以上投げると、'18年は自動的に年俸1500万ドル(16.5億円)で契約する」という条項がある。昨年、岩隈は199イニング投げているので、今季125イニング投げた時点で契約更新となる。しかし、5月中に31イニングを投げただけで故障者リストに入ったため、今季中に125イニングに届くには6月下旬に復帰する必要があったのだ。 その6月下旬の復帰が流れたため、「2018年に年俸16.5億円でプレーする」ことは絶望的になった。ならば今後、岩隈はどうなるのだろうか? 考えられるシナリオは次の4つだ。 シナリオ(1):シーズン終了後、FAになって他球団と契約 岩隈が8月半ばまでに復帰し、シーズン終了まで先発で防御率4.00レベルのピッチングを見せた場合、ローテの若返りを図っているマリナーズのディポートGMは岩隈との契約更新を見送るだろう。そうなると岩隈はFAとなって他球団と契約することになる。先発のコマが足りないオリオールズ、エンジェルス、ツインズ、ジャイアンツ、カブスなどが1年700〜800万ドルのオファーを出して獲得しようとすると予想される。岩隈は来年4月に37歳になるので年齢がネックになり、複数年契約をオファーするところはないだろう。 今オフのFA市場は、先発投手のいい出物が少ない。3球団くらいの競合になれば1年1000万ドルくらいまで金額が上がる可能性もある。 岩隈は2013年にア・リーグのサイヤング賞選考で3人の最終候補に残った実績があり、制球力に関してはメジャー屈指のレベルという評価が定まっている。肩の故障リスクが高いというネックはあるが、故障がなければ、悪くても2ケタの勝ち星と4.00前後の防御率は期待できるので、先発の4番手にうってつけだと考えるチームは少なくないはずだ。 シナリオ(2):年俸500〜800万ドルの1年契約でマリナーズに残留 岩隈がシーズン後半の早い時期に復帰して、シーズン終了まで安定した防御率3点台後半のピッチングを見せ、なおかつシーズン後半、マリナーズの若手の先発投手たちが伸び悩んだ場合、ディポートGMは岩隈に1年500〜800万ドルのオファーを出し、引き留めにかかるだろう。岩隈は自宅がシアトルにあるので、オファーされた金額が相場より低くても、残留を選択する可能性が高い。 シナリオ(3):8月末までにトレードで優勝を争うチームに移籍 岩隈の肩の故障が7月半ばまでに回復し、ローテに復帰して3点台前半のピッチングを見せた場合、ポストシーズン進出の望みが消えたマリナーズは、8月末までに優勝を争うチームに岩隈をトレードし、見返りにマイナーの有望投手を獲得する可能性がある。8月末までにトレードされた選手はポストシーズンでプレーできるので、岩隈に思わぬビッグチャンスが訪れるかもしれない。 シナリオ(4):日本球界復帰か引退 肩の痛みが取れず、シーズン中に一度も復帰できなかった場合は、メジャー契約をオファーしてくる球団が現れない可能性もある。そうなると、気長に痛みが取れるまで待ってくれる日本のチームと契約するのが最善の策になる。だが、肩の炎症の状態が、いつまでも改善されない場合は引退を選択する可能性もある。スポーツジャーナリスト・友成那智(ともなり・なち)今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流。アメリカ野球に造詣が深く、現在は大リーグ関連の記事を各媒体に寄稿。日本人大リーガーにも愛読者が多い「メジャーリーグ選手名鑑2017」(廣済堂出版)が発売中。
-
スポーツ 2017年07月13日 11時00分
オリックス伊藤光 意地のタイムリーでエース金子千尋に5月30日以来の7勝目をプレゼント!
▽12日 オリックス 6-3 北海道日本ハム(京セラD)オリックス9勝5敗 観衆33,309人 大谷効果もあり、平日にもかかわらず3万人以上の大観衆を集めた京セラドーム大阪は、オリックスが4連勝で借金を3まで減らし前半戦を終了した。 一昨日から止まらぬオリックス打線は2回、日本ハム先発で、プロ入りからオリックス戦無敗の大谷を攻め、1死満塁から大城が押し出しの四球で先制。1回1/3で大谷をマウンドから引きずり降ろした。2番手のメンドーサから伊藤が左翼線を破る3点適時二塁打を放つなどこの回に大量5点を先制。 オリックス先発の金子は調子がわるいながらも5回3失点で切り抜け、この2日間登板機会がなかったリリーフ陣が1イニングずつキッチリと抑えて、金子に5月30日以来となる7勝目をプレゼントした。■4連勝で、前半戦を借金3で終えた福良淳一監督のコメントーー大谷を引きずり降ろしましたが? 「30から50球というのは聞いてたから。何とか球数を投げさせることは出来ないかなという話はしてましたけど」ーー選手にはボールを見てと? 「そうですね。大城のフォアボールも良かったし、(小谷野)栄一のフォアボールも大きかったですね」ーーピッチャーが代わった矢先に伊藤が… 「光のツーベースは大きかったですね。いい仕事をしてくれました」ーー金子は良くなかった? 「コントロールがね。球数も多くて。ああいう金子を見たことがないんですけどね。何とか5回まで投げてくれて、勝ちがついて良かったんじゃないですか」ーーリリーフ陣も登板間隔が開いていたが? 「ちょっと心配だったんですけどね。開きすぎて。キッチリといい仕事をしてくれました」ーー4連勝で手応えを感じられた? 「今の戦いが出来てたら、(後半戦の)勝負は出来ると思います」ーー本当は休みたくない? 「そうですね。そのまま行きたいですけどね(笑)。ありがとうございました」■2回、1死満塁から左翼線を破る3点適時二塁打 伊藤光のコメントーーあの場面は? 「単純にチャンスだったから積極的に行って、初球から甘い球が来てたので」ーー打った瞬間抜けたと思った? 「抜けると思ったし、ゴロの打球だったけどしっかり芯で捕らえてたんで、大城がファーストからホームに帰って来てくれて、2点より3点のほうがいいので良かったです」ーーなかなか出番が少ない中、調整が大変だと思うが? 「なかなか…ピッチャーの感覚も無くなっちゃうし、打つとか打てないとか難しいんですけど、そういう気持ち…状況によって自分が何をするべきか?どういう風なバッティングをしていけばいいのか?ということはいつも考えて練習をしっかりやっています。その結果がこういう形になって…その次の打席も送りバントを決めましたし。そういう役をするバッターなんで。こういうことがしっかり出来れば、きょうみたいに結果としても繋がってくるんだなと思いました。出たところで、自分の役割を果たしていくしかないんで」ーー自分にとってもいい形だった? 「結果、自分が出たときというのは、絶対に試合は勝ちたい。(金子)千尋さんと組むときしかスタメンじゃないし、それに合わせるということじゃないですけど…。チームとしていいか悪いかは別として、後半戦の流れに持っていける3連戦だったと思うので、その点は良かったなと思います。自分はやること変わらないし、レベルを上げていかなきゃいけないんで、それは変わらずやっていきたいと思います」ーー最近、金子選手が調子を落としているが、どのように感じているか? 「受けてて感じるのは、相手もエース級のピッチャーをぶつけてくるんで、なかなか先に打線が援護をしてあげられなくて、負けがついてしまった試合もあるので、だから今調子があまり良くないときこそ、バッターとして何とか援護していけば、(山崎)福也も西もああやって長いイニングを余裕を持ったピッチングができるので、そう簡単にはいかないですけど。そういうのがチームだと思うし。あとは千尋さんが打たれたらキャッチャーの自分の責任でいいので。その代わり自分は千尋さんを信じて投げさせるし、バッターこともいろいろ勉強するし、その繰り返しだと思うので、あまり綺麗に抑えようとか思い過ぎると、苦しくなってしまうので、思い切って攻めたりとか、苦しくなったときはもっと粘るということがこれからも続くと、ピッチングとしてはいいことだと思います」■先発5回、被安打5、失点3の内容。5月30日以来の7勝目。金子千尋のコメント 「序盤から点を取ってもらったのに、いいリズムで投げることができませんでした。ボール先行もあり、もう少し早いカウントで勝負できればよかったです」取材・文・写真 どら増田(オリックス番ライター)
-
スポーツ 2017年07月12日 17時00分
稲葉氏で一本化 侍ジャパンが「スター監督」を捨てて実務タイプを選んだワケ
稲葉篤紀氏(44)で一本化。侍ジャパンの次期監督が「内部昇格」になるとは、誰も予想できなかった。 7月11日、侍ジャパン強化委員会を統括する井原敦委員長が報道陣に対応した。個人名こそ明かさなかったが、「7月末までに決定というスケジュールに変更はないか?」の質問には「大丈夫だと思う」と言い切った。この時点で、小久保前監督の下で打撃コーチを務めた稲葉氏の昇格を確信した。 「NPBは日本ハム球団に稲葉氏の今後について確認をし、その動きが漏れ伝わってきました。一部で栗山英樹監督が代表指揮官を務めるのではないかとの一報が出たのもその影響です。稲葉氏は日ハム球団の『スポーツ・コミュニティ・オフィサー(SCO)』の肩書もあります。代表監督に就いたときに球団に迷惑をかけてしまう可能性があるかどうかを確認し、正式候補の一人になりました」(関係者) 強化委員会は数人の候補を立て、稲葉氏だけが前向きな回答をしたという。先の関係者によれば、最後にオファーを入れたという。それは稲葉氏の人柄を高く評価してのことだった。 「稲葉氏は侍ジャパンの常連、精神的支柱と言ってもいい。08年北京五輪を戦った星野ジャパン以降、09、13年のWBCに選手として出場し、以後、コーチとして侍ジャパンを支えてきました。普段はライバル同士である12球団の選手が集まってお互いに遠慮しているときに、チームをまとめようとしてきたのが稲葉氏です。NPBはその姿を見てきました」(前出・同) 侍ジャパンを知るベテラン選手がコーチを経て、指揮官に就任。満を持しての登場と言えるが、新生・侍ジャパンに与えられた課題の中に、東京五輪での金メダル獲得がある。稲葉氏の現役時代の実績は素晴らしいが、「スター監督」の定義で選ぶならば、他の候補者もいただろう。また、実務タイプの指揮官を選んだことに驚く声も聞かれた。「今後、侍ジャパンは事実上のGM体制となります。ゼネラルマネージャー業を務めるのは強化本部長。稲葉氏以外の候補者はそういう体制で指揮官を務めるのを嫌ったようです」(ベテラン記者) 稲葉氏で候補者が一本化された11日、気になる情報も海外から届けられた。国際オリンピック委員会(IOC)は、東京五輪の次に開催都市について「2大会同時」で決める提案を承認した。2024年夏季五輪大会に立候補しているのは、フランスのパリとアメリカのロサンゼルス。「24年はパリ、28年をロス」と振り分ける方向だが、NPBと東京五輪の組織委員会は、「順番が反対だったら…」とこぼしていた。 次大会でも開催国が追加競技を選べる。米ロスが24年大会の開催地となれば、野球文化の盛んなお国柄からして、野球・ソフトボールが2大会連続で追加競技に選ばれる可能性があったからだ。 稲葉ジャパンが金メダル獲得に失敗すれば、野球の五輪種目復活への可能性はゼロとなるだろう。人柄、人望で選出された稲葉新監督は、前体制よりもキツイ勝利の重圧を背負わされたようだ。(スポーツライター・飯山満)写真・野球日本代表 侍ジャパンオフィシャルサイトより
-
スポーツ 2017年07月12日 16時00分
失速阪神 金本監督にやっぱり出てきた「今季退団」(2)
岡田氏の登場で、状況も変わりつつある。岡田氏は阪神監督時代から歯に衣着せぬ発言が多く、それを快く思わないスタッフもいた。その発言はユニホームを脱いだ今、さらにエスカレートしたという。 「阪神は過去12年もリーグ優勝から遠のいています。最後の優勝監督が岡田氏であり、『優勝指揮官』である以上、怖いものはありません」(ベテラン記者) 岡田氏の存在が再注目されてきたのだ。というのも、金本監督はデッドラインを超えてしまったという。 過去、首位に6.5ゲーム差以上離されたシーズンは、一度も逆転優勝したことがない。オーナーらと会食した時点では、首位広島とは3ゲーム差。連敗を脱した時点でのゲーム差は7.5、今季も「ジ・エンド」となる。 「関西系メディアは金本監督の応援体制で合致しています。だが、岡田氏が批判したことを機に、状況が変わる可能性もあります。優勝できないとなれば、なおさら」(前出・在阪記者) 岡田氏と金本監督の関係は良好である。だが、意見が食い違うとしたら、鳥谷敬(36)の起用法だ。 こんな意見も聞かれた。 「新助っ人、ジェイソン・ロジャースに対する期待が高まっていますが、内野手なのに太り過ぎ。一塁か三塁しか守れないでしょう。大山が結果を出しているが、一塁には不振とはいえ原口文仁がいて、中谷将大も一塁の練習を始めています。西岡剛も二軍で一塁手としてのテストを受けており、再び鳥谷のレギュラー落ちが騒がれそう。岡田氏なら、一度決めたことは曲げません」(同) 優勝が絶望的となれば、経営陣の今季の期待は、鳥谷の通算2000本安打達成のみとなる。順調に行けば今季終盤での達成となり、大々的なセレモニーも予定されている。 「4月19日、鳥谷は連続試合出場で歴代単独2位となりましたが(1767試合)、自らのエラーでサヨナラ負けを喫しています。敵地でもあり、何もできませんでした。その反動で昨年オフから色々と企画が検討されていますが…」(同) 鳥谷を冷遇すれば、金本監督の3年目に大きな影響を与えそうだ。 「藤浪晋太郎を無期限で二軍調整させていますが、そんな余裕はなくなってきました。藤浪を一軍に戻し、総力戦になるかも」(同) 期待の北條史也も二軍落ちした。原口に対してもそうだが、「使う」と決めた若手に定位置を与えず、ダメなら引っ込める。それを繰り返す采配が、岡田氏の言う「中途半端」なのだ。 結果がすべてとはいえ、金本監督は首筋に冷たいモノを感じているようだ。
-
-
スポーツ 2017年07月12日 12時35分
福良監督「今日は駿太!」オリ、駿太が3安打4打点の大活躍で3連勝!【7.11 Bs vs F 詳報】
▽11日 オリックス 8-1 北海道日本ハム(京セラD) オリックス8勝5敗 観衆27,167人 前日に日本ハムを相手に11得点をあげたオリックス打線の勢いがこの日も止まらず。“ハンカチ王子”斎藤佑樹に襲いかかった。 初回に先頭、駿太の右線への二塁打、ロメロの右前適時打で1点を先制すると、2回は斎藤佑の悪送球と駿太の右線2点三塁打で3点を追加する。3回も猛牛打線は緩まず、T-岡田の右前適時打、駿太のこの日3安打目となる中越え2点三塁打でさらに3点を追加。4回はロメロのバックスクリーン直撃の16号ソロ本塁打で8点目を挙げて、日本ハムは万事休す。 投げてはオリックス先発の西勇輝が初回から飛ばす快投を見せ、8回を129球、被安打5、奪三振7、与四球1、失点1の内容で日ハム打線を力でねじ伏せた。最終回は登板間隔が空いている赤間が無失点に抑えた。西は4勝(4敗)。13安打のオリックスは3連勝。■福良淳一監督のコメント 「(先取点が取れたのは)大きいですね。きのうも今日も駿太が出てくれたのが大きいですね。チャンスメイクで打ってますから。1、2番の出塁率が悪いかなというのはあったんですけどね」ーー駿太を抜擢したのは好調だから? 「そうですね。このところ状態がいいので、駿太を1番で(起用した)。2塁打、3塁打を打てるというのは)大きいですね。ランナー置いたところでタイムリー出たし、駿太は良かったんじゃないですか。ーーちょっと点を分けてほしいところですよね?(笑) 「そんな贅沢は言わないです(笑)。毎回打ってほしいですから」ーーこれまで序盤に援護点がなかったが… 「そうですね。そこが大きいですね。(吉田)正尚とロメロ(の存在)が大きいんじゃないですかね。(ピッチャーが)全然違うと思うんですよ。今までは窮屈だなというのはあったんですけど、こうやって点数が入ると大胆に行けるし」ーー今日の西のピッチングは本来の姿? 「今日は初回から力が入ってて良かったんじゃないですか」ーー前回の登板のあと監督からアドバイスはされましたか? 「話はしました」ーーその効果は出た? 「今日は出たんじゃないですかね」ーー若月のバッティングの状態が上がって来たが 「1日1本打ってくれたらいいです(笑)。守りのほうでしっかりやってくれれば…」ーーやれてますね? 「はい。やれてます。ありがとうございました」■三塁打2本を含む3安打4打点の大活躍、駿太のコメントーー初回から絶好調だったが? 「初回からいけましたね。三塁打を2本も打つことは全然意識してなかったんですけど、1打席目に二塁打を打ったとき、三塁打行けたなと思ったので、ちょうど同じような打球が2打席目に飛んでくれたので、走りました。まあ疲れました」 ーー昨日の打席も良かったが? 「そうですね。あまり強引に行かないように意識してますけど、昨日と今日は自分の中でバランスがいい感じだなって練習もできてたので、それがこうやって結果に出てくれて良かったです」ーーヒーローインタビューで「打たないと試合に出られない」と発言していたが? 「誰もがわかってると思うんですけど、このチームは打たないと試合に出られない。強力なバッターがいっぱいいるので、守備でアピールするよりも、やっぱり打たないと打線に入れてもらえないと感じてます。今日は出来過ぎですけど、こういう日を毎日、毎日ですね。良くない日はダメという感じなので、毎日試合に出るためには毎日打たないと試合に出られないという危機感というか。そういう気持ちはあります」ーー1番に定着したい気持ちは? 「今は打順にこだわりはないです。打順より試合に出たい気持ちのほうが強い。でも1番にずっといれたら自分の調子もいいということだろうし、打順にはこだわらずに、今日みたいにしっかりとチャンスを掴みとりたいなと思います」ーー今年は昨年に比べてレベルアップしているように見えるが? 「まだシーズンも半分終わっただけなんですけど、例年に比べたら手応えもありますし、しっかり自分のスイングができる打席が多くなってるので、そこがいい結果に繋がっていると思います。そこは変えずに1年間やっていきたいですね」ーー今日一番手応えがあったのは? 第3打席ですね。変化球かツーシームかわからないですけど、泳いで前で捌いて外野の頭を越えることができました。悪いときはあれを引っかけてファウルになっちゃうので、あれが理想というか、ああいうのができたら、もっとバッティングの幅が広がると思います」ーー最後のセカンドゴロになった打席も悪くなかった? そうですね。あれは結果的にセカンドゴロになりましたけど、まったく引っ張る気はなくて、そこが今調子がいいというか、しっかり反応できてます」ーー三塁打が今日の2本を加えて5本になり、楽天の岡島、西武の源田と並んでリーグトップになりましたが? 「ウソでしょ?(ホントです)マジすか!いいっすね(笑)。そこはまた抜かされると思うので、あまり気にならないですけど、三塁打が一番野球やってんなって気がするので、三塁打いっぱい打てるようにこれからも頑張っていきます。ーーTシャツにもなった『駿太秋冬絶好調!』を言うことに抵抗はなくなった? 「はい。ファンのみなさんが凄く受け入れてくれてるので、今日も言いやすかったです」■先発、8回、129球、被安打5、奪三振7、与四球1、失点1の好投で今季4勝目、西勇輝のコメント「前回の登板(7.4対ソフトバンク、ヤフオクD 8回、144球、失点4で敗戦投手)があったので。序盤から飛ばして行くと、それが何イニングまでかはわからないですけど、一人ひとりと考えた中で、結果的に8イニングまで行ったのかなと。調子自体は前回の疲れもちょっとはあったんですけど、何とか打線のおかげで、たくさん点を取ってくれたので、点を取ってもらったら自分の気持ちに隙ができてしまうので、隙を作らずに最少失点で通り抜けて、後はたくさん0を並べることができたので、自分的には今日のピッチングに満足してます。あとは試合で投げている中で、細かいコントロールとか、駆け引きだったりという部分で、もうちょっと研究しながら、(今日で)前半戦(の登板が)終わったので、後半戦はもう一つ上のレベルへ行けるように考えながら、尚且つ大胆に自分の投球ができたらいいなと思います。今日はバッターのおかげです」■1回、2死3塁からレフトへ先制適時打 ステフェン・ロメロのコメント「ボール球のフォークの振ってしまったから、高めに目付けをしたんだけどね。低めのフォークをうまく拾えたと思う。なんとかランナーを返せてよかったよ!」■3回、1死2塁からライトへの適時打 T-岡田のコメント「チャンスでしたし、なんとかランナーをかえしたいと思っていましたので、タイムリーになってくれてよかったです!」取材・写真・文 / どら増田(オリックス番ライター)※写真・左からバファローベル、駿太、西勇輝、バファローブル
-
スポーツ
三沢に負のスパイラル
2007年03月07日 15時00分
-
スポーツ
新日本プチシルマ争奪戦勃発
2007年03月07日 15時00分
-
スポーツ
大日本 関本が破天荒トレ
2007年03月07日 15時00分
-
スポーツ
K-1 シュルト初防衛戦に サップ浮上
2007年03月05日 15時00分
-
スポーツ
K-1新遺恨 魔裟斗vsTBS
2007年02月27日 15時00分
-
スポーツ
棚橋時代到来
2007年02月19日 15時00分
-
スポーツ
アングル 永田 新日制圧へ IWGPヘビー級タッグ王者中西、大森組への挑戦急浮上
2007年02月19日 15時00分
-
スポーツ
ポスト魔裟斗ヘ アンディ・オロゴン 帰化計画
2007年02月06日 15時00分
-
スポーツ
輪島氏 自爆テロ
2007年01月24日 15時00分
-
スポーツ
ハッスル消滅!? 小川H軍休止宣言
2006年12月27日 15時00分
-
スポーツ
大みそかボビー弟と対戦 金子賢 前田道場入り
2006年12月14日 15時00分
-
スポーツ
珍指令 KID 秒殺禁止
2006年12月12日 15時00分
-
スポーツ
生還小橋に捧ぐ 三沢 GHC奪還
2006年12月11日 15時00分
-
スポーツ
猪木 緊急提言 想定外プロレスをやれ!
2006年12月05日 15時00分
-
スポーツ
1・4東京D「レッスルキングダム」 新日本 全日本“乗っ取り”へ秘策 長州3冠戦出撃
2006年11月16日 15時00分
-
スポーツ
復活1・4東京D大会へ秘策 新日本最終兵器サイモン猪木 IWGP挑戦!?
2006年11月07日 15時00分
-
スポーツ
来春ビッグマッチ パンクラス芸能人最強決定戦 坂口憲二 今田耕司 押尾学
2006年10月31日 15時00分
-
スポーツ
大みそか参戦ほぼ決定 芸能人対決 金子賢vs押尾学
2006年10月10日 15時00分