スポーツ
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スポーツ 2017年08月13日 16時00分
浅尾美和が『熱闘甲子園』とビーチで狙う再ブレイク
この夏、あの“ビーチの妖精”の露出度が飛躍的に増えそう!? 全国各地で夏の甲子園大会出場校がすべて決まった。各メディアとも、有名校や地元に縁のある著名人からのコメントを掲載するなど大会盛り上げに必死だが、その著名人の中に、元ビーチバレー選手で、現在はママタレとしても活躍する浅尾美和(31)の姿もあった。 「浅尾のコメントが好評です。『頑張れ』といった月並みな応援ではなく、球児に寄り添った内容で、高校野球関係者も一目置いていました。一時期、夏の甲子園大会を特集する『熱闘甲子園』(テレビ朝日系)の後継者に噂されたほどです」(アマチュアスポーツ担当記者) 元祖美女アスリートの浅尾は一時期、ビーチバレーの解説も務めたが、お世辞にも上手いとは言えない内容だった。それでも“畑違い”の高校野球でコメントを寄せたのは、一昨年夏、母校・津商業が甲子園に出場したこと。そして、弟が高校球児であるため、一ファンとして高校野球を観戦してきたからだそうだ。 「野球に関する専門的なコメントではなく、スポーツに打ち込んできた先輩として、球児たちの必死さ、涙、その悔しさが分かる内容でした。自身の経験談として、あんなに練習したのに、強豪校に勝てなかったときの悔しさ、どうやったら勝てるんだと悩んだことなども語られ、『好きなスポーツに打ち込んできたから、あんな素敵な笑顔になれるんだ』と、高校野球への愛情を語っていました。競技は違えど、悔しさ、悩みを視聴者に共感させるものでした」(同) 三重県代表・津田学園が甲子園で勝ち上がればもちろんだが、学生スポーツの喜怒哀楽を理解する浅尾はこの先、「応援メッセンジャー」として登場しそうだ。 「春の高校バレーのときも、応援メッセージを寄せています」(TV局員) 目下、ビーチバレー普及のために奔走しているだけに、この夏はビーチと甲子園の“二刀流”になる? 「多忙で、ビーチバレーのコスチュームのまま球場入り」なんてことになれば、オジサンはなお嬉しい。
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スポーツ 2017年08月12日 17時45分
謹慎中の山口俊に米スカウトが急接近?
再起の場所がメジャーマウンドになる可能性も出てきた。山口俊投手(30=巨人)のトラブルが明るみに出たのは、7月18日だった。山口は同11日未明、飲食店で右手甲を怪我して病院に向かったが、病院のドアを壊すなど大暴れしたという。警視庁目黒署が被害届を受理し、球団も事態を重く受けて止め、山口を謹慎処分に課した。 その後、球団側は「捜査、警察の方にお任せしているという状態」と答えるに止め、捜査結果を受けてから山口への正式な処分を決めようとしている。 「球団も事態を重く捉えています。不起訴、起訴猶予となった場合でも、球団として独自の重い処分を科す方向です」(ベテラン記者) その「独自処分」だが、メディア関係者の多くは「年内謹慎、でもさすがにクビはないだろう」と予想していた。しかし、それだけでは済まないようだ。 「関連企業、スポンサーから重い処分を望む声も寄せられています。重い処分を科すとは言っても、具体的な内容は何も決まっていないようです」(前出・同) 2015年に発覚した『野球賭博事件』も思い出される。球団は不祥事再発の防止にも努めてきただけに“制裁トレード”を予想する声も聞かれたが、山口は昨年オフ、4年総額8億円(推定)で獲得した“高給取り”である。契約の見直し、本人の猛省があったとしても、他球団も手を出しにくいだろう。「いや、巨人で再起を目指すのはもっと辛いでしょう。DeNA時代からネット上で非難を浴びると、シュンとなってしまうところがあり、移籍していきなり右肩痛を起こし、情緒不安定になっていましたから」 プロ野球解説者の一人がそう語っていた。 そんな山口をかわいがってきたのは、ベイスターズ時代からの先輩である相川亮二。事件が明るみに出る前の同15日、2人は食事に出掛けている。その相川が再起を手助けするものと思われるが、本人が退団を申し出ることになれば、球団も引き止めないだろう。 その自主退団説の様相が濃くなってきた。 「昨年オフ、山口がFA宣言したとき、アドバイザー役を買って出たとされる人物がいるんです。山口が好条件で移籍できたのは、その人物のおかげ」(球界関係者) 当時の報道を見直してみると、巨人が獲得に名乗りを挙げたとき、「3年6億円」となっていた。中日も山口に興味を示すと、「5年契約」「総額8億円」と高騰し、一部メディアは「5年10億円で中日が交渉へ」とも伝えていた。“中日参戦”を受けて巨人が条件を見直したわけだが、この高騰劇を仕掛けたのが、アドバイザー役を買って出た人物とされている。その人物はスポーツマネジメント会社でも経験を積んでおり、米球界につながるルートも持っているという。 「ベイスターズ時代、山口はメジャーリーグ挑戦について聞かれると、『チャンスがあれば』という言い方でした。海外にいけば、批判や好奇の目にさらされることはなくなります」(前出・ベテラン記者) たしかに、メジャーリーグには、警察のご厄介になった選手もいる。薬物中毒から立ち直った選手もいる。メジャーに興味があると発言した後、調査に乗り出したメジャースカウトもいたという。ビザが下りればだが、メジャーリーグは山口を受け入れるはずだ。 「メジャースカウトが一目置いているのは、山口のフォークボールです。右肩痛もありましたので、現在の評価は高くないと思いますが…。本人にその気があると分かれば、再調査に乗り出す米球団も出てきそう」(米国人ライター) 安い年俸額でマイナー契約し、通用したら儲け物という解釈もあるかもしれない。ファンと球団に謝罪し、失った信用を取り戻すべきだが、巨人にはチャンスに飢えた中堅、若手投手がゴロゴロいる。残留となれば、周囲の予想をうわまわる厳しい処分を科されることになりそうだ。
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スポーツ 2017年08月12日 16時00分
熱き侍たちが躍動!! メジャーリーグ Times ローテに復帰した前田健太に関する5つのQ&A
今週は、ドジャースの先発ローテーションに復帰した前田健太にスポットを当てたい。素朴な疑問を5つ提示し、それに答える形で、彼が直面する課題を具体的に浮き彫りにしていこう。 Q1:ローテに復帰できたのはなぜか? オールスター明けからマエケンが先発ローテに復帰したのは、ド軍の先発3番手、ブランドン・マッカーシーが右人差し指のマメを潰し、さらにエースのクレイトン・カーショウも腰の張りで、2人がDL入りしたため、実現したものだ。 マッカーシーは8月上旬に復帰するが、カーショウの復帰は8月下旬になる見込み。そのため、トレードで大物先発投手が加入しない限り、マエケンは少なくとも8月下旬までは、先発で投げる可能性が高い。 Q2:マエケンが日本人投手で最多の9勝をしているのはなぜか? 7月27日現在、日本人投手で一番勝ち星が多いのはマエケンの9勝(4敗)で、ダルビッシュ有の6勝(9敗)よりずっと多い。今季、不調と伝えられていたマエケンが9勝で、好調のダルが6勝止まりなのは、以下の理由による。 (1)チームの打線が好調で、マエケンが5回までに3〜4点取られても、味方打線が5〜6点取ってくれることが多い。 (2)ド軍は内外野に守備力の高い選手が揃っていて、長打性、ヒット性の当たりを好捕してアウトにしてくれるケースが頻繁に見られる。 (3)今季もリリーフ陣が好調で、マエケンが5回で降板しても、1、2点の僅少リードを守り切ってくれる。 一方、ダルが6勝止まりなのは、この条件に気の毒なほど恵まれないからだ。 ただ、メジャーではチーム力に大きな差があるため、先発投手の実力を測る指標として重視されるのは勝ち星ではなくQS(6回以上を自責点3以内)の数である。マエケンはこれが3つしかない。これはメジャーの107人の先発投手(80イニング以上)でワーストの数字だ。それに対し、ダルはQSが15。これは107投手中5番目に多い数字だ。Q3:ドジャースがワールドシリーズに進出する可能性は? 60%以上はあるだろう。 ド軍は5月以降、手が付けられない好調ぶりで、地区優勝は100%確実だ。ナ・リーグの覇者を決めるリーグ優勝シリーズで昨年同様ナショナルズと対戦する可能性が高いが、得点力とリリーフ力で勝るド軍有利と見る向きが多い。 Q4:ドジャースがダルビッシュ獲得に動いたのはなぜ? 7月24日、MLBの公式サイトに、「ドジャース、ダルビッシュ獲得に強い関心」という衝撃的な見出しの記事が出た。それによるとド軍はダルを7月末トレードの第一目標に掲げ、GM同士がトレードに関する初期段階の話し合いまでしていたという。先発投手が7人いるド軍が、さらにダルまで獲得しようとしたのは、7人の先発投手のうち5人がサウスポーだからだ。右投手は防御率が平均レベルであるマッカーシーとマエケンの2人だけで、「右のエース」と呼べるレベルの投手を獲得できれば、ポストシーズンで優位に立てるという思惑があったからだ。 Q5:マエケンの、今後の目標は? 最初にクリアしたいのは、8月下旬にエースのカーショウが復帰しても、ローテにとどまることだ。現在、マエケンのチーム内ライバルは韓国人左腕の柳賢振(ユ・ヒョンジン)で、防御率と安定感はほぼ同レベルにある。ただ、マエケンはシーズン序盤のような一発を頻繁に食うことがなくなっているが、柳は相変わらず一発リスクが高い。それゆえ、マエケンは4.00前後の防御率をキープできれば、ローテに残ることになるだろう。 第2の目標はポストシーズンのメンバーに入ることだ。これはシーズン終盤にスランプに陥って、防御率が5点台に落ちない限り大丈夫だろう。 ポストシーズンのローテで1番手カーショウ、2番手ウッドは確実。この2人は左腕投手なので、3番手に右腕投手を起用して、4番手に左腕の技巧派ヒルを起用するだろう。 ドジャースがダルビッシュ獲得に動いたことは、球団が2人の右腕マッカーシーとマエケンをそう高く評価していないことを示すものだ。しかし、レンジャーズはダル放出を思いとどまる可能性が高く、もう1人の大物右腕ソニー・グレイ(アスレチックス)の獲得も実現は困難とみられている。 そのため3番手はマッカーシーかマエケンということになるが、現時点ではQSがマエケンよりずっと多いマッカーシーが使われる可能性が高い。ただ、防御率はマッカーシーが3.84であるのに対し、マエケンは4.09で大差はない。レギュラーシーズン終了時点で、マエケンが防御率を3点台半ばにできれば、先発3番手で使われる可能性が出てくる。スポーツジャーナリスト・友成那智(ともなり・なち)今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流。アメリカ野球に造詣が深く、現在は大リーグ関連の記事を各媒体に寄稿。日本人大リーガーにも愛読者が多い「メジャーリーグ選手名鑑2017」(廣済堂出版)が発売中。
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スポーツ 2017年08月11日 16時00分
「変化球をイメージした」オリックス吉田正尚、西武菊池を攻略で2カード連続勝ち越し!
▽10日オリックス4-2埼玉西武(京セラD)オリックス10勝7敗観衆22,940人オリックスは初回、西武のエース菊池からマレーロの第9号ソロ本塁打で先制。しかし2回に先発の松葉が西武打線に捕まり、栗山のタイムリーで同点に追いつかれるが、3回、安達の第2号ソロ本塁打で再び突き放すと、7回まで菊池に2本の本塁打だけの2安打11三振と打線が沈黙。松葉は6回で降板。7回を黒木が無失点で抑えると、8回に登板した近藤が二者連続三振の直後、浅村に第13号ソロ本塁打を浴び同点。しかしその裏、好投を続けていた菊池が四球から乱れ、吉田正がレフトオーバーの2点タイムリー二塁打を放ち再び勝ち越し、最終回はこの日、ファームから昇格した“守護神”平野が圧巻のピッチングで復活のセーブを挙げた。勝利投手は近藤でこれがプロ初勝利。オリックスは2カード連続の勝ち越し。■福良淳一監督一問一答ーーあれだけ菊池にやられると…「そうですね。良かっただけにですね。厳しいというか、まぁあの2発は大きかったですね」ーーマレーロは(菊池に)強いですね?「そうですね。これで3本目ですかね。あとは合ってなかったですけど、効果的で。安達の一発も大きかったですよね」ーー吉田正も3打席目までは…「全然合ってなかったんですけどね。そこはやっぱり修正してくるというか、そういうところはありますよね」ーー逆方向というのはチームバッティングの打撃?「いや、そこは…正尚に関してはそういうのはないですね。本人がいろいろ考えた中で…じゃないですか」ーー松葉はよく6回まで投げてくれたという感じですか?「よく投げたんですけどね。やっぱり…フォアボールですよね(苦笑)。もうちょっと行って欲しいというか。ストライクとボールの数が同じくらいですからね(苦笑)。そういうところじゃないですかね。それが行ってくれたら、もう少し長いイニング行けるんじゃないですか」ーー結果的に、近藤にプロ初勝利がついたが?「そうなんですか?またプロ初勝利ですか(笑)。良かったです。近藤は良かったけど、一球もったいなかったですね。ちょっと選択ミスかなというのはあったんですけどね。良い真っ直ぐを投げてただけにですね」ーーシーズン途中から近藤が加わってここまでの評価は?「頼りにしてますよ!8回を任せても大丈夫かなというところまでは来てるんじゃないですか」ーーきょうは黒木が7回で、近藤が8回だったが、このまま行く?「そこはまだわからないですね。その2人に関してはどっちにするかというとこやないですか」ーー近藤の評価が上がった?「というか、黒木の状態が上がってくるまではということで7回にしてたんですけど。きょうのボール見る限りでは大丈夫かなっていうのはあったんですけどね」ーー平野は自ら志願してファームに降格していたが、きょうのピッチングを見る限りでは?「大丈夫だと思いますよ。セーブもついたし、本人もこれで行けるんじゃないですか」ーー自信持って投げてる姿は戻ってた?「それはありましたね」ーー監督が一番気にかけられていたのはその部分?「そうですね。1点差でも平野は行く予定でしたからね。9回は」ーー最後に平野がいるというのは…「大きいですね。ヘルメンも使い勝手がいいですからね。菊池から勝ってウチには大きいです」■吉田正尚選手一問一答(8回、レフトオーバーの2点勝ち越しタイムリー二塁打で、ヒーローに)ーー3打席目までは菊池のボールに苦労していたように見えたが?「そうですね。前のカードから苦労してましたね」ー4打席目で工夫したところはあった?「いや、チャンスだったので初球から。追い込まれたらチャンスはないと思ったので。自分が振れるカウントで勝負に行ければなと。入りは少し変化球をイメージしながら打席に入って、そこをしっかり引っ掛けず、逆らわずに打ち返せたのが、結果として出たのかなとは思います」ーースライダー?「そうですね。外に(流れる)」ーー楽なボールではなかった?「そうですね。外の低めくらいですか。きっちり。やっと芯に捕えられたかなという。今までは詰まったり、上がらなかったりしてたので。いい場面で試合を決められて良かったですね」ーーチームにとっても個人としても大きな一打だったのでは?「そうですね。やっぱりチャンスで、ここ一番で打てるバッターになりたいと思ってましたし、そういう意味ではチャンスメイクしたら返す、一発もあると。そういうバッターがいいバッターじゃないかなと思うので。そこを目指して頑張りたいですね」ーー8月に入って好調の要因は?「何ですかねぇ…。要因…。まあいい時もあれば悪い時もあるので、そこは別に…。一日一日やれることを毎回やるというのが大切なんだなと思うので、なんか抜きながらじゃないですけど、自分の中でメリハリを持って、一日過ごして行ければなと思います」ーー試合前の練習でバッティングピッチャーにスライダーを投げてもらっていたが?「そうですね。スライダーを最初打ってました。それが結果になったのはたまたまですけど、そういう一日一個テーマを持っていることが、きょうはそういうテーマで入っただけで」ーー試合中の集中力の仕方は?「もうやっぱり切り替えて、さっきの打席三振して悔しいですけど、次の打席が来るので、準備をしてまた打席に入ったら、引きずってしまうとダメなんで、フラットじゃないですけど、そういう面でまあ、いい時もあれば悪い時もあるので、次、次という考えで」ーー6回の打席で2ボールからスライダーを一球見て、ファールで…「まああれは真っ直ぐを待っていたので、別に読みと違ったからスッと切り替えれたので。最後に振り返るとチャンスはあの一球だったのかなと。凡退したあとベンチで振り返りました。迷って狙ってて手が出なかったら、たぶんダメだったんでしょうけど、真っ直ぐという頭だったので。そこに関しては切り替えることが出来ました」ーーチャンスの場面のほうが集中力は高まる?「チャンスでこそ冷静になれるようにとは思ってます。バッテリーはどうやって入って来るのかとか、こういう状況で打ち気なバッターだと思われてると思うので、どういう配球をして来るのかとか。インコースの使いかたとか。配球の勉強をしながら、ただ単に振るんじゃないというのは、そういうところで自分があるんで、そこは状況に応じて、打席で幅を広げたいというのはそういうところであるので。ピッチャーも変わればチームも変わるという感じで、変わって来る部分はたくさんあるなと思いますけどね」ーーTシャツがたくさん売れそうですね。「買います?(笑)」ーー(11日に)Tシャツが発売するまでずっと打ち続けると発言していたが?「よく覚えてますね。(良い宣伝になったのでは?)いやらしいですね(笑)。でもみんなが着てくれたら嬉しいですよね。ユニフォームを持ってくれてるのも嬉しい。それには結果で応えるのが一番なんで頑張りたいですね。ホントに」■松葉貴大投手の降板後談話(先発6回、被安打3、失点1の内容)「序盤からフォアボールが多く、テンポの悪い投球になってしまいましたが、バックの守備にも助けてもらい、何とか最小失点で粘ることができました。」■安達了一選手のホームラン談話(3回、左中間スタンドへ第2号勝ち越しソロ本塁打)「打ったのはスライダー。すごくいい感覚でバットを振りぬくことができました。今年一番の当たりだったかもしれませんね。とにかく勝ち越すことができてよかったです!」■クリス・マレーロ選手のホームラン談話(初回、左中間スタンドへ第9号ソロ本塁打)「打ったのはストレート。初球から積極的に行こうと思っていた。低めのボールだったけど、しっかりと自分のスイングができたよ。」取材・文・写真/どら増田(オリックス番ライナー)
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スポーツ 2017年08月10日 12時45分
夏の甲子園「舞台裏」③ 高校野球が郷土対抗ではなくなる日
今年の夏の甲子園大会は、出場校49校のうち、公立校が8校。あとは私立高校だ。初出場校は6校だが、公立校で代表の座を勝ち取ったのは福井県の坂井高校だけ。福井県予選を振り返ってみると、初戦で昨夏の代表校・北陸に勝ち、準決勝で春夏合わせて39回の出場を誇る福井商を破ってのファイナルステージ進出だった。 開校4年目の同校を優勝候補に推す声も聞かれていた。同校の前身は春江工、ソフトバンクの栗原陵矢を擁して2013年のセンバツに出場しており、現野球部の監督、部長は当時のままだ。14年に4校が再編してできた高校だが、同年、春県大会でいきなり優勝している(連合チームで出場)。昨秋の県大会は決勝、今春の同大会は準決勝進出。一目置かれる存在だったのだ。 総務省の『人口推計』によれば、この10年間で高校生の人口は約70万人も減っている。地方予選に目を移せば、100人近い野球部員数を持つ強豪私立もあれば、ベンチ入りメンバーの20人を割り込む公立校もある。部員数が確保できず、出場を辞退する高校もあった。日本高等学校野球連盟(以下=高野連)が少子化対策で連合チームによる出場を認めて久しい。97年、近く統廃合となる学校同士の“合同チーム化”が許され、今日に至っている。坂井の甲子園出場は、少子化対策のモデルケースにもなるだろう。 なぜ、そこまでして野球部を存続させたいのかと聞かれれば、日本人は高校野球を見て、郷里を思い出す。その高校の出身でなくても、郷里の代表校を応援したくなる。だからこそ、越境入学に批判的なファンも多いのだが、球児たちは親元を離れ、ケータイの使用も制限され、コンビニにも行けない集団生活まで覚悟してきたのだ。その意味では、彼らを応援してやりたいとも思う。 しかし、越境入学のやりすぎはいけないが…。中学の硬式野球クラブの指導者がこんな話をしてくれた。 「将来、プロでやっていけるだけの素質を持った子もいます。そういう球児は高校に進んでから『手抜き』をします。天才だから、努力しないんです。本当に素質のある子は天才集団のなかで自尊心をヘシ折られ、そこから這い上がってやるという環境に行ったほうがいい。野球以外、何もすることがないってくらいの」 硬式野球クラブの盛んな大阪の中学生が北海道、東北、九州などの全寮制の高校野球部に進むのはそのせいだろう。 また、学校側も「知名度を上げるチャンス」とし、野球部の強化に力を入れているところも多い。2000年代前半、かつての女子校が少子化対策で男女共学となったが、同時に有名指導者を招いていた。四国の某私立校を取材した際、その学校経営者は変更した学校名を浸透させるにあたって、「いちばん効果的なのは、野球部とサッカー部が全国大会に出場すること」とはっきり言い切っていた。 「高校野球は来年、100回目の夏の大会を迎えますが、時代とともに変貌したところもあります。スタンドの応援、金属バット、そして、昨今検討がされているタイブレーク制です」(関東圏私立校指導者) タイブレーク制の導入もそうだが、通信制の高校が甲子園出場を果たしたのは衝撃的だった。センバツだが、84回大会(12年)、地球環境高校(長野県)が代表に春夏通じて初めて「通信制の代表校」となった。同校野球部員25人(当時)は寮生活で、学校側は“野球漬け”ではない指導を強調していた。昨夏、北北海道代表として、同じく通信制のクラーク国際高校が勝ち上がり、「創部3年」なる急成長ぶりにも驚かされた。 インターネットの普及により、学校教育の在り方も変わりつつある。少子化対策にしても、公立、私立を問わず、生徒数を確保するため、教育プログラムに特徴を付けるなどし、どの高校も生き残りに必死だ。そう考えると、高校野球は“郷土対抗”を維持できなくなるかもしれない。 試合の前後、両チームがホームベースを挟んで『整列、礼』をする。この儀式は小・中学校、大学、社会人はもちろん、草野球でも当たり前のように行われているが、実は、高校野球が発案提唱したものなのだ。 明治後半から大正時代に掛け、野球競技を批判的に捉える国民も多かった。この風潮を変えなければならないと思った当時の野球大会運営者が、「野球は教育の一環」を観る者に印象づけるため、『整列、礼』を始めさせたという。こちらは永遠に変わらないだろう。変わるところと変わらないところ…。高校野球は時代を映す鏡でもあるようだ。(了/スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2017年08月10日 00時10分
「勝負にならない」オリックス“鬼の”福良監督 11四死球の投手陣に呆れ顔
▽9日 オリックス 4-8 埼玉西武(京セラD)オリックス9勝7敗 観衆21,679人 3連勝中のオリックスは2回、中島の第7号ソロ本塁打で先制する。しかし、5月19日の日本ハム戦(札幌D)以来、今季2度目の先発となる山田が踏ん張れず、3回に2失点を許すと4回に二者連続で四球を与えたところで福良監督は山田を諦める。山田の後を継いだ2番手の山崎福も制球に苦しみ、マレーロのエラーなども重なりこの回も2失点を喫してしまう。 3点差をつけられたオリックスだが、4回裏に西武の先発、岡本の攻略に成功。ロメロ、小谷野、中島、小島の4連打で3得点をあげ一気に追いつき、今季無敗の岡本をマウンドから引きずり降ろすも、二死満塁の場面で登板した2番手、武隈にT-岡田が三振。勝ち越しのチャンスを逃す。 5回も続投した山崎福は簡単に二者を打ち取るが、金子侑のサードゴロを小谷野が悪送球。その後、秋山、源田、浅村が襲いかかり、三者連続タイムリーで再び勝ち越しを許し万事休す。 投手陣が今季最多の11四死球と制球に苦しんだオリックスの連勝は「3」でストップした。敗戦投手は山崎福で4敗(2勝)。■オリックス福良淳一監督 一問一答ーー3点差を追いつきましたが?「でも、四死球ナンボですか?」ーー11です。「勝負にならないでしょ。それだったら」ーー先発の山田も逃げているような、もう少しバッターに向かって行く姿勢があれば…「勝負出来てないですよね」ーー相手打線が強力だというのもわかるのですが…「どことやっても一緒でしょう。自分の自信あるボールを投げないと。そこは。どこが相手でも。投げるところ(機会)がなくなってきますよね。せっかくのチャンスですからね。やられるのは全然問題ないんですけどね。逃げてたらどうしようもないですよね」ーー打つほうで(4回の)満塁のところでTが選べたらというのはありますか?「まぁそうでしょうね(苦笑)。あそこで追い越していたらまた違う展開になったかもしれないですけど。いつも言うように追いつくまでは行くんですけどね。追い越さないことには…」ーーきょうは守備のミスもありましたが、四球の多さが敗因?「そこでしょう。今日は」■オリックス先発、山田修義選手の降板後談話 (先発3回0/3、4安打、4失点の内容)「早いイニングに降板してしまい、試合を作ることができず、チームに申し訳ないです」取材・文・写真 / どら増田(オリックス番ライター)
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スポーツ 2017年08月09日 17時00分
広島追撃に集中できない 金本監督を悩ますFA残留交渉
金本阪神は巨人3連戦の初戦を落とし、首位広島にマジックナンバー33が点灯した。これで終わりではない。阪神は広島よりも消化ゲーム数が少ない。4試合多く残しているので、8月中にゲーム差を縮めることができれば、可能性は見えてくる。金本知憲監督(49)が「2位狙いの守り」に切り換えない限り、総力戦が続けられるだろう。 そんな阪神に「カネの掛かりそうな難題」が発生した。残留交渉である。 「大和と俊介が国内FA権を取得しました。2人とも慰留の方向で交渉に入ることが確認されていますが、まさか、現状維持の年俸で引き止めるわけにはいきませんからね」(在阪記者) 2人だけではない。途中獲得したジェイソン・ロジャースも活躍している。契約は今季終了までだったので、助っ人に相応しい年俸額で残留交渉をしなければならない。しかし、「お金の問題」だけではなさそうなのだ。 「まず、大和ですが、目下、ショートでの華麗な守備でトラ投手陣を助けています。14年は外野でゴールデングラブ賞を獲得したように、内外野のどこでも守れます。大和は今オフのFA市場において『裏の主役』とも目されていました」(球界関係者) 表の主役は、日本ハムの主砲・中田翔。残留説もあるが、「権利行使する」となれば、どの球団も興味を示すだろう。阪神については昨年オフの時点から「相思相愛の関係」もウワサされたほどで、有事の際は一塁のポジションを空けての交渉となる。その一塁を守っているのが、予想以上の活躍をしたロジャース。ロジャースばかりを気にしていたら、中田の動向を見誤ることにもなりかねない。今秋のドラフト会議においても、清宮幸太郎(3年=早実)の進路はまだ見えて来ない。プロ入り表明となれば、一塁はやはり空けておきたい。「一塁・中田翔」となれば、清宮を“二軍で寝かせておく”ことになり、ファンの期待も裏切ってしまうだろう。 また、好打の原口文仁もいる。昨今、坂本誠志郎がマスクを被って結果を出しているところから考えると、これからも一塁手として育てていくべきだろう。 「シーズン終盤には糸原も帰って来ます。大和の前にショートを守っていた糸原の打撃力は惜しい。使わなければもったいない。二塁を守らせるとなれば、今季成長した上本をベンチに引っ込めることになります。二遊間には北條もいます」(前出・在阪記者) 大和の推定年俸は5000万円。その守備力は、WBCでメジャースカウトも認めた広島・菊池涼介にも匹敵するものがあり、他球団流出はあってはならないことだ。50%増は覚悟しなければならない。 「40歳という福留の年齢、故障を抱えた糸井嘉男のことを考えると、外野の雄・俊介(推定年俸2400万円)は残しておきたいはず」(前出・同) ロジャースの推定年俸は30万ドル(約3300万円)。倍額提示だろう。交渉が長引けば、日本球界への適応能力からして、他球団は1億円からの交渉スタートは必至。そのときは大砲流出となる。 先の関係者によれば、この時期、どの球団も「解雇リスト」の作成に入るそうだ。昨年の今頃だが、金本監督が「有事の際は…」とフロントにお願いし、糸井のFA獲得に備えた。補強はフロントとの話し合いだが、解雇については、現場指揮官に判断を仰ぐケースも多いという。残留交渉の優先順位、金本監督は広島追撃に集中できそうにない。
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スポーツ 2017年08月09日 16時00分
中日 閑古鳥&チーム低迷で急浮上した闘将・星野仙一カムバック
中日新聞社の社長に創業家の一つ、大島家直系の大島宇一郎氏が就任。成績低迷で観客動員が伸びない中日・森繁和監督(62)の続投に黄信号が灯った。トップ交代により、大島派の筆頭格である星野仙一氏(70)の下でのドラゴンズ再建案が急浮上している――。 中日ドラゴンズの親会社である中日新聞社は6月5日の取締役会で、大島宇一郎常務の社長昇格を決めた。大島氏は創業家出身で、元社長でドラゴンズオーナーでもあった大島宏彦最高顧問の長男。政治部、経済部の記者や管理局人事部などを経て、2015年から東京本社代表を務めてきた。 ドラゴンズのオーナー代行にも就任し、いずれは白井文吾本社会長兼球団オーナー(89)からバトンを引き継ぐことになるという。 中日新聞社は元々「新愛知」と「名古屋新聞」の二つの新聞社が母体である。そのため、今も創業家の大島家(新愛知)と小山家(名古屋新聞)が社主を務め、それぞれの派閥による二元経営が続いている。 ドラゴンズオーナーも両家から交互に就任させる方式をとっている。具体的にいえば、落合博満―森監督は“小山派”の白井オーナーが後ろ盾で、元監督の星野仙一氏や高木守道氏は“大島派”だった。本社および大島派の球団OBたちは今回の宇一郎氏の社長就任を心待ちにしていた経緯がある。 そんな中、前半戦を37勝44敗3分けの5位で終えた森監督は、7月13日に恒例のシーズン中間報告を行った。その席で白井オーナーは「契約は2年。続投以外、考える必要はない」と来年も森体制で行くことを示唆していたが、ドラゴンズの方はその直後、7月22日の広島戦からまさかの7連敗。この間、26日のヤクルト戦では10対0のワンサイドゲームから大逆転負けの赤っ恥をさらすなど(結果は10対11)、森監督の評価は急下降していた。 「ドラゴンズにとって何より頭が痛いのは、チケット売り上げの減少です。セ・リーグが発表した前半戦終了時点での観客動員数は、昨年同時期の1試合平均観客数と比べて2.6%増の3万2397人。トップは阪神で2.4%増の4万970人。ドラゴンズは最下位で7.3%減の2万5731人でした。ドラゴンズにとってドル箱だった巨人も9.3%減の3万9862人で、かつてのお荷物球団であるDeNA、ヤクルトはそれぞれ5.6%、27.5%と数字を伸ばしており、セ・リーグにおいてはドラゴンズの独り負け状態なのです。営業面ではすでに“危険水域”に入っています」(地元テレビ局) そこで急浮上してきたのが、かつての“闘将”星野待望論である。星野氏は大島派の代表的存在だが、小山派のドン、白井オーナーと折り合いが悪く、'01年オフに阪神監督に転身した経緯がある。だが、大島家が中日新聞社の中枢に復帰したことで、監督招へいの動きが一気に活発化しているのだ。 星野氏も、中日新聞本社の動向は察知している。ナゴヤドームで行われたオールスター第1戦の試合前、野球殿堂入りの表彰式で、「甲子園も仙台もいつも満員。ここだけがガラガラ。もっとドラゴンズを応援して下さい」と、古巣のファンへ声をからげて訴えた。復帰へ向けた強烈なデモンストレーションである。 「絶大な人気を誇った星野氏が中日の監督を追われたのは、海外キャンプや大型補強で、球団経費が莫大に膨れ上がったのが一番の原因。その反省から、落合時代に選手年俸を大幅に削り、FA選手獲得を見送り、ドラフトも省エネですごしてきた。落合氏の手腕は高く評価されたが、その反動で選手層が薄くなり、選手の士気もファンのボルテージも下降。そこで大島派が蜂起して、もう一度、星野氏の下で、強くて人気の高いドラゴンズを取り戻そうとしている」(中日OBの野球解説者) 現在、東北楽天の球団副会長を務める星野氏だが、チームは今季、リーグ優勝が濃厚。つまり、花道を飾るには最高のタイミングだ。健康面や年齢の問題もあり、監督ではなく、GMとしての復帰も検討されているが、1シーズン限定の監督復帰も期待視されている。 ドラゴンズでは落合、谷繁元信、森と外様監督が続いたことで、他球団のコーチばかりが優遇されてきた。星野氏が中日を去った後、この15年間で生粋の中日OB監督は高木守道氏が指揮を執った2シーズンだけ('12、'13年)。とりわけ大島派のOBたちはコーチにも就けず、不遇の時代が長く続いていた。それだけに今回のチャンスに賭けているのだという。 大島派の象徴である星野氏の監督復帰で、大きくドラゴンズの流れを変えることができれば、立浪和義、山本昌らの「名球会組」が監督に続いて就任可能。昨年、谷繁監督が成績不振を理由に休養に追い込まれたのは8月9日。お家騒動の「Xデー」が近づいている。
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スポーツ 2017年08月09日 12時45分
夏の甲子園「舞台裏」② 「強くなるにはカネが掛かる」の悲鳴
関西大学の宮本勝浩名誉教授がまとめた発表によると、夏の甲子園大会の経済波及効果は総額約351億円に上るという(8日付各紙報道)。過去5年の平均入場者数約84万人をもとに推計し、直接的な消費支出の総額は約162億円。うち選手と学校関係者は約34億円とのことだった。 その数値から、こんなことも考えられる。ちょっと乱暴な推計だが、夏の甲子園大会の出場校は49校。「34億円÷49校」で、1校あたり7000万円近くを消費したことになる。しかし、過去に出場した高校によれば、7000万円は、さほどかけ離れた額ではないようだ。 出場校全てにそんな準備資金があるのだろうか。潤沢な経営資金を持たない公立校はとくにそうだ。 甲子園の常連校、初出場校ともに苦労させられていたのが、『応援団の遠征費』だった。また、出場各校は移動バス、食事、グッズなどの費用を用意しなければならない。応援団員、ブラスバンド部、チアガール、ベンチ入りから漏れた野球部の補欠、引率職員はもちろんだが、ここにOBや父母会が加わると、約1000人が移動する計算になる。応援団は試合の行われる日に合わせて、当日早朝、もしくは前日夜、甲子園に向けて出発し、その日のうちに帰ってくる。 関東圏の高校によれば、移動バスはチャーターで20台を確保し、「往復ともに車中泊としても、高速代を含めて1台あたり約30万円」が掛かったという。仮に2回戦まで進んだとして、「30万円×20台×2試合=1200万円」となる。ここに、食事代、帽子、メガホン、横断幕、「アルプススタンド席の入場料300円×1000人×2試合=60万円」が加わり、春のセンバツ大会ならば、防寒用のウインドブレーカー、夏の大会ならTシャツを人数分制作しなければならない。 また、寄付をしてくれた地元関係者、OB、父母へのお礼として、キーホルダー、タオルなどの記念グッズも学校が製作しなければならず、これらの経費が800万円強。ほかにもまだある。 野球部員が使う練習用具のほか、打撃マシン、ブラスバンド部が手荷物として運べない大型の楽器などの運搬費も計算しなければならない。さらに、雨天順延となったときも想定し、予備宿泊費も計算に入れておく。しかも、大半の高校は甲子園本番に備え、ユニフォームを新調する。バッグ、グラウンドジャンバー、汗だしのウインドブレーカーなども同時注文するため、野球部員1人あたり、「約10万円」の出費となるそうだ。 平成11年に取材したものだが、同年センバツ大会に出場した関東圏の某私立高校は「2回戦進出を想定し、総予算7800万円」の予算を組んだ。同じく、平成10年夏の甲子園に初出場を果たし、次のセンバツ大会3回戦まで進んだN高校は9200万円以上を出費したという。 そのN高校の職員は、自嘲ぎみな口調でこう話していたのが忘れられない。 「関東圏の高校が決勝戦まで進めば、1億円強の出費は当たり前じゃないですか…」 こうした“多額の甲子園費用”は学校予算だけでは当然賄えない。学校OB、地元企業、父母会の寄付のほか、学校職員が地元自治体に頭を下げまくって、補助予算を組んでもらって対応する。先の関東圏の私立高校の場合は、地元自治体が200万円を、お隣の県の公立校の地元は500万円を出した。 「一連の不況もあったので、地元企業、商店街の財布のヒモは固かったですよ。でも、最後は応援してくださって…」(前出・N高校職員) 出場校の大半は寄付金を自治体や地元関係者に頼っていたが、宗教法人系の学校、伝統校は「寄付金を集めやすい」とされている。 この寄付金集めの際、高校は「地元」の言葉を強く意識させられる。野球留学生の多い高校は寄付を頼みにくいからだ。だが、出場校を応援すれば、自ずと地元の宣伝にもなる。そう考えると、高校野球は町おこしだ。球児たちには地元関係者が「応援して良かった」と思えるよう、頑張ってほしいものだ。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2017年08月08日 17時30分
夏の甲子園「舞台裏」① ドラフト候補生を絞り込むヒミツ査定法
夏の甲子園大会(第99回全国高校野球選手権大会)は、ドラフト候補の有望球児を見極める絶好の機会ともなる。 だが、甲子園での活躍や勝敗結果で「指名」が決まるわけではない。スカウトは練習も見ている。極端な話、12球団のスカウトは中学時代から目を付けていた「金の卵たち」が高校に進んでどれだけ成長したかを確認しているのであって、たとえ試合本番で無安打に終わったとしても、練習態度がマジメで、向上心も持っているのなら、ドラフト会場に持ち込む最終名簿に名前を残すという。 「様子を見ましょう」 近年、スカウトの間では、こんな言葉がよく使われる。指名リストに残すか否かのボーダーライン上にいる球児に対し、判断が付きかねるときに発するのだ。言ってしまえば、指名リストに残らなかったわけだが、大学、社会人に進んでからも野球を続けるのは間違いない。最終判断は「次のステージ」まで持ち越そうという意味だ。 また、ストップウォッチやカメラ、スピードガンなどの測定器を持ち歩くスカウトもいるが、近年では、数字はあくまでも“参考程度”。投手を例に出せば、たとえ130キロ台しか投げられなくても、「ある基準」を満たしていれば、指名候補に残すそうだ。その「基準」とは――。 「体格にも恵まれているのであれば申し分はないが、ダルビッシュ有のように190センチ以上の大柄な投手もいれば、170センチそこそこの投手もいます。体格に恵まれた投手が欲しい。一方で、170センチそこそこでもプロで活躍している投手もいます。投手のどこを見ているかといえば、肩の稼働域の広さ、股関節の柔軟性ですよ」 在京スカウトの一人がそう言う。 同様に、スカウトは「修正可能か?」という評価基準も持っている。これは大学生の話だが、2015年、阪神は明治大の高山俊外野手を1位指名したが、東京六大学リーグでその高山に勝るとも劣らないと高い評価を受けていた谷田成吾外野手(慶応大)が指名されなかった。それは、彼の打撃フォームを見て、「修正が難しい」と判断されたからだという。 「今のままで通用する選手なんて一人もいません。打撃フォーム、投球フォームを微調整しなければなりません。プロ野球コーチがそれを指摘したとき、適応できるのかどうか、また、修正することによって長所が死んでしまう選手もいます。投げるとき、打つときに無駄な力が入っている選手はダメ」(前出・同) とくに判断が難しいのが、高校生捕手の評価だ。一般的に、高校野球フリークは「若い選手を獲って、プロで育ててほしい」と思っている。しかし、現実論として、捕手はそうもいかない。二軍戦で高校卒捕手が配球サインを出すと、先輩投手は怒る。「こっちは生活が掛かっているんだ。何で、新人の勉強に付き合わされなければ行けないんだ!?」となり、担当コーチがベンチからサインを送ることになる。谷繁元信のように高卒でも一流捕手に上り詰めた捕手もいるが、それは当時の球団首脳陣が「特例」を各位に訴えたからで、優勝を狙う球団では、二軍でもそういった環境を作れないそうだ。大学、社会人を経由した捕手に対しては、先輩投手も「大人扱い」してくるので、トラブルにはならないそうだ。 「高校生捕手は意図的に指名を見送るときもある」(在阪スカウト) 現場スカウトは“衝撃的な現実”も口にしていた。「誰に教わったかが重要」――。プロで成長できるか…。それは学生時代に良き指導者に巡り逢えたかどうかで決まるといっても過言ではない。間違った教育をする指導者はいないが、その後伸び悩んだ球児の大半は、この傾向にあるという。高校卒業後の次のステージを意識した指導者は、基本にうるさい。甲子園で活躍する球児は少年野球のころから「天才」だ。しかし、その天才のなかには身体の成長が早いだけで“オイシイ思い”をしてきた者も多く、知らず知らずのうちに、技術的な基礎を怠っている。「基本」をしっかり教えられる指導者の下で野球を学んだのかどうかも、チェックしているのだそうだ。 ファインプレーよりも堅実な守備。ネット裏のスカウトは、対象球児が基本に忠実であるかどうかをチェックしているようだ。(スポーツライター・飯山 満)
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