スポーツ
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スポーツ 2017年10月10日 15時00分
松坂残留の裏にソフトバンクが動く 日本ハム・斎藤佑獲り
「清宮幸太郎のドラフト指名に成功したら、完全なソフトバンクの時代になるぞ」 他球団から福岡ソフトバンクホークスを改めて警戒する声が聞かれた。 巨人を上回る資金力と、三軍まで持つ圧倒的な戦力、充実した施設。ここに、進路表明会見でホークスの球団会長・王貞治氏との“先輩後輩”関係を口にした清宮が入れば、野球報道の主役の座は強固なものとなる。 その王会長を中心としたもう一つの野球ストーリーも開演していた。それが「松坂大輔(37)の復活劇」で、助演は早稲田実業の後輩にあたる斎藤佑樹(29)が務める。 「まともな形で投げられるように」 松坂が福岡県筑後市のファーム施設で来季への意気込みを語ったのは、9月27日だった。今季で3年契約は満了。二軍戦を含め、今季は「登板ゼロ」に終わり、普通なら解雇だろう。しかし、すでに王会長は「松坂の頑張りは若手の手本」と明言しており、現役続行が確実となっている。 「球団も松坂へのサポートを約束しています」(ベテラン記者) 言葉は悪いが、「本人の気が済むまで」…。たとえ復帰できなかったとしても、巨大戦力を抱えるホークスはビクともしない。他球団からすれば羨ましい話だが、「悲観的な声を含め、松坂のリハビリはホークスファンの関心が高い」(同)というから、球団も切りづらいのかもしれない。さらに、斎藤佑だ。 「松坂の影響で『土俵際』の日本ハム・斎藤佑がどうなるのか興味の的になっています。王会長も早実の先輩として、陰ながら心配しています」(関係者) その斎藤佑が生き残りを賭けて今季6度目の先発マウンドに上がったのは9月27日。勝敗こそつかなかったが、6回2失点(自責点1)は上出来だろう。しかし、今季トータルで1勝3敗、防御率6点台。昨季は0勝なので、日ハムは放出を考えているそうだ。 「栗山英樹監督は斎藤佑を何とかしてあげたいと思っています。でも復活を応援し、ずっと裏切られてきた日ハムファンの怒りは凄い。その矛先が栗山監督に向けられるのを球団は懸念しているのです」(同) “有事”の際、「何とかしてやってくれ」の声が早実関係者からも出ている。 「お目当ての選手との交渉を有利に進めるため、学校側がお願いするイマイチ選手を下位指名する“抱え込み”が過去、ドラフトで騒がれました。ドラフトではないが、清宮指名に成功したら、斎藤佑の抱え込みということも…」(同) 松坂との契約延長は、そのゴリ押しから目をそらさせるためのカムフラージュなのか? これも、戦力豊富なホークスしかできない離れ技だ。早実の先輩後輩の絆は、かように固い。
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スポーツ 2017年10月10日 14時51分
【オリックス】今月6戦全敗!借金16で公式戦終了。中継ぎで活躍のヘルメン来季契約は未定
▽9日 オリックス 1-6 千葉ロッテ(ZOZOマリン)オリックス11勝14敗 観衆 23,183人 オリックスは高卒ルーキーの山本が4度目の先発。その山本を同じく高卒ルーキーの岡崎が先制となるプロ初タイムリーを放つなど、希望が見えた場面もあったが、その後はロッテ先発のこちらもルーキーの酒居や、継投陣を打ち崩すことができず。オリックスは本拠地最終戦のリベンジを誓って千葉に乗り込んだ今季最終戦を、今季苦手としている最下位のロッテ相手に完敗。今月組まれた6試合を6連敗という最悪の形で公式戦を終了した。63勝79敗1分けの借金16、4位という成績は最下位だった昨年よりは良かったが、シーズンを通して連勝と連敗を繰り返す波が激しいジェットコースターのような1年だった。負けは山本で(1勝)1敗。■福良淳一監督 一問一答ーー山本はコントロールが… 「きょうに関してはですね。力はあったと思うんですけどね。変化球…まあカーブは良かったと思うんですけどね。あの…ツーシームか。全部甘いところやったんじゃないですか。まあそういう課題も見つかったし、フェニックス(リーグ)でキッチリやってもらって」ーー岡崎にプロ初打点がついたが? 「良かったですね。ホントに。初打点。まだまだここからですけど良かったんじゃないですか」ーーベテランが最後まで元気に出続けたが? 「よくやってくれたんやないですかね。1年間。大きな怪我もなかったし。しっかり体のケアをしてもらいたいですね」ーー最後は勝って終わりたかった? 「まあそうですけどね。メンバーが。勝つに越したことはないけど、出てるメンバーがどう考えるかというとこやないですか。そういうとこの方が大事じゃないですかね。どう考えて、どう取り組んでいるのか。ある程度、ベテランとかはわかってますけどね。そういうところが大事やないですかね」ーー来季に向けて今思っていることは? 「野手の中堅、若手の底上げやないですか。そこはハッキリと見えたですね。終盤の何試合ですかね。5、6試合…もうちょっとですかね。そういうところ…あまりにもレギュラーとの差があり過ぎるという」■長村裕之球団本部長兼編成部長 一問一答 試合後、高橋光信打撃コーチ、中村一生外野守備走塁コーチと来季の契約更新を行わないこと、ゴンザレス・ヘルメン投手の帰国日程が併せて発表されたことを受けて長村球団本部長兼編成部長が会見を開いた。ーーこの2人のコーチは退団になる? 「来季はコーチとして契約を結ばないということです」ーーコーチ以外のポジションで残留はない? 「高橋コーチに関してはまだ明確なことは言えないが、球団スタッフとして来季やってもらいたいということは伝えています。返事はまだ…考えてからということですが、本人にはそのように伝えています」ーー配置転換等は? 「それはこれから1、2軍含めて組閣を組んでいかないかんので、今の時点で組閣の話はできません」ーー目処としてどれぐらいの時期になる? 「今の時点ではまったく。目処というか組閣ができ次第リリースをさせていただくということですので、今の時点でいつぐらいということも申し上げられませんけども」ーー秋季キャンプまでには決めたい? 「ベストはそうしたいんだけど、そのときの状況によって、秋季キャンプまでに発表できるかどうかは今のところは言えないですね。ハッキリ組閣ができ次第案内させてもらいますんで。今のところはそんな感じです」ーー本部長としては今シーズンを見られて、来季の課題はどんなところにあると思うか? 「後半も勝って終わりたいとこでしたけど、今シーズン…連勝連敗と波が大きかったかなぁと。最後も負けて終わったということで、シーズン後半で病人、怪我人が続出したというのもあるんですけど、これからホントに来季に向けて、今シーズンの成績を選手一人一人、コーチの人にもそこをしっかりと受けとめて、秋季練習で。まず補強も大事なんですけど、秋季練習は猛練習で鍛え上げていくと。チームの底上げということで、現有勢力の底上げをまずひとつ秋季練習から徹底的に鍛えていきたいと思います」ーーこれだけ連敗が続いた要因は? 「ピッチャー陣。5月なんかはバッターの不振もあったんですけど、やはりピッチャーもそこで連敗を止めるという柱のピッチャーがもの凄く不足しとるかなと。金子は今シーズン頑張ってくれたんですけど、それに続くピッチャーがね。ローテーションの金子に続くピッチャーがもう何枚か欲しい。そういうのを含めて、現有勢力を底上げしていかないかんなと秋春のキャンプでね。来シーズン迎えるまで。きょう終わって闘いは明日からもう始まってると思いますから来季の。ドラフトもあるけど、補強は別にして今いるメンバーをレベルアップさせて鍛え上げていくというのが先決かなと思いますので」ーー中村コーチに関しては今季1年目だったがこのまま退団になる? 「中村コーチに関しては今のところ今後に関して言えることはないです」ーーヘルメンはいろんな場面で活躍していたが? 「まあ連投もしてくれたし、彼は故障もなくホントにいろんな場面で放ってくれたと思います」ーー今後は? 「本人とも話をしましたけど、今後のことはしっかり検討して代理人の方から伝えるということにしておりますので、ヘルメンに関しては現状来季どうのというのは…。そこはしっかり検討して」ーー球団は残留してもらいたい意向? 「こちらは今から検討をしっかりして、今シーズンはよく放ってくれたんですけど、来季に向けて球団もしっかり考えて、結論がでたら代理人の方から本人に伝えると。今の時点ではまだハッキリしたことは言えません。ということです。1年間どうもありがとうございました」■選手談話山本由伸投手※先発4回を6安打、5失点の内容 「3回まではなんとか無失点に抑えることはできていましたが、いずれも2アウトからデッドボールや、フォアボールなどでランナーを出していましたし、そういったことが4回の大量失点に繋がってしまったと思います。しっかりと反省しなければいけないです」岡崎大輔選手※2回2死3塁からライトへ先制タイムリーヒットを放つ!プロ初打点を記録! 「打ったのはインコースのストレートです。とにかくストレートに負けないようにすることを考えていましたので、ストレートを弾けてよかったです!同級生の由伸が投げていますし、なんとか打ちたいと思っていました!」取材・文・写真 / どら増田(オリックス番ライター)
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スポーツ 2017年10月09日 18時15分
【オリックス】「こんな試合をしてたら来年も上がれない」本拠地最終戦“酷敗”に球団社長が檄!
▽7日 オリックス 0-7 楽天(京セラD大阪)オリックス8勝16敗1分 観衆 27,462人4位が確定しているオリックスが楽天と本拠地最終戦を京セラドーム大阪で行った。オリックスの先発は山岡、楽天の先発は藤平と、ドラフト1位ルーキー対決となったこの試合。3試合勝ち星がない山岡は今回も制球に苦しみ、球数を増やしてしまうが、要所を締めたピッチングで5回まで無失点で乗り切った。しかし6回、ヒットと四球で、無死1、2塁になり121球を投げたところで降板。2番手の岸田が打たれ楽天に2点の先制を許す。打線は2回に小谷野、3回には藤平と同じく高卒ルーキーの岡崎がプロ初ヒットを放ち、藤平が6回に降板後も楽天のミスからチャンスを作るも点を入れることができない。9回に5番手で登板した近藤は、先頭の田中を三振に斬って取ると、続く西田をファールフライに打ち取ったかと思われたが、打球が天井に当たって落下したため、京セラドームのローカルルールによりファールになってしまう。これが近藤を狂わせたのか、結果、西田は打ち直しとなりレフト前ヒット。岡島、銀次も続いて3連打で2失点。ここで近藤から大山に交代するが、ライト吉田雄人の2度に渡る痛いエラーもあって、この回は計5失点。体調不良から試合出場を見送ったマレーロを欠いた打線も藤平から打った2安打以降、完全に沈黙してしまい0-7で敗れた。負けは山岡で(8勝)11敗。試合後に行われたセレモニーで、福良監督の挨拶時には場内からかなり大きな罵声も飛び交っていたが、潰瘍性大腸炎が再燃し、先月の13日まで入院していた安達了一が姿を見せて、ベンチ入りの選手が外野に向かい選手会長のT-岡田が頭を下げると、ファンは「ガンバレ!ガンバレ!バファローズ」とナインにエールを送り、最後は罵声を大きな声援と拍手が包み込んだ。しかし、その後行われた全体ミーティングに参加した西名弘明社長からは、選手に対して厳しい言葉がかけられたことが、福良監督の会見で明らかになった。■福良淳一監督 一問一答ーー本拠地最終戦だったが?「最っ低ですね!申し訳ないですね。お客さんに」ーー打つ方も2安打だったが?「そうですね。はい。だからいつも言うように若い選手ですね。何でここにいられるのか。はっきりしてもらわないと。普通だったらいられないですからね。この場には」ーー9回のベースカバーだったり…「そういうところですよね。集中力がないし。(吉田)雄人にしても積極的なプレーでのエラーならいいんですけどね。あれは完璧に消極的な…ミスですからね。そこはダメですよね。そりゃエラーとか三振とかはありますけど。一軍にいるのに引いてたりとかそういうのはないようにしないと。こっちの教育不足じゃないですか」ーーあと1試合あるが?「いるメンバーというか、まあいると言ってもここで離して行かなきゃいけないですからね。そうしないとフェニックス(リーグ)ができない状態ですから。(千葉に)行ったメンバーで精一杯やります」ーーセレモニーで挨拶をされたときに拍手の一方で厳しい声も飛んだが?「それはいつものことですから。それはあって当然だと思います。この結果ですから」ーー試合後のミーティングでは選手に何か話をしたのか?「明後日1試合残っているから、きょうは社長からということで。(社長からは)きょうみたいなゲームをしてたら来年も上がることはないよっていうことですね」■選手談話山岡 泰輔 投手※先発5回0/3を5安打、2失点の内容「なんとか粘って、先に点を取られないようにしたかったです」オリックスは9日にロッテとZOZOマリンスタジアムで今季最終戦を行い2017年シーズンを終える。取材・文・写真 / どら増田(オリックス番ライター)
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スポーツ 2017年10月09日 18時05分
【オリックス】「中堅、若手の底上げが急務」福良監督シーズン総括会見・挨拶<全文>
オリックスの福良淳一監督が7日、京セラドーム大阪での今季本拠地最終戦の試合前に、シーズンを総括する記者会見を開いた。また試合終了後には本拠地最終戦セレモニーが行われ、ファンの声援と罵声が入り混じる異様な空気の中、監督挨拶で4位に終わった謝罪をするとともに来季の優勝を誓った。福良監督が会見と挨拶で語った全文を掲載する。■シーズン総括会見 全文ーー2017年シーズンを振り返っての感想は?「連勝連敗が続いて非常に苦しいシーズンでした」ーー開幕直後は良いスタートが切れたと思うが?「4月までは良かったと思うんですけど、5月に入って投打のバランスがズレて行ったような気がします」ーー4月にあれだけの成績を残せたプラスの要因は?「打つ方がよく頑張ってくれてたと思いますけどね。はい」ーー苦しんだ5月は投打のバランスがとのことだったが、打線がかなり降下したのでは?「そうですね。そこがやっぱりいちばん大きかったです。ロメロの離脱ですかね」ーー投手陣は?「先発は金子に次ぐ先発が出てこなかったのかなというのはあるんですけど、中継ぎ陣は若い選手が本当に頑張ってくれたと思います」ーートータルで見ても先発投手に勝ちがつかない試合が多かったが?「山岡なんかよく頑張ってたんですけど、前半は勝ちがつかなくて苦しいのが続きましたが、途中からは彼本来の投球ができるようになったと思います」ーー若手のピッチャーは収穫があった1年だった?「そうですね。そこは大きいですね。近藤、黒木、まあ小林もそうですけど、本当に1年目、2年目の若い選手たちが頑張ってくれたと思います」ーー中堅以上のピッチャーは?「そこら辺がもう1人、2人出てきてくれたらまた違う展開になってたと思いますけど」ーー終盤に逆転される試合も多かったが?「そこは…8回、9回…まあ7回からですかね。信頼してるピッチャーを出しているので、そこでやられたら仕方ないかなというのはありましたね」ーー打線の収穫は?「ロメロ、途中加入したマレーロはよく頑張ってくれたと思うし、まあ両ベテランですよね。小谷野、中島はよく頑張ってくれたんですけど、中堅、若手がもう少し出てきてくれたらなというのはあります」ーー若手投手の名前は挙がったが、若手野手で名前を挙げると?「そこはちょっと出てこないですね」ーーその辺はドラフトなどもあるが強化していくポイントになる?「そこが大きな課題ですね。中堅、若手の育成、底上げというのがこれからの課題になると思います」ーー若手野手はどんなタイプの選手に出てきて欲しい?「今いる中では、安達、西野、大城なんかもそうですけどね」ーー監督自身悔いの残るシーズンだった?「これだけ借金してますからね。悔いは残ります」ーー来年に頭は切り替わっている?「そうですね。そういう意味で残りの試合を戦ってますので、そこは切り替わってます」ーー秋季キャンプの強化ポイントは?「中堅、若手の底上げが急務じゃないですかね」ーー残り試合で選手に期待することは?「若手はどんどんアピールして欲しいと思います。そうそうチャンスはないと思うので。今がアピールするときだと思います」ーーこの半年間、鬼の福良でいるときと、仏の福良でいるときとどちらの顔が多かった?「どうですかね(笑)。そこはわからないですね」■本拠地最終戦セレモニーでの監督挨拶 全文「1年間温かいご声援ありがとうございました。今シーズン、チームは4位という結果に終わり、ファンの皆さまの期待に応えることができませんでした。本当に申し訳ありませんでした。この結果を私も選手たちも本当に悔しいと思っています。この悔しさをチーム全員が強く持ち、来シーズンこそ優勝を目指し、ひとつでも上に上がれるように頑張ります。1年間本当にありがとうございました」取材・文・写真 / どら増田(オリックス番ライター)
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スポーツ 2017年10月09日 17時45分
元ヤンキース主将がマーリンズCEO就任でイチローの日本球界復帰が急加速!
元ヤンキースの主将、デレク・ジータ氏がマイアミマーリンズの最高経営責任者(CEO)に就任した。ジータ氏がマーリンズの買収グループの一員であること、また、抜本的なチーム改革に乗り出す旨はシーズン中から報じられており、10月3日の発表会見に対し、アメリカの野球ファンは淡々と受け止めていたという。しかし、ジータ氏が着手する戦力の再編には大きな関心が寄せられていた。 「これから本人と会って、編成本部長と話し合ってから決めたい」 “その質問”を予期していたのだろう。ジータ氏は言葉を濁している。 ジータ氏が直接会うと言っているのは、イチローのこと。来季も契約するか否かの選択権はマーリンズ側が持っている。シーズン中も伝えられていたが、来季44歳となるイチローが残留する可能性は「低い」というのだ。 「イチローは控え外野手としてスタートし、主に代打として貢献してきました。イチローの今季の打撃成績ですが、OPS(出塁率プラス長打率)の数値はリーグ平均以下。残留かどうかは他選手との兼ね合いもありますが、抜本的なチーム改革をするのであれば、ベテランは解雇していくと思われます」(米国人ライター) リーグを代表するスラッガーのジャンカルロ・スタントン、人気のマーセル・オズナなども“放出要員”だという。昨季はシーズン終了とほぼ同時にイチローの残留が発表された。ジータ氏が言葉を濁した今回の対応とは対照的なだけに、現時点ではマーリンズ残留の可能性はやはり低いと見るべきだろう。 こうした状況に迅速な対応を見せたのが、古巣・日本のオリックスだ。「オリックスの準本拠地・ほっともっとフィールド神戸には屋根がないため、本拠地を『京セラドーム大阪』に一本化する計画があるんです。昨年からフロント幹部をアメリカに派遣し、各球場の視察を行っています」(在阪記者) その一行がマーリンズの本拠地を訪ねたときのことだ。イチローが自ら駆け寄り、彼らを労ったそうだ。「定期的に連絡も取り合っている」(前出・同)とのことで、マーリンズとの交渉が難航すれば、オリックスが好条件を提示するのは間違いないだろう。 「マリナーズ時代のチームメイトだった長谷川滋利氏は、オリックスのシニアアドバイザーを務めています。イチローの新人時代に教育係を務めた編成担当職員が今年から海外担当に異動しており、これはイチローとのネットワークを強化するためと見られています」(球界関係者) イチローの日本球界復帰の話は、これまでも何回かあった。関西地区で活躍するプロ野球解説者によれば、イチローのエージェント会社が日本球界側との交渉を極端に避けていたという。しかし、マーリンズに移籍した2014年オフから柔軟になり、今ではこちらも定期的に連絡を取り合う関係になった。 前出の米国人ライターがこう予想する。「マーリンズはいったん、イチローとの契約を見送り、FAにしてしまうのではないか、と。イチローは人気選手ですが、44歳のベテランと新たに契約を結ぶ米球団は現れにくい。頃合いを見て、マーリンズはメジャー最低年俸を提示して、イチロー側の返事を待つと思います。そうすれば、マイアミのファンにも言い訳がたちます。自分たちはイチローを残そうと思ったが、本人が他球団を選択した、と」 今季のイチローの年俸は200万ドル(約2億2000万円)。「4番目の外野手」に200万ドルは出せないが、54万ドル(=メジャー最低年俸)は出せるというわけか…。 今のイチローには往年のスピードはない。動体視力も落ちたとされるが、バットコントロールは健在だ。日本球界復帰となれば、京セラドーム大阪は満員となり、約2億2000万円の年俸もすぐに回収できるだろう。「メジャーリーグへの強いこだわりがある」との声も聞かれたが、オリックスが築き上げたイチローとの信頼関係が再クローズアップされそうだ。
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スポーツ 2017年10月08日 16時00分
プロレス解体新書 ROUND66 〈最強外国人の肉弾バトル〉 不沈艦ハンセンvs大巨人アンドレ
1981年に行われたスタン・ハンセンvsアンドレ・ザ・ジャイアントの一戦は、今なお「日本で行われた外国人対決の最高峰」と称賛する声が絶えない。世界の大巨人として絶頂期にあったアンドレと互角に闘うハンセンに、田園コロシアムに詰めかけたファンは熱い声援を送った。 来日した歴代外国人レスラーの中でもトップクラスの人気を誇るスタン・ハンセンに対して、「アメリカでは二流の実績しかない」と思い込んでいるファンは案外多いようだ。では、実際はどうだったのか。 「1985年にAWA世界ヘビー級王座、1990年にWCWでUSヘビー級王座など、アメリカでも主要タイトルを獲得しており、決して二流ということではありません」(プロレスライター) AWAについてはハンセンの戴冠時、すでに世界三大タイトルに数えられた権威はなく、直前にジャンボ鶴田が獲得したのと同様に、ジャイアント馬場の政治力の賜物といわれたりもする。 しかし、鶴田と違ってハンセンは、アメリカでのビッグマッチでリック・マーテルから王座を奪取しており、また、王者としてもやはりビッグマッチの看板カードの一つとして、元王者のニック・ボックウィンクルと防衛戦を行っている。 さらにはWCWでも、トップの一角にあったレックス・ルガーと抗争を繰り広げるなど、それなりに高評価を得ていたことがうかがえる。 「2016年にはWWEの殿堂入りを果たし、単に“ブルーノ・サンマルチノを壊した下手くそ”ということであれば、いくら日本での活躍含みだとしてもそんな評価を得られるはずがありません」(同) サンマルチノのWWWF王座に挑戦した際の首折り事件が、必殺ウエスタンラリアットによるものではなくボディスラム(あるいはショルダーバスター)の失敗だということは、すでに広く知られている。 だが、それをもって“技もロクに仕掛けられないポンコツ”と見られていたならば、のちにボブ・バックランドの王座に3カ月連続で挑戦する機会は与えられなかっただろう。 「先に日本で大成功して中心選手となったため、アメリカに定着する機会がなかったというのが実際のところ。特に全日本プロレス時代は、それまで主役を張っていたザ・ファンクスやアブドーラ・ザ・ブッチャー、馬場らが衰え、さらにはブルーザー・ブロディが亡くなり、ハンセン抜きでは興行が成立しないというぐらいでしたからね。当時は日本勢も、長州力ら維新軍の離脱、天龍源一郎のSWS移籍、鶴田の病気によるセミリタイアと続いたことで、ハンセンはフル参戦状態となりました」(同) 日本での試合が多くなればアメリカで同一テリトリーに定着することもできず、そのため長期のアングルもつくれない。それゆえゲスト扱いに留まらざるを得なかったということで、決してハンセン自体が低評価だったわけではない。 それどころかハンセンは、絶大なる高評価を得ていたとの声もある。 「ハンセンがラリアットを使うようになって、多くのレスラーがこれを真似た一事を見ても、評価が低かったはずがない。とりわけ、アンドレ・ザ・ジャイアントなどは、相当にハンセンのことを認めていたと思われます」(専門誌記者) その証拠と言えそうなのが、今なお“歴代外国人対決ベストバウト”と称される1981年9月23日、田園コロシアムでの一戦だ。 先にリングに上がったハンセンが突っかけたところを、アンドレがビッグブーツで迎撃して始まったこの試合。 「アンドレは序盤から、ハンセンの“左腕殺し”というセオリー通りの攻めを見せていて、これはもちろん、ハンセンのラリアットを警戒していることを表現したもの。そうやってハンセンに合わせる試合運びをしていることが、まず敬意の表れと言えるでしょう」(同) さらにアンドレは試合中、ハンセンにボディスラムで投げられてもいる。 古舘伊知郎のテレビ実況によれば世界で5人目とのことだが、アンドレ自身が“投げられるに値する”と認めた相手にしかそれを許さなかったことは、多くの関係者が証言している。 しかも、話はそれだけに終わらない。 この試合、一度は両者リングアウトとなり、その延長戦では、ハンセンのラリアットを受けて場外転落したアンドレが、エプロン下から自前のサポーターを取り出して右ひじに着用。それをチェックするレフェリーにラリアットを食らわせて反則負けとなるのだが、そのストーリーはアンドレ自身が考えたといわれている。 「ハンセンを模してサポーターを着けるということは、つまりラリアットの威力を認めたということ。しかも勝ち星まで譲るというのだから、アンドレがこれほどまでに相手を持ち上げたのは、アントニオ猪木やハルク・ホーガンに負けた試合ぐらいでしょう」(同) 世界最高のプロレスラーを自負したプライド高きアンドレが、そこまで試合内容を配慮した事実からしても、ハンセンが世界標準で見てトップクラスにあったことは疑いようのない事実といえよう。
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スポーツ 2017年10月07日 16時00分
「えっ、こんだけ?」高梨沙羅53勝でも意外な賞金額 平昌“金”に立ちはだかる貧困の壁
女子スキージャンプの高梨沙羅(20)の発言が注目されている。 サマーグランプリで個人総合6連覇を達成。5カ月後に迫った平昌五輪に向け、国内外で合宿を行っていくとも話していたが、その間、“買い物オバサン”にもなるようだ。 「オフに出演した『徹子の部屋』(テレビ朝日系)での発言がクローズアップされています。司会の黒柳徹子に、国際試合での優勝賞金額を聞かれ、高梨は正直に答えたのですが、黒柳がその安さに仰天したほどです」(体協詰め記者) 高梨は昨シーズン、ワールドカップ大会における最多勝利数の記録保持者となった。男女を通じ歴代1位の「53勝」をマークしたが、『徹子の部屋』で発言した通りであれば、賞金総額は2000万円に届いたかどうかといったところ。“栄光”が“大金”に直結しない“アスリートの宿命”だろう。番組では「大変ですねえ〜」と返されて終わりだったが、この話には続きがある。 「高梨は東京で一人暮らしをしており、基本的には自炊。食費もかなり切り詰めているんです」(関係者) 冷蔵庫を開けると、フキや豆などの煮物がキープされている。おばあちゃんに教わったお手製とのことで、買い物も自分で行く。その買い物の仕方が、完全に“オバサン”なのだという。 「閉店間際のスーパーに駆け込んで、値引きになった食材を狙い打ちしている(笑)。普通、20歳前後の女の子が立ち読みするのはファッション誌ですが、高梨の場合は料理本なんです。栄養学の勉強もしていて、値段はもちろんですが、食材に表示された産地や成分にも目を通し、鶏ササミに梅肉やチーズを挟んだものなど、手の込んだおかずを作っているそうです。海外合宿でも、閉店間際のスーパーに飛び込んでいますよ」(同) アスリートにとって、食生活の管理は欠かせない。庶民的な買い物には好感が持てるが、高梨には五輪後にやってみたい夢があるそうで、「値段を気にせず、お寿司をお腹いっぱい食べたい」と言う。以前、体重不足で失格になったのは、賞金不足からくる空腹が原因か? 北海道上川郡上川町は「ラーメン日本一」を堂々とPRしている。実はここが高梨沙羅の出身地だ。大好きなラーメンをお腹一杯食べさせてあげたい。
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スポーツ 2017年10月07日 09時00分
巨人が清宮1位指名 同時に浮上した原辰徳監督再々登板
巨人はクライマックスシリーズ(CS)出場を逃し、2006年以来11年ぶりのBクラスが確定した。「4位以下でも続投」との内示を得ていた高橋由伸監督(42)ではあったが、CS進出を逃したことで、混乱は避けられない状況だ。 布石はあった。9月26日のヤクルト戦の試合前、普段は打撃ケージ裏で練習を見守る高橋監督が練習に姿を現さなかったことで、一時騒然となったのだ。これは、就任2年目にして初の事態である。 通常であれば、チームは10月に入るとすぐに戦力外通告を行わなければならない。そのため鹿取義隆GMらと来季チーム編成について話し合っていたというが、額面通りには受け取れない。ベテラン巨人担当記者は、このように分析する。 「これは2年連続で優勝を逃したシーズンにはお決まりのパターンで、後から振り返ると“あの日が解任を通告された日だった”という可能性が高い」 戦力外通告は選手たちだけでなく、首脳陣も同じだ。早めに通告しなければ、再就職先が見つかりづらい。もっとも、巨人が首尾よくCSに滑り込み、日本一を獲得すれば、高橋監督の首はつながったのだが…。 ところがここで、新たな問題が浮上した。10月26日のドラフト会議である。巨人はこれまで社会人No.1左腕の田嶋大樹(JR東日本)か、夏の甲子園で6本塁打を放った超高校級捕手の中村奨成(広陵)を1位候補としてきた。注目の清宮幸太郎(早実)は実力、人気とも申し分ないが、“ポスティングシステムを行使した上での移籍”がネックになっていたのだ。 清宮は9月22日の進路表明会見で「自分を厳しく成長させてくれる球団」を条件にプロ入りを表明した。早大進学を断念したのは、メジャーリーグに早期挑戦するためだ。そこで「12球団OK」の見返りに、ダルビッシュ有、田中将大同様に海外FA権獲得を待たず、5年前後でのポスティング移籍容認を要求しているという。プロ志望届け提出に伴い、今週中に巨人を含む獲得希望球団と面談を行い、その回答を確認した上でドラフトに臨むのだ。 巨人はこれまで、渡辺恒雄読売新聞グループ本社代表取締役主筆の「選手を売り飛ばすのは言語道断」の方針に沿い、ポスティング移籍は一切認めてこなかった。だが、岡崎郁スカウト部長は「こちらから何か言うことはないが、聞かれたことには答える形になる」とし、希望があれば清宮にポスティング移籍を約束する方針を示唆している。 「そこで大きな問題となるのが、今季沢村賞、MVPの最有力候補にも挙がるエース菅野智之(28)の存在だ。菅野もメジャー転身を希望しており、今季が入団5年目。海外FA権を得るのは4年後の2021年になる。32歳での渡米を覚悟していたが、清宮に“5年前後でのポスティング行使”を認めれば、菅野も黙ってない。だが、今の巨人から菅野が抜けたら、最下位争いに巻き込まれるのは必至。とはいえ『清宮はよくて菅野はダメ』とも言えず、巨人首脳は頭を痛めている。そこで思い当たるのは、ただ一人、菅野を説得できる“伯父さん”という展開だ」(巨人OBの野球評論家) 「3度目の原辰徳監督」が浮上したのはそのため。ドラフト会議で清宮の交渉権を引き当てることが条件だが、その日まで高橋監督の続投も含め、次期巨人監督はペンディング…。 巨人が清宮の交渉権を得て、早期ポスティング移籍を約束しなかった場合、清宮は早大に進学し、米大学への転校を模索するという。 一方、原氏のもとには、DeNAから次期監督要請があったという。南場智子オーナーはリーグ優勝7回、WBCでも世界一になった監督としての手腕を高く評価。そして何より、原氏は神奈川県出身。横浜スタジアムはまさしくホームグラウンドなのである。 「実は2年前に巨人監督を退任した際も、DeNAは監督に招聘している。しかし、読売本社の意向を忖度して思いとどまったのです。3年前に亡くなった原氏の父・貢氏が『巨人以外でも監督をして、指導者としての器を大きくしろ』と話していたこともあり、今回は機が熟していました。だが、急に断りを入れてきたそうです」(スポーツ紙デスク) 今季で2年契約が満了するアレックス・ラミレス監督の続投がようやく“当確”になったのはこのためだ。原氏が要請を蹴ったのは、3度目の巨人監督が視界に入ってきたからに他ならない。よしんば1年待っても、DeNA監督の椅子は保障されたも同然。焦る必要はサラサラないという判断か。 清宮入団に漕ぎ着け、かつ菅野を残留させるには、「原巨人」以外にはない。もっとも、清宮の1位指名を予定しているのは、オリックス・広島を除く10球団。確率はわずか10%。新旧監督の勝負運が試されている。
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スポーツ 2017年10月06日 18時00分
熱き侍たちが躍動!! メジャーリーグ Times 引く手あまたになりそうな牧田和久のメジャー挑戦
今オフ、西武・牧田和久のメジャー移籍が実現する可能性が高まっている。 牧田は以前からメジャー志向が強く、2014年オフに「将来、メジャーに挑戦したい」と明言。昨年の契約更改でも西武球団が2年契約を提示したのに対し、自ら1年契約を申し出た。 ノンプロの日本通運からプロ入りしたため、プロ入りしたのは26歳のとき。海外FA権取得は'19年になるが、球団がポスティングによるメジャー移籍を容認すると見られるため、大きな障害は見当たらない。■注目される理由 11月に33歳になる牧田がメジャー球団から注目される理由は次の5点だ。(1)メジャーにいないアンダースロー 最大の理由は、メジャーではお目にかかれないサブマリンであることだ。メジャーにはサイドハンドの投手は10人以上いるが、地面すれすれからボールを投げ込んでくるアンダーハンドの投手は、現在、皆無である。そのため、少なくても、メジャーの打者が球筋に目が慣れてくるまでの2、3カ月は、ハイレベルな活躍を期待できる。(2)外人打者に抜群の実績 牧田は投球が浮き上がる軌道になるだけでなく、タイミングを外す技術も高い。しかも、速球のスピードは130キロくらいしかないが、軌道を何通りにも動かして芯を外すため、外国人打者は打ちあぐねることが多い。NPBの外人打者に強いだけでなく、WBCでは2大会連続でクローザーを務め、見事な働きをしている。(3)どんな目的にも使える使い勝手のよさ 牧田はどんな使い方をしても、それなりの結果を残せる稀有な投手だ。一番フィットするのはセットアッパーだが、先発、ロングリリーフ、クローザー、ピンチの火消し役(対右打者)、中盤のリリーフと、どんな用途にも使える。この使い勝手のよさに、魅力を感じるメジャー球団は1つや2つではないだろう。(4)右打者に絶対的な強さ 牧田は右打者に強い。今季も左打者には2割8分4厘(打点13)と、けっこう打たれているが、右打者には2割1分4厘(打点3)と抜群の被打率をマークしている。これは、右打者に対してはスライダーが威力を発揮するためだ。メジャーのストライクゾーンは外側に広い。このため、スライダーは強力な武器になることが予想される。(5)無駄な走者を出さない 牧田は今季(9月21日時点)、61イニング投げて与四球がわずか4つしかない。メジャーではリリーフ投手の実力を示す指標としてWHIP(1イニング当たりの被安打+与四球)が重視されるが、牧田はこの数字がトップレベルの0.98(メジャーのリリーフ投手の平均は1.32)で、来季、アンダーハンドに不慣れなメジャーの打者相手に投げることを考えれば、さらにいい数字が出る可能性がある。■懸念材料(1)一発リスクが高い 最大の懸念材料は一発を食らうリスクが高いことだ。牧田はリリーフ専任になった今季、61イニングで被本塁打が4つある。速球系を高めに、変化球を低めに投げ分けて打者を幻惑するピッチングが持ち味なので、一発をある程度食らうことは致し方ないところだ。しかし、打者のパワーが桁違いのメジャーリーグでは、被弾数が10本くらいまで増える可能性がある。(2)奪三振率が低い 狙って三振をとれる球種がないので、クローザーには不向きだ。メジャーの打者が牧田の投球に目が慣れてきた場合、ファウルで粘られて、苦しいピッチングになるケースが多くなるかもしれない。(3)左打者を封じる強力な武器がない 左打者を封じる武器がないため、左打者との対戦が多くなるシチュエーションでは使いにくい。★候補球団と予想される契約規模 WBCでは2大会連続でクローザーを務めた牧田。しかし、メジャーのクローザーに必要なピンチを三振で切り抜ける能力には欠けるため、右打者との対戦が多くなるシチュエーションで使うセットアッパーとして獲得に乗り出す球団が、数球団あると思われる。 有力候補はブルペンが崩壊状態のジャイアンツ、レンジャーズ、メッツ。セットアッパーに人材を欠くパドレス、マーリンズ、カージナルス、核になるリリーフ投手が流出する可能性が高いカブスあたりだ。筆者はWBC東京ラウンドの際、某メジャー球団の海外スカウト部長と話す機会があったが、「牧田は最も関心がある投手」と明言していた。 また、メジャー球団の中には、あの手この手で牧田にアプローチしているところもあり、ポスティングに5、6球団が参入する可能性もある。 昨年、カージナルスに入団した元阪神の呉昇桓(オ・スンファン)がクローザーとしていい働きをしているため、NPBのリリーフ投手は、また評価が高まっている。金銭面はポスティングに200〜400万ドル、牧田本人との契約規模は2年400〜600万ドルになるだろう。マイナー契約になる可能性はゼロ。1年100万ドル程度の契約に終わる可能性も低い。スポーツジャーナリスト・友成那智(ともなり・なち)今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流。アメリカ野球に造詣が深く、現在は大リーグ関連の記事を各媒体に寄稿。日本人大リーガーにも愛読者が多い「メジャーリーグ選手名鑑2017」(廣済堂出版)が発売中。
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スポーツ 2017年10月06日 12時11分
女子キック近未来エース“ふくらはぎ女子”小林が初勝利!KNOCK OUT初の後楽園は大熱狂!
“神童”那須川天心もホームリングのひとつにしているキックボクシング団体『KNOCK OUT vol.5』が4日、後楽園ホールで開催された。 KNOCK OUT初進出となった後楽園ホール大会だが、天心や不可思、小笠原瑛作といったレギュラー陣が出場しなかったものの、発売されたチケットは全席完売、1,500人(札止め)の大観衆を集めた。 試合は、第1試合から大いに盛り上がり、第4試合では能登龍也とタネヨシホが軽量級の試合とは思えぬど迫力な試合を展開。結果は、ドローに終わってしまったが、誰もが続きを見たくなるような試合になった。観戦に訪れていた天心も「ベストバウト」と称賛。小野寺力プロデューサーも「軽量級がここまでの盛り上がりを見せるとは正直思っていなかった。近いうちにフライ級のトーナメントを開催したい」と石井一成など強い軽量級の選手を集めての最強決定戦を行いたいと明らかにした。 続く第5試合、怪我からの再起戦となる宮元啓介は、KNOCK OUT初出場の野呂裕貴と対戦。「復帰戦に負けたらKNOCK OUTにもう出られないという気持ちから緊張してしまった」という宮元は、2Rまでは押されていたが、3Rに一瞬の隙をついた綺麗な右ハイキックが野呂を捕らえて逆転KO勝利を飾った。内容には、「全く満足していない」と反省していたが、この勝利が12.10両国国技館大会の出場に繋がり、また、初出場となる新日本キックボクシングの江幡塁を迎え撃つことも発表された。天心、瑛作に敗れている宮元のリベンジロードに期待したい。 この日、一番の盛り上がりを見せたのはセミファイナルの水落洋祐と怪物くんの異名を持つ鈴木博昭の一戦だ。「森井選手や勝次選手、不可思選手の試合に大きな刺激を受けた」という水落は、2R、先に左フックでダウンを奪うも、3R、右ハイキックからのヒザ蹴りの連打を浴びてしまい逆にダウン。右ハイがかなり効いたのかこのラウンドは足がフラフラになりながら何とか持ちこたえた。4Rからそれまでのダメージを感じさせないラッシュを見せ、鈴木も笑顔で殴り返すという大激闘に客席からは「これぞKNOCK OUT」といった声が飛んだ。最終5Rも開始から怒涛のラッシュを見せた水落は右ストレートを炸裂させ鈴木がダウン。同時にセコンドからタオルが投入され激闘に終止符が打たれた。試合後、水落は「KNOCK OUTで勝てたことか嬉しい」と喜びを爆発。敗れた鈴木にも大きな拍手が送られた。 メインではライト級王座決定トーナメント準決勝の残る1試合、森井洋介対町田光が行われた。今回のトーナメントにキックボクサーとして進退をかけていた町田が、1Rから森井に圧力をかける闘いで追いつめていく。これに対して「いつもと違う」と察した森井は、2Rになると作戦を変更。町田がローキックを嫌がっているのを見逃さず、ローを中心に攻めていく。町田も何とか凌いでいたが、1Rの試合終盤に森井のヒジでカットした右まぶたからの出血が止まらず、ドクターチェックが入りTKOとなった。トーナメント決勝のカードは12.10両国で森井対勝次に決定。森井は「決勝に進出できて良かった。今日の分、決勝で爆発させます」と初の両国に向けて力強く話した。敗れた町田は、「試合結果は悔しい」と涙を浮かべながらコメント。進退に関しては少し休んでから結論を出すことになりそうだ。小野寺プロデューサーは、「まだまだKNOCK OUTに出てもらいたい選手」と現役続行を希望するコメントを出している。 今回はカードが弱いという前評判をよそに、KNOCK OUTの趣旨を理解した選手たちが好勝負を繰り広げたことで、とても熱気のある大会となった。今大会でKNOCK OUT本戦では初となる女子の試合が組まれたのは、来年以降のKNOCK OUTを占う意味でも大きな一歩だったといえるだろう。KNOCK OUTは、登竜門的な『ROAD TO KNOCK OUT』を渋谷TSUTAYA O-EASTで今年2回開催している。男子では、今回の大会で大ブレイクしたタネヨシホが本戦出場の切符を、宮元啓介も本戦再出場の切符をそれぞれこの大会で掴んでいる。『ROAD TO KNOCK OUT』では、女子の試合が2大会とも組まれていたが、21歳の小林愛三(まなぞう)が両大会で抜擢されている。『ROAD TO KNOCK OUT』では、引き分けが続き悔し涙を流していた小林だが、9戦5勝4分けとデビューから負け知らず。学生時代は、バレーボールに励んでいた小林だが、卒業後ボクササイズを始めたことでキックに興味を持ち、先輩にふくらはぎを褒められたことがキッカケで選手になろうと決意したという。ビジュアルも、カッコ可愛い系で、男性ファンだけではなく、女性ファンを獲得出来る可能性を秘めている女子ファイターだ。 初の本戦では、今年の5月に『ROAD TO』で対戦した“元祖”ビジュアルファイターの田嶋はる(22戦18勝3敗1分け)との決着戦が組まれた。後楽園は初という小林は、「以前、見にきたときは迷子になったんですよ」と笑っていたが、再戦に関しては「前回の試合では自分の甘さが出たので、そこを改善して肘で勝ちたい」と強い気持ちをもって試合に臨んでいた。その言葉通り、小林は1Rからこれまで以上にアグレッシブに攻め続けて、肘、パンチ、ローキックを効果的に田嶋に当てながら、田嶋の反撃にも臆することなく前に出続けた。そして、試合の主導権を最後まで渡さず、小林は判定で価値ある勝利を収めた。KNOCK OUT本戦では初の女子の試合に、観客は男子の試合と同じように一喜一憂していた。今後に関して小野寺プロデューサーは、「他にも女子のあのクラスは良い選手がたくさんいるので、来年は女子の試合も柱のひとつになるでしょう。もちろん愛三選手がその中心になります」と語り、来年以降のKNOCK OUT女子部門の継続と、小林を中心にマッチメイクされることも明らかにした。小林がKNOCK OUT女子部門の若きエースとして引っ張っていくことになりそうだ。 試合後、小林は“ふくらはぎ女子”について「ふくらはぎにまだ自信がない女の子も、ふくらはぎに自信がある女の子も、一緒に鍛えてふくらはぎ女子を広めていきましょう!」と最高の笑顔でふくらはぎ女子の普及を呼びかけた。スイカをこよなく愛し、美味しいものを食べることが大好きな21歳の“ふくらはぎ女子”小林愛三が、ジョシカクの世界だけではなく、KNOCK OUTのリングにも大きな風を吹かせてくれることを期待したい。 KNOCK OUTの次回大会は、『KING OF KNOCK OUT 2017』両国国技館大会で12月10日(日)に開催される。記事内の2試合の他に、不可思対金原正徳の好カードが発表されている。
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