スポーツ
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スポーツ 2017年08月27日 15時15分
【オリックス】プロ初完封ルーキー山岡、95年組の“同級生”森友哉との再会に「楽しかった」
▽26日 オリックス 9-0 埼玉西武(メットライフD)オリックス11勝8敗 観衆 31,503人オリックスは1回、吉田正がライト外野芝生席に2ランホームランで先制すると、マレーロ、T―岡田の連続ソロホームランで、西武先発の多和田から4点を先取。3回はマレーロが2打席となるソロホームラン、9回は小島が2ランホームランを放ち試合を決めた。オリックス先発の山岡は何度かピンチを招いたが、最終回も2死満塁のピンチをU18W杯日本代表でチームメイトだった森から空振り三振を奪い、9回を140球、被安打9、奪三振10の内容でプロ初完封勝利。6勝目(8敗)を飾った山岡は、今季入団したルーキーの中では完封一番乗りとなった。なお1回にホームランを放ったT-岡田は通算150本塁打を達成した。■福良淳一監督 一問一答ーーきのうの分をやり返した?「そうですね。(吉田)正尚の2ランで勢いが出ましたよね。大きかったですね。あれは」ーーその後もマレーロ、T(-岡田)と続いたが、初回の3発というのは?「デカイですね」ーー大量点もあったが、山岡も…「(きょうは)山岡でしょう。無四球でしょ?」ーー最終回の前にベンチで確認していたが?「次のことがあるから。次のことを考えたら体力的に心配かなと考えたんですけど、本人がどうしても行かせてくれと言うので行かせたんですけどね」ーー監督から見て体力的には行けそうだった?「きょうは全然問題ないと思うんですけどね。次を心配して確認しに行ったんですけどね。大丈夫だということで」ーー最後は満塁まで行ったが?「最後はきっちり森から三振を取って良かったんじゃないですか」ーールーキーで完封は一番乗りになるが自信になるのでは?「そうですね。また次に期待します」ーーきょう(山岡が)特に良かった点は?「さっきも言いましたけど、やっぱりフォアボールがなかったことですね。勝負出来てたんじゃないですか」■山岡泰輔投手 一問一答ーーはじめて9回を投げられた感想は?「疲れたっすね(笑)」ーー完封はルーキー一番乗りだが?「そこはあまり興味ないです。一番とかより、しっかり完封を達成できたので」ーー完封出来た要因は?「守備にも助けられましたし、要所、要所で、ランナー2塁に置いてからですかね。抑えられたというのが」ーー無四球というのは?「それが一番嬉しいです。無四球で投げ終えたというのが。前回に続いてなんで」ーーコントロールに苦しむというわけではないけど、フォアボールで(ランナーを)出したときもあっただけに…「そうですね」ーーその辺はどう改善した?「とにかくもう一回バッターに向かっていくという気持ちを持っていこういう」ーー前回8回まで投げただけに、きょうは完封するという気持ちはあった?「前回8回で代わっちゃったんで、今回は点差もありましたし」ーー打線があれだけ点を取ってくれたというのも…「そうですね。完封出来た要因だと思います」ーーこれでまた規定投球回に乗ったが?「またすぐに消えますけどね(笑)」ーー1年目で到達するのはなかなか難しいが?「そこは目標でもあるので、何とか乗りたいですけどね」ーー最後、森友哉を迎えたときはどうだった?「楽しかったですよ。同級生だし。対戦したことはないですけど、同級生とやってみて、久しぶりに顔が合ったので楽しんでました。(抑えることも出来たが?)まあ、苦しかったですけどね(笑)。紙一重だと思います」ーー最終回、2アウトから内野ゴロが内野安打になったが、あれで完封出来ないかもしれないと思った?「いや。僕、正直2アウトになった時に、ふた桁奪三振も行けるかなと思って。サードがセーフになって満塁になったので、三振がいいなって。どっちにしろツーアウト満塁なんで、点取られたら仕方ないし、それなら思いっきり投げて三振を狙おうと」ーー疲れているのにそんな余裕があった?「いや、なんか9回も楽しかったです。全力で投げたので」ーー最後はけっこうサインに首を振っていたが、三振を取るためだった?「いや、スライダーを狙ってるかなと思ったんで、最後はチェンジアップで行こうと思ってて、なかなか…。(キャッチャーは)チェンジアップのサインを出したって言うんですけど、僕、全部首振ってたんで、出たのかなって(笑)。それが向こうのバッターにとっては良かったのかもしれないですけど」ーーこのピッチングをどのように次に繋げたい?「ここは忘れたいです。こんなに上手く行くことはないので。今年一番だと思うので。今度はこんな簡単には行かないと思うので、何とかゼロに抑えていきたいと思います」■選手談話吉田正尚選手※1回1死1塁から右中間スタンドへ飛び込む先制8号2ランホームラン「打ったのはストレートです。昨日、点が取れていませんでしたし、なんとか先制したいという思いでした。初回が大事だと思っていたので、打ててよかったです!」クリス・マレーロ選手※1回、レフトスタンドへ第12号ソロホームラン「高く入ってきたスライダーをいい感じでとらえることができた。打った瞬間だったね。追加点が取れてよかったよ!」※3回、左中間スタンドへ2打席連続となる第13号ソロホームラン「打ったのはストレート。ボールの内側をいい形でしっかりと叩くことができたね。ホームランになってくれてよかったよ!」T-岡田選手※1回、バックスクリーン左へ飛び込む25号ソロホームラン。通算150本塁打達成。「打ったのはストレートです。少し先だったんですが、なんとか入ってくれました。昨日完封された嫌な空気を(吉田)正尚が吹き飛ばしてくれて、マレーロも打って、自分も続けてよかったです!」取材・文・写真 / どら増田(オリックス番ライター)
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スポーツ 2017年08月26日 17時15分
日本ハム・メンドーサがウエーバー公示に広島追撃中の阪神、DeNAが綱引き
広島東洋カープに再びマジックナンバーが点灯した(8月25日)。しかし、ここまで90打点を稼いできた4番・鈴木誠也を故障で欠いており、スンナリとは行きそうにない。これに加えて、ライバル球団に思わぬ「ディスカウントセール」も飛び込んできた。 北海道日本ハムファイターズが昨季の優勝、日本一に貢献したルイス・メンドーサ(33)を手放す。近日中にウエーバー公示へ――。 「日ハムはクライマックス・シリーズ(CS)進出が絶望的となり、来季に向けて若手中心の選手起用に切り換えました。メンドーサはその煽りで19日に二軍落ちとなりました。本人はヤル気十分なので球団と話し合い、ウエーバー公示にかけることになりました」(ベテラン記者) トレードなどの補強は7月末を持って、終了となる。しかし、ウエーバーによる“譲り受け”は期限以降でも認められている。 この情報に迅速な対応を見せたのが、2位・阪神と3位・DeNAだという。 関西圏で活躍しているプロ野球解説者によれば、遠征先の都内ホテルで阪神・四藤慶一郎球団社長は金本知憲監督らと会談を行うという。毎年恒例の終盤戦での失速を防ぐ目的はもちろんだが、阪神は主軸先発投手のメッセンジャーを故障で欠いてしまった。藤浪晋太郎もピリッとしない。阪神が名乗りを上げる可能性は高いが、DeNAも手を拱いてみているつもりはないようだ。 「57年ぶりとなる3夜連続サヨナラ勝ちで首位広島を叩きました(24日)。意気の上がるDeNAはまだ優勝を諦めていません。広島の側からしても、CSで対戦したくないのはDeNAだと思っています。DeNAが日本シリーズに進出すると予想も出ています」(前出・ベテラン記者) DeNAは広島に勝ち越している唯一の球団でもある(同時点)。ラミレス監督による「8番・投手、9番・倉本」の変則打順が功を奏し、6月30日には主砲・筒香嘉智を3番に置き換えた。こうした打線の変更が全て的中しているわけだが、ラミレス監督はこうも語っていた。「優勝するには、2ケタ投手が4人必要」 目下のところ、2ケタ投手は今永昇太(10勝)だけ。到達の可能性がありそうなのは新人の濱口遥大(7勝)、ウィーランド(6勝)で、井納翔一(5勝)が「ひょっとしたら」と言える程度だ。実績十分のメンドーサが加われば、広島はさらにDeNAに対する警戒心を強めなければならないだろう。しかも、メンドーサは中継ぎも務まる。リリーフ陣の疲労がピークに達するこの先の終盤戦、CSでとくに重宝するだろう。 もっとも、一軍登録できる外国人選手は4人まで。現4番のロペス、ウィーランドは外せない。パットン、エスコバーの救援投手も結果を出している。メンドーサはライバル・阪神に譲ることになるのだろうか。 「シーズン途中にトレード獲得したエスコバーは奪三振数も多いが、与四球も少なくない。19回3分の1しか投げていないのに(同時点)、被安打数は19、うち3本は本塁打でした。左の救援投手は貴重だが、メンドーサのほうが、安定感がある」(前出・プロ野球解説者) ラミレス監督は打線ではなく、一時的だが救援投手の配置換えも行った。クローザーの山崎康晃を休ませるためだったが、その間、代役を務めたパットンに対してはもちろん、山崎にも自ら「理由」を説明し、納得させていた。DeNAが好調な理由はラミレス監督の気配りによるものであり、チームも団結してきた。対する阪神も毎年の失速を繰り返すわけには行かない。広島追撃を続ける両チームの駆け引きが繰り広げられそうだ。
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スポーツ 2017年08月23日 16時00分
手負いの獅子・稀勢の里 夏巡業“強行参加”は「吉と出るか凶と出るか…」
田子ノ浦親方は「(夏巡業を)休んで勝てるなら、みんな休んでいる。けがよりも相撲を取り、体を鍛えないと…」と、稀勢の里の稽古を土台に立て直す考えを明かした。 答えは、9月の秋場所で出るが、果たしてこの決断が吉と出るか凶と出るか…。 ただいま力士たちは、夏巡業中。各地で盛り上がりを見せているが、8月10日に行われた茨城県日立市巡業に、稀勢の里(31)が合流した。名古屋場所で左足首などを負傷し、2場所連続して途中休場していたが、師匠の田子ノ浦親方(元幕内隆の鶴)と話し合い、「東京で1人で(稽古を)やるよりも、みんなと一緒にやった方がいい」との結論に達したのだという。 稀勢の里が巡業に参加するのは、横綱になって初めて。およそ4500人の観客の大声援を浴びた稀勢の里は、朝稽古で久しぶりに四股や鉄砲などで汗を流したものの、土俵入りのみで取組には不参加。途中、ライバル白鵬が「大丈夫か」と声を掛ける場面もあり、気になる左足首の状態については、まだまだのようだ。 「(いまは)しっかり体を作ること。やれることをやるだけです」 今後のことについて、このように稀勢の里も慎重な姿勢を崩さない。 先場所後の横審で、「(秋場所は)しっかり体を治してから出てきて欲しい。そうでない場合は休場でいい」と厳しく注文を付けられており、もう同じような失敗は許されない。この中途半端な状態での巡業参加がどう出るか。 一方、この稀勢の里と対照的なのは目下2連覇中で、大台のV40へあと一つに迫っている白鵬(32)。稀勢の里が合流して3日後の13日、左ひざの痛みを訴え、「ハイ、お役目交代」とばかりに帰京してしまった。 白鵬の左ひざ痛は39回目の優勝をした名古屋場所の前からあった。この夏巡業前、帰省したモンゴルから再来日する4時間半の飛行機内でもぶり返したという。夏巡業は4横綱の中でただ1人、スタートから参加し、先頭に立って引っ張ってきた。 「稽古をすると、筋肉が大きくなって神経を圧迫し、痛みが激しくなる。ゆっくりと安静にしているのが一番なんです」(白鵬) これに対し、玉ノ井巡業副部長(元大関栃東)も、 「いま、ここで無理するよりも、治療した方が(秋場所のために)いいという判断なんだろうね。ずっと1人で頑張ってきて、疲れとかもあるだろうし」 と話していた。 こわごわと夏巡業に参加している手負いの獅子・稀勢の里。無理はせず、さっさと離脱して治療に専念している白鵬。秋場所で笑うのはどっちだ? 本場所でその結果が出る。
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スポーツ 2017年08月23日 11時40分
真中監督も退任表明! なぜ、ヤクルトばかり故障者が続出するのか?
真中満監督(46=東京ヤクルトスワローズ)が試合前の神宮球場で退任を発表した。今季のヤクルトは2度の2ケタ連敗も喫している。ドロ沼の14連敗のなかにあった7月は「途中休養説」も流れたが、その度にフロント幹部が否定。しかし、チーム関係者の話を総合すると、何度か話し合いの場を設けたようだ。真中監督の責任を痛感する気持ちは変わらず、今シーズン限りの退団となった。 「真中監督を引き止めようとしたのは本当です」(チーム関係者) 理由はいくつかある。まず、選手の人望があること。事実、退任を発表した8月22日、バレンティンは「寂しい。退任は監督のせいだけではない」と“撤回”を訴えるようなコメントを出していた。 「真中監督によれば、7月下旬、衣笠剛球団社長と進退について話し合ったそうです。同社長は日大の出身。日大の後輩にあたる真中監督をかわいいと思っていました」(取材記者の一人) また、ヤクルトは“連敗に対する免疫”もあった。就任1年目の2015年、真中監督はリーグ優勝を果たしたが、同年5月に9連敗も喫している。「(連敗で)今後どうなるのかなという不安もあったが、逆に吹っ切れたというか、とてもいい経験をさせてもらっているなと捉えられるようになった。この先、2年になるか3年になるかわからないけれど、監督を務めていくうえで必要な試練を与えてくれているんじゃないか、と…」 優勝直後の共同インタビューでそう語っていた。「連敗しても、それを糧にする」との認識をチーム全体が持っていたのだ。 しかし、今回の退任会見で真中監督はこうも語っていた。「僕が勝つ自信がありませんので、そんななかで引き受けても失礼だなと…」 ヤクルトは2010年の高田繁監督(現DeNAゼネラルマネージャー)の退任以降、指揮官には「次期監督候補」に二軍監督や一軍主要コーチを経験させてきた。高田監督(当時)の後を引き継いだ小川淳司ヘッドコーチ(現シニアディレクター)は二軍監督も経験している。そのときに掴んだ選手の性格を生かした采配が的中したからで、真中監督はその“指揮官教育の一期生”でもあった。 契約通りにいけば、真中監督は来季終了まで指揮を執るはずだった。現時点で後任として最有力視されている高津臣吾二軍監督を、もう少し勉強させたいとすれば、ドロ沼の連敗中も慰留に努めたのも合点が付く。先のチーム関係者によれば、7月中の衣笠球団社長との話し合いの場で、真中監督はすでに辞任を申し出ていたという。今回の退任会見は同社長の了承を得て行われたとのことなので、後任に関しても“目星が付いた”と見るべきだろう。 「高津二軍監督は指揮官1年目で最下位だったヤクルト二軍を3位まで押し上げました」(前出・取材記者) 12年、独立リーグ・新潟で監督兼投手も務めている。今回、元新潟の選手に『監督・高津』を聞いてみた。 「指導内容が分かりやすかった。たとえば配球で、なぜ、あの場面で低めに投げるべきだったのかを説明してくれたとき、的確にひと言かふた言で教えてくれる。ミーティングでの話も短く、でも印象に残る言葉ばかり」 期待が持てそうである。 だが、高津二軍監督の登用を前倒ししたとしても、チームは本当に強くなるのだろうか。 「去年の後半から、正直、今年に懸けていた」 真中監督は退任会見でこうも語っていた。 敗因は分かっている。2月のキャンプ中に川端が椎間板ヘルニアで離脱し、さらにバレンティン、畠山、雄平、大引などの主力を欠き、投手陣では秋吉、小川、山中なども故障してしまった。前半戦はベストメンバーを組むことすらできなかった。フロント幹部が真中監督をかばうのも分かるが、「なぜ、故障者が続出したのか」、その原因を追求し、改善しなければ、後任監督も同じ轍を踏むことになるだろう。 大型連敗しても優勝できた15年と今季の違いがひとつだけある。15年の真中監督は動かなかった。選手の調子が上向きになるまで待つことができた。しかし、今季の14連敗中、真中監督は打線変更、小川のリリーフ転向などチームを動かしている。泰然自若の指揮官を、動かなければならないほど追い込んだ責任はフロントにもある。
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スポーツ 2017年08月21日 18時30分
稲葉監督「清宮視察」発言の裏でベテラン再招集が浮上
侍ジャパンの稲葉篤紀監督(45)が清宮視察をほのめかした。8月20日、北海道日本ハムファイターズのスポーツ・コミュニティ・オフィサー(SCO)として、札幌ドームで行われた中学生の硬式野球大会の表彰式に参加した。その際、同日発表となったU―18W杯(9月1日開幕)の日本代表メンバーに清宮幸太郎内野手(早実=3年)が選ばれたことを聞かれ、「100何本も打っている選手。チームを引っ張って頑張ってくれたら」と答え、さらに「予定があえば」と、国内合宿も直接視察する意向も示唆したのだ。「稲葉ジャパンの最大の課題は、東京五輪で金メダルを獲得すること。東京五輪はプロ、アマチュアの混合チームになる可能性が高く、清宮が進学を選択したとすれば、『アマチュア代表』としてチーム入りするでしょう。U―18のメンバーは東京五輪年に21歳、他にも好選手が多いので、自分の目で確かめておきたいと思ったのでは」(ベテラン記者) 監督が直接視察し、選手を見極めるのは当然のこと。しかし、新生・侍ジャパンは『強化本部』を機能させ、選手選出などのチーム構成を行っていく予定だったはず。視察などの予定は稲葉監督からではなく、侍ジャパンを運営するNPBエンタープライズから“発信”されるべきだが…。「強化本部の必要性は2015年のプレミア12の敗退後から伝えられていました。監督に選手選出の全てを託すのではなく、裏方がサポートしていくべきだ、と。今春のWBCで優勝したアメリカ代表には『交渉役』がいて、代表入りに難グセをつける選手に対し、所属球団やその代理人と話し合い、起用法などの条件こそつきましたが、その引き換えに代表入りさせています。東京五輪はペナントレースのシーズン中なので日本人メジャーリーガー招集は無理だとしても、次回WBCではそういった効果が見られるのではないかと期待されています」(前出・同) その強化本部の当面の仕事は、稲葉監督を支えるコーチスタッフを決めること。漏れ伝わってくる限りでは、稲葉監督の日本ハム時代の同僚にあたる金子誠、建山義紀両氏がコーチ候補に挙がっているそうだ。しかし、両氏とも指導者経験はゼロだ。もし本当なら、監督以下首脳陣が未経験者となる。 こうした現状と同時に聞こえてきたのが、今年11月開催の『アジア プロ野球チャンピオンシップ2017』における選手招集の基準を少し変更するとの情報だ。「将来のため、若手中心の選手招集になることは間違いありません。でも、若手だけのチームにしないで、ベテランも招集すべきとの声も出ています」(球界関係者) 今春の侍ジャパンメンバーのまとめ役は、今年35歳の内川聖一だった。内川一人にまとめ役を任せてしまったが、選手と首脳陣の間を繋ぐベテランを“増員”すべきだというのだ。「とくにオリンピックの戦い方が難しいんですよ。ベンチ入りできるコーチは、ヘッド格のコーチを含め3人だけ。そうなると、ブルペン担当のコーチを置けなくなり、救援投手を準備させるタイミングも難しくなります。三塁コーチャーもコーチにやってもらうわけですし…」(前出・同) 考えてみれば、稲葉監督も“繋ぎ役”を務めた経験がある。2013年のWBC大会では「40代の代表選手」となったが、選手からは「首脳陣に進言できるアニキ役」、首脳陣の側からも助言を求められる場面もあった。ベテランの必要性は体験済みだ。 急浮上してきたのが、巨人・阿部慎之助、阪神・鳥谷敬、福留孝介、広島・新井貴浩、ソフトバンク・和田毅など…。ここ一番での代打登場としてはもちろんだが、試合前の準備、体調管理などで若手選手を触発してくれるだろう。また、彼らなら、一塁コーチャーやブルペン担当を兼任してもらうことも可能だ。代表チームの選手、コーチを歴任した稲葉監督を「内部昇格」と見れば、次の指揮官を彼らから選ぶことも出来る。 ベテラン再招集案が進められるのであれば、それこそ強化本部が所属球団に“根回し”をしなければならない。ベテランの力を借りるのは悪い話ではない。しかし、いまだ正式にコーチ人事を発表できない強化本部に「再招集案」の根拠があるのだから、稲葉監督も苦労させられそうだ。
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スポーツ 2017年08月19日 17時36分
不祥事・山口が謝罪 本当に検討されていた契約解除
約10秒、深々と頭を下げ、謝罪の言葉を口にした。8月18日、巨人・山口俊投手(30)が球団事務所で謝罪会見を行った。男性警備員を負傷させるなどの不祥事を起こした経緯は説明するまでもないだろう。同日、器物損壊と傷害の容疑で書類送検されたことを受け、球団が会見を各メディアに告知したのである。 「申し訳ない」と繰り返す山口の言葉に嘘はないと思うが、質疑応答の際、一度だけ返答に詰まったシーンがあった。 今回の不祥事は飲酒が引き金となっている。「今後、お酒とどう付き合っていくのか?」と問われたときだ。 山口はひと呼吸置き、神妙な面持ちでこう返した。 「今後、お酒についてはしっかり自分で自粛をして、またこのような軽率な行動、社会人としてあるまじき行動を取らぬよう、お酒との付き合い方もしっかり考えて…」 一般論として、謝罪会見に臨む著名人は事務所関係者や弁護士などと打ち合わせを行う。誤解を与えかねない表現を避けるためだが、もし山口も打ち合わせをしていたとすれば、飲酒に関する回答は本心から出た言葉だろう。 同席した石井一夫球団社長によれば、山口は今季終了までの間、出場停止となる。また、事案の起きた7月11日から会見前日の8月17日までの間、一日につき、年俸300分の1に相当する額の罰金が、そして、出場停止期間中の日数も、1日につき、300分の1の金額が減俸されるという。「3年総額7億円」(推定)で巨人入りしたと報じられており、そこから逆算すると、罰金と減俸は1億円以上になるそうだ。 「石井球団社長は『相当重い処分』と語っていました。たしかに金額から見て、重い処分です」(ベテラン記者) 来季以降も「巨人でプレーしてもらう」と言っていた。しかし、こうも付け加えていた。「さまざまな方とお話しして、ご意見をうかがう中で、『そういう選択肢』も私たちのほうから用意して意見を聞いたりもしました」 「そういう選択肢」とは、契約解除のこと。本気で“解雇”を検討していたわけだ。石井球団社長は自ら「野球賭博」のことを持ち出し、「あれからまだ時間がさほど経っていないのに…」とも深謝した。「警備員、病院の側から寛大な処分を望むとも言っていただいた」とも伝えており、それでも巨人は厳罰に処したと公表することで“幕引き”としたかったのだろう。 2015年発覚の野球賭博だが、こんな声も聞かれた。 「ドラフトにも大きな影響が出たようです。同年の巨人スカウトは指名選手の入団交渉において、お詫びの言葉から入り、社会人教育を徹底すると口にしていました。指名に至らなかった選手の所属チーム側と話をする際も同様でした。教え子を預けても本当に大丈夫なのかと不安視するアマチュア指導者もいましたから」(学生野球指導者) 山口の不祥事がスカウティングに影響するのを恐れたようだ。 近日中に山口は高橋監督のもとを訪ね、一軍ナインにも直接謝罪の言葉を伝えに行くという。クライマックスシリーズ進出も危うくなってきた巨人ナインは、どんな反応を見せるのだろうか。 会見は30分ほどで終了した。山口は最後も10秒以上、深々と頭を下げてから退場した。
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スポーツ 2017年08月18日 17時00分
熱き侍たちが躍動!! メジャーリーグ Times ダルビッシュ有を獲得したドジャースのねらいとは?
ダルビッシュ有が紆余曲折の末、3人のマイナーの有望株と交換でドジャースに移籍した。 当初、レンジャーズは、ダルをド軍に放出する見返りに、ド軍からマイナーの最有望株ビューラー(先発投手)とバドゥーゴ(外野手)の2人を獲得することを希望していた。しかし、ド軍がそれを拒否したため、筆者はトレードが不成立に終わる可能性が高いとみていた(ド軍サイドも、一度は諦めムードに傾いていた)。 だが、レ軍側が最後の最後で、希望する交換要員のグレードを下げたため、7月31日に期限ぎりぎりのタイミングで、トレードが成立した。 メジャーリーグでは、ポストシーズン進出の可能性がなくなったチームが長期契約の最終年を迎えた大物選手を優勝争いするチームにトレードし、2、3年後、レギュラーに成長しそうな有望株数人を獲得することが多い。今回のダルのトレードも、典型的なそのケースと言っていい。 7月末トレードで動く大物は、シーズン終了後FA市場に出ることが決まっているため、「シーズン後半の優勝請負人」「ポストシーズンでの強力な助っ人」として動くケースが多い。ダルも「ポストシーズンでの強力な助っ人」としての移籍である。 ド軍はメジャー随一の金満球団で、先発投手の人材が豊富である。来期は5つある先発ローテーションの枠を9人の投手で争うことになる。そのため、ダルと長期契約を交わす可能性は低く、「3カ月限定移籍」になるとみられている。 ドジャースは前田健太を一時リリーフに回したほど先発投手が豊富だ。しかも、今季は驚異的な勝率で勝ち進んでおり、地区優勝も確実になっている。それでもあえてダルを獲得したのは、ワールドシリーズ制覇を見据えているからだ。 ド軍の先発投手陣は「トップレベル」の実力を備えた投手が2人(カーショウ、ウッド)と、「中の上レベル」の実力を備えた投手が4人(ヒル、マッカーシー、前田健太、柳賢振)という構成だ。今季、ペナントレースで驚異的なペースで勝利を収められているのは、「中の上」レベルの投手たちが、5、6回を2、3点に抑えれば、打線の得点力が高いため、ほとんどが白星になるからだ。 しかし、強いチーム同士がぶつかるポストシーズンでは、「中の上レベル」を先発させてもなかなか勝てない。強力な敵チームを圧倒するには、「トップレベル」の投手が2人ではなく3人必要になる。 昨年のリーグ優勝シリーズで、ド軍はトップレベルの先発投手3人を擁するカブスに完敗した。そこで今季はダルを獲得し、「トップレベル」の先発投手3人を揃えてポストシーズンを勝ち上がることにしたのだ。 今季のポストシーズンで、ド軍はまずダイヤモンドバックス対ロッキーズの勝者と対戦する。そのあと、ナショナルズ対カブスの勝者と対戦することになるが、どのチームも今季はトップレベルの先発投手が1人か2人という状態だ。 ダルの加入により、ド軍は先発投手の面で圧倒的な優位に立つことになったのだ。 ダルビッシュにとって、ドジャース移籍はプラス要素がたくさんある。 今季のダルは6回以上を自責点3以内に抑えるクオリティスタート(QS)が22試合に先発したうち15試合もあるのに、8月3日時点の勝敗は6勝(9敗)しかしていない。味方の得点援護が少ないためだ。 それに対し、QSが4つしかない前田健太は10勝(4敗)している。5回終了時点で降板することの多い前田に二桁も勝ち星があるのは、5回終了時点までに2、3点取られて降板しても、リリーフ陣が揃って好調のため、リードを守り切ってくれるからだ。 その点、レンジャーズはクローザーを固定できないほどリリーフ陣が弱体だった。 ダルにとって得点力が高く、かつリリーフ陣が強力なド軍で投げられることは、大きなプラスになる。 さらに、ダルは今季、レ軍の内野、外野陣のまずい守備にも再三にわたり足をすくわれてきた。 だが、ド軍は内外野ともに守備力も高い。特に外野陣の守備力はピカイチで、打球がフライになりやすいダルにとって大きな味方となるだろう。 捕手の面でも心配ない。ド軍の正捕手グランダルと第2捕手バーンズは、どちらも前田の女房役をやって日本人投手をリードするコツを掴んでいる。テキサスの球場は高温と乾燥で本塁打がたいへん出やすかったが、ドジャースタジアムは平均レベルなので、この点も有利に作用するだろう。 マイナス面として考えられるのは、中の上レベルの実力を備えた先発投手がひしめいていることだ。そのため、防御率が悪化すると、先発ローテを外される恐れがある。スポーツジャーナリスト・友成那智(ともなり・なち)今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流。アメリカ野球に造詣が深く、現在は大リーグ関連の記事を各媒体に寄稿。日本人大リーガーにも愛読者が多い「メジャーリーグ選手名鑑2017」(廣済堂出版)が発売中。
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スポーツ 2017年08月17日 06時30分
今年も捕手指名? スカウト会議で見えたトラの覚悟
夏の甲子園大会、たけなわ。その熱戦の地に隣接する球団事務所で、阪神タイガースが定例のスカウト会議を開いた(8月14日)。この時期、どの球団もスカウト会議を開く。甲子園視察を経て、お目当ての選手の成長具合、試合展開を読む力など、各スカウトが“中間報告”を行い、指名候補選手を絞り込むためだ。 その会議後、佐野仙好統括スカウトがメディアの質問に応じ、一部の上位候補名を明かした。「キャッチャーは、補強ポイントのひとつ。打撃、肩の強さなど、抜けている。体も大きいし、プロの練習にも耐えられるはず。(上位指名候補の)12人のうちに入るだろうね」 これは、「今夏の大会で評価を高めた選手は?」の質問に対し、広陵の中村奨成捕手の名前を挙げ、答えたもの。中村はすでに「強肩堅守の捕手」として知られていたが、同11日の中京大中京戦では2本塁打を放ち、「強打の捕手」であることを改めてアピールした。中村が強い印象を残したのは間違いないが、ファンの間で、阪神は「キャッチャーコレクター」とも揶揄されている。高校卒の捕手を本当に育てられるのだろうか。16年 長坂拳弥(東北福祉大)7位15年 坂本誠志郎(明治大) 2位14年 (捕手の指名なし)13年 梅野隆太郎(福岡大) 4位12年 小豆畑真也(西濃運輸)4位11年 廣神聖哉(独立L・群馬)育成1位10年 中谷将大(福岡工大城東高)3位09年 原口文仁(帝京高)6位08年 (捕手の指名なし)07年 (捕手の指名なし) 他のポジションにコンバートされた選手もいるが、育成を含め、過去10年間で7人の捕手を指名している。今季は梅野がもっとも「先発マスク」が多いが、74試合(12日時点)。坂本も頑張っており、両捕手の併用といったほうが正しいだろう。 チーム関係者の一人がこう言う。 「金本(知憲=49)監督の言葉を借りれば、(1年で)100試合以上スタメンで出て、初めて正捕手と呼べると…。正捕手を育てている段階であり、また、正捕手が育てば、向こう10年、チームは安泰なんですが…」 「100試合以上」の条件を満たした捕手は、13年の藤井彰人(現育成コーチ)以来、出現していない。かつて、高校からプロ入りした元捕手がこんな話をしてくれた。 「今日は自分にサインを出させてくださいと言ったら、先輩投手に怒られましたよ。こっちは生活が掛かっているんだ、ガキの教育に付き合ってらんねえよ、と。この状況は入団してから3年くらい続きました。大学卒、社会人を経験した捕手は新人のときからサインを出しても、子ども扱いされませんが」 この傾向は優勝を狙うチームであれば、とくに強いという。過去10年で7人もの捕手を指名しながら、正捕手不在。トラの正捕手というと、矢野燿大現コーチのイメージも強いが、同コーチもトレードでやってきた“外様”だ。そう考えると、80年代後半に活躍した木戸克彦氏以降、生え抜きの正捕手が育っていないことになる。 「中村クンですが、どの球団も上位指名を考えていると思います。ただの強肩堅守の捕手ではありません。『強打の捕手』になれる逸材だからです」(在京球団スタッフ) 阪神がスカウト会議を招集した前日、巨人・阿部慎之助が史上49人目となる2000本安打を達成した。近年は一塁手だが、阿部以降、強打の捕手は出現していない。別の見方をすれば、正捕手を育てる難しさをもっともよく分かっているのは阪神である。それでも、「中村の上位指名」を口にしたのは、捕手育成に今まで以上に時間を費やす覚悟を示したのではないだろうか。 先のチーム関係者によれば、正捕手育成を託された矢野コーチは、試合後、ベンチ入りした捕手全員を集め、同日の試合開始からゲームセットまで、どの球種をどのコースに投げたのか、全投球をチャート表に書き込ませるという。「忘れた、思い出せない」とは言わせないそうだ。チャート表とは、ストライクゾーンを9分割した図表のことで、球種は「○」「△」「▽」など球団規定のマークを使い、どのコースに何を投げたかを残しておくもの。矢野コーチは全投球を書き込ませた後、「なぜ、この配球で(相手バッターに)打たれたのか」を講義する。そして、「次の対戦で失敗しないためにはどうすればいいのか」を一人一人に考えさせているという。 ほぼ毎試合行われているとのことだが、1年で成長する捕手もいれば、一人前になるまで3年以上掛かる捕手もいるそうだ。 広陵・中村のような逸材は欲しい。しかし、正捕手を育てるためにもっとも必要なのは、首脳陣の根気のようだ。(一部敬称略)
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スポーツ 2017年08月14日 16時00分
プロレス解体新書 ROUND62 〈前田vsゴルドーの真相〉 格闘技の礎となった“過剰”な一戦
1988年8月、超満員の観客に埋め尽くされた有明コロシアムで、前田日明vsジェラルド・ゴルドーの一戦が行われた。防戦一方の前田が逆転勝利を収めたこの戦いは、凡戦か、それとも名勝負なのか? UWFをけん引した“格闘王”前田日明。新日本プロレス時代に古舘伊知郎が連呼した“黒髪のロベスピエール”とのキャッチフレーズから、プロレス界の革命児のイメージを持つ人も多いだろう。 だが、改めて見たときに、前田自身がその意思によって革新的な一歩を踏み出したという事例は、案外と少ない。 「最初にUWFへ移籍したのは社命によるものですし、そのUWFに格闘色を持ち込んだのは後から合流した佐山聡です。第2次UWFやリングスの旗揚げにしても、前田自身が積極的に動いたというよりは、流れに身を任せた部分が少なからずありました」(プロレスライター) UWFのスタイルについて“プロレスから総合格闘技へと移行する橋渡しになった”と評価する声もあるが、それは今になって言えること。そもそも総合格闘技という概念すら定まっていなかった時代なのだから、UWFがそれを目指したというのはやや無理のある推論だろう。 「結局、前田自身も語っているように、『猪木さんの言う“理想のプロレス”を追求しただけ』というのが掛け値なしの真相なのでしょう」(同) とはいえ、何をやるにおいても“過剰”な前田だからこそ、普通にプロレスをしていてもその枠内に収まり切らず、自然発生的にUWFの進化が起こったとも言える。その意味でやはり前田は特別な存在であった。 そんな前田がジェラルド・ゴルドー('95年には反則のサミングで、修斗の中井祐樹を失明させるなど悪しき過剰さで知られる)と対戦したのは、第2次UWFが旗揚げしてから3カ月後の'88年8月13日、まだ天井がなかった時代の有明コロシアムで開催された『真夏の格闘技戦』のメインイベントだった。 しかし、この試合が後に物議を醸すことになる。ゴルドーがインタビューなどにおいて、前田戦が純粋な格闘技ではなく「あらかじめ結末の決まった試合だった」と話したのだ。 UWFがプロレスの範ちゅうにあったと指摘する声は、それ以前から各所で囁かれていたが、当事者があからさまに語ったことのインパクトは大きかった。これにより格闘技ファンからは“やはり前田とUWFはガチンコではなかった”と、批判を一層強く受けることになる。 「実際のところ、この大会の時点ではまだUWFも試行錯誤の段階で、山崎一夫と田延彦の対戦などは、山崎がハイキックからの3カウントピンフォール勝ちという従来のプロレス的な結果となっています。そのような新日参戦時の延長線上として見たときには、前田vsゴルドーもいろいろと興味深いんですけどね」(格闘技ライター) この試合の前年、極真空手の世界大会で初来日したゴルドーは、その長身もあって“白いウィリー・ウイリアムス”とも呼ばれた強豪で(当時は和彫りの刺青は入れていなかった)、前田に対しても評判に違わぬ鋭い蹴りを次々と放っていく。 また、グラウンドの展開になったとき、すぐに体を入れ替えて上になる体さばきからは、生来の“格闘技勘のよさ”が感じられた。 「この頃はまだ、ポジショニングという考え方が一般的ではなく、前田が極め切れなかったというのもあるのでしょうが、それを差し引いてもゴルドーの動きは天性の才能を感じさせる素晴らしいものでした」(同) 一方の前田はというと、プロレスラー相手なら有効な蹴りもその道のエキスパートであるゴルドーには通じず、苦し紛れのタックルも簡単に潰されてしまう。 「腰が入らないまま手から飛び込むいわゆる“くわがたタックル”で、この頃はタックルの練習自体をほとんどしていなかったのかもしれません。ただ技術的には物足りなくとも、驚かされるのはその根性。並みの選手なら、2〜3発も食らえば戦意喪失となって不思議のないゴルドーのローキックや膝蹴りを受けまくりながら、それでも向かっていく前田はやはり尋常ではない」(同) この試合がゴルドー自身の言うような疑似格闘技で、フィニッシュとなった“ハイキックを前田がキャッチしての裏アキレス腱固め”が、両者の事前打ち合わせの通りに行われたものであったとしよう。 しかし、そうした試合にあってもなおガチの蹴りを繰り出すゴルドーと、それを受けてもへこたれない前田のいずれもが、傑出したファイターであることには違いあるまい。そんな前田の過剰なスタイルが、日本の格闘技の礎となったのは前述の通りだ。 またゴルドーも、この後に参戦したUFCの記念すべき第1回大会において、倒れた相手の顔面を容赦なく蹴り上げる過激ぶりを披露。そんなゴルドーを柔術の技術できれいに仕留めたホイス・グレイシー共々、総合格闘技を世間に周知させる上で一役買うことになる。
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スポーツ 2017年08月14日 11時44分
辞任表明の伊東監督が払拭できなかった疎外感
千葉ロッテマリーンズの伊東勤監督(54)が今季限りでの辞任を表明した(8月13日)。本拠地・ZOZOマリンのベンチはざわついていた。まず前日、林信平球団本部長が同球場に隣接されている球団事務所に現れた。経営幹部は球団事務所にずっと詰めているわけではない。しかも、取材陣の要請に応じ、いちばんナーバスな監督人事に関する質問にも答えていた。この時点で林球団本部長は昨季までの4季で3度のAクラス入りを果たした実績も強調しつつも、「まだ何も決まっていない」と、肝心の去就問題についてははぐらかしている。何か起きる…。そう直感したメディア陣は少なくなかった。 「8月4日からの仙台遠征中、伊東監督から球団スタッフに退任の意思が伝えられました。スタッフがそれを持ち帰って、林球団本部長が改めて話を聞くという流れになりました」(チーム関係者) 伊東監督の決心は変わらなかったようだ。 「外国人選手は期待外れだったし、主力選手のほとんどが成績を落としています。伊東監督に同情すべき点はたくさんあり、このことは球団側も認めています」(スポーツ紙記者) 伊東監督は昨季終了時点でいったん契約が切れている。先の関係者によれば、伊東監督は“潮時”を口にしていたとのことだが、球団側が引き止めたという。手腕が評価されての慰留だったが、この5年間、「外様の疎外感」を払拭できなかったのではないだろうか。 春季、秋季キャンプでは千葉ロッテに限らず、チームOBが顔を出す。どの球団もそうだが、ライオンズで育った伊東監督はロッテOBたちと面識こそあれ、親しく付き合ってきたわけではない。OBたちも労いの言葉は掛けていたが、生え抜きのコーチや後輩たちと話し込んでしまい、伊東監督はその輪に誘われることはなかった。少し離れたところに立っていて、練習を見守っている。そんな感じだった。 ライオンズ時代の伊東監督を知るプロ野球OBが当時をこう振り返る。「頑固なところもありました。ライオンズの黄金期を支え、捕手として輝かしい実績を残した人だから仕方ないのかもしれませんが、選手に求めるレベルが高すぎて…」 これに対し、先のチーム関係者はこう反論する。 「選手だけではなく、スタッフにも気配りをしてくれる人。伊東監督の誕生日は8月なんですが、チーム全員でケーキを買って、ハッピーバースデーを歌ってお祝いしています」 ライオンズ指揮官を退いた後、このままではいけないと思ったのだろう。監督として再起したいというよりも、「チームのために何ができるか」を考えるようになったようだ。 後任は先に今季限りでの現役引退を発表している井口資仁内野手(42)だろうか。井口は「ロッテの人」となって久しいが、ホークスで育ち、メジャーリーグを渡り歩いてきた。 「後輩たちからの人望はもちろん、球団スタッフも井口に一目置いています。若手が伸び悩んでいるので、次の監督になる人には、チーム再建の難しい課題が託されます。投打ともに新戦力が育ってから次の監督へというのが、球団の考えだったのでは」(前出・スポーツ紙記者) 後任指揮官が誰になるにせよ、疎外感は持ってほしくないものだ。
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