スポーツ
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スポーツ 2017年07月04日 16時00分
灼熱! 名古屋場所 白鵬に年齢の壁と前場所の全勝優勝力士に不吉な“前例”
春場所で稀勢の里が昇進して以来、4横綱が15日間皆勤した場所はまだない。灼熱地獄とされる名古屋場所は大丈夫か。6月26日に名古屋場所(7月9日初日、名古屋市の愛知県体育館)の番付も発表され、大相撲界はすっかり名古屋場所一色に染まっている。 先場所、左肩などのケガで途中休場したものの、注目の稀勢の里(31)は名古屋入りする直前まで千葉県習志野市の阿武松部屋に出向き、新鋭の阿武咲(20)を相手に精力的に調整していた。 「この1カ月間でしっかり体を作れた。ケガはもう大丈夫。いい具合で名古屋に入れる」 と、余裕の表情だった。果たして復活優勝して、また日本中を熱狂させることができるか。 その前に立ちはだかるのが先場所、1年ぶりに、それも13回目の全勝優勝した白鵬(32)だ。こちらも名古屋入りする前の調整は万全。先場所後、モンゴルに一時帰国して心身ともにリフレッシュした。 「向こうでは広々とした大草原に行ったり、山に登ったりして場所中の緊張を解きほぐしたそうです。また、父のムフンバトさんの76歳の誕生日も祝うなどの楽しい時間を過ごし、またやる気が出てきた。名古屋場所もこの勢いを止めずにいきたい、と話していました」(担当記者) 万全を期すように、名古屋入りする直前には滋賀県長浜市で4日間の合宿も張り、幕内の石浦や十両の山口らと汗まみれになって稽古して、「まずまず動けるようになったし、まずまず体も作れた」と自信をかいま見せていた。 今年の最大の目標にしていた魁皇の持つ歴代最多記録、1047勝までいよいよあと11勝と迫ってきたのも大きな励みだ。しかし白鵬は「39回目の優勝を目指す。そうすれば自然と1047という通算勝ち星が見えてくる」と2場所連続優勝を目標に定めているようだ。 先場所の優勝インタビューでも「(最近の検査で)血管年齢が39歳から25歳に若返ったと医者に言われた」と明かし、若さをアピールしている。 まさに好材料だらけといった具合で、一気に最多勝更新、さらには連覇の期待もふくらむが、決して安心はできないという。 白鵬も年齢の壁には逆らえない。ろうそくの火が燃え尽きる寸前に明るくなるように、全勝優勝したからと言って力が全盛期に戻った証明にはならない。北の湖が引退する4場所前の最後の優勝も全勝優勝だったという前例もある。まして名古屋場所は“熱帯場所”とも言われ、体調管理はどこよりも難しい。 稀勢の里にもチャンス大。同部屋の新大関高安も6月27日、名古屋入り後初の朝稽古を行った。横綱稀勢の里といきなり15番続けて取って、6勝9敗と負け越したが、横綱を圧倒する場面もあり、優勝の最右翼と評価する番記者もいるほどだ。今年の名古屋場所は外の気温に負けないぐらい熱くなりそうだ。
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スポーツ 2017年07月03日 17時00分
華やかな舞台のウラで大論争? オールスター戦で選手会が臨時大会を招集
今年のプロ野球オールスターゲームは監督推薦選手も発表され(7月3日)、両リーグ28人ずつの全出場選手が決まった。あとは7月14日からの本番を待つばかりだが、12球団経営陣は“お祭りムード”に浸ることはできないようだ。 「今年の球宴は盛り上がるはず。WBCメンバーがセ、パに別れて対戦しますので」(プロ野球解説者) しかし、選手が集まるということは、球宴は「情報交換の場」ともなる。また、球宴を挟んで、プロ野球ペナントレースはほんの一時だが、僅かな休暇期間ともなる。その間を利用して、プロ野球労組・選手会は毎年、臨時大会を行ってきた。当然、今年も予定されており、選手会側がまとめる改善案に、経営陣はどう回答すべきか、決めかねているのだ。 「MLB側がポスティングシステムに関する改定を求めており、それに関する経営陣と選手会側の意見交換は終わっています。具体案はこれからですが、『お互いに話し合って…』と、共闘路線でMLB側と話し合っていくことは確認されました」(球界関係者) 選手会側はWBCに選ばれた選手がペナントレースで不振に喘いだ件について、経営陣側と話し合いたいとしている。WBC終了から選手の疲労が取れないうちにペナントレース本番が始まった。そのハードスケジュールが原因というのが選手会側の主張だが、経営サイドはWBCの熱気をペナントレースに反映させたいとしている。オフの期間に侍ジャパンの試合も組まれている以上、この件は選手会側が意見を引っ込めるしかないようだ。 厄介な話はこれだけではない。 「契約更改ですよ」 先の関係者がそう言う。オフシーズンになると、「推定」と前置きが入るが、各選手は契約更改の年俸が公表される。球団旗をバックに会見するそのシーンはオフの恒例行事でもあるが、「ある疑問」が一部選手から投げ掛けられたのだ。 「球団側が契約更改交渉の場で金額を提示します。その提示された金額には消費税が含まれているのか否か…」(前出・同) 1億円プレーヤーのなかには、提示額に消費税が含まれていたため、実際には大台に届かなかったというケースが何件かあったそうだ。NPBスタッフによれば、球団によって見解がバラバラだという。消費税を含む提示を行う球団もあれば、そうでない球団もあるとのことだ。選手会は臨時大会で意見がまとまれば統一見解を求める意見書を提出するという。そうなった場合、経営陣は即答できないだろう。 昨年はコリジョンルールに関する意見書が提出された。経営サイドからすれば、触れてほしくない問題もある。かといって、アヤフヤのままでは前進はない。 「侍ジャパンが常設され、選手間で色々な情報交換がされるようになりました。年俸以外の問題で言うと、選手が服用するサプリメントの話がありました。球場内で無償提供しているチームもあれば、そうでないチームもあって、後者所属の選手は『ウチは遅れている、改善を』と、契約更改の場で訴えました」(前出・同) これも、侍ジャパンが常設されたことによる“代償”か…。12球団の人気選手が一堂に集まるオールスター戦はファンにとって「夢の舞台」だが、経営陣はそうは思えないようだ。(スポーツライター・飯山満)※写真・第1戦が行われるナゴヤドーム
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スポーツ 2017年07月03日 15時00分
年商600億!“プロレス界のメジャーリーグ”WWE日本公演に欠かせぬクリス・ジェリコ
世界最大のプロレス団体、アメリカのWWEが6月30日、7月1日の2日間、毎年恒例となる日本公演『WWE Live Tokyo』を両国国技館で開催した。 スモーアリーナ(国技館)にはWWEユニバースと呼ばれるファンが多数詰めかけ、6月30日は6069人、7月1日は8318人を動員。試合前のグッズ売場にはスモーアリーナの1階を1周するほど長蛇の列が見られる盛況ぶりで、会場内は和風とアメリカンな空気が良い感じに混雑していた。ディズニーランドや、USJに来たような感覚と言ったらわかりやすいかもしれない。あの自由な空気感は日本の団体には作り出せないだろう。キャラや英語、ストーリーが全く分からなくても、その場の空気感で理解できてしまうのがWWEの魅力であり、魔力である。ファンの「HAPPY!な気分になりに来ました」感がスゴイ。とにかく楽しんだモン勝ちみたいなムードが充満しているのだ。 「WWE(当時はWWF)も観たことないのにプロレスを語れるのか?」 昔、プロレスマスコミの先輩にこんな嫌味を言われたことがある。まだWWEがこのようなツアーを日本で開催していない時代。WWEを観るにはそれこそニューヨークに行くしかなかった。それが今ではハウスショーながら、年に一度は渋谷から30分の距離でニューヨークが体感できる。本当に良い時代になった。 報道陣に渡された資料には、「スポーツエンターテイメント」を「ビジネス」として成立しているのがWWEだと記載されているが、上場企業であるWWEの年商は600億円を超えると言われており、プロレス界では断トツで世界一の団体。2位は日本の新日本プロレスだが、新日本の年商は約37億円とその差は歴然としている。 WWEと新日本をはじめとする日本マット界の関係は、野球に例えるならMLB(メジャーリーグ)と、NPB(プロ野球)の関係に似ているが、決定的に違う点がひとつだけある。それはWWEに日本の団体に所属する選手が移籍しても日本の団体には移籍料が一銭も発生しないということだ。MLBとNPBは協定を結んでいるので、海外FA(フリーエージェント)権を行使しない限りは“希望球団に”移籍できないようなシステムになっている。しかし、日本のプロレス団体は単年契約が基本となっており、選手が契約を更新しなければWWEに移籍することが可能なのだ。 WWEは『RAW』と『SMACK DOWN』という2大ブランドを軸に、『NXT』というMLBではマイナーリーグにあたる育成ブランドと、軽量級の選手に特化した新ブランド『205 Live』の4つのブランドをテレビ番組として制作。莫大な放映権料を収入源にしている。WWEのTVショーは2014年に開局した有料ストリーミングサイト『WWE NETWORK』により、全世界でライブ視聴が可能となった。日本では今年の4月から『DAZN』での配信をスタートさせた。 『WWE NETWORK』の開設は、新時代に向けた投資であるとともに、世界制覇に動き出した証でもある。これまでも日本人選手や日本で活躍していた選手がWWEに移籍することはあったが、2014年7月にプロレスリング・ノアの主力選手だったKENTA(ヒデオ・イタミ)がWWEの大阪公演のリング上で、“超人”ハルク・ホーガンが立ち会いのもと契約書にサイン。2015年には新日本で育ち、IWGPジュニアヘビー級王者として新日ジュニアを牽引。2014年からは外国人ヒールユニット、バレットクラブのリーダーとして活躍していたプリンス・デヴィット(フィン・ベイラー)、そして昨年は新日本のトップ選手だった中邑真輔、AJスタイルズ、カール・アンダーソン、ドグ・ギャローズ(ルーク・ギャローズ)、ドラゴンゲートの主力選手だった戸澤陽がWWEに引き抜かれるような形で移籍している。WWEの日本侵攻は男子選手だけに留まらない。2015年に日本ではフリーだったが、各団体のエースを相手に活躍していた華名(ASUKA)が移籍すると、NXTでデビュー以来、連勝街道を突っ走りNXT女子王者に。デビュー以来174連勝というこれまでビル・ゴールドバーグが保持していた団体記録を更新する快挙を達成した。このニュースは世界中で報じられ、現在も連勝記録を更新中だ。そして、先日スターダムを退団したばかりの宝城カイリが、今回の日本公演開演前に会場のスクリーンに登場し、本人の口からWWEと契約し、カイリ・レインというリングネームでNXTでデビューすることが発表された。 これまでは、英語圏とスペイン語圏に比べると明らかに劣る日本のマーケットはあまり重視されていなかった。しかし、WWEは次世代の主要コンテンツである『WWE NETWORK』の加入者を増やすためには、プロレスを見る文化が根付いている日本を外すことはできない。またバレットクラブのブレイクにより、バレットクラブTシャツを着たファンがWWEのTVショーに映し出されることもあることから、アメリカ進出を果たした新日本の存在も刺激したのは言うまでもない。 日本公演ではこのような経緯でWWEに移籍した選手による凱旋マッチが毎年ラインナップされているが、初日のオープニングマッチに出場したヒデオ・イタミがブーイングが浴びせられる場面があった。これは対戦相手のクリス・ジェリコが、日本マットで名と実績を上げてWWEのトップにまで登り詰め、現体制になってから初となる日本公演(2002年3月1日 横浜アリーナ)ではメインイベントでザ・ロック(のちにハリウッド俳優としても活躍しているドウェイン・ジョンソン)を破ったスーパーレジェンドということも影響している。ジェリコは、WAR(かつて天龍源一郎が代表を務めていた団体)でライオン・ハートのリングネームで定期参戦していたとき、現在は新日本のCHAOSで活動している邪道、外道、そして故・冬木弘道さんとともに冬木軍のライオン道として行動をともにしていたことがある。WARが国技館を定期的に利用していたので、初来日のWWEスーパースターたちに“テッポウ”の意味を教えたり、日本公演に自分の名前がないと「行かなくていいの?」と自ら志願するほどの親日家。ヒデオとの試合では日本の“第1試合”のようなオーソドックスなジャパニーズスタイルを見せてくれた。ヒデオにとってはほろ苦い凱旋マッチになってしまったが、2日目にジェリコと対戦したフィン・ベイラーは勝利を収めた後、ジェリコに最大限の敬意を払っていたように、ジェリコはヒデオやベイラーと同じ日本のジュニアヘビーからアメリカンドリームならぬ、ワールドドリームを掴み取った選手である。 今回はRAWの選手を中心に構成された来日メンバーだが、ジェリコはSMACK DOWN所属。次回の日本公演は9.16エディオンアリーナ大阪公演が決定。中邑真輔、AJスタイルズらSMACK DOWNのメンバーが中心と発表されている。渋谷から30分のニューヨークに続いて、ミナミから5分のニューヨークである。そこにはきっとまたジェリコの姿が当たり前のようにあるはずだ。取材・文/どら増田※写真・(C)広瀬ゼンイチ
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スポーツ 2017年07月02日 14時00分
プロレス解体新書 ROUND56 〈伝説のスーパーJカップ〉 ハヤブサを飛翔させたライガー
「ジュニアの世界であればメジャーとインディーによる団体間の交流も可能」という獣神サンダー・ライガーの提唱により、1994年に開催された第1回スーパーJカップ。決勝戦のワイルド・ペガサスvsザ・グレート・サスケ以上に強烈なインパクトを残したのは、1回戦でのライガーとハヤブサの一戦だった。 新日本プロレス恒例のジュニアヘビー級最強決定戦『ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア』を、今年限りで卒業すると宣言した獣神サンダー・ライガー。その結果は1勝6敗の予選リーグ敗退に終わった。 マスクマンとしての初登場から28年、素顔の時代も含めれば現役生活30年以上になる“生きる伝説”が、一つの時代を終えようとしている。アニメのタイアップとして登場したライガーだが、永井豪による原作の内容まで記憶する人は、どれほどいるだろうか。 肉体型パワードスーツをまとった主人公という元来の設定よりも、プロレスラーの姿の方が世間に浸透しているのが実際のところだろう。印象的な「♪燃やせ燃やせ〜」のフレーズで始まるアニメの主題歌『怒りの獣神』も、今ではすっかりライガーの登場テーマ曲として定着している。 「ジュニアならではの華麗な空中殺法はもちろん、打撃や寝技、ラフ&パワーファイトと、すべてをハイレベルでこなすオールラウンダー。それだから、誰が相手でも好勝負ができる。唯一とも言えるビッグマッチでの凡戦は、2002年にパンクラスで行われた鈴木みのるとの総合格闘技戦ぐらい。2分弱でチョークスリーパーに敗れましたが、ただこれは、新日を離脱してWJに移籍した佐々木健介の代役出場で、事前の準備が十分にできなかったのだからやむを得ない」(プロレス記者) 主役としても脇役としても輝くことができるライガーは、日本プロレス史を見ても希少な存在だ。 「人気もポテンシャルも最上級なのに、ライガー本人は決して主役の座にこだわらず、対戦相手にも華を持たせる。そんな姿勢はプロレス界全体の底上げにもつながりました」(同) また、その影響は日本のみにとどまらない。 「クリス・ベノア(ワイルド・ペガサス)やエディ・ゲレロ(2代目ブラック・タイガー)、クリス・ジェリコ(ライオン道)ら、WWEスーパースターたちも、ライガーをはじめとする日本での闘いを糧にして、自らのファイトスタイルを築きました」(同) FMWのハヤブサもまた、ライガーの存在を抜きにして語れない1人だ。1994年4月16日、両国国技館で開催されたスーパーJカップ。ライガーの提唱によるワンナイトトーナメントには、団体の垣根を越えて国内4団体、海外2団体から全14選手が集まった。 その1回戦でライガーと対戦したハヤブサは、このときまったく無名の若手に過ぎなかった。メキシコからの武者修行帰りとは言いながら、現地での試合は手違いのためほとんど組まれていなかったという。 そのためハヤブサ本人は、参戦オファーを受けた際に「そのメンバーとやれる自信がない」と、断りを入れたことを後日告白している。それでも団体の後押しもあり、出場を決めた。 ハヤブサは目の周りが広く開いた変形マスクで、素顔の部分に歌舞伎風の隈取りを施した新奇なルックス。さらに、これもまた珍しい着流し風ガウンで、さっそうとリングに登場した。 大観衆の興味と期待が、そのたたずまいに注がれたところでゴングが鳴ると、同時にハヤブサはドロップキック一閃、場外に転落したライガーに向かって、ガウンの裾を翻しながらトペ・コン・ヒーロを放った。 「獲物を狙うかのような鋭い眼光で相手を見据え、リングのライトを浴びてキラキラ光を放ちながら宙を舞った姿は、プロレス史上屈指の美しさでした」(スポーツ紙記者) そのインパクト抜群の一撃でファンのハートをつかんだハヤブサだったが、しかし、試合に入るとどうしても経験不足から拙さが出てしまう。早い段階でスタミナを切らし、立っているのがやっとの状態で、技を仕掛けるにも距離感はバラバラ。 「今になって映像を見るとそうした粗も目立つのですが、実際の会場ではそれを感じなかった」(同) もちろん、それはライガーのリードのたまものだ。猛攻を続けて観客にハヤブサのスタミナ切れを察知させず、力感を欠いた技にも丁寧に対応していく。 ライガーのオリジナル技であるシューティング・スター・プレスをハヤブサが放ったときですら、やはりきちんと受けに回った。 「いくらハヤブサがゲストとはいえ、新人が下手な真似をしたらキレてもおかしくない。それを不問にしたのは、主催者として大会の成功を第一に考えていただけでなく、ハヤブサの将来性を見込んでのことだったのでしょう」(同) 敗れてもなおハヤブサの出世試合として語られる名勝負だが、その実態はライガーが懐の深さを示した一戦でもあったのだ。
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スポーツ 2017年07月01日 18時00分
ゴジラ松井が帰国 「13番目の椅子」に座って東京五輪を戦う?
ゴジラ松井が野球教室を開催した(6月25日)。松井秀喜氏(43)が米国で設立したNPO法人の主催で、日本でも定期的に行われていた。氏はこのイベントに合わせて帰国したわけだが、今回は野球教室だけに集中することはできなかったようだ。 「各テレビ局がイベント終了後に個別インタビューを申し込むなど、過去に何度か行われた野球教室とは比較にならないほど、多忙なスケジュールとなりました。どのインタビュアも質問していたのは、古巣巨人の低迷について、そして、『自身の監督就任は?』というものでした」(取材記者) 松井氏は元同僚・高橋由伸監督に配慮し、「応援している」以上のことは発しなかった。各局とも、高橋監督がたとえ最下位に沈んだとしても、「解任はない」ことは分かっている。あえて松井氏に監督就任の意思があるのかどうかを質問したのは、“13番目の椅子”が空いているからだ。 NPBには12球団しかない。13番目とは、侍ジャパンのことだ。 侍ジャパンは今年11月の『アジア プロ野球チャンピオンシップ2017』に出場する。新監督のお披露目の場ともなるが、この有力候補として松井氏が再浮上してきたのだ。「侍ジャパンの事業会社である『NPBエンタープライズ』の新社長に読売新聞東京本社スポーツ事業部長だった山田隆氏が就任しています。小久保裕紀前監督の後任は、読売、つまり、巨人カラーを持つOBが選ばれるとの見方が強まってきました」(前出・同) 当初、新監督は早急に決定すると思われていた。NPBの熊崎勝彦コミッショナーは今年1月の仕事始めの段階で「WBC優勝」の目標と同時に、「世界一奪回後、次のステージに進む」と明言していたからだが、強化委員会の意見は二転三転している。 「(監督の)経験値が高い人を推す声もあれば、監督未経験者を含め、若手を推す一派もありました」(関係者) 同委員会の出席者のなかには、「もう、井原さんと山中さんに決めてもらうしかない」と、吐き捨てる者もいた。監督候補の絞り込みにも苦しんでいたわけだ。井原(敦)氏とはNPB事務局長、山中(正竹)氏とはアマチュア球界を取り仕切る全日本野球協会の副会長を務めている。しかし、一見、投げやりに聞こえるが、「2人に決めてもらう」なる言葉には、深い意味が隠されていた。 「次の代表監督は東京五輪で指揮を執ることになるでしょう。東京五輪を戦う代表チームは、プロアマの混合チームになる可能性が高いんです。アマ球界側は野球・ソフトボールを追加種目に当選させるためのロビー活動にも協力しており、その見返りとして、『アマチュア選手の選抜枠を設けてくれ』と提案してきました。プロ側もそれを受け入れる方向です」(球界関係者) 次期監督はアマチュア球界にも“睨みが利く”大物でなければならないのだ。また、次期侍ジャパンにはチーム編成を行う強化本部長職が設けられる。選手招集を監督に託すのではなく、メジャーリーグのゼネラルマネージャーのような立場になるという。そこにも“巨人カラー”が反映されそうだが、監督未経験者にとって、後ろ楯となる人物がいるのは頼もしい限りだ。松井氏を口説く材料となるだろう。 「若い世代は日本のプロ野球中継ではなく、メジャーリーグのテレビ中継を観て育ちました。当然、松井氏も憧れのメジャーリーガーの一人です」(前出・同) NPB関係者は「7月末まで」に次期侍ジャパン監督を発表したいとしている。「井原、山中両氏に一任」の言葉も出た強化委員会が開かれたのは6月7日。当然、松井氏の帰国日程も掴んでいた。説得に失敗したとしても、「7月末まで」だから、次の候補者に当たる時間は十分にある。松井氏が野球教室後に対面したのはインタビュアだけではなかったようだ。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2017年07月01日 14時00分
熱き侍たちが躍動!! メジャーリーグ Times 2000本アンダ達成でも青木宣親に訪れる試練
アストロズの青木宣親が日米通算2000本安打を達成した。青木はヤクルト時代('04〜'11年)に1284安打を記録。これにメジャーでの716本を加えて2000本に到達した。 青木は'11年のシーズン終了後メジャー挑戦を宣言した。その頃は、松井稼頭央、福留孝介、西岡剛らが大型契約で入団しながら期待外れに終わったため、日本人野手に対する評価は暴落していた。そのため、青木にはブリュワーズから声がかかったものの、テスト生のように能力テストを課せられた上での入団で、年俸はヤクルト時代の半分以下になった。しかも、チーム内の位置づけは「5人目の外野手」。オープン戦で結果を出さなければ3Aに落とされる可能性が高かった。 そんな崖っぷちの状況から這い上がり、青木は5年半の間に716本も安打を記録した。 それには、特異な能力が二つあったからだ。 一つは、左打者でいながら、右投手より左投手から高確率でヒットを打てることだ。通算成績を見ると青木の対右投手打率は2割7分6厘であるのに対し、対左は3割0分7厘という目を見張る数字となっている。 メジャーでは、マッチアップが重視されるため、相手の先発が右投手の場合は打線に左打者をずらりと並べ、左投手の場合は右打者だらけの打線を組むことが多い。そのため一つのポジションに右打者と左打者を1人ずつ用意して半々に使うことが日常的に行われている。 しかし、青木は「右打者より左投手に強い左打者」という特異な存在であるため、マッチアップに関係なく、フルタイムの1番打者として起用された。メジャーでの最初の3年間、連続して140安打以上を記録することができたのは、この能力があったからだ。 メジャーでの安打量産を可能にしたもう一つの特異な能力は、内野安打を量産する能力だ。 青木はゴロを打った後、一塁ベースまで4.0秒前後で到達できるため、内野ゴロの2割程度が内野安打になる。そのため、メジャーに移ってからは広角に強いゴロを打つことを心掛け、1年目は内野安打を34本、2年目は45本記録した。これはどちらもその年のメジャー最多記録で、これが安打の生産ペースをトップレベルに押し上げた。 このように青木は「左投手殺し」と「内野安打量産能力」をフル活用して日米2000本安打を達成した。 青木が所属するアストロズは今季開幕から好調で、ア・リーグ西地区の首位を独走中だ。地区優勝はほぼ確実で、気の早い日本の青木ファンの中には、プレーオフでの活躍を期待する声も出始めている。しかし、それが実現する可能性は低い。 なぜならアストロズの「将来の主砲」という呼び声の高いデレク・フィッシャーが3Aで本塁打を量産しており、6月14日、メジャーに引き上げられたからだ。フィッシャーは外野手であるため、彼をメジャーに定着させるには、現在5人いる外野手のうち1人を外さないといけなくなる。 5人のうちセンターのスプリンガーは看板選手、ライトのレディックは2020年まで契約がある大物、レフトとDHを兼ねるベルトランは40歳だが輝かしい球歴を誇る大選手だ。この3人は初めから地位を保証されている。 外すとすれば、準レギュラーの青木かマリズニックということになるが、マリズニックは守備力が際立って高いうえ、今季は長打もコンスタントに出ている。一方の青木は、打率、出塁率とも、期待値を下回っているうえ、守備力もイマイチだ。 このままだと、おそらく青木が外されることになるだろう。そうなった場合、考えられるシナリオは次の三つだ。(1)3A降格 アストロズの3Aでプレーしながら、外野陣に故障者が出て呼び戻されるのを待つ。ポストシーズンのメンバーに選ばれる可能性は1、2割程度だ。(2)トレード アストロズが青木を欲しがる球団にトレードし、見返りとして中程度のマイナーのホープを獲得する。 現在地区優勝争いをしているチームで青木を欲しがる可能性があるのは、古巣のブリュワーズだ。ブ軍は今季、ずっと1番打者に適材を欠く状態が続いているので、トレード話が浮上する可能性は十分にある。(3)解雇 来年36歳になる青木は年齢が高いため、アストロズを解雇され、次に契約してくれる球団が見つからず、そのままシーズンが終わってしまうというシナリオも考えられる。 どのシナリオになるにしろ、来季は日本でプレーすることになるだろう。メジャーリーグは30代半ばになったプレーヤーにきわめて冷淡な体質があるので、選択肢は限られるのだ。スポーツジャーナリスト・友成那智(ともなり・なち)今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流。アメリカ野球に造詣が深く、現在は大リーグ関連の記事を各媒体に寄稿。日本人大リーガーにも愛読者が多い「メジャーリーグ選手名鑑2017」(廣済堂出版)が発売中。
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スポーツ 2017年06月30日 16時00分
広島カープの獲得参戦で早実・清宮幸太郎にプロ入り有力情報
夏の甲子園大会に向け、6月17日に西東京大会の組み合わせ抽選会が行われた。清宮幸太郎を擁する早稲田実業はシード校のため、3回戦から登場する。清宮自身は招待試合で訪れていた香川県高松市で抽選結果を聞かされ、「ワクワクと不安が入り交じって…」と、初々しいコメントを返したが、進路に関しては『オトナの決断』が秘められていた。 「夏の甲子園予選に先駆けて、広島がスカウト会議を開きました。各地区スカウトの報告を受け、150人前後いた指名候補を絞り込み、同時に上位指名リストのようなものを作成します。清宮はその上位リスト15人の中に残りました」(球界関係者) 広島が各地区スカウトを招集したのは、5月24日。この時期、どの球団も指名候補の絞り込みを行う。ドラフトの慣例として、ここで、進学の可能性が高い選手はリストから外される。つまり、清宮の気持ちがプロ入りに傾きつつあるとの情報を、広島スカウトは掴んだと見るべきだろう。 「清宮のほか、履正社のスラッガー・安田尚憲内野手、JR東日本の左腕・田嶋大樹投手が上位リスト入りしました。安田、田嶋はプロ志望が強いとされています。その2人と並べたわけですから、広島は清宮指名に『脈アリ』と判断したのでしょう」(ベテラン記者) 同会議には松田元オーナーも出席している。約2時間に渡るロング会議だったが、同オーナーはその後、報道陣に「(清宮は)ローボールヒッターだと思っていたけど、最近は高めも打てるようになった。三塁手もあり得るという話をした」と、指名後の育成ビジョンについても語っていた。 「試合では一塁とセンターしか守っていませんが、練習では時々、三塁に入るんです。広島スカウトは試合だけではなく、日常の練習もしっかりマークしてきたんでしょう」(同) 「神ってる」の鈴木誠也や安部友裕など、広島は若手内野手の成長が著しい。清宮は一塁手のままでもイケそうだが、外国人選手との兼ね合いもある。将来的には三塁も守れるようになったほうが、本人に有利に働く。また、鈴木と清宮が並べば、打線に『左右の大砲』が揃う。 「早実には失礼かもしれないが、打高投低の早実の苦戦を予想する声もあり、スカウトからすれば、清宮の視察は大会初戦から手が抜けません。巨人も清宮を追い掛けていますが、ペナントレースを低迷したまま終われば、1位は将来性の清宮ではなく、即戦力投手に切り換えざるを得ない。バランスよく戦力が整っている広島、日本ハム、ソフトバンク、ヤクルトが有利です」(関係者) 高松市での招待試合もそうだったが、今の清宮は相手投手から簡単なストライクを投げてもらえない。我慢できず、ボール球に手を出してしまうシーンもあるが、「真っ向勝負がしたい。それも高いステージで」との思いは、甲子園出場と同じくらい沸き上がっているようだ。
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スポーツ 2017年06月29日 16時00分
長嶋茂雄が動く 巨人・松井秀喜監督招致シナリオ
83年にわたる栄光の歴史に泥を塗る「13連敗」というワースト記録を樹立した巨人は、6月13日、すぐさま再建に着手した。これまでの病巣を一掃すべく、最初に手をつけたのは、フロントの刷新だった。編成部門のトップである堤辰佳GMが退任し、かつてヘッドコーチも務めたOBの鹿取義隆GM特別補佐のGM就任を発表したのだ。 見逃せないのが、巨人内で鹿取GM誕生と合わせて、次期監督に中畑清氏の名前が囁かれていることだ。高橋由伸監督にとって堤前GMは慶應大学野球部の先輩であり、二人三脚でジャイアンツの強化に取り組んできた人物。その兄貴分が詰め腹を切らされたことで、本人も追い腹を胸に秘めているといわれ、今季日本一を逃した場合、辞任が濃厚と見られているのだ。 巨人の場合、第一次政権時の原辰徳監督、堀内恒夫監督がともに2年目のオフに契約を1年残して解任されている。結果を残せなければ、粛々と首を切る前例があるだけに、プライドの高い慶大出身の高橋監督は解任を待たず、自ら身を引く覚悟だという。 そのことを踏まえ、連敗が始まった5月末から、読売首脳部は“ミスタージャイアンツ”長嶋茂雄終身名誉監督に相談を開始。GM人事と合わせ、巨人再建の工程表作りに着手しているという情報を本誌はキャッチした。 母校・立教大学野球部が59年ぶりに日本一に輝いたことで、長嶋氏にとって残る願いは一番弟子ともいえる松井秀喜氏の巨人監督就任だけとなった。国民栄誉賞を子弟でダブル受賞したパートナーであり、実はここに、恩返しの意味も込められている。 '13年に同賞をダブル受賞した背景には、こんなエピソードがあったという。 「当初、国民栄誉賞は巨人とメジャーリーグで活躍し、引退が決まった松井氏への単独授与ということでした。森喜朗元首相と松井氏は、同じ石川県根上町(現・能美市)出身。森氏が安倍首相に働きかけたのですが、松井氏は過去にメジャーの年間最多安打記録を84年ぶりに更新したイチローが国民栄誉賞を打診されて断っていることから、受ける意思はなかったのです。そこで首相官邸は、長嶋氏との『ダブル受賞』という裏技を使って口説き落としたと言われています。事情はどうあれ、長嶋さんにとって国民栄誉賞は長年の夢でした。ON時代を築いた王貞治氏が授与されていることもあり、心から望んでいた。弟子からの贈り物に応えるためにも、是が非でも松井氏を巨人監督に就かせたいのです」(スポーツ紙デスク) しかし、長嶋氏の宿願とはいえ、松井氏は巨人監督就任を固辞し続けている。そこでひねり出したのが、松井監督への“つなぎ”として、中畑氏が巨人監督に就任するということ。 今の巨人は、FA組と外国人選手が主流となる寄せ集め集団で、真の最強軍団を望むことはできない。大幅な血の入れ替えが必要なのは明らかで、長嶋氏はかつて原氏と袂を分かった鹿取氏をGMに就けて地ならしをさせ、中畑監督と連携する形で球界盟主の座を取り戻そうとしているのだ。 「中畑氏はDeNA監督時代の'15年、沖縄・宜野湾の春季キャンプに松井氏を招き、筒香嘉智をはじめ、チームの打者を視察してもらいました。松井氏はその前年オフに巨人からコーチ要請を受けましたが、断った関係で、DeNAからのキャンプ視察要請も当初は巨人に配慮して断っていました。しかし、中畑監督が師匠の長嶋氏を通じて再度要請したことで、松井氏は師匠の顔を立てる形で受け入れた経緯があります。今度は中畑氏に、巨人の再建に汗を流してもらい、松井氏を監督に迎えるのです。'20年の東京オリンピックイヤーまでの3シーズンでチームを松井カラーに染めるのがミッションです」(長嶋氏と親しいメディア関係者) 鹿取GMは今オフ、大幅なコーチ陣の再編成を行うと言われている。候補に挙がっているのが、ヘッドコーチに内田順三氏(現巡回打撃コーチ)、一軍打撃コーチに田代富雄氏(現二軍打撃コーチ)、投手コーチに小谷正勝氏(現三軍投手コーチ)、守備走塁コーチに高木豊氏(現解説者)らが有力視されている。 ヘッドコーチに就く予定の内田氏は中畑氏の駒沢大学時代の先輩で、松井氏の打撃の師匠にあたる。他の主要ポストも横浜DeNAのOBたち。これを見るだけでも、「中畑監督」を前提としたコーチ編成であることが分かる。 現在、次期巨人監督は、原辰徳、中畑、松井の3氏に絞られている。だが、原氏は東京五輪の日本代表監督に内定したという情報がある。松井氏も今は受諾の意思がない以上、次は中畑氏以外には考えられない。 そんな松井政権誕生へのお祝いに中畑氏が用意しているのが、DeNAの主砲・筒香だ。'20年オフに国内FA権を取得し、巨人移籍が可能となる。 読売上層部はしきりに、テレビ視聴率やチケット売り上げの話を持ち出すというが、ミスターの支援と天然キャラの中畑氏なら心配はない。果たして強い巨人は甦るのか…。
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スポーツ 2017年06月28日 17時00分
連敗のトラが苦渋の選択 金本監督は藤浪と心中する!
鯉のシッポが遠のいた。巻き返しの切り札は、藤浪晋太郎(23)か…。 阪神は交流戦から数えて5連敗を喫した(6月27日)。ゲームセットの瞬間、金本知憲監督(49)は眉間に皺を寄せ、腕組みをしたまま…。手痛い敗戦を喫したときに見せる“怒りのポーズ”である。 「通常リーグ戦再開当時、首位広島と2位阪神のゲーム差は『3』。阪神は広島戦でリーグ戦を再開させ、その3連戦で勝ち越し、広島を捉える目論見でした。27日時点でのゲーム差は『6』。阪神打線の調子が落ちているだけに、広島は暫く安泰でしょう」(プロ野球解説者) 金本阪神はその広島戦を2敗(1試合が雨天中止)、次カードの中日戦も黒星スタートとなってしまった。昨季は交流戦で広島が勢いづき、独走態勢を固めた。2位阪神が失速し始めたのを見ると、一刻も早く手を打たなければ、昨季の二の舞になってしまう。 「試合前、金本監督は新外国人選手の緊急補強に向け、動き始めていることを認めました。二軍では西岡(剛=32)が一塁をテスト的に守るなど、打線強化の対策も色々と進めています」(球界関係者) 新外国人選手の加入、西岡の復帰。戦力強化にはなるだろうが、失速したチームを建て直すには、やはり「投打の中核選手」が結果を出すしかない。4番・福留孝介(40)は経験値も高いので不振は長引かないだろう。しかし、エース・藤浪晋太郎(23)は“見切り発車”になる可能性が出てきた。 藤浪は現在も二軍調整中だ。去る5月27日にプロ入り初となる二軍降格を通達されたのだが、当時、香田勲男・一軍投手コーチ(52)は単なる調整ではなく、「無期限再出発」を示唆していた。 「今季は脱力投法とやらに投球フォームを変えました。二軍戦ではグラブの位置や腕を振るタイミングを微妙に変えるなどしていますが、試行錯誤の連続です。好投しても二軍首脳陣が一軍再昇格のゴーサインを出さないのは、投球フォームが固まっていないと見ているからでしょう」(前出・同) 投球フォームの改造に着手したのは、ノーコン病を克服するため。だが、藤浪の長所は猛々しさだ。投球フォームの改造は藤浪らしさを消してしまうものでもある。首脳陣があえてアドバイスを送らず、もがき苦しんでいるのを見守っているのは、将来の教育のためでもある。 「序盤戦は戦力的に余裕があったので、藤浪を二軍降格させることができたんです」(同) 6月24日の二軍戦、藤浪は7回2失点と好投したが、自慢のストレートは150キロにも届かなかった。本人は復調にきっかけを掴んだようなコメントも残していたが、掛布雅之二軍監督(62)は「色々と試しているみたいだね」としか語らなかった。 藤浪に無期限調整を許す余裕がなくなってきた。今の藤浪はベストピッチングこそできないが、“ある程度”なら抑えてくれる。また、不完全であってもエースが勝てばチームは勢いづく。今、対策を講じなければ、広島は独走態勢を築いてしまう。藤浪の将来を思えば、早期の一軍昇格は良策ではないが、「金本監督の胸中に藤浪昇格案はある」との情報も交錯している。 藤浪の次回登板は6月30日(予定)。この二軍戦で「ある程度なら投げられる」と判断されれば、金本監督は「藤浪との心中」を選択しそうだ。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2017年06月28日 16時00分
本田圭佑 日本代表故障者続出そっちのけで「10番」を狙う必死度
本田圭佑(31)が「自己アピール」に奔走している。 去る6月15日、本田は中国・上海で自らが企画した少年サッカー教室を開催した。去就が騒がれている時期のため、イベント終了後、地元メディアは本田を取り囲み、「中国のクラブチームへの移籍は?」と核心を突いてきた。 「本田は、待ってました、と言わんばかりに『オファーがあれば考えます』と答えています。ACミラン退団はすでに決定しており、中国行きを否定も肯定もしていません。しかし、これまでも中国のクラブは本田に興味を示してきましたが、その気があるならとっくにまとまっていたはず。今回の発言にはウラがありそうですね」(専門誌記者) 中国のクラブチームは金にまかせて世界中の一流選手を獲得し続けている。バブリーな中国クラブとの交渉を示唆することで、豪州、米国、欧州などのクラブと、今後の交渉を有利に進めるため、そんな発言をしたというのが周囲の見方だ。 「本田はピッチ外でも精力的な活動を見せています。13日に行われたW杯最終予選のイラク戦では、ベンチ入りした選手(23人)は空き番なく23番までをつけることになっているので、本田は左肩を故障して欠場した香川真司が背負う10番を希望したそうです」(同) サッカーにおける10番とは、言うまでもなくエースナンバーである。イタリアでは出場機会に恵まれなかったが、本田の実力は海外でも知られている。こうした自己アピールが続くのは、移籍先との交渉がうまくいっていないからだろう。 「来年のW杯の開催地はロシア。本田はかつてロシアのクラブに所属していたため、この国の事情に詳しい。気候や会場周辺の治安状況を代表スタッフにもアドバイスしています」(スポーツ紙記者) “ロシア通”としても、アピールに余念がないわけだ。 だが、ハリルホジッチ日本代表監督が10番を託したのは、スペインで活躍する乾貴士だった。先のイラク戦では及第点の活躍を見せたが、代表でのスタメンが保証されていない本田。 自己アピールの課外活動は、しばらく続きそうだ。
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