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華やかな舞台のウラで大論争? オールスター戦で選手会が臨時大会を招集

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第1戦が行われるナゴヤドーム

 今年のプロ野球オールスターゲームは監督推薦選手も発表され(7月3日)、両リーグ28人ずつの全出場選手が決まった。あとは7月14日からの本番を待つばかりだが、12球団経営陣は“お祭りムード”に浸ることはできないようだ。

 「今年の球宴は盛り上がるはず。WBCメンバーがセ、パに別れて対戦しますので」(プロ野球解説者)

 しかし、選手が集まるということは、球宴は「情報交換の場」ともなる。また、球宴を挟んで、プロ野球ペナントレースはほんの一時だが、僅かな休暇期間ともなる。その間を利用して、プロ野球労組・選手会は毎年、臨時大会を行ってきた。当然、今年も予定されており、選手会側がまとめる改善案に、経営陣はどう回答すべきか、決めかねているのだ。

 「MLB側がポスティングシステムに関する改定を求めており、それに関する経営陣と選手会側の意見交換は終わっています。具体案はこれからですが、『お互いに話し合って…』と、共闘路線でMLB側と話し合っていくことは確認されました」(球界関係者)

 選手会側はWBCに選ばれた選手がペナントレースで不振に喘いだ件について、経営陣側と話し合いたいとしている。WBC終了から選手の疲労が取れないうちにペナントレース本番が始まった。そのハードスケジュールが原因というのが選手会側の主張だが、経営サイドはWBCの熱気をペナントレースに反映させたいとしている。オフの期間に侍ジャパンの試合も組まれている以上、この件は選手会側が意見を引っ込めるしかないようだ。

 厄介な話はこれだけではない。

 「契約更改ですよ」

 先の関係者がそう言う。オフシーズンになると、「推定」と前置きが入るが、各選手は契約更改の年俸が公表される。球団旗をバックに会見するそのシーンはオフの恒例行事でもあるが、「ある疑問」が一部選手から投げ掛けられたのだ。

 「球団側が契約更改交渉の場で金額を提示します。その提示された金額には消費税が含まれているのか否か…」(前出・同)

 1億円プレーヤーのなかには、提示額に消費税が含まれていたため、実際には大台に届かなかったというケースが何件かあったそうだ。NPBスタッフによれば、球団によって見解がバラバラだという。消費税を含む提示を行う球団もあれば、そうでない球団もあるとのことだ。選手会は臨時大会で意見がまとまれば統一見解を求める意見書を提出するという。そうなった場合、経営陣は即答できないだろう。

 昨年はコリジョンルールに関する意見書が提出された。経営サイドからすれば、触れてほしくない問題もある。かといって、アヤフヤのままでは前進はない。

 「侍ジャパンが常設され、選手間で色々な情報交換がされるようになりました。年俸以外の問題で言うと、選手が服用するサプリメントの話がありました。球場内で無償提供しているチームもあれば、そうでないチームもあって、後者所属の選手は『ウチは遅れている、改善を』と、契約更改の場で訴えました」(前出・同)

 これも、侍ジャパンが常設されたことによる“代償”か…。12球団の人気選手が一堂に集まるオールスター戦はファンにとって「夢の舞台」だが、経営陣はそうは思えないようだ。

(スポーツライター・飯山満)

※写真・第1戦が行われるナゴヤドーム

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