スポーツ
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スポーツ 2017年07月22日 18時30分
ロジャース爆発でも喜べない? 虎ベンチで燻る内部衝突の火ダネ
糸井、糸原の故障離脱で「攻撃力のダウン」が懸念されていた阪神が、敵地・神宮球場で快勝した。 「糸原(健斗=24)の離脱は大きい。最近5試合で15打数11安打、金本(知憲=49)監督は糸原を『1番』に固定する新打線も念頭に入れていましたから」(プロ野球解説者) だが、21日のヤクルト戦は打線が爆発し、2ケタ得点も挙げた。ヒーローは今月7日に入団したジェイソン・ロジャース(29)だ。ロジャースは来日初アーチを含む2打席連続弾と適時打を放った。故障者が続出するなか、緊急獲得した助っ人が活躍したとなれば、交渉に当たったフロントスタッフも喜んでいたはず。金本監督もご満悦の表情で球場を後にしたが、“本心”は違うようだ。 「クリーンアップを予定して獲得したキャンベルの代役として、見つけてきました。球団はかなり早い時期から調査を開始していたようですね」(在阪記者) これ以上、首位広島とのゲーム差を広げないためには外国人選手の途中獲得も止むなし。フロントはそう判断したが、金本監督の考え方は少し違った。 糸原の故障前ではあるが、金本監督は若手、中堅の奮起に期待していた。二軍調整中の北條史也(21日再昇格)もいる。中谷将大、陽川尚将も一軍投手との対戦機会が増えてきた。また、江越大賀、新人の大山悠輔らにもチャンスを与えたいと考えていたそうだ。 「ロジャースの真価が問われるのは2週間くらい先になるでしょう。途中加入の選手については、対戦チームはデータを持っていないので手探り状態なんです。セ5球団との対戦がひと周りすれば、対策もできてきます。苦手コースを攻められたとき、ロジャースがどう対応するのか。また、結果を求めすぎてボール球に手を出すなんてことにならなければ、ホンモノでしょうが」(前出・プロ野球解説者) ロジャースが日本の投手に慣れるには、それなりの打席数を与えてやらなければならない。そうなれば、若手、中堅を使う機会は自ずと減る。金本監督は助っ人の緊急獲得にともなうこうしたリスクをフロントに進言したが、最終的には折れたという。 「金本監督は2年連続でドラフト1位選手をゴリ押ししています。糸井獲得も金本監督のお願いによるもの。プロ野球も組織である以上、今回折れたのは正解だったと思います」(前出・在阪記者) ロジャースに対する前評判は高くなかった。緊急獲得した助っ人が爆発したケースはさほど多くないからだ。 金本監督は「持論を引っ込めて良かった」と思うのか、それとも、「意見が通りにくくなった」と嘆くのか…。 ロジャースの好調さが長続きしなかった場合、金本監督のフロントに対する心象も変わってくるだろう。現場とフロントとの亀裂にもなりかねないだけに、阪神は勝ち続けるしかないようだ。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2017年07月21日 16時00分
プロレス解体新書 ROUND59 〈尻も出すが実力もある〉 “マードックvs藤波”匠同士の闘い
選手の大量離脱によって低迷した新日本プロレスで、確固たる外国人エースがいない中、苦しい興行を支えたのがディック・マードックだった。 タッグ戦でのアドリアン・アドニスやマスクド・スーパースターとの名コンビぶりや、藤波辰巳(現・辰爾)との試合における“尻出し”パフォーマンスなど、記憶に残る名場面をいくつも残してきた。 ディック・マードックについて、かつてテキサス・アウトローズとしてタッグを組んだ盟友のダスティ・ローデスは、「あいつはNWA王者になるべきだった」と評した。 確かにマードックは、プロレスラーとしてのタフネスと技量を高いレベルで備え、観客へのアピール力にも長けている。それはローデス以外にも多くのレスラー仲間や関係者の認めるところであり、長きにわたり“次期王者候補”と目されていた。 しかし、肝心のマードック本人は王者となることにこだわらない…というよりも、むしろ避けていた節まである。 王者となれば、それにふさわしい振る舞いが求められ、移動の際にはスーツ着用が必須。ほとんど休みなく、全米はおろか全世界を飛び回るハードスケジュールが待っている。 試合内容においても、各地のローカルヒーローに見せ場をつくり、観客を満足させながらも必ず王座を守って帰ってこなければならない。非常に神経を使わざるを得なくなる。 マードックはそんな堅苦しい毎日よりも、自由気ままな生き方を望んだ。王者としての名誉や高額のギャラよりも、好きなように暴れた試合の後で、人目をはばからずにかっくらう1杯のビールの方を選んだというわけだ。 そんなマードックの奔放さについて、ジャイアント馬場は能力の高さを認めつつも「ギャラの分しか仕事をしない」と、批判的なコメントを残している。 また、アントニオ猪木も不満に感じる部分があったようで、新日で外国人との折衝役を務めていたレフェリーのミスター高橋は、『猪木から“マードックを怒らせろ”と指示があった』とのエピソードを自著に記している。 「当時、ファンの間でも“酒場でのストリートファイトなら最強”などと噂されていたように、猪木としても怒って本気になったマードックの凄味を見てみたかったのでしょう」(プロレスライター) 結局、高橋は『藤波がお前のパンチはたいしたことないと言っていたぞ』とマードックを焚きつけ、試合で本気のパンチを顔面に叩き込まれた藤波は、哀れにも顔面アザだらけになったという。しかし、それも一時的な発奮に終わり、猪木の策略は失敗に終わったと言えようか。 マードックと藤波の対戦で、多くのファンがまず思い出すのが“尻出し”だろう。場外戦からリングに戻ろうとするとき、マードックのタイツを藤波が引っ張ると、タイツがまくれて真っ白い尻がさらされた。 最初は単なるアクシデントだったが、それが観客にウケたことで両者の間での定番ムーブとなり、のちには藤波の方が尻を出すこともあった。 「ほかにマードックの定番としては、木村健吾との闘いで“マードックがコーナーポスト最上段に上ったときに木村がロープを揺さぶり、股間をロープに打ちつける”というムーブもありましたが、やはり記憶に残っているのは尻出しパフォーマンス。マードックは藤波のプロレスの巧さや受けのスタイルを高く評価しており、まっとうな好勝負も多かった。そのため尻出しも強く記憶に残っているのでしょう。猪木はそんなマードックのふざけたようにも見える姿勢を改めさせ、猪木流のシビアな闘いに引っ張り込みたかったのでしょうが、結局、最後までマードックの自由人ぶりを変えることはできませんでした」(同) とはいえ新日ファンからのマードックへの信望は厚く、いくら尻を出しても、いくら鼻柱へのパンチが寸止めに見えたとしても、それで軽んじられるようなことはなかった。 「ブルーザー・ブロディのような巨漢パワーファイターが相手でも、前田日明のようなUWFスタイルが相手でも、マードックは自分流の試合を貫いた。さすがに尻出しなどのおふざけは少ないものの、自分なりのアメリカン・プロレスでキッチリと対応してみせた。ファンはそれが、実力に裏打ちされたものであることを敏感に感じ取ったのでしょう。これらの試合ではマードックへの大声援が起こったものでした」(同) 前田の試合スタイルに対して「喧嘩がしたいのか、プロレスがしたいのか」と詰め寄ったとの逸話もあるが、しかし、いったんリングに上がればそんな様子はおくびにも出さない。 「マードックは父親もプロレスラーで、若き日にはファンク道場でも修行したという筋金入り。フィニッシュ技がキラー・カール・コックス直伝の正統ブレーンバスターというところを見ても、内心ではプロレスラーとしての強いプライドを持っていたのではないでしょうか」(同) 陽気でいいかげんそうに見えて、いざとなれば誰も恐れることなく向かっていく。古きよき時代のアメリカン・プロレスを象徴するレスラーであった。
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スポーツ 2017年07月20日 16時00分
熱き侍たちが躍動!! メジャーリーグ Times 日本人大リーガー 2017年前半戦を総括
メジャーリーグは7月9日に、前半戦を終了。14日から後半戦に入った。そこで日本人大リーガーのシーズン前半を総括し、MVP(最優秀選手)、LVP(最も期待を裏切った選手)を選出したい。さらに、新たな試みとして日本人選手が活躍した試合の中からベストゲームも選んでみたい。■前半戦の総括 日本人大リーガーの最大の強みは、先発投手に人材が豊富なことである。今季はダルビッシュ有、岩隈久志、田中将大、前田健太の先発4投手のうち、田中とダルが開幕投手(エース)、岩隈と前田が先発2番手にランクされて開幕を迎えた。 しかし、開幕後は散々の出来だった。 前田は第1、第2の武器であるスライダーとチェンジアップの制球に苦しみ序盤は大乱調で、6月上旬にはローテーションから落ちてしまった。それ以降は谷間の先発とロングリリーフを兼ねるスイングマンとして使われ、まだローテに復帰できていない。 昨年日本人最多の16勝をマークした岩隈は、序盤はまずまずの投球を見せていたが、5月上旬に右肩の炎症でDL入り。7月上旬になっても、復帰のメドが立っていない。 5月中旬には、日本人投手では一番安定していると思われた田中が制球難になり、最大の武器であるスプリッターとツーシームが浮いてホームランを頻繁に食うようになった。このスランプは6月中旬まで続き、一時は防御率が6点台半ばまで上昇。エースの座が危うくなった。 この3人と好対照をなしていたのが、ダルビッシュだ。ダルは味方の得点援護に恵まれなかったため勝敗は6勝7敗だが、ローテの柱としてフルに機能。リーグで3番目に多いQS12をマークしている。 それ以外の選手ではイチローが4、5月のスランプが響いて貢献ポイント(WAR)がマイナス評価。青木宣親も出塁率が期待値を大きく下回ったためマイナス評価となった。リリーフ陣では上原浩治がまずまずの働きを見せたが、田沢純一は開幕から出るたびに失点した挙句、DL入りした(6月22日に復帰)。 日本人選手全体で見ると、8選手の年俸合計は7140万ドル(78.5億円)。だから、シーズン前半のサラリー合計はその半分の3570万ドル(39.3億円)ということになるが、貢献ポイントから算出した評価額は1180万ドルだ。これは給料の3分の1程度しか働かなかったことを意味する。■シーズン前半のMVP=ダルビッシュ有 例年、日本人選手は半分以上がサラリー以上の働き、つまりカネに見合った働きをするので、MVPの候補者には事欠かないのが常だ。しかし、今季前半、カネに見合った働きをしたのはダルビッシュしかいなかった。■シーズン前半のLVP=田中将大 候補になったのは、田中、前田、田澤の3人だ。 田中は今季前半1100万ドル(12.1億円)のサラリーを食みながら240万ドル(2.6億円)分の貢献しかできなかった。前田は実質400万ドル(4.4億円)のサラリーを食みながら240万ドル(2.6億円)の貢献だった。一方、田澤純一は今季前半250万ドル(2.8億円)のサラリーを食みながら、120万ドル(1.3億円)分、マイナス貢献となった。 この3人のうち田澤は今季、ほとんどが重要度の低い場面で使われていたので、チームの足を著しく引っ張った印象は希薄である。 それに引き換え、田中も前田もローテーション投手なので、スランプが続いた頃は、チームの疫病神になっている感があった。 その印象がとりわけ強かったのが田中だ。なぜならチームが上昇気流に乗った5月半ばから6月にかけて1人だけ滅多打ちに遭い、ブレーキ役になっていたからだ。 田中は、デレク・ジーターの永久欠番セレモニーが行われた祝賀ムードの中での試合でもメッタ打ちにあい水を差している。これも、大きなマイナス点になる。■ベストゲーム=6月23日のヤンキース対レンジャーズ戦 この試合は田中とダルビッシュの、メジャーでの初対決となったゲームである。田中は前のゲームまで、制球難で本塁打を打たれまくっていたので、大方はレンジャーズの圧勝を予想していた。しかし、田中はスライダーとスプリッターの制球がよく、初回から危なげのないピッチングを見せた。 一方、ダルもフォーシームとスライダーの制球がよく、両者相譲らず投手戦になった。結局、ダルは7回を2安打無失点に抑えて10奪三振。田中も8回を3安打無失点に抑えて9個の三振を奪う快投を見せた。 この一戦は、今季行われたゲームの中で屈指の投手戦と評価されただけでなく、絶不調だった田中が甦るきっかけを掴んだゲームでもあるため二重に意義がある。スポーツジャーナリスト・友成那智(ともなり・なち)今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流。アメリカ野球に造詣が深く、現在は大リーグ関連の記事を各媒体に寄稿。日本人大リーガーにも愛読者が多い「メジャーリーグ選手名鑑2017」(廣済堂出版)が発売中。
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スポーツ 2017年07月20日 12時00分
侍ジャパン次第? 早実・清宮の進路問題は“東京オリンピック”へのこだわりがカギ
清宮幸太郎(3年=早実/右投左打)を取材する際、学校側から「これだけは守ってくれ」と通達されるNGキーワードがある。進路に関する質問だ。進学か、プロか…。昨今ではメジャーリーグ挑戦という将来の夢に近づくため、アメリカの大学に“留学”する話まで聞かれるようになった。しかし、それらは全て本人から語られたものではない。 「進学のほうが、可能性が高いと思う」 進学説を推す声が多く聞かれる。根拠はいくつかある。まず、早実のHPによれば、今年3月の卒業生387人中377人が早稲田大学に推薦入学している。早大以外に進学した学生は2名、こうした強い流れに「斎藤佑樹も逆らえなかった」というのだ。 「父・克幸氏(現・ヤマハ発動機監督)は早大ラグビー部のカリスマですよ。学生時代は主将として全国大学選手権で優勝し、社会人で活躍した後、監督として早大に帰って来ました。早大監督となっていきなり関東大学対抗戦で全勝優勝しており、その息子さんが今度は野球部を盛り上げるとなれば…」(東京六大学リーグ関係者) 父の存在はたしかに大きい。だが、克幸氏は「進路」はおろか、野球に関しては一度も口を挟んだことがない。リトルリーグの関係者によれば、両親はそろって幸太郎の練習、試合を観に来ていたという。プレーに一喜一憂するのは母親の方で、克幸氏はスタンドの後方に陣取り、表情一つ変えずに見守っていた。高校に進んでからはラグビーにも「息子の話はしない」と言い切っているそうだ。 こうした言動から、克幸氏は息子に考えさせ、その選択を応援するのではないだろうか。 余談になるが、克幸氏は阪神ファンである。星野仙一氏とも親しい。金本知憲監督、掛布雅之二軍監督は「左バッター」であり、打撃を磨くうえでは最高の指導者である。星野氏が副会長を務める東北楽天の球団カラーは、クリムゾンレッドだ。早稲田のスクールカラーも“臙脂色”であり、そんな縁が見られるかもしれない。 また、プロ入りの可能性がゼロになっていないとする理由だが、7月12日のオーナー会議後、中日の白井文吾オーナーがラブコールを送った。その前には広島・松田元オーナーも「三塁手もあり得る」と“獲得後の育成ビジョン”まで打ち明けている。 「夏の甲子園予選が始まる前に、どの球団もスカウト会議を開きます。松田オーナーの発言はスカウト会議後に出たもので、この時期の会議では、徹底マークしていく指名候補を確認するものです」(球界関係者) 進学説が色濃くなるなか、徹底マークを続けるということは、広島スカウト陣は清宮の進路に関する有力な情報を掴んだのではないだろうか。白井オーナーの発言にしても、単なるリップサービスとは思えない。 清宮の心境の変化を指摘する声も聞かれた。それは去る5月14日、清宮はRKK招待試合で16年センバツ4強の秀岳館と対戦し、前打者を敬遠される屈辱に見舞われた。秀岳館の鍛冶舎巧監督は、清宮を観たいとする観客へのサービスと、自軍投手の「勝負してみたい」との意向を汲んだものだと話していた。 「清宮は試合後の整列挨拶で、勝敗に関係なく、深々と頭を下げるオトコです。でも、秀岳館との一戦後は違いました。放心状態というか…」 清宮を追い掛けてきたスカウトの一人がそう言う。 かつて松井秀喜氏が甲子園で5連続敬遠に遇い、より高いステージを求めてプロ入りを決意したように、この敬遠が清宮を動かしたという向きもある。「どんな状況にも動じない。そのためにはより高いステージで自分を鍛えていく」の心境に変わったというのだ。 彼自身の口から真実が語られるのは夏の甲子園大会が明けても、少し先になるだろう。9月1日から開催される野球ワールドカップU−18大会後になりそうだが(カナダ)、ここまでたった一度だけ、“将来”に関する目標を語ったことがある。 「東京オリンピックに出たい」 これは野球・ソフトボールが追加種目に決定した直後の囲み取材で答えたもの。東京五輪に対する思いが「夢」ではなく、「目標の一つ」だとしたら…。 現時点で、東京五輪を戦う侍ジャパンはプロアマ混合チームになる可能性が高い。追加種目に立候補した後、プロ野球と社会人、学生、硬式クラブなどは“二人三脚”でピーアール活動を行ってきた。アマチュア球界側は登録メンバーのなかに「登録枠」を求めるとし、プロ側もそれを認める方向だ。今秋のドラフト会議で指名され、プロ1年目から一軍戦に出たとしても、代表入りは並大抵ではない。東京五輪にこだわるのなら、アマチュア枠での出場を狙えば、出場はほぼ確実となる。 侍ジャパンはまだ正式に東京五輪を戦う次期指揮官を発表していない。ドラフト会議前に東京五輪に臨む選手構成のビジョンが明確にされれば、清宮の進路にも大きな影響を与えるだろう。(スポーツライター・美山和也)
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スポーツ 2017年07月19日 17時00分
巨人・山口俊「飲酒トラブル」疑惑でアノ選手もトバッチリ?
7月18日、試合前のナゴヤドームに激震が走った。先日、「予告先発投手」としてアナウンスされていた巨人・山口俊の起用を自粛するという。球団発表によれば、山口俊は11日未明、あやまって右手を負傷し、都内の病院に向かったが、院内の扉を壊したうえに警備員を負傷させてしまった、と――。 病院側の被害届が受理され、球団は同日に事態を把握。不明な点も多いため、対応したスタッフは「詳細は分かり次第…」と言葉を濁したが、このトラブルは他の巨人ナインにも影響を与えそうだ。 「2日、山口は古巣・DeNA相手に先発し、大ブーイングを浴び、敗戦投手にもなっています。9日の阪神戦にも登板しましたが、勝ち星は挙げられませんでした。お酒を飲んでいたというし、精神的にイライラしていたのではないか」(スポーツ紙記者) 被害者側との示談が成立したとしても、しばらくの間、球団は謹慎させるだろう。トラブルが事実だとすれば、山口は猛省しなければならない。だが、「もう一つのミス」も犯している。「前日、予告先発投手として山口を登板させようとしたわけですから、球団は第一報を知らされるまで本当に事実関係を聞かされていなかったのでしょう。相手側への謝罪はもちろんですが、トラブルを起こした時点で球団に報告すべきでした」(前出・同) 目下、巨人は支配下登録選手のことで話し合っているという。 今季の支配下登録の手続きは、7月末まで。巨人は68人を登録しており、定員は「70人」だから、「あと2人」まで“補強”できる。トレード、外国人選手の途中加入はないが、育成選手の支配下登録を検討していて、その候補は4人。そのなかの一人に高木京介(27)も含まれているという。 高木は野球賭博に関与し、1年間の失格処分明けに「育成枠」で再契約している。巨人選手が関与した野球賭博問題は2015年に発覚し、その後、当該選手たちは無期限失格処分を下された。球団は再発防止策を進めると同時に他選手にも事情聴取を行ったが、高木は「名義を貸していただけ」と虚偽の回答をしていた。しかし、自身が関与していた実態が報じられ、処罰されたのだ。 「高木が『1年間』という期限付きでの失格処分となったのは、賭博への関わりが薄かったこと、そして、主犯格ではなかったからです。事情聴取の時点で正直に打ち明けていれば、処分内容も違っていたと思う」(前出・同) 関係者によれば、謹慎期間中、母校などで懸命に練習していたそうだ。猛省とその頑張りが認められての育成契約だった。 「巨人は左の救援投手が不足しており、高木は支配下登録の最有力でした。野球賭博問題のこともあったので、ファンが許してくれるのかどうか、そのへんについても球団は気にしていました」(球界関係者) 高木が一軍マウンドに帰って来たとき、今回の山口の一件もあるだけに、さらに強い好奇の目を注がれるだろう。球団も「処分が甘い」との批判を受けるかもしれない。主力選手の高齢化が囁かれて久しい。ヨシノブ巨人は色々な意味で転換期にあるようだ。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2017年07月19日 16時00分
あの“ポーズ”をやめた! ヤマハに復活した五郎丸の不安
ラグビーの五郎丸歩(31)が先頃、古巣のヤマハ発動機ジュビロに帰還した。復帰会見後、サックスブルーのジャージーに袖を通し公開練習にも臨んだが、その姿からかつての闘志はうかがえず、「借りてきた猫」状態だった。 「自身が会見でも打ち明けていましたが、海外チームで苦しんでいる五郎丸に、ヤマハの清宮克幸監督が『帰るところはあるから、しっかりやってこい』とエールを送ってくれたそうです。そして、フランス・トゥーロンの退団が決まった後、清宮監督から正式に帰還オファーを受けたという。五郎丸にとって清宮監督は早大時代からの恩師でもあり、信頼関係が決め手になったといいます」(スポーツ紙記者) 昨季、ヤマハはトップリーグ優勝まであと1勝にまで迫ったが、大一番の試合を落として敗れている。五郎丸は起爆剤になると恩師も想定していただろうが、関係者がザワついたのは、ミニゲームでプレースキックの場面になったときだ。 「代名詞の“拝むポーズ”をやめたんです。腰付近に手を当て、両足を小さく前後させ、あとは普通に蹴っただけ」(同) 練習後、五郎丸は淡々とした口調で「(例のポーズは)やめた」と言った。「重要なのは体重移動であって…」と持論を展開していたが、これにはヤマハの旧友たちも少々驚いていた。 「日本代表が快進撃を見せた前回のワールドカップで、原動力となったのは五郎丸。しかし、すでに30歳を過ぎ、W杯はそれが最後との気持ちもあったようです。海外移籍は、日本人選手が他国のリーグでプレーする機会は滅多にないことから、あくまで経験として行ってみようと考えたんです」(関係者) かつてのチームメートとも呼吸は合っていなかった。 「ヤマハは五郎丸がいた頃よりも、パスを多投するスタイルに変わりましたからね。一方で五郎丸は、個人練習を重視するタイプ。チームが優勝し、五郎丸も代表復帰するのが最高のシナリオでしょうが、そううまく行くかどうか」(同) ラグビー界のスターの再スタートに注目だ。
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スポーツ 2017年07月19日 10時45分
オリックス 若月の無念を晴らせず! “苦手”唐川が危険球退場もわずか2安打でロッテに連敗!
▽18日 千葉ロッテ 4-0 オリックス(ZOZOマリン) オリックス6勝10敗 観衆22,624人 ロッテの先発は今季オリックス戦に4試合登板、2勝無敗で防御率も1点を切るなど、オリックスが苦手にしている唐川侑己。オリックス打線は1回、2回と唐川を攻略出来ず三者凡退。しかし3回、二死無塁の場面で若月健矢が2球目を頭部に死球を受けて、唐川は危険球退場となった。大量の鼻血を出した若月は立ち上がれず担架で運ばれ無念の交代。 オリックス先発の松葉貴大も5回までは被安打2の無失点の内容で好投を見せていたが“鬼門”の6回に失点を許すと、続く7回に連打を浴びてピンチを作ったところで交代。後を受けた小林慶祐が福浦和也に走者一掃の適時二塁打で3点を失ってしまう。 苦手な唐川をアクシデントで降板させたオリックス打線だが、ロッテの緊急登板した投手も含む中継ぎ陣を相手にわずか2安打しか打てず、終盤に失った4点が重くのしかかり、完封リレーを許してしまう。 最下位のロッテに連敗を喫した4位オリックスは、借金が再び「5」に。松葉は7敗目(3勝)。3位の西武も連敗しただけに、ゲーム差を縮められずとても勿体ない2連戦だった。■痛い2連敗を喫したオリックス福良淳一監督のコメントーーきょうは打線が… 「そうですね。問題は(2安打しか打てなかった)打線ですね。松葉はよく投げたんじゃないですか」ーー小林は気負い過ぎですか? 「どうですかね。難しいところだったですからね」ーー結果的にまた松葉は6回に失点をしてしまったが? 「あんまり言うとまた意識し過ぎるかもしれないから(苦笑)」ーーロッテ先発の唐川が危険球退場ということで、相手のピッチャーがどんどん変わったというところは? 「まあ、そこは対応出来るんじゃないですか。何度も当たってるピッチャーで、(相手は)初めてのピッチャーじゃないですからね」ーー打線全体が… 「そうですね。全然振れてないですね。またこの2日間でどうするかですね。バッティングコーチが何がいいか考えてるんじゃないですかね」ーー病院に行った若月の状態は? 「今、聞いたら骨折はなかったみたいで。そこは良かったかなと思うんですけど、脳の検査をこれからということで、まだ心配ですけどね」ーー今後に関しては? 「まだわからないですね。診断結果が出てからでしょうね。(次の試合まで)2日開くというのはまだ…。キャッチャーは念のため呼びますけどね」ーー伊藤に代打を送った場面は? 「(怪我とは)関係ない。あそこは点数を取らないといけないので」■先発6回2/3、被安打6、失点3の内容、松葉貴大投手のコメント 「立ち上がりからいいリズムで投げることができたと思います。なんとかゲーム後半も粘りたかったです」■7回、二死1、3塁の場面で登板するも、中村に死球を与え、福浦に走者一掃となる3点適時二塁打を許したオリックス2番手、小林慶祐投手のコメント 「ランナーがいることで自分の気持ちの弱さが出た。考えすぎてしまった。次はもっとシンプルに思い切って投げたい」■3回の打席で顔面に死球を受けたため交代した若月健矢捕手の病院での診断結果 習志野市内の病院を受診しCT検査を受けた結果、左上顎部打撲との診断。脳に異常は見られなかった。明後日以降は、状態をみながら練習等を行っていく予定とのこと。若月本人は鼻の辺りをアイシングしながら「どこに当たったのか覚えてないんですけど大丈夫です。一応病院に行ってきます」と報道陣に話し、トレーナーに付き添われて病院に向かっていた。取材・写真・文 / どら増田(オリックス番ライター)
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スポーツ 2017年07月18日 17時00分
怪物の前に立ちはだかる好敵手 清宮幸太郎の夏を打ち崩す伏兵たち
清宮幸太郎(3年)の早実は7月17日の芦花戦を勝利し、「甲子園への階段」を上がった。 「クジ運の強さもある。彼はやっぱり『もっているオトコ』なんだと思う」 これは西東京大会の組み合わせ抽選会以降、取材陣から出ていた言葉だ。失礼ではあるが、2試合目で対戦した芦花高校は15人しかベンチ入りさせていない(大会プログラムより)。20人まで登録できるのだが、部員数のほうが少ないのだ。また、甲子園行きのライバルと目されてきた日大三、一線級の投手が5人も揃っている東海大菅生とは決勝戦までぶつからない。西東京のトーナメント表の左側に早実、右側に日大三、東海大菅生が振り分けられた。「クジ運の強さ」とは、こうした対戦校に恵まれたとする見方によるものだ。 しかし、本当にそうだろうか。順調に勝ち上がればだが、怪物の足元をすくう力を持った“刺客”はいる。25日の準々決勝で対戦する可能性が高い日本学園は要注意だ。同校は春3試合を連続逆転勝ちし、30年ぶりにシード権を獲得した。学校全体で盛り上がっており、この応援態勢も大きな武器になるだろう。早実はOBもスタンドに駆けつけ、声援を送る。球場全体を早稲田カラーに染めており、対戦投手のほとんどがその雰囲気に飲み込まれて行った。投打ともに突出した選手はいないが、ネバーギブアップのドロ臭い姿勢はエリート集団を戸惑わせるだろう。 ノーシードだが、創価もブキミだ。昨夏4強のメンバーがけっこう残っている。エース・菊地郁也は健在だ。1年生から中核を任されてきた浪川広之(2年生)もいる。打線は好投手と対戦したときも堅実に得点を挙げているだけに、打ち合いになっても引けを取らないだろう。 日大鶴ヶ丘と駒大高が18日に激突した。勝ったほうが準決勝で早実を食うかもしれない。まず、日大鶴ヶ丘には投打の中心である赤星優志がいて、駒大高には好左腕・吉田永遠がいる。吉田に関しては、清宮から連続三振を奪って一躍有名になった日大三の左腕・桜井周斗を指して、「彼よりも上」(在京スカウト)の声もあるほど。昨秋都大会ではその日大三と対戦し、6回1失点に抑えてみせ、同校の小倉全由監督もその成長を認めていた。 「これまでノーマークだったのは1年生のときに怪我をしたため。縦軌道のスライダーが武器だが、何よりもマウンド度胸がいい」(前出・在京スカウト) 6月に逆上るが、早実の和泉実監督はメディアに西東京大会の展望を聞かれ、日大三について「できれば、ぶつかりたくない」と話していた。井上大成、桜井周斗、金成麗生、日置航など超高校級スラッガーを備えた日大三打線は春季都大会6試合で18本塁打と爆発している。 早実の弱点は投手力である。日大三と決勝でぶつかれば、打ち合いになるだろう。だが、好投手の桜井、金成を打ち崩すのは至難の業だ。東海大菅生が勝ち上がってくるとすれば、小玉佳吾、松本健吾、山内大輔、戸田懐生、中尾剛の5本柱がいる。継投策ともなれば、怪物・清宮も苦戦するのは必至で、同校を率いる若林弘泰監督は元プロ野球選手だ。当然、勝負どころを嗅ぎ分ける能力に優れており、敬遠や「ホームランさえ打たれなければいい」という投球を指示してくるだろう。 清宮の後の4番を打つ野村大樹の怪我も気になる。怪物は、スンナリとは勝たせてはもらえないようだ。(スポーツライター・美山和也)※写真・7月15日 対南平戦にて104号HRを打った清宮
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スポーツ 2017年07月18日 16時00分
清宮家分裂! 幸太郎「プロ入り」「早大進学」板挟み
“怪物”の将来を巡って、父母の意見が割れた。このまま行くと、「清宮家が分裂する」なんて事態に及ぶ可能性もある? 7月8日、夏の甲子園出場をかけた東・西東京大会の開会式が行われた。選手宣誓を務めたのは、前年覇者・早稲田実業の主将、清宮幸太郎(3年)。彼がマイクの前に立った瞬間、地区予選では異例の全国ネットのTVカメラが向けられた。 「開会式後、清宮の囲み会見が行われました。校内試験後に宣誓の文言を考えるつもりでいたら、(学校側から)遅いと注意されたそうです。『試験の暗記の流れでスムーズに覚えられた』と言って、笑いを誘っていました」(取材記者) 順調に行けば、清宮は15日の3回戦で初戦を迎えるが、試験勉強で野球に専念できない日々もあったようだ。しかし、清宮の野球に対する思いを割いたのは、校内試験だけではない。 「進路に関する学校指導もありました。ここで進学か、就職かの二択はもちろん、早稲田大学に進むのか、他大学に進むのか、進路担当の教諭とも話をしなければなりません」(関係者) 最終選択はまだ先だが、現時点で清宮が相談した進路先は「未定」とのことだ。「未定」とは、プロ野球、大学進学、さらにマスコミバレを恐れての“口裏合わせ”かもしれない。清宮自身も迷っているだろうが、今回の進路相談で、ハッキリと自分の意思を伝えられなかったのには、家庭の事情もあったようだ。 「清宮の気持ち、家族の希望が、二転三転しているのです。ですが、両親の希望が息子の最終選択を左右するのは間違いありません」(同) どうも両親の意見が割れていることが分かったのだ。 ラグビー・トップリーグのヤマハ発動機ジュビロの監督でもある父親の克幸氏は、プロ入りに前向きだという。これに対し、母親の幸世さんは進学を希望しているそうだ。 「プロ入りに反対というより、子供の将来を心配しているのでしょう。大学進学を望んでいるのは母親のようです」(アマ球界関係者) プロの世界は甘くない。高校球界でどんなに活躍しても、プロ投手の投げるボールを弾き返せなければ敗北であり、のちの人生でも立ち直れなくなるケースも多い。また、二軍で3年以上苦労するのなら、進学して『学士』の資格を取得したほうがいいかもしれない。 「克幸氏は幸太郎君の進路について聞くと、物凄く怒ります。自身の発言が一人歩きするのを嫌っているからですが、同時に、ラグビーのプロチームの監督として、一刻も早くプロに進む選手と大学で鍛えられて一人前になる選手の違いもよく分かっているんです」(同) 母・幸世さんも元アスリートだ。慶応大のゴルフ部で主将を務めており、当然、進学が遠回りになることも分かっている。それでも、進学という慎重な姿勢を崩さないのは、野球選手としての幸太郎に対する評価が父と母で異なるからだ。 「北砂リトルリーグ、調布シニアで幸太郎君が頑張っている頃、両親が揃って応援に来ることも多々ありました。両親とも、一定の距離を取って応援するだけで、現場に口出しすることは一度もなかったと記憶しています。克幸氏は早実に進んだあとも練習見学で学校に顔を出していましたが、リトルリーグ、シニア時代は応援席の一番後ろで表情一つ変えずに見ていました」(中学硬式クラブに詳しいスポーツライター) ラグビーと野球という、競技の違いを意識していたのだろう。だが、こうした態度は、幸太郎を今日の地位に押し上げたとも言える。現場指導者に口出しするのは問題だが、一般的に、勝敗、指導者の采配について、親には口出ししていないつもりでも“表情”に出てしまうときがある。それを見た子どもは、おのずと指導者の言うことを聞かなくなるものだ。“ラグビーのカリスマ”は、指導者の言葉を素直に聞き入れることを無言で教え続けたのだ。 「両親のどちらが反対しても、最後は息子が決めたことを尊重すると思います」(同) 選手宣誓前の6月30日、阪神はスカウト会議を開いたが、指名リストに上げていた約50人を絞り切れず、そのまま地方大会を視察することに決めた。この時期、50人もの指名候補をふるいにかけられないのは珍しい。No.1スラッガー清宮の進路に関する情報を判断できていないため、進学とプロ入りの両方に備えたリストとなったのだ。 「巨人は今後、長嶋茂雄氏にも相談しながらドラフト戦略を進めていきます。'92年、長嶋監督(当時)が即戦力投手の補強を放棄してまで松井秀喜を1位指名した状況が、今のヨシノブ巨人に重なります。特に主力選手の高齢化が進んでいるところがそっくりなのです」(ベテラン記者) 清宮の“最後の夏”に懸ける思いは強い。しかし、早実は投手力がイマイチで、苦戦が予想されている。その予選中も、スカウトが大挙して球場を訪れるだろう。その後の進路相談では「白紙」とはいかない。 清宮が夢を叶えるには、まず、母親を説得する必要がありそうだ。
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スポーツ 2017年07月17日 17時00分
ヨシノブがコーチ刷新 広島戦11敗の責任を押しつけられた某コーチ
巨人がAクラスに再浮上できるかどうか、それは後半戦3節目の広島戦が試金石となりそうだ。 球宴前日の7月13日、巨人はコーチスタッフの配置換えを発表している。斎藤雅樹二軍監督(52)が一軍投手コーチとなり、一軍のブルペン担当だった田畑一也コーチ(48)がスコアラー職に異動となった。これにともない、新二軍監督は内田順三巡回打撃コーチ(69)が就き、これまで一軍投手を統括してきた尾花高夫コーチ(59)がブルペン担当となった。この新体制は「高橋政権の長期化」を意味する。 「巨人監督は生え抜きのOBから選ばれていますが、OBなら誰でもいいってわけじゃない。エースか、4番です。その重圧に耐えることのできた人材でなければ、務まらないと見ているからです」(チーム関係者) 元エースの斎藤コーチは、当初、二軍監督として采配を学んできた。昨年はファームを21年ぶりの日本一に導き、U―23W杯でも指揮官を任された。「高橋監督の次は斎藤二軍監督」と見る向きがチーム内外にも出始め、その“後任カード”を一軍昇格させたということは、高橋監督の敗戦にも責任を負う立場になったわけだ。また、後任の二軍監督となった内田氏は、高橋監督が現役時代から「打撃指導の師」と仰ぎ、慕ってきた先輩だ。また、こんな声も聞かれた。 「これまでの高橋監督の助言役ですが、攻撃面は村田ヘッドコーチ、投手交代に関しては尾花コーチでした。尾花コーチはブルペン担当となるので、斎藤コーチがアドバイスを送ることになります。尾花コーチは(個人の)技術指導に定評があるので救援投手の好不調を見極めるには最適」(プロ野球解説者) スコアラーとなる田畑コーチの任務は、もっと重要となる。肩書は「運営部戦略室スコアラー」だが、当面は広島に密着し、対策を練る。前半戦の対広島14試合を振り返ってみると、計81失点。巨人投手陣が丸裸にされていることは明白だ。すでに11敗を喫しており、対策を急がなければ広島の独走態勢を許してしまう。 「田畑氏はスコアラーの経験もあり、ヤクルト時代は古田(敦也)氏と『最優秀バッテリー賞』に選ばれたこともあります。当然、野村ID野球も学んでいるので」(前出・同) とはいえ、シーズン途中から対戦チームのデータを作り直すのは並大抵ではない。7月25日からの広島3連戦に負け越せば、今季の対広島戦の負け越しも決まる。後半戦の再浮上のカギは広島と“互角以上”に戦えるかどうかに掛かっており、田畑氏の責任は重大だ。というより、田畑氏が後半戦の責任を全て負わされることにも成りかねない。 「前半戦、巨人ベンチは広島打線に打たれる度に『完全にこちらの配球を読まれている』と疑心暗鬼になっていました。これまでと全く違う対策を示さないことには巨人選手の不安は解消されません」(前出・同) 首位の広島とのゲーム差は14・5。これだけ開いたものを縮めるのは並大抵ではないが、やはり後半戦最初の広島戦を勝ち越せなければ、巨人ベンチは早々に消化試合の様相となるだろう。(スポーツライター・飯山満)
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