スポーツ
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スポーツ 2017年08月07日 10時30分
「金本監督、コワイ!」 相手ベンチをも震えさせるアニキの“威圧感”
金本阪神が東京ヤクルトに辛勝し、首位広島のマジックナンバー点灯は、8月8日以降に持ち越しとなった(8月6日時点)。だが、広島は3位DeNAに連勝しており、2位阪神とのゲーム差は「9」と開いたまま。カウントダウン開始は時間の問題かもしれないが、一縷の臨みも見えてきた。それは、金本知憲監督(49)の“威圧感”だ。 試合は7回裏に代打・伊藤隼の逆転3ランが飛び出し、それが決め手となった。逆転アーチにファンも大いに盛り上がったわけだが、選手たちは喜んでいたというよりも、安堵の表情を浮かべていた。 「金本監督は『しびれましたね』と、伊藤隼の代打アーチを評していました。目尻を下げていましたけどね…」(在阪記者) 選手たちが安堵したのは、指揮官のご機嫌が直ったからのようだ。 金本監督は凡ミスを嫌う。昨季の話になるが、内野フライの落球で試合を落とした翌日、野手陣にフライ球の捕球練習を強要させたこともあった。昨季の阪神の失策数は、リーグワーストの「97」。今年もすでに「61」をカウントしている。 「金本監督は、出来て当たり前のことが出来ないのがイヤなんですね。集中力を欠いているから出来ないんだ、と。バントのサインを出しても失敗する。試合中、けっこうイライラしており、『朝、腹が立って目が覚めることもある』とぼやいていました」(関係者) その金本監督のイライラは阪神ベンチにも広がり、ナインは必要以上に緊張しているときもあるそうだ。しかし、昨今ではそのイライラを対戦チームの選手も察するようになってきたという。 「対戦チームからも『金本監督、コワイ』の声が聞かれるようになりました」(前出・同) 伊藤隼の逆転アーチで勝利したこの日も、阪神ナインは金本監督を苛立たせていた。先制点を挙げたのはヤクルトで、それは三塁・大山のエラーによるもの。また、4回表には2発を浴び、前半戦は完全にヤクルトペースだった。 試合終盤、ヤクルトが逆転を許したのは、金本監督のイライラに萎縮してしまったからかもしれない。この先、広島との直接対決において、相手ベンチにまで及ぶ金本監督の威圧感は武器になるかもしれない。 「現役時代から金本監督は独特の雰囲気を醸し出していました。自分にも厳しい人なので、ナアナアでやっている人が大嫌い。阪神ナインは先取点を取られるとすぐに試合を諦めてしまう傾向もあって、金本監督はチーム改革として、そういう雰囲気を変えたかったんです」(前出・同) 金本監督の威圧感。重圧、プレッシャーといえば、阪神ナインがよく口にするのは本拠地・甲子園球場での応援だ。その凄まじい熱気は、時に阪神ナインを金縛りにしてしまう。そのせいだろう。阪神にはこんな『裏・格言』も語り継がれているそうだ。「チャンスはピンチ、ピンチは大ピンチ」――。好機で代打に送られた選手は甲子園の重圧に飲まれ、凡退。ピンチを迎えた投手も重圧に負けて、痛打…。 金本監督はグラウンドを離れれば温厚で優しいアニキである。阪神を根底から変えるには、重圧に負けない精神的強さを選手に植え付けるしかない。そのためにも、普段からイライラの威圧感を漂わせるしかないようだ。見方を変えれば、阪神は昔も今も“重圧”と戦っているわけだ。(スポーツライター・飯山 満)
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スポーツ 2017年08月06日 16時00分
熱き侍たちが躍動!! メジャーリーグ Times 最大の被害者は田中将大? 日本人投手、受難の時代
最近のメジャーリーグでは、今シーズンに入ってからの「ホームラン急増問題」が話題になっている。 メジャー全体で見ると、7月18日現在、9イニング当たりの本塁打数は1.23本。昨年は1.09本で'14年は0.83本だったので、昨期と比べて13%、3年前に比べると5割近くも一発の出る頻度が高くなったことになる。 原因はどこにあるのか? 真っ先に疑われたのは、ストライクゾーンの変更だ。 MLBは今シーズンからストライクゾーンの下限を、膝のお皿の下の端から上の端に変更した。ストライクゾーンの上限は「肩の線とベルトの線の中間点」で変更はないため、ストライクゾーンは縦に6、7センチ狭くなったことになる。 技巧派投手はストライクゾーンの下限が上がることで、シンカーやスライダーを低めに集めてゴロを引っかけさせるピッチングがやりにくくなる。そのため甘いコースに入る投球が増え、結果的に一発を食う頻度が高くなると予想されていた。 しかし、いざ始まってみると、この予想は完全に外れた。 「審判たちが、ストライクゾーンの変更を厳格に守っていないんだ。多くの審判は、これまで通り膝のボーダーラインに来た低めの投球をストライクと判定することが多い。だから、数%低くなると予想されたストライク率が全然下がらず、昨年と同じ63.55%なんだ。だからストライクゾーンの変更が本塁打数の急増につながったという仮説は成り立たない」(スポーツ専門局のアナリスト) それに代わって有力視されるようになったのが、秘密裏に行われたとみられる使用球の変更だ。 新たに使われるようになったボールは、これまで通りコスタリカにあるローリングス社の工場で生産されたもので、反発係数も規定内に収まっている。しかし重さは、公式球の重量の範囲(141.7〜148.8グラム)の下限に設定されており、従来、メジャーで使用されていたものより5グラムくらい軽い。しかも、縫い目が低くなっているので、受ける空気抵抗が低い。そのため、芯でとらえた打球は1.5〜2.1メートル飛距離が伸びる。結果的に、ウォーニングトラック(フェンス手前)で外野手にキャッチされていたフライ打球がホームランになるケースが多くなった。 この飛ぶ新ボール導入は、'15年シーズンの後半から部分的に行われていたようで、導入以前の'14年はフライ打球が本塁打になる頻度は9.5%だったが、導入後の'15年は11.4%に上昇。'16年には12.8%になり、今季は7月18日時点で13.7%までアップしている。メジャーでは例年、気温が上昇して空気が乾燥する7、8月は本塁打がかなり出やすくなる。そのため、今季終了時点でフライ打球が本塁打になる比率は14%台になる可能性が高い。 この秘密裏に行われた「飛ぶ新球」導入の恩恵を最も受けるのは、打球がフライになりやすいフライボールヒッターたちだ。代表格に、フライ打球率が際立って高いギャロ(レンジャーズ)、ベリンジャー(ドジャース)、アロンソ(アスレチックス)の3人が挙げられる。この3人はパワフルな打撃と豪快なアッパースイングが特徴で、フライになった打球の25〜30%が外野席に飛び込む。そのため、今季、一躍メジャー屈指のホームランバッターと見なされるようになった。 一方、この新ボール導入による最大の被害者になったのが、打球がフライになりやすいピッチャーたちだ。日本人投手はフォーシーム(通常の速球)主体のピッチングをするため、大半がこのタイプに属する。そのため、今季、本塁打を打たれる頻度が高くなっている者が多い。 その代表格がヤンキースの田中将大だ。 田中は、一発が出やすいヤンキースタジアムで投げないといけないので、他の投手より一発を食らいやすい。それに加え、今季は全投球の25%を占める伝家の宝刀スプリッターと、20%を占めるツーシームの制球が悪く、高めに浮いたところをアッパースイングで下から叩かれ、イヤになるほど外野席に運ばれた。 今季、田中は被本塁打率(9イニング当たりの被本塁打)が2.0とメジャー全体のワースト3位。フライ打球が本塁打になる比率は22.6%でメジャー全体のワースト1位だ。7月18日現在、田中の防御率は5.33と悲惨な数字になっているが、この事態に陥った一つの要因は、間違いなく飛ぶ新ボールにある。この秘密裏に導入された「飛ぶボール」は、日本人投手にとって疫病神のようなものだ。 正式な手続きを経て導入が決まったものではないので、短期間で使われなくなる可能性は果たしてあるのだろうか? 答えはノーだ。なぜならこのボールの導入は「ホームランがたくさん出る野球が、お客さんを球場に呼んでくれる」と語るマンフレッド・コミッショナーの強い意志が働いているからだ。それを考えると、日本人投手受難の時代がしばらく続くことになるかもしれない。スポーツジャーナリスト・友成那智(ともなり・なち)今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流。アメリカ野球に造詣が深く、現在は大リーグ関連の記事を各媒体に寄稿。日本人大リーガーにも愛読者が多い「メジャーリーグ選手名鑑2017」(廣済堂出版)が発売中。
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スポーツ 2017年08月06日 12時00分
2017年夏の甲子園特集(2) 挫折を知ったスラッガー “怪物予備軍”は大舞台にも強い!!
ひょっとしたら、「新たな怪物」の登場となるかもしれない。夏の甲子園大会(第99回全国高校野球選手権大会)には、東西の雄、清宮幸太郎(早実=3年)と安田尚憲(履正社=3年)がいないが、逸材は多いという。この夏、全国区に躍り出そうな“怪物予備軍”もいる。 12球団が複数制での視察を決めているのが、横浜高校の主砲・増田珠(3年)だ。走攻守3拍子揃った大型外野手で高校野球フリークの間では有名だったが、清宮たちの後塵を拝してきた。理由は一年時に右手首を骨折したためだが、むしろ、この怪我がレベルアップの契機にもなったようだ。 関係者によれば、右バッターの増田は右腕の力が入りすぎる悪癖もあった。それでも、試合で結果を出してきた。 だが、一年秋に右手首の痛みを訴え、「疲労骨折」と診断された。本人もこのままでは「上のステージに進めない」と思ったのだろう。復帰戦では右方向に弾丸ランナーの一発を放っている。スタンドに突き刺さるまで失速しない打球は圧巻だった。スイングに内外角のコースに逆らわない軟らかさも加わり、この夏の神奈川県予選では「打率6割、本塁打5」の驚異的な数字を残した。予選とはいえ、激戦区・神奈川でこれだけの数字を残したのだから、ホンモノである。 「山田(哲人=ヤクルト)のように」と評するスカウトもいれば、「長野(久義=巨人)みたいに広角に打てる」と話すスカウトもいた。「内川(聖一=ソフトバンク)に近い」との声もあり、1位候補にも躍り出てくるだろう。 強肩強打の中村奨成(広陵)もスカウトから熱視線を送られている。同校出身の捕手では巨人・小林誠司が有名だが、中井哲之監督は「潜在能力では中村のほうが上」と言い切っていた。 また、山梨学院の正捕手・五十嵐寛人は元日本ハム二軍監督の信一氏を父に持つ。昨夏、背番号2を勝ち取ったが、今春は大会前の打撃不振からレギュラーを外された。そこから再び這い上がってきた精神力は、大舞台でも発揮されるだろう。 九州地区担当のスカウトがこう言う。 「明豊の4番・杉園大樹も右の好スラッガーです。春の県大会では打撃不振でスタメンから外される屈辱も味わいました。スタメンに復帰しても打順は6番に下げられ、そういう悔しさをバネにしている」 ひと昔前、チーム内競争に敗れた三年生は、一、二年生に経験を積ませるため、ベンチに下げるだけの指導者も多かった。故障した選手に対しても、むしろ冷たかった。しかし、今は違う。這い上がろうとする者にはチャンスを与え、「同じ怪我を負わないためには」「どこが足らなかったのか」を考えさせる。選手に複数のポジションを経験させるのも、チャンスを広げるのと同時に他選手の立場を考えさせるためだ。 怪我、不振から這い上がってきた「怪物予備軍」にも注目したい。(了/スポーツライター・美山和也)
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スポーツ 2017年08月05日 18時00分
マジックナンバー点灯へ 2年連続独走状態の広島に浮上した「助っ人」問題
DeNA打線が爆発し、緒方カープのマジックナンバー点灯はならなかったが(8月4日)、独走状態は変わらない。この強さが他球団の戦力補強にも影響を与えそうだ。 「外国人選手の補強が変わりそうです。まず、広島にその気があるのかどうか、探りを入れている最中です」(ライバル球団スタッフ) 広島の外国人選手が活躍しているのは説明するまでもないだろう。注目されているのは、ドミニカ共和国に造られた「カープアカデミー」の存在で、14年シーズンには同育成機関出身のライネル・ロサリオが活躍し、今季もサビエル・バティスタ、アレハンドロ・メヒアが支配下登録を勝ち取った。 「とくに、バティスタはいい。打率は2割2分6厘と低いが、36試合に出て7本も本塁打を打っている。高い年俸を払って、日本球界に馴染めない外国人選手を獲ってしまった球団からすれば、羨ましい限り」(前出・同/成績は4日時点) バティスタの年俸は521万円プラス出来高で(推定)、6年契約。メヒアも396万円プラス出来高(推定/6年契約)と“超割安価格”となっている。 この優良外国人の2人が他球団に衝撃を与えた。カープアカデミーは好選手を輩出できなかった時期も長かったので、「ウチもドミニカにアカデミーを造ろう」なんて話ではない。「他球団の外国人選手と同じメジャーリーグ、マイナーを経由して日本にやってきたブラッド・エルドレッドを手放すのではないか?」との情報が駆けめぐっているのだ。 エルドレッドは昨年オフ、新たに2年契約を交わしたばかり。推定年俸1億1000万円、広島の優良外国人選手のなかにおいて、たしかに突出した存在だが…。 「2年契約を満了すれば、エルドレッドは球団史上最多在籍年数の外国人となります。広島の町も気に入っているようですし、来季は38歳になります。広島で現役を終えたいと思っているのでは」(スポーツ紙記者) だが、バティスタ、メヒアと長期契約を結んだということは、彼らを育てながら起用していくつもりであり、今後もカープアカデミーを経由した外国人選手を補強のメインルートにしたいのだろう。バティスタ、メヒアが後半戦に活躍すれば、球団はエルドレッドと“話し合う”ことになりそうだ。 「低年俸で若いバティスタ、メヒアと、エルドレッドのどちらを試合に使っていくか。エルドレッドは38歳になるが、本人はまだできると思っているので、出場機会が増えるのであれば考えるのではないか」(前出・ライバル球団スタッフ) 外国人選手の不振に泣かされた千葉ロッテ、あるいは、巨人、DeNA、オリックス、北海道日本ハムといったところは興味津々だろう。広島は外国人選手の好不調に左右されないチーム編成に成功した。他球団もそこから見直すべきなのだが…。(スポーツライター・飯山 満)
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スポーツ 2017年08月05日 16時00分
柔道・松本薫“ママでも野獣”で谷亮子越えの金メダルの可能性
ロンドンで金、リオで銅メダルを獲得した柔道女子57㎏級の松本薫(29)が7月、第一子となる女子を出産したと発表した。所属事務所を通じ、「ママでも野獣として」と、東京五輪に懸ける熱い思いも語られていた。 「落ち着いたら、すぐにも本格的な練習を再開させるのでは? 出産後、東京五輪に向けて復帰する意向を示し、普段から松本は体を鍛えていました。リオでの銅メダル獲得は素晴らしいですが、金メダル獲得の期待に応えられなかった悔しさがハングリーにさせたのでしょう」(体協詰め記者) 畳の上では目をギラつかせ、闘争心むき出しで挑む姿から“野獣”の異名も持つ松本。ママとしての金メダル獲得は、あの谷亮子も失敗しているが、東京五輪に向け、準備を続けてきた松本なら、やってのけるかもしれない。また、“野獣”が他のアスリートと異なるのは、これだけではない。 「出産が発表される3日前、『第69回毎日書道展』でも佳作に選ばれました。松本は『柔と書、同じ道』との受賞談話を残しています」(同) かつて松本は、「知性を持った野獣で戦いたい」とも語っていた。縦121センチ、横91センチの大きな半紙に書した言葉は「歩」の一文字。野獣らしい大胆さが審査員の心を掴んだようだ。 「来年8月の実業団大会から本格的に復帰してくるのではないか。松本の57㎏級は若手も成長しており、代表に復帰する道のりは厳しい。だが、海外では競技を問わず、女性アスリートが出産後も現役を続けるケースが多く、大会会場に子どもを連れてくる光景も珍しくありません。東京五輪組織委員会は、選手の託児施設にも力を入れる予定なので、ママになった松本は前面に推されそうですね」(関係者) レスリングの4大会連続金メダリスト・伊調馨が東京五輪への出場見送りとなれば、野獣・松本が吉田沙保里に代わって“霊長類最強ママ”になるかもしれない。しかし、前面に出すのなら、やはり美女格闘家に注目が集まるもの。野獣か美女か、組織委はどっちがお好き?
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スポーツ 2017年08月04日 17時00分
2017年夏の甲子園特集(1) 横綱・輪島の子息も 異色投手が炎天下のマウンドを征する
夏の甲子園大会(第99回全国高校野球選手権大会)が8月7日に開幕する。怪物・清宮幸太郎(早実=3年)は西東京大会の決勝戦で敗れたが、今年も好選手が多い。プロ野球各球団は複数態勢での視察を決めており、そのお目当てには“異色投手”も含まれていた。「昨夏の優勝投手、今井達也(作新学院高−埼玉西武)のようなケースもあるんです。スカウトの世界は『栴檀は双葉より芳し』、極端な話、中学時代から目を付けてきた選手がどれだけ成長したかを見るものなんです。正直に言うと、今井はその指名リストに入っていませんでした。甲子園で急成長した逸材です」(在京球団スカウト) 下級生時代の今井は制球難に苦しんでいた。「このままではダメだ」と思ったのだろう。コントロールを習得するため、脱力投球の練習をした。そして、全力投球しなくてもキレのあるボールを投げるにはどうすればいいのかを考え、そのための練習も重ねた。その努力の積み重ねが甲子園で発揮されたのだ。 今夏は「今井パターンの好投手」が見られそうだ。2年連続出場の木更津総合の左腕・山下輝は注目だ。山下は千葉県大会の準決勝、決勝でも好投し、得点圏に走者を置いた場面でも対戦打者の膝元を攻めていたが、本格的な投手の練習を始めたのは昨夏の甲子園大会後だった。中学時代の投手経験はあっただろうが、冬場の徹底した走り込みも経て、球速は140キロ台後半を計測するまでになった。 明豊の右サイドスロー・橋詰開斗も野手から投手にコンバートされた。バッターに背中を向けるトルネード投法で、球速は決して速くない。しかし、変化球を巧みに操り、大分県決勝戦では大分商の強力打線を散発3安打に抑えてみせた。また、明豊は選手層が厚い。春の県選手権では右オーバーハンドの好投手が2人、一年生左腕もいて、橋詰を加えた4投手を継投して勝ち上がった。プロ注目の4番・杉園大樹をスタメンから外す“余裕”も見せ、その杉園がスタメン復帰した同準決勝ではいきなり本塁打を放つ圧倒的な勝ち方をしていた。 ひと昔前の高校野球は1つのポジションを複数の選手が争い、それに敗れた選手は控えにまわるしかなかった。しかし、今日は違う。選手の長所を伸ばすためにコンバートをさせ、複数の選手を使いながら勝ち上がっていく。打撃優先で投手から野手に転向させた話はひと昔前もあったが、「野手から投手へ」はちょっと珍しい。 8月1日、天理(奈良)が各校に割り当てられた甲子園球場での練習を行ったが、打撃投手役でマウンドに立ったのは、輪島大地。第54代横綱・輪島大士のご子息である。中村良二監督が各メディアに話したところでは、大会中の横綱ジュニアの登板も見られそうだ。選手層の厚さといえば、大阪桐蔭もブキミだ。今春のセンバツ大会(対静岡)で先発した左腕・横川凱が府大会で温存された。春の府大会4試合計21イニングを投げ、失点は「3」。横川は2年生なので「3年生優先」だったのかもしれないが、上位進出を狙う強豪校は好左腕に対するデータもないため、警戒を強めていた。 花咲徳栄(埼玉)の綱脇彗、清水達也の両右腕はプロ注目の好投手だ。綱脇は一年生から投げていて、その時点から「ストレート、変化球ともにプロのレベル」と称賛されていた。甲子園のマウンドも経験しており、彼の視察を楽しみにしているスカウトもいた。清水も昨夏の甲子園を経験している。腕を振り下ろす角度を変えたのが良かったらしく、球速はさらに速くなった。甲子園で150キロを計測するかもしれない。とにかく、球質が重い。埼玉県大会では他投手とは明らかに異なるキャッチャーミットの捕球音を響かせていた。炎天下の大会では投手力がカギを握るとされている。コンバートで開花した異色投手、経験値豊富な早熟組は、どんなピッチングを見せてくれるのだろうか。(スポーツライター・美山和也)
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スポーツ 2017年08月04日 16時00分
将来、白鵬の理事長就任に「待った」がかかる『立浪一門』小派閥の壁
愛知県体育館で行われていた名古屋場所は、またしても横綱白鵬(32)の優勝で幕を閉じた。これで2場所連続39回目の優勝。それも序盤戦から抜け出し、13日目には元大関魁皇の持つ史上最多1047勝を更新するドラマもあり、まさに白鵬カラー一色となった。それでも、すべてが“圧倒的”という勝ち方ではなかった。取り口は老獪もしくは円熟した相撲内容だった。 「十両以上は1年に90番しか取りませんから、1つも負けずに取っても12年近くかかる計算。千代の富士が1045勝に到達したとき、『誰も抜く者はいないんじゃないか』と言われたものでしたが、それをやすやすと塗り替えてしまった。今度こそ不滅の大記録ですよ」(担当記者) この最多勝フィーバーで明らかになったのが、白鵬の国籍問題だ。父がモンゴル相撲の大英雄ということもあり、これまでは日本に帰化しないまま一代年寄をもらいたい、としきりに働きかけてきたが、やっと帰化する決心をしたのだ。 「白鵬がモンゴル国籍に固執して大相撲界を離れることは考えられない。親方になるには『日本国籍が必須』という方針を相撲協会が変えない以上、白鵬が折れるのは時間の問題だった。これで白鵬は晴れて引退後に部屋を持ち、弟子を育てる条件が整った。すでに幕内の石浦、十両の山口ら内弟子もいて、今後はますます安心して自分の相撲に打ち込める」(協会関係者) 中には、『これで将来の白鵬理事長誕生の道が開けた』と早読みするマスコミもあったが、こちらの道のりは決して平坦ではない。 これまで一代年寄を授与されたのは大鵬、北の湖、貴乃花の3人。そのうち、理事長になったのは主流派の出羽海一門所属だった北の湖だけ。白鵬は小派閥の立浪一門なので、よほどのことがない限り大鵬のように冷や飯を食う公算が高いのだ。 また、白鵬の今後の闘いも厳しさを増しそうだ。もう正攻法の横綱相撲では、圧倒できなくなってきているのだ。それを裏付けるように、今場所も立ち合いに変化したり、突っ張ったりする荒っぽい相撲が目立った。こんな相撲ではもうハイペースで勝ったり、優勝を重ねるのは難しい。 若手がどんどん育って、上位の番付に名を連ねている。これからは、胸を出して“受けて勝つ”横綱相撲は厳しいと言わざるを得ない。それでも土俵に立ち続ける平成の大横綱・白鵬には敬服の外はない。
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スポーツ 2017年08月04日 10時25分
オリックス山崎福也 ソフトバンク打線に4被弾KO!『夏の陣』6年振りの勝ち越しならず!
▽3日 オリックス 3-5 ソフトバンク(京セラD)オリックス5勝11敗 観衆 28,100人 オリックス先発の山崎福也は初回、柳田に26号2ラン、デスパイネに23号ソロと連続本塁打を打たれる不安な立ち上がり。2回には塚田に1号ソロ、3回と4回は三者凡退に打ち取ったものの、5回には真砂にプロ初安打となるソロ本塁打を浴びてしまい、1死後、今宮にヒットを打たれたところでマウンドを降りる。 打線は初回に吉田正尚が先頭打者本塁打を放つが、ソフトバンク先発の東浜から3回を除き毎回ランナーを出すも仕留めきれず。8回に2番手の森から中島が6号2ラン本塁打で2点差にまで差を縮めるも、最終回、守護神サファテの豪速球の前に三者凡退に倒れた。山崎福也は3敗(2勝)。オリックスは連敗で今季ワーストの借金「11」となった。 今回のソフトバンク3連戦は、6月26日の北海道日本ハム戦(京セラ)に続き、ファンに人気がある毎年恒例のサマーイベント『Bs夏の陣2017』として、ファイティングレッドのデジカモユニフォームで臨んだ。しかし2009年からスタートした『夏の陣』シリーズで勝ち越したのは2011年のみ(ソフトバンクに3連勝している)で、対象試合数が増えたこともあり、それ以降勝ち越せていない。今年は6月26日、8月1日と2連勝したため、負け越す可能性は無くなっていたが、この連敗で6年振りの勝ち越しのチャンスを逸してしまった。これで『夏の陣』の通算成績は12勝21敗1分。■オリックス福良淳一監督、試合後の質疑応答ーー山崎福也は… 「フォームが緩んでたというか… スローボールを投げるとき」ーそれはチェンジアップ? 「カーブもそうだし。それを修正出来ないままじゃないですか。どの球も同じ振りで投げないとああやって捕まる。初回からそういう傾向が出ていただけに」ーーあれだけ点数を取られるとなかなか厳しいのでは? 「そうですね。前も言ったように防げるところですからね」ーー打たれ方にも… 「問題あり」ーー2番手の金田はよく投げた? 「良かったですね。力もあったし」ーー今後、競った場面でも投げさせてみたいですか? 「これからどういう使い方をするか決めます」ーー黒木が3番手で投げたが 「楽なところで投げさせてやろうと思って、きょうは投げさせたんですけどね。きょうは内容も良かったですよ。バッターに向かっていってたし。今日だけという感じで、次からはまた良いところで使うと思います。自信を取り戻させないと」ーー打線も追いすがったが? 「チャンスはあっただけにですね。いつも言うとおりココというところじゃないですか」ーー相手の東浜はどのように映っていたか? 「いつも通りじゃないですか。10勝してるピッチャーですからね」ーーあと一本ですね。 「そこですね。課題ですね。何とかしないと」ーー吉田正尚は引き続き好調だが? 「いいですよ正尚は。最後の打席も惜しかったですしね」■4回1/3、被安打6(被弾4)、失点5の内容だった、オリックス先発 山崎福也選手降板後の談話「先発として試合を作れず、申し訳ないということしかありません」取材・文・写真 / どら増田(オリックス番ライター)
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スポーツ 2017年08月03日 17時30分
猪木以来の快挙なるか? 中邑真輔、シナとの日米決戦を制しWWE最高峰王座に挑戦!
世界一のプロレス団体、WWEのTVショー『スマックダウン』が米国現地時間8月1日オハイオ州クリーブランドで行われ、元新日本プロレスの中邑真輔がWWE王座挑戦権を賭けてジョン・シナとの日米夢の初対決に挑んだ。 試合は、中邑は挨拶がわりに得意の延髄斬りやけいれん式ストンピングを繰り出し、さらにシナがファイブ・ナックル・シャッフルを決めようと「You can't see me」のポーズをすると、中邑は下から腕十字、さらには三角締めと巧みな関節技を繰り出した。勢いに乗る中邑はキンシャサを狙うも、これをかわされると今度はシナがSTFで中邑を締め上げる。目まぐるしい技の攻防に会場からはどよめきが起こった。 中邑は打撃からのキンシャサをシナに叩き込み、さらに2発目を狙うも、今度はシナが渾身のアティテュード・アジャストメントを決める。これで試合は決まったかに思えたが、なんと中邑はこれをカウント2で返し、さらに追い打ちをかけるシナを今度は中邑が持ち上げてリバースパワースラム、さらに全身をたぎらせたキンシャサを決めて勝負あり。中邑は完璧な3カウントをシナから奪い日米ドリームマッチを制した。シナとの初対決で勝利をもぎ取った中邑は、真夏の祭典『サマースラム』でのWWE王座挑戦権を獲得。 WWE王座戦が行われるPPV『サマースラム』は現地時間8月21日、ニューヨーク州ブルックリン、バークレーセンターで行われる。 日本人ではアントニオ猪木以来38年振りとなるWWE王座獲得へ。猪木は第9代王者と認定されながら、新日本所属だったこともあり、団体間の政治的な理由から取り消された経緯がある。WWEに移籍した中邑はキング・オブ・ストロングスタイルとして真の世界一へ王手をかけた。 ■中邑真輔の試合後コメント 「ついに実現した夢の対決、中邑真輔対ジョン・シナ。ジョン・シナを越えた今、次の夢の対決は『サマースラム』WWEチャンピオンシップ、ジンダー・マハル対中邑真輔。 イヤァオ!」文・構成 / どら増田写真 / c 2017 WWE, Inc. All Rights Reserved
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スポーツ 2017年08月03日 16時00分
山口俊「泥酔暴行事件」 巨人が大ナタを振るう不良債権選手リスト
FA助っ人、山口俊投手(30)の「泥酔暴行事件」が波紋を広げている。裏にスキャンダル便乗で余剰戦力の大幅年俸カット…。昨オフに総額26億円もの“ムダ”な補強を行った巨人の、なりふり構わぬ不良債権回収が始まった! 山口は7月11日未明、都内の飲食店で右手甲を負傷。その後、酔った状態で都内の病院へ診察に訪れた際、病院の扉を破壊したり、病院警備員の男性に暴行した疑いが浮上したとして、7月18日の中日戦(ナゴヤドーム)で球団は山口の先発回避を決定。中日球団とセ・リーグ連盟に手続きをとり、高木勇人を先発させた。 故障や体調不良による予告先発投手の変更は過去にもあったが、それ以外でのドタキャンは球界史上初。 この手の事件は週刊誌等のスクープで発覚し、球団が後追いの形で対処するのが普通だ。しかし、今回は事情が大きく異なる。球団が自ら公表し、「起用自粛」を決めたのだ。 「読売新聞の力をもってすれば、警察、病院、被害者からの聞き取りでいち早く状況を把握し、もみ消すか示談にすることも可能だったでしょう。しかし、あえてそれをせず、自ら公表したところに、“球団の意図”が見て取れます。2015年の野球賭博問題で3選手が無期限失格処分を受けた反省もあるのでしょうが、なりふり構わぬ“不良債権回収”の意味合いの方が強そう」(スポーツ紙デスク) 巨人は昨オフ、DeNAから山口を3年総額10億円(推定)で獲得。単年計算で年俸3億円超。優勝請負人と期待されたが、1月に右肩を痛め、移籍初登板は6月までずれ込んだ。この間に巨人は13連敗を喫し、優勝戦線から脱落した。 今の巨人に重くのしかかっているのが、昨オフの総額26億円もの補強費だ。フロント幹部がこの不良債権の処理に躍起になっていることを思えば、山口の蛮行はもっけの幸いとも言える。今回の一件は傷害罪、器物損壊罪に該当するため、今後は治療費、慰謝料を払って示談および弁償したとしても、在宅のまま書類送検されるのは避けられそうにない。ペナルティーとして、長期間の支配下登録を抹消すれば、巨人は「契約順守違反」を理由に、数千万円規模の大幅減俸に踏み切れるのだ。 他選手への見せしめのため、「即刻解雇の動きもある」(同)という。そして、それを察知した山口が、米球界にトンズラ準備を始めたという情報も…。 前川喜平前文科省事務次官の「出会い系バー通い」をスクープした読売新聞は、文春砲に勝るとも劣らないポテンシャルを持つ。大竹寛、杉内俊哉、澤村拓一や村田修一…高額余剰選手に“何か”あれば、同じ道を辿ることになりそうだ。
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