スポーツ
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スポーツ 2017年07月14日 16時00分
吉田沙保里と伊調馨が“場外タックル” 東京五輪レスリング出場枠減で大揉め必至
以前、レスリングの吉田沙保里(34)と伊調馨(33)の不仲説が流れたことをご存知の方もいることだろう。2人は否定していたが、本当のところは誰も分からない。国民栄誉賞にしてもそうだ、吉田沙保里が受賞して、オリンピック4連覇を成し遂げた伊調がなぜ外されたのか今もって謎のままだ。そして今、この2人のオリンピック金メダリストが“場外乱闘”を繰り広げることになる? リオデジャネイロ五輪・女子レスリング58キロ級を制した伊調馨(33)がギネス世界記録に認定された。'04年のアテネ五輪からの4連覇の偉業が認められたわけだが、次のステージとなる東京五輪のレスリング種目に異変が起きていた。 「リオ大会までレスリングは344選手が出場していましたが、東京大会からは288人に削減されることが決まったのです。国際オリンピック委員会の臨時理事会で決まったのですが、日本側はその動きを全く知らず、まさに寝耳に水。しかも、日本選手に対して、ホスト国のアドバンテージである本大会出場への優先権を認めないというのです」(体協詰め記者) この情報がレスリング関係者に届いたのは、明治杯全日本選抜レスリング選手権(6月18日)の直前。大会中、男女主要選手は「勝てばいい」と淡々としていたが、実際は違った。 「レスリングはフリー、グレコローマン、女子の3スタイルがあり、体重別の階級が設けられている。ところが、国際的な関心が薄いことから、過去には正式種目からの除外も検討されたことがあり、五輪がTV放映権料と企業協賛で成り立っている以上、置かれている立場は厳しいんです。それでも日本は、ホスト国の出場枠について1人でも多く設けてもらうつもりです」(スポーツ紙記者) 出場枠でトバッチリを食らいそうなのが女子だ。もう1人の金看板、吉田沙保里は代表コーチに就任しており、セミリタイア状態。 「しかし、吉田は目を掛けている若手が何人かいて、その選手を推したい。対する伊調もギネス授与式で東京五輪のことを聞かれ、『誰が私のスイッチを押すのか…』と去就を曖昧にしている。伊調のスイッチが入るのなら、何とかしてやりたいというのが協会の総意ですが、世界大会に出ていないためにホスト国のアドバンテージを使うしかない。つまり、吉田の教え子と伊調が五輪の“椅子”を争うことになるわけです」(前出・体協詰め記者) 以前、この2人は2回戦っている。階級が違うので一概には言えないが、いずれも吉田が勝利している。東京五輪出場をタックルしてフォール出来るのは果たしてどっち? 場外バトルが始まった。
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スポーツ 2017年07月14日 13時00分
名古屋場所で4横綱時代終焉か? 「鶴竜」「稀勢の里」満身創痍の土俵際
熱波の中で始まった名古屋場所の五日目に珍しい場面が出現した。白鵬と貴景勝の一番だ。激しい突き合いの最中に、お互い見合って両者の間があいた。すると、攻めてこない貴景勝に白鵬は仁王立ちで「来い!」とばかりに両手を広げたのだ。まるで、稽古場で胸を貸してやっているような振る舞いに会場がどよめいた。 そうした盛り上がりの中、水を差すように横綱・鶴竜が早くも4日目で休場した。鶴竜の休場は2場所連続7度目で、師匠の井筒親方は鶴竜が次に出場する場所で進退を懸けると語った。そんな不安の中、期待されているのが白鵬(32)の史上最多の通算勝ち星更新だ。元大関魁皇の持つ1047勝をいつ更新するか、連日ファンの目が白鵬に集まっている。他にも見どころや注目力士は多いが、気になるのが、先場所は左肩のケガが治らず、無念の途中休場した横綱3場所目の稀勢の里(31)の動向だ。 弟弟子もろとも、いきなりの黒星スタートとなったわけだが、稀勢の里はすでに場所前から、決して安心できる状態ではなかった。二所ノ関一門の連合稽古でも、2日連続でベテラン嘉風にいいようにしてやられていたのだ。「アーッ」と声を荒げて土俵を飛び出す場面もあり、2日間とも負け越しに終わっている。 「よほどショックだったのでしょう。稀勢の里は滅多に稽古を休みませんが、この連合稽古の翌日は、疲れが出たと稽古場に姿を見せませんでした。また、高安との稽古でも、あっさり負けて首をひねるシーンも目立ちました。今思えば先場所、無理して出場したのが失敗だったのではないか。もし、しっかり休んでいたら、今場所は優勝候補の最右翼でしたよ」(担当記者) そんな不安だらけの稀勢の里だが、中でも特に気になったのは、稽古の「最初の一番」に、まるで判で押したように負けていたことだ。 稀勢の里は名古屋入り後、5日までに8日間稽古をしている。そのうち、最初の一番で勝ったのは5日の高安戦だけ。それ以外は全部、黒星が付いた。 「相撲は1日一番。その一番に全力を出せるよう必死で調整するんです。もっと言えば、その日の最初の一番に勝てば、残りの稽古は全部負けたっていい。最初の一番の勝率が極端に悪いということは、集中力の欠如。まだケガをした身体に不安を抱えている証拠です。大丈夫か、ちゃんと取れるかとヒヤヒヤしながら取っているので、集中できないのでしょう」(協会関係者) 唯一、稽古内容がよかったのが5日で、高安との稽古で10番取って10連勝した。 「あれで体的にバシッとはまった。あとは土俵の中で(勝負)勘が戻れば…」 気をよくした稀勢の里はこう述べ、名古屋場所の出場を決めた。しかし、なぜか負けた高安が「自分のことだけ考えてやるだけです」と笑顔だったのが印象的だった。もしかすると悩める兄弟子に花を持たせたのだろうか。 それにしても、4横綱時代もいよいよ危ない。鶴竜もそうだが、稀勢の里も怪我の状態によっては突然に“引退”なんてことになるかもしれない。土俵際いっぱい! 踏ん張り切れるか。
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スポーツ 2017年07月13日 16時00分
熱き侍たちが躍動!! メジャーリーグ Times 岩隈久志に残された4つのシナリオ
マリナーズ岩隈久志の投手生命に暗雲が立ち込めている。 今季の岩隈は味方の得点援護がなかったこともあり、1勝も挙げられないまま5月12日に「右肩の炎症」を理由に故障者リストに入った。その後、6月下旬の復帰を目指してリハビリに励んだが、5月下旬に痛みがぶり返し、復帰を急ぎ過ぎているのではないかという懸念が広がった。それでも6月下旬の復帰にこだわる岩隈は、数日肩を休めただけで投球練習を再開。紅白戦で安定した投球を見せたため「マイナーで2試合投げた後、6月24日か25日にメジャー復帰」というタイムテーブルが設定された。 マイナーでの最初の登板はレベルの低い1Aでの試合だったため、岩隈はスプリッターとスライダーを多投して4回を1安打無失点に抑える好投を見せた。これに気をよくしたマ軍首脳は3Aで1試合投げさせた後、6月25日(日曜日)に引き上げて、その日のゲームに先発させることにした。 しかし、3Aでの登板(19日)で岩隈は全球種の制球に苦しみ、初回にソロアーチを打たれて1失点。2回には四球を2つ出したのが致命傷になり3失点し、2回を投げただけで降板した。 さらにゲーム後、肩に痛みが走る中で投げていたことが判明。6日後に予定されていたメジャー復帰は無期限延期になった。 このような事態になったのは、岩隈が6月下旬の復帰に強いこだわりを持っていたため、肩の炎症が治り切っていないうちに復帰に向けたピッチングを始めたからだ。 その心情は痛いほど理解できる。岩隈がマリナーズと交わした契約には、「'16年と'17年の2年間で324イニング以上投げると、'18年は自動的に年俸1500万ドル(16.5億円)で契約する」という条項がある。昨年、岩隈は199イニング投げているので、今季125イニング投げた時点で契約更新となる。しかし、5月中に31イニングを投げただけで故障者リストに入ったため、今季中に125イニングに届くには6月下旬に復帰する必要があったのだ。 その6月下旬の復帰が流れたため、「2018年に年俸16.5億円でプレーする」ことは絶望的になった。ならば今後、岩隈はどうなるのだろうか? 考えられるシナリオは次の4つだ。 シナリオ(1):シーズン終了後、FAになって他球団と契約 岩隈が8月半ばまでに復帰し、シーズン終了まで先発で防御率4.00レベルのピッチングを見せた場合、ローテの若返りを図っているマリナーズのディポートGMは岩隈との契約更新を見送るだろう。そうなると岩隈はFAとなって他球団と契約することになる。先発のコマが足りないオリオールズ、エンジェルス、ツインズ、ジャイアンツ、カブスなどが1年700〜800万ドルのオファーを出して獲得しようとすると予想される。岩隈は来年4月に37歳になるので年齢がネックになり、複数年契約をオファーするところはないだろう。 今オフのFA市場は、先発投手のいい出物が少ない。3球団くらいの競合になれば1年1000万ドルくらいまで金額が上がる可能性もある。 岩隈は2013年にア・リーグのサイヤング賞選考で3人の最終候補に残った実績があり、制球力に関してはメジャー屈指のレベルという評価が定まっている。肩の故障リスクが高いというネックはあるが、故障がなければ、悪くても2ケタの勝ち星と4.00前後の防御率は期待できるので、先発の4番手にうってつけだと考えるチームは少なくないはずだ。 シナリオ(2):年俸500〜800万ドルの1年契約でマリナーズに残留 岩隈がシーズン後半の早い時期に復帰して、シーズン終了まで安定した防御率3点台後半のピッチングを見せ、なおかつシーズン後半、マリナーズの若手の先発投手たちが伸び悩んだ場合、ディポートGMは岩隈に1年500〜800万ドルのオファーを出し、引き留めにかかるだろう。岩隈は自宅がシアトルにあるので、オファーされた金額が相場より低くても、残留を選択する可能性が高い。 シナリオ(3):8月末までにトレードで優勝を争うチームに移籍 岩隈の肩の故障が7月半ばまでに回復し、ローテに復帰して3点台前半のピッチングを見せた場合、ポストシーズン進出の望みが消えたマリナーズは、8月末までに優勝を争うチームに岩隈をトレードし、見返りにマイナーの有望投手を獲得する可能性がある。8月末までにトレードされた選手はポストシーズンでプレーできるので、岩隈に思わぬビッグチャンスが訪れるかもしれない。 シナリオ(4):日本球界復帰か引退 肩の痛みが取れず、シーズン中に一度も復帰できなかった場合は、メジャー契約をオファーしてくる球団が現れない可能性もある。そうなると、気長に痛みが取れるまで待ってくれる日本のチームと契約するのが最善の策になる。だが、肩の炎症の状態が、いつまでも改善されない場合は引退を選択する可能性もある。スポーツジャーナリスト・友成那智(ともなり・なち)今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流。アメリカ野球に造詣が深く、現在は大リーグ関連の記事を各媒体に寄稿。日本人大リーガーにも愛読者が多い「メジャーリーグ選手名鑑2017」(廣済堂出版)が発売中。
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スポーツ 2017年07月13日 11時00分
オリックス伊藤光 意地のタイムリーでエース金子千尋に5月30日以来の7勝目をプレゼント!
▽12日 オリックス 6-3 北海道日本ハム(京セラD)オリックス9勝5敗 観衆33,309人 大谷効果もあり、平日にもかかわらず3万人以上の大観衆を集めた京セラドーム大阪は、オリックスが4連勝で借金を3まで減らし前半戦を終了した。 一昨日から止まらぬオリックス打線は2回、日本ハム先発で、プロ入りからオリックス戦無敗の大谷を攻め、1死満塁から大城が押し出しの四球で先制。1回1/3で大谷をマウンドから引きずり降ろした。2番手のメンドーサから伊藤が左翼線を破る3点適時二塁打を放つなどこの回に大量5点を先制。 オリックス先発の金子は調子がわるいながらも5回3失点で切り抜け、この2日間登板機会がなかったリリーフ陣が1イニングずつキッチリと抑えて、金子に5月30日以来となる7勝目をプレゼントした。■4連勝で、前半戦を借金3で終えた福良淳一監督のコメントーー大谷を引きずり降ろしましたが? 「30から50球というのは聞いてたから。何とか球数を投げさせることは出来ないかなという話はしてましたけど」ーー選手にはボールを見てと? 「そうですね。大城のフォアボールも良かったし、(小谷野)栄一のフォアボールも大きかったですね」ーーピッチャーが代わった矢先に伊藤が… 「光のツーベースは大きかったですね。いい仕事をしてくれました」ーー金子は良くなかった? 「コントロールがね。球数も多くて。ああいう金子を見たことがないんですけどね。何とか5回まで投げてくれて、勝ちがついて良かったんじゃないですか」ーーリリーフ陣も登板間隔が開いていたが? 「ちょっと心配だったんですけどね。開きすぎて。キッチリといい仕事をしてくれました」ーー4連勝で手応えを感じられた? 「今の戦いが出来てたら、(後半戦の)勝負は出来ると思います」ーー本当は休みたくない? 「そうですね。そのまま行きたいですけどね(笑)。ありがとうございました」■2回、1死満塁から左翼線を破る3点適時二塁打 伊藤光のコメントーーあの場面は? 「単純にチャンスだったから積極的に行って、初球から甘い球が来てたので」ーー打った瞬間抜けたと思った? 「抜けると思ったし、ゴロの打球だったけどしっかり芯で捕らえてたんで、大城がファーストからホームに帰って来てくれて、2点より3点のほうがいいので良かったです」ーーなかなか出番が少ない中、調整が大変だと思うが? 「なかなか…ピッチャーの感覚も無くなっちゃうし、打つとか打てないとか難しいんですけど、そういう気持ち…状況によって自分が何をするべきか?どういう風なバッティングをしていけばいいのか?ということはいつも考えて練習をしっかりやっています。その結果がこういう形になって…その次の打席も送りバントを決めましたし。そういう役をするバッターなんで。こういうことがしっかり出来れば、きょうみたいに結果としても繋がってくるんだなと思いました。出たところで、自分の役割を果たしていくしかないんで」ーー自分にとってもいい形だった? 「結果、自分が出たときというのは、絶対に試合は勝ちたい。(金子)千尋さんと組むときしかスタメンじゃないし、それに合わせるということじゃないですけど…。チームとしていいか悪いかは別として、後半戦の流れに持っていける3連戦だったと思うので、その点は良かったなと思います。自分はやること変わらないし、レベルを上げていかなきゃいけないんで、それは変わらずやっていきたいと思います」ーー最近、金子選手が調子を落としているが、どのように感じているか? 「受けてて感じるのは、相手もエース級のピッチャーをぶつけてくるんで、なかなか先に打線が援護をしてあげられなくて、負けがついてしまった試合もあるので、だから今調子があまり良くないときこそ、バッターとして何とか援護していけば、(山崎)福也も西もああやって長いイニングを余裕を持ったピッチングができるので、そう簡単にはいかないですけど。そういうのがチームだと思うし。あとは千尋さんが打たれたらキャッチャーの自分の責任でいいので。その代わり自分は千尋さんを信じて投げさせるし、バッターこともいろいろ勉強するし、その繰り返しだと思うので、あまり綺麗に抑えようとか思い過ぎると、苦しくなってしまうので、思い切って攻めたりとか、苦しくなったときはもっと粘るということがこれからも続くと、ピッチングとしてはいいことだと思います」■先発5回、被安打5、失点3の内容。5月30日以来の7勝目。金子千尋のコメント 「序盤から点を取ってもらったのに、いいリズムで投げることができませんでした。ボール先行もあり、もう少し早いカウントで勝負できればよかったです」取材・文・写真 どら増田(オリックス番ライター)
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スポーツ 2017年07月12日 17時00分
稲葉氏で一本化 侍ジャパンが「スター監督」を捨てて実務タイプを選んだワケ
稲葉篤紀氏(44)で一本化。侍ジャパンの次期監督が「内部昇格」になるとは、誰も予想できなかった。 7月11日、侍ジャパン強化委員会を統括する井原敦委員長が報道陣に対応した。個人名こそ明かさなかったが、「7月末までに決定というスケジュールに変更はないか?」の質問には「大丈夫だと思う」と言い切った。この時点で、小久保前監督の下で打撃コーチを務めた稲葉氏の昇格を確信した。 「NPBは日本ハム球団に稲葉氏の今後について確認をし、その動きが漏れ伝わってきました。一部で栗山英樹監督が代表指揮官を務めるのではないかとの一報が出たのもその影響です。稲葉氏は日ハム球団の『スポーツ・コミュニティ・オフィサー(SCO)』の肩書もあります。代表監督に就いたときに球団に迷惑をかけてしまう可能性があるかどうかを確認し、正式候補の一人になりました」(関係者) 強化委員会は数人の候補を立て、稲葉氏だけが前向きな回答をしたという。先の関係者によれば、最後にオファーを入れたという。それは稲葉氏の人柄を高く評価してのことだった。 「稲葉氏は侍ジャパンの常連、精神的支柱と言ってもいい。08年北京五輪を戦った星野ジャパン以降、09、13年のWBCに選手として出場し、以後、コーチとして侍ジャパンを支えてきました。普段はライバル同士である12球団の選手が集まってお互いに遠慮しているときに、チームをまとめようとしてきたのが稲葉氏です。NPBはその姿を見てきました」(前出・同) 侍ジャパンを知るベテラン選手がコーチを経て、指揮官に就任。満を持しての登場と言えるが、新生・侍ジャパンに与えられた課題の中に、東京五輪での金メダル獲得がある。稲葉氏の現役時代の実績は素晴らしいが、「スター監督」の定義で選ぶならば、他の候補者もいただろう。また、実務タイプの指揮官を選んだことに驚く声も聞かれた。「今後、侍ジャパンは事実上のGM体制となります。ゼネラルマネージャー業を務めるのは強化本部長。稲葉氏以外の候補者はそういう体制で指揮官を務めるのを嫌ったようです」(ベテラン記者) 稲葉氏で候補者が一本化された11日、気になる情報も海外から届けられた。国際オリンピック委員会(IOC)は、東京五輪の次に開催都市について「2大会同時」で決める提案を承認した。2024年夏季五輪大会に立候補しているのは、フランスのパリとアメリカのロサンゼルス。「24年はパリ、28年をロス」と振り分ける方向だが、NPBと東京五輪の組織委員会は、「順番が反対だったら…」とこぼしていた。 次大会でも開催国が追加競技を選べる。米ロスが24年大会の開催地となれば、野球文化の盛んなお国柄からして、野球・ソフトボールが2大会連続で追加競技に選ばれる可能性があったからだ。 稲葉ジャパンが金メダル獲得に失敗すれば、野球の五輪種目復活への可能性はゼロとなるだろう。人柄、人望で選出された稲葉新監督は、前体制よりもキツイ勝利の重圧を背負わされたようだ。(スポーツライター・飯山満)写真・野球日本代表 侍ジャパンオフィシャルサイトより
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スポーツ 2017年07月12日 16時00分
失速阪神 金本監督にやっぱり出てきた「今季退団」(2)
岡田氏の登場で、状況も変わりつつある。岡田氏は阪神監督時代から歯に衣着せぬ発言が多く、それを快く思わないスタッフもいた。その発言はユニホームを脱いだ今、さらにエスカレートしたという。 「阪神は過去12年もリーグ優勝から遠のいています。最後の優勝監督が岡田氏であり、『優勝指揮官』である以上、怖いものはありません」(ベテラン記者) 岡田氏の存在が再注目されてきたのだ。というのも、金本監督はデッドラインを超えてしまったという。 過去、首位に6.5ゲーム差以上離されたシーズンは、一度も逆転優勝したことがない。オーナーらと会食した時点では、首位広島とは3ゲーム差。連敗を脱した時点でのゲーム差は7.5、今季も「ジ・エンド」となる。 「関西系メディアは金本監督の応援体制で合致しています。だが、岡田氏が批判したことを機に、状況が変わる可能性もあります。優勝できないとなれば、なおさら」(前出・在阪記者) 岡田氏と金本監督の関係は良好である。だが、意見が食い違うとしたら、鳥谷敬(36)の起用法だ。 こんな意見も聞かれた。 「新助っ人、ジェイソン・ロジャースに対する期待が高まっていますが、内野手なのに太り過ぎ。一塁か三塁しか守れないでしょう。大山が結果を出しているが、一塁には不振とはいえ原口文仁がいて、中谷将大も一塁の練習を始めています。西岡剛も二軍で一塁手としてのテストを受けており、再び鳥谷のレギュラー落ちが騒がれそう。岡田氏なら、一度決めたことは曲げません」(同) 優勝が絶望的となれば、経営陣の今季の期待は、鳥谷の通算2000本安打達成のみとなる。順調に行けば今季終盤での達成となり、大々的なセレモニーも予定されている。 「4月19日、鳥谷は連続試合出場で歴代単独2位となりましたが(1767試合)、自らのエラーでサヨナラ負けを喫しています。敵地でもあり、何もできませんでした。その反動で昨年オフから色々と企画が検討されていますが…」(同) 鳥谷を冷遇すれば、金本監督の3年目に大きな影響を与えそうだ。 「藤浪晋太郎を無期限で二軍調整させていますが、そんな余裕はなくなってきました。藤浪を一軍に戻し、総力戦になるかも」(同) 期待の北條史也も二軍落ちした。原口に対してもそうだが、「使う」と決めた若手に定位置を与えず、ダメなら引っ込める。それを繰り返す采配が、岡田氏の言う「中途半端」なのだ。 結果がすべてとはいえ、金本監督は首筋に冷たいモノを感じているようだ。
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スポーツ 2017年07月12日 12時35分
福良監督「今日は駿太!」オリ、駿太が3安打4打点の大活躍で3連勝!【7.11 Bs vs F 詳報】
▽11日 オリックス 8-1 北海道日本ハム(京セラD) オリックス8勝5敗 観衆27,167人 前日に日本ハムを相手に11得点をあげたオリックス打線の勢いがこの日も止まらず。“ハンカチ王子”斎藤佑樹に襲いかかった。 初回に先頭、駿太の右線への二塁打、ロメロの右前適時打で1点を先制すると、2回は斎藤佑の悪送球と駿太の右線2点三塁打で3点を追加する。3回も猛牛打線は緩まず、T-岡田の右前適時打、駿太のこの日3安打目となる中越え2点三塁打でさらに3点を追加。4回はロメロのバックスクリーン直撃の16号ソロ本塁打で8点目を挙げて、日本ハムは万事休す。 投げてはオリックス先発の西勇輝が初回から飛ばす快投を見せ、8回を129球、被安打5、奪三振7、与四球1、失点1の内容で日ハム打線を力でねじ伏せた。最終回は登板間隔が空いている赤間が無失点に抑えた。西は4勝(4敗)。13安打のオリックスは3連勝。■福良淳一監督のコメント 「(先取点が取れたのは)大きいですね。きのうも今日も駿太が出てくれたのが大きいですね。チャンスメイクで打ってますから。1、2番の出塁率が悪いかなというのはあったんですけどね」ーー駿太を抜擢したのは好調だから? 「そうですね。このところ状態がいいので、駿太を1番で(起用した)。2塁打、3塁打を打てるというのは)大きいですね。ランナー置いたところでタイムリー出たし、駿太は良かったんじゃないですか。ーーちょっと点を分けてほしいところですよね?(笑) 「そんな贅沢は言わないです(笑)。毎回打ってほしいですから」ーーこれまで序盤に援護点がなかったが… 「そうですね。そこが大きいですね。(吉田)正尚とロメロ(の存在)が大きいんじゃないですかね。(ピッチャーが)全然違うと思うんですよ。今までは窮屈だなというのはあったんですけど、こうやって点数が入ると大胆に行けるし」ーー今日の西のピッチングは本来の姿? 「今日は初回から力が入ってて良かったんじゃないですか」ーー前回の登板のあと監督からアドバイスはされましたか? 「話はしました」ーーその効果は出た? 「今日は出たんじゃないですかね」ーー若月のバッティングの状態が上がって来たが 「1日1本打ってくれたらいいです(笑)。守りのほうでしっかりやってくれれば…」ーーやれてますね? 「はい。やれてます。ありがとうございました」■三塁打2本を含む3安打4打点の大活躍、駿太のコメントーー初回から絶好調だったが? 「初回からいけましたね。三塁打を2本も打つことは全然意識してなかったんですけど、1打席目に二塁打を打ったとき、三塁打行けたなと思ったので、ちょうど同じような打球が2打席目に飛んでくれたので、走りました。まあ疲れました」 ーー昨日の打席も良かったが? 「そうですね。あまり強引に行かないように意識してますけど、昨日と今日は自分の中でバランスがいい感じだなって練習もできてたので、それがこうやって結果に出てくれて良かったです」ーーヒーローインタビューで「打たないと試合に出られない」と発言していたが? 「誰もがわかってると思うんですけど、このチームは打たないと試合に出られない。強力なバッターがいっぱいいるので、守備でアピールするよりも、やっぱり打たないと打線に入れてもらえないと感じてます。今日は出来過ぎですけど、こういう日を毎日、毎日ですね。良くない日はダメという感じなので、毎日試合に出るためには毎日打たないと試合に出られないという危機感というか。そういう気持ちはあります」ーー1番に定着したい気持ちは? 「今は打順にこだわりはないです。打順より試合に出たい気持ちのほうが強い。でも1番にずっといれたら自分の調子もいいということだろうし、打順にはこだわらずに、今日みたいにしっかりとチャンスを掴みとりたいなと思います」ーー今年は昨年に比べてレベルアップしているように見えるが? 「まだシーズンも半分終わっただけなんですけど、例年に比べたら手応えもありますし、しっかり自分のスイングができる打席が多くなってるので、そこがいい結果に繋がっていると思います。そこは変えずに1年間やっていきたいですね」ーー今日一番手応えがあったのは? 第3打席ですね。変化球かツーシームかわからないですけど、泳いで前で捌いて外野の頭を越えることができました。悪いときはあれを引っかけてファウルになっちゃうので、あれが理想というか、ああいうのができたら、もっとバッティングの幅が広がると思います」ーー最後のセカンドゴロになった打席も悪くなかった? そうですね。あれは結果的にセカンドゴロになりましたけど、まったく引っ張る気はなくて、そこが今調子がいいというか、しっかり反応できてます」ーー三塁打が今日の2本を加えて5本になり、楽天の岡島、西武の源田と並んでリーグトップになりましたが? 「ウソでしょ?(ホントです)マジすか!いいっすね(笑)。そこはまた抜かされると思うので、あまり気にならないですけど、三塁打が一番野球やってんなって気がするので、三塁打いっぱい打てるようにこれからも頑張っていきます。ーーTシャツにもなった『駿太秋冬絶好調!』を言うことに抵抗はなくなった? 「はい。ファンのみなさんが凄く受け入れてくれてるので、今日も言いやすかったです」■先発、8回、129球、被安打5、奪三振7、与四球1、失点1の好投で今季4勝目、西勇輝のコメント「前回の登板(7.4対ソフトバンク、ヤフオクD 8回、144球、失点4で敗戦投手)があったので。序盤から飛ばして行くと、それが何イニングまでかはわからないですけど、一人ひとりと考えた中で、結果的に8イニングまで行ったのかなと。調子自体は前回の疲れもちょっとはあったんですけど、何とか打線のおかげで、たくさん点を取ってくれたので、点を取ってもらったら自分の気持ちに隙ができてしまうので、隙を作らずに最少失点で通り抜けて、後はたくさん0を並べることができたので、自分的には今日のピッチングに満足してます。あとは試合で投げている中で、細かいコントロールとか、駆け引きだったりという部分で、もうちょっと研究しながら、(今日で)前半戦(の登板が)終わったので、後半戦はもう一つ上のレベルへ行けるように考えながら、尚且つ大胆に自分の投球ができたらいいなと思います。今日はバッターのおかげです」■1回、2死3塁からレフトへ先制適時打 ステフェン・ロメロのコメント「ボール球のフォークの振ってしまったから、高めに目付けをしたんだけどね。低めのフォークをうまく拾えたと思う。なんとかランナーを返せてよかったよ!」■3回、1死2塁からライトへの適時打 T-岡田のコメント「チャンスでしたし、なんとかランナーをかえしたいと思っていましたので、タイムリーになってくれてよかったです!」取材・写真・文 / どら増田(オリックス番ライター)※写真・左からバファローベル、駿太、西勇輝、バファローブル
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スポーツ 2017年07月11日 16時00分
失速阪神 金本監督にやっぱり出てきた「今季退団」(1)
“デッドライン”を超えた金本知憲監督(49)の身辺が、にわかに怪しくなってきた。7月1日、8連敗中のチームを救ったのは、ドラ1ルーキー・大山悠輔(22)だった。先制3ランを放ち、重苦しいムードを一変させると、試合後、金本監督もニンマリ。大山の打球が左翼席に消えたときもベンチ前の柵を叩き、自分のことのように喜んでいた。 「昨秋のドラフト会議は即戦力投手を1位指名する予定でしたが、金本監督の“泣き”が入り2年連続野手指名に変わりました。その大山が打って勝ったのでインパクトが違う」(在阪記者) しかし、金本監督の身辺に漂う“モヤモヤ感”は払拭できなかったようだ。 「金本監督は通常、ペナントレースが交流戦終了後に再開する直前、オーナー、球団社長らとの会食に臨んでいます」(球界関係者) 坂井信也オーナー、四藤慶一郎球団社長が金本監督を招いたのは、6月21日にさかのぼる。先の関係者によれば、阪神は定期的に経営トップと指揮官との食事会を設けているという。当然、話題はペナントレースのことに集中した。 「今後の展開、来季の補強などが話し合われました。この時点で来季の話が出るのは、不自然なことではありません。現に昨年も夏の甲子園大会中に糸井嘉男がFA権を行使したら獲得に乗り出すことが確認されました。ザックリとですが、現場とフロントで意見交換をしています」(同) ただ来季のことでも、首脳陣がもっとも気に掛けている「あの話」には、ひと言も触れなかったそうだ。 「来季、金本監督が指揮を執るのかどうか、結論はオフまで持ち越しとなりました。ペナントレースの結果次第では…」(同) 金本監督の契約任期だが、正式には発表されていない。「3年」と予想する声が多かったが、先のトップ会談で金本監督の進退を明確にしなかったということは、「契約3年目は、2年目までの成績を見てフロントが判断」、もしくは「2年契約」だったのだろう。 また、結果論ではあるが、この会食後、阪神はドロ沼の連敗街道を突き進むことになる。交流戦を2連敗で終えた時点では、「首位楽天との試合だったから」と甘く見ていたフシも、経営陣にはあったらしい。 「連敗中、岡田(彰布=59)元監督が関西メディアで助言を送っています。同時に、『ベンチワークのミス』と痛烈に批判し、金本監督の決断を『中途半端』とバッサリ切り捨てる場面もありました」(前出・在阪記者)
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スポーツ 2017年07月11日 12時00分
福良監督「無理やろ?」の言葉を覆した! オリ山崎福也、138球の大熱投でプロ初完封【7.10 Bs vs F 詳報】
▽10日 オリックス 11-0 北海道日本ハム (京セラドーム大阪) オリックス7勝5敗 オリックス対北海道日本ハムの12回戦が京セラドーム大阪で行われ、オリックス大卒3年目の左腕、山崎福也がプロ初完封勝利を飾った。 5月26日の千葉ロッテ戦(ZOZOマリン)以来の一軍登板となった山崎福は、初回から制球に苦しみ、日本ハム先頭の西川に中前打を許すと、続く松本に四球。いきなり無死1、2塁のピンチを迎える。このときの心境を「ヤベェなと思いました」と試合後に話していたが、続く中田を得意のカーブで三振に仕留めると、レアードを左飛、大谷を遊ゴロに打ち取り、ピンチを乗り切った。 その裏、先頭の駿太が中前打で塁に出ると、9日に復帰したばかりの吉田正尚が、ライト5階席へ第1号特大弾、続くロメロもレフトスタンドへ15号となる連続本塁打を放ち、オリックスが3点先制。山崎福は2回も先頭の岡に二塁打を許すなど、不安定な立ち上がりが続いていたが、3回からセットポジションに切り替えて「しっくりきた」こともあり、緩急を使った投球で3回から6回までは被安打0。7回と8回のピンチも気迫のピッチングで日本ハム打線をねじ伏せた。 山崎福の力投に応えるかのようにオリックス打線は、日本ハムのエラーなども重なり11点の大量援護。これまで山崎福の最多投球回数は7回、最多投球数は122球で、8回終了時点で既に128球に達しており、福良淳一監督も「ベンチから見ていると肩で息をしている感じに見えた」ため、本人に「もう無理やろ?」と確認したそうだが、負けず嫌いな山崎福は「行きます!」と即答。ファンの大声援を受けながらプロ初完封がかかった最終回のマウンドにあがり、見事三者凡退で試合を締めた。138球、被安打7、奪三振8、与四球1の完封劇に京セラドームは歓喜の嵐に包まれた。今季先発初勝利の山崎福は2勝目(1敗)。オリックスは2連勝。 福良監督はきょうにも1回山崎福を登録抹消すると明言したが、オールスター明けの後半戦の先発ローテーションに、松葉貴大に続く2枚目の左腕として山崎福が加わるのは確実で、吉田正の復帰もあり、クライマックスシリーズ出場に向けて勢いを増しているチームにとっては大きな一勝となった。 ■福良監督のコメント 「サチ(山崎福)は初回が不安定で、どうなるかと思ったんですけどね。初回は久しぶりだったから緊張があったのかな。2回以降はとにかく打たれてもいいから初球はストライクを取れと(言った)。どうしてもボール先行が目立ちましたからね。(7回が終わった後に監督が山崎福と話して笑う場面があったが?)ベンチから見てたらボールがいっぱいいっぱいだったんですけどね(笑)。本人がどうしても行きたいって行かせてくれと言うので。9回のときも確認したんですけどね。(監督はどんな言葉をかけられたんですか?)もう無理やろ?って(笑)。点差もあったし、なかなか(完封する)チャンスもないですからね。最後は肩で息する感じでしたから、へばったんじゃないですかね。でも良かったですよ。(きょうは)初回の3点が大きかったですね。(吉田)正尚が3番に入ったら、(小谷野)栄一も5番で勝負強さを発揮できるというのがあるから、全然違うと思います。(吉田正を6回に下げたのは大事をとって?)それはありますね。久しぶりの守備というところもあって。(山崎福は1回登録抹消しますか?)1回抹消します。ありがとうございました」 ■プロ初完封勝利の2勝目 山崎福也のコメント「(監督に最後まで無理じゃないかと話されたそうですが?)『行けるか?』というのがマイナスの意味の…(笑)。自分は行きたいですって言いました。野手があれだけ打ってくれたので、感謝してます。(完封を意識したのは何回頃?)8回終わってからですね。それまでは全然なかったです。(立ち上がりのピンチはどんな思いだった?)ヤベェなって(笑)。これはマズイなって思ったんですけど、セットポジションにしてからしっくり来たんで、これなら大丈夫かなという確信はありました。(前回の降板後、試合中に千葉から大阪に帰らせられたわけですが、それからどんな思いだった?)いやー、もう一軍に上がれないんじゃないかという不安もありましたし、悔しさもありました。すぐ前向きにはなれなかったですね。でも日々練習してファームで結果を残していく中で、自信というか前向きな気持ちになりました。今回のチャンスはプレッシャーより、見返してやろうと思っていたので、きょうこうやって完封ができて、無茶苦茶うれしいです。問題はこれからなんで、今後もしっかりと試合を作っていきます」 ■1回、1死2塁からライト5階席へ飛び込む今季第1号先制2ラン 吉田正尚のコメント 「完璧です!甘く来たストレートをしっかりと振り切ることができました。なんとか1本目が欲しかったので、出てよかったですし、なにより先制することができてよかったです!」 ■1回、レフトスタンドへ15号ソロ本塁打 ステフェン・ロメロのコメント 「打ったのはカーブ。正尚のホームランを見て興奮したし、自分も同じことがしたいと思ったからね。少し先だったけど、ホームランになってくれてよかったよ!」 ■3回、1死満塁からライトフェンス直撃の2点タイムリーヒット クリス・マレーロのコメント 「高めのストレートをいい感じで打ち返すことができたよ。チャンスだったし、なんとかランナーをかえしたいと思っていたので、タイムリーになってくれてよかったよ!」取材・文/どら増田(オリックス番ライター)
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スポーツ 2017年07月10日 17時00分
ドロ沼連敗の真中ヤクルト 「辞めろコール」の裏で囁かれる意外なピンチヒッター
7月9日の広島戦、1点リードで迎えた9回表、ライアン小川がマウンドへ。連敗脱出の願いも虚しく、小川泰弘(27)は5点差をひっくり返された7日に続く背信登板となってしまった。真中満監督(46)の“夏休み”はつらいものとなりそうだ。 「チームが7連敗を喫した8日の試合後、神宮球場のヤクルトファンは、『辞めろ!』の罵声を容赦なく真中監督に浴びせました。球団も考えなければなりません」(ベテラン記者) 9日の広島戦は試合前から重苦しいムードに包まれていた。前日の同カードを落とした時点で借金は今季ワーストの「21」。対戦別勝敗で見ても、勝ち越しているチームは一つもない。観客席は「人気の広島戦」ということで、3カードとも3万人以上を記録したが、本来ならば、本拠地・神宮球場を埋める燕党が「辞めろコール」を起こしたとなれば、後半戦の観客動員数にも大きな影響を与えるだろう。 「ヤクルトの敗因は故障者の続出と、山田哲人を始めとする主力選手の不振です。真中監督を責めたところで、何の解決にもなりません。主力選手を我慢して使い続けた真中監督の采配も間違っていません」 指揮官を擁護する声も多く聞かれた。とはいえ、観客動員数は球団にとって最大収支であり、主力選手の復調を「待つ」だけではファンは離れていくばかりだ。 一般論として、監督を途中交代させる場合、「休養」の名目が使われ、ヘッドコーチ、二軍監督などに指揮を代行させる。2010年に逆上るが、ヤクルトには「監督代行」を決めてチームが息を吹き返した前例がある。高田繁監督の休養が発表され、当時、ヘッドコーチだった小川淳司氏が監督代行に就いた。小川コーチは二軍監督も長く経験しており、選手の気心を分かっていた。温厚な人柄も重なり、チームの雰囲気も好転し、同年オフ、そのまま監督に昇格した。トリプルスリー・山田を始めとする多くの野手陣は二軍でその薫陶を受けており、今日の礎も築き上げたが、当時を知る関係者はこう反論する。 「真中監督も二軍監督を経験し、選手の気心も分かっています。小川氏は監督代行のときから『チームの不振はヘッドコーチだった自分にもある』とし、監督昇格にも難色を示していました。ヤクルト球団は『二軍監督を経験させ、一軍指揮官に』の路線を作り、小川氏は『次の監督のため』と若手を育てることを最優先とする指揮を続けました。チームの事情をよく知る二軍監督、コーチから後継指揮官を選ぶ路線は生きているので、真中監督が任期途中でコケるようなことになれば、次の指揮官は準備不足となるのは明白」 球団は球宴休み中に真中監督と会い、今後の展望について話し合うだろう。 二軍監督も務め、満を持しての昇格となったはずの真中監督ではあるが、その話し合いの結果次第では、三木ヘッドコーチ(40)、投手陣を預かる伊藤智仁コーチ(46)、ベテラン指導者の杉村繁チーフ打撃コーチ(59)、作戦参謀の役目も務めてきた野村克則バッテリーコーチ(43)、高津臣吾二軍監督(48)あたりの名前も大きくメディアでも扱われることになるだろう。 「野村コーチは勉強家で、バッテリーの配球はもちろん、スコアラーへの指示も的確です」(前出・関係者) チームの混乱を避けるためにも、指揮官の途中交代は避けたい。 野村コーチは現役晩年、ピンチヒッターとして精神的重圧の掛かる場面でも活躍してきたが…。(スポーツライター・飯山満)
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