スポーツ
-
スポーツ 2017年07月02日 14時00分
プロレス解体新書 ROUND56 〈伝説のスーパーJカップ〉 ハヤブサを飛翔させたライガー
「ジュニアの世界であればメジャーとインディーによる団体間の交流も可能」という獣神サンダー・ライガーの提唱により、1994年に開催された第1回スーパーJカップ。決勝戦のワイルド・ペガサスvsザ・グレート・サスケ以上に強烈なインパクトを残したのは、1回戦でのライガーとハヤブサの一戦だった。 新日本プロレス恒例のジュニアヘビー級最強決定戦『ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア』を、今年限りで卒業すると宣言した獣神サンダー・ライガー。その結果は1勝6敗の予選リーグ敗退に終わった。 マスクマンとしての初登場から28年、素顔の時代も含めれば現役生活30年以上になる“生きる伝説”が、一つの時代を終えようとしている。アニメのタイアップとして登場したライガーだが、永井豪による原作の内容まで記憶する人は、どれほどいるだろうか。 肉体型パワードスーツをまとった主人公という元来の設定よりも、プロレスラーの姿の方が世間に浸透しているのが実際のところだろう。印象的な「♪燃やせ燃やせ〜」のフレーズで始まるアニメの主題歌『怒りの獣神』も、今ではすっかりライガーの登場テーマ曲として定着している。 「ジュニアならではの華麗な空中殺法はもちろん、打撃や寝技、ラフ&パワーファイトと、すべてをハイレベルでこなすオールラウンダー。それだから、誰が相手でも好勝負ができる。唯一とも言えるビッグマッチでの凡戦は、2002年にパンクラスで行われた鈴木みのるとの総合格闘技戦ぐらい。2分弱でチョークスリーパーに敗れましたが、ただこれは、新日を離脱してWJに移籍した佐々木健介の代役出場で、事前の準備が十分にできなかったのだからやむを得ない」(プロレス記者) 主役としても脇役としても輝くことができるライガーは、日本プロレス史を見ても希少な存在だ。 「人気もポテンシャルも最上級なのに、ライガー本人は決して主役の座にこだわらず、対戦相手にも華を持たせる。そんな姿勢はプロレス界全体の底上げにもつながりました」(同) また、その影響は日本のみにとどまらない。 「クリス・ベノア(ワイルド・ペガサス)やエディ・ゲレロ(2代目ブラック・タイガー)、クリス・ジェリコ(ライオン道)ら、WWEスーパースターたちも、ライガーをはじめとする日本での闘いを糧にして、自らのファイトスタイルを築きました」(同) FMWのハヤブサもまた、ライガーの存在を抜きにして語れない1人だ。1994年4月16日、両国国技館で開催されたスーパーJカップ。ライガーの提唱によるワンナイトトーナメントには、団体の垣根を越えて国内4団体、海外2団体から全14選手が集まった。 その1回戦でライガーと対戦したハヤブサは、このときまったく無名の若手に過ぎなかった。メキシコからの武者修行帰りとは言いながら、現地での試合は手違いのためほとんど組まれていなかったという。 そのためハヤブサ本人は、参戦オファーを受けた際に「そのメンバーとやれる自信がない」と、断りを入れたことを後日告白している。それでも団体の後押しもあり、出場を決めた。 ハヤブサは目の周りが広く開いた変形マスクで、素顔の部分に歌舞伎風の隈取りを施した新奇なルックス。さらに、これもまた珍しい着流し風ガウンで、さっそうとリングに登場した。 大観衆の興味と期待が、そのたたずまいに注がれたところでゴングが鳴ると、同時にハヤブサはドロップキック一閃、場外に転落したライガーに向かって、ガウンの裾を翻しながらトペ・コン・ヒーロを放った。 「獲物を狙うかのような鋭い眼光で相手を見据え、リングのライトを浴びてキラキラ光を放ちながら宙を舞った姿は、プロレス史上屈指の美しさでした」(スポーツ紙記者) そのインパクト抜群の一撃でファンのハートをつかんだハヤブサだったが、しかし、試合に入るとどうしても経験不足から拙さが出てしまう。早い段階でスタミナを切らし、立っているのがやっとの状態で、技を仕掛けるにも距離感はバラバラ。 「今になって映像を見るとそうした粗も目立つのですが、実際の会場ではそれを感じなかった」(同) もちろん、それはライガーのリードのたまものだ。猛攻を続けて観客にハヤブサのスタミナ切れを察知させず、力感を欠いた技にも丁寧に対応していく。 ライガーのオリジナル技であるシューティング・スター・プレスをハヤブサが放ったときですら、やはりきちんと受けに回った。 「いくらハヤブサがゲストとはいえ、新人が下手な真似をしたらキレてもおかしくない。それを不問にしたのは、主催者として大会の成功を第一に考えていただけでなく、ハヤブサの将来性を見込んでのことだったのでしょう」(同) 敗れてもなおハヤブサの出世試合として語られる名勝負だが、その実態はライガーが懐の深さを示した一戦でもあったのだ。
-
スポーツ 2017年07月01日 18時00分
ゴジラ松井が帰国 「13番目の椅子」に座って東京五輪を戦う?
ゴジラ松井が野球教室を開催した(6月25日)。松井秀喜氏(43)が米国で設立したNPO法人の主催で、日本でも定期的に行われていた。氏はこのイベントに合わせて帰国したわけだが、今回は野球教室だけに集中することはできなかったようだ。 「各テレビ局がイベント終了後に個別インタビューを申し込むなど、過去に何度か行われた野球教室とは比較にならないほど、多忙なスケジュールとなりました。どのインタビュアも質問していたのは、古巣巨人の低迷について、そして、『自身の監督就任は?』というものでした」(取材記者) 松井氏は元同僚・高橋由伸監督に配慮し、「応援している」以上のことは発しなかった。各局とも、高橋監督がたとえ最下位に沈んだとしても、「解任はない」ことは分かっている。あえて松井氏に監督就任の意思があるのかどうかを質問したのは、“13番目の椅子”が空いているからだ。 NPBには12球団しかない。13番目とは、侍ジャパンのことだ。 侍ジャパンは今年11月の『アジア プロ野球チャンピオンシップ2017』に出場する。新監督のお披露目の場ともなるが、この有力候補として松井氏が再浮上してきたのだ。「侍ジャパンの事業会社である『NPBエンタープライズ』の新社長に読売新聞東京本社スポーツ事業部長だった山田隆氏が就任しています。小久保裕紀前監督の後任は、読売、つまり、巨人カラーを持つOBが選ばれるとの見方が強まってきました」(前出・同) 当初、新監督は早急に決定すると思われていた。NPBの熊崎勝彦コミッショナーは今年1月の仕事始めの段階で「WBC優勝」の目標と同時に、「世界一奪回後、次のステージに進む」と明言していたからだが、強化委員会の意見は二転三転している。 「(監督の)経験値が高い人を推す声もあれば、監督未経験者を含め、若手を推す一派もありました」(関係者) 同委員会の出席者のなかには、「もう、井原さんと山中さんに決めてもらうしかない」と、吐き捨てる者もいた。監督候補の絞り込みにも苦しんでいたわけだ。井原(敦)氏とはNPB事務局長、山中(正竹)氏とはアマチュア球界を取り仕切る全日本野球協会の副会長を務めている。しかし、一見、投げやりに聞こえるが、「2人に決めてもらう」なる言葉には、深い意味が隠されていた。 「次の代表監督は東京五輪で指揮を執ることになるでしょう。東京五輪を戦う代表チームは、プロアマの混合チームになる可能性が高いんです。アマ球界側は野球・ソフトボールを追加種目に当選させるためのロビー活動にも協力しており、その見返りとして、『アマチュア選手の選抜枠を設けてくれ』と提案してきました。プロ側もそれを受け入れる方向です」(球界関係者) 次期監督はアマチュア球界にも“睨みが利く”大物でなければならないのだ。また、次期侍ジャパンにはチーム編成を行う強化本部長職が設けられる。選手招集を監督に託すのではなく、メジャーリーグのゼネラルマネージャーのような立場になるという。そこにも“巨人カラー”が反映されそうだが、監督未経験者にとって、後ろ楯となる人物がいるのは頼もしい限りだ。松井氏を口説く材料となるだろう。 「若い世代は日本のプロ野球中継ではなく、メジャーリーグのテレビ中継を観て育ちました。当然、松井氏も憧れのメジャーリーガーの一人です」(前出・同) NPB関係者は「7月末まで」に次期侍ジャパン監督を発表したいとしている。「井原、山中両氏に一任」の言葉も出た強化委員会が開かれたのは6月7日。当然、松井氏の帰国日程も掴んでいた。説得に失敗したとしても、「7月末まで」だから、次の候補者に当たる時間は十分にある。松井氏が野球教室後に対面したのはインタビュアだけではなかったようだ。(スポーツライター・飯山満)
-
スポーツ 2017年07月01日 14時00分
熱き侍たちが躍動!! メジャーリーグ Times 2000本アンダ達成でも青木宣親に訪れる試練
アストロズの青木宣親が日米通算2000本安打を達成した。青木はヤクルト時代('04〜'11年)に1284安打を記録。これにメジャーでの716本を加えて2000本に到達した。 青木は'11年のシーズン終了後メジャー挑戦を宣言した。その頃は、松井稼頭央、福留孝介、西岡剛らが大型契約で入団しながら期待外れに終わったため、日本人野手に対する評価は暴落していた。そのため、青木にはブリュワーズから声がかかったものの、テスト生のように能力テストを課せられた上での入団で、年俸はヤクルト時代の半分以下になった。しかも、チーム内の位置づけは「5人目の外野手」。オープン戦で結果を出さなければ3Aに落とされる可能性が高かった。 そんな崖っぷちの状況から這い上がり、青木は5年半の間に716本も安打を記録した。 それには、特異な能力が二つあったからだ。 一つは、左打者でいながら、右投手より左投手から高確率でヒットを打てることだ。通算成績を見ると青木の対右投手打率は2割7分6厘であるのに対し、対左は3割0分7厘という目を見張る数字となっている。 メジャーでは、マッチアップが重視されるため、相手の先発が右投手の場合は打線に左打者をずらりと並べ、左投手の場合は右打者だらけの打線を組むことが多い。そのため一つのポジションに右打者と左打者を1人ずつ用意して半々に使うことが日常的に行われている。 しかし、青木は「右打者より左投手に強い左打者」という特異な存在であるため、マッチアップに関係なく、フルタイムの1番打者として起用された。メジャーでの最初の3年間、連続して140安打以上を記録することができたのは、この能力があったからだ。 メジャーでの安打量産を可能にしたもう一つの特異な能力は、内野安打を量産する能力だ。 青木はゴロを打った後、一塁ベースまで4.0秒前後で到達できるため、内野ゴロの2割程度が内野安打になる。そのため、メジャーに移ってからは広角に強いゴロを打つことを心掛け、1年目は内野安打を34本、2年目は45本記録した。これはどちらもその年のメジャー最多記録で、これが安打の生産ペースをトップレベルに押し上げた。 このように青木は「左投手殺し」と「内野安打量産能力」をフル活用して日米2000本安打を達成した。 青木が所属するアストロズは今季開幕から好調で、ア・リーグ西地区の首位を独走中だ。地区優勝はほぼ確実で、気の早い日本の青木ファンの中には、プレーオフでの活躍を期待する声も出始めている。しかし、それが実現する可能性は低い。 なぜならアストロズの「将来の主砲」という呼び声の高いデレク・フィッシャーが3Aで本塁打を量産しており、6月14日、メジャーに引き上げられたからだ。フィッシャーは外野手であるため、彼をメジャーに定着させるには、現在5人いる外野手のうち1人を外さないといけなくなる。 5人のうちセンターのスプリンガーは看板選手、ライトのレディックは2020年まで契約がある大物、レフトとDHを兼ねるベルトランは40歳だが輝かしい球歴を誇る大選手だ。この3人は初めから地位を保証されている。 外すとすれば、準レギュラーの青木かマリズニックということになるが、マリズニックは守備力が際立って高いうえ、今季は長打もコンスタントに出ている。一方の青木は、打率、出塁率とも、期待値を下回っているうえ、守備力もイマイチだ。 このままだと、おそらく青木が外されることになるだろう。そうなった場合、考えられるシナリオは次の三つだ。(1)3A降格 アストロズの3Aでプレーしながら、外野陣に故障者が出て呼び戻されるのを待つ。ポストシーズンのメンバーに選ばれる可能性は1、2割程度だ。(2)トレード アストロズが青木を欲しがる球団にトレードし、見返りとして中程度のマイナーのホープを獲得する。 現在地区優勝争いをしているチームで青木を欲しがる可能性があるのは、古巣のブリュワーズだ。ブ軍は今季、ずっと1番打者に適材を欠く状態が続いているので、トレード話が浮上する可能性は十分にある。(3)解雇 来年36歳になる青木は年齢が高いため、アストロズを解雇され、次に契約してくれる球団が見つからず、そのままシーズンが終わってしまうというシナリオも考えられる。 どのシナリオになるにしろ、来季は日本でプレーすることになるだろう。メジャーリーグは30代半ばになったプレーヤーにきわめて冷淡な体質があるので、選択肢は限られるのだ。スポーツジャーナリスト・友成那智(ともなり・なち)今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流。アメリカ野球に造詣が深く、現在は大リーグ関連の記事を各媒体に寄稿。日本人大リーガーにも愛読者が多い「メジャーリーグ選手名鑑2017」(廣済堂出版)が発売中。
-
-
スポーツ 2017年06月30日 16時00分
広島カープの獲得参戦で早実・清宮幸太郎にプロ入り有力情報
夏の甲子園大会に向け、6月17日に西東京大会の組み合わせ抽選会が行われた。清宮幸太郎を擁する早稲田実業はシード校のため、3回戦から登場する。清宮自身は招待試合で訪れていた香川県高松市で抽選結果を聞かされ、「ワクワクと不安が入り交じって…」と、初々しいコメントを返したが、進路に関しては『オトナの決断』が秘められていた。 「夏の甲子園予選に先駆けて、広島がスカウト会議を開きました。各地区スカウトの報告を受け、150人前後いた指名候補を絞り込み、同時に上位指名リストのようなものを作成します。清宮はその上位リスト15人の中に残りました」(球界関係者) 広島が各地区スカウトを招集したのは、5月24日。この時期、どの球団も指名候補の絞り込みを行う。ドラフトの慣例として、ここで、進学の可能性が高い選手はリストから外される。つまり、清宮の気持ちがプロ入りに傾きつつあるとの情報を、広島スカウトは掴んだと見るべきだろう。 「清宮のほか、履正社のスラッガー・安田尚憲内野手、JR東日本の左腕・田嶋大樹投手が上位リスト入りしました。安田、田嶋はプロ志望が強いとされています。その2人と並べたわけですから、広島は清宮指名に『脈アリ』と判断したのでしょう」(ベテラン記者) 同会議には松田元オーナーも出席している。約2時間に渡るロング会議だったが、同オーナーはその後、報道陣に「(清宮は)ローボールヒッターだと思っていたけど、最近は高めも打てるようになった。三塁手もあり得るという話をした」と、指名後の育成ビジョンについても語っていた。 「試合では一塁とセンターしか守っていませんが、練習では時々、三塁に入るんです。広島スカウトは試合だけではなく、日常の練習もしっかりマークしてきたんでしょう」(同) 「神ってる」の鈴木誠也や安部友裕など、広島は若手内野手の成長が著しい。清宮は一塁手のままでもイケそうだが、外国人選手との兼ね合いもある。将来的には三塁も守れるようになったほうが、本人に有利に働く。また、鈴木と清宮が並べば、打線に『左右の大砲』が揃う。 「早実には失礼かもしれないが、打高投低の早実の苦戦を予想する声もあり、スカウトからすれば、清宮の視察は大会初戦から手が抜けません。巨人も清宮を追い掛けていますが、ペナントレースを低迷したまま終われば、1位は将来性の清宮ではなく、即戦力投手に切り換えざるを得ない。バランスよく戦力が整っている広島、日本ハム、ソフトバンク、ヤクルトが有利です」(関係者) 高松市での招待試合もそうだったが、今の清宮は相手投手から簡単なストライクを投げてもらえない。我慢できず、ボール球に手を出してしまうシーンもあるが、「真っ向勝負がしたい。それも高いステージで」との思いは、甲子園出場と同じくらい沸き上がっているようだ。
-
スポーツ 2017年06月29日 16時00分
長嶋茂雄が動く 巨人・松井秀喜監督招致シナリオ
83年にわたる栄光の歴史に泥を塗る「13連敗」というワースト記録を樹立した巨人は、6月13日、すぐさま再建に着手した。これまでの病巣を一掃すべく、最初に手をつけたのは、フロントの刷新だった。編成部門のトップである堤辰佳GMが退任し、かつてヘッドコーチも務めたOBの鹿取義隆GM特別補佐のGM就任を発表したのだ。 見逃せないのが、巨人内で鹿取GM誕生と合わせて、次期監督に中畑清氏の名前が囁かれていることだ。高橋由伸監督にとって堤前GMは慶應大学野球部の先輩であり、二人三脚でジャイアンツの強化に取り組んできた人物。その兄貴分が詰め腹を切らされたことで、本人も追い腹を胸に秘めているといわれ、今季日本一を逃した場合、辞任が濃厚と見られているのだ。 巨人の場合、第一次政権時の原辰徳監督、堀内恒夫監督がともに2年目のオフに契約を1年残して解任されている。結果を残せなければ、粛々と首を切る前例があるだけに、プライドの高い慶大出身の高橋監督は解任を待たず、自ら身を引く覚悟だという。 そのことを踏まえ、連敗が始まった5月末から、読売首脳部は“ミスタージャイアンツ”長嶋茂雄終身名誉監督に相談を開始。GM人事と合わせ、巨人再建の工程表作りに着手しているという情報を本誌はキャッチした。 母校・立教大学野球部が59年ぶりに日本一に輝いたことで、長嶋氏にとって残る願いは一番弟子ともいえる松井秀喜氏の巨人監督就任だけとなった。国民栄誉賞を子弟でダブル受賞したパートナーであり、実はここに、恩返しの意味も込められている。 '13年に同賞をダブル受賞した背景には、こんなエピソードがあったという。 「当初、国民栄誉賞は巨人とメジャーリーグで活躍し、引退が決まった松井氏への単独授与ということでした。森喜朗元首相と松井氏は、同じ石川県根上町(現・能美市)出身。森氏が安倍首相に働きかけたのですが、松井氏は過去にメジャーの年間最多安打記録を84年ぶりに更新したイチローが国民栄誉賞を打診されて断っていることから、受ける意思はなかったのです。そこで首相官邸は、長嶋氏との『ダブル受賞』という裏技を使って口説き落としたと言われています。事情はどうあれ、長嶋さんにとって国民栄誉賞は長年の夢でした。ON時代を築いた王貞治氏が授与されていることもあり、心から望んでいた。弟子からの贈り物に応えるためにも、是が非でも松井氏を巨人監督に就かせたいのです」(スポーツ紙デスク) しかし、長嶋氏の宿願とはいえ、松井氏は巨人監督就任を固辞し続けている。そこでひねり出したのが、松井監督への“つなぎ”として、中畑氏が巨人監督に就任するということ。 今の巨人は、FA組と外国人選手が主流となる寄せ集め集団で、真の最強軍団を望むことはできない。大幅な血の入れ替えが必要なのは明らかで、長嶋氏はかつて原氏と袂を分かった鹿取氏をGMに就けて地ならしをさせ、中畑監督と連携する形で球界盟主の座を取り戻そうとしているのだ。 「中畑氏はDeNA監督時代の'15年、沖縄・宜野湾の春季キャンプに松井氏を招き、筒香嘉智をはじめ、チームの打者を視察してもらいました。松井氏はその前年オフに巨人からコーチ要請を受けましたが、断った関係で、DeNAからのキャンプ視察要請も当初は巨人に配慮して断っていました。しかし、中畑監督が師匠の長嶋氏を通じて再度要請したことで、松井氏は師匠の顔を立てる形で受け入れた経緯があります。今度は中畑氏に、巨人の再建に汗を流してもらい、松井氏を監督に迎えるのです。'20年の東京オリンピックイヤーまでの3シーズンでチームを松井カラーに染めるのがミッションです」(長嶋氏と親しいメディア関係者) 鹿取GMは今オフ、大幅なコーチ陣の再編成を行うと言われている。候補に挙がっているのが、ヘッドコーチに内田順三氏(現巡回打撃コーチ)、一軍打撃コーチに田代富雄氏(現二軍打撃コーチ)、投手コーチに小谷正勝氏(現三軍投手コーチ)、守備走塁コーチに高木豊氏(現解説者)らが有力視されている。 ヘッドコーチに就く予定の内田氏は中畑氏の駒沢大学時代の先輩で、松井氏の打撃の師匠にあたる。他の主要ポストも横浜DeNAのOBたち。これを見るだけでも、「中畑監督」を前提としたコーチ編成であることが分かる。 現在、次期巨人監督は、原辰徳、中畑、松井の3氏に絞られている。だが、原氏は東京五輪の日本代表監督に内定したという情報がある。松井氏も今は受諾の意思がない以上、次は中畑氏以外には考えられない。 そんな松井政権誕生へのお祝いに中畑氏が用意しているのが、DeNAの主砲・筒香だ。'20年オフに国内FA権を取得し、巨人移籍が可能となる。 読売上層部はしきりに、テレビ視聴率やチケット売り上げの話を持ち出すというが、ミスターの支援と天然キャラの中畑氏なら心配はない。果たして強い巨人は甦るのか…。
-
-
スポーツ 2017年06月28日 17時00分
連敗のトラが苦渋の選択 金本監督は藤浪と心中する!
鯉のシッポが遠のいた。巻き返しの切り札は、藤浪晋太郎(23)か…。 阪神は交流戦から数えて5連敗を喫した(6月27日)。ゲームセットの瞬間、金本知憲監督(49)は眉間に皺を寄せ、腕組みをしたまま…。手痛い敗戦を喫したときに見せる“怒りのポーズ”である。 「通常リーグ戦再開当時、首位広島と2位阪神のゲーム差は『3』。阪神は広島戦でリーグ戦を再開させ、その3連戦で勝ち越し、広島を捉える目論見でした。27日時点でのゲーム差は『6』。阪神打線の調子が落ちているだけに、広島は暫く安泰でしょう」(プロ野球解説者) 金本阪神はその広島戦を2敗(1試合が雨天中止)、次カードの中日戦も黒星スタートとなってしまった。昨季は交流戦で広島が勢いづき、独走態勢を固めた。2位阪神が失速し始めたのを見ると、一刻も早く手を打たなければ、昨季の二の舞になってしまう。 「試合前、金本監督は新外国人選手の緊急補強に向け、動き始めていることを認めました。二軍では西岡(剛=32)が一塁をテスト的に守るなど、打線強化の対策も色々と進めています」(球界関係者) 新外国人選手の加入、西岡の復帰。戦力強化にはなるだろうが、失速したチームを建て直すには、やはり「投打の中核選手」が結果を出すしかない。4番・福留孝介(40)は経験値も高いので不振は長引かないだろう。しかし、エース・藤浪晋太郎(23)は“見切り発車”になる可能性が出てきた。 藤浪は現在も二軍調整中だ。去る5月27日にプロ入り初となる二軍降格を通達されたのだが、当時、香田勲男・一軍投手コーチ(52)は単なる調整ではなく、「無期限再出発」を示唆していた。 「今季は脱力投法とやらに投球フォームを変えました。二軍戦ではグラブの位置や腕を振るタイミングを微妙に変えるなどしていますが、試行錯誤の連続です。好投しても二軍首脳陣が一軍再昇格のゴーサインを出さないのは、投球フォームが固まっていないと見ているからでしょう」(前出・同) 投球フォームの改造に着手したのは、ノーコン病を克服するため。だが、藤浪の長所は猛々しさだ。投球フォームの改造は藤浪らしさを消してしまうものでもある。首脳陣があえてアドバイスを送らず、もがき苦しんでいるのを見守っているのは、将来の教育のためでもある。 「序盤戦は戦力的に余裕があったので、藤浪を二軍降格させることができたんです」(同) 6月24日の二軍戦、藤浪は7回2失点と好投したが、自慢のストレートは150キロにも届かなかった。本人は復調にきっかけを掴んだようなコメントも残していたが、掛布雅之二軍監督(62)は「色々と試しているみたいだね」としか語らなかった。 藤浪に無期限調整を許す余裕がなくなってきた。今の藤浪はベストピッチングこそできないが、“ある程度”なら抑えてくれる。また、不完全であってもエースが勝てばチームは勢いづく。今、対策を講じなければ、広島は独走態勢を築いてしまう。藤浪の将来を思えば、早期の一軍昇格は良策ではないが、「金本監督の胸中に藤浪昇格案はある」との情報も交錯している。 藤浪の次回登板は6月30日(予定)。この二軍戦で「ある程度なら投げられる」と判断されれば、金本監督は「藤浪との心中」を選択しそうだ。(スポーツライター・飯山満)
-
スポーツ 2017年06月28日 16時00分
本田圭佑 日本代表故障者続出そっちのけで「10番」を狙う必死度
本田圭佑(31)が「自己アピール」に奔走している。 去る6月15日、本田は中国・上海で自らが企画した少年サッカー教室を開催した。去就が騒がれている時期のため、イベント終了後、地元メディアは本田を取り囲み、「中国のクラブチームへの移籍は?」と核心を突いてきた。 「本田は、待ってました、と言わんばかりに『オファーがあれば考えます』と答えています。ACミラン退団はすでに決定しており、中国行きを否定も肯定もしていません。しかし、これまでも中国のクラブは本田に興味を示してきましたが、その気があるならとっくにまとまっていたはず。今回の発言にはウラがありそうですね」(専門誌記者) 中国のクラブチームは金にまかせて世界中の一流選手を獲得し続けている。バブリーな中国クラブとの交渉を示唆することで、豪州、米国、欧州などのクラブと、今後の交渉を有利に進めるため、そんな発言をしたというのが周囲の見方だ。 「本田はピッチ外でも精力的な活動を見せています。13日に行われたW杯最終予選のイラク戦では、ベンチ入りした選手(23人)は空き番なく23番までをつけることになっているので、本田は左肩を故障して欠場した香川真司が背負う10番を希望したそうです」(同) サッカーにおける10番とは、言うまでもなくエースナンバーである。イタリアでは出場機会に恵まれなかったが、本田の実力は海外でも知られている。こうした自己アピールが続くのは、移籍先との交渉がうまくいっていないからだろう。 「来年のW杯の開催地はロシア。本田はかつてロシアのクラブに所属していたため、この国の事情に詳しい。気候や会場周辺の治安状況を代表スタッフにもアドバイスしています」(スポーツ紙記者) “ロシア通”としても、アピールに余念がないわけだ。 だが、ハリルホジッチ日本代表監督が10番を託したのは、スペインで活躍する乾貴士だった。先のイラク戦では及第点の活躍を見せたが、代表でのスタメンが保証されていない本田。 自己アピールの課外活動は、しばらく続きそうだ。
-
スポーツ 2017年06月28日 13時10分
左肩脱臼の香川真司、回復アピール! 豪戦に向け「準備してホームで決めたい」
サッカー日本代表の香川真司が27日、都内で行われたキックオフイベントに中澤佑二、中山雅史と出席。今月、シリア戦で脱臼した左肩の状態について「3週間経って、これからリハビリ。来期には問題ない」と回復をアピール。 ロシアW杯出場権のかかった8月31日のオーストラリア戦についても出場に前向きで「代表戦に向けて準備したい。ホームで(出場を)決めたい」と笑顔で意気込んだ。 この日は次世代のJリーグスター育成を目的に、23歳以下の選手を表彰する『TAG Heuer YOUNG GUNS AWARD』設立のキックオフイベント。香川は「僕自身もJリーグに育てられた。このリーグの存在をもっともっと世界にも知ってもらいたい。僕は海外でプレーしていますけど、Jリーグに還元できるようなことにこれからもたくさん協力していきたい」とコメント。イベントでは怪我を感じさせない豪快なシュートを披露した。 中山も「Jリーグには若い選手を表彰するような賞が新人賞以外はあまりない。これをステップに若い選手は高みを目指して欲しい」と続き、「代表人気はありますけど、日本の中でサッカー文化が根付いているとはまだまだ言い切れない」と今後もJリーグの発展に貢献していくことを改めて宣言。 中澤も「まだまだ若い子に負ける気はない。逆におじさんたちを負かしにきて欲しい」と若手選手にエール。だが、自身の話になると「今年40歳。そろそろ現役が厳しいと思っているので、残された時間を1日1日を大切にしていきたい」と消極的なコメント。さらに「(現役を続ける)カズさんや中山さんは別格。僕は40歳でいいと思っているので」と引退をほのめかすような発言をした。 この中澤の発言に対して中山は「引退とかそういうことを簡単に口にしちゃダメ! そっちに引っ張られていっちゃうので。佑二にはまだまだどんどん頑張ってもらいたい」と檄を飛ばしていた。(取材・文=名鹿祥史)
-
スポーツ 2017年06月27日 16時00分
“稀勢高ブーム”到来! 名古屋場所は「田子ノ浦部屋」同士での優勝決定戦が現実に…
相撲ファンは、1990年代の“若貴ブーム”をもじって、同じ田子ノ浦部屋所属の稀勢の里と高安を合わせ、“稀勢高(きせたか)ブーム”と呼んで盛り上がっているが、互いを思いやる兄弟弟子は、今後、どうなるのか…。 新大関の高安(27)が7月9日から始まる名古屋場所での“優勝宣言”をして、注目を集めている。 高安の魅力の一つに、向こうっ気の強さがある。これは、力士の基礎を叩き込んだ先代師匠(元横綱隆の里)に、「土俵の中では、たとえ相手が誰だろうと気を使うな」と教えられたからだそうで、その手加減や遠慮なしの相撲には定評がある。平幕時代には、横綱日馬富士の横面を思い切り張ってみせた。 「畳の上では横綱に敬意を払わなくてはいけないけど、土俵の上では(番付の)上も下もありませんから」 平然とこのように答えていたくらいだから、優勝宣言ぐらいで驚いてはいけないのかもしれない。 6月11日、茨城県水戸市にある名横綱常陸山の銅像の前で、兄弟子・稀勢の里が奉納土俵入りを披露。その際、大関としては異例の太刀持ちを務めた高安は、最後の太刀持ちとあってこんなリップサービスをした。 「(この4カ月半)横綱の太刀持ちをさせていただき、とてもいい経験をした。(身近に)土俵入りを見られて刺激になった。今度は自分も違う形でこの場に戻って来られたらと思います」 “違う形”とはつまり、優勝者であり、横綱を意識しての発言だ。だが、高安のビッグマウスは、これにとどまらない。大関昇進前の記者会見で、次なる目標を問われたときのこと。 「優勝です。上(横綱)に這い上がるには優勝しないとできませんから」 こうなると、気になるのが稀勢の里との関係だ。先場所、途中休場してファンをがっかりさせているだけに、失地回復には優勝しかない。本人もその気十分で、6月15日には千葉県習志野市の阿武松部屋に、休場以来、初めて出稽古を敢行し、先場所、新入幕で敢闘賞を獲得した阿武咲を相手に指名した。 「見ての通り。いいんじゃないですか」 左肩にテーピングもせずに15番を取り、笑顔を見せていた。翌日には高安との稽古も再開。だが、もしこの2人が優勝決定戦にもつれ込むような事態になったらどうなるか。 「自分のために一生懸命やりたい」 高安は、兄弟子に遠慮する気はサラサラない。ガチンコでぶつかっていくだろう。モンゴル勢も指をくわえて見ているはずはない。土俵は「暑く、熱く、篤く」名古屋場所が盛り上がることは間違いない。
-
-
スポーツ 2017年06月26日 17時00分
日ハムが大谷翔平に「無理」をさせた本当の理由…
大谷翔平(22=北海道日本ハムファイターズ)が一軍復帰した。交流戦明けの最初のカードとなる首位・東北楽天戦から一軍登録されたが、その出番はなかった。 「大谷が一軍に合流したのは6月20日。23日、栗山(英樹=56)監督が様子を見て、ようやくゴーサインが出ました。一軍登録にさえ慎重になったところを見ると、大谷の怪我は完治していないのでしょう」(取材記者) 一軍合流した20日だが、ランニングのときは天然芝の別グラウンドに向かわせる配慮もみせた。下半身への負担を軽減するためとはいえ、このシーンを見たとき、取材陣は「楽天3連戦でのスタメン出場はない」と直感したそうだ。 「栗山監督の心境からすれば、もうしばらくは大事を取って休ませたいはず。今の大谷は怪我が治っただけであって、実戦感覚を取り戻したわけではありません。二軍戦に出して、試合カンを取り戻させ、そのあとで一軍復帰させる方法もあったんですが」(取材記者) 去る6月19日、オールスターゲーム・ファン投票の最後の中間発表があった。大谷は指名打者部門で35万0070票を獲得。2位に約7万票の差をつけており、球宴出場はほぼ確実となった。 「今オフの入札制度によるメジャーリーグ挑戦は、長期欠場後も否定されていません。今年の球宴はWBCメンバーがセ、パに別れて対戦するので、例年以上に盛り上がるのは必至。大谷はWBCを辞退した引け目もあるのか、『球宴に出たい』との気持ちを強く持っています」(球界関係者) 日ハムのユニフォームを着ての出場が“最後”となれば、なおさらだろう。また、その気持ちを、早い時期に「球団が汲んでいた」とも解釈できる。 球宴のファン投票だが、今でこそ、インターネットでの投票が主流になっているが、マークシートの投票用紙も使われている。球団ごと、各ポシションのレギュラー選手を塗りつぶして選ぶ形態になっているが、NPBはその用紙を印刷発注する前に確認もしている。確認先は言うまでもなく各球団だ。その時期は4月下旬。大谷が左太ももを故障したのは4月8日。つまり、怪我の状況を把握していた日ハム球団が「大谷を出場させたくない、無理をさせたくない」と判断すれば、指名打者の欄からその名前を消すこともできたわけだ。 ルールによれば、野手部門での球宴出場の資格は「10試合以上の出場、もしくは20打席以上」となっている。大谷は故障離脱前に32打席に立っているので、その資格はある。 「球宴のことがなければ、栗山監督は大谷を二軍戦で調整させ、夏場以降に復帰させたと思います」(前出・同) 今年の球宴は7月14、15日。大谷の「球宴に出たい」との気持ちを球団がサポートしたことを受け、今オフのメジャー挑戦を確実視する向きも強まってきた。大谷がこれまでの遅れを取り戻そうと無理をすれば、故障再発のリスクも生じてしまう。(スポーツライター・飯山満)
-
スポーツ
ハッスル消滅!? 小川H軍休止宣言
2006年12月27日 15時00分
-
スポーツ
大みそかボビー弟と対戦 金子賢 前田道場入り
2006年12月14日 15時00分
-
スポーツ
珍指令 KID 秒殺禁止
2006年12月12日 15時00分
-
スポーツ
生還小橋に捧ぐ 三沢 GHC奪還
2006年12月11日 15時00分
-
スポーツ
猪木 緊急提言 想定外プロレスをやれ!
2006年12月05日 15時00分
-
スポーツ
1・4東京D「レッスルキングダム」 新日本 全日本“乗っ取り”へ秘策 長州3冠戦出撃
2006年11月16日 15時00分
-
スポーツ
復活1・4東京D大会へ秘策 新日本最終兵器サイモン猪木 IWGP挑戦!?
2006年11月07日 15時00分
-
スポーツ
来春ビッグマッチ パンクラス芸能人最強決定戦 坂口憲二 今田耕司 押尾学
2006年10月31日 15時00分
-
スポーツ
大みそか参戦ほぼ決定 芸能人対決 金子賢vs押尾学
2006年10月10日 15時00分
特集
-
岡平健治「19」解散は「お金の問題じゃない」 岩瀬敬吾、地元に戻るのを「止められてよかった」 今後はバラエティーで「ポンコツっぷりを見て笑ってほしい」
芸能
2025年08月05日 23時00分
-
野球人生“燃え尽きた”元プロ野球選手・宮國椋丞氏 今後は「周りの人に頼られたり、笑顔にしたい」
スポーツ
2025年07月25日 23時30分
-
-
豊ノ島、YouTubeチャンネルで若乃花とコラボ熱望 タレントとして相撲番組で「冠番組」持ちたい
芸能
2025年07月21日 12時00分
-
宮迫博之「雨上がり決死隊」再結成は「蛍原さん次第」 ドジャース始球式の裏話も明かす
芸能
2025年07月14日 17時00分
-
元ザブングル松尾陽介、沖縄で芸人のセカンドキャリアサポート 芸人引退に「心境の変化」
芸能
2025年04月28日 19時03分