スポーツ
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スポーツ 2017年05月20日 15時00分
熱き侍たちが躍動!! メジャーリーグ Times メジャーリーグ 球団経営の基礎知識
イチローと田澤純一が所属するマーリンズのオーナーが売却の意思を示したところ、複数の投資家グループが買収に名乗りを上げ、現在熾烈な売却合戦が繰り広げられている。そこで今回は、メジャーリーグの球団経営をカネと数字の面から解剖、4つのQ&Aという形にまとめてみた。 Q1:球団はいくらで買えるか? A:実勢価格は1400〜5700億円。 球団が売りに出される場合、基準になるのは経済誌『フォーブス』が毎年発表する評価額だ。 今シーズンの開幕時に発表されたリストで評価額が高いのは大都市の強豪球団で、1位ヤンキース=37億ドル(4070億円)、2位ドジャース=27.5億ドル(3025億円)、3位レッドソックス=27億ドル(2970億円)、4位カブス=2650万ドル(2943億円)の順だった。逆に評価額が低いのは地方都市を本拠とする成績が振るわない球団で、28位レッズ=9.15億ドル(1001億円)、29位アスレチックス=8.8億ドル(968億円)、30位レイズ=8.25億ドル(908億円)となっていた。マーリンズは25位で評価額が9.4億ドル(1034億円)だった。 球団が売りに出される場合、この評価額の1.3〜1.5倍で売却されることが多い。平均値を1.4倍とすると、評価額4070億円のヤンキースの実勢価格は5698億円。評価額が最低であるレイズの実勢価格は1400億円になる。 現在進行中のマーリンズの買収合戦では、前フロリダ州知事ジェブ・ブッシュ(ブッシュ元大統領の弟)と、元ヤンキースの看板選手デレク・ジーターをリーダーとする投資家グループが買収額として13億ドル(1430億円)を提示している。'11年にDeNAがベイスターズを買収した時の金額が65億円だったので、マーリンズのような弱体球団でも手に入れるには22倍のカネが必要になる。 Q2:弱体球団が主力選手に超高額年俸を支払えるのはなぜ? A:莫大なテレビ放映権料があるから。 メジャーリーグでは、不人気で成績も振るわないチームでも、主力選手に15億円以上の年俸を支払っているケースがたくさんある。その代表例が、マーリンズが主砲のジャンカルロ・スタントンと交わしている13年358億円の契約だ(年平均30億円)。観客動員も成績も冴えないマーリンズが、このようなウルトラ高額契約を主力選手と交わせるのは、テレビ放映権料のおかげだ。 MLBの放映権料はコミッショナーが管轄する全国放映権と各球団が管轄するローカル放映権の2本立てになっている。MLBに入る年間の全国放映権料は1650億円。これを30球団に均等に分配するので、マーリンズはこれによる収入が55億円ある。それ以外に、球団に直接入るローカル放映権料収入が20億円。この2つの放映権料を合わせると75億円があるので、成績が振るわない地方球団でも主力選手に超高額年俸を支払うことができるのだ。 Q3:各球団のオーナーの本業は何? A:プロの球団経営者。 日本では、大物経営者や大企業が片手間で球団を経営している。オーナー会議に出席している連中はすべてスポーツビジネスに関しては素人である。それに対し、MLBのオーナーは皆、他業種で財を成したあと、その多くを球団の買収につぎ込んで、球団経営をメーンにするようになった人物たちだ。 NHKが以前、NHK特集でレッドソックスのオーナーであるジョン・ヘンリーをヘッジファンド業界の大立者と紹介したため、日本の大リーグファンは今でも、彼を新種の金融ビジネスのカリスマ経営者だと勘違いしている人が多い。しかしヘンリーは、人聞きの悪いヘッジファンドビジネスなど、とっくに廃業しており、プロのスポーツ経営者に変身している。レッドソックスが最強チームになったおかげで、500億円で買収した球団は15年で資産評価額が5倍になり、英国プレミアリーグの名門リバプールFCも買収してオーナーに納まっている。 球団経営は確実に儲かる上、オーナーになると地域社会の名士にもなれるので、大統領にだって会うことができる。だから莫大な投資をしてでも、オーナーになりたい資産家が後を絶たないのだ。 Q4:ファン層はどんな人たちか? A:中高年の白人、ヒスパニック系。 米国の人種構成は白人74%、ヒスパニック系14.8%、黒人13.5%、アジア系4.4%、先住民系0.8%である。このうち野球ファンの中核をなすのは、白人の中高年層(特にホワイトカラー)とヒスパニック系(とくにメキシコ系)である。 黒人はバスケ志向が強く野球には見向きもしない者が多い。そのため30年前、メジャーリーグで全選手の2割近くを占めていたアメリカ黒人の選手は現在5%に減少。黒人選手の多くはヒスパニック系になってしまっている。スポーツジャーナリスト・友成那智(ともなり・なち)今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流。アメリカ野球に造詣が深く、現在は大リーグ関連の記事を各媒体に寄稿。日本人大リーガーにも愛読者が多い「メジャーリーグ選手名鑑2017」(廣済堂出版)が発売中。
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スポーツ 2017年05月19日 17時00分
金本阪神が注入した「野村克也の教え」
金本阪神が首位戦線を順調に戦っている。ペナントレース開幕前、「期待の声」はあったが、現実になるとは誰も予想できなかった。実は、この“春の珍事”には、『ノムラの教え』が注入されていた。しかし、快進撃の裏では『金本批判』もくすぶっている。 「この成績でよく首位になれたな、という声も聞かれます。阪神はチーム打率がリーグ2位、同防御率はリーグトップ。投手陣が好調なのは嬉しい誤算ですが、守備はいただけない。失策数32(数字は34試合時点)はワースト。うち捕手絡みのエラーも2つ含まれています」(ベテラン記者) チーム防御率2.82は12球団トップ。セ・リーグで2点台の防御率を維持しているのは阪神だけだ。エース・藤浪晋太郎がピリッとしないだけに、「どうして首位に?」の声は、やはりうなずける話だ。マテオ、ドリスの両救援投手の奮闘と、昨季、一軍登板のなかった桑原謙太朗がセットアッパーとして大きく貢献していることなどが上げられるが、勝因はそれだけではない。 「梅野隆太郎が正捕手の座を掴みつつあり、周囲もその努力を認めています」(在阪記者) 名将・野村克也氏(81)も、梅野を高く評価していた。5月7日、TBS系スポーツ情報番組『S☆1』にVTR出演した同氏は、同日に行われた広島戦を見ながら、「全く繋がりがないのに梅野はあいさつに来た。プロ野球にオレは60年いるけど、配球のことを色々と聞いてきたのは梅野だけだよ」と語っていた。 ボヤキ、辛口解説の野村氏は、滅多に人を褒めないことで知られている。この称賛は梅野の励みにもなったはずだ。金本知憲監督(49)は桑原の覚醒を見出したものの、梅野の成長は“結果オーライ”だった。 「梅野を選んだのは、消去法でした。右肩に不安を抱える原口文仁は、一塁にコンバートしてしまいました。バッテリー統括の矢野燿大コーチは、2年目の坂本誠志郎に期待していましたが、開幕前に右手親指を骨折し、梅野しか残っていなかったのです」(球界関係者) 金本監督を始め、首脳陣は梅野に「打てるのなら、多少は我慢して使うから」という言い方だった。どういう意味かというと、オープン戦を終えた時点で、阪神打線はうまく機能していなかった。正三塁手を予定していた新外国人のキャンベルは、不振と故障でリタイア。FAで獲得した糸井嘉男も右膝を痛めており、得点圏に走者を進めても「あと1本」が出ない打線は、得点力が不安視されていた。 その不安視された打線が絶好調なのは“嬉しい誤算”だったわけだが、チーム全体が「打てる」となれば、梅野に求めるものも変わってくる。より配球面が要求されるようになったのだ。 「'99年から3季、野村氏は阪神監督を務めました。当時、野村氏が阪神に持ち込んだチャート表は、金本監督が指揮を執る今日までずっと継承されているんです」(前出・関係者) 矢野コーチも現役時代、試合中の配球を記録し、相手打者の苦手コースを分析するチャート表で鍛えられた。その矢野コーチが今、“野村式チャート表”を梅野に伝授しているのだ。 「野村氏は『接点がないのに配球を聞きにきた』と言っていますが、阪神バッテリーから見れば、同氏はチームのチャート表を作ったカリスマですよ」(同) このように『ノムラの教え』が注入されたわけだが、その舞台裏では金本批判もくすぶっていた。 「金本監督と鳥谷の関係は険悪になっていく一方です。キャンプではそれまで練習させなかったのに、オープン戦途中でいきなり三塁にコンバート。端から見れば、嫌がらせです。金本監督があえて嫌われ役を買って出て、鳥谷の心理をうまく逆利用したのならまだしも、決してそうではない」(阪神OBの1人) 両者の不和を口にするOBは少なくない。 今さらだが、鳥谷敬は将来を嘱望された幹部候補生だ。現役時代の金本監督も弟分のようにかわいがっていた。両者の間に遺恨はない。しかし、指揮官と幹部候補生になると、しっくりとはいかないようだ。 「昨季の大不振は、金本監督が原因です。少なくとも、周囲はそう解釈しています。特に若手に対して顕著で、金本監督は『強くバットを振れ』と指導し、ウエートトレーニングを奨励してきました。でも、鳥谷の打撃はパワーではなく、シャープに振るかどうか。軟らかさが信条です。金本監督の打撃論と合わず、鳥谷の長所を殺してしまった、と」(前出・ベテラン記者) 12日のDeNA戦、鳥谷は試合を決定づける今季第1号を放った。長距離タイプではないが、33試合目での初アーチは遅過ぎる。「出塁と走者進塁に徹した結果」と後輩たちは見ているが、金本監督の言葉には“毒”があった。 「外野手の頭を越えたのは初めてだろ?」 阪神には、前半の独走態勢をひっくり返され、優勝を巨人にさらわれた'08年のトラウマも残っている。近年は終盤戦に失速する傾向もある。今季も首位陥落となれば、金本批判は一気に爆発するだろう。
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スポーツ 2017年05月19日 15時00分
メジャーが宣戦布告! 大谷翔平移籍に日本球界が「全面降伏」譲渡
今シーズン終了後、メジャーリーグへの移籍が噂されている、日本ハムの大谷翔平(22)。“二刀流”の移籍に関して大きな進展があったのは、GW期間中のことだった。米大リーグ機構(MLB)が、トランプ米大統領流の高圧的な手法で、日本野球機構(NPB)にポスティングシステムの改正を申し入れたからだ。 「2000万ドル(22.5億円)を上限とする現ポスティングシステムは、ヤンキースの田中将大がメジャー移籍する直前の'13年12月に締結されました。期限は昨年10月31日までの3年。その後、日米ともに期日までに再交渉を希望しなかったことから、1年間自動的に延長されていました。この状態が続けば、今オフの大谷のメジャー移籍も、田中や前田健太(ドジャース)同様に20億円の譲渡金でMLB球団に移籍する運びでしたが、MLBは5月4日、ポスティングシステムの改正を申し入れてきたのです」(スポーツ紙記者) 日米選手協定には、毎年10月31日の180日前となる5月4日(米国時間5日)までに、MLBまたはNPBが改正を希望すれば、両国が協議を開始すると明記されている。5月4日は今オフのポスティングシステム変更の最終期限日だった。 今後は、NPBがこの変更案を協議することになるが、MLBはアメとムチを用意し、NPBを大きく揺さぶっているというのだ。 「アメ」は移籍金。MLB側は日本人選手の移籍に際して、20億円もの移籍金を支払うことを不満とし、NPB側に廃止を求めていた。ところが、今回はその要望を引っ込め、これまで通り最大20億円の支払いに同意したという。 「ムチ」は、大谷自身に入る契約金。MLBは大リーグ選手会との新労使協定で、外国人選手の契約金が制限される年齢を「23歳未満」から「25歳未満」に引き上げた。これにより22歳の大谷は、米球界入りしても、25歳になるまで原則として最低年俸保障の54万5000ドル(約6100万円)に据え置かれる。 一方、日本ハムはNPBが新たなポスティングシステムを受け入れれば、大谷の譲渡で20億円が手に入る。逆に、NPBがこの案を拒めば、大谷と引き続き契約できるが、この先、20億円は入らない。改正案を拒否すると、日本人選手のメジャー移籍は「海外FA資格取得者」に限られ、譲渡金は発生しなくなるからだ。 「NPB内では、賛否両論が渦巻き、大混乱の状態です。この申し出を拒めば、この先、選手たちは一軍で9年間活躍しなければMLBに行けず、海外を目指す若手選手の士気は大きく後退します。2020年の東京五輪に向けた野球人気の妨げにもなることを恐れているのです」(同) そのせいか、これまで大谷のメジャー転身に懐疑的だった各球団首脳の間でも、「日本プロ野球のため、犠牲になってもらうしかない」との声が強まっているという。金に執着しないと言われる大谷だが、MLB最低年俸で挑戦する?
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スポーツ 2017年05月18日 16時00分
稀勢の里に“休むという手”を選択させなかった「綱」の重さ
案の定というべきか、大相撲5月場所での稀勢の里(30)の序盤戦は目を覆いたくなるくらいに悲惨だ。4日目には遠藤に敗れて初の金星配給をした。 奇跡的な逆転優勝をやってのけて日本中を沸かせた横綱2場所目となる稀勢の里だったが、先場所痛めた左肩の不安はそのまま悪い方に的中した。 その稀勢の里は場所前、慌ただしい毎日を過ごしていた。先代師匠(元横綱隆の里)の時には「ほかの力士と馴れ合いを生む」と厳しく禁じられていた出稽古を、なんと5日間も連続して敢行したのだ。 「それだけ、左肩の不安が大きかったということでしょう。なにしろ、およそ1カ月の春巡業を全部休み、ほとんどぶっつけ本番の状態でしたから。土俵内でもおそるおそるといった感じ。最初は十両力士が相手でしたが、最後にようやく三役の嘉風や琴奨菊らとやれるようになりました。ただし、稽古と本場所は違います。稀勢の里は、『自分の中ではいい感じに仕上がった』と話していましたが、いまだ手探りの状態というのが正直なところじゃないでしょうか」(大相撲担当記者) 出稽古に行けば、当然のことながら相手にも手の内を探られる。稀勢の里の稽古を実際に見た関係者からは様々な声が上がった。 「(先場所のような)万全な状態にはほど遠い。休むという手もある」 こうため息をついたのは、元横綱でNHK解説者の北の富士さんだ。 また、二所ノ関一門の連合稽古でバッティングし、稽古を断られた白鵬も、 「完全でないのは確かだね。勝った相撲も(左を使ってまともに攻めず、横に)イナしているから」 と、不安視した。 大きなハンデを背負っていることは明白だ。だからこそ、初日の3日前というギリギリの段階まで出場を明言しなかったのだろう。 現師匠の田子ノ浦親方(元幕内隆の鶴)は11日朝、稀勢の里と話し合って「休場はしない。出場することを決めた」と明かし、その理由を次のように話した。 「(結果は)やってみないと分からないけど、(稀勢の里は)相撲に対していつも一生懸命。真摯(しんし)に横綱の立場を受け止めてやってくれている」 稀勢の里に“休む”ということを選ばせなかった「綱の重さ」は察するに余りある。 場所中、懸かった懸賞は未曾有の600本以上。中途半端な成績ではスポンサーも納得しないだろう。出るも地獄、休むも地獄。黒星スタートとなった今場所、左肩にテーピングしながら土俵上に立つその姿が痛々しい。
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スポーツ 2017年05月18日 15時00分
長友佑都 妻の芸能界復帰を後押しする中国リーグ移籍
サッカー日本代表の長友佑都(30)の結婚披露宴が、6月24日に決まった。その華燭の典はプライベートだけではなく、公私ともに“転機”となりそうだ。 「長友は、所属するイタリア・セリエAの名門クラブ、インターミラノ(インテル)の戦力になっていない。主力の怪我でスタメンに復帰はしたものの、4月30日のナポリ戦ではクロス処理を誤り決勝点を献上。地元メディアが酷評し、それに長友本人が自身のツイッターで反論しましたが、地元ファンはその言い分にカンカンです」(特派記者) 契約は'19年6月まで残っているが、この状況では新天地を求めたほうがマシだろう。 「長友に興味を示しているクラブがあると報じられますが、交渉に至った形跡はありません。大失態の直前、はっきりとクラブ名を記した報道もありましたが、そのクラブも完全否定していました」(同) 欧州での評価もガタ落ちというわけだが、披露宴の日時決定に合わせるように状況も変化している。インテルの最大株主が中国家電メーカーとなったことを受け、こんな話も出ている。 「中国リーグが長友獲得に前向きです。中国のクラブはビッグネームを集めるのに必死。各国の代表選手も多いので、戦力がだぶっていても出場機会はインテルにいるよりも確実に増えますよ」(専門誌記者) この動きに日本のテレビ業界も喜んでいるという。すでに入籍を済ませたタレントの平愛梨(32)は、長友との結婚で好感度がランクアップした。長友が日本に近い中国リーグに移籍すれば、これまでセーブしてきた番組出演に関しても、その必要がなくなる。 「披露宴会場がイタリアになるとの噂もありましたが、国内に落ち着いたのは、夫婦ともども放出要員の立場をわきまえてのことでしょう」(TV制作スタッフ) 「アモーレ」で話題となった長友だが、次は中国語でのアピールになる?
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スポーツ 2017年05月16日 16時00分
首脳陣に見放された斎藤佑にいよいよ出される「戦力外通告」
斎藤佑樹(27)の一軍復帰がまた遠のいた。そしてついに、日本ハム首脳陣からは“最後通達”がされたようである。 「この先、自分がどんな投手になりたいのか、そのためにはどうすればいいのかを自分で考えろ、と。現状打破の方法を考えさせたわけですが、聞きようによっては『いつまでもチャンスがもらえると思うなよ』と、突き放されたようにも解釈できます」(球界関係者) 斎藤は開幕ローテーションに選ばれ、4月6日に先発登板した。負け投手にはなったものの、6回途中3失点。この時は「落第点を付けるには、ちょっとかわいそうかな」という投球内容だったが、翌7日には二軍落ちが通達されている。 その後、一軍復帰を賭けたテスト登板のチャンスを与えられたが(4月26日)、初回にいきなり7点を失う大炎上ぶり…。以後、斎藤の一軍復帰の可能性は全く聞かれなくなった。 「この26日の登板で結果を出せば、5月3日のロッテ戦に先発させる予定でした。NHK地上波での中継も決まっていたのですが…」(スポーツ紙記者) テスト登板、TV中継…。こういった特別扱いは今に始まった話ではないが、今季の日本ハムは“昨季ゼロ勝の斎藤”でも駆り出さなければならない状況にある。5月6日時点で11勝19敗の5位。チーム防御率3.89、同打率も2割3分3厘。昨季日本一のチームとは思えない苦戦が続いている。 「大谷翔平の抜けた穴が投打ともに響いています。先発陣は頭数が不足し、一時期は10連敗を喫しました」(同) 栗山英樹監督といえば、「斎藤贔屓」の発言も少なくなかった。だが、前向きな言動は斎藤個人だけではなく、不振にあえいでいた時の中田翔や、他の選手にも向けられてきた。 「26日の二軍戦で斎藤が炎上したときも、栗山監督は擁護しています。でも、ネット上では『なぜ、斎藤をかばうのか?』という批判的な声が圧倒的で、斎藤の体たらくが栗山批判に直結している感もあって、球団も気にかけています。近年、斎藤はトレード要員と見られてきましたが、獲得に興味を示したセ・リーグ球団の状況も変わりつつある。ここで復調しなければ、引き取り手も現れないでしょう」(前出・関係者) また、復帰が予定されていた5月3日の先発を務めたのが村田透だった。元巨人のドラフト1位だが、解雇の憂き目に遭い、'11年に渡米。メジャーの夢を追ってきた苦労人で、試合後のコメントが意味深だった。 「5日前に先発を告げられた」と――。 「村田は中継ぎ要員でスタートし、斎藤が二軍落ちした後、先発のチャンスをもらいました。今も先発と中継ぎの両方をやっています。5日前に5月3日の先発を伝えられたということは、4月26日の二軍戦の斎藤の状態を見てから、栗山監督が判断したんです。しかも、斎藤は同じ5月3日、巨人二軍戦に先発し、負け投手になっています」(同) 翌々日の5月5日には、栗山監督は斎藤同様、二軍調整を続けていた浦野博司に先発マウンドを託した。右肩の故障で、斎藤と同じく昨季は0勝に終わったが、復活のチャンスを掴み、勝利投手にもなった。 「浦野を勝たせてやりたいという思いが、チーム全体にありました」(前出・スポーツ紙記者) 村田、浦野は数少ないチャンスをモノにした。斎藤も必死に努力したようだが、チームメイトからは「勝たせてやりたい」の声が聞こえてこないのだ。 「今季、斎藤は打者の手元で動くボールでゴロアウトを量産する投手に変貌しようとしていました。でも、立ち上がりに失点する悪癖は変わっていません。守っている野手は、『またか…』と、シラケた気持ちになるのでしょう」(ベテラン記者) いずれ、大谷が戦列に復帰する。中継ぎもできる村田と復活を遂げた浦野が、苦労の末に掴んだ今の働き場所を失うとは考えづらい。斎藤は立ち上がりに失点する欠点を克服しない限り、一軍での先発はもちろん、中継ぎとしても使えないというわけだ。 「球団は斎藤擁護の栗山監督発言が、ファンの監督批判になっている状況を懸念しています。今後、斎藤のチャンスはさらに激減すると思われます。斎藤獲得に熱心だと思われた巨人は出遅れていた戦力が戻りつつあります。投手陣が足らないのは、中日、DeNA、ヤクルト。斎藤が新天地を望むなら、日本ハムも応じやすい状況にあります」(前出・ベテラン記者) 一方で、こんな声も…。 「斎藤が動くボールでゴロアウトを量産するスタイルに変貌しただけ成長ですよ。速球とスライダーで相手を翻弄する甲子園時代の投球をやっと捨てられたんですから」(前出・関係者) エリート意識を捨て、ようやく自分の力量が分かったということか。 栗山監督は選手を信頼することでチームを成長させてきた。部下がその信頼を裏切れば、悪影響は組織全体に及ぶ。斎藤がその覚悟を持てなければ、そのとき栗山監督自らが「クビ」を通達するだろう。
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スポーツ 2017年05月15日 17時00分
大横綱・白鵬vs東横綱・稀勢の里「5月場所決戦!」初優勝からの3連覇に“自信”と“不安”
いよいよ5月14日から、5月場所が東京・両国国技館で始まった。注目は、なんと言っても先場所千秋楽、劇的な逆転優勝をやってのけた横綱2場所目の稀勢の里(30)だ。 そんな中、二所ノ関一門による連合稽古が5月9日、東京・江東区の尾車部屋で行われた。横綱・稀勢の里は関脇・琴奨菊(33)ら三役力士との稽古を解禁。10番続いた琴奨菊とのぶつかり合いでは、土俵際の危ない場面もあったが、結果は7勝3敗とまずまず。 ただ、その先場所13日目の日馬富士戦で負った左肩付近のケガは、予想以上に重そうだ。場所前、およそ1カ月に渡り行われた春巡業は完全休場し、治療に専念。5月1日の番付発表会見で久しぶりに姿を見せた稀勢の里は、こう語った。 「この1カ月間は自分の体に向き合えた、充実した1カ月だった。(ケガは)いちにち一日、よくなっている。下半身は100%(出来上がっている)。自分の中では、(夏場所は)面白いんじゃないか、と思っている」 5月初めは部屋で三段目力士を相手に体を慣らし、出稽古で関取衆と胸を合わせた。慎重を期して臨んだ連合稽古の2日間。黒いサポーターの上にテーピングを巻き、患部を固めた姿は8日と同じ。だが、この日は得意の左差しを何度か試した。状態を確認する上で前向きな材料が並び「強い相手とやれたことが収穫」と夏場所に意欲を燃やした。 ただ、ゴールデンウイーク真っ只中の3日、両国国技館で行われた一般公開の稽古総見にも姿を見せなかった。しかも、田子ノ浦親方(元幕内隆の鶴)がこの欠席を前もって相撲協会に連絡することを怠ったために“無断欠席”となり、一時、土俵裏は大騒ぎに。 「(欠席の場合は)もっと早く連絡しないと」 八角理事長(元横綱北勝海から電話でたっぷりお灸をすえられた田子ノ浦親方は、 「僕の不手際。迷惑をかけて申し訳ありませんでした」 と、小さくなっていた。 冒頭に述べた9日の連合稽古では、一門外の横綱・白鵬(32)が参戦し、周囲を驚かせた。両横綱の前哨戦は実現しなかったが、白鵬は左上腕などに負傷を抱える稀勢の里の状態に目を光らせた。 白鵬は稽古場に姿を現すと、準備運動の前に「キセ!」と後輩横綱を手招き。顔を近づけて、短く言葉を交わした。 白鵬「(相撲は)どうする?」 稀勢の里「下(の力士)とやります」 春場所の前に田子ノ浦部屋で実現したような火花を散らすぶつかり合いは、稀勢の里の“辞退”で実現しなかったが、楽しみは夏場所の本番までとっておくことにしよう。 稀勢の里、双葉山以来の80年ぶりとなる初優勝からの3連覇なるか、最大の注目だ。
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スポーツ 2017年05月15日 15時00分
プロレス総選挙 古今東西 好きなレスラー100(4)
好きか嫌いかで極端に意見の分かれそうな大仁田厚は26位。いわゆる大仁田劇場にハマったファンも多い。 「電流爆破マッチのド迫力を体感してからは、それまでインディー団体を見下していたのがある種の尊敬に変わりました」(44・男) 「長州戦を実現させるまでのバイタリティーは見習うべき」(46・男) インパクト勝負では負けていないのが、フレッド・ブラッシーだ。 「あの噛みつき攻撃は一生忘れられない」(70・男) “プロレスの神様”カール・ゴッチが上位となるのは日本ならではの傾向で、その多くは新日やUWFの選手たちへのコーチングを評価したものだ。 「プロレスの求道者的エピソードがいちいちすごい」(45・男) 「国際プロレスでモンスター・ロシモフを名乗っていた頃のアンドレに、ゴッチがジャーマン・スープレックスを決めた試合を生で見たのが自慢」(68・男) ダイナマイト・キッドは、ジュニア時代の藤波や初代タイガーの好敵手だった。 「クールな表情なまま激しく攻め続ける、そんなドSぶりが素敵」(46・女) 「鍛え抜かれた肉体から繰り出す鋭い攻撃はもとより、相手の技に対する受け身までもがハードでスリリングだった」(50・男) ステロイド剤の副作用で早くにリタイアとなったのは残念だが、その闘い模様は今なおファンの脳裏に刻み込まれている。 第30位は“暴走王”小川直也。 「橋本をぶっ潰した1・4伝説のシュートマッチ。あれでプロレス観が一変しました。試合後のマイク『新日本プロレスファンのみなさん、目を覚ましてください!』は歴史的名言でしょう」(44・男) 以上がベスト30のランキング。今回のアンケート回答者の中心はプロレス黄金期を知る熟年世代ということで、90年代以前のレスラーへの高評価が目立った。 現役バリバリのトップどころでは新日のエースであるオカダ・カズチカが42位、この4月にWWEスーパースターへ昇格した中邑真輔でも39位と、相対的に評価が低い。これはプロレスを見る機会そのものが少なくなったことの影響であろう。 最後に総括として『週刊プロレス』の湯沢直哉編集長に話を聞いてみた。 「地上波テレビで放送された『プロレス総選挙』の順位には、多くのプロレス者たちから異論が出ていましたが、こちらの結果も恐ろしいまでに現在進行形でプロレス界を支えている選手の名前が少ないですね。でも、万人が納得いくランキングなどありません。いつ、どこで、誰に聞くかによって、順位やランクインする選手が大きく変わるのは仕方ない。そして、異論を言う人も何だかんだでプロレスを楽しんでいるはずです。プロレスにはプロレスファンの数だけ正解がある。だから面白いんです」
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スポーツ 2017年05月14日 15時00分
プロレス総選挙 古今東西 好きなレスラー100(3)
三沢光晴にはプロレスの巧さへの称賛とともに、リング禍による不慮の死を惜しむ声も多々寄せられた。 「エルボーを主体とした試合の組み立てや必殺のエメラルド・フロウジョンなど、独創性が高くプロレスセンスの塊だった」(46・男) 「自ら旗揚げしたノアを背負う責任感が、死につながったのかもしれません」(44・女) “ノアの絶対王者”小橋建太には、40代前半からの票が集まった。 「プロレスラーという以前に、小橋建太という人間の努力と根性、生き様が好きです」(41・女) “破壊王”橋本真也にも根強いファンは多い。 「強いときはべらぼうに強いくせに、トニー・ホームや小川直也など特定の選手にはもろさもあって“応援しなきゃ!”という気持ちにさせられた」(46・男) まだまだ選手としては盛りだっただけに、脳幹出血による早世が悔やまれる。 幅広い年代からの支持を集めたのはザ・デストロイヤーだ。 「4の字固めはプロレスごっこの定番。私も小学生の息子たちに伝授しました」(45・男) 近年はテレビタレントとしても活躍する蝶野正洋。 「STFやショルダーアタックなど、意外と使う技がクラシカルなところが好きだった」(45・男) 続いても“闘魂三銃士”で、近年は“プロレスリング・マスター”とも称される武藤敬司。 「高田延彦に勝った世紀の一戦。プロレスで泣いたのは後にも先にもあのときだけです」(45・男) タッグチームとして一番の票を集めたのはロード・ウォリアーズ。 「ビルドアップされた体に圧倒的なスピードとパワー。最初に見たときは衝撃的だった」(48・男) ドラゴン・フィーバーを巻き起こした藤波辰爾には、50歳代を中心とした支持が目立った。 「ドラゴン・ロケットにドラゴン・スープレックス。どれも目新しくプロレス新時代を感じた」(56・男) 「藤波がいたから大量離脱後も新日は存続できた。長州や前田らに目がいきがちですが、藤波こそが真の功労者ですよ」(53・男) 一芸で票を集めたのはフリッツ・フォン・エリック。 「アイアンクローで相手の頭をつかんだまま引きずり回す姿には、エリックがヒールであることを忘れて見ほれました」(60・男) ボボ・ブラジルのココバットやワフー・マクダニエルのトマホークチョップなど、レジェンドレスラーたちにはそれぞれ代名詞となる必殺技があったものだ。 “仮面貴族”ミル・マスカラスのフライング・ボディーアタックもそんな必殺技の一つ。 「軽快に飛び回るのを見て、こんなレスラーがいるんだと感動した」(67・男)
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スポーツ 2017年05月14日 12時00分
新日本プロレス“エース”復権に向けて棚橋弘至、6.11大阪城で内藤哲也に再挑戦!
個性派揃いの新日本プロレスにおいて、棚橋弘至ほど“諦めが悪い”男はいないかもしれない。新日本の“エース”棚橋だが、2015年の『G1クライマックス』優勝を最後に、シングルプレイヤーとしての勲章はひとつも得ることができていない。その間、棚橋をタイトルマッチで破ったオカダ・カズチカ、ケニー・オメガ、内藤哲也の3人は、現在の新日本マットにおいてスリートップと言っても過言じゃないほどの飛躍を遂げている。棚橋は完全に踏み台にされた格好だ。しかしエースは諦めなかった。 4.29別府ビーコンプラザ大会のメインで、ジュース・ロビンソンを相手に、IWGPインターコンチネンタル王座を防衛した内藤の前に現れた棚橋は、なんと“エアレター”という形で、挑戦表明したのだ。 「拝啓、内藤哲也殿。あなたに負け、東京ドームでとどめを刺されました。が、いまこうしてここに戻ってきました。あなたのベルトを投げたり蹴ったりするのは、正直嫌いです、コノヤロー。いまここで、このベルトに挑戦を表明します、コノヤロー。つべこべ言わず、俺の挑戦を受けろって言ってんだよ、コノヤロー! 敬具、棚橋弘至」 とどめを刺されても戻ってきてしまったということは、本当にとどめを刺されていなかったのかもしれない。1.4ドーム大会以降は、田口隆祐率いるタグチジャパンのメンバーとして、明るいプロレス道を邁進してきた棚橋だが、監督の田口にはタグチジャパンを通じて棚橋が復活する道を切り開いてもらいたいという気持ちがあった。タグチジャパンがロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンと執拗に抗争しているのも、棚橋が再び内藤と対峙するイメージを描いていたからではないだろうか。棚橋はそんな田口監督の心意気に応えるかのように、EVILとの抗争に決着をつけ、再び内藤にたどり着いた。 決戦の場は6.11大阪城ホール大会に決定。昨年の大阪城大会は怪我のため欠場しているだけに、完全復活をアピールするには格好の舞台となる。 1.4ドーム大会で棚橋を葬った内藤だが、試合後には「今度は棚橋が俺のところ(ポジション)まで来い」とエールとも受け取れる発言をしていただけに、内藤流の発言で棚橋の挑戦を拒んではいるものの、「望むところ。返り討ちにしてやる」くらいの気持ちを持っていても不思議ではない。 1.4ドームと違うのは、完全に追う立場になった棚橋には恐れるものが何もないこと。逆に負けられない“有言実行型”の内藤にとっては、かなりリスクが大きい試合になるだろう。 『G1クライマックス』を前に棚橋が復権するのか? はたまた内藤が完全なる棚橋超えを果たすのか? この試合が単なるリ・マッチではないのは確かである。(どら増田)【新日Times vol.67】
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