新日本
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スポーツ 2019年02月23日 21時10分
NTVスポーツテーマで『全日本プロレス中継』が蘇った両国国技館
19日に両国国技館で開催された『ジャイアント馬場没20年追善興行〜王者の魂〜』には、8,800人(札止め)のファンが詰めかけた。数字だけ見れば新日本プロレスが単独で開催した方が上回るのだが、会場内を歩いていると、かつて全日本プロレスの会場で顔なじみだったファンから何人も声をかけられたのが印象的だった。 話を聞くと、プロレスを生観戦するのは久しぶりだという。武藤敬司がプロデュースしているプロレスリング・マスターズは好評だが、マスターズの客層もほとんどが90年代のプロレスファン。この日はさらに、70年代、80年代のファンに加えて、現在のファンも数多く詰めかけていた。馬場さんの追善興行であり、全日本の同窓会の意味合いが強い大会だったことから、日本武道館での開催を望む声もあった。 オープニングのカード発表映像で流れたのはNTVスポーツテーマ。『全日本プロレス中継』のオープニングテーマであり、かつては馬場さんや、故・輪島大士さんも入場曲として使用していた。その直後に『炎のファイター』が流れアントニオ猪木氏が登場したのは、昔を知るファンや関係者からするとインパクトが強すぎた。あそこでリングに上がらなかったのがまた猪木氏らしく、良かったと思う。 アブドーラ・ザ・ブッチャーの引退セレモニーには、全日本、新日本でブッチャーと関わったメンバーがそろう中、元日本テレビの倉持隆夫アナウンサーも登場。倉持氏は1990年4月に全日本、新日本、そしてWWF(WWE)の3団体による夢の合同興行『日米レスリングサミット』東京ドーム大会を最後に勇退。長らく『全日本プロレス中継』のチーフアナウンサーを務め、ザ・シーク(故人)に急襲されたこともあった。日本テレビ退社後はスペインに在住していると伝えられていたが、現在は帰国しているという。倉持氏の名前が呼び込まれた時の歓声の大きさから、この日のファン層が読み取れた。 バックステージで倉持氏は、同じく『全日本プロレス中継』の実況を務めていた元日本テレビの松永二三男アナウンサーとともに、全日本のOBや外国人選手と旧交を深めていた。 メインに出場した元WWEのヨシタツが「最後のV(ビデオメッセージ)でジョニー・エースと、リッキー・スティムボートと、リック・フレアーが出てきて驚きました。あの3人っていうのは僕がすごく向こうでお世話になった3人。世界的なビッグネーム。あの人たちがあれだけ全日本プロレスと馬場さんのことを言うってことは、やっぱり全日本プロレスと馬場さんはすごいんだなって」としみじみ。エース、スティムボート、フレアーも『全日本プロレス中継』で、日本での知名度を上げた選手である。 オープニングマッチのバトルロイヤルも新春の全日本らしかった。入場式があって乱闘劇まで見られたら…それは次の機会にとっておけばいい。ブッチャーのセレモニー後、ベテラン記者や関係者からは「いいセレモニーだった」という声が多く聞かれた。平成は4月で終わってしまうが、プロレスの醍醐味は“長く見続けること”。歴史を振り返る大会は元号が変わっても続けてもらいたい。 なお、今大会はサムライTVで生中継されたが、日テレG+バージョンも3月10日に放送される。こちらも注目だ。取材・文・写真 / どら増田
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スポーツ 2019年02月22日 21時10分
前代未聞!飯塚高史、野上慎平アナ涙の実況も引退セレモニーを行わず現役生活に終止符
新日本プロレス『NEW JAPAN ROAD〜飯塚高史引退記念試合〜』▽21日 東京・後楽園ホール 観衆 1,726人(札止め)「きょうは気合い入れて頑張ります!」. 試合前、テレビ朝日の野上慎平アナウンサーは普段とは違い、緊張した面持ちで実況への意気込みを語っていた。天山広吉との“友情タッグ”が復活するかが大きなテーマになっていた飯塚高史の引退試合。飯塚を怪奇派のヒールレスラーとして押し上げたのは、飯塚による一連の野上アナ襲撃だったのは言うまでもない。野上アナのおかげもあって、飯塚は今の日本のリングでは珍しい入場時にファンが逃げる“危険”な選手となった。 「このままでいいのか?って水面下で動いてたんだよ」 飯塚を悪の道に誘ったG.B.Hの真壁刀義は当時をこのように振り返っている。当時のG.B.Hは新日本マットの極悪ヒールユニットだった。G.B.Hから追放された天山を救った飯塚は、友情タッグを結成。しかし、飯塚は天山をあっさりと裏切り、真壁のもとへ。頭をスキンヘッドにし、アイアン・フィンガー・フロム・ヘルという凶器を手にしたビジュアルに変貌。最初はコメントを発していたが、怪奇化が進みうめき声しか出さなくなってしまった。 G.B.Hはその後、真壁が追放され本間が追随して現在に至る。また真壁を追放し、中邑真輔を迎え入れた矢野通らG.B.Hの残党は、新ユニットCHAOSを結成。CHAOSからヒール色が薄れると、飯塚は名パートナーだった矢野を裏切り、“旧知の仲”の鈴木みのる率いる鈴木軍へ。こうした歴史を振り返ると、新日本本隊とCHAOSの共闘が、棚橋弘至とオカダ・カズチカだけではなく、新日本マットにとって歴史的な“和解”であることがよく分かる。 飯塚の更生を願う天山はオカダ&矢野とトリオを結成し、飯塚はみのる&タイチの鈴木軍の一員として最後の試合に臨んだ。試合前、この試合だけテレビ朝日系列『ワールドプロレスリング』の収録があったことから、野上アナが実況席に向かうと、ファンからは大「野上コール」が送られた。 実況席にはかつて山崎隊を結成していた山崎一夫氏が、会場の隅からは同じくかつてのパートナーだった永田裕志が見守った。飯塚はいつものように南側の客席から現れ、逃げるファンをかき分けながら客席を縦断すると、一目散に実況席へ。「なぜ、飯塚は私を襲うのか聞いてみたい」と話していた野上アナを再び襲撃し、Yシャツを引き裂いて、野上アナは裸にネクタイの姿に。この襲撃でマイクが1本破壊されたという。 オカダ組は1人ずつ入場すると天山がマイクを握り「飯塚さん!きょうで引退するんですよね?最後にもう1回、もとに戻ってください。飯塚さん!」と場外を徘徊していた飯塚に呼びかけると、飯塚はエキサイトしてリングインし、天山に攻撃。試合開始のゴングが鳴らされた。 試合は、なぜ引退するのか全く分からないほど、飯塚の動きの良さが目立った。噛みつきなど従来のヒールファイトを中心に試合を優勢に進めていった飯塚だが、オカダのレインメーカーを切り返すと魔性のスリーパーへ。これはすぐに逃げられたが、一瞬の隙をついてビクトル式膝十字固めを極める。馳浩とソビエト(現ロシア)にサンボ修行に行った際に習得した技だ。これには大「飯塚コール」が発生。さらに、ブリザードスープレックスの体勢に入ると、会場は一気にヒートアップしたが、これは投げられず。 しかし、飯塚が“あの頃”の飯塚に戻りそうなムードは高まっていく。その後、天山に魔性のスリーパーを極めて、大「落とせコール」。これは矢野がカット。アイアン・フィンガー・フロム・ヘルを手にすると、天山に躊躇する場面もあったが、地獄突きを放つも天山がかわして、矢野が急所攻撃。オカダのツームストンパイルドライバーから、天山がダイビングヘッドバッドを放った。 ここで天山はフォールに行かず、涙ながらに飯塚に声をかけると、友情タッグTシャツを飯塚の体に置いてから、トップロープに上がりムーンサルトプレスでカウント3を奪った。倒れたままの飯塚に号泣しながら声をかけ続ける天山は、飯塚を起き上がらせたが、意識を戻した飯塚は天山を突き飛ばした。 しかし、オカダと矢野は観客の飯塚コールを煽り、天山がコーナーで頭を抱える飯塚を説得した。何とか握手に応じた飯塚だったが、すぐに天山を攻撃。ここで鈴木軍がフルメンバーでリングインし、天山を捕獲したところで、アイアン・フィンガー・フロム・ヘルを装着した飯塚が地獄突きを放った。 結局、天山の願いは通じなかった。飯塚は引退セレモニーを開くこともなく、客席を縦断しながら、控室に向かった。これを見たタイチが「飯塚!ホントに引退するのか?最後ぐらいテメェの口で言え」とマイクで呼びかけるが、聞く耳を持たなかった。するとみのるが本部席からゴングを持ち出し、10カウントゴングを鳴らすと阿部リングアナウンサーにコールを要請。「飯塚高史〜」とコールするが、本人が不在なため、観客は帰ろうにも帰れない状態になった。 まるでコンサートのアンコールのように飯塚コールは鳴りやまなかった。しかし、本人が再び姿を現わすことはなく、阿部リングアナから「以上をもちまして本日の大会は全て終了となりました」とのアナウンスが入った。それでも飯塚コールは鳴りやまず、阿部リングアナは同様のアナウンスを繰り返しすこととなった。 実況席では野上アナが「飯塚が嫌いなのになぜか涙が止まりません」「私にとっても区切りとなりますが、またここに戻ってきます」と話すと、ジャスティスポーズで生中継を終えた。 野上アナは『羽鳥慎一のモーニングショー』などの出演で今や多忙。昨年からプロレス実況の本数が減っており、今回の実況をもって、ひとまず勇退ということになりそうだ。実況を終えるとファンから大「野上コール」が発生。深々と頭を下げてバックステージに引き上げた。野上アナは「野上コールよりも飯塚さんが…」と涙を流し続けた。 大仁田厚と真鍋由アナウンサー(当時)による大仁田劇場以来だった、レスラーとアナウンサーによる物語。真鍋アナも最後は泣いていたことを思い出す。野上アナには師と仰ぐ永田裕志の節目の試合で、また復帰してもらいたい。ジャスティス!取材・文・写真 / どら増田
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スポーツ 2019年02月22日 06時00分
WWEアスカ、まさかの敗戦でレッスルマニアに暗雲!リコシェがSDにも登場!
世界最大のプロレス団体WWEは日本時間20日、ルイジアナ州ニューオーリンズのスムージー・キング・センターで、主力ブランドのスマックダウンを開催した。 スマックダウン女子王者の日本人女子スーパースター、アスカが登場。ロウとスマックダウンの王座戦線に関して聞かれると、「シャーロットとベッキーはすでに倒しているから興味がない。興味があるのは、誰が私と対戦する準備ができているかだ」とキッパリ。ロウ女子王者ロンダ・ラウジーを狙っているシャーロット・フレアーと、前王者のベッキー・リンチを相手にせず、新たなる挑戦者の登場に期待すると、突如マンディ・ローズ&ソーニャ・デビルが登場した。 マンディは「誰にも相手にされないかわいそうなアスカ!でも私はあなたと対戦する準備ができてるわよ」と挑発。2人のシングルマッチが実現した。 試合では突如レイシー・エバンスが入場してきて、これに気を取られたアスカは背後からマンディの攻撃を食らった。劣勢となったアスカだが、スライディング・ニーから顔面にヒザを叩き込むと、マンディは目を押さえて怪我を主張。これにレフェリーがアスカに距離を置くよう注意。しかし、その隙にマンディがアスカを丸め込んで3カウント。怪我のふりをしたマンディの策略にハマったアスカは痛い黒星を喫した。格下の選手にシングルで敗戦したことで、4月に開催される世界最大のプロレスイベント『レッスルマニア』に向けて暗雲が立ちこめた。 前日のロウでフィン・ベイラーとの元新日本プロレスタッグを組み、インパクトを残したファームブランドNXTのスーパースター、リコシェが、ロウに続いてスマックダウンにも登場。エリック・ヤング(withアレクサンダー・ウルフ&キリアン・デイン)とのシングル戦に臨んだ。 リコシェはハリケーン・ラナからドロップキックを決めて先制したが、セコンドに挑発された隙にヤングから強烈なパンチを食らって劣勢となってしまう。しかし、アッパーカットからのスタンディング・シューティングスタープレス、日本でもおなじみの捻りを入れたトペ・コンヒーロでヤングを追い詰めると、最後はコーナートップから630°スプラッシュで完勝。“ワン&オンリー”リコシェがヤングを下し、WWE2大ブランドであるロウとスマックダウンで連勝デビューという快挙を達成。主力ブランドへの“昇格”も見えてきた。文 / どら増田写真 / 垪和さえ
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スポーツ 2019年02月20日 17時40分
棚橋弘至、宮原健斗を絶賛!「本当に宝」関本大介には「新日本vs関本」に期待!
『ジャイアント馬場没20年追善興行〜王者の魂〜』▽19日 東京・両国国技館 観衆8.800人(超満員札止め) 『ジャイアント馬場没20年追善興行〜王者の魂〜』が19日、東京・両国国技館で開催された。平成最後のプロレスオールスター戦という裏テーマはあったものの、馬場さんの追善興行とあって、全日本プロレス出身者が多く出場した。 メインイベントには新日本プロレスの前IWGPヘビー級王者の棚橋弘至が登場。現在は全日本を主戦場にしているヨシタツとの「ザ・ワールド」を4年3カ月と11日ぶりに復活させた。対戦相手は、かねてから棚橋との対戦を熱望していた全日本の三冠ヘビー級王者の宮原健斗と、世界タッグ&BJW認定世界ストロングヘビー&ZERO1の世界ヘビーの三冠を持つ関本大介(大日本プロレス)。初対決が実現した。 棚橋は、宮原のテクニック、関本のパワーある技を浴びると、場外戦も含めて白熱とした展開に。初対決とは思えないほど、棚橋と宮原&関本の絡みには見応えがあった。またヨシタツのパートナーである宮原と対戦するのもレアだ。WWEから新日本に復帰した後は苦しんだ時期もあったヨシタツだが、全日本に活動拠点を移して正解だったようだ。 最後は宮原がヨシタツをシャットダウンスープレックスで下し、24分を超える激闘に終止符が打たれた。宮原は全日本プロレスの代表として面目を保つとともに、天国の馬場さん夫妻に向けて、現在の全日本をしっかりとアピールしたと言ってもいいだろう。 試合後は、毎回恒例となっている宮原がマイクパフォーマンスで、観客を煽った。最後に「プロレスを最高に〜」と言うと、棚橋にマイクを向けて「愛してま〜す!」と夢のコラボレーションが実現。ファンを大いに喜ばせた。 入場直前、通路に展示されていた馬場さんの写真に一礼してから入場した棚橋は、試合後ヨシタツとともにインタビューブースに登場した。 「僕は大学4年生のとき、新日本プロレスに入る直前に、ジャイアント馬場さんの訃報を知りました」と棚橋は切り出す。「せっかくプロレスラーになったのに、プロレス界に馬場さんがいないんだっていう寂しさはありましたね。新日本プロレスでプロレスラーになりましたけど、こうして馬場さんの興行に呼んでいただけて嬉しかったです」と笑顔を見せた。 棚橋は出番待ちの際、マスカラス兄弟の試合を“観戦”。「凄いっすね」と往年のスーパースターのオーラを空気で感じていた。全日本プロレスに関しては「(プロレスに)熱中してた高校生のときは、新日本が闘魂三銃士、全日本が四天王で、特に小橋(建太氏)が好きだったというね。きょう実況席にいらして、武藤(敬司)さんも見られてましたし、リングサイドには馳(浩氏)さんもいらしてました。そうそうたる大先輩の前で試合をするというのは貴重な経験でした」とコメントしている。 対戦相手の宮原&関本については「宮原選手は本当に宝だと思いました。ハートの部分が屈託がないというか、明るい光を放っているので、昔の棚橋…。いや、僕を超える素材になると思います。これからのプロレス界は宮原選手が語ればいい」と宮原をたたえた。「関本選手とは初めてやりまして、関係者やファンの間からは関本選手はいいと伝え聞いてましたので、やってみてラリアット、逆水平…関本選手vs新日本の選手、関本vs(マイケル)エルガンとかね。ぜひまた関本選手とはつながっていけたらと思います」と関本と新日本勢との対戦にも期待を寄せていた。 一方の宮原は「きょうは棚橋弘至さんと輝き対決というところにテーマを置いていた」と棚橋を意識していたことを明らかに。「帰ったら入場からチェックしようかなと思ってるんですけど、負けてないんじゃないかな。こうやってリングで会って、身体を触れ合って、やっぱりカリスマ性がちょっと違いますね」と刺激を受けた様子だ。 「僕はあの輝きに負けるつもりはないし、ああいうカッコいい背中がプロレス業界にいる。僕としては唯一追いかけたい背中。きょう当たれたというのは、プロレスの神様も何か意味があると思う。その意味を確かめながらレスラーとして生きていく」と話すと、関本は「大日本プロレスを大きくするため、チャンスがあれば新日本プロレスに乗り込みたい」と、棚橋のリクエストに応えている。 「メインの選手は馬場さんとゆかりがない」 そんな声がファンだけでなく、タイチからも出ていたが、棚橋のプロレスはどちらかと言えば“全日本向き”。馬場さんが好むかつてのNWA世界ヘビー級王者のようなファイトスタイルだ。試合後のやり取りから、宮原との再戦や、関本の『G1クライマックス』参戦などの可能性が高くなったのは事実。これがあるからオールスター戦は面白い。 今回は馬場さんの追善興行だったが、オールスター戦として4年に一度のペースで定期開催し、プロレス熱を底上げしてもらいたいと思う。取材・文 / どら増田写真 / 舩橋諄
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社会 2019年02月20日 06時30分
〈企業・経済深層レポート〉 イオンが仕掛ける業界再編 淘汰が加速する地方スーパーの苦悩
昨年末、地方スーパーを展開する企業3社が「新日本スーパーマーケット同盟」を立ち上げ、株式を持ち合う業務提携をすることを発表した。提携する企業は、グループ店舗数が約338店舗で北海道を地盤にしている「アークス」、中部地方を拠点に860店舗を構える「バローホールディングス」、山口や九州を中心に257店舗を展開する「リテールパートナーズ」だ。 地方スーパーの雄ともいうべき3社が、なぜ業務提携に至ったのか。流通業界関係者が解説する。「このタイミングで地方スーパー3社が手を取った理由は、ドラッグストアの出店攻勢と同ストアの販売品目の多彩化です。ドラッグストアは従来、食料品はラーメンやお菓子などのドライフーズ、それに缶詰などをメインに扱っていましたが、今は弁当などのお惣菜や、肉、玉子、魚介類などの生鮮食品を扱う店も増えています。高齢者は医者にかかったあと、ドラッグストア内の薬局で処方薬を出してもらい、ついでに食料品やティッシュなどの日用品も調達しています。ドラッグストアであればすべてが完結するので、近年はスーパーを完全スルーする高齢者が急増しています」 これに加えて、ネット通販の台頭、少子高齢化の影響により、売上げの減少が加速しているというのも要因だという。「さらにイオンなどの大手流通企業が業界の再編に乗り出していて、中堅スーパーを飲み込もうとしています」(同) イオンは昨秋、中国地方で約100店舗のショッピングセンターを展開する「フジ」との資本業務提携を発表した。 地方スーパーをエリアごとの再編に乗り出しているイオンは、さらに中国地方のグループ企業の「マックスバリュ西日本」、「マルナカ」、「山陽マルナカ」を経営統合する方針。この3社で約290店舗となり、先のフジと併せると中国地方には約390店舗、売上高7000億円の巨大流通グループが生まれることになる。 イオンは首都圏でも再編を仕掛ける。2015年にイオングループのスーパー「マルエツ」、「カスミ」、「マックスバリュ関東」の3社が「ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス」として経営統合している。 再編しているのはイオンだけではない。2019年には、大手ディスカウントストア「ドン・キホーテ」が、中部地方を地盤とする総合スーパー「ユニー」の株式を全取得して完全子会社化した。ユニーの既存店舗のうち、約半数をドン・キホーテとの合併店へと転換し、落ち込んでいた集客力を立て直す。 こういったスーパー業界の再編の嵐に、地方スーパーが手を携えて防御姿勢を強めたのが冒頭の「新日本スーパーマーケット同盟」なのだ。 再編が進む業界ではあるが、孤軍奮闘する地方スーパーも存在する。日本生産性本部サービス産業生産性協議会の「顧客満足度指数 スーパー部門」(2018年度)にて、8年連続で1位となったのは神奈川などの一都三県を中心に112店舗を展開する「オーケー」だ。大手総合スーパー、地方スーパーが軒並み苦戦して他社と協力して乗り切ろうとする中、オーケーの2018年3月期決算の売上高は、約3573億円となり、31期連続で増収となっている。 「オーケーの大きな特徴は『エブリデイ・ロープライス』を掲げていることです。これは、特売期間を設けず、いつでも同じ低価格で販売するというやり方です。また、地域一の安さを目指しているため、地域競合店の売価を調査している。さらに他店でオーケーより1円でも安い商品があったと客から指摘を受けた場合は、その値段よりも安くしてくれます」(業界関係者) オーケーの魅力は、価格面だけではない。「『オネスト(正直)カード』と呼ばれるPOPを用意しています。これには、『長雨の影響で、レタスの品質が普段に比べ悪く、値段も高騰しています』といった正直な情報を記載して、お客に知らせています。こういった実直な面も支持される理由です」(同) しかし、オーケーのような例はまさにレアケース。再編の流れに乗れず、淘汰される地方スーパーの方が圧倒的に多い。 例えば、2017年には山梨県に本社を置くスーパーマーケットの「やまと」、昨年は愛媛の「サニーTUBAKI」、同じく愛媛のスーパーマーケット「ヤマサンセンター」など地方の中堅スーパーが、ここ数年で経営破綻や経営再建に追い込まれている。 「大手に組み込まれる地方スーパーはまだマシです。それ以外の余力がないチェーンスーパーは、かなり厳しいと思いますよ」(前出・流通業界関係者) 再編が進んだことによって、地方スーパーの淘汰はさらに加速しそうだ。
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スポーツ 2019年02月20日 06時00分
WWEフィン・ベイラー&リコシェの元新日本プロレスコンビが衝撃発進!
世界最大のプロレス団体WWEは日本時間19日、ルイジアナ州ラファイエットのケイジャンドームで主力ブランドのロウを開催した。前夜にはPPV『エリミネーション・チェンバー』が開催された。4月に開催される世界最大のプロレスイベント『レッスルマニア』に向け、さまざまなドラマが一気に加速し始めている。 『エリミネーション・チェンバー』で新インターコンチネンタル(IC)王者となったフィン・ベイラーがリングに登場。「IC王座は夢だったんだ。このベルトのレガシーを引き継いでいく」と意気込んだ。ここで「IC王者としてふさわしくない」とリオ・ラッシュが話をさえぎるように登場。さらに背後からボビー・ラシュリーがベイラーを襲撃し、2人がベイラーに暴行を加えていると、そこへファームブランドNXTのスーパースター、リコシェが救出に入ってきた。 そのまま4人によるタッグマッチが始まった。すると、リコシェがハリケーンラナからのドロップキックでラッシュを翻弄。ロウの会場に集まったファンの心をつかむ。しかし、ベイラーがラシュリーのパワーファイトに捕まり苦戦。何とかリコシェにタッチすると、トペ・コンヒーロでラッシュを蹴散らした。ベイラーはジョン・ウーでラシュリーをバリケードまで吹っ飛ばし、叩き付けるという2人ならではのチームワークを発揮すると、最後はリコシェが必殺の630°スプラッシュでラッシュから3カウント。リコシェがベイラーとのタッグでロウデビューを勝利で飾った。 ベイラーはプリンス・デヴィットのリングネームで、新日本ジュニアの絶対王者にまで上り詰め、現在も新日本マットを荒らしている外国人ユニット、バレットクラブの創設者であり、初代リーダーを務めた。リコシェもドラゴンゲートを経て、新日本ジュニアを引っ張っていただけに、リコシェが今後ロウに昇格するようなことがあれば、このタッグは日本のファンにとっても魅力的。日本公演でも見てみたいという声が出るのは間違いない。 リコシェのさらなる飛躍に期待したい。文 / どら増田写真 / ©2019 WWE, Inc. All Rights Reserved.
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スポーツ 2019年02月19日 22時10分
プロレスラー世界遺産 伝説のチャンピオンから未知なる強豪まで── 「藤原喜明」一筋縄ではいかない“関節技の鬼”
2007年には胃がんのため胃の半分を切除する大手術を受けながら、わずか半年後には復帰を果たした藤原喜明。今も不定期ながらさまざまな団体のリングに上がり続け、一昨年には大仁田厚との電流爆破マッチまで行っている。※ ※ ※ コンプライアンスだ、なんだと口うるさい昨今、少し際どい表現をすれば、すぐに「問題発言だ」「差別だ」などと批判を受けてしまう。 プロレスの世界でもこれは同じで、例えば、ジャーマン・スープレックス・ホールドが「原爆固め」と呼ばれることは、今ではすっかりなくなってしまった。被爆者差別の意図はないのだが、強烈な破壊力=原爆と表現することが問題だというわけだ。 ならば、アトミック・ドロップ(原爆落とし)はどうなるのかという話なのだが、最近は「尾てい骨割り」などという和名もあまり聞かれない。そもそも、この技を使う選手自体を見かけなくなったのは、やはりそうした昨今の事情を鑑みてのことなのだろうか? これ以外でも昭和のプロレス界においては、今の基準ではとても通用しないような表現が頻繁に使われてきた。 全日本プロレスがアブドーラ・ザ・ブッチャーらを主役に迎えて開催していた『ブラックパワー・シリーズ』などは、今なら即座に開催中止に追い込まれるだろう。 蝶野正洋のケンカキックにしても、使い始めの頃には「ヤクザキック」と呼ばれていたはずだが、この名称変更も暴対法などへの配慮からと思われる(アメリカでは今でも「マフィアキック」と呼ばれているそうだが…)。 そんな時代にあって、そのものズバリ、いまだ“組長”を通り名としているのが藤原喜明だ。 かつて『プロフェッショナルレスリング藤原組』を主宰していたから、その組長ということで問題ないという判断なのだろうが、そもそも藤原組という命名の時点でヤクザチックなムードを醸し出している。しかし、それでも問題視されることはなかった。「さすがに長州力を花道で襲って藤波辰爾との名勝負数え唄をぶち壊したときの“テロリスト”は、今では使えないでしょうが、それでも組長が許されるのは、とにかく藤原の人柄によるところが大きい」(プロレスライター)「寡黙な関節技職人」「練習好きで若手の面倒見もいい親分肌」「リングを下りれば酒と冗談が好きなオジサン」「陶芸やイラスト、浪曲などもたしなむ多芸な粋人」「がんを克服してリングに復帰した努力の人」など、藤原の人間性に対する多くのイメージはこんなところだろう。 いずれも日本人の多くが好みそうな性質で、だからこそ批判的な声が起こらないというのはあるだろう。そうは言いながら、藤原の実像となるとまた話は違ってきて、単純な好人物にとどまらない面もあるようだ。「意外ときちんと計算しているところがあって、例えば、プロレス界入りに際して新日本プロレスを選んだのは、『全日や国際と比べて大型選手が少ないから、身長185センチある自分は出世しやすい』との考えたからだったと、のちに自ら語っています」(同)★ヒールにも似た特異な試合運び 前座時代も、格上相手の試合においてはたっぷり関節技でいたぶっておきながら、最後だけはキッチリと負けて、ニヤリと不敵な笑みを浮かべてリングを下りる姿がたびたび見られたものだった。 人のよさと計算高さ、その両面を兼ね備えたところが藤原の魅力とも言えそうだ。試合ではシビアな攻めに徹しながら、いったんリングを離れればテレビのバラエティー番組でチャック・ウィルソンと相撲も取るし、それどころかアダルトビデオの監督&出演もやってのける。 そんな藤原の名勝負といえば、「第一次UWFにおけるその戦いの方向性を示すことになった佐山聡戦」「新日復帰時にアントニオ猪木への挑戦権を懸けた前田日明戦」「猪木引退に向けたファイナルカウントダウン」「G1クライマックスで長州力を破った一戦」といったあたりになろうか。 おもしろいのは、いずれの試合においても相手の方が主役であるところだ。「長州戦も藤原が勝ったということより、長州が負けたということに対するインパクトが強かったですからね」(同) まずはねちっこい“関節地獄”で先手を奪うのが定番スタイルで、実はこれ、ヒールの試合運びに通じるものがある。 関節技と反則攻撃を入れ替えると分かりやすいが、関節技(反則)に手をこまねく相手が逆転して、喝采を浴びるというケースだ。もしくは、相手がなすすべもなく押し切られてしまうこともある。 いまだに教えを乞う後進も多いという極め付きの技術を持ちながら、試合自体はヒール風という、これもまた藤原の持つ二面性であろう。 単純明快が好まれる昨今とは違い、昭和のプロレスは何かにつけて奥深い。藤原喜明***************************************PROFILE●1949年4月27日生まれ、岩手県出身。身長185㎝、体重102㎏。得意技/脇固め、アキレス腱固め。文・脇本深八(元スポーツ紙記者)
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スポーツ 2019年02月18日 17時40分
長州、藤波に前田もやってきた!武藤軍VS蝶野軍、ドン・フライがまさかの…!【プロレスリング・マスターズ】
<2月16日 後楽園ホール> 武藤敬司がプロデュースする「プロレスリング・マスターズ」の第5回大会が行われた。“プロレスの達人“が集結する“レジェンドだらけ“の興行は過去の大会でも札止めを記録。世間の注目度は高く、今回もチケットは早々にソールドアウト。超満員の後楽園ホールは、開始前から熱気であふれていた。 セミは”往年の新日本プロレススーパースターズ”獸伸サンダー・ライガー、長州力、藤波辰爾の3人と、”UWFの遺伝子”冨宅飛駈、長井満也、藤原喜明。セコンドに”格闘王”前田日明がつく豪華な6人タッグが組まれた。 試合は序盤から長州のサソリ固めがさく裂。藤原はコーナーのガードを外して自らヘッドバットをし、石頭ぶりを見せつけた。その後もライガーの掌底、藤波のドラゴンスリーパーなど、オールドファンにとってはヨダレものの攻防が続いた。途中、藤原がコーナーの椅子に座り込む前田にリングに上がるよう促すと、会場は大「前田コール」に包まれ盛り上がったが、前田が試合に介入することはなかった。 最後は6月26日に引退を決めている長州が、冨宅に渾身のリキ・ラリアットを叩き込み勝負あり。最後の参戦になるマスターズのリングで、有終のスリーカウントを奪った。 試合後、リングに上がった前田はマイクを持って観客に「ありがとう」とあいさつ。しかし長州はラリアットを仕掛けるふりをし、幾度となく復帰を促している藤波は”ジャケットを脱げ”とアピールするなど、元気な先輩たちに押され気味の前田は苦笑いを浮かべリングを後にした。 試合後の囲みで藤波は「リングには上がった。もうちょっとで背広を脱がせる。リングに上がったら目つきが変わった」と、引き続き復帰させる考えを示したが、前田は「俺は引退試合をやったんで…」と前向きな言葉は聞かれなかった。 メインでは武藤敬司率いるBATT、大谷晋二郎、新崎人生、太陽ケア、ドン・フライ組と、蝶野正洋率いるTEAM2000、ヒロ斎藤、スーパーJ、小島聡、天山広吉組が対戦。この試合もセミ同様、ヒロのセントーン、天山のモンゴリアンチョップ、人生の拝みロープ渡り、小島の”行っちゃうぞバカヤロー”エルボー、大谷の顔面ウォッシュなど、懐かしのテクニックが目白押し。セコンドの両雄も黙っているわけがない。蝶野はケンカキック、武藤もドラゴンスクリュー、シャイニング・ウィザードなどを繰り出し試合に介入。会場は大いに沸いた。 しかし最後は、椅子を手にしたフライがまさかの味方のケアに攻撃。それを受けて小島がラリアットを炸裂させ3カウント。17分強の熱戦に終止符が打たれた。 リングで蝶野は「かつて新日には神がいた。マスターズにはキング武藤がいる。キングとは詐欺師だ!お前らはだまされている」と時事ネタをぶっこみ「T2000がマスターズを防犯する。武藤をしっかりとチェックする」と宣言した。 囲みで武藤は、フライの裏切りについて「俺の人望のなさ」と自嘲気味に話しながらも笑顔で「エネルギーをもらった。早く復帰したい」と前を向いた。 一方蝶野は「ドンはもともとT2000の立ち上げメンバー。絆がある」と裏切ったのではなく戻ってきただけと強調。武藤に関しては「(手術後の)膝の経過も良さそう。リングに上がってほしい。選手は純粋だが、裏方に行けば行くほど悪くなる」と言いたい放題。「T2000はまだまだメンバーがいる。何かあれば顔を出す」と、今後も活動を広げる考えを示した。 まだまだ元気なリビング・レジェンドたちによるプロレスリング・マスターズ。プロデューサーの武藤は「夏にもう一発やりたい」と発言。次回も達人による奥深いプロレスが見られそうだ。取材・文 ・ 写真/萩原孝弘
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スポーツ 2019年02月17日 06時00分
「目を覚ませ!」天山広吉が“友情”を取り戻せるか?飯塚高史引退試合のカードが決定!
21日に後楽園ホールで開催される『NEW JAPAN ROAD 〜飯塚高史引退記念大会〜』の全カードが決定した。飯塚はメインで、鈴木軍の鈴木みのる、タイチとトリオを結成。かつて所属していたCHAOSのオカダ・カズチカ、矢野通、そして本隊の天山広吉という飯塚にとってゆかりのある選手たちと対戦する。60分1本勝負という、通常のメインイベントと変わらぬ試合時間が設定されたことからも、飯塚が“動けるうちに”引退していくことが分かる。 引退が発表されてから、試合数は限られているが飯塚は元気だ。先シリーズでは3日の札幌・北海きたえーる大会で、タイチ戦に向かう内藤哲也を花道で襲撃。1984年2月3日に札幌中島体育センター別館で、藤波辰巳(辰爾)と対戦する長州力を襲撃し、“テロリスト”の異名を持つことになった藤原喜明を35年ぶりにオマージュした形になった。内藤はこれで戦闘不能になり、いったん控室に運ばれるほどのダメージを負った。 またヒール転向のキッカケ作りのため、一時的に“友情タッグ”を組んでいた天山からは2日の札幌大会で「オイ!飯塚!今度引退するらしいやないか!辞める前に俺ともう一回、マジメに戻って、俺と友情タッグ復活させようやないか!」と変わり果てた飯塚にアピールした。翌3日の札幌大会、そして11日のエディオンアリーナ大阪大会では、レアな友情タッグTシャツを見せてまで更生させようとしたが、引き裂かれてしまう始末だった。 天山と同じく、矢野も飯塚に裏切られた選手。むしろタッグ歴は矢野の方が長く、新日本ではIWGPタッグ王座を、プロレスリング・ノアではGHCタッグ王座を戴冠するなど名ヒールタッグだった。この2人が同じコーナーに立つというのは違和感があるが、飯塚のココロに変化は訪れるのだろうか。 タイチは「“飯塚のココロ”は等々力渓谷のどこかに封印されている」と天山に対して謎かけを送っており、天山は21日までに「等々力渓谷まで行くしかないか…」と頭を悩ませ12日に大阪から帰京後、直行したことをツイッターで明かしている。何か見つかったのだろうか?試合中、飯塚のファイトスタイルに異変が起こるかどうかが鍵になりそうだ。 また、因縁があるテレビ朝日の野上慎平アナウンサーは実況するのか、引退セレモニーや10カウントゴングは鳴らされるのかなど、ここまで予測不可能な引退大会はなかなかない。かつて、闘魂トリオとして組んでいたAKIRAやエル・サムライが駆けつけたら、90年代のファンは歓喜するだろう。それも天山が言うところの「マジメな飯塚」に戻らなければ意味がない。前代未聞の引退大会に注目が集まっている。取材・文 / どら増田写真 / 舩橋諄
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スポーツ 2019年02月16日 06時00分
ジャイアント馬場追善興行、アントニオ猪木氏来場!ドリー・ファンクJr.&馳浩氏も!
サプライズはまだ用意されていた。 19日に両国国技館で開催される『ジャイアント馬場没20年追善興行〜王者の魂〜』の実行委員会は、同興行にアントニオ猪木氏、ドリー・ファンクJr.、馳浩氏が来場すると発表した。 猪木氏は馬場さんと同日にデビュー。日本プロレス時代はBI砲のタッグで、インターナショナルタッグ王座(現在、全日本プロレスが管轄している世界タッグ王座の2本のベルトのうち1本)を獲得するなど、日本中にBI砲旋風を巻き起こした。 1972年に日本プロレスを追放された猪木氏が新日本プロレスを旗揚げすると、翌73年に馬場さんが全日本プロレスを旗揚げ。以降、両者はライバル団体の代表として激しく対立。79年8月26日に東京スポーツが主催した『プロレス夢のオールスター戦』では、BI砲が復活。新日本のリング、キャンパスを使用したため、馬場さんが新日本のリングに上がったように見えて斬新だった。 しかし、試合後に猪木氏が馬場さんに対戦アピールを“フライング”したことから、馬場さんの猪木氏への不信感が深まり、1980年代は新日本と全日本の間で外国人選手を中心とした引き抜き合戦に発展。馬場さんは日本プロレス時代にかわいがっていた坂口征二氏が新日本の社長に就任する1989年まで、新日本とビジネスをしなかった。 ただ、一説によると興行のバッティングを避けるため、2人はたびたび会っていたという話もある。今年、猪木氏が出演した番組で「亡くなる数ヶ月前に偶然会って『お前はいいなぁ』と言われた。それが何を指していたのかは分からないけど、それが最後の会話になった」と明かしている。また馬場さんが猪木氏の引退試合の際、電報を送ったが読まれなかったという話もある。このあたりのエピソードが当日どこまで語られるのかも注目だ。 猪木氏は「元気ですかー!元気があれば、オールスター戦も出来る!馬場さんと一緒に闘った1979年のプロレスオールスター戦を今でもよく思い出します。こうして多くの団体が揃ってプロレスの大会を行う事は、業界にとって良い事だと思います。2月19日にはお集まり頂いたプロレスファンの皆様とともに、元気に大会をスタートさせたいと思います。行くぞー!1、2、3、ダァー!!」とコメントした。 当日はオープニングに登場予定とのこと。腰の手術を受けてからプロレスファンの前に現れるのは初めて。またメインイベントでは、新日本プロレスの前IWGPヘビー級王者で、道場から猪木氏のパネルを外した棚橋弘至が登場。アブドーラ・ザ・ブッチャーの引退セレモニーにはかつての右腕、新間寿氏が登場することが決定しており、猪木氏との対面が実現するのかも注目される。 またブッチャーの引退セレモニーには、ドリー・ファンクJr.、馳浩氏の来場が決定。スタン・ハンセン氏も含めて歴代のPWF会長が並ぶこととなった。ブッチャーにとって因縁があり、馬場さんとの関係も深いテリー・ファンクはスケジュールが合わなかったという。これは残念なニュースだ。 またブッチャーが大日本プロレス時代にパートナーを務めたアブドーラ小林が、ジャイアント馬場メモリアルバトルロイヤルに参戦することも決定。デスマッチなど変則マッチを除く全試合で、場外カウントが10までのPWFルールを採用することも発表された。日本では新日本をはじめ場外カウント20までのルールが主流となっていることから、戸惑う選手がいるかもしれないが、棚橋を含めてほとんどの出場選手が全日本マットを経験しているだけに、問題ないだろう。 いよいよ大会まで1週間を切ったが、まだサプライズは用意されているのか?平成最後のオールスター戦は、猪木氏の来場決定でさらに“オールスター感”が増してきた。取材・文・写真 / どら増田
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