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ハッスル 高田総統の引退でハッスル劇場終焉の危機

 あのファイティングオペラが崩壊の危機に瀕している。26日に東京・両国国技館で最大の祭典「ハッスル・エイド2009」が開催されたが、曙にソックリなモンスター・ボノと主役の高田総統がそろって“ハッスル卒業”するなど、散々な結末。創成期から5年半に渡り中心的役割を担ってきた看板役者が舞台から消え、オペラの世界には限界も見えつつある。プロレス不況の中で近年は“芸能人参戦ネタ”で活路を見い出したエンタメプロレスがこのさき生き残る術はあるのか。

 「さよなら高田総統」と銘打ったハッスル・エイド。看板役者の引退という最大の仕掛けを用い、さらには大会前に”竹内力参戦”をうたうなど、ハッスル得意の「芸能人参戦ネタ」で集客に尽力したが、フタを開ければ主催者発表で満員とは言い難い8126人の客入り。ハッスル最大の祭典も空席が目立つ粗末な興行に終わった。

 劇中では、高田総統が凶弾に倒れて人気の“総統劇場”が終えん、さらにはボノくんも父グレート・ムタそっくりのグレート・ボノとなって魔界に旅立ち、看板役者がそろって舞台を去るショッキングな結末。

 かつては1万超のさいたまスーパーアリーナで興行していたハッスルも、いまや高田総統引退という“最終手段”を使っても両国を超満員にできないのが現状で、次なるサプライズや新機軸を打ち出せなければ客離れも時間の問題といえる。
 集客だけをとってもエンタメプロレスの限界が如実に現れた。エンタメプロレスの世界最高峰「WWE」も先の日本興行で大コケしており、ここのところエンターテインメント性の強いプロレスが日本で苦戦しているのは紛れもない事実。
 一方、それらとは対極にあるストロングスタイルの新日本プロレスが、1・4東京ドーム大会からわずか1カ月後に開催した2・15両国で9300人超満員を記録しているところからしても、いまやエンタメプロレスより正統派でリアルなプロレスが息を吹き返しているのは歴然だ。
 ファイティング・オペラ苦戦の一方、この日は光明が差す場面もあった。20年ぶりに日本マットで最凶タッグを結成したアブドーラ・ザ・ブッチャーとタイガー・ジェット・シンの“最凶タッグ”が、HG&RGの素人相手に大血戦を演じ、2大レジェンドヒールが会場内をかっ歩すると、この日一番の歓声とどよめき。ハッスルではファイティング・オペラとあって大半が演出されている分、リアリティのある攻防こそが、オールドファンのみならずハッスルファンを盛り立てることに繋がっている。
 ファイティング・オペラに突きつけられた現実と限界。旗揚げから5年半、ハッスルは過渡期を迎えている。今後の成り行きが注目される。

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