メジャー連合の3団体が協調路線をより強固なものにした。ノア、新日本、全日本は、今年に入り水面下で試合出場に必要なライセンス制度を導入する方針で合同会議を実施。これまで2回の話し合いが行われていた。
本来であれば6月下旬に第3回を予定していたが、13日に三沢光晴さんが急死したことで、スケジュールの見直しを図った。その後、3団体の首脳は馳浩衆議院議員が中心となって自民党本部で行われた文部科学部会と文教制度調査会に出席し、ライセンス発行の意思を再確認。協調路線を敷いていた。
この日の会合にはノアの仲田龍相談役、新日本の菅林直樹社長、山本小鉄相談役、全日本の内田雅之取締役が出席。11月に記者会見を開き、ライセンス発行を目指すことが話し合われた。
新日本の山本小鉄相談役はライセンス発行の狙いについて「今はちょっとでも練習すれば、会社員でもプロレスラーとして肩書きがついてしまう。プロレスラーというのは、(人一倍練習して)汗水を流すべき人間。三沢さんが(プロレス界に)警笛を鳴らしてくれんじゃないか」と説明。ライセンスを発行することでプロレスラーとしての線引きをより明確にするものという。
山本氏によれば、ライセンスは各団体ごとに発行し、現在参戦している選手は定期的な健康診断を受診し、許可が下りた選手が出場可能になる。期限は1年間ごとに更新される予定。新たに入団する選手は、各団体の入団テストを通過し、練習を積んだ上で発行されるという。
今後は、各団体のリングドクターなどが集まり、現場レベルでの話し合いなど、最終調整が必要となってくる。
「ケガを隠している人は出さないよう各団体が目を光らせて。ああいう事故がないように」(山本氏)選手の命を守るため。さらにプロレス界の発展のため。3団体の合同船は再び進み始めた。