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よこすか開国花火大会2025が中止 トランプ大統領の米国内の政治対立が横須賀基地にまで波及

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よこすか開国花火大会2025の公式ホームページより

5日に予定されていた「よこすか開国花火大会2025」が中止となった。同時開催の予定だった「日米親善ヨコスカフレンドシップデー2025」が中止となったのが主な原因だ。2日放送のテレビ東京系「ワールドビジネスサテライト」で解説した。

日米親善ヨコスカフレンドシップデー2025は、米海軍横須賀基地の一部を開放して行われるイベントで、同基地の一般公開は、毎年春と秋の2回行われている。艦船の見学やバンド演奏、アメリカンフードの販売などが人気で、昨年秋は約5万3000人の人出でにぎわった。

今回、この催しが中止となったのは、「米連邦政府の予算が1日に失効し、政府機関の一部閉鎖を受けての処置」とのことだ。アメリカでは与野党の対立から予算協議が難航していた。先月、米議会下院が10月1日から11月21日までの予算案を可決したが、上院では採決できず、10月1日に予算が失効、政府の一部閉鎖が始まった。本国の政治のゴタゴタが、海の向こうはるかかなたから横須賀基地にまで飛び火した格好だ。

では、なぜ花火大会まで中止になるのか。警備計画上、今回の花火大会の来場者数は約19万人を見込んでおり、そのうち約半数が米海軍横須賀基地内での観覧者と想定していたためだ。横須賀市観光協会は米海軍横須賀基地からの連絡を受け、他の観覧場所の検討なども行ったが、この規模の観覧場所の確保ができなかったと発表している。

イベントの中止は横須賀の地域経済にも影響を与えている。番組では飲食店などを取材、米軍の放出品を扱う店は「(客入りが)普段の週末とは全然違う。倍とか3倍とかになるので残念」と話す。
アメリカの会計年度は10月1日から始まるのだが、予算案はそれまでに成立させなければならなかった。しかし、共和党と民主党で折り合いがつかなかった。

政府の当面の運営資金を確保する共和党の「つなぎ予算」案に対して、民主党が医療保険補助の延長などを要求していたが、共和党が譲歩せず法案が否決されて予算切れとなった。1日から政府機関の一部閉鎖が始まり、7年ぶりの閉鎖で約75万人の職員が自宅待機となっている。両党に責任があるのは間違いないが、来年の中間選挙をにらみ、民主党に政治的な打撃を与えようとするトランプ大統領の意思が指摘されている。

アメリカ大使館公式Xでは、「米連邦政府の予算失効のため、このアカウントの定期更新を中断しております」と発表。「緊急時の安全および保安に関する情報を除き、完全に業務が再開されるまで更新はいたしません。どうぞご了承ください」とした上で、米政府の閉鎖期間の対応について「現時点では、米国内および米国大使館・領事館における旅券・ビザ関連の予約済みサービスは、状況が許す限り、予算失効期間中も継続されます」としている。

米連邦政府予算を巡るゴタゴタは、アメリカ人だけでなく日本人にも影響を及ぼしている。

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