花火大会は現場への誘導や安全確保の観点から警備員の人件費、物価高による運営コストの増大、花火費用など運営や大会維持にかなりのコストが必要となる。大会を継続するために、有料ゾーンを設ける大会が増えてきている。
もちろん、有料ゾーンができることでのメリットもある。他の場所より眺めが良かったり、高い席にすると人だかりから離れのんびりした空間でゆったり鑑賞できる。大会にもよるが、最高級席にソファーやテーブルが用意されているところもあるようだ。
デメリットは近所の人たちだろう。それまでは苦労なく場所の確保やいい観覧場所があっても、有料席の設置で視界や場所がなくなったりする。さらには、地元に住んでいても、有料席の出現で見ることができなくなることもある。
ネット上では、「金を払っても見たい、という人に有料座席を提供することは、満足度にもつながるよい打ち手」「令和の時代において、相応しいやり方」「花火自体の値上げも行われており、規模も小さくなり始めている。そういう意味では、観覧者がお金を払うことで大会の規模の維持・拡大が重要」と理解の声が上がっている。
一方で「花火を見るのに金を払って場所を確保するとかバ●じゃない」「私は無料立ち見派です」「祭りとか花火なんて、貧乏人の楽しみみたいなのが起源のはずなのに、金持ちのためのイベントになってしまったな」といった声も上がっている。
昔は、花火大会の会場に行くまでワクワクした記憶がある。その頃は人込みもとくに気にならなかった。いまは人込みを流れに乗って移動することや大勢の人がいることにわずらわしさを感じてしまう。そういう意味で有料席のニーズはあるだろう。文化や大会の維持・継続という意味でも有料席ができるのは仕方がないことだと思う。できれば、転売がないよう、値段も抑えて八方丸く収まるような大会としてほしいが。