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横綱・白鵬は本当に強い? データに見る横綱・大関の真の実力

 大相撲秋場所(9月11日〜25日=両国国技館)は横綱・白鵬(宮城野)が13勝2敗の成績で、2場所ぶり20度目の優勝を果たした。関脇・琴奨菊(佐渡ヶ嶽)は12勝3敗の好成績で大関昇進を決め、野球賭博問題で解雇された琴光喜以来、4年ぶりの日本人大関の誕生となった。また、“白鵬キラー”として、かねてガチンコ力士と定評があった関脇・稀勢の里(鳴戸)も、12勝3敗で来場所(11月=福岡)での大関獲りに望みをつないだ。

 今年初場所(1月=国技館)後に八百長問題が発覚し、3月の春場所(大阪)は中止となり、八百長関与者を処分して、5月は技量審査場所(国技館)として再開。7月の夏場所(名古屋)より通常開催となった大相撲。やはり、気になるのは各力士のガチンコでの実力だ。

 そこで、ガチンコオンリーとなった5月場所以降に在籍した1横綱、4大関の成績を、八百長も混在した時期と比較してみた。データを集計したのは、元横綱・朝青龍が引退した後の昨年3月場所から、今年1月場所までの1年間6場所。三役以上でクロ認定された力士はいなかったが、一部メディアで八百長がとりざたされた横綱、大関も多かった。ここでは、正確なデータを出すため、途中休場した場合の不戦敗は除いています。

 まず、横綱・白鵬ですが、再開後の3場所中2場所で優勝を果たし、ガチンコでも強かったことを証明しています。しかし、事件発覚前は4場所連続全勝優勝という驚異的な成績を挙げるなどで、88勝2敗(勝率.918)。再開後は38勝7敗(勝率.844)で、優勝はしていますが、勝率はかなり落としています。しかしながら、この成績は横綱として合格点。仮に白鵬が過去に八百長にかかわっていたとしても、ガチンコで強いのは間違いありません。

 再開後、飛躍的に勝率が上がったのが、夏場所を制した大関・日馬富士(伊勢ヶ浜)。事件発覚前は45勝33敗((勝率.577)だったものが、再開後には32勝13敗(勝率.711)で、大きく勝率をアップさせました。秋場所は綱獲りのプレッシャーからか8勝7敗とふるいませんでしたが、このデータが確かなら、来場所以降に期待がもてます。

 逆に、勝率をガタ落ちさせたのが大関・琴欧洲(佐渡ヶ嶽)。彼については、リアルライブでも報じましたが、事件発覚前、57勝33敗(勝率.633)だった成績は、再開後13勝18敗(勝率.419)と惨たんたるものです。5月場所と先の秋場所はヒザ、ヒジの故障のため途中休場しました。黒星先行は体調の問題との言い訳もできるでしょうが、ケガの程度は軽症。今後、よほど巻き返しを図らないと“八百長疑惑”は付いて回るでしょう。

 一方、安定した成績を残しているのが大関・把瑠都(尾上=昨年3月場所までは関脇)です。事件発覚前、61勝29敗(勝率.678)だった勝率は、再開後31勝14敗(勝率.689)と、ほぼ変わりがありません。再開後は全大関の中で唯一3場所連続2ケタ勝利を挙げており、今後の精進次第では、上も狙える実力を兼ねそろえているといえるでしょう。

 最後に7月場所途中で引退した元大関・魁皇(友綱=現浅香山親方)。事件発覚前は52勝33敗(勝率.612)でしたが、再開後は12勝13敗(勝率.480)。ただ、引退間際は満身創いで、体力の衰えもあり、このデータはあまり参考にはならないでしょう。

 ガチンコオンリーとなって成績を上げた力士もいれば、下げた力士もいます。成績が変わらない力士もいます。このデータを参考にして、来場所相撲観戦してみるのもいいのではないでしょうか。
(落合一郎)

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