新日本
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スポーツ 2019年04月02日 17時40分
ハルク・ホーガンの弟分、“ザ・バーバー”ブルータス・ビーフケーキがWWE殿堂入り!
世界最大のプロレス団体WWEは日本時間2日、ワシントンD.C.のキャピタル・ワン・アリーナで主力ブランドのロウを開催した。 世界最大のプロレスイベント『レッスルマニア35』まで1週間弱。その前夜祭として位置づけられている殿堂入りセレモニー『WWEホール・オブ・フェーム2019』に向けて、WWE殿堂に入るのが誰になるのか注目されていた。既にD-ジェネレーションX、ホンキー・トンク・マン、トリー・ウィルソン、ハーレム・ヒート、ハート・ファウンデーション、スー・エイチスン(アルティメット・ウォリアー・アワード)の6組が発表されていたが、新たに“ザ・バーバー”ブルータス・ビーフケーキの殿堂入りが発表された。 ビーフケーキがWWEに登場したのは1984年。翌年にはグレッグ・バレンタインとのタッグ、ザ・ドリーム・チームでWWE世界タッグ王座を獲得。1987年の『レッスルマニア3』のロディ・パイパー対アドリアン・アドニスの髪切りマッチに勝ち、アドニスの髪を切ったことから「ザ・バーバー(散髪屋)」のニックネームが付くと、その後も大バサミを持ったパフォーマンスで活躍した。 1978年にデビューしたビーフケーキは、“超人”ハルク・ホーガンの弟という“設定”で活動。日本のメディアも当時は“ホーガンの弟”と紹介していた。1982年には“ホーガンの弟”エド・レスリーのリングネームで新日本プロレスに初来日。しかし、ホーガンの弟ではあったが、当時日本陣営(現在の本隊)に属していたホーガンと新日本マットでは対立した。これはビーフケーキのアイデアだったようだが、その後、ホーガンがアントニオ猪木氏を倒し、世界のスーパースターに飛躍したことを考えると、ホーガンと兄弟タッグを結成した方が日本でも人気が出たのは間違いない。 1984年にホーガンの後を追ってWWE入りし、リングネームをブルータス・ビーフケーキに改名。1990年代前半にホーガンがWWE世界ヘビー級王者にもかかわらず、新日本プロレスと複数試合契約を結ぶと、マネージャーのジミー・ハートとともに“バーター”で再来日。目立ったマッチメイクはされなかったが、大きなハサミは持参していた。1994年にはホーガンとともにWCWへ移籍。その後もホーガンの“弟分”として行動をともにしている。近年でもインディー団体にスポット参戦しており、オールドファンを喜ばせている。 『WWEホール・オブ・フェーム2019』は、日本時間7日、ニューヨーク州ブルックリンのバークレイズ・センターから世界配信される。文 / どら増田写真 / ©2019 WWE, Inc. All Rights Reserved.
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スポーツ 2019年04月01日 21時10分
【追悼】「北尾さんがいなければ僕は…」“プロレスラー”北尾光司さん逝去に弟子の望月成晃、高田延彦氏が悼む
元大相撲の横綱、双羽黒こと北尾光司さんが2月10日、腎不全により亡くなられていたことがわかった。55歳の若さだった。ここではプロレスラー時代の北尾さんを振り返るとともに、レスラー時代に北尾さんとゆかりがあった人物の追悼コメントを掲載したい。 1990年2月10日。この日は北尾さんがプロレスデビューを飾った日だった。横綱からプロレスラーになったのは、故・輪島大士さんに続いて2人目。その後、現在欠場中の曙が3人目のプロレスラーとなったが、横綱まで登りつめてプロレスに転向したのはこの3人しかいない。北尾さんは新日本プロレスのオファーを受け、『'90スーパーファイトIN闘強導夢』のセミファイナルで、クラッシャー・バンバン・ビガロを相手にデビューを飾り、ギロチンドロップでフォール勝ち。新日本にとって2回目の東京ドーム大会で、セミファイナルの破格なデビュー戦。入場テーマ曲はデーモン閣下がオリジナル曲を書き下ろし、デビューまでの指導は“鉄人”ルー・テーズが行った。この大会は直前でトラブルがあり、急遽、故・ジャイアント馬場さんが、全日本プロレスの所属選手と、スタン・ハンセンを新日本に貸し出したことから、全日本のファンも大挙として来場。デビュー前の言動や、相撲界の離れ方が悪かったこともあり、カード発表の段階から大ブーイングが発生。試合も終始ビガロコールが起こるなど、北尾さんにとっては気の毒なデビュー戦だった。しかし、同大会がゴールデンタイムで放映されると、最高視聴率は20%を超えており、世間的な注目度が高かったことが窺える。ちなみに、アントニオ猪木氏の「1、2、3、ダァー」はこの日のメインイベント終了後に初披露されるなど、ドーム大会史上最高興行として、今でも語り継がれる大会となっている。 その後も、北尾さんのビッグマウスは『徹子の部屋』(テレビ朝日系)など、プロレスメディア以外でも見られるようになり、新日本内でも孤立していくが、田中ケロ・リングアナウンサー(当時)は「北尾さんが亡くなっておられました。新日本時代、悪い印象ないんですよ。長州さんと揉めた時もホテルの部屋まで話にいきましたが、ちゃんと話せば、お互いわかるんちゃうかって思った気がするなあ。めちゃくちゃ恵まれた体格に甘えちゃってる感じがあったんで、もったいないなぁと。早すぎますよ」とツイッターで悪い印象がなかったことを明らかにしながら、早すぎる死を悔やんでいる。田中リングアナが書いているように、当時の現場監督だった長州力と衝突したことから、新日本を離れ、メガネスーパーが同年に旗揚げした新団体SWSへ。大相撲の先輩である天龍源一郎氏を慕って入団となった。天龍氏とは憧れだったWWF(WWE)のリングにも上がっている。だが、ここでもジョン・テンタ(元大相撲力士)を相手に不可解な反則負けを喫した上に、暴言を吐いたことから解雇されてしまう。 新日本、SWSと続けて解雇されてしまった北尾さんは、総合格闘家への転身を模索。そこで声をかけたのがUWFインターナショナルだ。1992年10月に高田延彦(現RIZIN統括本部長)氏との『格闘技世界一決定戦』が実現。この試合で北尾さんは高田氏のハイキックにKOされてしまい、高田氏が最強神話を築くキッカケになる試合となった。高田氏は自身のインスタグラムを更新し、「元横綱の北尾光司さんが亡くなったとの一報を聞いて茫然とした。あの北尾光司がまさか55歳の若さで逝ってしまうなんて今でも信じられない気持ちだ。いつか再会して言葉を交わしたいと思っていたが叶わなかった。本当に残念でならない。心よりご冥福を祈ります」とお悔やみの言葉を送った。 1994年には格闘技塾、北尾道場(後の武輝道場)を設立。再び天龍氏のもとに戻り、WARに参戦。この時、北尾さんに弟子入りしたのが、ドラゴンゲートの岡村隆志前社長、望月成晃、フリーのTARUなどがいる。望月はプロレスリング・ノアの試合前に訃報を知ったそうで、「試合直前に知りました 北尾さんは引退されてから、プロレス界とはほぼ断絶されていたので、僕もお会いする事はありませんでした ただ一つ…間違いなく言えるのは、北尾さんがいなければ、僕はプロレスラーになれなかったという事です 心よりご冥福をお祈りいたします 合掌」とツイッターに悼む言葉を綴った。高田対北尾を見てプロレスラーを目指した望月にとってはショックが大きかったようだ。 その後はPRIDEやUFCなど総合格闘技での活動が目立ち、高田対ヒクソン・グレイシーが行われた1997年10月の『PRIDE.1』東京ドーム大会では、ネイサン・ジョーンズを相手に総合初勝利。この時の喜び方は凄まじく、今でも鮮明に覚えている。1998年、全日本の東京ドーム大会で田上明戦が発表されるもこの試合は中止に。理由は明らかにされていない。同年7月18日にSWS、WARで一緒だった、北原光騎氏が主宰するキャプチャー新宿ACBホール大会での『地下室プロレス』で北原氏を相手に引退試合、10月11日の『PRIDE.4』東京ドーム大会で引退セレモニーを開催し、マット界から完全に離れた。 プロレスラーとしては早すぎた逸材と評価する声も多く、実際、ビガロ、ビッグバン・ベイダー、スティーブ・ウイリアムスといったスーパーヘビー級の外国人選手と対峙しても見劣りはしなかったし、新人とは思えぬほど、肝が座っていた。最初の過度な売り出しが、本人の勘違いを招き、最後まで尾を引いてしまったのは残念でならない。 和製ハルク・ホーガンを目指したプロレスラー北尾光司は、平成を全うして天国へ旅立っていった。 合掌。文・写真 / どら増田 ※文中一部敬称略
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スポーツ 2019年03月27日 21時40分
技論争を伝える側から考える 80年代「延髄斬り」を猪木氏以外に使わなかった古舘アナ
元女子プロレスラーの豊田真奈美さんが22日にツイッターで発信した内容がプロレスファンや関係者、そして現役、OBレスラーの間で話題になっている。 「誰?ビー・プレストリーって?決め技がジャパニーズオーシャンサイクロンスープレックスね…女子には藤本つかさ 男子には日高郁人 勝手に使わないで貰いたい」 豊田さんは現役時代フィニッシュホールドとしてジャパニーズ・オーシャン・サイクロン・スープレックスを使っていた。21日に行われた女子プロレス団体スターダム大阪・世界館大会で、外国人選手のビー・プレストリーが豊田さんがの技を“無断使用”したことに苦言を呈したのだ。 「技を譲る」という文化は豊田さんが所属していた全日本女子プロレスから派生したもの。豊田さんは一昨年の引退ロードにおいて、技の継承者として藤本らの名前を挙げていた。現在はタレントとして活躍している北斗晶も引退する際、現役時代の必殺技・ノーザンライトボムを長与千種に継承したが、長与は「北斗から受け継いだ大切な必殺技を使うほどの相手がいない。使うのなら北斗に使いたかった。大切なものはなかなか出せない」と現在まで使用していない。 この論争に正解はないと思っているが、男子のプロレスしか見ないファンは違和感を覚えたのではないだろうか。実は男子の世界でも本家に「許可」をもらっている選手が多いのだが、あまり明らかにされていない。 しかし、リングには上がらないものの、テレビの実況席からこれを貫いた人物がいる。1980年代、テレビ朝日系列『ワールドプロレスリング』で新日本プロレスの実況を務めた古舘伊知郎アナウンサーだ。数多くの名言を残しているが、アントニオ猪木氏の必殺技、延髄斬りのフレーズは猪木が使った時にしか発していない。これは「延髄斬りは猪木さんにしかできない技」という古舘アナのこだわりで、藤波辰巳(当時)や外国人選手が同じ形で蹴りを放っても「ジャンピングハイキック」と最後まで言い続け、「延髄斬り」イコール猪木氏のイメージをファンに植えつけたのだ。 藤波は師匠である猪木氏との対戦前「猪木さんの技は全部使える」とコメントしていたが、古舘アナだけは「延髄斬りは使えない」と思い、実況をしていたのは間違いないだろう。今話題となっている論争について古舘アナが見たらどう感じるのだろうか? かつて新日本の選手が使っている技を、全日本プロレスの選手が使った際に日本テレビのアナウンサーが焦ったという話もあり、われわれ報道陣もフィニッシュホールドを本部席に確認しに行くと「え?あの技じゃないの?」なんてことはよくあること。アナウンサーは瞬時に考えなければならないので大変な作業だ。アメリカWWEでは開発した選手を技名にして実況している。このスタイルが一番スマートではないかと、伝える側の一人としては感じている。文 / どら増田写真 / ©︎H.J.T.Production
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スポーツ 2019年03月27日 06時00分
新日本初のMSG大会全カード決定! 内藤対飯伏、ザック対棚橋、スターダム岩谷も参戦
日本時間4月7日、新日本プロレスがアメリカROHとの合同興行として初進出する『G1 SUPERCARD』アメリカ、ニューヨーク、マディソン・スクエア・ガーデン(MSG)大会の全対戦カードが決定した。 新日本がWWE(WWWF、WWF)と提携していた1970年代後半から80年代前半にかけて、新日本の選手がWWEのMSG定期戦などに上がっていた。だが、新日本が共催とはいえMSGで大会を開催するのは初めて。チケットはアメリカにおいて近年“ニュージャパン”人気が急騰していることもあり、発売と同時にほぼ完売したというのだから驚きだ。翌日にはWWEが世界最大のプロレスイベント『レッスルマニア35』をニュージャージー州イーストラザフォードのメットライフ・スタジアムで開催するとあって、今年の『レッスルマニア』ウィークに全世界のプロレスファンの注目が集まるのは間違いないだろう。 第0試合では、1分時間差バトルロイヤルHONORランボーマッチの開催が決定。1.4東京ドームの恒例だったニュージャパンランボーと同様、本戦に出場しない新日本とROHの選手が大量に出場することが予想される。既に今大会への出場を志願していた獣神サンダー・ライガーの参戦が発表された。ライガーは今大会に出場する全選手の中でアメリカでの知名度が最も高い“世界の”レジェンド。来年1月での引退を表明した。ライガー目当てのファンにはしっかりと目に焼きつけてもらいたい。 第1試合はNEVER無差別級王者ウィル・オスプレイが、ROH世界TV王者ジェフ・コブとダブルタイトルマッチ。既にジュニアヘビー級の域を超えたオスプレイが、スーパーヘビー級のコブとのシングルマッチで記念すべきMSG大会の幕を開ける。オスプレイには次期挑戦者としてタイチが名乗り上げており、体格差はあれども負けられないところ。コブもアメリカのリングでタイトルを失うわけにはいかない。激戦必至だ。 第2試合ではダルトン・キャッスルとルーシュによるROH対CMLLの米墨対決。第3試合にはROHの女子ブランド・WOHの世界王者の岩谷麻優(スターダム)が参戦。ケリー・クレインを相手に防衛戦を行う。女子選手もWWEに参戦しなければMSGのリングに上がる機会はないだけに岩谷は大きなチャンスを手に入れた。第4試合はROHのブリー・レイNYCストリートファイトオープンチャレンジマッチ。第5試合はIWGPジュニアヘビー級選手権試合だ。王者の石森太二が、ROHのバンディード、CMLLのドラゴン・リーを挑戦者に迎えて3WAYマッチを行う。 後半の第6試合は、第一弾決定カードだったIWGPタッグとROH世界タッグのダブルタイトルマッチ。ROH世界タッグ王座の移動に伴い、IWGPタッグ王者組のタマ・トンガ&タンガ・ロア、ROH世界タッグ王者組のPCO&ブロディ・キングに、EVIL&SANADA、ブリスコブラザーズが4WAYで対決する。勝てば日米のタッグタイトルを総取りでき、挑戦者組にとっては願ってもないチャンスとなる。 第7試合ではブリティッシュヘビー級王者のザック・セイバーJr.が、棚橋弘至と防衛戦を行う。『ニュージャパンカップ2019』で対戦した際、棚橋に敗れたザックは激怒し、マネージャーのTAKAみちのくは「しかるべき舞台で決着をつける」と予告していた。棚橋にとってザックは苦手なタイプではあるが、タイトルコレクターの顔を持つだけに、ブリティッシュヘビー級王座をMSGの舞台で、“あの技”で獲りたいと思っているだろう。歴史は繰り返すのか注目だ。 第8試合では半ば内藤哲也が逆指名した形で、飯伏幸太とのIWGPインターコンチネンタル選手権試合が実現。こちらもザック対棚橋と同じく『ニュージャパンカップ2019』の再戦となる。現在進行形の日本人対決がMSGで行われるのはとても興味深いこと。女子では過去にクラッシュギャルズと極悪同盟による日本人対決がMSGで行われているが、男子では初ではないだろうか。内藤と飯伏には世界のファンが釘づけになるような試合を見せつけてほしい。 ダブルメインイベント第1試合はROH世界選手権試合。王者のジェイ・リーサルがマット・テイヴェン、マーティー・スカルを挑戦者に迎え、3WAYラダーマッチを行う。天井から吊されたベルトを取った選手が勝利となる。 ダブルメインイベント第2試合はIWGPヘビー級選手権試合。王者のジェイ・ホワイトにオカダ・カズチカが挑戦する。オカダは故・ジャイアント馬場さん、引退されたキラー・カーンさんに続いて、MSGのメインイベントに立つ日本人3人目の選手となる。ニューヨーク、マンハッタンのど真ん中で“カネの雨”を降らせることができるのか?それともジェイが阻むのか?両選手が持ち得る全てをぶつけ合う試合が見られるはずだ。 当日はツイッターの世界のトレンドに「njpw」や「njmsg」が並ぶ可能性は十分。日本では桜が満開の時期に“ニュージャパン”ブランドが海を渡る。取材・文・写真 / どら増田
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スポーツ 2019年03月26日 22時30分
プロレスラー世界遺産 伝説のチャンピオンから未知なる強豪まで── 「アドリアン・アドニス」日米で異なった “暴走狼”のキャラ設定
日本においてはシングルプレーヤーとしてよりも、タッグで暴れまわった印象が強いアドリアン・アドニス。コーナーポストからのツープラトン攻撃の先駆者であり、以後、多くのタッグチームがこれを真似ている。キャリア後年にはなぜか“太ったおかまキャラ”に転向し、そちらも米マット界で好評を博したものだった。※ ※ ※ 本場アメリカのプロレス界を見たときに、今ひとつピンとこないと感じたことはないだろうか。 例えば、ハリー・レイスが“ハンサム”の愛称で呼ばれること。日本では美獣と訳されていたが「あのいかつい顔のどこがハンサムなんだ」と感じるファンはきっと少なくないはずだ。 「実物と真逆のニックネームを付けるというのは、かつてのアメリカンギャングの流儀を真似たもので、痩せっぽちの構成員を“ファットボーイ”と呼ぶような一種の洒落がよくあったのです」(プロレスライター) 言われてみれば「なるほど」だが、日本人からするとすぐには理解しにくい。 「ダスティ・ローデスが人気を博して“アメリカンドリーム”と呼ばれたのも、ゴージャスな衣装で南部なまりのマイクアピールをしてみたり、ラフファイトにコミカルな動きを混ぜたり、いちいち米国人にとってツボだったからなのですが、やはり日本人には分かりづらいところでしょう」(同) ローデスに関しては、名前の読み方からして本国とは異なる。その英語表記は「Rhodes」でこれは近鉄や巨人に在籍したタフィ・ローズと同じものであり、正しくは「ダスティ・ローズ」と呼ぶべきなのだが、なぜか日本ではローデスで定着している。 同様に発音と呼び名が異なる1人にアドリアン・アドニスがいる。 アドリアンの英語表記は「Adrian」で、発音としては「エイドリアン」となる。これは映画『ロッキー』のヒロインの名前として日本でもなじみがあり(エイドリアンは英語圏では男女ともに使われる名前)、これにならって「エイドリアン・アドニス」の方がむしろ親しみやすそうなものだが、これまたアドリアンで定着している。 1982年の新日本プロレス初参戦時には、鋲の付いた黒い革ジャンスタイルから暴走族を連想されて“暴走狼”と呼ばれたが、これもまた本国での実情とは異なるのだという。 「実際のところは70年代後半からニューヨークで起きた、ハードゲイ・ムーブメントのギミックだったようです」(同) なお、日本でハードゲイ=レザーファッション(革ジャン)のイメージが一般に広まったのは、それから約20年後、芸人のレイザーラモンHGがテレビに出始めた’05年あたりのことである。 そもそもアドニスが本名の「キース・フランク」からリングネームを改めたのは’78年のことで、その名はギリシャ神話の美少年からとったもの。男女共用のエイドリアンというあたりからも、ゲイを意識したものである可能性は高そうだ。 「ちなみにアドニスの名付け親は、当時の大物プロモーターであるジム・バーネット。後年には同性愛者であることをカミングアウトしていて、かつてお気に入りのジャック・ブリスコをNWA王者にねじ込んだとの噂もある人物です」(同)★新たなスタイルを模索中に早世 ボブ・オートン・ジュニアとのマンハッタン・コンビやディック・マードックとのタッグでの“陽気なラフファイター”のイメージが強いが、改めてその顔を見ればかなりの美形であり、得意技のマンハッタン・ドロップ(正面からのアトミック・ドロップ)も、金的を狙うあたりはゲイギミックに由来するものといわれれば、そう見えてくる。 アメリカでブレークしたジェシー・ベンチュラ(のちのミネソタ州知事)とのタッグチームも、着飾ったド派手なベンチュラと皮ジャンのアドニスとの組み合わせは“女装家とハードゲイ”ということだったか。 80年代の後半からWWF(現WWE)において、ピンクのタイツに厚化粧の太ったおかまキャラを演じ始めたのを見て、「あのアドニスにそんなことをさせるなんて、だからアメプロはダメなんだ」と憤った日本のファンは少なくないが、アメリカマット界においてはさほど不自然なキャラ変更ではなかったのかもしれない。 もっとも実際のアドニスは妻子持ちで、その素顔は不良少年がそのまま大人になったようだったという。 当人もこうしたギミックには嫌気がさしていたらしく、’87年にWWFを退団した翌年、新日に久々の参戦を果たしたときには、かつての革ジャンこそ羽織っていたが、おかまキャラはすっかり影を潜めていた。 当時、アドニスは34歳。心機一転、新たなプロレス人生を歩むため自動車でカナダ遠征へ向かう際、山道に飛び出してきたヘラジカを避けようとして、車ごと湖に転落。新たなスタイルを披露することは永遠になくなってしまった…。アドリアン・アドニス***************************************PROFILE●1953年9月15日〜1988年7月4日。アメリカ合衆国ニューヨーク州出身。 身長185㎝、体重127㎏。得意技/マンハッタン・ドロップ、ダイビング・エルボー・ドロップ。 文・脇本深八(元スポーツ紙記者)
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スポーツ 2019年03月26日 21時10分
ハート・ファウンデーションが殿堂入り!今年のレッスルマニアは女子が初メイン
世界最大のプロレス団体WWEは日本時間26日、主力ブランドのロウを開催した。 今週のロウでは、80年代にWWEのタッグ戦線をにぎわせたユニット、ハート・ファウンデーションのWWE殿堂入りが発表された。2019年度の殿堂者はD-ジェネレーションX、ホンキー・トンク・マン、トリー・ウィルソン、ハーレム・ヒート、スー・エイチスン(ウォリアー・アワード)に続き6組目となる。 2006年にシングルプレーヤーとしてWWE殿堂入りを果たしているブレット・ハートはハート・ファウンデーションの一員として再び殿堂入りした。ブレット・ハートと義兄のジム・ナイドハートは1985年にハート・ファウンデーションを結成。ジミー・ハートがマネージャーを務め、1987年にはダイナマイト・キッド&デイビーボーイ・スミスのブリティッシュ・ブルドッグスを破り、WWE世界タッグ王座を獲得。1990年のPPV『サマースラム』ではデモリッションとの3本勝負に勝利して、2度目のタッグ王座を獲得した。 ジム・ナイドハートはWCWに移籍後、新日本プロレスにも参戦しており、1992年に『G1クライマックス』(トーナメント1回戦敗退)と、ミング(キング・.ハク)とのタッグで『SGタッグリーグ』に出場している。 殿堂入りセレモニー『WWEホール・オブ・フェーム2019』は、日本時間4月7日にニューヨーク州ブルックリンのバークレイズ・センターで開催され世界配信される。追加発表に期待したい。 今年の『レッスルマニア35』はレッスルマニア史上初めて、メインを女子の試合が務めることが決定した。WWEは昨年、女子だけのPPVも成功させている。今回のメイン抜擢はこの成功が大きな後押しをしたものと予想される。 メインで行われるロウ女子選手権試合では、チャンピオンのロンダ・ラウジーにベッキー・リンチ、シャーロット・フレアーが3WAY形式で挑戦するカードが決定している。この日は、3選手が試合時間を競うビート・ザ・クロック・チャレンジを開催。3人がライオット・スクワッドの各メンバーと対戦した。 サラ・ローガンと対戦したロンダは逃げ回るサラを捕まえると、アームバーで沈めて85秒殺。続けてルビー・ライオットと対戦したシャーロットはフィギュアエイトを決めたが85秒を超えてしまったためロンダに敗戦。これに逆ギレしたシャーロットは試合を控えるベッキーにビックブーツを放った。ダメージを負ったベッキーは対戦したリブ・モーガンに攻め込まれたが、隙を突いたジャックナイフホールドで丸め込んで3カウント。ベッキーはロンダを7秒上回る78秒の最速勝利だった。間接的な前哨戦は一番不利な状況だったベッキーが勝利を収めている。 『レッスルマニア35』は日本時間4月8日にニュージャージー州イーストラザフォードのメットライフ・スタジアムで開催され、こちらも世界配信される。文 / どら増田写真 / ©2019 WWE, Inc. All Rights Reserved.
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スポーツ 2019年03月26日 06時00分
新日本NJCはオカダ・カズチカが優勝!MSG大会でジェイ・ホワイトのIWGP王座に挑戦
新日本プロレス『ニュージャパンカップ2019』▽23日、24日 新潟・アオーレ長岡 国内外のプロレスラー32選手が参加した新日本プロレス、春の最強戦士決定トーナメント『ニュージャパンカップ2019』(NJC)準決勝が23日、決勝戦が24日、新潟・アオーレ長岡で開催された。 23日の準決勝では、セミファイナルでオカダ・カズチカと石井智宏によるCHAOS同門対決が実現。過去に『G1クライマックス』などで実現している同カードだが、いずれも同門対決とは思えぬ厳しい試合を繰り広げており、CHAOSが“なれ合い”のユニットではないことを両者は証明してきた。今年のNJCでは、準々決勝でもオカダ対オスプレイ、石井対YOSHI-HASHIのCHAOS対決が実現しており、どちらの試合も敗者が勝者にダメージを与えるような激しい試合をして見せた。距離を取る試合スタイルを好むオカダにペースを握らせまいと、石井は逆水平チョップやヘッドバッド、ラリアットなど打撃を連発し、オカダに距離を取らせない。しかし、オカダも石井の闘い方を読み切ると、最後は垂直落下式ブレーンバスターをツームストンパイルドライバーの形で切り返し、そのままレインメーカーでカウント3。試合後、石井は決勝進出を決めたオカダと握手すると、会場からは大きな拍手がわき起こった。メインでは、前IWGPヘビー級王者の棚橋弘至が、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンのSANADAと対戦。今シリーズ、ファンから絶大な声援を送られているSANADAだが、新潟は地元とあって完全にホームなムード。逆に、棚橋にはブーイングが起こるという状態で、序盤は棚橋ペースでグラウンドの攻防を繰り広げていくが、SANADAはポイント、ポイントで、棚橋のウィークポイントである足や首にダメージを与えていく。結果的にこれが勝敗の分かれ目となり、最後はSkull Endがガッチリ決まり、「俺はタップアウトしたことがない」という棚橋がタップアウト。SANADAが決勝に進出し、最後はマイクで大会を締めている。 24日の決勝は、オカダ対SANADAの同級生対決に。準決勝と同じく、地元ファンによるSANADAへの期待度は高く、声援はSANADAの方が多い。そんな声援に後押しされるかのように、SANADAはこれまで一度も勝ったことがないオカダを相手に、グラウンドでも立体技でも堂々と張り合っていく。オカダはここぞという時にしか出さない場外へのトペコンヒーローなどを駆使して、SANADAをかく乱していこうとするが、SANADAもスワンダイブ式のミサイルキックなどを決めて、オカダを追い詰めていく。30分を超えてからは、SANADAがオカダのレインメーカーをSkull Endや、ラウンディングボディプレスで切り返しを狙うが、オカダもSANADAも決められないレベルが高い展開に、場内は大盛り上がり。最後はローリング式のレインメーカーを決めたオカダが、正調レインメーカーを放ちカウント3。今年のNJCはオカダが6年ぶり2度目の優勝を飾った。負けはしたものの、SANADAの健闘が光ったのは事実で、試合後、オカダは「IWGPヘビー級王座奪還」後すぐにSANADAと対戦することを長岡のファンに約束している。 これで、日本時間4月7日にアメリカ、ニューヨーク、マディソン・スクエア・ガーデン(MSG)大会『G1 SUPERCARD』のメインイベントで、オカダがジェイ・ホワイトが保持するIWGPヘビー級王座に挑戦することが決定した。試合後、外道とともに姿を現したジェイに挑発されたオカダだったが、「レベルが違うんだよ!」と久々に絶叫。ニューヨークで、CHAOSを裏切りバレットクラブに邪道&外道とともに入ったジェイを制裁することを宣言。今年1.4東京ドーム大会では完敗を喫しているだけに、連敗は避けられないところ。オカダ政権復活にMSGという舞台は相応しい。世界にカネの雨を降らせることが出来るか?ジェイをモンスター化してしまった責任は自分で取るしかない。文・写真 / どら増田
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スポーツ 2019年03月24日 06時00分
新日本プロレスが3年振りに新卒採用説明会を実施!約500人の学生が試合に熱狂!
新日本プロレス『2020年度新卒採用説明会』▽18日 東京・後楽園ホール 観衆 約500人 平日の朝10時30分、格闘技の聖地である後楽園ホールビルの1階に、エレベーターを待つスーツ姿の学生が長蛇の列を作っていた。ブシロードグループの新日本プロレス株式会社は、3年ぶりの新卒採用説明会を18日、東京・後楽園ホールで開いた。新日本は16、17日と同所で興行を開催しており、3日間会場を押さえていたということになる。 まず通常の大会のように、『ザ・スコアー』が流れた後に、バロン山崎がナレーションを務めるオープニング映像が流れ大いに盛り上がった。続いてタカラトミーをV字回復させた手腕を買われて、昨年就任したハロルド・ジョージ・メイ代表取締役社長兼CEOがリングに登壇。パワーポイントを後楽園ホールのスクリーンに映しながら、流暢な日本語で業務内容や今後の可能性について説明した。 3年前の説明会は学生たちが新日本を“知らない”前提で構成されていたが、この日のメイ社長は「みなさんもご存知のように」と新日本を“知っている”ことを前提に話していたのが特徴的だった。これは3年前の説明会に来場した学生のほとんどがプロレスファンだったことに加え、この3年間で新日本プロレスというブランドが広まっているという感触をメイ社長自身が感じ取っているからだろう。メイ社長は最後に「みなさんと一緒にプロレスの歴史を作っていきたい」と熱いラブコールを送っていた。関係者の話によると参加者は「3年前より多かった」という。 メイ社長と入れ替わる形で、棚橋弘至がサプライズで登場。棚橋は3年前も学生にエールを送っていたが、今回は少し長めに持論を展開すると「新日本を退団したKUSHIDAは『何をしてきたかじゃなく、これから何をしていくか』と言っていました。企業も『この人材は会社で何をしてくれるか』」を見ていると思うので、面接のときには笑顔と声のトーン、自分の志を伝えていただきたいと思います」とメッセージ。 「どれだけ偉大な過去でも未来は作れない。未来を作れるのは現在。僕は若い外国人選手に“You Are Future”、キミは未来なんだって伝えてるんですけど、ここに来ているみなさんもFuture。大変ですけど、心から応援しています。新日本プロレスに入ってくれたあかつきには、すばらしいものを一緒に作り上げていきましょう」と熱いエールを送った。最後は「会場のみなさん、愛してま〜す!」と学生と大合唱して棚橋は退場した。 後半は純粋に新日本のプロレスを楽しんでもらおうと、2試合のスペシャルマッチが組まれた。第1試合は学生と世代が近いヤングライオン(若手)の海野翔太&成田蓮対辻陽太&上村優也という好カードで会場を温めると、第2試合では、ロッキー・ロメロ&YOH&SHOのロッポンギ3Kが、金丸義信&エル・デスペラード&TAKAみちのくの鈴木軍と6人タッグマッチを敢行。鈴木軍はいつもと変わらぬ暴走ファイトを展開。これには「就活」を忘れて学生たちも大熱狂。他の新卒採用説明会では間違いなく見られない光景である。試合はロッポンギ3Kが勝利を収め、大きな歓声を浴びていた。 エンディングではロッキーが「英語を覚えてください」と英語で話すと、YOHが「今の話した言葉、入社試験に出るので」と笑いを取った。続けて「ホント今日はこの場で試合ができて、新日本プロレスを見せられて、ボクたちも誇りに思ってます。それで新日本プロレスをもっと届けいから、もっと広めたくて、もっとみんなと繋がっていたいから。だからさ、俺たちと一緒に新日本プロレスの未来をつくっていきます!」と宣言。 「きょうの会社説明会を見て、受けて、『新日本プロレスに入りたいな』と思った人?」と呼びかけると、学生が一斉に挙手。「オッ! オーケー、じゃあ、約束だよ。そんなにみんなに、明日も、いい風が吹きますように!」と学生たちにエールを送ると、最後は客席に出向き学生たちとハイタッチを交わしながら、新卒採用説明会は幕を閉じた。 参加者からは「説明が分かりやすかった」「興味を持った」「新日本を作る側に回ってみたい」という前向きな意見が多かった。新日本も年々規模が大きくなっているため、選手に限らずスタッフにも若い人材が必要な時期に差しかかっている。それだけに今回の新卒採用説明会を有意義なものにしたいという狙いがあったのは確かだ。日本のプロレス・格闘技団体でここまで大きい説明会を開けるのは新日本だけ。アメリカのWWEに次ぐ世界第2位の団体力を内外にアピールする意味でも効果はあっただろう。取材・文・写真 / どら増田
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スポーツ 2019年03月23日 06時00分
新日本NJC、棚橋対SANADA、オカダ対石井が準決勝!MSGのメインまであと3試合
新日本プロレス春の最強戦士決定トーナメント『ニュージャパンカップ2019』(NJC)は準々決勝を消化した。20日のツインメッセ静岡別館大会でオカダ・カズチカ対ウィル・オスプレイ、石井智宏対YOSHI-HASHIを開催。21日のアクトシティ浜松大会で、棚橋弘至対ザック・セイバーJr.、SANADA対コルト・カバナがそれぞれ行われた。 史上最多となる32選手が参加した今年のNJC。勝てばアメリカROHとの合同興行、『G1 SUPERCARD』のメインイベントで、ジェイ・ホワイトのIWGPヘビー級王座への挑戦権が与えられるとあって、1回戦から激闘続き。ファンの間からはNJC史上最高の大会という声も聞こえている。 CHAOS同門対決が並んだ20日の静岡大会では、石井智宏を相手にYOSHI-HASHIが今年1月の復帰以降ベストとも言えるファイトを展開。石井との打撃合戦にも引けを取らなかった。最後は垂直落下式ブレーンバスターで敗れはしたものの、今後につながる闘いを見せたと言ってもいいだろう。 メインではオカダとオスプレイが約1年ぶりのシングル対決。1年前はオカダがIWGPヘビー級王者、オスプレイはIWGPジュニアヘビー級王者だった。あれから1年が経ち、オカダはベルトを失い、オスプレイはNEVER無差別級王者としてオカダの前に立った。 オカダはジュニアに専念していたころと体重はあまり変わらないが、ヘビー級選手を次々に撃破し続けているオスプレイを相手に大苦戦。甘く見ていたわけではないだろうが、昨年の対戦時よりも“あわや”と思わせる場面も多く、オスプレイの急成長ぶりが際立っていた。試合はレインメーカーでオカダが勝利を収めたが、試合後はオスプレイに「早くヘビー級に来い!」とラブコール。次に対戦する時は違うシチュエーションになるかもしれない。 21日の浜松大会では、鈴木みのるの厳しい関節技をしのいで準々決勝に進出したSANADAが、矢野通との頭脳合戦を制したコルト・カバナと対戦。カバナのトリッキーな動きに翻弄されそうになったSANADAだが、みのる戦が自信になったのか終始落ち着いたファイトスタイルで、最後はSkull Endでカバナにギブアップ勝ち。危なげなく準決勝への進出を決めた。 メインでは棚橋が「苦手」と公言するザックと対戦。1回戦でEVIL、2回戦で飯伏幸太を破ったザックは試合の序盤から主導権を棚橋に渡さない。棚橋はザックを挑発しながら“ワンチャン”を狙う作戦に。最後はザックの一瞬の隙をついて張り手から、リバースのツイスト&シャウトを決めると、すかさずジャパニーズ・レッグロール・クラッチ・ホールドでカウント3。ザックも得意とする丸め込みで勝利を収めた。試合後ザックは大荒れ。棚橋はエアギターを披露すると、浜松のファンにNJC優勝とMSGでの王座奪回を約束して大会を締めた。 準決勝は23日、決勝は24日に新潟・アオーレ長岡でそれぞれ行われる。オカダ対石井、棚橋対SANADAともに激戦が必至だが、棚橋にとって長岡は鬼門。SANADA戦を突破すれば棚橋が優位。棚橋が準決勝で敗れると、SANADAにまだ負けたことがないオカダが、ジェイに最高の舞台でリベンジを果たす可能性が高い。MSG決勝に向けて長岡2連戦も見逃せない。取材・文・写真 / どら増田
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スポーツ 2019年03月20日 06時00分
ニュージャパンカップベスト8が決定!棚橋弘至対ザック、CHAOS対決がポイントか?
史上最多となる32選手が参加した新日本プロレス春の最強戦士決定戦『ニュージャパンカップ2019』(NJC)。17日までに2回戦を終えベスト8が出そろった。 準々決勝は20日のツインメッセ静岡大会で、棚橋弘至とザック・セイバーJr.、SANADAとコルト・カバナがそれぞれ対戦。21日のアクトシティ浜松大会ではオカダ・カズチカ対ウィル・オスプレイ、石井智宏対YOSHI-HASHIのカードとなった。 優勝して憧れのニューヨーク、マディソン・スクエア・ガーデン大会で、ジェイ・ホワイトからIWGPヘビー級王座を奪還したい棚橋に、飯伏幸太の「覚悟」をへし折った昨年のNJC覇者ザックが立ちはだかる。 このカードは昨年の決勝カード。棚橋はザックを「ああいうの苦手」と話しており、ザックの絡みつくような関節技の数々に満身創痍の棚橋の身体が悲鳴を上げてしまうのは想像がつく。「棚橋弘至のプロレスに悲壮感はいらない」と断言した棚橋にとって、ダメージを最小限にとどめた上で準決勝に進出できるかどうかは大きなポイントとなる。「頑張ってくれている身体」を信じて、棚橋は苦手なザックを乗り越えていこうという強い気持ちでこの一戦に臨む意向だ。 SANADAはROHの威信をかけて挑むカバナに足元をすくわれないように気をつけていけば準決勝進出は順当なところ。会場人気も上昇中なだけに期待したい。 もうひとつのブロックは、なんと4人全員がCHAOSのメンバーとなった。ジェイ、邪道、外道の離脱でメンバーが手薄となり、現在は本隊と“対等合体”をしているCHAOSだが、この結果を見るとやはり実力者ぞろいだということが分かる。 オカダとオスプレイは1年ぶりのシングル対決。オスプレイの成長と勢いが止まらないだけに、今回の一戦は昨年よりさらにハイレベルな試合になるのは確実。オカダの勝利は決して盤石ではない。また石井とYOSHI-HASHIも前哨戦で激しいチョップ合戦を繰り広げており、今回の対戦もチョップが鍵を握ることになりそう。YOSHI-HASHIがひとつ上に行くには負けられない試合になるだろう。 アオーレ長岡で行われる準決勝、決勝に駒を進める選手は誰になるのか?MSGのメインまであと3試合まで迫ってきた。取材・文・写真 / どら増田
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