準々決勝は20日のツインメッセ静岡大会で、棚橋弘至とザック・セイバーJr.、SANADAとコルト・カバナがそれぞれ対戦。21日のアクトシティ浜松大会ではオカダ・カズチカ対ウィル・オスプレイ、石井智宏対YOSHI-HASHIのカードとなった。
優勝して憧れのニューヨーク、マディソン・スクエア・ガーデン大会で、ジェイ・ホワイトからIWGPヘビー級王座を奪還したい棚橋に、飯伏幸太の「覚悟」をへし折った昨年のNJC覇者ザックが立ちはだかる。
このカードは昨年の決勝カード。棚橋はザックを「ああいうの苦手」と話しており、ザックの絡みつくような関節技の数々に満身創痍の棚橋の身体が悲鳴を上げてしまうのは想像がつく。「棚橋弘至のプロレスに悲壮感はいらない」と断言した棚橋にとって、ダメージを最小限にとどめた上で準決勝に進出できるかどうかは大きなポイントとなる。「頑張ってくれている身体」を信じて、棚橋は苦手なザックを乗り越えていこうという強い気持ちでこの一戦に臨む意向だ。
SANADAはROHの威信をかけて挑むカバナに足元をすくわれないように気をつけていけば準決勝進出は順当なところ。会場人気も上昇中なだけに期待したい。
もうひとつのブロックは、なんと4人全員がCHAOSのメンバーとなった。ジェイ、邪道、外道の離脱でメンバーが手薄となり、現在は本隊と“対等合体”をしているCHAOSだが、この結果を見るとやはり実力者ぞろいだということが分かる。
オカダとオスプレイは1年ぶりのシングル対決。オスプレイの成長と勢いが止まらないだけに、今回の一戦は昨年よりさらにハイレベルな試合になるのは確実。オカダの勝利は決して盤石ではない。また石井とYOSHI-HASHIも前哨戦で激しいチョップ合戦を繰り広げており、今回の対戦もチョップが鍵を握ることになりそう。YOSHI-HASHIがひとつ上に行くには負けられない試合になるだろう。
アオーレ長岡で行われる準決勝、決勝に駒を進める選手は誰になるのか?MSGのメインまであと3試合まで迫ってきた。
取材・文・写真 / どら増田