新日本
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スポーツ 2019年03月23日 06時00分
新日本NJC、棚橋対SANADA、オカダ対石井が準決勝!MSGのメインまであと3試合
新日本プロレス春の最強戦士決定トーナメント『ニュージャパンカップ2019』(NJC)は準々決勝を消化した。20日のツインメッセ静岡別館大会でオカダ・カズチカ対ウィル・オスプレイ、石井智宏対YOSHI-HASHIを開催。21日のアクトシティ浜松大会で、棚橋弘至対ザック・セイバーJr.、SANADA対コルト・カバナがそれぞれ行われた。 史上最多となる32選手が参加した今年のNJC。勝てばアメリカROHとの合同興行、『G1 SUPERCARD』のメインイベントで、ジェイ・ホワイトのIWGPヘビー級王座への挑戦権が与えられるとあって、1回戦から激闘続き。ファンの間からはNJC史上最高の大会という声も聞こえている。 CHAOS同門対決が並んだ20日の静岡大会では、石井智宏を相手にYOSHI-HASHIが今年1月の復帰以降ベストとも言えるファイトを展開。石井との打撃合戦にも引けを取らなかった。最後は垂直落下式ブレーンバスターで敗れはしたものの、今後につながる闘いを見せたと言ってもいいだろう。 メインではオカダとオスプレイが約1年ぶりのシングル対決。1年前はオカダがIWGPヘビー級王者、オスプレイはIWGPジュニアヘビー級王者だった。あれから1年が経ち、オカダはベルトを失い、オスプレイはNEVER無差別級王者としてオカダの前に立った。 オカダはジュニアに専念していたころと体重はあまり変わらないが、ヘビー級選手を次々に撃破し続けているオスプレイを相手に大苦戦。甘く見ていたわけではないだろうが、昨年の対戦時よりも“あわや”と思わせる場面も多く、オスプレイの急成長ぶりが際立っていた。試合はレインメーカーでオカダが勝利を収めたが、試合後はオスプレイに「早くヘビー級に来い!」とラブコール。次に対戦する時は違うシチュエーションになるかもしれない。 21日の浜松大会では、鈴木みのるの厳しい関節技をしのいで準々決勝に進出したSANADAが、矢野通との頭脳合戦を制したコルト・カバナと対戦。カバナのトリッキーな動きに翻弄されそうになったSANADAだが、みのる戦が自信になったのか終始落ち着いたファイトスタイルで、最後はSkull Endでカバナにギブアップ勝ち。危なげなく準決勝への進出を決めた。 メインでは棚橋が「苦手」と公言するザックと対戦。1回戦でEVIL、2回戦で飯伏幸太を破ったザックは試合の序盤から主導権を棚橋に渡さない。棚橋はザックを挑発しながら“ワンチャン”を狙う作戦に。最後はザックの一瞬の隙をついて張り手から、リバースのツイスト&シャウトを決めると、すかさずジャパニーズ・レッグロール・クラッチ・ホールドでカウント3。ザックも得意とする丸め込みで勝利を収めた。試合後ザックは大荒れ。棚橋はエアギターを披露すると、浜松のファンにNJC優勝とMSGでの王座奪回を約束して大会を締めた。 準決勝は23日、決勝は24日に新潟・アオーレ長岡でそれぞれ行われる。オカダ対石井、棚橋対SANADAともに激戦が必至だが、棚橋にとって長岡は鬼門。SANADA戦を突破すれば棚橋が優位。棚橋が準決勝で敗れると、SANADAにまだ負けたことがないオカダが、ジェイに最高の舞台でリベンジを果たす可能性が高い。MSG決勝に向けて長岡2連戦も見逃せない。取材・文・写真 / どら増田
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スポーツ 2019年03月20日 06時00分
ニュージャパンカップベスト8が決定!棚橋弘至対ザック、CHAOS対決がポイントか?
史上最多となる32選手が参加した新日本プロレス春の最強戦士決定戦『ニュージャパンカップ2019』(NJC)。17日までに2回戦を終えベスト8が出そろった。 準々決勝は20日のツインメッセ静岡大会で、棚橋弘至とザック・セイバーJr.、SANADAとコルト・カバナがそれぞれ対戦。21日のアクトシティ浜松大会ではオカダ・カズチカ対ウィル・オスプレイ、石井智宏対YOSHI-HASHIのカードとなった。 優勝して憧れのニューヨーク、マディソン・スクエア・ガーデン大会で、ジェイ・ホワイトからIWGPヘビー級王座を奪還したい棚橋に、飯伏幸太の「覚悟」をへし折った昨年のNJC覇者ザックが立ちはだかる。 このカードは昨年の決勝カード。棚橋はザックを「ああいうの苦手」と話しており、ザックの絡みつくような関節技の数々に満身創痍の棚橋の身体が悲鳴を上げてしまうのは想像がつく。「棚橋弘至のプロレスに悲壮感はいらない」と断言した棚橋にとって、ダメージを最小限にとどめた上で準決勝に進出できるかどうかは大きなポイントとなる。「頑張ってくれている身体」を信じて、棚橋は苦手なザックを乗り越えていこうという強い気持ちでこの一戦に臨む意向だ。 SANADAはROHの威信をかけて挑むカバナに足元をすくわれないように気をつけていけば準決勝進出は順当なところ。会場人気も上昇中なだけに期待したい。 もうひとつのブロックは、なんと4人全員がCHAOSのメンバーとなった。ジェイ、邪道、外道の離脱でメンバーが手薄となり、現在は本隊と“対等合体”をしているCHAOSだが、この結果を見るとやはり実力者ぞろいだということが分かる。 オカダとオスプレイは1年ぶりのシングル対決。オスプレイの成長と勢いが止まらないだけに、今回の一戦は昨年よりさらにハイレベルな試合になるのは確実。オカダの勝利は決して盤石ではない。また石井とYOSHI-HASHIも前哨戦で激しいチョップ合戦を繰り広げており、今回の対戦もチョップが鍵を握ることになりそう。YOSHI-HASHIがひとつ上に行くには負けられない試合になるだろう。 アオーレ長岡で行われる準決勝、決勝に駒を進める選手は誰になるのか?MSGのメインまであと3試合まで迫ってきた。取材・文・写真 / どら増田
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スポーツ 2019年03月19日 21時10分
カート・アングルが引退試合の相手を指名!ブロック・レスナーが登場!
世界最大のプロレス団体WWEは19日、イリノイ州シカゴのオールステート・アリーナで主力ブランドのロウを開催した。世界最大のプロレスイベント『レッスルマニア』での引退試合を発表したカート・アングルが最後の対戦相手に因縁のバロン・コービンを指名した。 リングに登場したアングルは「闘いたい相手は多いが、倒したい相手はGMとしての俺を苦しめたバロン・コービンだけだ。あいつからタップアウトを奪うこと以上に幸せなことはない」とコービンを名指し。続けてチャド・ゲーブルと対戦したアングルはアンクル・ロックで勝利すると、試合後にはコービンがステージに登場した。「お前からGMの仕事を奪ってとても気分が良かったよ。引退試合では圧倒して恥をかかせてやる」とコービンは不敵に笑った。 カート・アングルは米代表としてアトランタ五輪のレスリングフリースタイルで金メダルを獲得。超エリートレスラーとして1998年にWWEと契約、2000年代初期にかけてスティーブ・オースチン、ザ・ロックらとともにWWEの黄金時代を築いた。 数々のタイトルを獲得して、2006年にTNAへ電撃移籍。2007年にはTNAとの提携ルートから新日本プロレスへの初参戦が実現。しかし同年6月にアントニオ猪木氏が主宰するIGFにも参戦し、当時“剥奪”されたはずのIWGPヘビー級選手権試合を行い“王者”のブロック・レスナーから勝利を収め、新日本“非公認”の王者に。ベルト(3代目)をTNAに持ち帰って、ファンの前でも披露している。 2008年にはこの3代目ベルトを賭けて新日本に来日し、永田裕志を相手に防衛に成功するも、“公式”の王者である中邑真輔との“統一戦”に敗れ、IWGPヘビー級王者騒動は終結した。2017年、WWEに復帰し殿堂入りを果たすと、現場復帰。ロウのGMとして活躍していたが、今回リングを降りる決断をした。 『レッスルマニア』でセス・ロリンズ戦を控えるユニバーサル王者ブロック・レスナーは、ロウのオープニングに姿を現した。 ともに入場したマネージャーのポール・ヘイマンが「レスナーはAJスタイルズやダニエル・ブライアン、フィン・ベイラーにも勝っている。そしてセス・ロリンズは今夜ザ・シールド因縁の相手ドリュー・マッキンタイアと対戦するみたいだな」と王者レスナーを称賛してロリンズに言及すると、マッキンタイアがステージに登場した。 マッキンタイアは「レッスルマニアの新しい対戦相手を探しておけ。今夜、俺がロリンズを倒すからレッスルマニアには間に合わないぞ」とレスナーに忠告すると、今度は突然背後からロリンズがマッキンタイアを襲撃。持っていたパイプ椅子で滅多打ちにすると、ロリンズは続けてレスナーにも襲いかかろうとしたが、レスナーは余裕の表情で場外に回避。両者はにらみあったが、レスナーはベルトを掲げてロリンズを挑発しながらそのままその場を後にした。 さらにロリンズはザ・シールドの敵討ちとしてマッキンタイアとメイン戦で激突。実力者同士らしく熱戦を展開した。しかし試合途中にロリンズが必勝パターンに持ち込むと、突如ステージにレスナーが登場。これに気を取られたロリンズはマッキンタイアのクレイモアを食らってしまいまさかの3カウント。レッスルマニアを前にロリンズとレスナーはさらにその因縁を深めた。 白血病からの克服を完全アピールするためにも、ロリンズにとってレスナーは超えなければいけない相手。『レッスルマニア35』は日本時間4月8日に開催される。文 / どら増田写真 / ©2019 WWE, Inc. All Rights Reserved.
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スポーツ 2019年03月19日 06時00分
棚橋弘至がMSGを感じるアノ技で『パパわる』対決を制す!飯伏幸太がザックに完敗!
新日本プロレス『ニュージャパンカップ2019』▽16日 東京・後楽園ホール 観衆 1,738人(札止め) 『ニュージャパンカップ』(NJC)は、16日の後楽園大会からベスト16による2回戦が幕を開けた。 優勝者にはアメリカROHとの合同興行『G1 SUPERCARD』(日本時間4月7日、ニューヨーク、マディソン・スクエア・ガーデン=MSG)のメインイベントで、ジェイ・ホワイトのIWGPヘビー級王座への挑戦権が与えられる。 セミファイナルでは棚橋弘至と田口隆祐によるタグチジャパン同門対決が実現。両者は昨年、棚橋が主演した映画『パパはわるものチャンピオン』で共演。棚橋が演じたヒールレスラー、ゴキブリマスクのパートナーのギンバエマスクを田口は熱演した。ヘビー級とジュニアヘビー級の違いはあるものの、田口は棚橋を常にサポートしている大切な存在だ。負傷欠場したデビッド・フィンレーの代役としてNJCに追加エントリーされた田口だが、1回戦でヘビー級のベテラン天山広吉を撃破、棚橋のことも熟知しているだけに侮れない選手である。 試合開始から棚橋コールと田口コールが入り乱れる中、田口は得意のヒップアタックで自分の距離を作っていくと、オーマイ&ガーアンクルで棚橋のウィークポイントである足に狙いを定める。それが無理と見るやタイガー・スープレックス・ホールドまで駆使し、試合中にはギンバエマスクのポーズなどで棚橋の心を揺さぶったが、最後は棚橋のドラゴン・スープレックス・ホールドに返すことができず3カウント。準々決勝進出を決めた棚橋は、コーナーでゴキブリマスクのポーズを披露した。最後は健闘した田口とグータッチ。田口にも大きな拍手が送られた。 棚橋は試合後に田口との“縁”を口にした。「いくつもの偶然が重なって、デビッド・フィンレーがケガをして田口が代わりに出た。代わりって言い方は失礼だね。そして、田口が天山選手を下してきた。すごい確率で棚橋対田口の一戦が今日あったんだと思う。試合中はあまり触れないようにしてたけど、田口がこうやってくるから」と、ギンバエマスクの手をモミモミするジェスチャーをしてみせた。 「とにかく2回戦突破。決まり手は、ドラゴンスープレックス。マディソン・スクエア・ガーデンの歴史を勉強して、藤波辰爾選手が初めてドラゴンスープレックスを出した場所。それから何十年経って、ドラゴンスープレックスで帰るのも粋だなと。“カムバック・サーモン”ってあるじゃないですか。海に出た鮭が戻ってくる。“カムバック・ドラゴン”!まあ、この場合、鷹木信悟選手じゃないけどね」と冗舌だった。 試合後の棚橋はMSGに“ゆかり”があるドラゴン・スープレックス・ホールドで、“ジュニア”の田口から3カウントを奪ったことに満足していたようだった。かねてから藤波辰爾のドラゴン殺法の継承を明言している棚橋にとって、MSGからスター街道を歩んだ藤波の存在は意識しないわけがない。「歴史を勉強して」と付け加えたのはリアルタイムで見ていないから、という意味が込められているのだろう。MSGでジェイへのリベンジと平成最後のNJC優勝を誓っている棚橋がまた一歩前進した。 メインイベントは今シリーズから復帰を果たし、完全復活をアピールしたい飯伏幸太が登場。1回戦で優勝候補の内藤哲也を破って、2回戦に駒を進めた飯伏だが、対戦相手は昨年のNJCで敗れているザック・セイバーJr.。両者は目まぐるしい攻防を繰り広げるが、昨年と同じく飯伏がラッシュをかけようとすると、蛇のように絡みつかれ動きを止められてしまう。最後はカミゴェをかわされ、身動きが取れない関節技、オリエンテーリング・ウィズ・ナパーム・デスにたまらずギブアップ。飯伏は2回戦で脱落し、ザックが2年連続NJC優勝へ前進。まさかの展開にファンはしばらく呆然としていた。 「クソッ!いやぁ…終わりましたね。終わりました。ひとつ目の目標だった…一番近い目標だった『ニュージャパンカップ』。優勝したらIWGPヘビー級。いちばん最短な自分にとっていちばん大切なトーナメント。自分の手で…意思で…タップしてしまいました。自分の中ではあそこから粘って、自分の身体が耐えられるとは思わなかったですね。ホント数少ないギブアップ負けですけど、『気持ちでどうにかなる』とかじゃなかったと思います。分かんないです。それを理由にしてるだけかもしれないし…」 試合後の飯伏は倒れ込みながらコメントしたが、さすがに2回戦負け、しかも2年連続の完敗劇にショックを隠せない様子。しかし、ここで止まっている暇はない。 「でも、まだまだこんなところじゃ終わらないですよ。もう切り替えないと。ただこれは絶対、自分の中で持っておくんで、ザックとはまたいつか絶対、リベンジしたいです。やりますよ。やってやります!」 立ち上がった飯伏の目はギラつきを取り戻していた。飯伏が気づいた「覚悟」を見せる闘いは始まったばかり。6.9大阪城ホール大会や、『G1クライマックス29』と大きな大会やシリーズが控えている。期待していきたい。 この日の結果を受けて、棚橋とザックによる昨年のNJC決勝カードが準々決勝で実現。2人は3.21アクトシティ浜松大会で対戦する。取材・文・写真 / どら増田
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スポーツ 2019年03月18日 21時30分
「イメージできるだろ?」SANADAが鈴木みのるとの激戦制し、NJC優勝を予言!
新日本プロレス『ニュージャパンカップ2019』▽17日 東京・後楽園ホール 観衆 1,739人(札止め) 中身の濃い28分45秒だった。現時点では今年のニュージャパンカップのベストバウトかもしれない。 内藤哲也、EVILが敗退し、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンでは唯一の2回戦進出者となったSANADA。対戦相手は、最近ロスインゴ勢に分が悪い鈴木軍のボス・鈴木みのる。みのるにとってもザック・セイバーJr.が準々決勝に進出しているが、このあたりで自身も結果を残して存在感と発言権を高めたいところ。みのるのセコンドはザックのマネージャー・TAKAみちのくが務めた。 両者は序盤から手足を取り合うテクニック合戦を披露。目まぐるしい展開に後楽園ホールに集まったファンの目が釘付けになった。力で劣るみのるは、スリーパーホールド、腕ひしぎ逆十字固め、ヒールホールドといった得意の関節技を駆使して、フィニッシュホールドのゴッチ式パイルドライバーを狙う。しかし、いつにも増して大きなSANADAコールが背中を押したのか、SANADAはこれらの関節技を何とかしのいでいく。場外戦ではみのるが主導権を握っていたが、壮絶なエルボー合戦でもSANADAが優位に立った。 試合終盤になるとSANADAが必殺技Skull Endを放ち、みのるがスリーパーや、足を取っての関節技で切り返すという展開に。両者とも何度も落ちかけたが、なかなか目が死なないのが遠目から見ても分かった。しかし、Skull Endでみのるの動きが止まった一瞬の隙を突いて、勝機と見たSANADAは自ら技を解きコーナー最上段へ。この日3度目のトライとなるラウンディング・ボディプレスが決まりカウント3。大激戦に場内の歓声はしばらく鳴りやまなかった。 「みなさんに伝えたいことがあります。実は…マディソン・スクエア・ガーデンが好きです。ただ、いちばん好きなのはここ後楽園ホールです。後楽園ホール!シー、ユー、ネクストタイム!」 新日本参戦以降、SANADAのマイク姿はメインで勝ったときにしか見られない。新日本の中でも“レア度”が高い。インタビューブースも素通りするのが基本なのだが、武藤敬司の弟子なだけに言葉もハッキリと発していた。決してできないわけではないのだろうが…。SANADAも内藤のように思っていることを口に出す日が来るだろう。 「イメージできるだろ?長岡の決勝で、メインに勝って、マイクを握る姿を…」 バックステージでも珍しくコメントを出したSANADAは、報道陣を通じて優勝を予言していた。この日、矢野通を破って準々決勝に駒を進めたROHのコルド・ガパナと、3.21アクトシティ浜松で準々決勝を戦う。SANADAにとっては得意なタイプの選手と思われるが、ROH勢最後の一人としては負けられない。地方のファンには、後楽園の熱を「イメージ」しながら今後の展開を見守ってもらいたい。取材・文・写真 / どら増田
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スポーツ 2019年03月13日 21時10分
ユーミンに刺激!藤波辰爾が語る「生涯ネバーギブアップ」の真意とライバルたち
プロレスラー藤波辰爾が主宰する団体・ドラディションが12日、巣鴨のプロレスショップ闘道館で『ドラディション2019 NEVER ENDING DREAM TOUR IN TOKYO』(4月26日、後楽園ホール)の全対戦カード発表会見を行った。 メインイベントでは藤波の師匠で、参院議員の“燃える闘魂”アントニオ猪木氏と藤波による“対決”が決定している。藤波は、詳細はまだ決まっていないとしながらも「1988年8月8日、横浜文化体育館で僕とやった60分フルタイムドローの試合について聞いてみたい。猪木さんは過去を振り返るのは嫌いな人だけど、あえてぶつけてみたい」とコメント。例年8月8日にはファンがこの試合を記念したイベントを開いており、藤波も顔を出すことがあるという。いずれそこに猪木氏を連れていきたいと話していた藤波だが、今大会でその野望を果たしたい考えだ。 試合では越中詩郎、獣神サンダー・ライガーとのドラゴンボンバーズが復活。藤原喜明&ヒロ斎藤&ブラック・タイガーと対戦する。 ドラゴンボンバーズは1990年9月、腰痛で長期欠場していた藤波が、越中、ライガー、飯塚孝之(高史・引退)、ブラック・キャット(故人)、練習生の南海流、高見州とともに立ち上げた新日本内のユニット。巨大資金をバックにメガネスーパーが設立した新興団体SWSのショックに揺れる中、相撲の部屋別制度を参考に、日本マット界を活性化させようと藤波が作ったものだ。 結果的に自然消滅してしまったが、当時の藤波は全日本プロレスのエース、ジャンボ鶴田(故人)と復帰後に対戦する機運が高まっていただけに、注目された。藤波は当時のことを「ジャンボとやりたい気持ちが(ドラゴンボンバーズ設立につながって)ないと言うと嘘になる」と振り返り、鶴田さんの存在が影響していたと認めた。 越中は「平成2年に結成したドラゴンボンバーズを平成最後に復活させるなんて、藤波さんも粋なこと考えるね。ライガー選手と組むのも久しぶりだし、自分もまだまだ元気なところを見せますよ」と抱負。ライガーは「プロレスラーになるきっかけが藤波さんでした。その藤波さんと元ドラゴンボンバーズの越中さんとのタッグマッチ!相手が誰であれ負ける気がしません。ぜひ会場で応援よろしくお願いいたします!」とメッセージを寄せた。 「僕が新日本プロレスを辞めたのが平成6年ですから。あれから13年経ってドラディションのリングに新日本の選手が上がることになりました。ライガーとはいろんなところで組んでますが、自分の団体は初めて。ドラディションに新日本の選手に上がってもらいたいと思っていたので、喜びを感じている。好意を無駄にしないように、恩返しをしていきたい」 “古巣”新日本にオファーを出したのは年明けで、まだライガーの引退は明らかになっていなかった。先日の引退発表会見を見たという藤波は「早々にリングを降りると聞いてビックリしたけど、このタイミングで組めるのは意味深い。自分のリングでライガーと組めるのは思い入れが強いですね」と感慨深げに語った。藤波は現在も新日本の試合をテレビ中継で見ているそうで、新日本からオファーが来た場合は「断る理由はない」と即答した。 「生涯ネバーギブアップ」 4.21大阪南港ATCホール Cホール大会では永遠のライバル長州力と6人タッグで激突する。おそらく大阪では最後の対戦になるだろう。6.26後楽園大会で長州のファイナルマッチの相手に逆指名されている藤波の胸中は「複雑」だという。「長州は自分を変えてくれた。そういう人間がリングを去るのは寂しい。前田も同じ。彼ももうひと花咲かせることができる」と、前田日明氏の復帰も諦めていない。 先日、藤波は同い年のシンガー・ソングライター松任谷由実(ユーミン)の日本武道館公演を訪れ「刺激を受けた」という。ユーミンの最新ツアーのパンフレットには、藤波からのメッセージが掲載されている。 「『もう藤波いいじゃないか?』という声もあると思うけど、ユーミンがああやって頑張っているのを見ると、俺もまだまだ負けられないというか、パワーをもらえますよね。僕が試合をすることで『同世代にパワーを与えられたら』と思うし、ネバーギブアップの気持ちを持って、プロレスをもっと広めていきたい」。最後は藤波の代名詞である「ネバーギブアップ」という言葉が飛び出した。 生涯現役を貫く藤波は、生涯ネバーギブアップの精神で「ゴールデンタイムでやっていたあのころ」を過ごした一人としてプロレスを広めていく。取材・文・写真 / どら増田
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スポーツ 2019年03月13日 06時00分
新日本NJC1回戦終了!棚橋、飯伏、オカダらベスト16進出も内藤が脱落!
新日本プロレスとROHから史上最多の32選手が参加している春の最強戦士決定トーナメント『ニュージャパンカップ2019』が8日、後楽園ホールで開幕。9日は愛知・愛知県体育館、10日は兵庫・ベイコム総合体育館、11日は香川・高松市総合体育館第1競技場でそれぞれ4試合、計16試合が行われた。 8日の後楽園大会では、YOSHI-HASHI、タイチ、チェーズ・オーエンズ、石井智宏が勝利。YOSHI-HASHIは中西学を下して「先輩越え」を果たした。オーエンズはIWGP US王者のジュース・ロビンソンに勝利。メインでは先月の後楽園大会で因縁が勃発した石井と永田が大激戦を繰り広げて大盛り上がり。石井が2回戦に駒を進めている。13日の岡山・ジップアリーナ岡山大会で、YOSHI-HASHI対オーエンズ、石井対タイチの2回戦が行われる。 9日の愛知大会では、ランス・アーチャー、NEVER無差別級王者のウィル・オスプレイ、初参加のマイキー・ニコルス、オカダ・カズチカが勝利。オスプレイは巨漢のバッドラック・ファレに勝利を収め、ジュニアヘビーの枠に収まらない力を見せつけた。メインではオカダがマイケル・エルガンに完勝し、声高らかに優勝宣言。14日の奈良・なら100年会館大会の2回戦では、オスプレイ対アーチャー、オカダ対ニコルスという注目の組み合わせが実現する。 1回戦最大の注目とされた10日の尼崎大会では、田口隆祐、棚橋弘至、昨年のNJC覇者のザック・セイバーJr.、飯伏幸太がそれぞれ勝利。デビッド・フィンレーの代役として急遽出場した田口はヘビー級の天山広吉から初勝利。飯伏はメインで登場し、IWGPインターコンチネンタル王者で優勝候補の本命だった内藤哲也を立ち上がれないほどに攻め、最後はカミゴェで勝利。IWGPヘビー級王座との二冠統一を狙っていた内藤の野望は初戦で消えた。 16日の後楽園大会では、棚橋対田口のタグチジャパン対決、昨年の再戦となる飯伏対ザック戦が行われる。飯伏の勢いを考えると準々決勝は棚橋との対戦が有力。実現すれば昨年の『G1クライマックス28』決勝の再戦。飯伏にとってはリベンジのチャンスだが、ここで勝った方がマディソン・スクエア・ガーデン(MSG)大会のメインイベント、ジェイ・ホワイトとのIWGPヘビー級選手権試合に大きく近づく。 11日の愛知大会では、コルト・カバナが真壁刀義を撃破。矢野通はデイビーボーイ・スミスJr.を、鈴木みのるは小島聡をそれぞれ破り、メインではSANADAが後藤洋央紀からウンディングボディプレスで勝利。小島の敗戦で第3世代は4選手が全て1回戦で涙を飲んだ。 17日の後楽園大会で行われる2回戦は、矢野対カバナ、SANADA対みのるというこれまた好カード。ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンは内藤、EVILが1回戦で脱落しており、SANADAは意地でも負けられないところ。最近実績を残せていないみのるも存在感をアピールしたいところだろう。 「MSGでメインに出たら一流選手って言わせてもらうから」 これは棚橋のコメント。既にIWGPヘビー級王者としてジェイのメイン出場が決定している。シングルとしては3人目となるジャイアント馬場、キラー・カーンに続くMSGのメイン出場者は誰になるのか?それを阻む外国人選手が現れるのか?2回戦の結果に注目が集まる。取材・文・写真 / どら増田
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スポーツ 2019年03月08日 21時10分
新日本NJC、デビッド・フィンレーの代替選手は“69代王者”にこだわる田口隆祐!
新日本プロレスは2月23日の東京・後楽園ホール大会で左肩を負傷し、しばらく欠場を余儀なくされたデビッド・フィンレーの代替選手を田口隆祐にしたと発表した。『ニュージャパンカップ2019』の1回戦(3月10日、ベイコム総合体育館=尼崎市)で、天山広吉と対戦する。 「69代IWGPヘビー級王座を手に入れるチャンスが目の前に転がってくる。シックスナインの神様は私を見放していなかった」 埼玉・熊谷市立市民体育館大会(1日)の試合後、田口はまだ未定となっていたフィンレーの「穴」を埋めたいと、田口節全開でアピールした。フィンレーはタグチジャパンのメンバーということもあり、新日本はこのアピールを意外にもすんなりと認め、田口のNJC出場が電撃決定した。ジュニアヘビー級からの参戦は、NEVER無差別級王者のウィル・オスプレイに続いて2人目。ただ田口も、真壁刀義、矢野通とのトリオでNEVER無差別級6人タッグ王座を持つ。180センチと体のサイズではヘビー級と比べても遜色ないのだ。 「一度は使えという一生のお願いを使う」 そう言って参戦を直訴した田口だが、実は2008年のNJCに参戦している。当時のNJCはジュニアヘビーの選手も参加しており、1回戦で獣神サンダー・ライガーを破るも、2回戦で棚橋弘至に敗戦。今回も1回戦で天山を破ると、2回戦は棚橋と海野翔太の勝者と対戦することが決まっている。神が与えてくれたナンバーだという69を貫き通すためにも、今回は勝たなければならない。 田口のパートナーを務めていたプリンス・デヴィットは、WWEでフィン・ベイラーとしてインターコンチネンタル王座を獲得。デヴィットとのアポロ55の好敵手だったゴールデン☆ラヴァーズ(ケニー・オメガ&飯伏幸太)もヘビー級で活躍している。タイチも昨年のNJCからヘビー級に転向した。 しかし、田口はジュニアを貫きながら強豪ひしめく新日本マットでヘビー級戦士とも闘い続けている。昨年、棚橋が主演を務めた映画『パパはわるものチャンピオン』ではギンバエマスク役を熱演し人気上昇中。今年のNJCはそんな田口のキャリアを活かす大チャンスだ。一方の天山もG1クライマックス卒業以降、久々につかんだチャンスで負けられない。好勝負必至の1回戦に注目が高まる。文・写真 / どら増田
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スポーツ 2019年03月08日 06時00分
棚橋弘至、オカダ・カズチカ、後藤洋央紀、飯伏幸太が、ジェイ・ホワイトと対峙!
新日本プロレス『旗揚げ記念日』▽6日 東京・大田区総合体育館 観衆 4,000人(札止め) 『旗揚げ記念日』史上初の外国人同士によるメインイベントとなったIWGPヘビー級王者ジェイ・ホワイトとNEVER無差別級王者ウィル・オスプレイのスペシャルシングルマッチ。29分を超えた激戦はおおむねオスプレイが攻めていたが、最後にオスカッターを変形ブレードランナーで切り返し、直後に正調のブレードランナーを決めたジェイが「一撃必殺」で勝ってしまった。 いつの間にかチャンピオンとしての闘い方を身につけたジェイにはあっぱれだが、ここで外道が椅子を持って登場し、ジェイにオスプレイを殴打するように指示。するとゲスト解説を務めていた飯伏幸太が、オスプレイの救出に入り椅子を取り上げると、チェーズ・オーエンズを筆頭にバレットクラブ勢が登場し、飯伏を襲撃した。 飯伏はケニー・オメガとのつながりからバレットクラブと超党派でタッグを組み、特にオーエンズとは組む機会が多かった。これでバレットクラブとは完全決裂となった。そのとき、棚橋弘至、オカダ・カズチカ、後藤洋央紀が飯伏とオスプレイの救出に向かい、場内は騒然となった。 ジェイ&外道に、棚橋ら超党派の4人が対峙する光景は、ウルトラ兄弟がそろい踏みして凶悪怪獣を相手にするような雰囲気があった。それだけジェイがモンスター化したということだろう。ジェイが退場すると、飯伏がオスプレイを抱き起こし握手。その後、5人は向き合い8日から開幕する『ニュージャパンカップ』(NJC)に向けて自分自身を指差し、1人ずつ退場していった。 棚橋、オカダ、後藤はセミファイナルで、内藤哲也&EVIL&SANADAのロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン最強トリオと対戦。後藤が後藤式でSANADAから3カウントを奪っており、NJCで優勝すると宣言した。すると棚橋が「待て待て待て」と誰かを思わせるフレーズを叫ぶと「ちょっくら優勝してきます」と優勝宣言。最後にマイクを持ったオカダは「先輩!すいません、ニュージャパンカップは、大本命のこのオカダ・カズチカが優勝します!」と最後に締めてファンから歓声を浴びた。 インタビュールームではEVILが「待て待て待て」とリング上の棚橋の言葉を拝借して優勝宣言すると、内藤は「後楽園のカードが決まってないけど、彼とやりたいね。彼も俺とやりたいと思ってるんじゃないの?飯伏幸太」とNJC1回戦で対戦する飯伏との前哨戦をリクエスト。「平成最後のNJC」「優勝すればMSGのメイン」と今回のNJCはオイシイ条件がそろっている。 大会終了後、オカダは「まあ、助けに行ったわけでもないからね。病み上がりの人なんてどうでもいいし。オスプレイは助けたけども、もうひとりいた人は関係ありません。そして俺が優勝してIWGPのベルトを取り返します!」と飯伏との共闘を否定。 しかしかつて柴田勝頼とともに飯伏と組み、最近ではNEVER無差別級王座をめぐり争っていた後藤は「飯伏、NEVERのこと覚えてるか?お前のことを一番よく分かっているのはこの俺だ。行くところがないんだったら、この俺と組まねぇか?そしてジェイ・ホワイト!俺たち全員がお前の首を狙ってることを忘れんじゃねぇぞ」と前向きなコメント。 ここで飯伏が現れ「やっと、やっと、自分の考えで決断することができました。本当に、本当に…」と言ったところで、棚橋が現れ「棚橋さん、ありがとうございました。すみませんでした。いろいろと。そしてこれからもよろしくお願いします!」と頭を下げると、棚橋は「おいっす!棚橋&飯伏組もあるでしょう」と話し控室へ。飯伏は「頑張ります!やります!」と今後は超党派で闘っていくと誓っていた。 軍団再編が進んでいる新日本マットだが、MSG大会以降に向けた動きも気になるところだ。取材・文・写真 / どら増田
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スポーツ 2019年03月07日 16時51分
平成が生んだ“世界の獣神”獣神サンダー・ライガーが来年1月の東京ドーム大会で引退!
新日本プロレスは、大田区総合体育館大会(6日)で石森太二のIWGPヘビー級王座に挑戦したが敗れ、試合後、今後の進退について言及していた獣神サンダー・ライガーの記者会見を7日、都内の事務所で行った。 「獣神サンダー・ライガーは来年1月の東京ドーム大会で引退します」 登壇し司会者からあいさつを求められると、ライガーはスッキリとした表情で引退を表明。そのまま質疑応答に移った。 引退の理由について「試合を通じて自分に伸びしろがないと思った。テクニックは活かせるけど伸びしろがないと感じた。僕なりにプロレスの美学があって『まだやってるの?』と思われるより『まだできるのに何でやめるの?』と思われた方がいい。ベルトを獲っても引退会見はやるつもりだった」と説明。 また「練習や試合をやる時に、あっちが痛い、こっちが痛いと思いながらやるようになってきた。プロレスラーは強くなきゃいけないと、山本小鉄さん、(アントニオ)猪木さん、藤原(喜明)さんから教わってきたので、そこにズレが生じてきた」と肉体的な問題についても言及した。 「やり残したことはないです!」 故・橋本真也とのIWGP王者対決や、当時は画期的だったジュニアオールスター戦のスーパーJカップの実現など、ファンに夢を与え続けてきたライガー。それらは「自分が好きでやったことだから」と笑顔で言い切った。会社とはここ数年、契約更改の際に話し合い、東京ドームでの引退を打診されたという。平成元年4月24日、ある男がリバプールの風となり、獣神ライガーとしてデビューしたのは、新日本が初進出した東京ドームだった。 「平成元年に東京ドームでデビューして、平成が終わって最初の東京ドームで引退ってカッコ良くね?」 新日本勢の東京ドームでの引退はアントニオ猪木、長州力に続いて3人目。来年は1月4日と5日に史上初のダブルドームが発表されているが、「30年間ライガーとして全国のみなさんに応援してもらったので、ライガー引退ツアーじゃないけど、残り10ヶ月間で全国の隅々まであいさつに回りたい」という。ライガーの希望通りにいけばダブルドームは両日とも出場する可能性が高い。 また、ライガーは海外にも多くのファンがいる。「次のニュージャパンカップを休んでアイルランドに行きますけど、海外もできるだけ行きたいし、日本の他団体にも上がりたい。ライガーとやりたいという選手は名乗り上げてほしい」と国内外から対戦相手を募った。 するとネット中継で会見を見ていた欠場中の高橋ヒロムが、報道陣の1人にLINEを送り対戦表明。ライガーは「身内はなぁ…」としながらも「早く怪我を治してください。そのときヒロム選手がやりたければシングルでやりましょう」と受諾。さらにライガーは4月のマディソン・スクエア・ガーデン(MSG)大会に「引退するんだから出してよ!」と猛アピールした。 1978年にMSGで行われた藤波辰巳(辰爾)とカルロス・ホセ・エストラーダの試合をテレビで見てプロレスラーを目指したライガーにとって、MSGは特別な会場。アメリカでの知名度も高いだけに、ぜひ願いをかなえてもらいたい。 「佐野直喜(巧真)さん!あの人がいなければ今の僕はいなかった」 思い出の相手はやはり、同期の佐野だった。佐野は1990年にSWSへ移籍するまでライガーハンターだった。1995年にはUWFインターナショナルの一員として、ライガーと再会を果たしている。選手の大量離脱なども含めて「新日本のすごい時代を過ごした」ライガーにとって佐野は公私ともに大切な存在だった。引退試合の相手に希望はないそうだが、引退ロードの中で両者が交わる可能性は大いにあるだろう。 ライガーはIWGPジュニア王座を11回獲得しており、これは歴代最多記録。IWGPジュニアタッグは6回獲得し、スーパージュニアシリーズは3回、スーパーJカップは2回優勝。他団体でもプロレスリング・ノアのGHCジュニア、GHCジュニアタッグ、ドラゴンゲートのオープン・ザ・ドリームゲート王座などを獲得。海外ではアメリカWCW世界ライトヘビー、メキシコCMLL世界ミドル王座など、獲得したタイトル数は数え切れない。第3代ジュニア8冠王者にも輝くなど、プロレス界のリビングレジェンドだ。 「復帰はないです!でも道場にはまだ…」 「これ以上言ったら怒られる」と口をつぐんだライガーだが、道場に家賃を払って住み込む生活は引退後も続けるようで、引退後も新日本と関わっていくことになりそう。引退まで10ヶ月。どんな引退ロードとなるのか楽しみである。取材・文・写真 / どら増田
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