山口敏太郎
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芸能ネタ 2018年12月29日 21時20分
【放送事故伝説】テレビの生放送で5千人が大喧嘩!?有名歌手も避難する騒ぎに
12月26日、TBSの人気バラエティ番組『水曜日のダウンタウン』の番組企画「モンスターハウス」の視聴者が、出演していた「安田大サーカス」のクロちゃん見たさに遊園地「としまえん」へ殺到、警察が出動する騒ぎが発生した。結果、『水曜日のダウンタウン』はとしまえんでのイベントを中止し、公式Twitterで一連の騒動を謝罪した。 さて、今回の『水曜日のダウンタウン』と同様、テレビ番組の企画で人が集まりすぎて中止となったケースは昭和の時代にも発生している。 1969(昭和44)年8月21日の午後11時25分頃、愛知県中区の栄公園でフジテレビ系の人気番組『テレビ・ナイトショー』の生中継イベントが行われた。この際、今回の「クロちゃん騒動」にも匹敵する約5千人もの若者が集まり、生放送が中止となる事案があった。 『テレビ・ナイトショー』は日本テレビ系列の深夜番組『11PM』に対抗しようと放送開始。今の深夜番組ではあまり例のない制作方式だが、『テレビ・ナイトショー』は曜日によって制作局を替えていた。月、水、金曜放送分はメインのフジテレビ、火曜放送分は関西テレビ、木曜放送分は東海テレビが制作を担当していた。 今回の事件は木曜日、愛知県に本拠を置く東海テレビの制作分で発生した。中継先は同局の地元の栄公園。しかも生放送ということもあり目立ちたがりの若者数千人が集結した。一部の若者は仮設舞台に上がり「バカな番組はやめろ!」と叫んだほか、舞台上で殴り合いの喧嘩を始めるなどパニック状態に。 この日の企画は「最後の夏を若者たちと楽しもう」ということで、司会の俳優・児玉清のほかゲストの歌手・由紀さおりなどがステージに上がり、トークや歌謡ショーを行う予定だった。しかし群衆の暴動は収まることを知らず、由紀さおりはパトカーで会場から避難。児玉清も命からがら逃げたが、放送は20分間中継しただけで中断となった。 幸いケガ人らしいケガ人は出なかったものの、本事件は全国紙の新聞に「若者五千人が騒ぐ」という見出しで大々的に報道されてしまった。文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)
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芸能ネタ 2018年12月24日 21時40分
【放送事故伝説】放送中に「殺人事件」が発生し打ち切られたテレビドラマ
1973年に放送されたテレビ時代劇『必殺仕置人』。 1972年から現在まで放送されている「必殺シリーズ」の第2作目にあたる作品で、「必殺」を代表する名物キャラクター、藤田まことさん(2010年没)演じる「中村主水」は本作より登場している。 さて、そんな『必殺仕置人』だが、本作は人気番組でありながら、わずか半年の全26話で放送を終えている。『必殺仕置人』が打ち切られた理由は、今となってはとても信じられない話だが、放送期間中に「殺人事件」が発生したためである。 1973年、6月3日、神奈川県川崎市で27歳の男性が殺人および死体遺棄の容疑で逮捕された。男は家族ぐるみで付き合いのあった21歳の女友達を首を絞めて殺害したとみられ、男は容疑を認めている。供述によると、男は前日夜、テレビを観るため彼女の部屋に遊びに来ていたが、テレビを観ているうちに男側が性的興奮を覚え、彼女に抱きついた。しかし、彼女にはその気がなかったため男を振り払ったところ男が激怒。首を絞めて殺害してしまったという。その後、男は何食わぬ顔で妻子いる自宅へと帰宅したが、寝付けなかったため彼女をシーツにくるんで、どこかに捨てようとしたところ、警察の検問にかかり逮捕と相成った。 女性の殺害時、男が観ていたテレビ番組というのが『必殺仕置人』の第7話であり、マスコミや大手新聞社は「『必殺仕置人』に興奮し殺人」、「時代劇が悪影響を及ぼした」とこぞって書き立てたことで、放送局および番組制作局の朝日放送はマスコミから叩かれることになった。しかし、取り調べが行われている途中、男が「俺はテレビ番組に影響されるような安易な人間ではない」と発言したことで、『必殺仕置人』自体には何も罪がないことは明らかとなったが、その影響力から朝日放送は「一般市民が悪人を暗殺する」というテーマそのものを見直す必要が出てきたため、『必殺仕置人』を26話で一旦打ち切ることに決めたという。 その結果、「必殺シリーズ」の3作目、4作目は「必殺」のタイトルが付かない『助け人走る』および『暗闇仕留人』であり、必殺シリーズとは別系統の作品として制作された。 なお、『必殺仕置人』は事件発生から4年後の1977年に『新・必殺仕置人』として復活。こちらは「リベンジ」とばかりに約1年の放送を貫徹している。文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)
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ミステリー 2018年12月23日 23時00分
真の姿はこうだった? 西郷隆盛・容姿の謎
先日、西郷隆盛を主人公としたNHK大河ドラマ「西郷どん」が最終回を迎えた。明治維新の立役者である西郷の存在感は言うまでもなく大きいし、当時から多くの人々に好かれていた。 だが、西郷は圧倒的な人気を誇った割には多くの謎がある。中でも一番の謎は西郷本人の「容姿」である。西郷は根っからの写真嫌いであり、西郷を撮影した写真は一枚も残ってないとされている。 有名な西郷を描いた肖像画は外国人画家エドアルド・キヨッソーネが描いたものだ。キヨッソーネは西郷の友人・得能良介のアドバイスを受けながら、実弟・西郷従道や、従兄・大山巌の顔を合成し作り上げたという。このモンタージュのような肖像画と並び、西郷のイメージを作り上げたのが、上野公園に鎮座している西郷像だ。しかし、起工式で西郷の未亡人は「こげんなお人じゃなかった」と嘆いたとされている。この言葉が「銅像の顔が西郷と似ていない」という説の根拠とされている。だが実際には着流しで犬を連れて歩く西郷像に、未亡人が「着流しで散歩をするような人ではない」と、その出で立ちに異議を唱えたのが真実のようだ。 では、西郷本人の顔はどのようなものだったのか。その答えとなるような写真が出てきて注目を集めたことがある。 問題の写真は1872(明治5)年に、明治天皇が造幣局へ行幸された際に天皇写真家の内田九一氏が撮影したもの。造幣局前に正装した兵士たちがずらりと並んでいるが、向かって左端で、旗を持って立つ大柄の人物が西郷であるというのだ。 当時の新聞にも西郷が「錦旗を手に天皇を御先導した」との記述がある。実際に明治天皇に随行して大阪を訪れたと記録されている。また、写真の左下隅に洋犬が寝そべっている。これは愛犬家だった西郷がこの場に存在したことの裏付けだとされている。 だが、実際のところ写真の人物を西郷本人であると断定するのは難しいようだ。写真の人物が実際の西郷よりやや小柄であること、軍服が階級の低い少年兵と同じような服装であることなどが疑わしいというのだ。 しかし厳粛なはずの場にリラックスした状態の洋犬がいることには違和感がある。西郷がこの場にいて、写真を嫌って写らない場所に移動していたのでは、という説も出ている。 結局西郷はどのような姿だったのか。その真相が明らかになるのはまだ先のようだ。(山口敏太郎)
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ミステリー 2018年12月22日 23時00分
西郷隆盛は西南戦争で死んでいなかった!?昔の日本で流れた「西郷隆盛生存説」
先日、西郷隆盛を主人公としたNHK大河ドラマ「西郷どん」が最終回を迎えた。幕末における明治維新の立役者・西郷の存在は戦前の日本において大きな存在感を放っており、また当時から多くの人々に慕われていたのも広く知られていたことだ。 そんな西郷には、とんでもない説が存在している。それは「西郷隆盛は西南戦争で死んでいなかった」という説だ。もちろん、史実では西郷隆盛は西南戦争で敗北し自決したとされるが、その死が確認されたわけではない。フィラリアに感染し巨大化した陰嚢を持つ、首のない遺体が確認され、それを官軍が西郷の遺体として認定しただけである。 当時、鹿児島ではフィラリアが流行していた。成人男子の10人に1人が感染していたほどで、フィラリアに感染した遺体が西郷であるという明確な証拠はないと噂された。まして直接顔を知る者は限られているのだから、別人になりすまして逃亡したとも、生存しているとも噂された。 そもそも、西郷は西南戦争で勝つ気がなかったという説もある。薩軍が熊本に進撃しているときに1万人規模の農民一揆が起き、その一揆と連動すれば南九州を制圧することは可能であった。だが西郷はその策をとらず、自滅の道を歩んでいく。不平士族を鎮めるために明治政府と連動し、あえて西南戦争を敗北に持ち込んだと指摘する研究家もいるくらいだ。 その後、明治から大正にかけて「西郷隆盛生存説」は庶民に流布された。ロシアで生存しており目撃者がいるとか、ロシアの戦艦に乗って帰国するとか。また、今年見ることができたスーパーマーズを「西郷星」と呼び、火星を望遠鏡で見ると軍服姿の西郷が見えると評判になった。 多くの人に慕われていた幕末・明治の偉人であったがために、このようなファンタジックな伝説が生まれたのであろう。(山口敏太郎)
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芸能ネタ 2018年12月22日 21時30分
【放送事故伝説】NHKドラマでクレジットトラブル!OP映像を作ったのはだれ?
2016年に大ヒットを記録したNHK大河ドラマ『真田丸』。本作は脚本を歴史マニアである三谷幸喜が手がけたということもあり、随所に過去の真田幸村(信繁)を主役にしたドラマのオマージュが隠されているのだが、その三谷が参考にしたとされるドラマのひとつが、池波正太郎原作のNHKドラマ『真田太平記』(1985年〜1986年)だ。 さて、この『真田太平記』であるが、実は放送開始早々、著作権トラブルが発生している。 『真田太平記』のOPは、実写映像とCG(コンピュータグラフィックス)を組み合わせた特徴的な映像が使用されているのだが、このOPの製作者名が第5話より別の人間に差し変わるという事件が発生した。これは製作を請け負ったコンピュータ学校と、原画を製作した孫請けのイラストレーターとの間で、どちらの名前をクレジットするかで争いが起きたためで、イラストレーター側がコンピュータ学校を相手取り、186万円の損害賠償を求める裁判を起こした。 訴えによると、1985年の2月頃、NHKがコンピュータ学校へ『真田太平記』のOP製作を依頼。コンピュータ学校の代表は旧知の仲であるイラストレーターにCGの原画を依頼し、仕上げはコンピュータ学校で着色しOP映像を仕上げることとなった。 しかし、ここでひとつトラブルが発生した。 コンピュータ学校の代表はイラストレーターへ原画を依頼する際、「『真田太平記』のOPに名前をクレジットする」と約束し、イラストレーターは格安の値段で製作を請け負ったのだが、実際に放送されたOPにはイラストレーターの名前はなく、コンピュータ学校代表の名前が記載されていたのだ。 イラストレーター氏は『真田太平記』のOAに合わせて、コンピュータグラフィック雑誌に自身の特集の掲載が決定しており、カラー4Pの紙面が割かれる予定だったのだが、『真田太平記』の1話にイラストレーター氏の名前が記載されなかったために掲載が見送られ、186万円はボツになった雑誌記事含む損害賠償を訴えるものだという。 当時の新聞記事などによると、コンピュータ学校は当初、イラストレーター氏の名前を出すようNHKに依頼したが、NHKがイラストレーター氏のクレジットを拒否したため、仕方なくコンピュータ学校代表の名前を記載したというが、NHKは「(学校代表からの)依頼があればイラストレーター氏の名前を記載した」と証言している。 この騒動により、『真田太平記』のOPクレジットは、第5話よりCG製作者が変わっており、1985年11月5日には朝日新聞紙上で本件を特集する記事が掲載されている。文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)
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ミステリー 2018年12月16日 23時00分
日本に生息していた雪男?「異獣」
冬や雪山の妖怪と言えば雪女などが代表格だが、新潟県には雪男のような妖怪が出現したという記録が残されている。 江戸時代の書物『北越雪譜』では、新潟県の山中に「異獣」という妖怪が住んでいたと紹介されている。 サルに似た外見だが異質なところも多かったようだ。頭の毛は背中に垂れるほど長く、人間よりずっと背丈が高かったという。毛むくじゃらで、ぎょろりとした大きな目玉だけが見えるという。 文献には、こんな記述がある。問屋で働いていた男が大量の荷物を背負い山を越えようとしていた。ひと休みしようとしたところでこの怪物と出くわしたという。怪物は恐ろしい姿をしていたが大人しく、彼の食べている弁当を欲しがるようなしぐさを見せたため、分けてやるとうれしそうに食べ始めたという。 そして、改めて出発しようとすると妖怪は彼より先に荷物を背負い、山越えを手伝ってくれたという。山を越えると、怪物は風のように山の奥へと去っていったそうだ。近辺では同様の怪物が何度か目撃されており、人に食べ物をねだることもあったという。 どちらかと言うとこのような妖怪は、ヒマラヤ山中の雪男など、世界中で目撃されているように未確認生物に近い印象を与える。危害を加えることなく、ある程度の意思疎通も可能で人間に友好的なあたりは非常に親しみやすさがある。 この妖怪に似た特性を持つ妖怪として、お酒と引き換えに手伝いをしてくれる妖怪三吉鬼などがいる。また、1980年代には広島県で毛むくじゃらの大きな猿に似た「ヒバゴン」という未確認生物が目撃されている。サルの中には脳下垂体の異常で通常よりも大きく成長する個体も確認されている。新潟の異獣も、同様に成長異常が起きた個体だとみることもできる。 もしかすると、今も日本の山の中には未知の巨大類人猿が生息しているのかもしれない。(山口敏太郎)
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ミステリー 2018年12月15日 23時00分
小泉八雲が幼少期に遭遇した「のっぺらぼう」
小泉八雲は日本の近代における怪談の祖であるが、そのルーツは少年時代の幻想体験にあるという。日本に帰化する前の旧名は、パトリック・ラフカディオ・ハーン。ギリシャ・レフカダ島で生を受けた。 なおハーンという姓は、ジプシーの出自だ。ハーンの叔母に当たる人物が、アイルランドの田舎道でジプシーに未来を占ってもらったところ、「あなたは私たちの仲間です」と言われたという。このエピソードは玄孫(やしゃご)・小泉凡氏が「民俗学者小泉八雲」(恒文社)で紹介している。 八雲本人もジプシーの血統を持つことに誇りを持っていたらしい。アイルランド人の父親と、ギリシア人の母親との間に生れた八雲は、アイルランドのダブリンに移住するが、両親の離婚により、近隣に住む大叔母に引き取られることになった。 16歳のときに左目を失明し、父を病気で失った。さらに、資産家であった大叔母の破産により退学に追い込まれてしまう。この当時、八雲は霊や妖精など、怪しいモノを目撃する体験をしている。八雲が目撃した中で、最も特徴的なものは「のっぺらぼう」であろう。大叔母ブレナンの家に、秋から春にかけて現れるジェーンという女性の生霊らしきものを目撃しており、その顔がのっぺらぼうであったと回想している。怪談「むじな」への布石は既に打たれていたのだ。 実は、エイリアンの被害者は、野外よりも自宅の寝室で拉致されることが多い。つまり、就寝中にエイリアンに遭遇しているのだ。ならば、八雲が見た妖精や魔物たちは、現代風に解釈すればエイリアンということになる。また、エイリアンと遭遇した者の中には、エイリアンの容姿を目も鼻もない“のっぺらぼう”と表現している者もいるのだ。 小泉八雲は実際に何らかの妖怪を目撃していたのだろうか。小泉八雲の怪談の中には、のっぺらぼうが出てくる「むじな」という作品があるが、この作品が生み出される下地はこの幼少期に形成されたのではないだろうか。(山口敏太郎)
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芸能ネタ 2018年12月15日 21時30分
【放送事故伝説】バラエティー番組で主婦7名がアルコール中毒で失神!?
暮れも押し詰まり、世はすでに忘年会シーズン。 思わず酒が進み、翌朝「飲みすぎた…」と二日酔いなどに悩んでいる人も多いのではないだろうか? 2018年の芸能界はお酒にまつわるトラブルも非常に多かったわけだが、今から20年ほど前「お酒の飲ませすぎ」という事情にて放送中止になったバラエティー番組が存在している。 1995年3月5日の朝日新聞によると、具体的な番組名は不明だが、フジテレビの「木曜ファミリーランド」で放送される予定のバラエティー番組の収録において、番組に出演していた一般の参加者7名が急性アルコール中毒で救急搬送されるという事件が発生したという。 この番組は「平成の明るく豪快な主婦を集めてゲームをさせる」というコンセプトで企画された素人参加番組で、出演者はリサーチ会社がリストアップした20代〜40代の主婦計60名だった。 問題のゲームは「主婦の酒豪比べ」というもので、60名の中から特にお酒に強いと豪語する10名にビール、ウィスキー、焼酎の水割り、ワインなど自分の好きな酒を選んで飲ませ、3杯目以降は「本当に酔ってないのか」を調べるため、5メートルごとに歩かせ、歩けない場合は失格というルールのゲームを行った。 登場した主婦は酒豪自慢ばかりであったため、平均して7杯前後、中には最高11杯のアルコールを摂取する主婦も登場した。 当初はにこやかに収録が行われたものの、途中で気分が悪くなる人が続出。その結果、10名の参加者のうち7名が急性アルコール中毒となり、病院へ搬送された。 この問題が明るみになった際、フジテレビは「放送を当分見合わせる」と発表。結果、この番組は収録されたもののお蔵入りとなってしまったという。 「一気飲み」や「アルコールハラスメント」が社会問題となりつつある、今となってはとても信じられない話であるが、このような企画が打ち合わせ段階で問題にならなかったとは、90年代のフジテレビのバラエティー番組はそれだけ強気だったということだろう。文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)
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ミステリー 2018年12月09日 23時00分
岐阜に封印された古代の女神が昭和の妖怪・口裂け女の正体だった!?
昭和の頃、日本中の子供たちを恐怖に陥れ、大人たちも巻き込み、各地で警察の出動騒動を引き起こした「口裂け女」について論考したい。 この頃、岐阜の各地では口の裂けた女の妖怪の目撃談が噂されていた。その発生場所については、複数の説がある。大垣市とも岐阜市とも言われている中で、有力な仮説のひとつが「岐阜市金華山・鶯谷トンネル発生説」である。 この金華山・鶯谷トンネルは、もともと心霊スポットとして知られていた。地元の飲食店オーナーH氏の話によると「この町外れで口の裂けた女の幽霊がタクシーを拾い、このトンネルで降りた後、消えてしまう」という話が流れていたという。 金華山はかつて戦国大名の斉藤家が名城を築いた天然の要塞。織田信長が岐阜城として拠点にし『天下布武』という名文句が唱えられた場所でもある。信長はなぜの山にこだわったのか、何の目的でこの城を岐阜と名付けたのであろうか。口裂け女と信長をつなぐ「金華山」というポイントが筆者としては気になって仕方がない。 金華山の裏鬼門に降臨した現代妖怪・口裂け女の正体は何なのだろうか。鶯谷トンネル戦災被害者の霊にしては、あまりにも小物すぎないだろうか。日本中を席巻した大妖怪は、必ず神々の地位から没落した”零落神”のような存在であるはずなのだ。 金華山の地図を見ていて気がついたのだが、この山には、さまざまな霊を生み出す岩戸がまつられている。岩戸と言えば、アマテラスの岩戸隠れの神話に由来する神社である。信長が金華山にこだわった理由はこの「岩戸」にあったのではないかと筆者は踏んでいる。つまり、信長が天下布武に使ったのは、この岩戸パワーなのではないかと推測しているのだ。だからこそ、あそこまで飛躍的に勢力を伸ばすことができたのだろう。 さらに、興味深いことがある。岩戸神話に関係する神々が周囲に祀られているのだ。まず岩戸をこじ開けた手力雄をまつった「手力雄神社」が確認できる。また、踊りでアマテラスの注意をひきつけたアマノウズメの夫である猿田彦も猿田彦岩戸神社にまつられている。だが、肝心のアマノウズメがいないのだ。 アマノウズメはどこに行ったのか。あまりにも大胆な仮説ではあるが、筆者はこのアマノウズメこそが口裂け女になったのではないかと推理している。日本最古の歴史書『古事記』にアメノウズメに関する興味深い逸話が記録されている。天孫降臨の際、魚たちを集め「ニニギに仕えるか」と問うたとき、なぜかナマコだけが答えなかった。そこで、怒ったアメノウズメは小刀でナマコの口を裂いたと記述されているのだ。ナマコの口を刃物で割く女神・アマノウズメ。彼女こそが口裂け女に零落した古代の神なのではないのだろうか。(山口敏太郎)
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芸能ネタ 2018年12月09日 21時30分
【放送事故伝説】放送直前に「お蔵入り」!一度も日の目を見ていないテレビアニメ
1970年代に大流行し、子供たちの間で「都市伝説」の礎を築いたとされるのが「口裂け女」である。大きな白いマスクをし「私、キレイ?」と子供に語りかけ、大きな刃物を持って追いかけていく口裂け女の姿に恐怖した子供は40代以上の世代には多いことだろう。 さて、そんな口裂け女であるが、20世紀最後の年、2000年に大きな注目を集めた事件があった。それが、テレビアニメ『学校の怪談』の「口裂け女放送中止事件」である。 2000年10月22日から2001年3月25日までの間にフジテレビ系列局で放送されたアニメに、『学校の怪談』という作品がある。90年代末に小学生の間で流行った『学校の怪談』ブームは一段落した頃だったものの、毎週日曜19時30分という恵まれた時間帯もあり、平均視聴率12%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を超える人気番組だった。 『学校の怪談』は、子供たちによるお化け退治を主軸に、子供同士の友情などを描いた良質なアニメだったのだが、放送開始からわずかしか経っていない第3話『あたし、きれい? 口裂け女』が突然、放送中止となっている。 本作は2000年11月5日に第3話として放送予定だったが、当時の新聞などによると、放送前に「口唇口蓋裂症」の障害者団体からの強い抗議を受け放送が見送られることになったのだという。 これまでの放送禁止作品の場合は、公開(放送)した後に問題が発覚。そのまま二度と再放送されずソフト化もされないというケースが多いが、この『学校の怪談』は予告編だけ公開後、本編は一度も日の目を見ていないという珍しいケースである。恐らく、高視聴率番組だったため、予告を観た視聴者からの指摘があり放送中止に至ったのではないかと思われる。差し替えでは「第1話および第2話の総集編」が放送された。 なお、この事件の影響か、テレビで妖怪「口裂け女」が登場する機会は一時期的に少なくなったとされている。文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)
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