山口敏太郎
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ミステリー 2018年09月08日 23時00分
東北の抵抗勢力を封印する呪いの術「悪路王の首」
悪路王とは、かつて大和朝廷に逆らった東北地方の抵抗勢力のボスである。伝説上では悪路王と呼ばれることが多いが、歴史上では「アテルイ」と呼ばれることもある。権力者である大和朝廷側から見ると彼は「鬼神」であり、反逆する妖怪でしかなかったのだが、東北地方の庶民から見れば地元のヒーローだったようだ。 最近では歴史上でも再評価されつつあるが、長らく蔑視されてきた存在だ。朝廷軍を率いた田村麻呂は、何度か合戦で戦ううちにアテルイが「殺すには惜しい好人物だ」と見抜き、朝廷に降参するように説得したという。 田村麻呂の熱意に打たれたアテルイは京都に参上するが、首をはねられてしまった。このエピソードから、妖怪や鬼側が正直に軍門に下ったりしても「朝廷側が惨殺してしまう」「だまし討ちしてしまう」というストーリーが形成されていった可能性が高い。 この悲劇に落涙した田村麻呂は、アテルイが死んだ場所に寺を建てた。それが現在の清水寺である。以来、アテルイの首は朝廷を護るために呪術の道具にされてきた。この悪路王の首は現在、鹿島神宮の宝物殿に収められている。 この鹿島神宮にまつられているのは武芸・戦の神で、常に大和朝廷と抵抗勢力のつばぜり合いの最前線にあった。境界に設置することで抵抗勢力の大和への侵入を霊的に防いだのだ。鹿島神宮に悪路王の首を奉納することは、東北への巨大な呪いになっていた。 もちろん、宝物殿で見ることができる悪路王の首は、木彫りの首。だが、この首そのものを茨城・鹿島神宮という帝都の「鬼門」に奉ることで強力なパワーを持った。 ちなみに大手町に封印された平将門の首塚伝説は、悪路王の首塚伝説の焼き直しにすぎない。将門は関東独立を図った稀代の英雄であることは歴史的に事実であるが、東日本の抵抗勢力は首を取られることで、鬼門結界に組み込まれたのだ。言い換えれば、「大手町にある首塚に封印された将門の首」と「鹿島神宮に奉納された悪路王の首」の2つの強大な首が帝都、および関東の鬼門を守っているのだ。 荒俣宏氏の「帝都物語」により、将門の怨霊は一般にも有名になった。それまでは、怨霊と言えば菅原道真であり、崇徳上皇であった。この本来秘すべき怨霊・将門が再認識されたことで、霊的な帝都防衛の仕組みが明らかになりつつある。 現在、都内に残されている将門ゆかりの神社の7カ所を結ぶと北斗七星になるが、これは帝都に関東の土地神(将門の怨霊)を封印するための仕組みである。つまり、西日本の朝廷に逆らわないように東日本の土地神を”神様殺し”に追い込んだのだ。 また、将門の一族が信仰していた妙見信仰(北斗七星を信仰する習慣)に由来するとも考えられるが、どちらにしろ地霊や地龍を深く閉じ込めた感はいなめない。 さらに、大手町にある将門の首塚と、茨城にある将門の胴塚をつなぐラインは鬼門となっている。南西の裏鬼門には源頼朝の墓と義経の首塚があり、北には徳川家康が眠る日光東照宮があるのだ。この強固な霊的防衛網は、家康のブレーンであった天海が施工したものであり、徳川幕府が300年続いた秘密でもある。明治維新後、狡猾な明治政府はこの結界をそのまま使用し、現在につなげている。(山口敏太郎)
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芸能ネタ 2018年09月08日 22時30分
【放送業界伝説】怪談ドラマ撮影中に“本当の怪奇現象”が発生し、撮影中断!
「怪を語れば怪至る」という言葉がある。これは、怖い話をすればいつか本物の怪奇がやってくる、という意味で、日本人は深層心理として怪談を避けがちだと言われている。 1976年にNET(現在のテレビ朝日)で放送された『ベルサイユのトラック姐ちゃん』というテレビドラマがある。 タイトルの通り、東映の人気映画シリーズ『トラック野郎』、漫画の『ベルサイユのばら』の2つのタイトルに便乗して作られたドラマだった。当時、演技派女優として人気の高かった浜木綿子(俳優の香川照之の母)を主演に、人気歌手の中村晃子、元水泳選手の木原光知子に女子プロレスラーのマッハ文朱、アイドル歌手の山本由香利などがレギュラー出演したバラエティドラマだった。このドラマで「お化け」を扱ったエピソードの撮影中に「本物」の怪奇トラブルが発生したと当時、読売新聞が報じた。 トラブルが発生したのは、第12話『怪談 黒百合館の怨霊』。この話は莫大な財産を持つ老婆を付け狙う悪い男たちを、浜演じる「トラック姐ちゃん」とその仲間たちが、お化けに扮して懲らしめる……という内容。この撮影の最中、小道具として用意した壁の絵が、誰も触ってもいないのに勝手に傾くという「霊象」が発生したのだ。 しかも、助監督が何度も絵を元通りの位置に置くたびに傾いてしまい、撮影は一時中断。何とか撮り終えたもののその翌日、出演者の山本に藍とも子、そして主演の浜が原因不明の高熱を発症。1週間ダウンし、撮影スケジュールが大幅に遅れてしまったのだという。 この回はテーマが「怪談」ということもあり、撮影には「出る」と噂される無人の廃墟が使われ、さらに監督には「怪談映画の巨匠」と称された中川信夫を据えており、かなり本格的なムードが漂っていたという。 この『怪談 黒百合館の怨霊』は予定通り、無事に放送された。ただ、熱にうなされた浜ら女優陣は「もう怪談はよしましょうよ」と震えていたという。 なお、『ベルサイユのトラック姐ちゃん』は現在DVD-BOXが発売されており当該エピソードも問収録されている。気になった方はぜひ、ご覧いただきたい。文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)
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ミステリー 2018年09月02日 23時00分
京都の呪いスポット、恨む男を呪詛する恐怖の「呪い井戸」
京都市下京区にある「鉄輪(かなわ)の井戸」は謡曲「鉄輪」(世阿弥作)のモデルとして知られる呪いスポットである。この「鉄輪」とは、女性が鬼に変身し男性に復讐するという話である。 ある夜、京都の貴船神社にお参りするひとりの女性がいた。女は自分を捨てた旦那に呪いをかけるため毎夜毎夜、丑の刻に貴船神社へやって来ては、頭に鉄輪(五徳)をかぶり、呪いの願かけをしていた。願かけから6日目、女性は力尽き自宅近くの井戸で死亡してしまった。やがてその井戸は「鉄輪の井戸」と呼ばれるようになった。井戸の水を飲ませると、どんな縁でも切られるという伝説が生まれた。 ネガティブな言い伝えがあるスポットであるせいか現在、井戸は金網に覆われ水をくむことができない状態になっている。また、参拝する際にもルールが事細かに決められている。だが、中にはうまいことを考える人もいるもので、この井戸にミネラルウォーターを奉り、「呪詛の成分」が十分に入ったところで持ち帰り、縁を切りたい男や夫に飲ませる女性もいるというのだ。 筆者が以前、同地を取材したときには露骨にミネラルウォーターが供えられていた。女性の怖さに震えたものである。 なお、能などで演じられる「鉄輪」では、神の力を借りて女性が醜い鬼に変身し、それを安倍晴明が等身大の人形を作って追い払うというストーリーになっている。この人形とは、もちろん現在神社などで作ってもらえるヒトガタだ。本人の息を吹きかけることで、分身にして魔物にこちらを襲わせるのだ。言ってみれば、パーマンに出てくるコピーロボットのようなものだろう。 いずれにせよ、腐れ縁を切りたがる女性には人気の呪いスポットではある。※画像は鉄輪伝説の元になった橋姫(鳥山石燕『今昔画図続百鬼』より)(山口敏太郎)
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レジャー 2018年09月01日 23時00分
「ちびまる子ちゃん」の最終回はこうなる?長寿アニメの「最終回都市伝説」
アニメに関する都市伝説は数多く存在する。 最も有名な最終回都市伝説は「ドラえもん」だろう。「ドラえもん」との日々は、植物状態に陥っていたのび太くんが見ていた長い夢だったという夢オチバージョンが最も有名であり、その後流行ったのが、動かなくなったドラえもんを修理するため、のび太が猛勉強して未来においてドラえもんの開発者になるというバージョンである。後者のバージョンは、ある人物が考えた創作であったのだが、同人誌で漫画化されるなど世間を大いに賑わせた。後味が悪いものもジュブナイルSFを思わせるものもあるが、いずれのバージョンも誰かが創った妄想からスタートして、現在は都市伝説として立派に流布されている。 最終回都市伝説としては「ドラえもん」の他にも、「サザエさん」の最終回都市伝説が有名だが、他の長寿アニメでも最終回都市伝説は語られている。先日、原作者であるさくらももこ氏が亡くなった事が報じられた 「ちびまる子ちゃん」にも最終回にまつわる都市伝説が存在しているのだ。 「ちびまる子ちゃん」の最終回にはこんな話が囁かれている。友蔵が亡くなり、悲しみに沈むまるちゃん一家。だが、母親が友蔵の遺品を整理したところ、昔友蔵が買っていた古い株券が発見される。調べてみると、その株は高騰している優良銘柄であった。早速売却し、一家はいきなり大金持ちになり、まるちゃんと姉は希望の大学に進学し、幸せになるというものだ。 さて、過去にさくらももこ氏は自分の祖父が死んだ話をエッセイに書いており、実際の祖父は友蔵のように優しいおじいちゃんではなく、漫画の中の友蔵は自分の理想の祖父像であったと記している。この「最終回」はエッセイを読んだファンの妄想から生み出されたものではないかと推測されている。「サザエさん」や「ちびまる子ちゃん」然り、日常系のエピソードが多く、終わる可能性の低いロングランのアニメの場合、「自分が生きている間にこのアニメは最終回を迎えるのであろうか」という潜在的な不安が、最終回都市伝説を生み出すのではないだろうか。(山口敏太郎)
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ミステリー 2018年09月01日 22時00分
【放送事故伝説】幽霊の仕業……?掛け軸に描かれた生首の目が開いた!
いよいよ夏休みも終わり……ということで今回の「放送事故伝説」では、心霊絡みの放送事故を一点ご紹介したい。 世の心霊ファンの間で有名な放送事故に「目を開く生首の絵」というものがある。 この放送事故は1976年8月20日、日本テレビ系の人気番組『あなたのワイドショー』内の「テレビ三面記事」の放送中に発生した。 「テレビ三面記事」は新聞に載った事件をタレントがレポートするもので、この日は東北の地方紙に掲載された「生きている生首の掛け軸」を落語家の三笑亭夢八(初代・三笑亭夢丸)が取材した。この掛け軸は青森県の住職が知人から購入したもので、掛け軸には幕末期に京都町奉行与力を務めた渡邊金三郎という役人の生首絵が描かれており、切り口には本物の人間の血が使われているという不気味なもの。 この掛け軸は夜になると「う〜う〜」と妙なうなり声を上げるといい、母親の部屋に隠したところ今度は母親の体調が悪くなった、といういわく付きのものだった。 スタジオでは、事前に撮影した掛け軸の35ミリのカラースライドが用意され、テレビで大写しにされたのだが、なんと放送後、この掛け軸に描かれた生首の目が放送中に動いた、という視聴者からの電話が殺到。驚いたスタッフが改めて確認したところ、確かに閉じていたはずの生首の目玉がカッと開き、周囲をギロッギロッと見回していたのだ。 この放送事故は当時、大きな話題になり1976年8月24日の読売新聞にも特集記事が組まれたほか、現在でも日本テレビ制作の“恐怖系”の番組で紹介されることがある。 なお、この目玉の開く生首絵だが、一説によると「仕掛け絵」になっており、見る角度によって絵柄が変わるといった証言もあるが、前述の通り番組に登場したのはカラースライドで実物ではなく、仕掛けという可能性は薄い。また、偶然ハエが目の部分に張り付いていた、という説もあるが、こちらも証明する方法はない。真相は闇の中となっている。文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)
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ミステリー 2018年08月26日 23時00分
結界が張られている?三笠公園 戦艦・三笠が展示されている横須賀の公園
海軍の町・横須賀には三笠公園という、戦艦「三笠」を展示する史跡公園がある。 三笠とは、日露戦争の日本海海戦で、連合艦隊の「旗艦」であった戦艦だ。 この戦艦には、連合艦隊の司令長官である東郷平八郎も乗船し、日本海軍の祖である坂本龍馬の写真を「守護神」として飾っていた非常に歴史的価値のある戦艦なのだ。この三笠と龍馬にまつわる不思議な話が残されている。 日露戦争当時、昭憲皇太后の枕元に龍馬の幽霊が立ったという話がある。これはおりしも、日露戦争のクライマックスで、日本の連合艦隊と、世界最強と言われたロシアのバルチック艦隊が激突する直前のことだった。明治37(1904)年2月6日、昭憲皇太后の夢枕に坂本龍馬と名乗る男が白装束で立ち、日本海軍の勝利を予言したという事件があった。 とはいえ、皇后陛下と龍馬に面識があるわけもない。そこで臣下の者が、坂本龍馬の写真を見せると「まさしくこの人が夢に出てきた人物である」と言明したという(なお、このとき確認のために使用された写真は、今も京都に現存する)。 日本の海軍の祖である龍馬が、日本の国難を見かねて出現したのであろうか。そして、龍馬の予言通り、日本艦隊は奇跡的な勝利を収める。海援隊が幕府軍と闘ったときのように、龍馬の魂が日本海軍に力を与えたのかもしれない。 また、この横須賀の地は龍馬の妻・おりょうの終焉の地でもある。再婚したもののいつまでも龍馬のことを思い、横須賀では酒に溺れた晩年のおりょうは、さみしくこの土地で死んだ。暗殺により引き裂かれてしまったふたりだが、図らずも、龍馬を奉った戦艦・三笠は、日露戦争で旗艦という大役を果たした後に横須賀に戻った。死後、2人は横須賀の地で再会したのだ。なんとも不思議でロマンチックな話である。龍馬ファンにはぜひ横須賀を訪れてもらいたい。 現在、公園にある戦艦の大砲は、今でもロシアの方角を向いている。今でも、三笠や龍馬の御霊は、諸外国から日本を守っているのであろうか。 そんな戦艦の眠る地、三笠公園には強大なパワーがみなぎっている。そのパワーを授かりに一度、戦艦三笠を訪れてみてはどうだろうか。日本の領海を侵食する外国を圧倒するのは、三笠の主砲を使った呪いかもしれない。 これは余談だが、龍馬が夢枕に立った話は戦意高揚を図るために山県有朋が作ったという説と、薩摩・長州の派閥に比べ、出世レースで負けていた土佐派閥による「プロパガンダ(宣伝)」であるという説もある。(山口敏太郎)
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芸能ネタ 2018年08月26日 12時40分
【放送トラブル史】甲子園での不祥事!テレビ局職員がチアガールを盗撮?
大阪桐蔭高校の史上初となる2度目の春夏連覇、金足農業高校の大活躍など、多くのドラマを見せてくれた2018年の甲子園(第100回全国高等学校野球選手権記念大会)。 そんな全国民が注目している甲子園であるが、今から25年前の1993年。とあるテレビ局の職員が試合中、球場にいたチアリーダーを盗撮する、という不祥事が発生。新聞沙汰になったことがある。 事件は、2回戦に入ったばかりの8月14日に発生。この日も球場には多くの取材陣およびテレビマスコミが訪れていたのだが、ひとり不審な動きをする某局の男がいた。 その男は腕章とビデオカメラを持っていたのだが、試合が行われている最中、なぜかカメラを選手ではなく、スタンドにいるチアガールばかりに向けていたのだ。男のカメラの向きに違和感を覚えた球場の係員が「何を撮っているんだ」と一度注意したのだが、無視しカメラを回し続けたため、球場の係員は大会本部を通じて甲子園署へ通報。警官がカメラを調べた際、テープには高校球児ではなく、彼らを応援しているチアガールたちの下半身ばかり写っており、兵庫県の迷惑防止条例で書類送検することになった。 なお、この男は当初、某テレビ局の職員を騙ったニセモノではないか、とされたが、身につけていた腕章は実際にその局が使用しているもので、信じられないことに本物の職員であったのだ。 彼はお盆で休暇をとっており、盗撮目的で甲子園にやってきていた。腕章は同僚から借りたもので、カメラは自前の8ミリカメラを持参したものだった。現職職員の盗撮行為に甲子園の関係者はカンカンに怒り、その局に今後一切の「出入り禁止」を申し立てようとしたが、彼の直属の部長が甲子園関係者および学校関係者へ謝罪したことで、出入り禁止は免れることとなり、現在に至るまで放送権は剥奪されていない。 しかし、本物の職員が立場を利用し盗撮行為とは……古い事件とは言え世も末である。文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)
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ミステリー 2018年08月25日 23時00分
【山口敏太郎が語る“オカルトスポット”】朝鮮出兵にまつわる悲劇、敵兵の耳をうずたかく盛った耳塚
京都市東山区の豊国神社門前にある「耳塚」は、豊臣秀吉が朝鮮出兵した文禄・慶長の役(1592〜1598年)の際に作られたもので、打ち取った朝鮮・明国人の耳や鼻をそぎ、持ち帰ったものを埋めた塚と言われている。 一般的には「耳塚」の名称で知られているが「鼻塚」と呼ばれることもある。打ち取った相手の耳や鼻をそぎ落とすという非道な行為は豊臣秀吉の命令だったとされ、一説によると10万人以上の鼻や耳が日本に持ち帰られたとも言われている。 当時の日本は、敵の将校などの首を持ち帰って検分することが多かったが、首を持って帰ると、荷物がかさばる上に腐臭がひどくなる。また、身分の低い軽卒の武士の場合は、首ではなく鼻や耳をそぐことで、打ち取った人数を数えることが多かったとされる。朝鮮から日本までは距離がある。腐敗を防ぐために、打ち取った耳や鼻は塩漬けや酒漬けにされたという。 この耳塚は以前から、夜中になると不気味な声が聞こえるとの噂があった場所であり、霊感の強い人は近づくだけで霊の存在を感じると言われている。 霊能力の中でも、特に「霊聴」という霊の声を聴く能力に長けている人物は、日本語ではない外国語の呪いの言葉を耳にすることがあるという。 筆者が取材で訪問した時は、ごく普通の塚であり、特に不気味な印象は持たなかったのだが、逆に耳ではなく違うモノが埋まっているのでは、と直感した。 蒙古が来襲した際の恐怖の記憶が、「モ・ウ・コ」という音から「ゴンゴ」「ガオー」という妖怪の総称を生んだように、戦争の記憶や史跡からは怪談や怪奇伝説がよく生まれる。人間のエゴで生まれた戦争や合戦を”妖怪化””怪談化”するのは、歴史の生々しい部分を排除する目的があるのかもしれない。(山口敏太郎)
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ミステリー 2018年08月19日 23時00分
【山口敏太郎が語る“オカルトスポット”】日比谷公園は都会のジャングルだっ?ヒッシー、巨大すっぽん、怪奇生物が続々…
都会のオアシスと言われ、たくさんの会社員でにぎわう日比谷公園。噴水や緑に囲まれた公園で運動、ウォーキングを楽しむ大人であふれている。筆者も会社員時代は、この公園で愛妻弁当を食べたものである。 この公園は、幕末までは松平肥前守や長州藩の毛利家などの屋敷地であった。しかし、江戸幕府崩壊とともに取り壊され、明治4〜28年は陸軍近衛師団の練兵場になっていた。 その後、明治36年に本多静六によって、当時で16万平方メートル以上の敷地に作り変えられ、日本で初めてドイツ式の「洋風近代公園」として開園し、現在に至る。 日比谷公園は、大変自然の多い公園であり、マイナスイオンがたくさん出るとされ、緑に囲まれた公園ではプラボノ効果も得ることができるという。人間関係やストレスで疲れ果てた会社員は癒やしを求めてこの公園に集まってくる。ある意味、都会の企業戦士に休息を与えるパワースポットとでも言おうか。 特筆すべきことは、日比谷公園には不思議な生物が潜んでいることである。日比谷公園内にある、鶴の噴水で有名な「雲形池」の中にはなんと、幻の巨大魚が生息しているのだ。どうやら、ペット業者が持て余し、勝手に放流していったとみられる。中国産の魚だとも言われる。 集まってくる会社員からは「ヒッシー」の愛称で愛されている様子で、子分のように鯉を引き連れて悠々と泳いでいる。ちなみにこの「ヒッシー」に付き従う鯉たちは、もともと田中角栄が飼っていた鯉だという。噂では娘の田中真紀子が相続税を払うときに物納したのが、この鯉だとも言われている。尻尾を振る姿を見て、筆者はいかにも角栄さんの手なずけた鯉だと思ってしまった。 なお、この「ヒッシー」は一時期、行方不明になったと大騒ぎになったことがある。怪獣やUMAが大好きな某国の将軍さまの指示で工作員が捕獲したとか、動物好きなヤンキーが連れ去ったなどと噂されたが、実際は人目につかない場所で半冬眠していたらしい。かつて筆者も某番組で寒い時期に訪問したことがあったが、姿さえ見ることができなかった。残念なことである。(山口敏太郎)
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ミステリー 2018年08月18日 23時00分
【山口敏太郎が語る“オカルトスポット”】大阪城は、赤い服の女、ばばぁ畳…火の妖怪につきまとわれる
姫路城・熊本城とともに日本三名城のひとつに数えられる大阪城。大阪城の近くには淀川の本流が流れており、水害の多いこの地に城を作ることで豊臣秀吉が大阪から京都へのルートを制したといっても過言ではない。 「城攻めの達人」と評された秀吉は立地の悪い地に城を建築することで防御を固めたほか、あえて敵を引き付けるよう1か所だけ手薄な城壁を作ったとされる。 また、当時の資料によると、大阪城は瓦に金を施したきらびやかな城として描かれており、招かれた大友宗麟は大阪城を見て「三國無双の城」と評した。 まさに「難攻不落」の大阪城であったが意外にもその運命は短かった。築城から15年後の1598(慶長3)年、秀吉が死去。その後、秀吉の遺児の豊臣秀頼が大阪の政権を握っていたものの、1614(慶長19)年に幕府を成立した徳川家康が大阪城へ攻め入り、大阪城は内堀と本丸のみを残す裸城とされてしまう(大阪冬の陣)。その4か月後、あっけなく大阪城は落城した。大阪城はたった32年で豊臣家の手から離れることになった。 秀吉は天才的な機転を持ち「城攻めの達人」と呼ばれた存在だが、家康も決して負けてはいなかった。家康は秀吉ほど奇抜な機転や発想には恵まれなかったが、家康は主に籠城や兵糧攻めなどを用いて城攻めを多くこなした猛者であったのだ。 その後、時が流れ2代将軍徳川秀忠によって大阪城の再建が進められたが、1665(寛文5)年、落雷により天守が焼失。その後も火災のトラブルは絶えず、1868(慶応4)年には新政府軍に大阪城が開け渡される際、混乱によって出火し建築物のほとんどが燃えてしまった。 また、太平洋戦争中にも大阪城は標的にされ、大阪大空襲、終戦日前日の空襲で甚大な被害が出てしまった。戦後も占領軍の失火によって一部が燃えてしまっている。 とにかく”火の因縁”と切ってもきれない関係にある大阪城ではあるが、その背景には落城の際、猛火にまかれた淀殿の呪いがあるのではないかと噂されている。事実、淀殿の墓がある太融寺の真下に位置する「泉の広場」には不気味な都市伝説がある。赤い服を来て、火災を引きこす女の怨霊が出現し、待ち合わせ中に新聞や雑誌を読みふける人間に対し、その所有物を突如発火させるという怪異を引き起こしているのだ。 また、現在のコンクリート制の大阪城(江戸期に再建された大阪城も)は、秀吉が築城した大阪城を地中深く埋めた上に建っており、地中に封じ込められた秀吉や淀殿、秀頼の怨念が色強く出ていると言われている。石垣には秀頼の顔が浮かぶ”人面石”があったり、見た者に死を与える老人の霊が存在すると言われている。江戸期には、畳にはいつくばりながら迫ってくる妖怪「ばばぁ畳」とか、手水鉢の水をかけてくれる怪しい小僧などが出現したと記録されている。今も昔も魔界スポットなのだ。(山口敏太郎)
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