この写真の左側をよく見ていただきたい。
手前には菓子パン、奥にはマイクをはじめとする録音機材、食べかけの菓子、空のコップ等が雑多に置かれているのだが、マイクのふもとをよく見ると、なんと肌色の細長いものが宙に浮いているではないか!
誰がどう見てもこれは人間の手? である。しかも、手首から先はスゥーっと透明になっており、どこから伸びているのかまったくわからない。
この写真を撮ったみちりさんは「よく心霊写真を撮影してしまう」と山口敏太郎事務所のスタッフに語っており、特にみちりの場合は「指が一本多くなる」「手だけが消えてしまう」など「手」や「指」にまつわる不思議な写真を多数撮影してしまうという。
今回の写真もその例に漏れず「どこからともなく手が現れる」というものであり、みちりは自身が撮影してしまうこれら写真についていつも不思議に感じているという。
実際「誰ともわからない体の一部が写りこむ」という現象は 心霊写真ではよくある話である。
よく言われる説ではこれらの写真は「先祖や守護霊が今後、身に降りかかる悪いことを知らせてくれるメッセージである」と言われている。
もっともこの説が100パーセントの真実ではないが、山口敏太郎事務所のスタッフのひとりは今回のような心霊写真を撮影し「身に降りかかる不幸」を実感されられた出来事があった。
今から10年ほど前、当時中学生だった山口敏太郎事務所のH氏は祖父、祖母をはじめ家族と一緒に某県の墓参りに出かけた。当時、カメラを趣味としていたH氏は「記念に…」と近隣の湖畔で家族写真をとるべくシャッターを押した。
すぐに写真を再生するとディスプレイに写っていたものは、なんと車椅子に乗った祖母の膝に添えるようにして何者かの手が写りこんでいる写真だったのだ! 祖父はこの写真を見たところ不気味に感じ、すぐに消去するよう孫であるH氏に頼み、すぐに新しい写真を撮影した。
すると、この墓参りから2ヵ月後、H氏の祖母は深夜、自宅で苦しみだし救急車で緊急搬送。その1か月後に癌のためこの世を去った。結果的に墓参りの時の写真が最後の家族写真となってしまったのだ。
もっとも、祖母は当時77歳と高齢で体力の低下もあったため、あの時の写真が本当に「メッセージ」だったのかどうかは今はわからないが、H氏が「あの写真を撮った時に気がついていれば…」と感じたのは事実である。
なお、今回のみちりさん提供の写真は現場に三人いたが、誰も怪我などの不幸にはなってはいないという。
(写真提供:みちり)
(文:山口敏太郎事務所)