この、小型人類「ホモ・フローレシエンシス」は、約1万2000年前まで生息していたとみられており、小型の象の骨と火をおこした跡も発見されていることから、狩を行い火を使う程度の技術はあったと推測されている。フローレス島では、約90万年前に、ゾウやリクガメが絶滅しており、この時期に島に移住してきた小型人類「ホモ・フローレシエンシス」によって、食べつくされた可能性が指摘されている。
また、今年に入りなされたオーストラリア・ウーロンゴン大を中心とする国際研究チームの研究発表によると、同島に約100万年前から小型人類「ホモ・フローレシエンシス」が住んでいた痕跡として、当時の石器が見つかったという。これまでは、約88万年前の地層から見つかった石器が最高であったから、これは大きな進展である。
なお、小型人類「ホモ・フローレシエンシス」は、火山の爆発で滅んだと推測されているが、日本に残るコロポックル伝説やヨーロッパに伝わる妖精伝説は、小型人類「ホモ・フローレシエンシス」の骨から受けたイメージや、先祖の遠い記憶が元となって構成されていったのであろうか。夢が膨らむ話である。
山口敏太郎
参照 山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」
http://blog.goo.ne.jp/youkaiou