スポーツ
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スポーツ 2014年07月30日 15時00分
俺達のプロレスTHEレジェンド 第32R 実力を裏に秘めるダーティー王者〈ニック・ボックウィンクル〉
「相手がワルツを踊れば私もワルツを踊り、ジルバを踊れば私もジルバを踊る」 “王者の条件”を語ったこの言葉、実はニック当人ではなく、やはり名レスラーであった父からの教えだというが、ニック自身がこれにふさわしいレスラーであったことは間違いない。 王者として世界各地を転戦する中で、その土地のローカルヒーローの持ち味を存分に引き出し、しっかり持ち上げた上で王座を防衛してみせる。絶対的な強さを誇ったルー・テーズやバーン・ガニアらの時代とは違って、「次にやれば地元選手も勝てる」と各地のファンに思わせるのが、その当時の王者の真骨頂だ。 ただAWA王者として君臨していたころのニックは、同様のスタイルだったNWA王者ハーリー・レイスに比べて「一枚落ちる」というのが日本での一般的な印象ではなかったか。 「レイスが馬場とのタイトル戦を繰り広げていた1980年の前後に、ニックは国際プロレスで大木金太郎やラッシャー木村と闘っていて、大木とは引き分け、ラッシャーとの対戦では反則負けですから、どうしてもニックの評価は低めになりがちでした」(プロレスライター) あくまでもニックは、最後に反則かリングアウトで逃げる“ダーティーチャンプ”であり、その“強さ”について言及されることはほとんどなかった。だが、その来歴を見れば文句の付けようのない実力派であったことがわかる。 まず、AWA王座を最初に戴冠したのがその証拠だ。ガニアが王座を譲るにあたってはニックとビル・ロビンソンの2人が候補に挙がり、結果選ばれたのがニックだった。「自我の強いロビンソンに比べて王者にふさわしい器量がある」と性格面が考慮されたことも確かだが、しかし欧州仕込みの本格派であるロビンソンと比べて明らかに実力が劣るようならば、選ばれることもなかっただろう。 またその以前、日本においても高評価を得ていた。1970年、日本プロレスへの来日時のことだ。『NWAタッグリーグ戦』として開催されたこのシリーズ、当初外国人側の目玉とされていたのは初来日となるアーニー・ラッドであった。アメリカン・フットボールのスター選手でフリッツ・フォン・エリックからタイトルを奪ったこともあるラッドは、当然タッグリーグでも優勝候補筆頭とされたが、結果的に決勝に進んだのはニック&ジョニー・クイン組。 「ラッドとロッキー・ジョンソン(元WWE王者ザ・ロックの父)のコンビのチームワークが拙かったのもあるけれど、ニック組が思いのほか良かったからこそ決勝に抜擢されることになった」(当時を知る記者) 後に王者になってからの受けのスタイルではなくテクニカルかつスピーディーな試合ぶりで、アントニオ猪木&星野勘太郎との決勝戦では息をもつかせぬ攻防を繰り広げて60分時間切れ。延長戦でニックは猪木の卍固めに敗れたものの、日本のプロレス史上においてもタッグマッチの名勝負の一つに数えられる激戦となった。 そんなニックの“強さ”が再度クローズアップされることになるのは1984年、ジャンボ鶴田とのAWA王座戦だった。 結果鶴田が戴冠することとなるこの試合で、ニックは序盤から猛攻を仕掛ける。それまでの、のらりくらりと相手の攻めをかわす試合ぶりとはうって変わり、腕関節をメーンに攻め続けるニックに対し、鶴田はなすすべもないといったふうであった。 「そんな強いニックに勝ったからこそ、鶴田の王座奪取も価値あるものになったという面はあるでしょう」(前出のプロレスライター) このとき、王座戦は2試合組まれていて“いったん鶴田が王座になるも次戦で奪還される”との見方も強かったが、王者鶴田の初防衛戦は両者リングアウトで防衛成功となった。 「この試合後の鶴田はヘロヘロで、後に長州力との60分時間切れの試合での余裕ぶりと比べれば、ニックの力量が推察されるのでは」(同ライター) 実力を裏に秘めながら王者のふるまいに徹した名レスラーであった。〈ニック・ボックウィンクル〉 1934年、アメリカ出身。名ヒール選手ウォーレン・ボックウィンクルの息子として少年時代から巡業に同行し、15歳でデビュー。'75年にAWA王座初戴冠。以後、AWAの顔として一時代を築く。全日、国際、新日に参戦。
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スポーツ 2014年07月29日 16時10分
『ネクスト・タナカ』に第3の男浮上 マエケンのプライドはどうなる?
今オフ、ポスティング・システムを使って米球界に挑戦する『ネクスト・タナカ』と目されているのが、マエケンこそ前田健太投手(26)である。昨年オフの契約更改で米挑戦の意志を表明。球団、ファンともに彼の挑戦を好意的に見ているが、手厳しい意見も聞かれた。 「昨季の田中(将大)ほどの騒ぎにはならないと思う。前田の投球を見ていると、昨季の方が内容も良い。今年は米挑戦を意識しすぎているのか、2ストライク後に今まで投げていなかった変化球を試す場面もありました。もっとも、前田がアメリカで通用するかどうかと聞かれれば、間違いなく、イエスだが」(日本駐在スカウト) だが、同スカウトはこうも語っていた。 「スガノとカネコにも興味がある。順番を付けるとしたら、若いスガノが一番」 巨人・菅野智之(24)は最多勝争いを繰り広げ、事実上のエースとして先発陣を牽引している。金子千尋(30)は昨季、奪三振のタイトルも獲得。田中の投手タイトル総ナメを阻止したように「日本を代表する好投手」であり、今季、長期離脱することがなければ国内FA権を取得する。その金子が米スカウトの高評価によって、ポスティング・システムによる米挑戦に“進路先”を変更する可能性もゼロではない。 「菅野の周辺からは米挑戦の話は全く聞こえてきません」(球界関係者) 米スカウトの注目は、前田が1番、可能性は低いが、有事に揃えて2番と言ったところか…。 「DeNAの山口俊(27)も要注意です。米球界志望はもともと強かったし、先発に転向し、投手としての評価も急上昇しています」(前出・スカウト) 山口の先発は約7年ぶり。直球、スライダーには定評があったが、先発に転向してからはマウンドでの立ち振る舞いにも貫祿が出てきた。 「得点圏に走者を背負うまで、緩い変化球を混ぜるなど投球内容にも余裕が感じられる。僅差の場面でギアを変えるというか、これまで以上に速い直球を投げ込んでくる。こういうメリハリのある投球ができるのなら、さらに上のステージも目指せる」(プロ野球解説者) こちらも、去就に関する“意味シン発言”はない。しかし、有事に備えるのが米スカウトの仕事でもある。 メジャーリーグは先発投手が不足している。前田もポスティング・システムの上現金で落札されると見られており、前田獲得(交渉)に失敗した場合に備え、“2人目のポスティング選手”の周辺調査も始まっているのかもしれない。山口は、一時はリリーバー失格の烙印も押された。先発で高評価を得た彼にも熱い視線が注がれている。
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スポーツ 2014年07月29日 15時40分
川崎ムネリンにピンチ到来! ブルージェイズがライバル内野手を獲得
ブルージェイズに所属するムネリンこと、川崎宗則内野手(33)がピンチに陥った。同球団が7月28日(日本時間29日)、ロイヤルズから交換トレードで、ダニー・バレンシア内野手(29)を獲得したのだ。ブルージェイズからは、リアム・ヘンドリックス投手(25)とエリク・クラッツ捕手(34)が移籍する。 今季、マイナースタートだった川崎は4月15日(同16日)にメジャー昇格したものの、3試合のみの出場で降格。6月17日(同18日)に再昇格を果たしてからは、メジャーに定着。ここ最近は三塁でスタメン出場することが多い。 新加入のバレンシアのポジションも三塁。11年にはツインズでレギュラーを奪取し、154試合に出場し、15本塁打、72打点、打率.246の成績を残している。今季はここまで、36試合出場、2本塁打、11打点、打率.282。 メジャーとマイナーを行き来することが多い川崎のウイークポイントは、打力の弱さだった。マリナーズ時代の12年は打率.192。ブルージェイズに移籍した昨年は、打率.229に終わっている。 しかし、今季は28日(同29日)現在、124打数36安打8打点0本塁打、打率.290と打撃好調だ。このままなら、メジャー定着はおろか、三塁のレギュラーの座を確保することも夢ではなかったが、ライバル出現で事情が変わった。 バレンシアの加入が決まった直後のレッドソックス戦(28日=同29日)で、6番三塁でスタメン出場した川崎は、4打数2安打2打点と気を吐き、2試合連続のマルチ安打となった。厳しい競争にさらされることになった川崎は、今後メジャーでの生き残りを懸ける。(落合一郎)
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スポーツ 2014年07月29日 15時00分
猛虎変身の裏 次期阪神監督の名前が杜の都・仙台から流された!
ダメ虎の猛虎変身の裏に“あの人”の影−−。 ひと月前の6月29日にはBクラスに転落した阪神。ところがどっこい、7月に入るやオールスター戦まで13戦11勝の快進撃で、まさかの2位浮上。そんな折、杜の都・仙台から流れてきたのが「次期阪神監督」の名前。阪神ベンチに衝撃が走った! 「ついに見切ったということでしょう。あの体調からみて、もう楽天の監督に戻ることはないと思ってはいましたが、よもや古巣復帰とは。球団関係者がそんな話をしていました。こういう噂は伝わるのが早い。夜の街は、この噂で持ち切りですよ」と本誌に話すのは、地元テレビ局のスポーツ担当ディレクターだ。 胸椎黄色靭帯骨化症という難病で5月から休養していた星野仙一氏が、監督を務める東北楽天に大きな動きがあったのが7月2日。星野氏が監督代行を託していた腹心の佐藤義則投手コーチが突然代行の職を解かれ、大久保博元二軍監督が代行の代行に就任した。三木谷浩史オーナーのトップダウン人事だという。 「大久保コーチは少年野球をやっている三木谷オーナーの息子の個人コーチを務めるなど、三木谷氏に個人的に覚えがめでたい。仙台に呼び寄せたのも次期監督を視野に入れてのものです。しかし、昨オフに星野監督が契約延長したことで、早くとも2年先と思われていたのですが…。要は絶対的エースの田中将大がチームを離れたことで、星野監督自身、楽天への興味が薄れ、脚光を浴びる場所に転身を図っているのでしょう」(楽天担当記者) これだけなら何てことのない話だが、直線距離で約630キロ離れた甲子園球場に奇妙な現象が起きているから面白い。楽天が大久保体制にスイッチしたのと同時に阪神が快進撃をはじめ、一気に2位に再浮上。首位・巨人とのゲーム差も瞬く間に縮めたのだ。 この急上昇の原因は“星野氏の影”にあるという。阪神ベンチにこんな噂が流れたからである。 「電鉄首脳が、同じ大阪をフランチャイズにするオリックスが優勝しかねないことから、星野氏の担ぎ出しに動いているらしい」 オリックスは5月初め、宮内義彦会長兼グループ最高経営責任者が経営トップからの退任を発表。1988年の球団買収以来ずっと後ろ盾だった宮内氏の恩に報いようと、森脇浩司監督がチームを一枚岩にまとめあげ、首位争いを続けている。一方、和田阪神はややもすると、すぐノー天気状態に陥ってしまう。そこで危機感を植え付けるために“闘将復帰”をリークしているとの見方もある。 「信憑性を高めているのが、この時期に手術を受けたことです。中日の落合GMのように背広で球団復帰するのなら、そんな必要はない。あえてシーズン中に手術に踏み切ったのは、体調を整え来季タテジマのユニホームを着るためでは…。さもありなん、というわけです」(阪神OBの野球解説者) 和田監督の契約は来季までの3年だが、3年目についてはオプション。それも球団側に決定権がある。その意味では、星野氏への監督交代は十分にあり得る。楽天が大久保政権にスイッチすることで、星野ファミリーのコーチ陣はまとめて失職することになり、阪神からのラブコールはまさに渡りに船だからだ。 電鉄首脳が和田采配に疑問を抱くのは、昨季の出来事が背景にある。阪神は開幕から巨人と優勝争いを続けながら、9月以降は10勝18敗と失速。クライマックスシリーズでも3位の広島に2連敗。この時点で和田監督の手腕が疑問視され、電鉄首脳は掛布雅之氏を打撃コーディネーターとして球団に戻し、次を託す構想を描いていた。 「ところが、その可能性が高まり、阪神OBがこぞって反発し始めた。監督未経験の掛布なら、中日、阪神、楽天を優勝させた星野氏がベターやと。一見もっともな意見やが、タイガースOBからすれば、どっちみち星野氏なら体調的に短期政権に終わる。そう先読みしているわけや。掛布に居座られたら当分おマンマの食い上げになる。いかにもタイガースらしい発想やね」(ベテラン阪神担当記者) ともあれ、休養先からタイガースをリモコン操作している星野氏の采配は見事的中。和田監督はリーグ戦再開から緒方、今成、新井良らの若手に代えて西岡、福留のベテランを一軍に復帰させ、連勝につなげているが、これは“星野采配”だという。 「阪急阪神ホールディングスの株主総会で株主から、二軍落ちしたこれまでの福留の起用法や和田監督の采配に対する不満の声が出た。それを受けて星野氏が『ああした方がいい、こうすべきだ』と注文を付けているのでしょう。福留は星野氏の中日監督時代の教え子で最も近い選手。株主の声を使い、自分のチームに改造しようとしているのです」 毎年、夏の甲子園大会が始まると死のロードへ出る阪神は、お約束のように失速。しかし、今年は闇将軍の目が気になり、タイガースナインは気が抜けない。 電鉄首脳が“星野の影”をチラつかせる狙いはここにもある。
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スポーツ 2014年07月28日 16時10分
注目のエジプト出身力士・大砂嵐の「かち上げ」はやりすぎか?
遠藤と並んで、角界のホープであり、史上初のアフリカ大陸から来日した力士として注目を集めているエジプト出身の大砂嵐(22=大嶽)。 大相撲名古屋場所(7月13日〜27日=愛知県体育館)では、自己最高位の西前頭3枚目まで番付を上げ、初めて上位に挑戦。同場所では、イスラム教のラマダン(断食)と重なり、日中の飲食が禁止されるハンディがありながらも、大いに健闘。千秋楽で敗れて、7勝8敗と惜しくも負け越したものの、来場所に期待を抱かせる相撲だった。 ところで、その大砂嵐の得意技である「かち上げ」がなにかと物議を醸している。「かち上げ」とは、立ち合いの際、前腕を胸に構えた体勢から相手の胸めがけてぶちかます技術だが、大砂嵐の場合、相手力士の顔面を狙って、ヒジ打ち気味に繰り出すものだから、「やりすぎ」との批判が相次いだのだ。 鼻血を出したり、一瞬意識を失う力士も現れ、さすがに師匠の大嶽親方(元十両・大竜)も、「顔を狙う『かち上げ』は、相撲道に反する。それで勝って、何がうれしいのか。真っ向勝負すればいい。『かち上げ』で、上に上がった人間はいませんから」として、危険な「かち上げ」には禁止令を出し、大砂嵐は封印した。 そこで、「Yahoo!ニュース」では、「大砂嵐の『かち上げ』はやりすぎだと思う?」との意識調査を、7月16日〜26日に実施。9万9226票(男性=85.9%、女性=14.1%)の回答があった。 その結果は、「そう思う」が5万5657票を集め、全体の56.1%を占めた。一方、「そうは思わない」は3万3490票(33.8%)、「どちらでもない/わからない」が1万79票(10.1%)だった。 回答者から寄せられた意見を見ると、「『かち上げ』は肩から当たるもので、顔面にヒジを当てるのは『かち上げ』ではない」といった趣旨の声が多かった。 確かに、大砂嵐の場合、「かち上げ」というより、プロレス技のエルボーに近く、相手力士がケガをしてしまう可能性も高い。「やりすぎ」であるなら、師匠もさることながら、北の湖理事長なり、協会の上層部が注意をするべきだろう。(リアルライブ編集部)
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スポーツ 2014年07月28日 16時00分
関脇・豪栄道が“大甘”で大関昇進へ
大相撲名古屋場所(7月13日〜27日=愛知県体育館)は、横綱・白鵬が13勝2敗の成績で30度目の優勝を果たし、千代の富士(31回)、大鵬(32回)がもつ歴代1位、2位の優勝記録にあと一歩まで迫った。 そんななか、急転直下、大関昇進を決めたのが、“万年関脇”の豪栄道(28=境川)だ。豪栄道は先場所(夏場所=5月)、8勝7敗に終わっており、今場所、“大関獲り”の話など出ていなかった。 ところが、14日目に11勝を挙げると、突如風向きが変わり、「千秋楽に勝って12番勝てば大関に推挙する」(審判部)となったのだ。その千秋楽で、白鵬と2敗で並んでいた琴奨菊を破った豪栄道は12勝目をマークし、大関昇進を確実にした。30日に招集される臨時理事会の承認を経て、正式に大関昇進が決まる。 今場所、豪栄道は横綱・日馬富士には敗れたが、白鵬、鶴竜の2横綱、琴奨菊、稀勢の里の2大関を下しており、それが評価された格好だ。 2場所前は12勝を挙げている豪栄道だが、先場所は8勝どまりで、直前3場所での勝ち星は32勝。大関昇進の目安とされる33勝には星が足りない。平成以降、直前3場所の成績が32勝で昇進した例は千代大海、稀勢の里の2例あるが、星以上に問題となるのは先場所の8勝だ。 平成以降でみると、2場所前に1ケタ勝利だったケースは少なくないが、1場所前に1ケタだった例は、92年名古屋場所で昇進した曙のみ。曙の場合、1場所前は8勝だったが、2場所前と直前場所は13勝と立派な成績を収め、直前場所では初優勝を遂げており、審判部から異議が出る余地はなかった。 しかし、豪栄道の場合は3場所で32勝どまり、優勝もなく、1場所前は8勝しか挙げていないだけに、「もう1場所様子を見る」ということでも良かったはずだ。現在、大関は2人おり、無理やり新大関をつくらなければならない状況でもない。 豪栄道は12年夏場所(5月)で関脇に上がって以降、2度負け越したこともあったが、大勝ちもないが、大負けもしない安定感で、14場所連続で関脇の地位を維持している。 誰がどう見ても、“大甘”での昇進が見え見えの豪栄道。協会幹部の期待に応えられるかどうかは、今後次第だ。(落合一郎)
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スポーツ 2014年07月28日 15時30分
ダルビッシュ発言が契機 米選手会もタナカ問題を無視できなくなった!
ダルビッシュ有(27=テキサスレンジャーズのひと言が米球界の慣例を一変させるかもしれない。 去る7月14日(現地時間)、米オールスターゲーム本番前日会見で、ダルビッシュが『肘の靱帯損傷』に関する持論を展開した。きっかけはヤンキースの田中将大(25)が肘の故障。メジャーリーグの先発5人制による『中4日のローテーション』、米メディアのスプリット多投に対する誤解、メジャー公式球の粗悪さ、基礎体力トレーニングの不十分さなどを熱く語っていたが、要するに全ては米球界批判である。一歩間違えれば、米球団経営者だけではなく、米国ファンからもバッシングを浴びるところだったが、「好意的に捉えられている」(米国人ライター)と言う。 彼の発言力、感情論ではなく、丁寧に理詰めで説明していくその言葉のチカラを再認識した日本の関係者も少なくなかった。 「昨年は加藤良三・前コミッショナーを、たったひと言でやっつけてしまいましたね(笑)。統一球問題で、12年使用球の反発係数が規定数値に実に届いておらず、13年、内々に改善されていました。加藤前コミッショナーは『知らなかった』の一点張り。ダルビッシュはコミッショナーが知らない方が問題だと苦言を呈しました」(プロ野球解説者) 今回の「中4日」の先発ローテーションを見直す私見について、米ニューズデー紙は<6人ローテーションはトミー・ジョン手術の危機を救うか?>の見出しで特集記事を掲載。ニューヨーク・タイムズも『多くの若者がプロスカウトの目を引こうと、ドラフト前から95マイル(約153キロ)の速球を投げている。これがプロ入り後すぐに手術を受ける傾向に拍車をかけている』と、賛同していた。 「田中がトミー・ジョン手術を受ける、もしくは長期欠場するような事態になれば、一大事です。ダルビッシュに共鳴する米野球ファンも多いので」(前出・米国人ライター) しかし、米球団経営陣、チーム編成担当が日本式の中5日の先発ローテーションを即採用するかどうかは、別問題だという。 「近年、メジャーリーグでは好投手が少なくなっている。30球団が一定レベル以上の先発投手を6人も抱えるのは難しい。5人制の今でさえ、4番手以降の投手のレベルが低い球団もある。投手に限ってベンチ入り要員を増やすなどのルール変更案も出ていますが…」(前出・同) 米球界の経営陣はダルビッシュの発言に対し、今のところ、アクションは起こしていない。だが、昨季新人王のホセ・フェルナンデス(22=マーリンズ)も今年5月に『トミー・ジョン手術』を受けており、「何かしらの対応策を」とファンも願っている。 「星野監督が開幕当初の田中を(テレビ中継で)見て、変化球の割合が多くなったことを気にしていました。日米の配球に関する違いを指摘していたわけですが、肘への負担を危惧していました」(NPB関係者) 近年、海を渡った日本人投手の大多数は『故障』を経験している。だからといって、「アメリカ球界は投手を大切にしない」わけではないが、米選手会も議題に挙げる方向だという。ダルビッシュは最多勝獲得の予想もされていた。米選手会が動けば、解決策が見つかるまでそう時間は掛からないだろう。そのとき、ダルビッシュの発言力の大きさも再認識されるはずだ。
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スポーツ 2014年07月28日 15時00分
後半戦の台風の目となる中日・落合GMの“自由行動”
星野監督の影より怖い−−? 首位巨人と3.5ゲーム差で前半戦を折り返した和田阪神は、逆転Vのキーポイントを“中日ドラゴンズ攻略”に置いているようだが、こちらの“見えない敵”にも踊らされている感じだ。 「自分の眼で見たものしか信用しない」 中日・落合博満GMはそう主張し、全国行脚しているという。スカウトの報告を疑っているのではない。「自身の眼で直接確かめる」とし、隠密行動を続けているのだ。 「落合−谷繁体制が発表された際、セ5球団は落合GMのカラーがグラウンドに色濃く反映されると読んでいました。ところが大方の予想を裏切り、落合GMは球場には全く顔を出していません」(ベテラン記者) もちろん、谷繁元信兼任監督、腹心の森繁和ヘッドコーチともに「内々に連絡を取り合っている」と予想されているが。 「落合GMの監督時代の不気味さは阪神も痛いほどよくわかっています。落合GMが表舞台に出てくれば、対抗策も練りやすいのでしょうが…」(同・記者) 近年の阪神は中日を苦手にしている。昨季は12勝11敗1分けと辛うじて勝ち越したが、'12年は7勝16敗1分け、'11年と'10年は9勝13敗2分けとカモにされてきた。今季は前半戦を終了した時点で7勝7敗1分け。 阪神が原巨人を追い抜くには“苦手中日”を克服できるかどうかにかかっているのだ。 「中日との相性は確かに良くない。それに加えて、今季は落合GMを意識し過ぎているように思える」(在阪トラ番記者) 阪神は前半戦の最後に中日と対戦。3連戦を2勝1敗と勝ち越し、対戦成績を五分に戻した。開幕からカードの頭に先発させていた藤浪を2戦目に回す“奇策”がハマった格好だ。 「和田監督になってから阪神のスコアラーはチームごとに張り付く担当制になった。中日の野球はどちらかというと正攻法。だから、逆に『何か仕掛けてくるのでは?』と考えてしまい、常に対策を講じる状況に追い込まれている感じ」(同・トラ番記者) 相手ベンチに「何か仕掛けてくる」の恐怖を与えるのは、落合GMの得意技だった。その落合GMが姿を見せないことで、阪神サイドは疑心暗鬼になってしまう。担当制スコアラーが裏目に出た試合もあった。 5月7日、中日の先発予定だった川上憲伸が試合前のアクシデントで投げられなくなり、中日は2年目の左腕・濱田達郎を緊急登板させた。濱田の情報を持っていなかった阪神打線は、プロ初先発で初勝利&初完封を献上。以後、濱田が阪神戦に先発していないことも、「次はいつか?」と恐怖になっているそうだ。 「故障で出遅れていた吉見も帰って来て、中日は遅まきながら着実に戦力を整えつつある」(同) 濱田の勝ち逃げは、落合GMが伝授した陽動作戦ともいわれている。考え過ぎるよりも、打ってナンボが阪神の魅力だと思うが…。
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スポーツ 2014年07月27日 15時00分
信用できるのは自分の眼だけ 落合GMがスカウトの概念を変えるか?
「自分の眼で見たものしか信用しない」 落合博満中日GM(60)はそう主張し、全国行脚しているという。目的はスカウティングだ。スカウトの報告を疑っているのではない。「自身の眼で直接確かめる」とし、隠密行動を続けているのだ。 「セ5球団は『谷繁政権は落合GMのカラーが采配にも色濃く反映される』と読んでいました。しかし、大方の予想を裏切り、落合GMは球場には全く顔を出していません」(ベテラン記者) 阪神の中村勝広、DeNAの高田繁、北海道日本ハムの山田正雄など、他球団のゼネラルマネージャーが存在感を示すのは外国人選手の獲得やトレードをまとめたときだ。しかし、落合GMは違う。ドラフト候補の視察を続けているものの、そのスケジュールは中日関係者も把握していない。 「昨季、日本一になった楽天でさえ、スカウトの人数を減らそうとしています。情報化の進む昨今、『隠し球』と称される無名の逸材はいないし、ドラフト会議の一位指名以外はウエーバー制なので、指名してしまえば交渉の仕様はいくらでもある」(球界関係者) 逆指名制ではないので、スカウトが特定選手に密着する必要性もなくなった。しかし、落合GMの全国行脚には、昨年の“沖縄事件”の教訓も影響しているのかもしれない。 「アレは、2、3年のうちに絶対にローテーション投手になるね」 イースタンリーグ首脳陣が地団駄を踏みながら、その将来性を認めている新人投手が巨人の二軍にいる。ドラフト5位指名の平良拳太郎(19)だ。平良は人口約900人の沖縄県今帰仁村の出身。「好投手がいる」という情報は12球団がキャッチしていたが、巨人以外のスカウトは昨夏の沖縄県大会での平良を視察していない。 「スカウトは地区別の担当制になっており、トーナメント表を見て勝敗を予想し、視察スケジュールを組みます。平良君のいた北山高校は、当然勝ち上がる予想していたんですが」(在京球団スカウト) そんな予想を裏切り、平良の北山高校は延長戦の末に初戦で敗れてしまった。当時の平良に対する評価は「育成枠で指名」というのが大半で、直接視察した巨人だけが支配下枠に繰り上げたというわけだ。 「オリックスが1位指名した吉田一将は名門・青森山田の出身ですが、高校時代は補欠でした。進学先の日本大学は当時、二部に低迷しており、社会人のJR東日本で才能が開花しました」(前出関係者) 吉田の例だけではなく、大学、社会人で鍛えられたからこそ、プロ野球選手に成長できたケースもある。 一般論として、夏の甲子園大会が始まるころには、全球団ともお目当ての選手に対する調査は終えている。この時期の視察は“確認”にすぎないが、指名するか否かのボーダーライン上にいる選手に関しては、正しく評価されていないのが現実だ。落合GMの隠密視察が、プロ野球界のスカウティングを変えるかもしれない。
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スポーツ 2014年07月26日 15時00分
谷繁監督“落合化”で弾き出される山本昌
去る7月2日、阪神の二軍本拠地・鳴尾浜球場が沸いた。2番手として48歳のレジェンド・山本昌がマウンドに上がったからだ。 ところが、谷繁元信兼任監督は関心を示していないという。 「森繁和ヘッドコーチは『ゲームを作れていない』とシビアな言い方をしていました。谷繁監督と森ヘッドが違う意見を言うことはないので、谷繁監督の意見と見ていいでしょう」(ベテラン記者) 山本昌の前回登板は、5月10日の二軍戦。確かに間隔が空き過ぎている。一軍首脳陣のこの手厳しい評価は、事実上の引退勧告かもしれない。 「谷繁監督は“捕手目線”で投手を見ています。救援陣で最も信頼しているのは岩瀬。球威は衰えても制球力があり、好不調に関係なくリードが組み立てられるからです。先発陣に関しては、世代交代を急がなければと思っていますよ」(同) もう一人のベテラン、川上憲伸(39)は今季6試合で投げているが、やはり成績はパッとしない。しかし昨年オフ、戦力外を通告された川上に対し、兼任監督昇格が決まると同時に呼び戻したように、信頼は寄せている。山本昌にも一目置いているのだろうが、こんな指摘もある。 「森ヘッドを含め、はっきりとした物言いは落合博満GMに似てきました。山本昌の去就が心配されるのは、そうした谷繁兼任監督の“落合化”によるものです」(球界関係者) 中日投手陣はコマ不足なのでまだチャンスはありそうだが、谷繁監督の“落合化”が進めば、本人も現役に強い執着心があるので、他球団に移るとみられる。陽動作戦的な意味合いも含め、巨人、阪神などが動くのは必至。まさに“オレ流リストラ”第2弾の予兆といえるかもしれない。
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猪木 緊急提言 想定外プロレスをやれ!
2006年12月05日 15時00分
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1・4東京D「レッスルキングダム」 新日本 全日本“乗っ取り”へ秘策 長州3冠戦出撃
2006年11月16日 15時00分
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復活1・4東京D大会へ秘策 新日本最終兵器サイモン猪木 IWGP挑戦!?
2006年11月07日 15時00分
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来春ビッグマッチ パンクラス芸能人最強決定戦 坂口憲二 今田耕司 押尾学
2006年10月31日 15時00分
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大みそか参戦ほぼ決定 芸能人対決 金子賢vs押尾学
2006年10月10日 15時00分