スポーツ
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スポーツ 2014年07月26日 15時00分
俺達のプロレスTHEレジェンド 第31R 日本式プロレスを創った革命戦士〈長州力〉
長州力が日本マット界にもたらした影響はとてつもなく大きい。 「藤波、俺はおまえのかませ犬じゃねえ」(実際は長州本人の弁ではない)から始まった“名勝負数え唄”以降、維新軍として新日、全日を股にかけての闘いを繰り広げて、力道山以来の「日本人対外国人」という基本構図を書き換えてみせた。 アメリカ直輸入のプロレスを売りにしていた馬場全日までが、後に四天王プロレスを許容することになったのも、長州のもたらした日本人対決人気の影響抜きには考えられない。また、長州の闘う模様は「善玉対悪玉」という概念さえも薄れさせていった。 全日参戦時に「イデオロギー対決」と話したように、長州は反体制的な立場を取りながらも決して旧来ヒールのような反則技を使うことはなく、そのため、むしろ観客の支持は“現状改革派”である長州の側へと集まることにもなった。 そうして善悪の区別のない日本人対決が当たり前になると、互いに手の内を知る同士のファイトは当然、外国人レスラーとの試合よりもスイングし、それが長州流のハイスパートレスリングを成立させることにもなった。 以後、日本のマット界においては「良い試合を見せる」ことが「面白いストーリーを紡ぐ」ことよりも重要視されることになる。言うなれば、プロレスにおいては必須だったはずの“アングル”の否定だ。 そんな長州の思想が色濃く表れたのが、自身の団体であるWJプロレスの旗揚げシリーズ。ここで長州は天龍源一郎とのシングル6連戦を組んでみせた。サイドストーリーに頼らず、リング上の試合だけで観客を魅了するのがWJのスタイルだ、という決意の表れであった(現実には3戦目を終えたところで長州が自らの不調を訴えたことにより、以後の対戦は中止となった)。 「プロレス的なストーリーを重視していなかったからこそ、長州が現場監督で仕切っていたころの新日において、通常シリーズとは全く別枠のG1クライマックスを立ち上げることもできた。団体の看板であるはずのIWGPチャンピオンでも関係なく負けブックを呑ませるなんて、それまでのプロレス界の常識では考えられなかったことです」(プロレスライター) プロレス的常識にこだわらないからこそ、ファンからすればその予想外の結末が新鮮に映り、G1クライマックスは新日の夏の風物詩として定着することにもなった。 「そりゃあプロレスですから全くアングルがないわけじゃないけれど、長州のそれは生身の感情から発したものという点が特徴的です。藤波との一連の抗争は、藤波を猪木の後継者とする既定路線に反発したもの。抗争の始まる直前、メキシコ遠征していたときには、くすぶっている自身の将来を悲観して引退も考えていたそうですから、そりゃあ本気度が違います。維新軍やジャパンプロレスは文字通り自身の生き残りを賭けた闘いだったわけだし、その後、新日とUWFインターナショナルとの対抗戦にしても、根底には本気の部分があった。それ以前に高田延彦が蝶野正洋のNWA王座に絡んできた際には、挑戦状を持参した宮戸優光と安生洋二、代表の鈴木健氏に対して『あいつらが死んだら墓に糞をぶっかけてやる』と言ったように、本気で団体ごとつぶしてやろうという気持ちがあったからこそ、あれだけの盛り上がりとなったのです」(同) Uインターとの対抗戦では他にも「あいつらはプロレスの“中”でやってるのか? それとも“外”でやってるのか? “中”だろう」と、あくまでもUWFがプロレス的枠組みの中で試合を行っていることを指摘する“シュート発言”もかましている。 また長州小力のものまねで広く知れ渡った「キレてないですよ。俺をキレさせたら大したもんだ」というセリフも、この対抗戦の中で生まれている。安生洋二との殺伐とした試合に勝利した後、記者からの“キレてましたね”との質問を受けての返答であった。 本音の込められた発言だから、コメントの一つひとつがファンの心に届く。限りなくノンフィクションに近いという意味では、長州のプロレスこそが“リアルファイト”であったと言えるのかもしれない。〈長州力〉 1951年、山口県出身。大学卒業と同時に新日プロ入門。当初のリングネームは吉田光雄。その後、公募で長州力に改名。ジャパンプロレス旗揚げ、全日プロ参戦、WJ旗揚げを経て、現在もさまざまな団体に参戦している。
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スポーツ 2014年07月25日 15時30分
旭天鵬 年6場所制以降史上初の“40代幕内”を確実に
大相撲名古屋場所(7月13日〜27日=愛知県体育館)は12日目を終えて、横綱・白鵬が11勝1敗で単独トップを走り、30度目の優勝を狙っている。その先にあるのは、大鵬がもつ32回の幕内最多優勝記録の更新だ。 その白鵬とは、また別の大記録を目指しているのが、同じモンゴル出身のベテラン力士・旭天鵬(39)だ。 旭天鵬は秋場所(両国国技館=9月14日初日)初日の前日である9月13日に、満40歳の誕生日を迎える。来場所、幕内の地位を維持できれば、“40代幕内力士”の誕生となる。 今場所、旭天鵬の番付は東前頭12枚目。12日目終了時点で、5勝7敗としており、残り3番で全敗しても、幕内維持をほぼ確実にしている。ただ番付編成に運不運はつきもの。下から上がる力士との兼ね合い次第では、5勝10敗では十両陥落の可能性も残されており、3日間で最低1勝は挙げて、幕内キープを“確定”させたいところ。 40代での幕内がどれほど大変なことかというと、昭和以降、40代での幕内力士はわずか4人しかいない。しかも、いずれも昭和10〜20年代の話で、最後に“40代幕内”を達成したのは、場所中に満40歳の誕生日を迎えた54年(昭和29年)秋場所限りで引退した元大関・名寄岩。 旭天鵬が来場所、“40代幕内”を成し遂げれば、年6場所制となってからは史上初の快挙で、名寄岩以来、60年ぶりの偉業達成となる。 人気者だったハワイ出身の元関脇・高見山が39歳まで幕内を務めたが、十両に陥落。40歳を目前にして、幕下に落ちることが確実となって引退した。旭天鵬は、その高見山が持っていた年6場所制以降の幕内最年長記録を30年ぶりに更新した。 旭天鵬は12年夏場所、平幕で幕内優勝を果たしたが、それ以外は、これといった大きな実績はない。最高位の関脇は3場所務めたが、勝ち越したことは1度もない。ただ、初土俵以来、病気やケガで休場したのは、序二段時代のわずか1場所だけ。まさに、“無事是名馬”であったことが長く現役を続けられた秘訣といえそうだ。 夢の“40代幕内”を確定させるまで、マジック1だ。(落合一郎)
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スポーツ 2014年07月25日 15時00分
とんちんかん采配で迷走する原巨人 “5人内野”は混乱するベンチの一端に過ぎない
オールスター明けの後半戦は黒星スタートになった原巨人。指揮官はこの日、3年ぶりの四番に入った長野久義(29)の大きな左翼飛を指して、「風が少しね。良いスタートを切った」とコメントし、敗戦を受け止めながらも淡々と振り返っていた。しかし、「原監督が一番焦っている」との声がもっぱらだ。 「今季、何回、打順を代えたことか…。四番で後半戦をスタートした長野にしても、過去には八番を打たされているし」(プロ野球解説者) 原辰徳監督(56)は球宴を目処に打順を固定させるとしていた。今季は村田、阿部、アンダーソン、セペダらも四番を務めてきたが、長野を中核に据えた新打線も勝利に結びつかなかった以上、これから先も『ネコの目打線』は続くだろう。 「長野に代打で松本(哲也)を送り、犠打をさせた試合(5月16日)もありました。5月下旬にはバッテリーコーチの吉原(孝介)コーチを外し、打撃担当だった村田(真一)コーチに配置換えしています。阿部に喝を入れるには吉原コーチでは荷が重すぎたからですが、巨人は実績のあるベテランが多い。スロースタートの傾向もあり、原監督はチームに緊張感を与えようとしているんですが、策が裏目に出ている」(前出解説者) キューバの至宝、フレデリク・セペダ(34)をいきなり四番デビューさせたが、現在は打撃不振で二軍落ち。当然ながら阿部、村田ら中心打者を発奮させることはできなかった。 復調してきた亀井善行(31)の起用法にも首を傾げる声が多い。亀井は交流戦以降、12試合連続で先発出場してきたが、セーフティスクイズを勝手に試みて失敗(7月11日)。原監督は懲罰的な意味合いでスタメンから外したが、「相手の守備態勢を見て自身が判断したもの。スタメン落ちはかわいそう」(担当記者)と、亀井に同情する声も少なくない。 「頭角を表した橋本(到=24)にも、もっとチャンスを与えないと」(同) 去る7月11日の阪神戦、同点で迎えた六回表のピンチで、原監督は『内野5人シフト』で切り抜けようとした。だが、打球はシフトを嘲笑うかのように2人になった外野手の間を転がって行った。 「試合後、川相(昌弘=49)ヘッドコーチは『こういうシフトもあると(選手に)伝えてあった』と説明していましたが、ぶっつけ本番ですよ(笑)」(前出解説者) それでも、首位戦線に踏み止まっているのは、巨大戦力のおかげだろう。原監督は今年で9年目の長期政権となり、現在は2年契約の1年目。後任にゴジラ松井がウワサされているが、色好い返事は得られていない。 「阿部、高橋由を監督に抜擢する方法もあるが、まだ若すぎる。適齢期のOBを見渡しても適任者はいません。鹿取義隆氏は『侍ジャパン』で多忙を極めている。桑田? どうかなあ…」(球界関係者) 目ぼしい後任が見つからない以上、原政権をサポートしていくしかないのである。
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スポーツ 2014年07月24日 15時00分
日本ハム・大谷囲い込みで巨人が狙う侍ジャパン利権
スポーツ紙ではあまり大きく報じられなかったが、七夕の7月7日に開かれた恒例のプロ野球オーナー会議で興味深い決議があった。野球日本代表『侍ジャパン』の事業を担う株式会社を設立し、シーズンオフの11月をめどに役員や運営方法を決めるのだという。 「サッカー日本代表がW杯でズッコケたから、大手広告代理店がプロ野球に乗り換えた、という構図ではありません。巨人が日本ハムのスーパースター、大谷翔平を侍ジャパンに囲い込むことで、しっかり商売にあやかろうとしているのです。球界の盟主・巨人といえども、スター選手が続々育つパ・リーグに危機感を募らせているのです」(スポーツ紙記者) “東のドン”巨人に続いて、今季は“西の大将”阪神の人気にも陰りが見えてきた。甲子園のスタンドこそ年間指定席のおかげで埋まっているが、6月27日にNHK総合で放送された阪神-中日戦の平均視聴率はわずか6.9%(関西地区)と、こちらも危険水域に突入してきている。 一方のパは堅調。中でも日本ハムは二刀流の大谷がいよいよ本格化。20歳の誕生日となった7月5日の千葉ロッテ戦では3番DHで先発出場して2本塁打の活躍。9日の楽天戦では今度は投手として先発出場し、被安打4、1失点の完投勝利で8勝目。自己最多、球団タイ記録となる16三振を奪い、計111三振でリーグ2位に躍り出た。 スコアボードの表示こそ最速159キロだったが、ネット裏のメジャースカウトの計測では161キロが5球計測され、全世界に打電された。こんな集客力抜群の大谷を、指をくわえて見ているだけではもったいないとばかり、巨人がひねり出したのが『侍ジャパン』を使った大谷の囲い込みというわけだ。 現場サイドは既に巨人の実質支配下にある。代表監督の小久保裕紀氏、プロ野球との窓口になるテクニカルディレクターに鹿取義隆氏、少年野球を束ねる12U監督には仁志敏久氏が就任している。いずれも巨人のOBだ。 「残るは侍ジャパン株式会社の経営権。今年11月には8年ぶりに日米野球が開催され、主催はNPB、MLBと読売の共催ですが、実質的には読売です。しかし、選手を選出するのは侍ジャパン。どうしても主導権を握る必要があるのです」(日本テレビ関係者) 当初の看板選手はヤンキースの田中将大投手だったが、右肘靭帯損傷で長期離脱が決まり、出場はほぼ絶望的といっていい。そこで100マイル投手の二刀流・大谷に主役交代することで客を呼び込み、大きく儲けようとしているのだ。 人気頭打ちの巨人。その視線の先に“FA獲り”を描いているのは容易に察することができる。
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スポーツ 2014年07月23日 15時00分
球宴パ監督騒動 星野監督vs三木谷オーナー丁々発止全真相(2)
「球宴監督は日本で2人しかできない栄誉。周りも喜んでくれている」 これは、佐藤コーチが1日の試合前に発していたコメント。代役とはいえ、球宴の晴れ舞台で指揮を執る意欲を語っており、本人はヤル気満々だったのだ。 「佐藤コーチの勝率が悪いといっても、9勝13敗。大敗しているわけではない」(スポーツ紙記者) 大久保代行のチーム合流後、佐藤コーチは再び“投手担当”としてその指揮下に入った。「家族や知人を球宴に招待していた」との情報もあり、その屈辱は想像に難くない。また、大久保代行だが、同日早朝に緊急招集されたとは思えない指揮官ぶりも見せている。 嶋基宏を2番に入れた新打順で臨み、中継ぎに降格していた黄金ルーキー・松井裕樹に待望の“プロ初勝利”を付けさせた。 「先発の宮川将を、勝利投手の権利獲得まで『あとひとり』と迫った4回3分の2の時点で、松井に交代させました」(同・記者) 黄金ルーキーの初勝利を最も喜んだのは、三木谷オーナーだろう。実は同オーナーの子息が、西武退団当時の大久保代行が主催する野球塾に通い、それが縁で信頼関係が芽生え、今に至るという。松井裕は大久保新体制下でその才能を発揮しつつあるが、こんな指摘も聞かれた。 「松井裕が制球難で苦しむことは、星野監督と佐藤コーチはお見通しでした。投球フォームをちょっと改造する必要があるとされ、2人は『このままではプロでやっていけない』と松井本人が自覚しなければ、投球フォームの改造は習得できないとし、3年先を見据えた育成プランを立てていました」(ベテラン記者) しかし、大久保代行は違った。勝ち星こそが最高の良薬であり、どんな形でも勝利投手になれば自信が湧き上がると考えている。両者の松井育成論の相違は、『星野&佐藤VS三木谷&大久保』の抗争の火ダネになったのだ。 「佐藤コーチを監督代行から降ろすことを決めた7月2日、楽天首脳陣はオールスター戦のパの指揮官を自ら白紙に戻してしまったことを受け、星野監督とNPBの間を往復させられました。大久保体制についても事後報告となった星野監督は激昂し『だったら俺がやる!』となったそうです。緊急を要するため、この件は、パ理事長を務めるオリックスの村山良雄球団常務も説得に当たったとのことですが…」(同・記者) 7日のオーナー会議後、村山常務は、三木谷氏の名代を務めた楽天・井上智治オーナー代行の「星野監督は無理」の言葉を報道陣から聞かされた。温厚な村山常務の表情が、怒りで一変したという。星野監督の説得も務めたにもかかわらず、恥を掻かされたからだ。 かくして、楽天はチーム内外からの信用を失った。
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スポーツ 2014年07月22日 15時30分
メッツ・松坂大輔はあくまでも“便利屋” 再びリリーフに降格
メッツのテリー・コリンズ監督は、故障者リスト(DL)入りしていた左腕のジョナサン・ニース投手(27)の復帰に伴い、先発ローテーションに入っていた松坂大輔投手(33)を、再びリリーフに回すことを明言した。 今季の松坂はマイナースタートとなったが、3Aで好投を続け、4月16日(日本時間17日)にメジャー昇格。リリーフで実績をつくって、5月25日(同26日)のダイヤモンドバックス戦で初先発し勝利投手となった。その後、いったんはリリーフに戻ったが、右腕のディロン・ジー投手(28)の離脱で、先発に回った。ジーの復帰と、ニースの故障者リスト入りがほぼ同時期だったため、松坂は先発ローテーションに残留していた。 松坂は26試合に登板し、3勝3敗1セーブ、防御率3.55の成績。リリーフでは17試合で防御率2.22だが、先発9試合では2勝3敗、防御率4.24だった。 コリンス監督は「現時点でダイスケがブルペンに行く予定だ。チームにとても貢献してくれた。先発投手として、素晴らしいピッチングだった」とコメントしており、松坂の役回りはあくまでも“便利屋”の扱いであることがハッキリした。 ただ、メッツは今季先発で8勝を挙げている右腕のバートロ・コローン投手(41)を交換要員にして、トレードを画策しているともいわれている。7月31日の期限までに、コローンのトレードが成立した場合は、松坂が先発に戻される可能性もあり、流動的な部分も秘めている。 いずれにせよ、今季の松坂はメッツに在籍しているかぎりは、チーム事情に沿った不安定な起用法が続くことになりそうだ。(落合一郎)
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スポーツ 2014年07月22日 15時00分
球宴パ監督騒動 星野監督vs三木谷オーナー丁々発止全真相(1)
楽天イーグルス・星野仙一監督の怒りは、三木谷浩史オーナーに対する“不信感”そのものかもしれない。 7月12日、東北楽天ゴールデンイーグルスはNPB(日本野球機構)事務局に電話を入れた。星野監督のオールスターゲームの辞退を正式に伝えるためだ。楽天側は神妙な口ぶりで「申し訳ございません。これ以上引っ張るのは、失礼ということで…」と謝罪の弁を並べたが、NPB上層部の怒りは増すばかり。「どうしてこの時期に!?」との疑念がパ5球団の本音である。 「連絡が入ったのが土曜日ですよ。球宴本番まで1週間を切っており、再び早急にパ・リーグの指揮官の代役を決め直さなければなりません。月曜日に試合が入っているチームもあれば、移動中のチームもある。とにかく、14日の月曜日中に決めないと…。今回のドタバタは楽天球団と星野監督の対立に発展するかもしれません」(球界関係者) 全パの監督は、楽天の監督代行だった佐藤義則投手コーチが務めることで一度は落ち着いた。しかしその後、監督代行が大久保博元二軍監督に交代。チーム指揮権を預かってまだ日が浅いため、さすがに大久保代行に球宴の指揮までは任せられない。このとき、すでに“楽天への不信感”は寄せられていた。 「星野監督の臨時指揮が提案され、楽天も合意していました。無理ならば、この時点で言ってほしかった」(同・関係者) 星野監督は胸椎黄色靱帯骨化症などと診断され、手術を受けたばかりの身体。この関係者によれば、回復具合は「全て楽天を介して知らされている」という。 球宴での臨時指揮が難しいのであれば、この時点で伝えればいいだけのこと。楽天が不信感を買った理由はその時点で断らず、パ・リーグ理事会、NPBの通告を自軍に持ち帰り、後になってから「できません」と伝えてきたことにあるようだ。 パ指揮権を巡る喧騒をあらためて振り返ると、意外な抗争図式が見えてくる。 楽天首脳陣が佐藤コーチから指揮権を剥奪すると決めたのは、7月1日のオリックス戦後。4点差をひっくり返された試合内容に愕然とさせられ、立花陽三球団社長、安部井寛統括本部長らが深夜に“トップ会談”を行い、大久保体制を決断した。大久保代行は二軍戦の行われていた宮城県仙台市にいた。2日早朝、大久保代行の元に電話が入り、神戸の一軍に合流して今日に至るわけだが、今思えば彼らの行動には“周到”さを垣間見ることができる。
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スポーツ 2014年07月21日 15時00分
優勝候補チームが狙う“最後の切り札” 不振のレ軍が引く手あまたの上原を放出か?
<球宴に行く2人が、それっきり戻って来なかったら、どうしますか?> 米スポーツ専門TV局・ESPNの電子版は、そんな衝撃的な見出しで『レッドソックス情報』を伝えていた。2人とは左腕エースのジョン・レスター(30)と、上原浩治(39)のことだ。 7月末のトレード期日が近づくと、メジャーリーグ各球団は“大移動”を行う。この時期にもなれば、今季の戦況がおおよそ見えてくる。上位チームは優勝を確実なものにするためピンポイントで弱点を補おうとする。一方でV戦線から脱落したチームは、高額年俸のベテランや複数年契約最終年の選手を売る。その見返りに若手をもらい、来季以降に備えるのだ。今季のボストン・レッドソックスはV戦線から脱落した後者であり、契約最終年で425万ドル(約4億2500万円)と高年俸の上原は“放出候補”に挙げられている。 「いや、むしろ上原に興味を示している上位チームが多く、レ軍の出方を伺っている節も感じられます」(現地特派記者) レ軍のベン・チェリントンGMは「ウチはファイヤーセールはやらない」と上原放出を否定してきた。「このメンバーなら巻き返しも可能」と見ていたからだが、ついに最下位に転落。「踏ん切りも付いた」と地元紙は伝えており、同GMも“無口”になり始めた。 「新クローザーとして期待していたネイサンが不振のタイガース、すでに5人にセーブポイントが付いていてクローザーの不在のインディアンス、ブルペン陣が不安定なエンゼルス、パイレーツ、ジャイアンツが上原に強い関心を持っています」(前出記者) 上原の存在感が増した理由は他にもある。今回のファイヤーセールでもっとも注目を集めていたカブスのローテーション投手、サマージャとハメルがアスレチックスに“強奪”された。市場の目玉だった先発投手の行き先が早々に決まってしまったため、ヤンキース、ブレーブス、ドジャースが「計算の立つリリーバーを獲り、先発は若手投手に託す」作戦に変更しつつあるという。 「レ軍は外野手、それも左打者の補強が急務です。ビクトリーノが故障し、ブラッドリーが不振。昨年オフ、主軸のエルズベリーを引き止めなかったツケが出て、30球団トップだった得点力は大きくダウンしてしまった」(プロ野球解説者) ヤンキースは外野手の層が厚い。同一リーグのライバル同士だが、一時期に上原のニューヨーク行きが噂されたのには訳がある。両チームの利害関係がこれ以上ないほど合致していたからである。 「契約最終年が近づいたレ軍の放出要員候補は他にもいます。でも、ほとんどの選手は『大幅ダウンでもいいから残りたい』と意思表示しています。上原は自身の去就に関して無言を貫いており、そのため、『放出しやすい』とも目されています」(前出特派記者) 上原が違うユニフォームを着て、2年連続でワールドシリーズを戦う可能性が高まってきている。
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スポーツ 2014年07月20日 15時00分
赤ヘル版“ノムラの考え” 『普通』の反対は『察してくれ』
“金満大型補強”の原巨人を追う広島東洋カープ。交流戦で最下位に陥る失速で主位の座を明け渡したが、セ・リーグ再開後は“勝利への凄まじい執念”を見せ続けている。勝ち越しを許したDeNA戦(7月14日)では延長十二回の“本当の最終回”の攻撃で、二死から同点に追い付く展開もあった。中でも、最も強い執念を見せているのは、野村謙二郎監督(47)かもしれない。 「野村監督は大団円の決めゼリフを秘めているようですね」(球界関係者) 16年ぶりのチームAクラス入りを果たした昨季、野村監督は「ケジメを付けたい」と退団を申し出ている。その際は松田元オーナーらが必死に慰留し、今日に至っている。 「近年の広島指揮官のなかで、優勝をもっとも意識しているのが野村監督」(前出関係者) 事実、就任会見では「優勝を狙います」と公言。5年目の今季もその熱意は全く変わっていない。 「選手が取材などで『Aクラスを…』なんて言い方をすると、怒るんです。『優勝したい、ではなく、優勝する! だろ!?』とか言ったり」(同) こうも、語っていた。指揮官就任が決まった09年オフ、「優勝したら『普通のことをやったまでです』と言うつもりです」と−−。 「野村監督は地元財界からも絶大な支持があり、解説者時代にも何度か講演会を開催しています。指揮官就任が決まった後の講演では『普通のことをやったまでです、と言うつもり』と何度か話しています。その決意はいまも変わっていません」(ベテラン記者) とはいえ、その勝利に対する執念は“普通”ではない。現役時代を知るプロ野球解説者がこう続ける。 「野村監督は、現役時代は『叱られ役』でした。本人がミスをしたときはもちろん、たとえ自身が打っても、チームが負ければ怒られていました。でも、叱られても叱られても向かっていく野村監督の反骨心がチームを支えていました」 今季、快勝のゲーム後も「(先発が)よく投げたけど、あの失点は…」など、必ず苦言を呈するのもその影響だろう。野村監督は“現役時代の自分”が出現すれば、必ず優勝できると見ているのだ。 「(気持ちを)察してくれよ! 俺にも話したくないときがあるんだよ」 7月13日の中日戦後、野村監督は荒れた口調でそう吐き捨てた。「察してくれ」も、このところよく使うフレーズだという。同日は4点リードを守れずに逆転負け。こうした不甲斐ない試合の後に口にするのだが、それは「普通のことが出来ていないから」。選手の油断が敗戦に繋がったわけだ。謙二郎語録では「普通」の反対が「察してくれ」になる。だとすれば、用意されたVスピーチの「普通のことをやったまで」は奥深い言葉である。 不甲斐ない部下(選手)、その歯がゆさ…。そう置き換えると、世の中間管理職は、野村監督に「普通」を連呼させてやりたいと思っていそうだ。
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スポーツ 2014年07月19日 15時00分
大砂嵐に注目の名古屋場所の行方
熱帯場所とも呼ばれる名古屋場所が愛知県体育館で始まった。先場所13勝した稀勢の里(28)が、もう11年余も不在の日本人横綱誕生に向かってどんな相撲を見せるか大きな注目を集めそうだが、一方で入幕5場所目、同世代の遠藤のような派手さはなくとも、その実力でジワジワと番付を上げ、初めて横綱大関と総当たりする東前頭3枚目まで番付を上げてきたエジプト出身の大砂嵐(22)からも目が離せない。 片手で鉄棒にぶら下がり、そのまま軽々と懸垂ができる怪力の持ち主。先場所12日目には「絶対に負けたくない」と公言する遠藤(23)を右からの強烈なカチ上げでKOし、「普通の相手だった」と涼しい顔をしていた。 パワー不足を露呈し、2場所連続して負け越した遠藤と違って立ち合いに必殺ワザを持っているだけに、上位陣にとっては脅威となるだろう。 「荒削りだけど、何をするかわからない怖さがある。もしこの位置で勝ち越せば三役入りの可能性も十分。期待の遠藤がハネ返された幕内上位の壁を一発で破るようだと、またもや日本人力士は何をやっているんだ、という声が起きかねない。協会関係者はヒヤヒヤ、ドキドキしながら見ています」(担当記者) この大砂嵐は熱心なイスラム教徒でもある。最大の敵は相手力士ではなく、年に1回、1カ月間も続く日の出から日の入りまで水すら口にできないラマダン(断食月)ともいわれる。まだ十両だった去年の名古屋場所は空腹に打ち勝ち、10勝5敗の好成績を上げたが、今年は6月28日から7月27日までで、千秋楽までモロかぶりである。 6月30日に行われた番付発表会見では「ラマダンは心の稽古。大丈夫です」と平然としていた。 この異色力士の異色な闘い、今場所を盛り上げるのは必至だろう。
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