スポーツ
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スポーツ 2019年07月02日 22時30分
プロレスラー世界遺産 伝説のチャンピオンから未知なる強豪まで── 「安田忠夫」プロレス冬の時代を招いた“闘う人生劇場”
大みそかの格闘技イベント『INOKI BOM−BA−YE2001』の生放送、メインイベントで劇的勝利を挙げると、返す刀でIWGP王座も獲得。一躍、アラフォーの星となった安田忠夫であったが、そのわずか5年後、44歳の誕生日を目前にして練炭自殺を図ることになる…。※ ※ ※ プロレスでトップに立ち続けるというのは、なかなかどうして大変なことである。近年は“プロレス=エンタメスポーツ”との認識が広まったことで「団体や主催者がそうと決めれば誰でもトップになれるだろう」と、うがった見方をする向きもあるが、話はそんなに単純ではない。 抜擢されてトップに立つまではできたとしても、その座を維持するのは至難の業なのだ。むろん「ただ勝てばいい」のであれば話は早いし、そこに向けての努力の余地もある。 当然ながらトップ選手にとって強さは重要で、弱くて練習もしないような選手がフロントの推しでトップに立ったところで、ほかの選手が黙ってはいない。下手をすれば団体分裂まで引き起こしかねず、日本でインディー団体が乱立した経緯にも、そうしたことの影響が多く見られた。 ただし、プロの興行として試合をする以上、トップに立つ者はただ強さを誇示するだけでなく、ファンからの支持を得て集客&収益増に寄与することを求められる。「よく大相撲の横綱審議会が、現役力士の品格についてどうのこうのと注文を付けますが、プロレスにおいてはそれがもっと露骨になる。ズバリ“今のチャンピオンで団体は儲かるのか、儲からないのか”と常に問われるわけです」(プロレスライター) 団体の思惑とファンの志向が合致したときには、オカダ・カズチカのようにいきなりトップに上り詰めて、新日本プロレスに新たなブームを巻き起こすまでにもなる。だが、それとは逆に完全な失敗となったのが、2002年にIWGPヘビー級王座を獲得した安田忠夫であった。 元大相撲小結の孝乃富士が廃業して新日に入門。本名の安田忠夫としてプロレスデビューを果たしたのは’93年のことだった。デビュー戦の相手をプロレスでの師匠格にあたる馳浩が直々に務めたことからも、当時のフロントからの期待がうかがえるが、その後は長きにわたり中堅どころでくすぶることになる。 大相撲時代からのギャンブル好きや借金苦、稽古嫌いなどの噂もあって、ファンの目もどこか冷たかった。「ギャンブルに関しては噂通り。『競艇場でデカいのがいると思ったら安田だった』『パチンコ屋で通路にまで巨体がハミ出している安田を見た』なんて話をよく耳にしました。ただし、安田の名誉のために言えば、稽古はしていなかったわけじゃない。巨体のわりに締まった体をしていたのがその証拠で、ただの怠け者なら総合格闘技などできるはずもない」(同)★下馬評を覆してまさかの大金星 しかし、’01年に総合格闘技デビューしてからも、安田がパッとしない状況は大きく変わらなかった。「PRIDEデビュー戦では佐竹雅昭に勝利しましたが、これは安田の巨体に対処できない佐竹をコーナーに押し込んでの優勢勝ち。安田が勝ったというよりも、佐竹が負けたことの印象が強かった」(同) 次戦では佐竹戦での勝利が吹き飛ぶような、レネ・ローゼのハイキック一撃で壮絶KO負け。しかし、同年の大みそか『INOKI BOM−BA−YE2001』で奇跡が起きる。 猪木軍vsK−1軍の対抗戦形式となったこの大会だが、猪木軍の大将格とされていた藤田和之が練習中のアキレス腱断絶により欠場。代役を求められた小川直也も出場拒否したことで、安田にメインイベントの大役が回ってくる。 相手はK−1でトップ級のジェロム・レ・バンナ。どう考えても安田に勝機なしというのが大方の予想であったが、そんな下馬評を覆し、安田はギロチンチョークで大金星を挙げてみせたのだ。 あとから考えれば安田も1年近く総合の稽古を積んできており、総合初挑戦のバンナに勝ってもなんら不思議はないのだが、このときばかりは安田のぐうたらイメージが功を奏したと言うべきだろう。だが、この勝利があまりにも劇的だったがゆえに、周囲は見立てを誤ってしまう。 藤田の故障で空位となっていたIWGP王座は、猪木の「安田しかないだろう」という鶴の一声もあり、永田裕志との王者決定戦を経て安田に託されることになるのだが、これにファンはそっぽを向いてしまう。「プロレスで何の実績もない安田がトップに立つなどは認められないということで、これがプロレス冬の時代に突入するきっかけとなった部分もあったでしょう」(同) 結局、王者としての安田は、天山広吉を相手に1度防衛しただけで、お役御免となる。総合でミルコ・クロコップに惨敗したとはいえ新日トップ戦線で実績のある永田に、その座を譲ることになったのだった。安田忠夫***************************************PROFILE●1963年10月9日、東京都大田区出身。身長195㎝、体重130㎏。得意技/ダブルアーム・スープレックス、突っ張り。文・脇本深八(元スポーツ紙記者)
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スポーツ 2019年07月02日 20時30分
武藤敬司プロデュース! 8.30マスターズ後楽園大会に獣神サンダー・ライガーが参戦
プロレスリング・マスターズ実行委員会は、8.30後楽園ホール大会の第1弾参戦選手を発表した。6.26後楽園大会で行われた長州力氏のファイナル興行で、1年3カ月ぶりに国内マット復帰を果たした大会プロデューサー・武藤敬司が参戦。また、来年1月の東京ドーム大会での引退を発表している新日本プロレスの獣神サンダー・ライガーがマスターズにラスト参戦することを発表した。 武藤とライガーは、ヘビー級とジュニアヘビー級でそれぞれ1990年代の新日本マットをけん引していた2人。当時は2人で人気ランキングのトップを争うほどの看板選手だった。2人のタッグが実現したときには、武藤が「世間的には俺たちが組んだら最強」とコメントしていたこともあった。武藤にはグレート・ムタという化身も存在するため、グッズの売り上げは武藤がぶっち切りだったが、ライガーも決して負けていなかったのを思い出す。 90年代のファンにとっては、1996年10月20日に神戸ワールド記念ホールで行われたムタ対ライガーの印象が強いだろう。この試合、一度はライガーの怪我により流れており、当時ジャケット撮影までされていたこの試合を収録予定だったVHSビデオ作品『闘魂Vスペシャル vol.22』は、試合が実現するまで“欠番”に。ムタがライガーのマスクを引き裂くとペイントを施した“鬼神”ライガーが登場するなど、試合内容も素晴らしかったことから、この作品は爆発的なヒットを記録することになる。ビデオ作品用に組まれたドリームマッチだったこともあり、試合はテレビでは流されなかった。現在、公式試合配信サイト『新日本プロレスワールド』でも配信されていない。 武藤とライガー最後の絡みは、ムタとライガーを見てみたい。今回の参戦を知って思い浮かんだのは、あのとき身につけていた白いライガーのマスクとコスチュームだった。文・写真 / どら増田
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スポーツ 2019年07月02日 17時30分
巨人・緊急補強の裏事情 ファーム担当コーチが試されている?
やっぱり、このトレードはヘンだ。6月26日、巨人は日本ハムとの間で「投手・吉川光夫、捕手・宇佐見真吾−投手・鍵谷陽平、同・藤岡貴裕」の交換トレードが成立し、鍵谷の一軍昇格が決まったのは既報通り(7月2日)。また、吉川も7月4日の埼玉西武戦での先発が初登板となりそうだ。巨人は救援陣、日本ハムは先発を。ともに手薄だった人材難を埋める“ウィン・ウィン”の好トレードとなったようだ。 さらに、巨人は米ダイヤモンドバックス傘下のマイナーにいた右腕、ルビー・デラロサ(30)も獲得している。このトレードで、巨人二軍首脳陣は試されているのではないだろうか。 というのも、「課題」を抱えた選手が2人もいるからだ。 去る6月30日、デラロサが本格的な投球練習を開始した。その時、興味深い光景も見られた。ジャイアンツ球場の室内練習場に移ると、スタッフもそれに付いていく。約20球を投げた後、デラロサに何かを伝えた。すると、デラロサはセットポジションを取り、制止した状態で左肩越しに後ろの方を見る。その仕草で、牽制とクイックモーションの練習をさせようとしたのは分かったが、巨人スタッフはストップウォッチでの測定までやっていたのだ。 「だいたい、1・1秒。上(一軍)でも大丈夫だと思う」(関係者) 投球動作を制止し、再び動作を開始してから投げ終わるまで、デラロサは1・1秒を要したという。先に巨人入りしたクックが1・2〜1・4秒だというから、デラロサのほうが「機動力」を多用する日本球界向きだとも考えられる。しかし、素早いクイックモーションができるかどうかは調査段階で確認しておくものだが…。 また、左腕・藤岡について、こんな情報も聞かれた。「蘇生できると見て、交換要員に指名した」と――。投手出身のプロ野球解説者がこう続ける。 「2011年ドラフト会議で千葉ロッテに指名され、今日に至りますが、その素質の半分も発揮していないというのが、日本ハムの評価でした。才能はある。ブルペン投球を見たら、今、ナンバー1の左腕ではないかと思うほど。だけど、実戦マウンドに上ると別人になってしまい…」 巨人の二軍スタッフも「このままではもったいない」と思ったのだが、日本ハムも千葉ロッテとの藤岡の交換トレードを成立させた時、同じようなことを言っていたが。 「同じ左投手ということで、今季から指導者に転身した杉内俊哉ファームコーチが指導に当たる予定です。そして、木佐貫洋ファームコーチがデラロサを担当します。投手の育成では定評のある小谷正勝巡回コーチもいるので、大丈夫でしょう」(前出・関係者) 二軍調整中のゲレーロが投球練習を終えたデラロサに近づき、談笑をしていた。関係者によれば、「デレーロが日本流の練習、クイックモーションの重要性を伝えた」とのことだ。昨季、高橋由伸監督との直接会談を拒否したように、ゲレーロは気難しい性格だと思われていた。指揮官の交代で、チームの雰囲気も確かに変わったが、“後輩思い”な言動は、中日時代にもなかったはずだ。 「原辰徳監督はファーム担当のコーチを一時的に交代で一軍に帯同させています。一軍のミーティング、スコアラーから上がってくるデータをどうやって活用しているのか、見て覚えさせ、二軍から昇格してくる若手に助言できるようにしろ、と指導しています」(同) 藤岡の蘇生が特にそうだが、二軍担当の若いコーチたちは試されているのではないだろうか。 二軍に降格していた新人・髙橋優貴が近く、一軍に合流するという。ペナントレース序盤は先発ローテーションを任されたが、投球パターンを読まれてしまった。その課題が克服されているのかどうか、ここでまず、二軍担当コーチたちの手腕が分かるだろう。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2019年07月02日 12時00分
「選手を呼び捨てにもできない」の声も ドラゴンズ応援歌『サウスポー』自粛の理由に物議
中日ドラゴンズの公式応援団が応援歌『サウスポー』の使用を自粛することを発表し、物議を醸している。 1日に応援団公式ツイッターで発表されたのは、「この度、当団体で使用している『サウスポー』について、チームより不適切なフレーズがあるというご指摘を受けました」と球団側から指摘を受けたというもの。さらに、公式ツイッターは「この件について球団と協議した結果、当面の間『サウスポー』の使用は自粛させて頂くこととなりました。皆様には何卒ご理解、ご協力の程宜しくお願い致します」と自粛することを報告していた。 『サウスポー』はピンクレディーの名曲で、高校野球などでも多く使用され、野球ファンにとっては馴染みの曲であることもあり、球団ファンからは、「どこが不適切なんですか?」「不適切な部分が全然思い浮かばない」「不適切なフレーズってありましたっけ?」といった疑問の声が聞かれた。 その後、ネット上で、中日ドラゴンズに関する新書などを執筆しているライターが5月20日頃、「与田監督はチャンテ(注・チャンステーマのこと)のサウスポーの歌詞『お前が打たなきゃ』の『お前』に抵抗を持っているらしい。こどもが野球選手に対して使う言葉ではないと」とツイートしていたことが判明。ツイートは現在削除されているものの、スクリーンショットがネット上で拡散される事態に。監督側の要請なのでは? という見方が広まっている。 「お前」という部分が不適切だと判断されたことが判明したとはいえ、ネットからは、「そんなこと言ったら選手呼び捨てにすること自体どうなの?」「こんな意見出す奴も出す奴やけどまともに聞く方も聞く方」「『お前』が不適切っていうならほとんどの曲が不適切って言えそう」という呆れ声が集まっている。 野球ファンから残念がる声が多く聞かれている今回の自粛発表。撤回を求める声も多く見受けられた。記事内の引用について中日ドラゴンズ応援団公式ツイッターより https://twitter.com/dragonsouendan
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スポーツ 2019年07月02日 11時30分
オリックス、山岡泰輔&山本由伸が監督推薦で球宴選出! 猛牛三銃士揃い踏み
日本野球機構(NPB)は1日夕方、プロ野球オールスター戦『マイナビオールスターゲーム2019』(7月12日 東京ドーム、13日 阪神甲子園球場)の監督推薦選手を発表した。 監督推薦による初出場のセ・リーグ投手陣は、広島から床田寛樹、フランスア、横浜DeNAの今永昇太、中日の柳裕也、阪神の青柳晃洋、野手は、中日の京田陽太、横浜DeNAの神里和毅を監督推薦で初選出。また、阪神の藤川球児投手は7年ぶりの出場となる。パ・リーグは投手陣で、埼玉西武から高橋光成、平井克典、福岡ソフトバンクの高橋礼が監督推薦で初選出されている。 現在、パ・リーグの防御率トップで、ファン投票、選手間投票でも2位だったオリックスの“神童”山本由伸が2年連続で監督推薦による出場を決めた。オリックスは“エース候補”山岡泰輔も2年ぶり2度目の監督推薦で、“マッチョマン”吉田正尚はファン投票で選出されており、今シーズンからオリックスを引っ張っている猛牛三銃士が3月の侍ジャパンに続いて揃い踏みすることになった。“豪腕”榊原翼や、“交流戦首位打者”中川圭太は、プラスワン投票で選出されるか注目されるところ。 由伸は「素晴らしい選手が多くいる中で、選んで頂いて光栄に思います。なかなか無い機会ですし、いろいろ方に話を聞いてみたいです。昨年はリリーフとして選んで頂きましたが、今年は先発として選んで頂いたと思うので、昨年より成長した自分をファンの方々に見せられるようにがんばります」と、球宴でも先発に意欲を示すと、山岡は「監督選抜で選んで頂いて本当にうれしいです。素晴らしい選手がたくさんいるので、少しでも吸収できるように、いろいろなことを聞ければと思っています。見てくださるファンの皆さんに楽しんでもらえるようなピッチングを見せたいと思います」と、球宴を楽しみたい考えを明らかにしている。ちなみに、山岡は2年前の登板試合で勝利投手になっており、連勝に期待したい。文 / どら増田写真 / 垪和さえ
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スポーツ 2019年07月01日 22時30分
WWE今年の東京公演はトリプルH劇場!2日目もサプライズ登場でドリームタッグ実現!
世界最大のプロレス団体WWEの日本公演『WWE Live Tokyo』が6月28、29日の両日、東京・両国国技館で開催された。 初日は6724人、2日目は7520人とそれぞれ超満員の観客を動員。今回は主力ブランドであるロウのメンバーが中心だったが、日本ファンのお目当ては、昨年犬に噛まれ、来日したものの凱旋試合ができなかった元新日本プロレスの日本人スーパースター中邑真輔と、実に11年ぶりの来日となるトリプルHの参戦だ。 初日、トリプルHの試合は第4試合の予定だったが、会場のファンにとっては入場テーマが流れるまで試合順が分からないのがWWEのお約束であり、楽しみ方のひとつ。まず新日本でバレットクラブとして活躍したルーク・ギャローズ&カール・アンダーソンが入場し、続いて同じくバレットクラブのリーダーとしてIWGPヘビー級王者にも輝いたAJスタイルズが入場すると会場は最高潮に達した。 ここでヒットしたのがトリプルHの入場テーマ曲『THE GAME』だったのだからたまらない。これには報道陣の中にも席を立って見入る姿が見受けられた。イメージカラーであるグリーンのレーザー光線に包まれるかのように、トリプルHが威風堂々と入場。エプロンに立ち、客席を向くと、昔から変わらぬポーズを決めてから水吹きパフォーマンス。8人タッグマッチだったが、他の7選手がかすむほどの存在感だった。 アメリカでも見られないTHE CLUBとドリームチームを結成したトリプルHは、役員として多忙なこともあり、試合数が減っているとはいえコンディションはかなり良さそうだった。 驚いたのは全盛期と比べても引けを取らない肉体である。THE CLUBとの連携もスムーズで、ドリュー・マッキンタイア、バロン・コービン、ボビー・ラシュリー、サモア・ジョーを相手に格の違いを見せつけていた。最後はうるさいコービンをペディグリーで仕留めてカウント3。試合後もなかなか鳴りやまない「トリプルH」コールに応えるべく、時間をかけてコーナーパフォーマンスを披露し、日本のファンに感謝の意を示していた。 トリプルHの試合出場は初日だけと言われていたが、2日目も中邑真輔の後に『THE GAME』が流れるサプライズ。トリプルH&中邑真輔というドリームタッグが実現した。試合は中邑がロバート・ルードにキンシャサでWWE移籍後、日本初勝利を飾ったが、この記念すべき試合を見事に演出してみせた。ビンス・マクマホン会長兼CEOの娘婿で、後継者の筆頭と言われるトリプルHだが、レスラーとしての魅力は全く衰えていない。次はいつになるか分からないが、日本でトリプルH劇場が見られたのは、とても幸せなことである。文 / どら増田写真 / 萩原孝弘
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スポーツ 2019年07月01日 20時30分
中邑真輔、カブキウォリアーズ華麗なる凱旋!カブキウォリアーズはタッグ王座挑戦権獲得!
世界最大のプロレス団体WWE日本公演『WWE Live Tokyo』が、6月28日と29日の2日間、東京・両国国技館で開催された。 今回は主力ブランドであるロウのメンバーが中心だったが、スマックダウン所属の中邑真輔、カブキウォリアーズ(アスカ&カイリ・セイン)も凱旋帰国した。初日の第1試合では、新日本プロレスのジュニア戦線やドラゴンゲートで活躍したUS王者のリコシェが凱旋。ヘビー級のセザーロを相手に苦戦したが、日本でも見せていた立体的な技の数々を披露し、最後は回転エビ固めで丸め込んで勝利。試合後セザーロに襲撃され、2日目は急遽US王座をかけて再戦し、スワンダイブ式ドラゴンラナで防衛に成功している。 先週のスマックダウンで、今回の凱旋マッチでのタイトル戦が、勝てば挑戦権が得られることに変更されたカブキウォリアーズ。「ニホンクサイ」などと、日本を馬鹿にしながらWWE女子タッグ王座のベルトを持ってきたアイコニックスだったが、カイリ・セインとアスカのカブキウォリアーズが大歓声の中、入場すると圧倒され、リング外へ脱出。試合はかねてから「日本のスタイルとアメリカのスタイルを融合させたい」と話していたカイリのスタイルが確立されてきたこともあって、なかなかの好勝負に。最後はカイリの必殺技、ダイビングエルボードロップでカウント3。アメリカでの王座挑戦が決まった…かに思われたが、2日目にアスカがアイコニックスの介入で、ロウ女子王座の奪還に失敗したことから、1日2試合で再びカブキウォリアーズとアイコニックスが対戦。カブキウォリアーズが連勝を収め、王座挑戦へ駒を進めた。 昨年、来日直前に犬に噛まれるアクシデントで試合が出来なかった中邑真輔は、初日のメインイベントで、セス・ロリンズが保持しているWWEユニバーサル王座に挑戦した。スマックダウンの中邑がユニバーサル王座に挑戦するのは、ハウスショー以外では考えられないこと。ジャパニーズ・スペシャルエディションマッチである。試合は日本を意識したのか、まるで新日本プロレスの『G1クライマックス』公式戦のような白熱した激闘に。中邑は何度か勝機があったが、最後は絶対に負けられないロリンズの意地が上回り、トラースキックからカーフストンプでカウント3。ロリンズが防衛に成功し、試合後は中邑と健闘を称え合った。2日目はロバート・ルードとシングルが発表されていたが、ルードがサモア・ジョーとともに登場すると、中邑のあとにトリプルHがサプライズ登場。中邑がルードからキンシャサでWWE移籍後初勝利を飾っている。 その他にも、“令和のアンドレ”ブラウン・ストローマンや、ロウ女子王者“THE MAN”ベッキー・リンチなど、今が旬の選手が数多く出場したので、今年の東京公演は満足度が高いものになった。年内に大阪公演があるのかはわからないが、来年はオリンピック開催のため、この時期は両国国技館が使用出来ない。毎年恒例となっているだけに、何とか継続の道を探って欲しい。文 / どら増田写真 / 萩原孝弘
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スポーツ 2019年07月01日 17時25分
カープの危機脱出の最善策は「アメリカ式守備陣営」
再開されたペナントレースも黒星スタート。広島カープが猛チャージをかけるのは、いつなのか。ポイントとなるのは、髙橋大樹(25)と、小園海斗(19)だろう。 髙橋はペナントレース再開となった6月28日のDeNA戦で「1番レフト」でスタメン出場を果たし、プロ初アーチ。プロ7年目でようやくその才能を開花させた。今さらだが、髙橋は2012年のドラフト1位、同年2位が目下、4番を務めている鈴木誠也である。 「髙橋の(一軍での)プロ初安打も昨季で、同期の鈴木に完全に水をあけられていた。松山、長野らレギュラーを予定していた外野手の不振が長引いているだけに、髙橋の成長は大きな収穫」(プロ野球解説者) 一方、新人の小園だが、昨季1番を任されていた田中広輔の調子がイマイチだったため、チャンスが回ってきた。 その小園が田中に代わってショートのポジションに入ったとき、広島の守備態勢と「野球施設」について考えさせられた。 広島の二遊間は深めに守っている。他球団よりも「後ろ」で守るのだ。セカンドの菊池涼介もそうだが、ショートの小園もそういった傾向にある。守備位置が後ろになれば、おのずと守備範囲も広くなる。スーパープレーを連発している菊池の守備を見れば説明するまでもないが、自分の脚力と肩の強さに自信がなければ、後ろで守ることはできないのだ。 しかし、ショート・小園は事情が違う。セカンドとショートでは、一塁までの送球距離があまりにも違いすぎる。ドラフト候補だったころから「堅守強肩の遊撃手」と報じられていたが、外野の芝生に足が掛かりそうなところで守っているのを見せられたとき、「肩の強さに自信がなければできない」と思った。 本当に肩の強い選手がなかなか現れないのは、学生やアマチュアが使用する野球施設にも理由があるのではないだろうか。 広島の本拠地・マツダスタジアム(MAZDA Zoom−Zoomスタジアム広島)は、内野エリアにも天然芝が敷き詰められている。この天然芝の内野は、想像している以上にゴロの捕球が難しいのだ。打球は、土や人工芝のグラウンドとは比べ物にならないほど失速する。失速するから、前進しなければならない。バウンドも不規則だから、捕球する最後の瞬間までボールを見なければならない。また、バットの芯で捉えた打球がヘンに加速することもある。そのため、後方に守って、フットワークを使って捕球し、かつ一塁まで速いボールを送らなければならなくなる。 アメリカの野球場には天然芝が敷き詰められている。肩の強い内野手が育つのは、施設の違いによるところもあるのではないだろうか。小園の出身校・報徳学園は土のグラウンドだったが…。 広島には「素質」を感じさせる若手が多い。正遊撃手・田中も、小園に触発されたのか、1番を任されていた昨季の勢いを取り戻しつつある。髙橋の活躍を見て、松山、長野、野間ら外野手たちも「このままではヤバイ」と思っているはず。低迷脱出への最善策は、緒方監督が慌てず、ガマンして「待つ」ことではないだろうか。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2019年07月01日 11時40分
DeNA、カープに粘りの2勝1分け 虎の尾を捉え遂にAクラス、大きい筒香の復調
ベイスターズは本拠地横浜スタジアムで迎えた、交流戦明けのカープ戦を2勝1引き分けで戦い抜き、遂にBクラス脱出に成功した。 この3連戦で本領を発揮したのが、日本の4番でありチームのキャプテンでもある筒香嘉智だ。 初戦は1-3のビハインドで迎えた4回裏、カープのエース大瀬良大地からバックスクリーンの上部へ同点となる2ランホームランを放ち試合を振り出しに戻すと、7回にはレフトスタンドへ豪快に運びマルチホームランを記録。この日は4打数3安打3打点の大暴れで、お立ち台に上がる大活躍となった。 2戦目は4打数ノーヒットと、バットから快音は聞かれなかったが、延長10回2アウト3塁、一打サヨナラの場面で前の打者ホセ・ロペスが申告敬遠で歩かされる“屈辱”と捉えられるようなケースで真骨頂を発揮。3-2のフルカウントからカープの抑えフランスアの外角ストレートを平然と見送り、フォアボールを奪うと、次のバッター宮崎敏郎が見事にセンター前へ落としサヨナラ勝ち。結果的に筒香の冷静さが勝利を呼び込んだ。 3戦目は今シーズン既に2敗を喫している苦手・床田寛樹から、0-0で迎えた3回1アウト1-2塁のチャンスを作ると、4番筒香が外角に逃げていくスライダーを、コースに逆らわずレフト戦へ弾き返し先制の2ベースを放つなど、3打数2安打をマークした。 交流戦では出塁率は.368の数字を残しながらも、打率.204、ホームラン3本で、打点は4、得点圏打率はわずか.091で、三振は27を数えるなど信じられないほどの不調で、福岡でのホークス戦ではリフレッシュの意味もありスタメンを外れるゲームもあったほどであった。 交流戦の最終戦でラミレス監督が口にした「勝率5割、そしてAクラス」がこの3連戦で一気に近づくことができ、30日のインタビューでも「非常にポジティブに今週を終わらせられた」と満足げ。何しろリーグ戦再開後、筒香がいきなり本来の姿を見せてくれたことで、チームも好発進を切ることができた。「チームの勝利のために」4番でキャプテンを務める男の有言実行が、ベイスターズを上位へ押し上げる。 写真・取材・文 / 萩原孝弘
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スポーツ 2019年07月01日 11時30分
オリックスが松葉・武田と中日 松井雅・松井佑をトレード、モヤを金銭で獲得!
オリックスは6月30日の夜、松葉貴大投手、武田健吾外野手と、中日ドラゴンズの松井雅人捕手、松井佑介外野手との交換トレードと、同球団のスティーブン・モヤ外野手との金銭トレードが成立したと発表した。 現在、パ・リーグ最下位のオリックスだが、交流戦は2位と躍進したことにより、前半戦終了までに借金返済を目指しているが、捕手の伏見寅威がアキレス腱断裂により離脱、今季より加入した新外国人内野手メネセスは、ドーピング違反が発覚し契約解除されたため、福良淳一GM兼編成部長はトレードなどによる補強を示唆していた。その結果、中日との複数トレードが成立したものと思われる。 松葉は2012年のドラフト1位左腕。今シーズンは5試合に登板し0勝4敗の成績だが、優勝争いを繰り広げた2014年は8勝1敗の好成績を残し、「負けない松葉」のイメージを植え付けた。毎年、開幕前にはローテーション候補に入っており、新天地で活躍する可能性は高い。武田は松葉と同じく2012年のドラフト4位で入団。高校時代は“新庄2世”と言われていた。素晴らしいハートの持ち主で、先輩の後藤駿太外野手の影響から、後輩の面倒見もいい。2017年には97試合に出場。規定未満ながら打率.295とキャリアハイを記録し、交流戦では最後まで首位打者争いを演じた。中日にはオリックス時代の先輩で、後藤と同期の三ツ俣大樹内野手が一軍出場しているだけに、武田にとっては心強い存在となるだろう。オリ姫人気が高かった武田のトレードは、ファンにとってショックな出来事かもしれないが、新天地では突き抜けた活躍を期待したい。 今回のトレードを受けて、松葉は「急なことでしたので、驚きました。オリックス球団には約6年半、本当にお世話になりました。ここ数年は思うような結果を出せず、申し訳ない気持ちしかありません。今まで応援していただいたオリックスファンのみなさんに、オリックスで活躍する姿をもっと見せたかったです。トレードという形ですが、自分を必要だと思っていただいた中日球団に感謝していますし、一日でも早く1軍の舞台で投げて、中日ファン、そしてオリックスファンにも喜んでもらえるよう、新天地でもがんばります」とコメント。武田は「突然のことで、驚いています。プロの世界に入ってから苦しいことの方が多く、スタッフ、チームメート、監督、コーチ、たくさんの方々に支えてもらいっぱなしだったと思います。そういう自分を育ててくれたオリックス球団には感謝の気持ちでいっぱいです。そして、なかなか一軍に定着できなかった自分でも、オリックスファンのみなさんはいつもあたたかく応援してくださいました。中日で活躍することが恩返しにもなると思いますので、これからも精一杯がんばります」と活躍することで恩返しすると誓った。 一方、オリックスにやって来る松井雅人は6月30日にナゴヤドームで行われた阪神戦でもベンチ入りをしている一軍のキャッチャー。松井佑介は今シーズンは16試合の出場にとどまっているが、2017年には56試合に出場し打率.277の成績を残している。モヤは今シーズン、ファームで打率.315(ウエスタンリーグ首位打者)、12本塁打、36打点の活躍をしており、大砲を獲得したいオリックスの補強ポイントと一致している。 入団会見は近日中に行われる見込みだ。文 / どら増田写真 / 垪和さえ
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松本都去りて、ハル・ミヤコ来たる 2010.10.03 “革命道化王子”KEITA in THE House*自主興行『阿佐ヶ谷ビー・プロレス』
2010年10月14日 14時30分
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リクシル新球団の人事白紙発言の波紋
2010年10月14日 13時30分
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田中正直のウェブランニングクリニック 「第52回 レースの2週間前!(3)」
2010年10月14日 11時00分
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巨人V逸人事「内野守備コーチ」が決まらない…
2010年10月13日 17時30分
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なぜ「萌」? ザックジャパン岡崎のゴールの瞬間、「萌」と書いた大旗が振られたワケ
2010年10月13日 16時15分
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セCSファーストステージの虚しさ
2010年10月13日 12時00分
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松坂の不振でダルビッシュの落札金がガタ落ち?
2010年10月12日 15時30分
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ザック・JAPANの歴史的勝利の裏で…TBSらしさを発揮?
2010年10月12日 12時30分
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星野新監督が狙う「マー君のON化計画」
2010年10月11日 15時30分
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「毎週火曜日はTruthの日」。ダイスケ、GWCシングル王座に照準を絞る勝利!
2010年10月09日 15時30分
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巨人の中大・沢村囲い込み作戦
2010年10月09日 13時30分
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田中正直のウェブランニングクリニック 「第51回 レースの2週間前!(2)」
2010年10月08日 11時00分
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スポーツ
楽天・星野監督経済効果早くも188億円
2010年10月07日 15時00分
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スポーツ
天龍源一郎に見せた三冠王者・諏訪魔の男気! 9・29日天龍プロジェクト第4弾『NEVER SO』
2010年10月07日 10時30分
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スポーツ
もう「喝だっ!」が聞けない…大沢親分胆のうがんで死去
2010年10月07日 09時30分
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スポーツ
マッチポンプ・ナベツネの大罪
2010年10月06日 17時30分
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スポーツ
楽天イーグルスの新監督レースがもたらす結果は元・阪神の監督対決?
2010年10月06日 14時00分
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スポーツ
田中正直のウェブランニングクリニック 「第50回 レースの2週間前!(1)」
2010年10月06日 11時00分
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スポーツ
スーパーFMW電流爆破記念興行第2弾(2)「デスマッチのカオス」
2010年10月06日 10時00分