スポーツ
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スポーツ 2019年07月20日 11時30分
劇的満弾から約4か月 日本ハム・中田翔に求められる「らしい」からの脱却
「なめてんのかな」 3月29日、開幕戦延長10回の裏、目の前で二人の打者が申告敬遠により歩かされ、満塁で迎えた最終打席、グランドスラムをぶっ放し、痛快なまでに開幕戦に決着をつけた。 試合後、お立ち台の上で日ハム・中田翔の口から発せられたこの言葉を聞いてから、約4か月が経とうとしている。 オールスター明け、首位ソフトバンクとの3連戦の合計は僅に1安打。中断前のロッテとのゲームでは2本塁打を放ち、後半戦への期待を膨らませていたものの、未だに快音は鳴らされていない。あの開幕戦での雄姿から今シーズンの飛躍を思わせながらも、7月も中旬を過ぎようとする現在、「らしい」成績に落ち着いている気がする。 個人成績を見ると、ここまで打点がリーグ6位の60打点と、チームの主軸としてはまずまずの数字を叩き出している。但し、本塁打19本はどちらかと言えば物足りず、また、得点圏打率が1割台(.198)、さらに、左右の投手に対する成績も、左投手に対しての打率がこちらも1割台(.190)と(何れも7月18日現在)、「右のスラッガー」としては、いささか首を傾げたくなる内容だ。 それでもチームは、後半戦でいきなり首位を相手に3タテ。投打が噛み合い、接戦を物にするなど巻き返しへ向けて、これ以上ない内容でソフトバンクを敵地で叩いた。常々、「チームが勝てばいい」と口にする中田の言葉通り、連勝は何よりもチームに勢いをもたらす。 さらに、逆転優勝への重要なピースとして必要なのが、中田のこれまで以上の活躍だ。劇的な結末となった開幕戦や、中田の2本のアーチで連勝を4まで伸ばした前半戦7月ロッテ戦では、「(味方が)繋いでくれたから良いところで打てた」と語ったように、中田本来の持ち味といえばチャンスでの豪快の一発だ。 3月からこれまでの間、尻上がりに中田の打率は上向いてきている。2年ぶりに打点が3ケタに乗った昨年も、7・8月は何れも3割越えと打棒を振るったことも、今後への期待を一層、膨らませる。首位奪還に向け、波に乗ったファイターズをさらに加速させるため、チームの顔である「4番」の存在が何よりも重要となってくるのは言うまでもないだろう。(佐藤文孝)
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スポーツ 2019年07月19日 22時30分
新日本「G1」Aブロック、オカダとKENTAが3連勝!「諦めない」棚橋、飯伏が初勝利!
新日本プロレス『G1クライマックス29』▽18日 東京・後楽園ホール 観衆 1,726人(札止め) 新日本プロレス真夏の最強戦士決定戦『G1クライマックス29』は、米ダラス・アメリカン・エアラインズ・センターでの開幕戦、東京・大田区総合体育館での国内開幕2連戦、北海道・北海きたえーる大会を経て18日、“聖地”東京・後楽園ホール3連戦の初日を迎えた。会場は“G1価格”として、普段の後楽園大会よりも高めの価格設定だったにもかかわらず、1,726人のファンが集まり、公式戦にアツイ視線を送っていた。 Aブロックの3戦目が組まれた今大会では、開幕から連敗中の棚橋弘至、飯伏幸太、ザック・セイバーJr.に注目が集まった。初戦はKENTAとランス・アーチャーの全勝対決。KENTAはアーチャーとの身長差に苦しみながらも得意のキックで攻守を逆転していくが、今シリーズのアーチャーは絶好調。たびたびパワーに押される厳しい戦いとなったが、アーチャーが必殺のチョークスラムを狙うと「待ってました」とばかりに三角締めで切り返し、GAME OVERでギブアップ勝ち。KENTAにとっては、ヘビー級戦線で闘っていくであろうG1以降にもつながる勝利となったのではないだろうか。 続いてラインナップされたのが、EVIL対SANADAのパートナー対決。IWGPタッグ戦線で何度も組んでおり、お互いに知り尽くしているだけに、高度な技を繰り出した。EVILが掟破りのパラダイスロックを繰り出せば、SANADAも掟破りのEVILを決めてみせた。どんな結末になるのかとファンが固唾を飲む中、一進一退の攻防を繰り広げた2人。最後はパワーで上回ったEVILがラリアットからEVILを決めて3カウント。試合後、両者はグータッチでノーサイド。また見てみたい対決である。 3試合目では、開幕から連勝中のIWGPヘビー級王者オカダ・カズチカと、1勝1敗のバッドラック・ファレが対戦。オカダは今年の2.11大阪・エディオンアリーナ大阪大会でファレとのシングルを制しているが、大型な選手なだけに、どちらかと言えば“苦手”なタイプ。連敗を避けたいファレは、オカダの入場時に奇襲攻撃。その後もセコンドの邪道や、チェーズ・オーエンズが試合に介入し、場内はブーイングの嵐。しかし、最後は前方回転エビ固めを狙ったファレをそのままエビ固めで押し潰してオカダが3カウントを奪った。試合後、ファレは結果に納得が行かずオカダを襲ったが、美しいドロップキックで返り討ち。オカダが横綱相撲を見せた試合だった。 セミファイナルは棚橋とザックの全敗対決。棚橋にとってザックは自他ともに認める「苦手」なタイプ。しかし、今年の対戦成績は1勝1敗のイーブン。棚橋は4月に行われたアメリカのニューヨーク、マディソン・スクエア・ガーデン大会で敗れている。ザックもブリティッシュヘビー級王者として、これ以上の負けは許されない。 試合は棚橋がザックの土俵であるグラウンドで仕掛けて、試合の主導権を握っていく。終盤、棚橋のハイフライフローをザックが三角締めで捕獲。しかし、棚橋はジャックナイフ式エビ固めで切り返し3カウント。3戦目で棚橋の夏が始まった。ここから連勝していけば連覇も不可能ではない。 メインイベントでは飯伏と、IWGPジュニアヘビー級王者ウィル・オスプレイの好カードが組まれた。2人は今年の1.4東京ドーム大会でオスプレイが勝利を収めNEVER王座を獲得したのだが、試合後、飯伏は担架で運ばれて欠場に追い込まれている。初戦のSANADA戦に勝利を収めたが、首を負傷し7.15きたえーる大会のアンダーカードを欠場したオスプレイはこの日が復帰戦となった。 1.4ドーム大会と同じく、序盤からまばたきが許されないようなスピーディな攻防を繰り広げると、飯伏はパワーとカミソリのような打撃でオスプレイを圧倒。最後はカミゴェが決まり、うれしい公式戦初勝利を飾った。 「絶対に負けない、逃げない、諦めない。絶対にみんなを裏切りません」 7.14大田区大会の試合後と同じく「諦めない」という言葉を使って大会を締めた飯伏だが、棚橋と同じくまずは連勝することが逆転優勝への道となる。大物ぞろいのAブロックは、オカダとKENTAが無傷の3連勝スタート。2勝はEVILとアーチャーで、ザックはまさかの3連敗だ。Aブロックの4戦目は20日の後楽園大会。後半戦に向けて、後楽園3連戦は大きな鍵となる。取材・文・写真 / どら増田
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スポーツ 2019年07月19日 12時00分
広島 2度のV確率0%裏にある菊池涼介、田中広輔「FA問題」
丸佳浩に続くFA流出選手は誰だ――。 7月7日、5年ぶりの8連敗を喫し、最大14あった貯金もすべて吐き出して借金2、Bクラスに転落。こんなチーム状態だからこそ生え抜き選手の「覚悟」がほしい。ハッキリさせないと、緒方カープは本当にお先真っ暗になってしまう。 14の貯金をゼロにしてしまったのは、球団史上初。また、過去のデータから、「開幕4カード連続負け越し」は優勝の可能性ゼロと言われた。そこから破竹の快進撃で首位に浮上したものの、交流戦で苦戦。「交流戦最下位チーム」がリーグ優勝したことは一度もない。 「巨人からFAの人的補償で獲った長野久義は二軍落ち。夏場に強いと言われた選手ですが、全然状態が上がらず、緒方孝市監督(50)に『待つ余裕』がなかったため、二軍再調整となりました」(スポーツ紙記者) こんな危機的状況だからだろう。「広島に残る」「オレが再建させてみせる」といったベテランの覚悟、心意気が求められているのだ。 今年5月、菊池涼介(29)が国内FA権を取得した。さらに同月、正捕手の會沢翼(31)もFA権を取得。順調に行けば、野村祐輔(30)、今村猛(28)の両投手も今シーズン中に取得する見込みで、来年は田中広輔(30)も国内FA権を取得する。 「菊池は、ポスティングシステムを利用してのメジャー挑戦の意向を口にしています。あるいは来年に迫る東京五輪を終えてから、海外FA権を行使しないで、ポスティングで挑戦するとの情報も。ポスティングなら、幾ばくかのお金が球団に残るので」(同) 緒方監督、球団、そしてファンが求めているのは、ポスティングシステムによる落札金ではない。「名手・菊池」。菊池には残ってほしいし、「菊池の思いも応援したい」とも考えている。 「かつて、黒田博樹がメジャーに挑戦すると決めた際、『ファンのために』との思いで移籍を1年先送りにしました。ドジャースの前田健太も2015年に15勝するまで移籍を封印しました。当時と状況が異なるのは、今の広島が優勝を狙えるチームに成長していることですが…」(ベテラン記者) 野村、會沢にしても、そうだ。下降線を辿る今オフの退団は球団にとって大打撃であり、V逸、チーム崩壊は必至だ。 そこで「残留」を口にする選手が現れるだろうか。緒方監督が無口になるのは、連敗のせいだけではなさそうだ。
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スポーツ 2019年07月19日 11時00分
ソフトバンク、日本ハムに3連敗で“3年前の悲劇”を危惧する声 この3週間が正念場か
最も避けたかった結果になってしまったことは間違いない。 2位日本ハムとの3連戦(15〜17日)で、痛恨の3連敗を喫したソフトバンク。依然としてパ・リーグの首位に立つものの、ゲーム差が「4」まで縮まったことでその座も安泰とは言えなくなってきた。 この3連戦を振り返ると、放った安打は合計11本(4本・5本・2本)とわずかで、これに比例するように得点も3点(1点・2点・0点)にとどまっている。深刻な“貧打”に陥ったことが、3連敗を招いた最大の要因であることはほぼ疑いようがないだろう。 首位攻防戦での完敗を目の当たりにしたファンからは、「捨て試合かと思うくらいの無抵抗ぶりだった」、「このまま打てないなら首位陥落も時間の問題」といった失意のコメントが多数。また、最大11.5ゲーム差を日本ハムにまくられ優勝を逃した2016年を引き合いに出し、「当時と状況が似てきている」と危惧する声も挙がり始めている。 今年のチームを2016年と比較すると、打線では「主砲の不在」、投手陣では「リリーフ陣のほころび」といった共通の課題が見受けられる。3年前の“二の舞”とならないためには、手遅れとなる前に投打両方に対策を講じる必要があるだろう。 本来主砲を担うべき柳田悠岐は、開幕早々の負傷が長引き現在に至るまで離脱中。その穴をここまで最小限に抑え続けていたのはグラシアル(打率.329・20本塁打・48打点)だが、その頼みの助っ人も17日の試合を最後に、国際大会に出場するため戦線を離脱することが決定している。 各メディアの報道では、グラシアルの離脱期間は18日から来月7日までで、最短での戦線復帰は8月10日の日本ハム戦以降になるとのこと。期間中には18試合が予定されているが、ここでの成績がシーズンの行方を左右するのは濃厚だ。 正念場となるこの離脱期間をうまく乗り切るためには、現在一軍に身を置く野手陣の奮起はもちろん、代役となれる選手の登場も求められる。報道ではグラシアルに代わって長谷川勇也(.355・3本・16打点/二軍)が一軍に昇格すると伝えられているが、外国人枠が1つ空くことを考えると、秘策として先月末に支配下登録を結んだコラス(.301・9本・37打点/二軍)を起用するのも面白いかもしれない。 サファテ、森唯斗、岩嵜翔を欠くリリーフ陣は、信頼度の高いモイネロ(37試合・防御率1.51)がグラシアルと同じ理由で一時離脱。ルーキーながら抑えを務める甲斐野央も疲弊ぎみなことから、こちらも早急なテコ入れが求められている。 現在の陣容をみると、高橋純平(18試合・防御率1.57)や田浦文丸(3試合・防御率0.00)ら、チームの助けとなれそうな選手もいるにはいる。まずはこうした面々の起用を増やしつつ、同時並行でトレードを模索するのも一手ではないだろうか。 2017年以来となるリーグ優勝を目標に掲げるソフトバンク。それが実現するかどうかは、喫緊の課題が付きまとうこの3週間をいかに乗り切るかにかかっているだろう。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2019年07月18日 21時30分
石川佳純の海外遠征に帯同する可愛いパートナーは…
4月末まで行われた世界卓球選手権(ハンガリー)で石川佳純(26)は3回戦の試合中、石川の放ったショットが微妙なところに落ち、いったん「イン」の判定が下されたが、石川は「相手の得点です」と審判に申し出た。このクリーンな態度に会場が拍手を送ったが、中国メディアの東方網、人民日報までが絶賛したのには驚いた。石川は好印象を世界中に与えたのだ。 中国が日本選手を徹底的に研究しているのは有名な話だが、今季の石川は完全に手の内を読まれてしまっているようだ。中国選手に連敗を重ねている卓球の石川佳純(26)が、ついに“最後のカード”を切った。 「本人も異常にナーバスになっています。スマッシュをかけるタイミング、ボールの飛ぶ位置を読まれ、すべて打ち返されて惨敗する試合もありましたからね」(スポーツ紙記者) そんな石川が現状打破のため、ワールドツアーの韓国オープン、オーストラリアオープンと続く海外遠征に、今まで帯同させていなかった“パートナー”を連れて行くという。 「実妹の梨良ですよ。妹はまだ大学生ですが、石川と同じ全農所属でTリーグにも参戦しています。妹の成績は、お姉さんが突出しているので比べたらかわいそうですが、国内では石川の試合前の練習パートナーを務めるなど、姉妹仲もいいようです」(同) これまでの石川の海外遠征には、母親が同行することが多かった。身の回りの世話や、外食ができない場合に手料理を作るなどして、娘を支えてきた。 石川の活躍は母親のサポートなしでは語れないわけだが、今回は妹・梨良を頼るというのだ。「妹を連れて行くのは、練習パートナーとしての役割よりも、試合会場に入ってから技術的な会話がしたいからだと思います。これまでの石川は、すべて自分1人で考え、攻撃を組み立てて試合に臨んでいました。妹が相談相手になれば、言いたいこともすべて言えますからね」(テレビ局のスポーツ担当) 起死回生を願いたいところだが、それでも結果が出なかった場合、石川はいよいよ崖っぷちに立たされそうだ。「石川は『Tリーグで姉妹一緒に行動していたとき、成績もよかった』と、周囲に話しています。技術的な相談相手というだけでなく、気分転換を重視したパートナー交代だったとしたら、もう石川は、この時点で打つ手がないと言っているのも同然です」(同) 石川のメンタルの部分を妹の存在が支えてくれることを切に願う。
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スポーツ 2019年07月18日 18時00分
貴景勝 史上最短2場所大関陥落の裏で親方との壮絶休場バトル
本人にとっては師匠が“毒親”に見えているかもしれない。 先場所、右ひざの靭帯を痛めて途中休場し、かど番に追い込まれていた貴景勝(22)が名古屋場所を休場することになり、史上最短、大関在位2場所での陥落が決まったのだ。 強気の貴景勝は、初日の4日前まで「みんなが思っているほど、(ひざの状態は)悪くない。確実に出る」と言い張っていた。 しかし、師匠の千賀ノ浦親方(元小結隆三杉)は、「稽古が十分できていないし、何とも言えない」と、慎重な姿勢を崩さなかった。 「靭帯の負傷はなかなか完治しないので『骨折よりもやっかい』と言われている。先場所も再出場し、わずか1日土俵に上がっただけで再休場に追い込まれた貴景勝の右ひざは完治にはほど遠い状態です」(担当記者) 事実、場所前も幕下以下の若い力士をつかまえて稽古したのはわずか2日だけ。番数にして12番だった。 7月4日、朝稽古後の話し合いは揉めに揉めた。「出場させてください」「若い力士とちょっとやっただけでは、相撲勘は戻らない」 出場を懇願する貴景勝と、休場を勧める師匠の意見が真っ向からぶつかり、延々4時間も結論が出なかったのである。「史上最短の大関陥落という汚点を残したくない貴景勝の気持ちも理解できますが、師匠からすれば、先場所も貴景勝の熱意に負けて再出場を許して失敗しているだけに、今回は折れるわけにはいかなかったのでしょう」(前出・担当記者) 結局、同日夕方に行われた2度目の話し合いでようやく貴景勝が折れたのだ。「大相撲界では、師匠は絶対的な存在。普通は『休め』と言えば、それで済む。おそらく前師匠の元貴乃花親方の言葉だったら、貴景勝もすぐに従っていたでしょう」(同) 千賀ノ浦親方は、元貴乃花親方から預かった貴景勝に“遠慮”があるとされているが、今回ばかりは突っ張った。角界の金の卵を、ここで潰すわけにはいかないという親心。何年か後に、貴景勝は、この親の決断を感謝することになるだろう。
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スポーツ 2019年07月18日 17時30分
日本一のスコアラーでもトドメをさせない広島のしぶとさ
それでも、緒方カープはしぶといと見るべきではないだろうか。セ・リーグは原巨人の独走態勢となりつつある。だが、巨人の球団ごとの対戦成績を見てみると、広島にだけは負け越している。巨人が83試合を消化した時点での対広島戦の成績は、4勝6敗1分け。もっとも、広島からみれば、首位巨人とのゲーム差は「12」。4連覇は非常に厳しくなってきた。 「18−19年オフ、巨人はとにかく優勝することだけを考え、ポジションの重複も覚悟で戦力補強を続けていました。それと同時に取り組んできたのが、『対広島戦の対戦成績をどう改善させるか』でした」(球界関係者) 広島から見た対巨人戦の過去5年間の成績は以下の通り。2018年 17勝7敗1分け 17年 18勝7敗 16年 13勝12敗 15年 15勝10敗 14年 10勝13敗1分け 巨人から見れば、対広島の勝ち越しはリーグ優勝を果たした14年までさかのぼる。「広島戦での負け越しと同時に優勝できなくなった」とも取れるので、原監督を始め、チーム関係者が戦力補強に躍起になったのも当然だろう。 「12球団が『日本一』と認めるスコアラーを、“広島担当”に配置換えし、今季に臨みました。その配置換えを決めたのは原監督です」(前出・同) 日本一のスコアラーとは、15年のプレミア12、第4回WBCで侍ジャパンを支えた志田宗大氏だ。青山学院大学からヤクルトスワローズ(当時)に入団した元プロ選手だ。プロ野球選手としては9年、通算320試合にしか出ていないが、現役引退後もヤクルトに残り、スコアラーの道に進んだ。 「青学大の先輩である小久保裕紀代表監督(当時)が志田氏に侍ジャパンのスコアラーを要請しました」(ベテラン記者) 外国の代表チームのデータをまとめるのは並大抵ではない。だが、データ収集の的確さ、そのデータをもとに解析する攻略法に、侍ジャパンのメンバーは圧倒されたという。 おそらく、先輩・小久保は志田氏にデータ解析に関する高いスペックがあることを知っていたのだろう。 「まとめ上げたデータをもとに攻略法まで提示してくれるスコアラーです。相手バッターの苦手、対戦投手のクセ、キャッチャーの配球の傾向まで分析してくれるんですが、その指示する言葉がシンプルで分かりやすい」(前出・関係者) 17−18年オフ、巨人にスコアラーとして招かれた。岡本和真の覚醒は「志田スコアラーのおかげ」なる言葉も聞かれた。原監督はその志田スコアラーを“広島専属”とし、攻略に努めている。 「広島バッテリーの配球を的中させたこともあります。一方で、今季、岡本がやや成績を落としているのは、志田スコアラーがベンチから外れたからだとも指摘されています」(前出・ベテラン記者) 巨人は頼もしい味方を得たようである。しかし、同時に言えるのは、それでも広島はまだ巨人に勝ち越していること。各球団はデータ分析のため、メジャーリーグに倣って映像解析機やアナリストを加えているが、広島はさほど熱心ではない。本当に必要なら導入するという発想だ。 マツダスタジアムでの両チームの対戦成績は、巨人の2勝3敗1分け。地方球場では1勝1敗。東京ドームでも1勝2敗と負け越している。7月19日、マツダスタジアムで広島対巨人3連戦が始まる。ここで志田スコアラーの分析が冴え渡って「巨人の3連勝」となれば、広島は本当にジ・エンドだ。ただ、連敗するようなことになったら、「データでは計り知れないしぶとさが、広島にはある」と警戒するのではないだろうか。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2019年07月18日 11時30分
DeNA濱口、7月チーム初のQSで自身のハマスタ連敗止めた! 2位固めでジャイアンツ追撃へ
ベイスターズは本拠地横浜スタジアムで迎えた、オールスター明けのカープ戦を2勝1敗で勝ち越し、2位キープに成功した。 初戦は先発の井納翔一の乱調で落としてしまったが、2戦目は球団のルーキー記録6連勝のかかる上茶谷大河が先発し、決して調子は良くなかったものの、5回を3失点(自責は2)でまとめると、打線が奮起。ネフタリ・ソトと宮崎敏郎の2ランや、ホセ・ロペスのタイムリーなどで勝利(勝利投手は三嶋一輝)。勝ち越しをかけた第3戦に臨んだ。 先発の濱口遥大は初回から不安定で、いきなり押し出しフォアボールで先取点を許してしまう。スタンドには、昨年7月1日、この日と同じカープ戦で濱口が、プロ野球ワースト・タイ記録となる“4者連続押し出しフォアボール”を与えた悪夢を心配するファンが見られたが、そこから立ち直り、6回1/3を初回の1失点のみ、3被安打、6奪三振、5与四球と、いかにも“濱ちゃんらしい”ピッチングで今季4勝目を挙げた。 実は濱口、本拠地の横浜スタジアムで7連敗中。神奈川大学在籍時も度々好投し、ルーキーイヤーも8戦無敗・5連勝だったが、昨年から突然不調となってしまった。本人も気にかけていたらしく、ヒーローインタビューでも「ここに立つのは2017年以来。すごく嬉しいです」と笑顔で答えた。さらに、7月のベイスターズ先発で初めてとなるクオリティスタートを記録。チームにとっても本人にとっても大きな1勝となった。 また、この日に17セーブ目を挙げた、抑えの切り札・山崎康晃は、史上最年少、5年目の達成では最速タイとなる150セーブをマーク。お立ち台でも「仲間に感謝します」と口にする好感度抜群の”小さな大魔神”。昨年4月10日には日本人最速の100セーブを挙げた右腕に、これまで14人しか達成していない新たな勲章が加わった。 6月は好調で、じわじわと借金を返済し、順位を上げてきたベイスターズ。しかし、オールスター前のジャイアンツ、スワローズ戦で連続負け越し、後半戦の最初の試合をも落としたことで若干嫌な感じもあっただけに、この連勝は大きい。現在2位とはいえ、5位まで2.5ゲーム差の大混戦の様相を見せているセ・リーグ。次戦のドラゴンズ戦もしっかり戦い、独走態勢のジャイアンツに待ったをかけたい。写真・取材・文 / 萩原孝弘
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スポーツ 2019年07月18日 11時00分
オリックスK-鈴木、3回持たずに降板! 逆転負けでチームの借金は「7」に…
オリックス 3-7 東北楽天(18回戦)※オリックスの9勝8敗1分け▽17日 京セラドーム大阪 観衆 22,831人 カード勝ち越しを狙うオリックスの先発は、1勝5敗と5月18日のプロ初勝利以来、勝ち星に恵まれない2年目の右腕、K-鈴木。「調子自体は悪くなかった」という鈴木だが、初回から球は荒れており、2回には楽天ブラッシュに22号ソロホームランをレフトスタンドに運ばれると、3回2死から、浅村栄斗にタイムリーを打たれ、続くブラッシュに四球を与えたところで、西村徳文監督は鈴木の降板を告げた。2回2/3と3回持たなかった鈴木は「ボール先行の苦しいピッチングになってしまい、自分のペースで投げることが出来ませんでした。点を取った直後の失点もそうですし、要所を粘ることができず、悔しいです」と降板後、自身のピッチングを振り返った。 「Kも良くなかった。コントロールが…。1ストライクというカウントがカウントなだけに考えなきゃいけない。比嘉も良くなかったし、(山崎)福也も四球からでしょ。最初に3点取っただけに、こういうゲームにしてはいけない」 試合後、西村監督は3点差を守れなかった試合に悔しさを隠せなかった。前日わずか1安打だった打線は、初回から爆発。福田周平のツーベース、中川圭太、吉田正尚、そしてこの日から一軍に上がった杉本裕太郎のクリーンナップがいずれも打点に繋がる3連打で、3点を先制。先発の鈴木にとっては大きな援護点になるはずだった。しかし、鈴木の後を受けた山崎福也も比嘉幹貴も2点ずつ失点し、逆転されてしまう。 「4回のところは追いつかなきゃいけないですよ」 西村監督は、1点差の4回の1死3塁の場面で得点に繋がらなかった点を打線の課題に挙げた。楽天の投手陣からランナーを出せなかったのは2回と9回だけ。1回は面白いように繋がった打線が、2回以降全く繋がらず、楽天先発の辛島航を乗せてしまったのは痛かったが、9回にはこの日、一軍に戻ってきた本来の“守護神”増井浩俊が登板。3安打1失点の内容だったが、「きょうは点を取られたけど、今後も同じようなパターンで使って、状態を上げてからまた勝ちパターンに入って欲しい」と指揮官は、少し時間をかけて“守護神”の復活を待つ考えを明らかにしている。 後半戦は負け越しスタートとなってしまったが、ポジティブな要素がないわけではない。19日から舞台を所沢に移し、巻き返しを図りながら「7」に膨らんだ借金を減らしていくしかない。取材・文 / どら増田写真 / 垪和さえ
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スポーツ 2019年07月18日 06時30分
注意すべきは油断と“天敵”?首位独走巨人、シーズン後半戦の落とし穴
借金を背負う他5球団を尻目に、憎たらしいほどの勝ちっぷりだ。 セ・リーグ首位・巨人の勢いが止まらない。交流戦明けからここまで(先月29日〜今月16日)に残した成績は驚異の「12勝1敗」。現在の2位・DeNAとは7月16日時点で10.5ゲーム差もの大差をつけており、17日ヤクルト戦に勝利すれば他球団の結果次第で優勝マジックも点灯する独走ぶりだ。 過去には2008年阪神(最大13ゲーム差)、2016年ソフトバンク(最大11.5ゲーム差)のように大失速して優勝を逃した例もあるが、現状ではここから急浮上しそうなチームは見当たらない。そのため、残るペナントレースでは油断や慢心しか敵がいないといっても差し支えないようにも思われるだろう。 ただ、ペナントレースのその先までを見据えるならば、つぶさなければならない敵がもう一つ存在する。それはここまで11試合を戦い、「4勝6敗1分」と2つの負け越しを喫している広島だ。 現在リーグ3連覇中の広島に対し、巨人は昨年まで4年連続でシーズン負け越し。2017年(7勝18敗)と2018年(7勝17敗)に関しては、どちらの年も2ケタの借金を背負わされた。 また、昨年はクライマックスシリーズ(CS)でも広島と対戦したが、結果は「0勝4敗」(アドバンテージの1勝を含む)と1試合も勝利できずに敗退。この数年の間に、巨人に植え付けられた苦手意識はかなり深刻なレベルまで達していることは明白だろう。 現在の広島は交流戦明けから「1勝12敗1分」と巨人とは対照的に絶不調で、リーグ順位もBクラスの5位。ただ、3位の中日とはわずか0.5ゲーム差のため、まだまだ予断を許さない状況となっている。 ここから広島にAクラスまで盛り返されると、後のCSで“トラウマ”を呼び戻されるリスクもある。それを避けるためには、相手が弱っているこのタイミングでたたけるだけたたき、その裏で中日(今季10勝4敗)や阪神(同9勝4敗)といった“お得意様”にAクラス入りしてもらう方が都合はいいだろう。 その因縁の”天敵”とは、19日から敵地での3連戦が予定されている。“鯉アレルギー”の払しょくも兼ねて、今後への布石となるような3連戦にすることは至上命題ともいえそうだ。文 / 柴田雅人
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女子ゴルファーの登竜門 第9回グアム知事杯女子ゴルフトーナメント 2011年2月3日(木)〜2月5日(土)に開催!
2010年12月12日 09時00分
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田中正直のウェブランニングクリニック 「第63回 筋肉痛」
2010年12月11日 13時30分
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「伝説の漢(おとこ)」中野巽耀、ガッツワールドのリングで復活! UWF魂を植えつけられたSTYLE-E勢!
2010年12月11日 10時30分
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人気爆発・斎藤佑樹の最大の問題点は本業
2010年12月10日 17時30分
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「2010年度プロレス大賞」の怪 実績なきチームが「最優秀タッグ賞」受賞
2010年12月10日 16時30分
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中継ぎの雄・摂津の1億円辞退は「大人の判断」?
2010年12月10日 14時30分
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勢力分布図が大幅に変わった6年目のガッツワールド! 遂に社長梁和平が裏切られた!
2010年12月10日 10時30分
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海老蔵事件の余波 球界に及ぶ
2010年12月09日 17時30分
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旗揚げの地新木場に戻ってきたガッツワールド、12月4日大会ではダイスケがグランドスラム達成!
2010年12月09日 15時30分
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大仁田厚も仰天のスピード復帰! 俳優・坂口憲二の兄・征夫がカムバック!
2010年12月09日 12時00分
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契約更改で分かった! 谷繁の異例記録へのカウントダウン
2010年12月09日 08時00分
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東尾氏の華々しい殿堂入りパーティーで思い起こされる落合監督の3度目の挑戦
2010年12月08日 17時45分
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スポーツ
「日本にいればギャンブルがやめられない」 “平成の借金王”安田忠夫が引退して海外脱出!
2010年12月08日 14時00分
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アスレチックス・岩隈消滅で楽天・星野監督大危機
2010年12月08日 12時30分
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果てしなく続く「入道 vs 竹嶋」…地下の聖地CORE STADIUMに、また新たな伝説が加わった
2010年12月08日 09時00分
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情報戦の勝利? 阪神が注目日本人選手を強奪へ
2010年12月08日 08時00分
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黒田が減俸でもドジャース残留を選んだワケ
2010年12月07日 17時30分
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「毎週火曜日はTruthの日」。新木場大会を前に二大対抗戦が実現したTruth#16!!
2010年12月07日 16時30分
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早くも来オフのカブス・福留争奪戦勃発
2010年12月07日 08時00分