スポーツ
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スポーツ 2019年07月23日 21時00分
ゴルフ国内ツアーの人気低迷に悪天候 石川遼会長を悩ませる組織運営
日本での最年少賞金王など、数々の記録を打ち立てながら、ここ3年は国内優勝すら出来なかった石川遼(27)が、7月行われた日本プロゴルフ選手権で久々の国内ツアー優勝を飾った。 米ツアーのシード権を喪失し、国内に戻って2シーズン目。1043日ぶりの勝利の美酒だった。「豪雨で初日が中止となり、最終日に2日分の36ホールを回り、さらにプレーオフを戦うハードスケジュールでした」(専門誌記者) 優勝が決まった瞬間、石川は心底嬉しそうな表情を浮かべていた。しかし、周囲からは「ヤバいぞ」の声が上がっていたという。「石川自身も勝利者インタビューで口にしていましたが、腰痛が再発しないか心配していました。1日で2日分のラウンドを回ったので、本人も腰を気にしながらのプレーでした」(同) それだけではない。石川は別の面でも“危険水域”に入っていたのだ。 国内のゴルフ中継は日中に放送されるため、ゴールデンタイムのような高視聴率は出せないが、それでも「視聴率が5%を切ったら危険」とされており、前週までのツアー平均視聴率は3%台。石川の復活でも大きな変化は見られなかったのである。 石川は日本男子ゴルフツアーの選手会長なので、ツアー人気が高まらない現状に危機感を抱いてきた。練習時間を割き、スーツ姿で協賛企業や関係者に頭を下げ続けたが、天候にまで見放されていた。 「プロゴルフ選手権の舞台は鹿児島県。初日が豪雨で中止になったように、会場入りするのも大変だったプロがたくさんいた。当然、ギャラリーの数だって少ない。すぐ近くでは避難勧告が出されていて、石川は選手会長としてツアーを強行すべきか悩んでいた。結局、決行を決めた後も、『会場が避難地域に入ったらどうするのか』とか『ギャラリーを安全に避難させる方法は?』などと問い詰められて困っていた」(関係者) 会長とはいえ、まだ27歳。そんな若者に責任を押しつける組織もおかしいが、選手会長として石川遼の苦難の日々は続きそうである。
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スポーツ 2019年07月23日 17時55分
卓球女子エース・石川佳純これからが正念場…忍び寄る“大人年齢”体力に不安?
卓球女子のエース・石川佳純の試練は、これからが本番だ。 「T2ダイヤモンドで中国の上位選手にようやく勝ち、勢い付くかと思っていたら、その後が続きませんでした。卓球は世界ランキングの上位2名が自動的に五輪出場となります。高ポイントの国際試合が続くので、これからが正念場」(スポーツ協会詰め記者) 今季の石川は中国の上位選手に勝てなかった。「中国が日本人選手のダミーまで用意し、攻撃の傾向まで研究している」との情報は日本サイドにも届いていた。長めのラリーで相手の攻め疲れを待ち、集中力が途切れたところでスマッシュを放つ石川の戦術が完全に読まれてしまい、一時は「なすすべナシ」といった状況だった。それだけに、石川の巻き返しも期待されていたのだが、このT2ダイヤモンド戦の直後に開幕したオーストラリアオープンでは、大きな成果を挙げられなかった。 「準決勝で中国の18歳選手に敗れてしまいました。同じく、準決勝で中国人選手に伊藤美誠も敗れています。日本人同士の新旧対決も期待されたのですが」(同・記者) その敗退について、こんな声も聞かれた。 「伊藤が敗れたのは、元ランキング1位(現4位)。トップ選手をあと一歩のところまで追い詰めたので前向きに慣れると思いますが、石川は、やはり試練の連続となりそう」(関係者) 格下の18歳に敗れたせいもある。しかし、それだけではない。今季後半戦は高ポイントの国際試合も続くが、同時にタイト・スケジュールになってくる。T2ダイヤモンドの会場となったマレーシアから、オーストラリアオープンの会場まで直行し、「休養日ナシで試合本番」となり、こうした分刻みのスケジュールはまだまだ続くのだ。 「出場する大会を制限することはできません。高ポイントの大会ばかりなので、休めば、ランキングダウンに直結し、五輪代表権に影響してきます」(同) まだ10代の伊藤、平野美宇には若さと体力がある。26歳の石川に立ちはだかるのは、移動による疲労なのかもしれない。
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スポーツ 2019年07月23日 17時30分
阪神、ソラーテ獲得も虎党からは「どうせダメ外国人」今回も”空振り”に終わってしまうのか
セ・リーグ4位(21日終了時点)の阪神が、7日に獲得を発表したヤンハービス・ソラーテ。22日、その新助っ人の入団会見が行われ、各メディアによって広く報じられた。 報道によると、ソラーテはメジャー通算75本塁打を記録した両打ちの中距離砲で、守備位置も内外野の複数ポジションを守れるとのこと。また、今回の来日に先立ち、球団側にデータを求めるなど、勉強熱心な一面も持ち合わせているという。 阪神は現在、チーム得点数がリーグ最下位(330点/21日終了時点)、本塁打数もリーグ5位(58本)と貧打に苦しんでおり、打線のテコ入れは喫緊の課題。そのため、前述した実績・能力を持つ新助っ人に対しては、現状を打破する起爆剤、あるいは救世主的な役割を期待するメディアも複数見受けられる。 しかし、虎党からは「既にハズレのにおいがプンプンする」、「どうせダメ外国人なんだろ」、「9月に二軍落ち、オフには退団かな」といった否定的な声が噴出。メディアの論調とは逆に、活躍を期待していないファンが多いことも浮き彫りとなっている。 このような声が多数寄せられる背景には、阪神が過去に何度も繰り返している“失敗”がある。チームがシーズン途中で助っ人打者を補強したのは、今年を含め3年連続だが、昨年のナバーロ(66試合・打率.276・3本・25打点)、一昨年のロジャース(40試合・.252・5本・23打点)は、どちらも大活躍とは言えない数字に終わっている。 また、2000年以降の途中補強例を振り返っても、成功例と言えるのは、ブラゼル(2009年/82試合・.291・16本・49打点)のみ。その他のハートキー(2000年/76試合・.272・4本・27打点)、フランクリン(2000年/8試合・.172・2本・6打点)、エバンス(2001年/39試合・.242・2本・14打点)、ペレス(2015年/3試合・.000・0本・0打点)といった面々は、いずれも効果に乏しかった。 なお、こうした中途補強がかさむ点については、他国での実績に惑わされたスカウトが、当初獲得した助っ人の実力・適応力を見誤っていることが原因と見る向きもある。 現に、過去にはメジャー通算89本塁打のメンチ(2009年/15試合・.148・0本・2打点)や、韓国リーグで2年連続3割30本100打点をマークしたロサリオ(2018年/75試合・.242・8本・40打点)といった実績十分の助っ人もいたが、その一方で前者は速球、後者は外の変化球といった弱点を抱えており、そこを徹底的に突かれたことにより不発に終わっている。 また、今シーズン新加入のマルテも、内角低めへの対応に難があることが露呈し、その影響からか、現時点の成績は「54試合・.265・7本・30打点」と今一つ。さらに、15日中日戦では左ひざを負傷するなど、今後、数字が良化する線も薄くなっている。 途中補強も含め、お粗末な結果となる例が頻発している阪神の助っ人打者補強。これらの事例を考慮すると、今回のソラーテも“空振り”に終わる可能性の方が高そうだ。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2019年07月23日 11時30分
オリックス、後半戦6試合全て先制も投手陣が守り切れず2勝4敗で借金は「8」に…
前半戦は貧打に苦しんだオリックスが、後半戦は投手陣の波に悩まされている。 15日から始まった公式戦の後半戦。最下位のオリックスは、15日から京セラドーム大阪で楽天と、19日からメットライフドームで西武とそれぞれ3連戦を行い、1勝2敗ずつ、6試合で2勝4敗の成績となった。負け越したため、借金は「8」に膨らんだ。幸い首位のソフトバンクとは10ゲーム差、CS圏内の3位西武とは5.5ゲーム差と、まだ希望は残されているが、負け試合の内容が悪過ぎるのだ。 「最初に3点取っただけに、こういうゲームにしてはいけない」 これは17日の試合後に西村徳文監督が発した言葉。「もっと早く点を取ってあげないと」という、前半戦でもよく聞かれた言葉も使われているが、この6試合は、全てオリックス打線が先制し、投手陣を援護している。先発陣では、“エース”山岡泰輔、“神童”山本由伸、阪神から移籍してきた竹安大知が好投を見せたが、由伸が登板した19日の試合では、不調の増井浩俊に代わり守護神を務めているディクソンが同点3ランを打たれてしまい、その他の試合では、社会人2年目の田嶋大樹とK-鈴木、社会人ルーキー荒西祐大が試合を作れず、後を受けた中継ぎ陣も失点するケースが目立ってきた。23日の日本ハム戦(ほっともっとフィールド神戸)で予告先発として発表されている田嶋は、修正能力が長けているだけに期待が出来るが、残る2枠は再考が必要となってくるだろう。 後半戦の6試合連続で先制点が取れているとあって、打線は息を吹き返してきた。というより、本来の力が出てきたと言っていい。特に、主砲の“マッチョマン”吉田正尚が絶好調。打率は3割、出塁率は4割をマーク。ホームランも17本と、開幕直後の不振が嘘のような活躍ぶりだ。中日から移籍したモヤも西武戦ではいい当たりを見せていた。なかなか投打が噛み合わないのが難ではあるが、上位との差が致命的な数字まで引き離されないためには、連敗は許されないし、先制した試合はキッチリと勝っておきたいところ。 「しっかりやっていかないといけない」 ファン思いの西村監督からこの言葉が消えた時、チームは上昇しているはず。そろそろミラクルを起こしていかないと、シーズンはあっという間に終わってしまう。取材・文・写真 / どら増田
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スポーツ 2019年07月23日 07時00分
復活勝利のダルビッシュが「夏、独占」の気配 今オフの目玉に?
夏の主役、それとも、オフの話題をかっさらうのか…。 シカゴ・カブスのダルビッシュ有(32)が今季3勝目を挙げた(7月17日/現地時間)。この1勝は大きい。ちょっと意外だが、カブスに移籍して以来、これが本拠地リグレー・フィールドでの初勝利だったのだ。<本拠地での不振を抜け出した> 地元のシカゴ・トリビューン紙はそんな見出しを立てていた。しかし、「1億2600万ドルの契約後523日目の出来事」と、イヤミいっぱいな報道もあった。 おそらく、本心だろう。昨季のダルビッシュはわずか1勝しか挙げていない。故障もあったとはいえ、シカゴのファンが「高額年俸の割には働いていない」と思っても当然である。6年で総額135億円以上をもらうかもしれないVIP待遇なのだから…。 しかし、もっと気になる見出しもあった。<トレードの最終期限までに間に合った> トレード? メジャーリーグのトレードは7月末まで。一般論として、メジャーリーグでは優勝争いを繰り広げているチームは、弱点を補うためにトレードを行う。優勝争いから脱落したチームの主力バッター、エースが標的とされる。脱落した側のチームも交換要員として将来性のある若手をもらい、また、複数年契約の最終年にあって、残留交渉が進まない選手を「だったら、トレードに出して有望な若手を交換要員でもらったほうがいい」と判断するケースも多々ある。 カブスはナ・リーグ中地区の首位。2位・ブルワーズが2ゲーム差でそれを追っている。「トレードの最終期限までに間に合った」なるシカゴ・サン・タイムズの見出し、批判的な内容から考えれば、「ダルビッシュを放出し、代わりのピッチャーを獲れ」ということになる。 ダルビッシュは6年契約の2年目だが、こんな情報も聞かれた。「彼の契約はちょっと複雑なんです。2年目のシーズン終了後、オプトアウトの権利がダルビッシュ側に生じる内容となっています」(米国人ライター) 簡単に言うと、今季終了と同時にダルビッシュはいったん“6年契約を破棄できる権利”を持つのだ。つまり、他球団とも交渉できる。カブスと再契約する場合、改めて年俸面などを交渉することになる。ダルビッシュ側からすれば、もっと良い条件を出してくれる球団が現れれば、移籍を選択するだろう。先のシカゴ・サン・タイムズの「トレード期限に間に合った」の見出しには 「ダルビッシュは復活した。彼の放出トレードに応じる球団も現れるはずだ」 という意味も込められているのではないだろうか。「ダルビッシュは肩、肘の故障が癒えています。完全復活の期待をしてもいいと思います」(前出・同) 近年は不振だが、ダルビッシュ級の投手はなかなか出現しない。トレード要員となれば、当然、興味を示す球団も現れるはず。もっとも、オプトアウトの権利を行使するならば、“今オフの目玉”となるだろう。二刀流・大谷が日本人メジャーリーガーの報道の主役となって久しい。本来のピッチングを含め、“逆襲”が見られそうだ。
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スポーツ 2019年07月23日 06時30分
新日本「G1」Aブロック、オカダ・カズチカとKENTAが前半戦無傷の4連勝!
新日本プロレス『G1クライマックス29』▽20日 東京・後楽園ホール 観衆1,722人(札止め) 新日本プロレスは東京・後楽園ホール大会3連戦の最終日に当たる20日、『G1クライマックス29』Aブロック5試合を開催した。 開幕から3連敗中で、連日試合後に荒れているザック・セイバーJr.と、バッドラック・ファレが対戦した。19日の前哨戦では試合後にザックをKOしているファレは、この日も体格差を生かした攻撃でザックを圧倒。ファレは場外でグラネードを狙うが、ザックは三角締めで捕獲。そして場外カウント20寸前でリングに生還するという頭脳プレーを見せ、リングアウト勝ち。意外な形で初勝利をゲットしている。 棚橋弘至はランス・アーチャーと対戦。前哨戦でアーチャーのEBDクローに「頭が果物をつかまれてるようだった」と苦しい表情を浮かべていた棚橋は、アーチャーの変化を察したのかゴング前に仕掛けて、ヒザに狙いを定める。だが、アーチャーの猛攻はこの日も変わらず棚橋を苦しめた。しかし、棚橋はアーチャーがブラックアウトを狙ったところを、高角度前方回転エビ固めで切り返し、妙義の丸め込みで逆転勝利。2連敗から2連勝と巻き返した。 3戦全勝のKENTAはEVILとシングル初対決。KENTAに「G1に出る資格がない」と疑問を呈していたEVILだが、KENTAの“うるさい”キックに対し、EVILも真っ向から応戦。打撃とパワーの一進一退が続く中、KENTAはEVILのヘッドバットにヒザを合わせて動きを止めると、最後はgo 2 sleepを決め、連勝を「4」に伸ばしている。 セミファイナルでは飯伏幸太とSANADAが激突。前哨戦では両選手がコーナーに登り、どちらが歓声を集めるか競う場面も。他団体から新日本に移籍してきた共通項があるだけに、この日も互いへの声援が交錯していた。飯伏はそんなSANADAに対して「こっち側でしょう」と本隊への勧誘?をほのめかす中、ゴングが鳴ると一進一退の攻防を展開。SANADAは掟破りのカミゴェで追い詰めるが、飯伏はボマイェからの本家カミゴェでSANADAを粉砕。試合後は「真田聖也(他団体時代のリングネーム)を待っている」とさらに踏み込み、G1以降の両者の動きが見逃せなくなった。 メインイベントは、IWGPヘビー級王者のオカダ・カズチカと、IWGPジュニアヘビー級王者のウィル・オスプレイによるCHAOS同門王者対決。2人は今年の『ニュージャパンカップ』準々決勝で対戦し、接戦の末にオカダが勝利。ジュニア王者がヘビー級王者に勝てば史上初。この日のオスプレイの気迫はすさまじいものがあった。オカダのレインメーカーをスパニッシュフライで切り返し、さらに相手のお株を奪うツームストンパイルドライバーまで披露。だが、オカダもオスプレイが痛めている首を非情なまでに攻撃。それだけオスプレイがオカダを追い込んだ。しかし、オカダはオスカッターやストームブレイカーを切り抜けると、伝家の宝刀レインメーカーで3カウント。 「4勝目!まだG1クライマックス、半分も終わってないんだね(場内笑)。でもさ、みんなが見て分かるように、俺ピンピンしてるから!次、東京に戻ってくるときは、武道館3連戦ですか。武道館の前に決勝、決めさせてもらいます!まだまだG1クライマックス、盛り上がっていきましょう!!というわけで、G1クライマックスが、ここ東京に戻ってきたときは!新日本プロレスに金の雨が降るぞ!」 オカダは試合後のマイクも絶好調だった。インタビュールームでは「オスプレイ、強かった。それだけ。もう過ぎたことだから。次は、名古屋ですか。KENTA戦。まあしっかりね、新日本プロレスの、IWGPヘビー級チャンピオンの…いや、プロレス界のトップの実力というのを、KENTAさんにしっかり味わわせてあげようかなと思います」と、27日(愛知大会)でのKENTAとの全勝対決を見据えた。 Aブロックは27日の愛知大会で折り返しを迎える。取材・文・写真 / どら増田
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スポーツ 2019年07月22日 22時30分
新日本「G1」Bブロック、初出場のジョン・モクスリーが開幕から唯一の3連勝!
新日本プロレス『G1クライマックス29』▽19日 東京・後楽園ホール 観衆1,725人(札止め) 新日本プロレスは19日、真夏の最強戦士決定戦『G1クライマックス29』前半戦のヤマ場である東京・後楽園ホール大会3連戦の“中日”を迎えた。Bブロック公式戦3戦目の5試合がラインナップされた。 初めにマッチメイクされたのは、鷹木信悟とタイチの1勝1敗対決。タイチは今年引退した飯塚高史氏が残していったアイアンフィンガー・フロム・ヘルで内藤哲也を破っている。後から入場した鷹木はゴング前に奇襲攻撃を放った。だが、タイチのラフファイトにジュニアヘビー級の中ではパワーファイターの鷹木が押される場面が目立った。1発目のラスト・オブ・ザ・ドラゴンを返されたのはかなりショックだったのではないだろうか。終盤はお互いに意地と意地のぶつかり合い。タイチは師匠・川田利明を彷彿とさせるキックも見せていたが、最後は鷹木がナックル、ヘッドバッド、ラリアットからのパンピングボンバー、そしてとどめのラスト・オブ・ザ・ドラゴンを決めてタイチから勝利。これは価値ある勝利となったはずだ。 続いて2連勝中のジュース・ロビンソンと、2連敗中のジェフ・コブの外国人対決。握手で始まったこの試合はコンディションがいいジュースが主導権を握るが、コブはその場跳びムーンサルトなど、身体に似合わぬ立体的な重爆殺法でジュースを苦しめていく。最後はジュースのパルプフリクションをジャーマンで切り返すと、ツアー・オブ・ジ・アイランドを決めてコブがG1初勝利。試合後、両者は健闘を称え合った。 3試合目は矢野通とジェイ・ホワイトの元同門対決。CHAOSを裏切ったジェイに対して、矢野はいつもと変わらぬYTR殺法で速効を仕掛けるが、外道がアドバイスしたのか、ジェイもインサイドワークで応戦。しかし、矢野は外道のメリケンサックを奪い、相手の同士討ちを誘う。そして、レフェリーの死角をついてメリケンサックを握りしめた手で、ジェイに急所攻撃から速攻で丸め込み、絵に描いたような勝利。わずか3分4秒で開幕3連敗となったジェイと外道は呆然。会場は大喜びだ。 セミファイナルは、これまで幾度も名勝負を繰り広げてきた後藤洋央紀と内藤哲也が対戦。開幕から2連敗と後がない内藤は、ゴング前から後藤を小馬鹿にするような仕草を見せながら、ヒザ攻めで試合を組み立てていく、後藤もパワーでつぶしにかかるが、最後は昇天をDDTで切り返した内藤がデスティーノを決めて3カウント、連敗を止めた。 メインイベントはNEVER王者の石井智宏とIWGP USヘビー級王者のジョン・モクスリーの全勝王者対決。モクスリーにとってはニュージャパンスタイルへの適応力が試される試合だったが、ゴングと同時に激しい攻防を繰り広げた。さすがは世界のスーパースターである。 モクスリーがハードコア殺法を繰り出すと、石井も真っ向から応戦。コーナーから場外へのスーパーフライでテーブルクラッシュするなど、ど派手な技が見られ、場内からは終始どよめきが止まらなかった。最後は、モクスリーが顔面へのニーからデスライダーを決めて勝利を収めた。 試合後、モクスリーはマイクで「トーキョー!ありがとう!トーキョー!後楽園ホールに来てくれたみんな、ありがとう!きょう同じリングに上がってくれた石井にも感謝したい。お前は本当にすごいやつだ!」と感謝。 「ここで言いたいことがある。数カ月前まで俺の選手キャリアはトイレに流してしまう寸前というくらい最悪の状態だった。でも日本からのオファーがあり、このようにリングの上で闘える。アートを見せられる機会をもらえたことに感謝している。ジョン・モクスリーがG1を優勝してやる!」と優勝宣言した。 この結果、Bブロックはモクスリーが無傷の3連勝で単独首位に。一方、優勝候補のジェイはまさかの3連敗となった。取材・文 / どら増田写真 / 爽健美
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スポーツ 2019年07月22日 17時30分
「大阪はアツかった!」那須川天心、胴回し回転蹴りでスアキムを返り討ちで決勝進出
RISE『RISE WORLD SERIES 2019 Semi Final Round in OSAKA』▽21日 大阪・エディオンアリーナ大阪・第1競技場 観衆 5,850人(超満員札止め) キックボクシング団体RISEは21日、ワールドシリーズの準決勝をエディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館)で開催した。 格闘技界の“神童”那須川天心(TARGET/Cygames)が大阪に初上陸するとあって、試合前にグッズ売場の開場時間を早めることに。難波の街に天心のTシャツやマフラータオルを身にしているファンを多数目にするなど、この日のミナミは“神童”歓迎ムードが出来上がっていた。チケットも約2カ月前に完売し、天心が参戦した6月のRIZIN兵庫・神戸ワールド記念ホール大会も札止めになったことからも関西での“天心待望論”が高まっていることが分かる。 今回はカードも良かった。昨年2月にKNOCK OUT東京・大田区総合体育館大会で「いままでの相手でいちばん強い」という触れ込みで対戦し、判定勝ちを収めたもののKOを逃したスアキム・PKセンチャイムエタイジムとの再戦が、-58kg世界トーナメント準決勝で実現したのだ。天心にとって今年の目標はこのトーナメントで優勝し“世界一”になること。この日は「本気の天心」が見られると大きな期待が寄せられていた。 天心はそんな大阪のファンに応えるかのように、なんとタイガーマスクのような虎柄のコスチュームで入場。これがスクリーンとビジョンに映し出されると大きなどよめきが起こった。先日、天心は矢沢永吉のライブを訪れている。いつもより入場に時間をかけ、入場テーマ曲『止まらない Ha〜Ha』も長く流れた。パンパンに入った会場から途切れぬ大歓声が寄せられる中、試合開始のゴングが鳴った。 「もっとガンガン来ると思った」 スアキムは今年に入り、少し荒っぽい試合を繰り広げ豪快に勝ってきたが、天心は「そこに迷いを感じるし隙がある」と戦前に分析していた。しかし、この日のスアキムは距離を作り見合う闘い方に切り替えていた。「パンチを警戒していると思った」という天心は「いろいろ試そうとしてしまった。重いパンチをもらってしまったり課題は残った」と試合後に反省。しかし3Rになると、「狙っていた」胴回し回転蹴りがスアキムの額を見事に捉えた。スアキムは「骨が見えるほど」のカットを負い、1分13秒ドクターストップでTKO勝ち。決勝進出を決めた。 セコンドのTEAM TEPEN・那須川弘幸会長は「あれ(胴回し回転蹴り)は彼の判断でやったもの。決まったときは『あっ』と思った」とその瞬間を振り返っていた。 「大阪はアツかったですね」 試合後、客席を仕切る柵が10本折れたそうで、関係者は苦笑い。「もっといい那須川天心が見せられたら良かったかなと。9月の決勝は楽しみにしてもらいたい。最近よく(相手を)切ってるんですよね。殺傷能力がついたのかな。パンチでもキックでも切れてる。肘じゃないですから。『侍』ですね(笑)」と天心流の言い回しでマスコミを和ませた。 決勝(9.16千葉・幕張メッセ・イベントホール大会)の相手は、セミファイナルで優勝候補のルンキット・ウォーサンプラパイ(タイ)を破った志朗との日本人対決に。志朗は「天心君はルンキットとやりたかったと思うけど、9月は僕が倒す」と優勝宣言。インタビュールームでは「天心君とやるならボクシングジムに通わないと」と話していた。天心は「志朗君は強い。一発一発が的確。しっかり距離を取ってやらないと厳しい闘いになる」と語り、早くも臨戦態勢だ。 9.16の前には8.18RIZIN愛知県体育館大会があるが、天心が出場するかは流動的。今年の目標である世界トーナメント優勝に向けて、決勝までの時間は準備に充ててもらいたい。取材・文 / どら増田写真提供 / ©︎RISE
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スポーツ 2019年07月22日 11時30分
DeNA・石田健大が先発に帰ってきた! 自慢の“左腕スターター陣”がセ界を面白くする
思えば昨年の開幕時、石田健大は2年連続の開幕投手を務めると共に、ベイスターズ自慢のスターター陣の中でも特徴的である、今永昇太、濱口遥大、東克樹の“左腕カルテット”の長男としても頼れる存在として期待されていた。しかし、思うように状態が上がらず、同7月には中継ぎに配置転換されるなど、不本意なシーズンを送り、最終的な成績は3勝7敗、防御率4.97で終えた。 今年もケガの為開幕に間に合わず、ファームでも中継ぎとして調整。5月1日に一軍に上がり、中継ぎとして献身的にチームを支え続けた。防御率も1.82と安定し、首脳陣の信頼感を得てから、7月9日のスワローズ戦で中継ぎ登板を終えると、一旦登録を抹消。再び先発としての調整を経て、7月20日に約1年ぶりとなる、まっさらなマウンドへ向かった。 ホームグラウンドを埋めたベイスターズファンから、期待のこもった声援を受け、初回には、2番の大島洋平は150キロのストレートで、3番のアルモンテはチェンジアップで連続三振に切って取ると、3回までパーフェクトピッチングを披露。味方打線が3回に3点をプレゼントしてくれた直後の4回に、先頭の平田良介にホームランを喫してしまうが、落ち着いて後続を断ち切り、相手にペースを握らせない。5回にもピンチを迎えたが、無失点で切り抜け、5回78球、2被安打、8奪三振、1与四球と、久しぶりの先発の役割を果たし、降板した。 チームは5人のリリーフ陣をつぎ込み、4-3で見事勝利を上げ、石田には昨年4月13日、この日と同じ横浜スタジアムでのドラゴンズ戦で、7回2自責点での勝ち星をあげて以来の、嬉しい勝利となった。ヒーローインタビューでも「最高にうれしいです!ファンの皆様の声援が力となり、勝つことができました!」とし、勝利の際の決め台詞「アイラブ横浜!」と声を挙げると、スタンドからも大きな声援が飛んでいた。 中継ぎという役割でしっかり結果を出し、自分の手で再び掴んだ先発の座。与えられたポジションではないところに価値がある。中継ぎでお立ち台に立った際も「いい経験をさせてもらっている」と答えたこともあり、その言葉通り、リリーフの過酷さを体験したことも、石田を一回り大きくしてくれたことと思いたい。 これで今季完全復活した今永昇太と、17日に久々に地元横浜スタジアムで勝利した濱口遥大に加え、石田も先発ローテーションに入り込んだ。昨年の新人王・東克樹も21日にファームで先発し、まずまずのピッチングを見せた。昨年のベイスターズの構想の目玉、“先発左腕カルテット”が、夏場の厳しい時期に形成される時、ジャイアンツ独走のセ・リーグに待ったをかける存在になる可能性は大いにある。取材・文・写真 / 萩原孝弘
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スポーツ 2019年07月21日 11時30分
復帰翌日に即抹消 中日・松坂大輔の今後はチームの“忖度”次第?
“お騒がせ”の与田ドラゴンズが8連勝で2位タイに浮上した(7月18日)。ファンによる応援歌の「オマエ」を巡る騒動や、そのゴタゴタでチケットの売り上げも懸念されたが、上昇ムードが一蹴してくれたようである。首位巨人とのゲーム差は「10」。借金2、勝率5割を割っての2位はカッコ良くないが、この好調さは、松坂大輔(38)の今後にも大きな影響を与えそうだ。 「復活登板した翌日(17日)、一軍登録を抹消されています。再登録は27日以降、首脳陣の話を聞いていると、もうちょっと後の一軍復帰となりそうですが」(スポーツ紙記者) 松坂は16日に先発登板した。5回を投げ、被安打4、失点2。松坂自身に勝敗は付かなかったが、チームはその後、サヨナラ勝ちを収めている。 この連勝中、中日のリリーバーは“興味深い結果”も残している。松坂が先発した16日を含め、8連勝の中でリリーバーたちは「8試合で失点1」。8試合で1点しか取られていないのだから、先発投手も強い信頼感を寄せているはずだ。与田監督も、試合半ばの5、6回で先発投手を交代させ、継投策に入ることができる。 「松坂の先発復帰に踏み切ったのも、リリーフ陣の好調があったからです。今は打線も好調なので、少々の失点でも追い付けると判断したようです」(前出・同) 松坂の復帰登板と登録抹消に関する話を聞いていると、「チームが好調だから、投げさせてやろう」といったような発想もあったようだ。 在阪球団に詳しいプロ野球解説者がこう続ける。 「今の松坂には先発ローテーションに入って、投げ抜く力はありません。1回先発させたら、10日以上間を空けないと投げられません。その間、投げられないピッチャーを一軍登録しておくよりも、リリーフタイプの投手を代わりに登録しておいたほうがチームのためにもなる」 もっとも、多彩な変化球で打ち損じを誘うピッチングはベテランらしい、味のあるものだった。また、松坂のピッチングをネット裏で見ていた他球団のスコアラーもこんなことを話していた。「13打数ヒットなし」と。どういうことかというと、松坂はピンチになると、強くなるのだという。 「満塁になって迎えたバッターとの対戦成績が、『13打数ノーヒット』なんですよ。昨季、中日入りしてから、ずっと続いています。16日も3回表に二死満塁のピンチを招きましたが、見逃し三振を奪いました。ピンチになってからの勝負強さは認めざるを得ない」 年齢的に見ても、「中6日」で回っていく先発ローテーション入りは無理かもしれない。使い方を間違えなければ、あるいは、リリーバーの状態など周囲が配慮してやれば、まだ投げられるというわけだ。 周囲にこれだけ気を遣わせているのだから、松坂本人も気が付いているだろう。 チームのために投げてくれる松坂が見たい。取材陣の質問内容が「復活」「現役続行」に偏重したからだろうか。松坂は「もう少し(現役を)やりたい」と試合後にコメントしていた。登板間隔を空ければ、先発の責任イニングを投げられることは分かった。あとは、「チームのために」「ファンのために」の言葉が出るのを待つだけだ。(スポーツライター・飯山満)
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15年に渡る石川雄規と池田大輔のバチバチな闘いが再び… 40代の青春プレイバック!
2010年12月21日 14時30分
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日本球界のスターに群がるマネジメント会社
2010年12月20日 16時00分
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スポーツ
早くも緑のゴジラ効果発揮の松井に世界の王がエール
2010年12月18日 17時30分
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スポーツ
プロレス観戦中のケガは自己責任か? 全日本プロレス・武藤敬司らが女性から提訴され、予期せぬ場外乱闘へ発展!
2010年12月18日 17時00分
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スポーツ
巨人に「菅野指名」を表明させた深い絆とは…
2010年12月18日 14時30分
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スポーツ
かつての隆盛はいずこへ… 正念場迎えたK-1
2010年12月18日 12時30分
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スポーツ
新日本プロレス1・4東京ドーム大会に黄信号点灯! 平凡なカード編成にファンから不満の声も…
2010年12月17日 12時30分
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スポーツ
住居侵入・窃盗未遂容疑の未成年力士におとがめなし裁定! 相撲協会が下した大甘処分の背景とは?
2010年12月17日 08時30分
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スポーツ
意味深つぶやきでダルビッシュのメジャー行き騒動再燃
2010年12月16日 18時30分
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スポーツ
地下プロレス2010年最後の格闘晩餐会『EXIT-57』@ZEST Setagaya、迫る!
2010年12月16日 16時30分
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スポーツ
巨人来年のドラフト1位・菅野(東海大)スピード決定宣言の裏に斎藤狂騒曲
2010年12月16日 13時00分
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スポーツ
岡田監督を嫉妬させる(?)星野楽天の大型補強
2010年12月16日 08時30分
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スポーツ
“お騒がせ男”ザ・グレート・サスケが覆面製作費未払いで提訴されるも、プロレス界には同情の声も…
2010年12月15日 17時30分
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スポーツ
“高田馬場の地下プロレス”に矢野啓太あり! 地下史に残る死闘の末、富豪2夢路も撃破した!
2010年12月15日 17時00分
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スポーツ
松井アスレチックス入り効果のイチロー超え
2010年12月15日 15時30分
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スポーツ
T-1二見社長、サバイバル飛田への大反論&挑発開始! 「飛田よ、埼玉プロレスのチケットをT-1に置いてみろ!」
2010年12月14日 12時30分
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“ギリギリ”セーフ! 関係者も胸をなでおろしたK-1ワールドGP決勝戦の視聴率
2010年12月14日 10時30分
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「10年はやりたい!」松井が移籍交渉に求める絶対条件とは…
2010年12月14日 08時00分
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スポーツ
岩隈残留で案の定起こった星野楽天の内乱
2010年12月13日 16時00分