ダルビッシュは10月19日のブログでこう来季残留宣言していた。「来年のこと。」と題して、「メジャーどうこう言われています。ブログやTwitterにもたくさんのコメント頂きましたが、皆さんの予想が合ってるかどうかわかりませんが。来年は北海道日本ハムファイターズのユニホームを着ていますよ」と。
その後に、紗栄子夫人との離婚問題が発覚して、現在離婚協議中といわれている。「今オフのポスティングを来オフに先送りしたのは、離婚問題を片づけてからメジャー入りするからか。身辺整理する時間か」と、メジャー挑戦先送りを誰もが納得した。しかも、テレビのワイドショーなどで大騒ぎされるはずの離婚問題も、海老蔵事件の勃発のおかげで、追いかけ回されることなく、現在に至っている。
「ちょっと状況がかわった。てかかなり。どうなるのか」というダルビッシュの意味深なつぶやきが、「トレーニングのこと」という修正発言通り素直には受け取れない状況なのも確かだ。最初のつぶやきが実は、離婚問題の解決を指すのならば、3月1日まで申請できるポスティングシステムでのメジャー入りの可能性は十分にある。
もう一つ考えられるのは、ゴールデンルーキー斎藤佑樹の入団だ。新庄剛志以来という札幌ドームでの入団発表にウイークデーの昼間にもかかわらず、8000人も集めるなど連日、マスコミに大々的に露出。早くも日本ハムの新しい顔になっている。ダルビッシュとすれば、後継者ができたからという意味で状況の激変をつぶやいたとの解釈もできる。
いずれにしろ、今オフのメジャー入りを決断したのならば、日本球界に止まらず、大リーグにも波紋は広がっていく。ヤンキース、レッドソックスをはじめ、メッツ、レンジャーズ、マリナーズ、ドジャースなど数多くの球団が入札、ダルビッシュ大争奪戦が展開されることになるだろう。
また、契約更改交渉を前にした駆け引き説もある。離婚協議中の最大の問題は慰謝料といわれているから、3億5000万円といわれる年俸も少しでもアップさせたいのが、ダルビッシュの本音だろう。そこで、意味深なつぶやきをしたが、波紋が広がりすぎたために、あわてて否定発言とも受け取れる。
もっかのところ真相は藪の中だが、海老蔵事件の陰に隠れて静かなオフを送っていたのに、自らマッチポンプして騒動を再燃させてしまったダルビッシュ。さて、どういう結果になるのか。日米球界、ファンも固唾を呑んで今後のダルビッシュの言動を見守るしかない。