この日の巨人は8回表終了時点で「1-2」と劣勢だったが、8回裏に2死三塁とチャンスを作ると、7回表から捕手で途中出場していたプロ3年目・20歳の山瀬慎之助が同点打をマーク。この一打でチームは敗戦を逃れたが、原監督は試合後に「ああいったヒットも出ると本人は自信にはなるでしょうね。捕手で初めて打ったんじゃないの。彼は1打席しかないのに」と山瀬を評価するコメントを残したという。
巨人は現在プロ5年目・29歳の大城卓三、プロ5年目・25歳の岸田行倫、山瀬の3名が捕手として一軍に帯同しているが、大城はここまでの実戦2試合で8打数ノーヒット、岸田も7打数ノーヒットと沈黙。山瀬は17日試合前時点では実戦未出場だったが、出場機会が巡ってきた同戦でいきなり結果を出した形となった。
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この原監督のコメントを受け、「原監督はこれ間接的に大城、岸田の2人にキレてないか」、「『山瀬は1打席でヒット打ったのにお前さんたちはなんだ』っていうあからさまな嫌味だな」と驚きの声が挙がった。一方、「不満なら試合前に山瀬にやったみたいに助言送ってやればいいのに」、「遠回しにチクチク言うより直接アドバイスした方が早いんじゃないか?」といった指摘も多数みられた。
今キャンプでの原監督は「捕手は横一線でやってもらいますよ」とフラットに正捕手の人選を進める意向を明かし「俺は打てる捕手が好きだから」と打力を重要な要素に挙げたことが伝えられている。そのため、ここまでノーヒットが続く大城、岸田に不満を抱いているのではとみているファンが多い一方、不満なら直接指導に乗り出すべきだとする意見も少なくない。
「原監督は17日の試合前、山瀬に室内練習場で直接打撃指導を行ったことが伝えられています。翌18日には球団公式YouTubeチャンネルが指導の模様に密着した動画を投稿していますが、動画内で原監督は『いい選手はスイングが多く見える。悪い選手はスイングが少ししか見えない』と声をかけながら、スイングの際は手を速く前に出すことを意識するように指導。山瀬も試合後に『ヒットの内容的に、教わったことが出たのかなというふうに思います』と、原監督の助言が同点打につながったとコメントしています」(野球ライター)
ここまでは大城、岸田に打撃指導を行ったとは特に伝えられていない原監督。熾烈な正捕手争いを促すためには、山瀬だけでなく2人にも直接指導を施す必要がありそうだ。
文 / 柴田雅人
記事内の引用について
読売ジャイアンツの公式YouTubeチャンネルより
https://www.youtube.com/channel/UCXxg0igSYUp0tqdd6luPEnQ