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日本球界のスターに群がるマネジメント会社

 人気爆発のゴールデンルーキー、日本ハム・斎藤佑樹が、マリナーズ・イチローの所属する『バウ企画』とマネジメント契約を結ぶことになった。一方、同世代の楽天・田中将大は、西武・雄星に続き、大手芸能プロのホリプロとマネジメント契約する。今やスター選手にはマネジメント会社が殺到するのは当たり前。時代は変わり、それでなくとも経営が苦しい球団側は頭が痛いだろう。

 斎藤には十数社からのオファーがあり、最終的に『バウ企画』が選ばれた。母・しづ子さんは「家族みんなで話し合って決めました。野球選手としての佑樹を親身に、一番に考えてくださった」と、その理由を語っているという。『バウ企画』は、イチローのオリックス時代の専属広報だった岡田良樹氏が社長を務め、02年に設立されている。
 将来的にメジャー行きを視野に入れている斎藤とすれば、イチローの所属するマネジメント会社ならば、間違いないという判断を下したのだろう。斎藤が「プロでは大先輩。目標です」と明言する楽天・田中は、『ホリプロ』を選択している。ソフトバンクにFA移籍した内川聖一とともに、これまでは『ディレクト・アスリーツ』に所属していたが移籍することになる。田中はこう話しているという。「新しいことを経験したり、いろんな考え方を吸収したい。1つのところだけでなく、他のところも見てみたい」と。
 大手芸能事務所の『ホリプロ』側からしたら、西武・雄星に続く、田中の獲得はしてやったりだ。プロ野球界への本格的な進出を狙っており、さらに他の大物選手をターゲットにしているという情報もある。

 現在、離婚問題で注目されている日本球界のエース・ダルビッシュ有は、阪神・金本知憲とともにエイベックスに所属しているし、他の若手スター選手もほとんどがマネジメント会社と契約している。今年大ブレークしたマエケンこと広島・前田健太も、今季セ・リーグMVPの中日・和田一浩、西武・中島裕之の所属している『スポーツビズ』と契約。
 さらにヤクルト・青木宣親はドジャース・黒田博樹、カブス・福留孝介と同じ『吉本興業』と契約している。
 プロ入り3年の今季、ようやく一軍で芽を出し始めた日本ハム・中田翔も、元オリックスの清原和博氏がいる『ジャパン・スポーツ・マーケティング』に所属している。元日本サッカー代表・中田英寿氏で知られる『サニーサイドアップ』には、メッツの五十嵐亮太がいる。

 今やちょっとしたネームバリューのある選手は、どこかのマネジメント会社と契約しているのが当たり前になっており、野球界は大きく様変わりしている。これまではCM出演やオフの行事などもすべて球団側が仕切り、選手と利益配分されていたが、そこにマネジメント会社が介在する。球団側からすれば、選手管理問題だけでなく、収入面でも打撃を受ける。
 球界を支配するようになったマネジメント会社側からしたら、プロ野球界のスター選手のネームバリューは大きな宣伝効果があるし、西武・雄星、日本ハム・斎藤などは将来を見据えた青田買い。楽天・田中、広島・前田など実力を発揮し始めた若手スター選手は、近い将来のメジャー行きのメリットまで視野に入れ、収益を計算しているのだろう。

 日本球界でマネジメント会社が脚光を浴びたのは、メジャー帰りの新庄剛志が日本ハム入りしてからで、様々なパフォーマンスに「あいつは芸能人だから」と苦虫をかみつぶした球団幹部もいたが、時代は一変している。今後は球団側の困惑を尻目に、マネジメント会社が過激な仁義なき新しいスター候補生争奪戦を展開するのは避けられない。

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