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早くも緑のゴジラ効果発揮の松井に世界の王がエール

 アスレチックスに早々と松井獲得の経済効果が表れている。地元紙のサンフランシスコ・クロニクル電子版によると、松井秀喜の入団で来季のシーズンシートが爆発的に売れているという。

 今週だけで今季のシーズンチケット(年間567ドル〜年間1万4175ドル=約4万7630円〜約119万700円)保持者のうち500人が来季の保持の更新を申請。入団会見後の15日に販売開始された金曜チケットプランの入場券(50ドル=約4200円)が1日で600組(トータル入場券2400枚)が売れている。昨年の同プランの初日の売り上げは200組だから、昨年の3倍だという。
 ばら売り入場券は来年1月29日から販売開始でさらに松井効果が期待される。爆発的な松井人気に球団側は本拠地で迎えるイチローのいるマリナーズとの開幕戦を「ジャパニーズデー」にすることを検討している。

 1年間だけの赤いゴジラも本拠地球場に日本企業の広告をもたらすなどエンゼルスに経済効果をもたらしたが、緑のゴジラの威光も変わらない。アスレチックスは万々歳だ。今季観客動員メジャー30球団中29位という不名誉な記録を持っている球団にとっては、まさに救世主だろう。
 しかも、エンゼルスは松井に年俸5億4000万円払ったのに、アスレチックスの方は3億5700万円プラス出来高約840万円という格安年俸だ。それでいて、緑のゴジラ効果で来季のシーズンチケットがバカ売れなのだから、濡れ手に粟のビーン・ゼネラルマネージャーの『マネーボール』商法といえる。

 早くも経済効果で存在感を見せつけた松井本人としても悪い気はしないだろうが、グラウンドで結果を出さなければ来オフも去就問題が繰り返される。そんな瀬戸際の松井に対し、世界の王ことソフトバンク・王貞治球団会長がエールを送る。「松井がメジャーへ行かなければ、間違いなくオレのシーズン本塁打日本記録、55本は破られていただろうね」と、世界の王の後継者として認めていただけではない。メジャー挑戦した日本のホームランキングのプレッシャーを誰よりも熟知していた。
 「イチローは内野安打でもいいから楽だけど、松井の場合はどうしてもホームランを期待される。が、日本人のパワーだと、メジャーで40本を打つのは無理だよ。30本以上打てば、御の字だ」
 超一流のホームラン打者同士でなければわからないプレッシャーをこう語り、暖かくも守ってきている。
 それだけに他人事ではない。今度の移籍劇にも「成績を残していたけど、メジャーは厳しいね」と、同情しながらも改めて激励する。
 「1年契約という意味では集中してやれる。西海岸は日本の人も多い。いいところだと思うよ」と。「プロ野球選手は1年、1年が勝負。長期契約はどうしても気がゆるんだりする弊害がある」という持論の王球団会長は、1年契約だからこそ真価が発揮できると期待する。ヤンキース、エンゼルス、アスレチックスと球団が変わっても、巨人時代の背番号『55』をつけ続ける松井。もちろん世界の王のシーズン日本記録55本を目標にした背番号だ。その王氏からの激励を背に、緑のゴジラは逆境からの完全復活に挑む。

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