両球団による日本シリーズは4勝1敗で、ソフトバンクが完勝し、2年連続日本一を成し遂げた。決戦の舞台が福岡ヤクオク!ドームに戻ることなく、神宮球場での第5戦であっさり決着した。
それにしても、ソフトバンクの地元・北部九州と、ヤクルトの地元・関東との温度差は大きかった。地上波での視聴率を見ると、第1戦(10月24日=TBS)が関東=9.3%、北部九州=29.9%。第2戦(25日=テレビ東京)が関東=7.3%、北部九州=24.4%。第3戦(27日=フジテレビ)が関東=9.4%、北部九州=24.4%。第4戦(28日=フジテレビ)が関東=12.5%、北部九州=31.7%。第5戦(29日=フジテレビ)が関東=12.3%、北部九州=35.5%。ソフトバンクの日本一が決まった第5戦に至っては、北部九州地区の視聴率は関東地区の約3倍だった。
昨年はソフトバンク対阪神のカードで、視聴率は北部九州地区の方が高かったが、阪神の地元・関西地区との差は、それほどなかった。関東地区では最高でも第1戦の11.8%で、低視聴率続きだった。
ヤクルトの系列局であるフジテレビは、ヤクルトが日本シリーズ進出を決めたCS(クライマックス・シリーズ)ファイナルステージ(対巨人)第4戦(17日)を地上波中継したが、その際の視聴率は12.4%(関東地区)。日本シリーズでは2連敗スタートするなど、終始ヤクルトが劣勢となったため、関東では最後まで盛り上がることなく、CSの視聴率とほとんど変わらず。
公式戦では1ケタ台が当たり前となった巨人戦の視聴率だが、こと日本シリーズとなると話は変わってくる。巨人が出場した12、13年は関東地区でも好視聴率を獲っていただけに、日本シリーズを中継するテレビ局側としては、やはり“巨人頼み”となりそうだ。
(落合一郎)