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ソフトバンク、日本ハムに3連敗で“3年前の悲劇”を危惧する声 この3週間が正念場か

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柳田悠岐

 最も避けたかった結果になってしまったことは間違いない。

 2位日本ハムとの3連戦(15〜17日)で、痛恨の3連敗を喫したソフトバンク。依然としてパ・リーグの首位に立つものの、ゲーム差が「4」まで縮まったことでその座も安泰とは言えなくなってきた。

 この3連戦を振り返ると、放った安打は合計11本(4本・5本・2本)とわずかで、これに比例するように得点も3点(1点・2点・0点)にとどまっている。深刻な“貧打”に陥ったことが、3連敗を招いた最大の要因であることはほぼ疑いようがないだろう。

 首位攻防戦での完敗を目の当たりにしたファンからは、「捨て試合かと思うくらいの無抵抗ぶりだった」、「このまま打てないなら首位陥落も時間の問題」といった失意のコメントが多数。また、最大11.5ゲーム差を日本ハムにまくられ優勝を逃した2016年を引き合いに出し、「当時と状況が似てきている」と危惧する声も挙がり始めている。

 今年のチームを2016年と比較すると、打線では「主砲の不在」、投手陣では「リリーフ陣のほころび」といった共通の課題が見受けられる。3年前の“二の舞”とならないためには、手遅れとなる前に投打両方に対策を講じる必要があるだろう。

 本来主砲を担うべき柳田悠岐は、開幕早々の負傷が長引き現在に至るまで離脱中。その穴をここまで最小限に抑え続けていたのはグラシアル(打率.329・20本塁打・48打点)だが、その頼みの助っ人も17日の試合を最後に、国際大会に出場するため戦線を離脱することが決定している。

 各メディアの報道では、グラシアルの離脱期間は18日から来月7日までで、最短での戦線復帰は8月10日の日本ハム戦以降になるとのこと。期間中には18試合が予定されているが、ここでの成績がシーズンの行方を左右するのは濃厚だ。

 正念場となるこの離脱期間をうまく乗り切るためには、現在一軍に身を置く野手陣の奮起はもちろん、代役となれる選手の登場も求められる。報道ではグラシアルに代わって長谷川勇也(.355・3本・16打点/二軍)が一軍に昇格すると伝えられているが、外国人枠が1つ空くことを考えると、秘策として先月末に支配下登録を結んだコラス(.301・9本・37打点/二軍)を起用するのも面白いかもしれない。

 サファテ、森唯斗、岩嵜翔を欠くリリーフ陣は、信頼度の高いモイネロ(37試合・防御率1.51)がグラシアルと同じ理由で一時離脱。ルーキーながら抑えを務める甲斐野央も疲弊ぎみなことから、こちらも早急なテコ入れが求められている。

 現在の陣容をみると、高橋純平(18試合・防御率1.57)や田浦文丸(3試合・防御率0.00)ら、チームの助けとなれそうな選手もいるにはいる。まずはこうした面々の起用を増やしつつ、同時並行でトレードを模索するのも一手ではないだろうか。

 2017年以来となるリーグ優勝を目標に掲げるソフトバンク。それが実現するかどうかは、喫緊の課題が付きまとうこの3週間をいかに乗り切るかにかかっているだろう。

文 / 柴田雅人

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