坂口はパンクラス4・4ディファ有明大会で、引退セレモニーを行なったばかり。わずか、8カ月後のスピード復帰表明には、引退→復帰を繰り返すプロレスラー・大仁田厚もビックリの荒業だ。
SRCが主催する12月30日、東京・有明コロシアムでの「戦極 ソウル・オブ・ファイト」で復活する坂口は、ジャケットルールで韓国のジョン・ジンソクと対戦する。
坂口は07年4月にパンクラスでプロデビュー。33歳の遅咲きながら、父、弟が著名人とあって、常に注目を集めた。08年大みそかには「Dynamite!!」に初参戦。タレントのボビー・オロゴンの弟であるアンディ・オロゴンにKO負けした。
引退後は道場での指導の他、土木作業員として働き、俳優デビューも果たしていた。引退セレモニーの際にはすでに復帰を考えていたという坂口は、「後輩たちの活躍を見て、『オレは何をやっているんだ』と思って」とカムバックの理由を語った。引退の一因となった首の故障も、今は問題ないという。
「動けなくなるまでやります。もう五体満足のまま辞めたくない。次に辞めるときは死ぬとき。立っていられなくなるまでやり続けたい」と意欲を見せた坂口。
引退するも復帰するも本人の自由。しかし、あまりにも早すぎるカムバックには批判もあろう。坂口はそういった声を、リング上でのファイト内容で封印するしかない。
(ジャーナリスト/落合一郎)