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人気爆発・斎藤佑樹の最大の問題点は本業

 メジャー帰りの新庄剛志以来という、札幌ドームでの入団発表に4倍の8000人のファンを集めた日本ハムドラフト1位・斎藤佑樹。当日の昼前のTBS、昼のNHKニュースはともに「きょう斎藤入団発表。札幌ドームでは朝からファンが行列」とトップで報道。午後からの入団発表も日本テレビが生中継するなど大人気だ。

 「野球は視聴率が取れない。テレビのソフトには合わない」と、プロ野球から背を向けている民放テレビ局までが異常な佑ちゃん人気にはさっそく飛びついている。「北海道ファンのみなさん、こんにちは。東京の早稲田大学からきました。投手です」「06年の夏の甲子園決勝で駒大苫小牧との試合がありました。北海道民の方々は、もしかしたら嫌な気持ちだったんじゃないかと思います。同期入団と比べてマイナススタートとなると思いますが、頑張りたい」などという、ユーモアたっぷりのしゃべりができるのがテレビ局には魅力なのだろう。実際に、『流行語大賞』の特別賞、『ゆうもあ大賞』など早くもいろいろな賞を受賞している。

 早実時代に甲子園で優勝、『ハンカチ王子』と呼ばれ、国民的なスターになった佑ちゃん人気再燃だ。しかも、今度は早大4年間神宮のプリンスとして君臨したキャリアがあり、大人の雰囲気が漂うだけに、子供、女性人気だけでなく、野球ファンの中心になっている熟年の男性人気も期待できるだろう。

 「日本ハムはキャンプ、オープン戦だけで契約金1億円プラス出来高払い5000万円、年俸1500万円の元は簡単に取ってしまうだろう。キャンプ前半で狂騒曲が終わってしまった、昨年の雄星みたいなことはないだろう。高校出とは違うからね。が、佑ちゃん人気が持続するかどうかは、本業の野球次第だ」。球界関係者は、日本ハム・斎藤佑樹の最大の課題は実力だとズバリ指摘する。

 確かにその通りだろう。「アイツは芸能人だから」と日本ハム内部からも批判の声があった新庄の数々パフォーマンスだが、グラウンドでも20本塁打を打ち、ここ一番で勝負強さを発揮した。だから04年から06年まで3年間、スターの座を保ったし、電撃的に現役引退したのも、野球で結果を出せなければ、単なる人寄せパンダにすぎなくなるのを知っていたからだ。

 早実の大先輩でドラフト1位に入札したが、獲得できなかったソフトバンク・王貞治球団会長は、「10勝8敗くらいだろう」と具体的な数字をあげているが、10勝8敗なら御の字、合格点だろう。二ケタ勝てば、新人王の候補になれるからだ。ヤクルト、西武で日本一監督になっている早大の大先輩・広岡達朗氏は「大学時代のままなら5、6勝くらいだろう」と見ているという。

 大学球界関係者、プロ野球関係者の共通した見方は、変わり身の必要性だ。「斎藤は2年生の時が一番良かった。完全に伸び悩んでいる。ただまだのびしろがあるはず。プロのコーチからフォームを矯正してもらい、身近にいる生きた教科書のダルビッシュから見て、聞いて様々な経験を吸収すれば、プロで大成できる」という。

 が、脱皮できなければ、人気先行、人寄せパンダで終わってしまう。早実の先輩であり、甲子園のスーパースターだったヤクルト・荒木大輔投手コーチは、人気は爆発的だったが、故障に泣き、実働8年で38勝41敗の成績でユニホームを脱いでいる。さて、斎藤佑樹はプロで何勝できるのか。のびしろの有無にすべてがかっている。

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