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定員割れ、募集停止で女子大と短大が冬の時代 女性の社会進出で薄れる「良妻賢母」の育成

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阿部俊子大臣・文部科学省の公式Xより

全国の女子大学、短期大学が「冬の時代」を迎えている。女子大の数はピーク時(1998年)から3割減り、そのうち7割は定員割れの状態にある。武庫川女子大の安東由則教授(教育社会学)によるまとめを基にした毎日新聞の集計で判明した。

集計によると国公私立の女子大はピーク時(98年)に全国で98校あったが、2025年は66校に減少。少子化から18歳人口の減少は続くが、女性の大学入学者数は高い進学率に支えられ、13年以降でも約1万7000人増えている。

女子教育といえば短大のイメージが大きいが、現状はどうなっているだろう。日本私立短期大学協会によると25年度入学者から学生募集を停止する短大は23校にのぼる。26年度から停止する短大が3月末日の時点で20校が決まっていて、さらに27年度から停止するのが1校。合わせると44校となる。

かつては「良妻賢母」の育成に重点を置いてきた女子大、短大だが、近年の女性の社会進出により共学の大学との差別化に苦慮している状況だ。恵泉女学園大や京都ノートルダム女子大といった有名な女子大が学生の募集停止を発表して話題になった。

このニュースサイトのコメント欄には、「まあ共学の私大だってかなりの数が定員割れしてるんだし、女性に限定している時点で共学よりは深刻になるでしょ」「四年制か短大かで迷う層が多かった時代ならともかく普通に四年制大学を選ぶ時代からするとあえて女子大学を選ぶメリットも理由もなくなってきた結果だと思う」と女子大、短大の存在意義に懐疑的な意見が目立つ。

2025年度調査では全国の私立大学で定員充足率80%を下回る大学が2割以上となった。文部科学省の阿部俊子大臣は「大学の適正規模化が喫緊の課題」と強調している。女子大、短大に限らず大学の募集停止の波は今後さらに広がりをみせそうだ。

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