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楽天・星野監督経済効果早くも188億円

 来季の楽天監督に阪神・星野仙一シニアディレクターが就任することで、早くも約188億円の経済効果が考えられるという。関西大学大学院・宮本勝浩教授が試算したものだ。

 来季楽天・星野監督決定的情報が流れたとたんにファンからの来季のチケット問い合わせが数多くあり、球団側は確かな手応えを感じているという。最下位に終わった今季は、初めてAクラス入り、2位になった昨年の球団史上最高記録の観客動員120万3169人から約6万人減っている。チケットの売り上げだけで約3億円の減収。最下位でも2年契約であることから、一時はブラウン監督の来季続投ムードもあったが、この減収が解任の決め手になっている。
 それだけに、早くも経済効果約188億円試算は、星野監督担ぎ出しを図った楽天・三木谷浩史球団会長をニンマリさせているだろう。野村克也前監督(現楽天名誉監督)が初めてクライマックスシリーズ出場まで実現させた昨年でも経済効果は162億円だったというのだから、星野人気はたいしたものだといえる。

 星野監督が阪神を18年ぶりにリーグ優勝させた03年には、関西に1133億円もの経済効果があったと言われている。「補強費など星野はいろいろとお金がかかりすぎる」という理由で白井文吾オーナーから中日監督を解任されて怒り心頭。「見ておれ、クビを切ったワシの本当の力を中日に見せつけてやる」と、いきなり阪神監督を引き受け星野監督は有言実行。18年ぶりのリーグ優勝だけでなく、グラウンド外でも中日球団首脳に対してその実力を見せつけている。
 「いやあ、本当に参ったよ。星野が監督でなくなったら、ナゴヤドームの年間ボックスシートのキャンセルが続出したんだよ。あちこちの企業から『星野監督との個人的なお付き合いで年間ボックスシートを買っていきたが、星野監督でなくなったので、もう義理はない』とハッキリ言われてしまった。星野の営業力、交友関係の広さを改めて思い知らされたよ」

 当時の中日フロント首脳が顔面蒼白でこう嘆いたものだった。「金はかかるが、その分、球団に対してもお金儲けをしてくれる」というのが、男・星野仙一の実像だ。阪神球団首脳に対しても、甲子園球場に世界的な大企業の広告看板まで取ってきて、驚かせている。星野人脈の強大さを見せつけたのだ。
 「もうそろそろ星野シニアディレクターにやめてもらっていいのではないか」という声が阪神サイドで何度かあがったが、実際にここまで肩たたきできなかったのは、星野氏の幅広い人脈、金脈があったからだ。リーグ優勝して勇退した03年オフから年俸1億円といわれる阪神オーナー付きシニアディレクター職に止まっていた星野氏だが、ついに現場復帰するのも、金がらみだろう。

 阪神を優勝させてユニホームを脱いだ後は、「講演料の相場が3倍、1回300万円に跳ね上がった」と言われたものだが、北京五輪日本代表監督として惨敗を喫したことから、現在は講演会も激減しているという。楽天監督として成功、もう一度「星野仙一」のブランド力をアップさせる必要に迫られているのだ。招いた楽天・三木谷球団会長、招かれた星野監督。どちらもハッピーエンドの結果になるか。来シーズン、見てのお楽しみだ。

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