先月開催されたWWE日本公演で、チャンピオンチームのジ・アイコニックスに連勝し王座挑戦権を獲得した日本人女子スーパースタータッグ、カブキ・ウォリアーズが女子タッグ王座を懸け、アイコニックスと対戦した。
試合はペイトン・ロイスの平手打ちを食らったカイリ・セインがお返しとばかりにチョップからハリケーン・ラナを放つと、アスカとカイリはダブル・ニーやランニング・ネック・ブリーカーなど見事な連携攻撃で、日本公演と同様に王者を圧倒。立て続けに追撃を狙うアスカが強烈な回し蹴りを放つと、ビリー・ケイは吹き飛んで場外に倒れ込んだ。レフェリーが場外カウントを数える中、カウント7でかろうじてエプロンに上がるビリーだったが、ペイトンが故意にリングインを止めるとカウント10となり、カブキ・ウォリアーズがリングアウト勝ちを奪った。
WWEやアメリカマットでは昔から、反則やリングアウトによって決着しても王座は移動しない決まりだ。これまで日米両マットで数々の日本人レスラーがこのルールに悩まされてきたが、カブキ・ウォリアーズにとってはまさかの結果となった。勝負から逃げたアイコニックスにブチ切れたアスカとカイリはビリーを捕まえてバリケードにたたき付けると、アスカがペイトンにヒップアタック、カイリもインセイン・エルボーをたたき込んでペイトンをKO。この抗争はまだまだ続きそうだ。
同15日のPPV『エクストリーム・ルールズ」で、WWEインターコンチネンタル王座を戴冠した中邑真輔がバックステージでインタビューを受けていると、そこに突然アリが現れた。アリは「ただ、おめでとうと言いにきたよ。チャンプ!」と中邑の持つインターコンチのベルトを見つめて立ち去ると、中邑も不敵な表情を浮かべてアリをにらみつけた。クリス・ジェリコに続いて、新日本プロレス(IWGP)とWWEの日米2団体でインターコンチ王座を獲得した中邑の新たなストーリーが幕を開けた。
文 / どら増田
写真 / 萩原孝弘