スポーツ
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スポーツ 2017年11月11日 22時10分
金本阪神が大和のFA宣言を巡って分裂か
今オフの戦力補強を急ぐ金本阪神が激震に見舞われた。ユーティリティ・プレーヤーの大和(30)が国内FA権を行使した。しかも、タイガースの味方であるはずの関西系メディアが「移籍前提」の見出しを踊らせていた。30本以上が期待できる大砲、先発投手、助っ人、補強を担当する編成スタッフが「外」を向いていた隙の内乱勃発となってしまった。「やっぱりね…」 チーム関係者にぶつけてみたら、開口一番そんな言葉が返ってきた。 10月5日の中日戦だった(甲子園球場)。2回裏の第一打席で大和に代打が告げられた。「スタメン遊撃手」で試合に出たが、一打席も立たせてもらえなかったのだ。広報を通じだが、「守備で右足をひねったみたい」と伝えられた。大事を取って途中交代と思ったが、交代後も大和はベンチに腰掛け、ムッとした表情でグラウンドを見入っていた。「真偽はともかく、大した怪我ではなさそう。金本監督が大和を引っ込めて代わりに使ったのは、高卒3年目の植田。期待の若手だが、大和のメンツが…」(前出・関係者) 大和は12年目のベテラン。今季は二塁で48試合、遊撃で56試合に出場した、「守備のスペシャリスト」だ。2014年には外野手でゴールデングラブ賞を受賞している。打撃面でも、今季は両打ちに挑戦し、規定打席には届かなかったが、2割8分の成績を残している。「いつまで経ってもレギュラー扱いしてもらえないことへの憤りが、冷酷な途中交代で爆発したんでしょう」(在阪記者) すでに、オリックス、DeNAが獲得に名乗りを挙げている。 阪神も慰留に必死だが、金本知憲監督(49)のコメントは、ちょっと意味シンだ。「残ってほしいね。(編成に)頑張ってもらうしかない」 たしかに、チーム補強はフロント編成部の仕事だ。しかし、金本監督は昨年オフ、FA宣言した糸井嘉男(36)の獲得交渉に自ら乗り出した。こちらがデキレースだったとしても、だ。本当に残ってほしいと思うのなら、編成スタッフに丸投げせず、自ら話をするべきだろう。これでは、大和がFA退団してしまった場合、全てフロント幹部の責任になってしまう。 12月1日付けで、阪神はフロント幹部を一新する。四藤慶一郎球団社長、高野栄一球団本部長が退任し、阪急阪神ビルマネジメントの代表取締役兼副社長執行役員だった揚塩健治氏が新球団社長に、谷本修球団常務が本部長に就任した。「阪神グループとしても優勝を急いでいるということ。そのための背広組人事の刷新ですが、これでチームが優勝できないとなれば、現場にも原因究明のメスが入ります」(前出・在阪記者) 気になるのは、掛布雅之前二軍監督(62)の今後だ。オーナー付シニアエグゼクティブアドバイザー(SEA)なる肩書となったが、要はキャンプなどを視察し、坂井信也オーナーにチーム作りの助言をしていくというもの。掛布氏がフロント側に付いたことで、現場との力関係も大きく変わりそうだ。「阪神は定期的にフロント幹部と一軍監督が食事会をし、意見交換をしています。その席上で糸井獲得が決まり、金本監督がドラフトで、投手ではなく野手を取りたいとする意向が伝えられてきました。野球の専門的な話になれば、フロントは形無しです。今後、掛布氏が知恵袋となるので、フロントも強く反論してくるでしょう」(前出・同) 新フロントの初仕事は、金本監督が欲する4番タイプの助っ人獲りだ。大和の去就はもちろんだが、現場とフロントが衝突する火ダネは一つや二つではないようだ。
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スポーツ 2017年11月11日 16時15分
ボクシング・井岡の王座返上でGカップ歌手の妻が“謝罪ヌード”披露か
ボクシング・WBA世界フライ級王者の井岡一翔(28)が保持していた王座を返上したことが9日、明らかになった。 同日、大阪市内で会見した井岡の父で所属ジムの一法会長(50)が発表した。 井岡は今年5月17日に歌手の谷村奈南(30)と結婚。それに伴い、大阪から東京に移住したというが、一法会長は「結婚してからコンスタントに練習できていない。本人のモチベーションがなく、身を引くなら引退式もやる。二つに一つ」と引退の可能性にも言及した。 「ボクシングひと筋で来た井岡だったが、15年3月からGカップ歌手として活動していた谷村と交際。やりたい盛りだっただけに、交際前から強烈なGカップを駆使した“寝技”であっという間にノックアウトされ骨抜きになってしまった。頭の中は“夜の性活”しか考えてないのでボクシングどころではないだろう」(ボクシング担当記者) 王座返上により、11年から続いていた大みそかの世界戦も昨年までの6年連続でストップ。タイトルマッチ絡みの金が入らないくなった所属ジムが大打撃を受けたことは明らかだ。 にもかかわらず、谷村はSNSで批判が殺到すると“逆ギレ”する始末。その後、謝罪したが、それなりに“責任”をとる必要がありそうだ。 「結婚前にセクシーショットは披露していますが、夫の収入が減った分、しっかり稼ぐしかない。となると、Gカップをさらけ出すしかないだろう。人妻のお色気全開で、その辺のグラドルの写真集なんかよりもよほど“オカズ”としての需要が高いはず」(出版関係者) 今こそ谷村の“内助の功”に期待だ。
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スポーツ 2017年11月11日 16時00分
稀勢の里 九州場所で注目される恒例“若手イジメ”の効果
番付発表も終わり、福岡入りした力士たちは11月12日から始まる今年最後の九州場所(福岡国際センター)に向けて、本格的な稽古に入った。だが、闘いのゴングは福岡入りする前、3週間あまりに及んだ秋巡業中に鳴っていたのだ。 この九州場所に再起を期す力士は、稀勢の里(31)、鶴竜(32)、さらに大関から滑り落ちた照ノ富士(25)たち。彼らが競い合って若手を引っ張り出し、稽古をつけていた。ただ、それを彼らの頑張りとは受け止められないという。実は、そこには、ハッキリとした意図が読み取れるのだ。 日馬富士の史上最低タイの11勝の優勝で幕を閉じた秋場所は、「乱戦」「混戦」の他にもう一つ、「若手の台頭」が目立った場所でもあった。北勝富士、阿武咲、朝乃山、貴景勝らイキのいい若手たちのノビノビした相撲が際立ち、優勝した日馬富士さえ前半に3日連続して金星を献上している。 この若手の台頭は上位陣にとってはまさに脅威。この世代交代を促す嵐に対抗する術として、大相撲界では昔からやっている、伝統的で、かつ陰湿な若手対策がある。有望な若手が出現すると、巡業先などで土俵に引っ張り出し、徹底的に叩きのめすのだ。そうすると、本番で対戦したとき、若手は巡業で植え付けられた負のイメージで固くなり、勝てなくなる。 「もし巡業でこのイジメのような稽古をやれなくなったら、その横綱、大関はおしまいです。千代の富士もそうやって天下を築きましたが、怪我などでやれなくなり間もなく引退しました。そういう意味で、巡業は若手よりも上位陣にとって大事なんです」(担当記者) 今年の秋巡業で、この若手との稽古を最も積極的にやったのが、途中休場を含めて3場所連続休場した稀勢の里だった。巡業初日からいきなり、先場所、新入幕で2ケタの勝ち星を挙げ敢闘賞を受賞した朝乃山と3番稽古(同じ相手と何番もやる稽古のこと)。この朝乃山との稽古がよほど気に入ったのか、稀勢の里はこの巡業中、4回もやった。 ただし、最初は15勝2敗と完勝に近かったが、最後は9勝5敗と盛り返されて首をひねる場面もあった。不甲斐ない成績なら引退と、師匠から最後通告されている鶴竜も、この朝乃山や千代の国らを引っ張り出して稽古に余念がなかった。 このイジメの成果がどう出るか、見ものである。
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スポーツ 2017年11月10日 16時00分
熱き侍たちが躍動!! メジャーリーグ Times 巨人・マイコラスの米国Uターンが決定的
菅野智之とともに「Wエース」の1人として巨人を支えてきたマイコラスが来季、米国にUターンして投げることが確実になった。 米国では10月に入ってMLBコムが「レンジャーズは大谷翔平獲得に熱を入れているが、苦戦が予想される。それに代わるいい選択肢になりそうなのが、'14年にレンジャーズに在籍したことがあるマイルズ・マイコラスだ」と報じている。ミルウォーキーの野球サイト『レヴューイングブルー』も、『マイコラス、来季のローテーション候補?』という見出しの記事で、ブリュワーズはマイコラス獲得に本腰を入れるべきだという主旨の記事を掲載している。 巨人も手をこまねいていたわけではない。マイコラスは今季限りで2年契約が切れるため、2年910万ドル(10億円)を提示して引き留めにかかったようだが、メジャー球団のマイコラス獲得熱がヒートアップし、とても金額面で対抗できない情勢になり、残留工作を断念したようだ。★予想される契約規模は? 野球サイト『ベースボール・ミュージング』は8月末に出したマイコラスの米国復帰を報じる記事で、マイコラスがメジャー球団と交わす契約規模は「2年1200万ドル(13.2億円)」+「3年目は球団のオプション」になるだろうと予測している。 具体的な数字で表すと、1年目と2年目は年俸が各600万ドル(6.6億円)で、3年目は球団が2つの選択肢、 (1)700万ドルで1年契約する。 (2)50〜100万ドル(5500万円〜1.1億円)の違約金を支払って契約を見送る。 のどちらかを選択できる、という内容だ。 これまでメジャーの落第投手が日本で投げているうちに一流投手に変身し、メジャーにUターン復帰して成功した代表例は、元広島のコルビー・ルイスだ。そのルイスでさえも2年500万ドル(5.5億円)だったので、マイコラスは2倍以上の評価を受けていることになる。しかも、これが上限というわけではなく、ストーブリーグが近づくにつれてさらに評価が上がっているようだ。 「今オフのFA市場は先発投手にいい出物が少ない。目玉は大谷翔平、ダルビッシュ有(ドジャース)、ジェイク・アリエタ(カブス)の3人だけど、大谷はほとんどの球団が獲得競争に加わるため獲得は宝くじに当たるようなもの。ダルビッシュとアリエタは1億2000万ドル(132億円)以上の金が必要になる。そこで資金力に欠ける球団がマイコラスに注目し始めているんだ。契約規模が2年1500〜3年2000万ドル(16.5億〜22億円)くらいまで膨らむ可能性もある」(スポーツ専門局のアナリスト)★評価がどんどん高くなるわけ マイコラスは日本に来る前は、メジャーと3Aを何度も往復する三流投手で、レンジャーズ時代の2014年に夏場の2カ月間、先発で10試合に投げたのが唯一の実績である。防御率が6点台から8点台で推移していたのに10試合も先発で使われたのは、ダルビッシュ、ホランドら先発の主力が次々に故障し3Aの先発要員をメジャーに引き上げて使わざるを得なかったからだ。 当時のマイコラスは、いいのはスライダーだけ。速球はスピードがない上、まっすぐな軌道になりやすい三流品。カーブも制球が甘く、痛打されるケースが多かった。そんなダメ投手が今、高い評価を受けるようになったのは、日本で3年投げている間に、まったく別の投手に生まれ変わったからだ。 メジャーの球団が高く評価するのは、以下の点だ。 (1)巨人での3年間の通算防御率が2.18で、ルイスの広島での通算防御率2.82よりずっといい。 (2)日本で投げている間に速球、変化球ともコントロールが格段によくなり、四球を最小限に抑えられるようになった。 (3)速球とカーブを高低に投げ分けて打者の目線を狂わせることで、三振をハイペースで取れるようになった。一発を食う頻度も半減した。 (4)カーブが強力な武器になったため左打者を苦にしなくなった。 (5)年を追うごとに変化球の制球力が向上し、今季は変化球をボールゾーンからストライクゾーンに食い込ませるピッチングが機能。見逃しの三振に仕留める頻度が急速に高くなった。 それに加え、年齢がまだ29歳で、下降年齢になるまで数年働ける点も大きなプラスになっているようだ。 気になる契約先だが、本命はレンジャーズだ。レ軍のローテーションはエースだったダルビッシュが7月末にドジャースに移籍。さらに先発2・3番手のMペレスとキャシュナーがFAとなるため、スカスカの状態だ。過去にルイスやバーネットを活用して大きな戦力にした実績もあるので、多少金を積んででも獲得に本腰を入れるだろう。 先発のコマが足りないブリュワーズ、カージナルス、ロイヤルズ、マーリンズ、オリオールズ、マリナーズあたりも積極的に獲得に動く可能性がある。スポーツジャーナリスト・友成那智(ともなり・なち)今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流。アメリカ野球に造詣が深く、現在は大リーグ関連の記事を各媒体に寄稿。日本人大リーガーにも愛読者が多い「メジャーリーグ選手名鑑2017」(廣済堂出版)が発売中。
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スポーツ 2017年11月09日 16時00分
日本ハム 清宮幸太郎「入団」切り札へ 指導者・イチロー獲得
7球団競合の末、高校通算で歴代最多111本塁打を放った清宮幸太郎は日本ハムが交渉権を獲得。翌10月27日には、栗山英樹監督らが東京・国分寺市の早稲田実業高を訪れ、1位指名の挨拶をするとともに、育成プランを説明した。 日ハムは豪邸育ちで名門校出の清宮を気遣い、すでに野球に集中できる環境づくりに着手した。千葉・鎌ケ谷の二軍施設や札幌には多数の報道陣やファンが詰めかけることが予想されることから、専属広報を配備。さらに早実の先輩・荒木大輔氏を二軍監督に招き、これまた早実の先輩・斎藤佑樹投手を相談役に就ける。 それだけではない。チーム内の人間関係を忖度し、大幅なチームの若返り策にもゴーサインを出したのだ。FA権を持つ中田翔、増井浩俊、宮西尚生、大野奨太たちは、原則引き留めない。野手では急成長した松本剛、横尾俊建、投手では今季10勝の有原航平を中心に、加藤貴之、高梨裕稔、上沢直之などに期待する――。清宮入団の相乗効果で新ファイターズを構築し、売り出そうという企業戦略だ。 そして今オフ、大谷翔平がポスティング・システムでメジャーへ移籍する。どこのMLB球団が指名権を得るにせよ、約23億円の入札金が入り、FAで4選手を日本球界に放出すれば金銭補償や人的補償も得られる。これだけの軍資金と将来有望な若手を獲得できれば、思い切ったチーム改革が可能となる。清宮が「日本ハムはすごくいいチーム。(指名されて)本当に嬉しく思っています」と笑顔で応じたのはそのためだ。 そんな清宮に、日本ハムが用意した究極のプレゼントが「イチロー」だという。スポーツ紙デスクが明かす。 「清宮が師と仰ぐのがイチローです。イチローとは、清宮がリトルリーグ世界選手権で世界一になった2012年、決勝戦の後にニューヨークで会っています。優勝チームはヤンキースタジアムに招待されるのが恒例で、清宮はイチローと一緒に記念の写真を撮り、激励を受けました。そのとき、『イチロー選手のようにメジャーで活躍できる選手になる』と胸に誓ったのです。球団は現役メジャーリーガーのイチローを獲得し、清宮の教育係を期待している。“大谷ロス”は“清宮&イチロー”で解消ということでしょう」 日本ハムは、清宮側が行った個別面接に参加せず、「指名回避」とみる向きもあったが、それ以上の絆があった。栗山監督はスポーツキャスター時代、清宮の父親でラグビー現ヤマハ発動機監督の克幸氏を何度も取材しており、親交が深い。清宮の思い描く進路は面談せずとも察知できたのだ。 3年後には東京五輪が控え、まずは侍ジャパンで活躍。そして、NPBで5年すごした後、大谷のようにメジャー転身。最短距離で渡米するにはイチローの存在は欠かせない。それが栗山監督と清宮家の結論だ。 イチローの去就はオリックス、中日も注目している。しかし、日本ハムが清宮を引き当てたことで、この男を取り巻く状況も一変した。
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スポーツ 2017年11月08日 22時03分
大谷が米挑戦を明言!ダルビッシュ、青木、イチローも去就問題でトバッチリ
北海道日本ハムファイターズの大谷翔平(23)がメジャーリーグ挑戦の意向を初めて明らかにした。11月7日、千葉県鎌ヶ谷市の二軍施設で汗を流していた大谷は、一部報道に出た「代理人決定」の真偽を質問され、「現段階で言えるのは、メジャーに行くために代理人を決めたということ」と言い切った。今オフ、ポスティングシステムを使っての米挑戦が決定的となった。「他の日本人メジャーリーガー、国内のFA取得選手にも影響が出そうです」(在京球団スタッフ) 大谷の代理人を務めるのは、大手代理人グループ・CAAに所属するネズ・バレロ氏。米球界でも敏腕で知られており、青木宣親、田澤純一の日本人選手も担当している。「青木はメッツと再契約できなかった。バレロ氏は大谷との抱き合わせのような交渉も仕掛けてくるのではないか」(米国人ライター) また、バレロ氏の登場と前後して、MLB公式サイトは今オフの去就が注目される上位選手25人を発表。1位はドジャースからFAになったダルビッシュ有だが、2位に大谷がランキングされていた。<メジャーに在籍していない選手では世界最高だろう>との寸評も見られたが、ダルビッシュ獲得には大金が掛かる。入札金、25歳以下の海外選手との契約における年俸等の上限制度が設けられたため、大谷のほうが“お得感”がある。「ダルビッシュとの交渉は『6年1億4000万ドル(約160億円)』からスタートするようです」(前出・同) 「ダルビッシュと交渉できる米球団は、一部の金持ち球団だけ」の図式をさらに加速させるだろう。こんな見方もある。「イチロー、岩隈も契約先を探しています。大谷との日本人コンビでジャパンマネーを引っ張り出そうと企てる米球団も現れるのではないか」(スポーツ紙記者) 日本国内ではオリックスの守護神・平野佳寿(33)が海外FA権を行使した。千葉ロッテ・涌井秀章(31)も「メジャー挑戦、叶わなければロッテ残留」を伝えており、埼玉西武・牧田和久(32)もポスティングシステムでの米球界挑戦となりそうだ。「牧田はメジャー志望が強い。国内FA権しか持っていないが、球団はそれを行使された場合、対戦チームに牧田を奪われる危険性も察し、本人の意思を尊重する形でポスティングを認めてやろう、と」(前出・在京球団スタッフ) アンダースロー・牧田の実力はWBCで証明済み。大谷獲得には米10球団以上が参戦すると見られるが、投手力を確実に補強したいとする米球団は、牧田との“堅実な交渉”に切り替えてくるかもしれない。「WBCで好投した平野を評価する米スカウトは少なくありません。でも、大谷と牧田と同時期の米挑戦となったため、平野は3人のなかでいちばん最後になりそう」(選出・米国人ライター) 日本ハムも大谷という金看板を失う。怪物・清宮幸太郎の指名には成功したが、一軍戦力になるのは2、3年先の話。したがって、二刀流・大谷を喪失するため、投打ともに補強が必要となる。「斎藤佑樹がクビを免れたのは、大谷のおかげ」(前出・スポーツ紙記者) そんな皮肉も聞かれた。“大谷ロス”の影響はチーム内にも及んでいたわけだ。国内FA市場に目を移せば、急展開で阪神・大和の動向が注目されてきた。内外野のどこを守らせても一流の守備力を持ち、ゴールデングラブ賞にも選ばれているが、チーム内ではレギュラーと見なされない現実に「移籍」を考え始めたという。阪神はこれまで残留条件を大幅に見直すとしている。 大谷の米挑戦が正式表明された同日、NPBの新コミッショナーに米投資ファンド『コールバーグ・クラビス・ロバーツ』の日本法人会長などを歴任した斎藤惇氏(78)が推されることも明らかになった。バブル崩壊期、産業再生機構社長も務めており、ダイエーのソフトバンクへの売却にも関わったマネーのスペシャリストだ。 その斎藤氏は財界にこんな格言を残しているそうだ。「謙虚な企業ほど生き残る。逆に自慢するようなところは落ちこぼれる」――。新コミッショナーの眼に、オフのマネー戦争はどう映っていくのだろうか。
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スポーツ 2017年11月08日 16時00分
阪神が断行するFA涌井、中田翔、助っ人の大補強
清宮幸太郎(早稲田実業)の交渉権を獲得できなかったツケは、やはり大きい? 先に公言した「補強は最小限」なる言葉のもと、トラは千葉ロッテ・涌井秀章(31)と北海道日本ハム・中田翔(28)の獲得を目指す。 「清宮で決めている」と明言してきた阪神だったが、本番のドラフト会議では、3度目の入札でようやく1位指名選手が決定。会議後、金本知憲監督(49)は3人の社会人・大学生投手を指名できたことに一定の評価をしたが、本心は違う。今オフの補強ポイントは『4番・一塁』だったのだ。 「阪神の補強は『ドラフト待ち』でした。清宮が獲得できれば、育成の名目で1年目からある程度は実戦で使うつもりでした。将来の4番候補なので、打てなくてもファンは許してくれたはずです」(球界関係者) 清宮だけでなく、お膝元である履正社・安田尚憲の抽選にも外れると、阪神は即戦力投手の指名に切り換えた。この戦略も予定通り。1位の馬場皐輔(仙台大)、2位・高橋遥人(亜大)、5位・谷川昌希(九州三菱自動車)は他球団も高く評価していた逸材だ。しかし、本当に補強しなければならなかったのは先発タイプで、ある野球ジャーナリストによると「馬場、谷川は完全な救援タイプ」と見られていた。 「それでも、金本監督、編成部は『全部を1回のドラフトで補えるはずもない』とし、今年の指名に及第点を出しています。ドラフトが投手中心なら、バッターは外部から補強する二段構えでしたから」(同) こうして中田の獲得論が再浮上した。理由は清宮を射止められなかっただけではない。最重要の補強ポイントである「4番・一塁」で、確実な計算が立つのは中田だけなのだ。 「目下、中日のアレックス・ゲレーロ、韓国・ハンファのウィリン・ロザリオ、米ドジャースのロブ・セゲディンなどの調査も進めています。ゲレーロは年俸5億円、複数年契約を譲らず、ロザリオの獲得にも3億円以上が必要です」(在阪記者) 近年、「高くても1億円前後」という新助っ人獲得の基準はあるにはある。しかも、カネもある。だが、「神のお告げ」を理由に勝手に帰国してしまったグリーンウェル('96年)が3億5000万円で、それがトラウマになっているという。他球団もそうだが、「高額助っ人=ワガママ」と身構えてしまうのだ。 「どれだけ掛かるかではなく、どれだけ打ってくれるかを考えるべき」(関係者) 5億円のゲレーロは論外として、韓国球界で2年連続30本塁打以上を打ったロザリオを本気で口説く覚悟もあるようだが、韓国と日本ではそもそも投手の力量が違う。 ロザリオは'11年、ロッキーズでデビュー。MLB5年で通算71本塁打という実績を持つが、不安要素は尽きない。それで、2億8000万円の中田が“割安”にも見えてきたわけだ。 「中田は今季、打率2割1分台に沈みましたが、侍ジャパンの4番を託されるなど、実績は十分。日ハムは費用対効果で放出トレードするなんて情報もあるし、中田も意地っ張り。FA宣言しても、買い手は付かないと分かっていても、『(他球団の)話を聞いてみたい』なんて言い方をするのはそのためです。阪神も3年以内に自前の大砲を育てるといえば、中田獲得をファンも我慢するでしょう。金本監督が一番悩むのは、来季41歳の福留孝介と37歳の糸井嘉男に頼りきった現状です」(同) 一方、「ダメもと」で、調査を続けているのが、先発も中継ぎもできる埼玉西武の牧田和久。国内FA権を取得したが、本人はメジャー挑戦の気持ちを強く持っている。同じく、日ハム・増井浩俊は今季、栗山英樹監督に志願してクローザーに戻してもらったが、昨年は先発で2ケタ勝利を挙げている好投手。交渉で「先発をやってくれ」と言われれば、どうか。 そこで、「可能性はまだ高い」と、チェックが始まったのが涌井だ。 「涌井をロッテに呼んだ伊東勤監督が退任し、球団幹部からは『(FAは)本人の権利だ』なんて言われたら、『出ていけ』と受け取るのが普通です。残念ながら、涌井の海外での評価は高くない。20代半ばまではメジャー志向を匂わせていましたが、結婚し、海外でキツイ思いをしながらやるんだったら、勝手知ったる国内でと考えるでしょう。涌井は残留も視野に入れ、悩んでいます」(ベテラン記者) 中田もそうだが、涌井獲得となれば、人的補償で“身を切る覚悟”もしなければならない。昨年、糸井獲得の代償で鳥谷敬流出が囁かれた事は忘れていないはず。 だが、優勝するには補強は欠かせない。生え抜きである大和がFA退団に傾きつつあるのも気になる。 清宮の指名に成功していれば、確実に「補強は最小限」で済んだ。逸材を逃したダメージは計り知れない。
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スポーツ 2017年11月06日 22時02分
日本一奪回の日に退団 松坂大輔を追い込んだ「下半身」の話
福岡ソフトバンクホークスが2年ぶりの日本一に輝いた11月4日、“元怪物”が退団を決意した。松坂大輔(37)は球団から勧められていた「コーチの肩書で復帰を目指すリハビリ専念案」を辞退、フリーとなって、復活を目指すことになった。「球団は松坂の復帰をサポートするつもりだったのは間違いありません。ただ、支配下登録からいったん外れてほしい、と」(スポーツ紙記者) 前例はある。2011年から3年間、斉藤和巳が支配下登録を外れ、「リハビリ担当コーチ」の肩書で復活を目指していた。同様の手順が松坂に提示され、それを受け入れられなかったというわけだ。「松坂が『復活』を目指しているのは本当です。リハビリをいつも続けているのはそのためで、でなければ、とっくの昔に心が折れてますよ」(前出・同) 工藤公康監督や一軍ナインがシリーズ第6戦に臨む前の午前中、松坂は筑後のファーム施設を訪ね、ロッカーなど荷物を整理した。他選手に退団を報告したかどうかは不明、チーム関係者が施設に到着した正午ころには、荷物は完全になくなっていたそうだ。「松坂は3年12億円の破格契約でソフトバンクに迎えられました。4億円の年俸(推定)は球団トップ、12球団全体で見ても3位。在籍した3年間でたった1イニングしか投げていません。今季は右肩の故障で二軍戦にも投げていません。後ろめたさもあったのでしょう」(プロ野球解説者) 獲得に動く球団がなければ、記録上では現役引退となる。いったん引退して復帰した例は過去にもあるが、来季は38歳、3年間未勝利ともなれば、獲得に動く球団はまず現れないだろう。こんな声も聞かれた。「松坂は球団トップの年俸。二軍戦にも投げていない投手がこれだけもらっているとなれば、日本一を奪回した今オフ、選手の契約更改は本当に青天井となってしまいます。昇給幅に不満を抱く選手が出たら、球団は反論できないでしょう」(球界関係者) おそらく、こうした動きを球団側も察していたのだろう。3年契約が切れる今オフ、王貞治球団会長は一部メディアの取材に応じ、「若手のお手本」と松坂を称賛していた。不満分子への牽制もかねての発言だったと思われる。だが、先の関係者によれば、松坂は退団した今日まで、「ずっとお客さんだった」という。「ホークスのユニフォームを着て以来、そのほとんどをリハビリに費やしていました。二軍でも通常選手と離れての別メニューでの練習ばかりでしたし、最後までチームに馴染むことができなかった」(同) 残酷な言い方になるが、松坂が右肩を故障させた遠因は“才能”との見方もされている。メジャーリーグに渡ったあと、アメリカ独特の硬いマウンドが合わず、投球フォームを崩してしまった。マウンドの土が硬いため、スパイクの歯が刺さらず、踏み出したほうの左足が滑る。その影響で投球フォームを崩し、右肩への負荷となった。練習にも投球数制限のある当時のレッドソックスのやり方も合わなかったという。「松坂は高校時代から投球練習をたくさんやって、肩の調整をしてきました」(前出・プロ野球解説者) だが、こうも考えられる。米球場のマウンドが硬いのは、今に始まった話ではない。ダルビッシュ、田中将大、前田健太らはそのことをボヤいたことはあるか? 松坂の翌年の08年に渡米した黒田博樹氏は黙々と投げ続け、広島帰還後もチームを牽引してみせた。「高校時代からその才能を高く評価されていましたが、弱点が2つありました。一つは食生活に関する節制ができない精神的な弱さ、もう一つは股関節が固いこと。下半身を作り直す前にプロで結果が出てしまったので、2つ目の弱点克服につとめようとしなかったんです。そのツケが出たんです」(関係者) 股関節の固さを克服していれば、メジャーリーグの硬いマウンドにも適応できたはず。若手時代に自身の弱点を見直す時間がなかったとすれば、それは「才能」が邪魔をしたのだろう。 天才、怪物、超高校級。ポジションは違うが、松坂の失敗は清宮幸太郎にも聞かせておきたい話である。
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スポーツ 2017年11月06日 22時01分
【新日本】1.4ドームにWWEの超大物“Y2J”クリス・ジェリコが電撃参戦!ケニー・オメガに挑戦へ
新日本プロレス11.5ボディーメーカーコロシアム大会に衝撃が走った。 バレッタを相手にIWGP USヘビー級王座の3度目の防衛に成功した初代王者ケニー・オメガが、珍しく流ちょうな日本語で、次期挑戦者を募るも、対戦相手は現れず、リングから降りようとしたその時だった。 場内が暗転し、会場が騒つく中、場内ビジョンにカウントダウンの数字が現れる。そして、0になるとそこには、つい最近まで世界最大のプロレス団体WWEのトップ選手として活躍していた世界的なスーパースター、Y2Jことクリス・ジェリコの姿が映し出された。ジェリコはニヤリと笑い、ケニーの写真を手に掲げると「ケニー・オメガ。オマエはダイナミックなレスラーだ。そして、すばらしいレスラーだ。だが、世界最高はオマエじゃない」と語り、その写真を引き裂く。そして「この俺だ。ショーン・マイケルズ、エッジ、CMパンク、アイツらは過去の人間になった。だが、俺はいまも現役だ。世界で1番のレスラーだからな。俺こそが史上最高のレスラーで、この業界の“アルファ”(頂点)だ。それを証明してみせよう。俺はオマエに挑戦する。ジェリコvsケニー、アルファvsオメガ。どっちがベストなのかを見せつけてやる。俺はオマエに会いたいぜ。1月4日、レッスルキングダム12 in 東京ドーム。どっちが最高のレスラーか確かめようぜ」と、1.4東京ドーム大会への参戦と、ケニーが防衛したIWGP USヘビー級王座への挑戦を表明したのだ。 これは、メジャーリーグで例えるとするなら、かつて日本で活躍した選手が、契約が絡まない期間を利用して日本の球団に移籍するようなものに近いかもしれない。数年前からジェリコとWWEはジェリコのミュージシャン活動との兼ね合いもあり、大会やシリーズ毎という、他のWWEスーパースターとは違って、契約が緩かったと言われている。 新日本とWWEは80年代に業務提携を結んでいたが、解消後は1990年に全日本プロレスが主導する形で開催された『日米レスリングサミット』にWWEと新日本が合同興行を開催した他、1993年から2年間は、WWF世界ヘビー級王座だったハルク・ホーガンが数マッチの契約をWWEを介さずに、新日本と直接交わすことで、古巣への参戦が実現し、IWGPヘビー級王者だったグレート・ムタとのドリームマッチや、ムタとのタッグでヘルレイザーズと対戦。武藤敬司とのシングルや、藤波辰爾との再会もあったが、ホーガンが希望していた師匠アントニオ猪木との対戦は実現しなかった。WWE離脱後は蝶野正洋とのシングルも実現している。 ジェリコの場合も、2015年に獣神サンダーライガーがWWEのブランドであるNXTに新日本の選手としてゲスト参戦しているが、新日本がWWEの配信サイト『WWEネットワーク』に対抗する形で、『新日本プロレスワールド』を開始したことで、WWEを離脱した選手や、アメリカやヨーロッパで知名度が高く、試合巧者な選手を積極的に起用するようになった。これがWWEに刺激を与えてしまったのか、翌2016年1月に中邑真輔、AJスタイルズら主力選手を新日本から事実上引き抜いたことにより、両団体間には緊張が走っていると言われている。ジェリコのTwitterアカウントやプロフィールを見るとWWEの文字はひと言も掲載されてないことからも、これは、旧知の仲でもある邪道、外道の個人ルートを中心に、WWEを介さず参戦が決まったと考えるのが妥当である。 ただ、興味深いのは、ジェリコが5月までWWE US王座を保持していたこと。そして、今夏のWWE日本公演では、イタミ・ヒデオ(元ノアのKENTA)相手に横綱相撲で圧勝していた。バックステージでケニーが「これは『レッスルキングダム』と『レッスルマニア』の闘いだ」とコメントしていたが、言い換えれば新日本プロレスとWWEの対抗戦としての意味合いも持っている。 ジェリコにとっては、1998年以来となる新日本マット参戦。ワンマッチになるのか、その続きがあるのかは知る由もないが、新日本は、来年3月15日にアメリカ・ロサンゼルス大会の開催を発表している。もし、この大会までジェリコが出場するようなことがあれば、WWEの視界に入るのは確実で、新日本のアメリカ進出計画において、ジェリコが果たす役割は大きいものになるだろう。ジェリコは日本マットで育ったという気持ちが強く、WWEの日本公演に自身がリストに入っていないと「行かなくていいの?」とアピールして来るほどの親日家。現在の新日本には邪道、外道、海野宏之レフェリーなどジェリコがライオン・ハートやライオン道のリングネームでWARマットで活躍していた頃の仲間もいるだけに、今回の参戦は恩返しの意味も込められているのかもしれない。 クリス・ジェリコとしての東京ドーム大会参戦は初めてになるので、WWE同様、カウントダウンから始まる入場に期待したい。そして、このレジェンドを挑戦者として迎えるケニーには、新日本代表として90年代のジャパニーズスタイルと現代のジャパニーズスタイルの違いをしっかりと見せつけてもらいたいと思う。 ジェリコの参戦、そして、ケニーとのドリームマッチ実現により、来年の1.4東京ドーム大会は例年以上に世界中が注目する大会となった。ジェリコのTwitterのフォロワー数は334万人! 対するケニーは19万人。WWE入りを拒み続けていると言われているケニーにとっては、ザ・ロックを筆頭に数々の大物スーパースターを相手に勝利を収め、主力タイトルを総ナメにしてきたジェリコと対戦できるのは、自身の選択が正しかったということを証明するチャンス。ベルトもかかっているので、絶対に負けられない試合である。 日本のプロレスファンには、世界が注目するドリームマッチを東京ドームで味わえることに幸せを感じながら、ワクワク感を持って東京ドームに足を運んでもらいたい。文・どら増田カメラマン・広瀬ゼンイチ
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スポーツ 2017年11月06日 16時00分
熱き侍たちが躍動!! メジャーリーグ Times 日本人大リーガー 今季のMVPはダルビッシュ有
今週は2017年度の日本人大リーガーの総括を行い、その上で、最優秀選手(MVP)と最も期待を裏切った選手(LVP)を選出したい。 表(※本誌参照)を見ていただければ分かる通り、今年度の日本人大リーガーで年俸以上の働きをしたのはダルビッシュ有だけである。これまで日本人選手の働きが最も悪かったのは故障者が続出した'15年シーズンだが、この年はダルビッシュがトミージョン手術でフルシーズンDL入りしたことが響き、日本人選手全体の年俸総額が6075万ドル(66.8億円)であるのに対し、実働評価額(実際の働きを金額換算した数字)はその半分の3160万ドル(34.8億円)にとどまった。 今年はこれよりさらにひどく、日本人選手全体の年俸総額7415万ドル(81.6億円)に対し、実働評価額は2760万ドル(30.4億円)しかなく、年俸総額の36.5%の働きしかできなかった。 このような惨状を呈した主な原因は、 (1)田中将大が深刻な一発病に陥った。 (2)毎年安定した成績を出していた岩隈久志が肩の故障で5月上旬から長期欠場。 (3)イチローと上原浩治の年齢的な衰えが顕著になった。 などが挙げられる。■MVP=ダルビッシュ有(レンジャーズ→ドジャース) 例年通りなら候補者を3人ほど挙げて、比較検討してから受賞者を決めるところだが、今季は評価基準である「年俸以上の働き」をした日本人選手はダルビッシュしかいない。超高額年俸の選手はかなりいい成績を出しても年俸を上回ることが困難なので、これまでは実働評価額が多少年俸を下回る選手でも、印象に残る活躍をした選手を候補に挙げることもあったが、今季はそれすらもいない。 ダルビッシュ以外で一番まともな働きをした前田健太でさえ、実働評価額は年俸(出来高部分を含む)の55%程度だ。これでは候補に挙げるわけにはいかない。 ダルビッシュは勝ち星が10しか付かなかったが、これは今季7月末まで在籍したレンジャーズで極端に勝ち運に恵まれなかったからだ。レ軍ではQS(クオリティー・スタート=6回以上を自責点3以内)が14回あったので、平均レベルの得点援護があれば7月末までに10勝くらいしていたはずだ。しかし、好投しても打線が沈黙して勝ちが付かなかったり、リリーフ陣が弱体で勝ち星を消されたりしたため、勝ち星がなかなか付かなかったのだ。■敢闘賞=青木宣親(アストロズ→ブルージェイズ→メッツ) 青木宣親は守備面での評価が低いため実働評価額が年俸の4割程度になってしまった。しかし、打撃面、走塁面だけ見れば年俸レベルの働きをしていた。 何よりも立派なのは、35歳というメジャーリーグの「リストラ年齢」になりながら、人材ひしめく強豪アストロズで準レギュラー級の出場機会を確保し、日米通算2000本安打を達成したことだ。 アストロズでは若手が台頭していたため8月以降はブルージェイズ、メッツと渡り歩いたが、移籍先でもしっかり数字を出してスタメン出場していたことも大いに評価されるべきだ。松井秀喜、松井稼頭央、井口資仁、岩村明憲、福留孝介といったメジャーでレギュラーを張った野手たちも、メジャー最終年は低レベルの数字しか出せなくなり、途中でクビになったり、出場機会がほとんどなくなったりした。 青木のように、最後までスタメンで出場したケースはこれまでなかったことで、その踏ん張りは、もっと称賛されてしかるべきだ。■LVP=田中将大(ヤンキース)(他候補=岩隈久志・マリナーズ、田澤純一・マーリンズ) 今シーズン、もっとも年俸に見合った働きができなかった選手を挙げるとすれば、田中将大と岩隈久志を挙げねばならない。 表にあるように、田中は年俸2200万ドル(24.2億円)なのに、実働評価額は740万ドル(8.1億円)で、1480万ドル(16.3億円)が死に金になった。同様に岩隈も年俸1400万ドル(15.4億円)に対し実働評価額は20万ドルにとどまった。 一方、貢献ポイントであるWARが最も低かったのは田澤純一で、年俸500万ドル(5.5億円)をとる身でありながら、チームの足を引っ張ってしまった。 この3人のうち、岩隈と田澤の不振の原因は、肩の故障である。それに対し、田中はどこも悪くないのに深刻な一発病になり、エースでありながらチームの足を引っ張り続けた。今季、ヤンキースはア・リーグ東地区2位で、ワイルドカードで何とかポストシーズン進出を果たしたが、田中がまともに機能していれば、楽々東地区で優勝していたはずだ。それだけ田中の不甲斐なさは際立っていた。 以上の理由で、今季、最も期待を裏切った選手の汚名は、田中将大が負うべきである。スポーツジャーナリスト・友成那智(ともなり・なち)今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流。アメリカ野球に造詣が深く、現在は大リーグ関連の記事を各媒体に寄稿。日本人大リーガーにも愛読者が多い「メジャーリーグ選手名鑑2017」(廣済堂出版)が発売中。
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