スポーツ
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スポーツ 2017年11月01日 18時10分
シリーズ3連敗でも元所属の内川にエール!DeNAファンは村田帰還を許せる?
試合には敗れたが、DeNAベイスターズとそのファンは、福岡ソフトバンクホークスに強い印象を残したようだ。 日本シリーズ第3戦もソフトバンクが勝った。この時点では、DeNAは「力の差を見せつけられた」わけだが、ソフトバンク陣営は違う感想を持ったという。「試合前、打順がアナウンスされたときでした。DeNAのファンは『4番・一塁』で内川(聖一=35)がコールされ、拍手を送っていました。内川はブーイングも覚悟していたようですが」(球界関係者) 内川は2010年オフ、FA権を行使して旧横浜からソフトバンクに移籍した。「裏切られた」と思ったファンもいたのではないだろうか。横浜へ移動する途中、「古巣との対戦は?」の質問も受けたという。内川は「気にしない」と返したそうだが、シリーズ3試合目で初のお立ち台に呼ばれたとき、DeNAファンのいる一塁側スタンドにも一礼していた。敵、味方に別れても、元在籍選手が活躍したのならば、エールを送る。DeNAファンは“大人の対応”を見せたようだ。 セ・リーグ出身のプロ野球解説者がこう続ける。「DeNAが経営母体になった今と、以前とでは、違う球団と解釈してもいい。内川たちの世代が新天地を求めた理由もファンは分かっています」 98年は絶対的守護神・佐々木主浩の活躍でリーグ優勝したが、旧横浜は万年Bクラス候補だった。「勝ちたい、優勝したい」との思いは持っていた。しかし、野球は団体競技であって、個人がどんなに活躍しても「勝てない現状」を痛感させられた。フロントと現場の関係もギクシャクしてしまった。そういった時代をファンも知っていたのだろう。新天地を求めていった選手にもエールを送った。「19年前の日本シリーズでも同じような光景が見られました。対戦チームの西武が救援マウンドに元横浜の友利投手(現中日コーチ)を送ると、拍手とエールが送られました」(前出・同) 横浜時代の友利はその才能を開花できなかった。移籍先の西武で投球フォームも改造し、ようやく一軍に定着できたのだが、横浜ファンはその苦労と努力を素直に称賛した。 対照的な光景も見られた。今季、FAで巨人に移籍した山口俊との対戦ではブーイングを送り続けた。移籍に至った背景も大事にしているとしたら、DeNAベイスターズのファンは単に勝敗だけではなく、選手のプロ野球人生も見ているようだ。「ソフトバンクの工藤(公康=54)監督もベイスターズに在籍していました。試合後、工藤監督がホークスナインを出迎えているのを見て、好意的に話すファンも多かったです」(スポーツ紙記者) 3連敗で、DeNAにはもう後がない。前出のプロ野球解説者によれば、敗因はデータの読み違いだという。第3戦は盗塁、エンドランを積極的に仕掛けたが、失敗した。レギュラーシーズンの盗塁はリーグ最少の39個だが、それでも、あえて走らせたのはソフトバンクのスタメン捕手・高谷にあった。高谷は盗塁阻止率が低い。また、先発投手の武田もクイックモーションがさほど早くない。こうした“データ”をもとに、機動力でソフトバンクバッテリーに揺さぶりを掛けようとしたのだ。しかし、工藤監督はそれを逆手に取り、「エンドランを仕掛けやすいストライクカウントではボール球を」「単独スチール阻止のため、武田はボール球でもいいからクイックを早く」と指示していたという。 “弱点”を逆手に罠を仕掛けたというわけだ。「DeNA側は監督、コーチを含め、日本シリーズの経験が乏しい。短期決戦は、作戦を切り換えるタイミングが明暗を分けるんです。DeNAの若さが敗因」(プロ野球解説者) 元横浜の村田修一(36)が巨人から自由契約を通達されたが、まだ移籍先は決まっていない。一報が伝えられた当初は「すぐに決まる」との声も多く聞かれた。シリーズ中の今は、選手契約の時期ではないが、ちょっと長引きそうである。「どのチームも若手野手の育成を急いでおり、村田の打撃力には一目を置いているものの、獲りにくい状況にあるんです。でも、かつて広島が『若手の手本に』と、FA退団した新井貴浩に救いの手を差し伸べたケースもあります」(ベテラン記者) 古巣に拾われた新井は、連覇に大きく貢献した。若手の指導役という点でも欠かせない存在になっている。DeNAの三塁には首位打者の宮崎敏郎がいて、村田自身も、かつて自ら退団を選択した引け目もあるだろう。しかし、水面下では古巣帰還説も実しやかに囁かれている。日本シリーズは今のところ、経験値の差が出ている。DeNAはベテラン・村田の帰還論をどう受け止めているのだろうか。
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スポーツ 2017年11月01日 16時00分
石川遼が飛躍できないのは「…王子」の呪い? 「ハンカチ王子」もそうじゃない?
近くにいた女子高生が言った。「石川遼って、むかし騒がれた人でしょ。まだいたの?」と。 他にめぼしい選手はいないのか? 10月13日に行われたゴルフ日本オープンの2日目、注目の石川遼(26)は、通算9オーバー97位タイで予選落ちした。出場資格を逃した米ツアーから一時撤退して臨んだ国内復帰戦だったが、グウの音も出ない惨敗だ。しかし、日本のゴルフ界の命運を託せるのは、そんな男しかいないようだ。 「石川が参戦していなかったら、閑古鳥が鳴いていたでしょう。平日で天気もよくなかったのに2000人以上のギャラリーが集まったのは、石川が参戦したからです。決勝まで残っていれば2万人近くが集まっていたと思われます」(スポーツ紙記者) 今さらだが、国内の男子ツアーはジリ貧状態だ。テレビ視聴率は'09年こそ16%台を記録したが、その後は下降するばかり。理由は“スター不在”。好成績を収めた日本人選手はすぐ海外ツアーに参戦するからだ。 “世界の松山英樹”が勝利した昨年でさえ、視聴率は2ケタ台に届かず、おまけに松山のほぼ独走だったため、ツアーそのものの面白味もなかった。 「人気回復の打開策ですが、“腐っても鯛”で主催者は石川に期待していました。米ツアーでは散々でしたが、『日本で復調のきっかけを掴んでくれれば』の声も聞かれた。しかし、予選落ちしたとはいえ、関係者は石川の人気を再認識している。ギャラリーの一番の関心は石川でしたからね」(専門誌記者) また、他の国内ツアーにおいて、石川の弟・航(18)がスポンサー推薦で出場する大会も見られた。まだアマチュアで、将来の有望株。話題作りが先行しているが、それも“石川の弟”というブランドが根底にあっての推薦出場だったわけだ。 「石川は米ツアーにしがみつくような発言もしていますが、国内で予選落ちするようでは、とてもじゃないが海外下部ツアーでも厳しい。日本の主催者が応援してくれるのであれば、国内で出直しするのも悪くないはずです」(同) 石川の双肩に国内ツアーの命運が託される。同年齢のライバルとの実力差は開く一方だが…。 それにしても、その昔、「ハンカチ王子」と呼ばれた日ハム・斎藤佑樹投手もいま一つパッとしない。石川遼も当時「ハニカミ王子」ともてはやされた。その結果が今現在の姿だ。「…王子」と呼ぶことはこれからタブーとされるかも…。2人の共通点が妙に気にかかる。
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スポーツ 2017年10月31日 22時01分
【新日本】松井珠理奈、試合に間に合わずも“タグチジャパン”スーパー69がJr.タッグT決勝進出!
新日本プロレスは、11月5日にエディオンアリーナ大阪で開催されるビッグマッチ『POWER STRUGGLE』に向けたシリーズ『Road to POWER STRUGGLE』の後楽園ホール大会を29日と30日に2日連続で開催した。両大会ではジュニアヘビー級のタッグチームが8チーム参加する「スーパーJr.タッグトーナメント」がメインとなり、田口隆祐&ACH、TAKAみちのく&タイチ、獣神サンダーライガー&タイガーマスク、金丸義信&エル・デスペラード、BUSHI&高橋ヒロム、ドラゴン・リー&ティタン、KUSHIDA&川人拓来、そして12日の両国国技館大会に電撃凱旋帰国を果たしIWGPジュニアタッグ王座の一発獲りに成功した小松洋平&田中翔改めYOH&SHOのロッポンギ3Kが出場。 29日は、田口&ACH、金丸&デスペラード、BUSHI&ヒロム、YOH&SHOの4チームが勝利を収め準決勝に進出。準決勝が行われた30日は、田口&ACHとYOH&SHOがそれぞれ激戦を制し、11.5大阪大会で開催される決勝へ駒を進めた。 注目は、SKE48の松井珠理奈もメンバーとして名を連ねているタグチジャパン監督、田口隆祐だろう。「(1.4ドーム大会で)タグチジャパンとして試合が組まれるかという大きな問題があります。たぶん、第0試合じゃないですかね」 先日行われた珠理奈の1.4東京ドーム大会スペシャルアンバサダー就任会見で司会を務めた際、田口監督はこんな弱気な発言をしていた。しかし、29日の試合では、得意のヒップアタック封じに固執するTAKA&タイチの執拗な尻攻撃に屈することなく、最後は自らタイツを剥ぎ取る暴挙に出て、尻を剥き出しにしながら、タイチにスライディングヒップアタックを放ち、ACHとのチーム名スーパー69の名が付けられた連携技でタイチを沈めている。後楽園は爆笑の嵐だったが、試合後に田口監督は「大変お見苦しい試合をお見せしたことをお詫び申し上げます」とマイクで謝罪するも、際どい田口節を連発。続く30日の準決勝も勢いは止まらず、最後はスーパー69を炸裂させて、2日間連続で鈴木軍のジュニア部隊に連勝した。ACHと勝利のタグダンスを披露すると、バックステージでは「タグチジャパンとしても新商品が出ますから、新商品宣伝のためにもこのトーナメントを優勝します」と話し、監督としてタグチジャパンの宣伝をすることも忘れなかった。 決勝の相手はIWGPジュニアタッグ王者組であるYOH&SHOに決定。凱旋帰国後、女性ファンを中心に爆発的な人気を集めているロッポンギ3Kは連勝街道を走り始めているが、11.5大阪大会で田口監督率いるスーパー69が勝利を収め優勝するようなことになれば、タイトル挑戦の可能性が一気に高まる。来年の1.4ドーム大会でも第0試合ではなく、本編でカードが組まれることになるだろう。30日の後楽園大会には珠理奈も会場へ駆けつけたが、残念ながら試合には間に合わず、タグチジャパンのタオルを身につけながらグッズだけ購入したことが、ツイッターで明らかになっている。 先日の会見では「密かに応援してください」と控えめな田口監督に対して「密かじゃないです。常に想っています。応援してます!私は監督のお尻を見てます!」と見事な切り返しを見せた珠理奈だが、田口監督が1.4ドーム大会の“本戦”でIWGPジュニアタッグ王座に絡むようなことがあれば、アンバサダーの務めを忘れ、タグチジャパンの一員として熱烈な声援を送るのは間違いない。 11.5大阪大会は、ジュニアのタッグ戦線においても1.4ドーム大会へ向けた重要な大会になりそうだ。取材・文・写真/どら増田
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スポーツ 2017年10月30日 22時01分
4人も捕手を指名した真相、巨人の異例ドラフトは「ネクスト高橋」の布石?
クライマックスシリーズを勝ち上がった福岡ソフトバンク、DeNAは日本シリーズの真っ只中だが、他10球団はドラフト指名選手との交渉を始めている。怪物・清宮幸太郎は北海道日本ハムが交渉権を獲得し、超高校級捕手・中村奨成は地元広島へ――。各スカウト、編成スタッフはドラフト指名リストを見て、ライバル球団がどんなチームビジョンを持って指名に臨んだのか、このオフ、どんなトレードを仕掛けてくるのかを予想していたが、巨人に対してだけは「よく分からない」の声が尽きない。 巨人は育成枠を含め、4人の捕手を指名した。侍ジャパンの正捕手でもある小林誠司は今季138試合に出場した。2年目の宇佐見真吾は打撃でアピールした。それでも、捕手をドラフト指名したということは、巨人が現状に満足していなかったからだろう。しかし、問題なのは、同時に4人も指名したこと。しかも、4人とも年齢が近い。育成枠ならともかく、プロ野球界では、1回のドラフトで捕手を2人以上指名することは“タブー”とされている。「2001年、阪神は自由枠で法大の浅井良捕手を指名し、9巡目でも早大捕手を獲ったんです。捕手は一人前に育つまで時間が掛かります。育てるには試合に出さなければなりません。大学生と高校生なら年齢が離れている分、同時期指名でも分からなくはないが、大学生2人、それも同じ東京六大学リーグから獲ったのは驚きでした。今回、巨人が年齢の近い捕手を4人も獲ったのには、何かワケがあるのでは?」(プロ野球解説者) 阪神の同時期指名の目的が解明されたのは、2年後。03年のドラフトの目玉だった早大・鳥谷敬内野手は阪神を逆指名した。浅井と同時期に指名された早大捕手は「学校側が各球団に売り込みをかけていた」とされ、それに応えることで阪神は学校側とも良好な関係を築き、鳥谷獲得を有利に進めたという。 今回の巨人の複数指名にはどんな狙いが隠されているのか。正捕手の小林や宇佐見を発奮させるためだけではなさそうだ。「小林はリーグトップの盗塁阻止率を誇りますが、打撃成績は2年連続でリーグワースト。2割6厘の低打率を、高橋(由伸=42)監督は『弱点』と解釈しています。宇佐見は守備面での不安が多く…」(スポーツ紙記者)※ ※2位 岸田行倫(大阪ガス 21歳)3位 大城卓三(NTT西日本 24歳)育成枠 広畑 塁(立正大 22歳)育成枠 小山翔平(関西大 21歳)※ ※ 高校野球フリークの間では、報徳学園出身の岸田は有名だった。正遊撃手だったが、チーム事情で捕手にコンバートされ、14年センバツ大会ではピッチャーも務めた。野球センスの高さは12球団スカウトが認めていたが、「捕手歴は実質1年」ということで、社会人野球での成長が見守られてきた。大城は東海大学時代、バットマンタイトルも獲得している。一塁手でも試合に出ており、「打撃優先」での指名だろう。育成5位で指名した広畑と重ね、こんな見方もされている。「広畑は東海大五高の出身です。東海大系の選手を2人も獲りました。来季も優勝を逃せば、高橋監督でも安泰とは言えません。東海大学出身の原辰徳氏に3度目の監督登板も噂されており、その布石では」(ベテラン記者) また、今回のドラフトは“問題”になる可能性もある。育成6位の小山は入団テストを受験してのプロ入りだ。小山は「プロ志望届」を出していない。プロ側のルールによれば、「出す必要のない選手」だった。小山は巨人の入団テストを受けるにあたって、関西大学野球部を退部している。大学野球連盟では「大学野球部員のプロ野球団との関係についての規定」なるものがあり、志望届を出さなければ、プロ球団側とは一切接触してはならないと決められている。 プロ野球の入団テストは9月に行われることが多い。プロ野球選手になりたいとする夢に挑戦するには、退部届を出すしかなかったようだ。「9月は秋季リーグ戦があり、野球部に所属する大学生は受験したくてもできません。退部による受験を許していたら、大学側は秋季リーグ戦で4年生を使えなくなってしまいます」(前出・同) 4年秋のリーグ戦に出場する大学生はプロ入りか、社会人野球に進む可能性が残された者で、「最後のアピール機会」とも位置づけられている。しかし、部員数の少ない大学にとって4年生は貴重な戦力である。「退部による入団テスト受験」に関する見直しを、大学野球連盟がプロ側に求めてくるかもしれない。「13年も巨人は育成2位で大阪経済大学野球部の退部者を指名しました」(球界関係者) 退部による入団テストが仕組まれたものだとすれば、規約を改定しなければならない。 巨人が育成枠で指名した2人の捕手だが、ともにレギュラー捕手ではなかった。4年間での出場機会も少なかった。その広畑、小山が支配下登録を勝ち取れば、巨人スカウトには「見る目」があったということになる。このままいけば、来季の巨人捕手は計11人。広畑、小山が巨人スカウトの眼力を証明するのは並大抵のことではなさそうだ。
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スポーツ 2017年10月30日 15時00分
プロレス解体新書 ROUND69 〈夢のハンセンvsブロディ〉 タッグマッチながらド迫力の初対決
1987年に開催された全日本プロレスの世界最強タッグ決定リーグ戦において、シリーズの目玉となったのは、新日本プロレスへの参戦から久々の復帰となる“超獣”ブルーザー・ブロディと、その盟友である“不沈艦”スタン・ハンセンの激突であった。 ファン大注目の中、運命のゴングが鳴らされた。 世界最強タッグ決定リーグ戦は、日本のプロレス史に残る数々の名場面を生み出してきた。 その記念すべき第1回大会が開催されたのは1978年。前年に行われた世界オープンタッグ選手権で、決勝戦のザ・ファンクスvsアブドーラ・ザ・ブッチャー&ザ・シークが好評を得たこともあり、より本格的な形で実施された。以後は全日における年末の名物シリーズとして、ファンに定着することになる。 「人気となった要因は、言うまでもなくその出場メンバーの豪華さです。優勝争いの主役を張るファンクスやジャイアント馬場&ジャンボ鶴田の師弟コンビだけでなく、その他の出場チームを見ても、マスカラス・ブラザースやハリー・レイス&ニック・ボックウィンクルの帝王コンビなど、1人で大会場を満員にできるほどのビッグネームが名を連ねてましたからね」(プロレスライター) それら超一流の選手たちを言わば“負け役”として出場させることが可能となったのは、まさしくプロモーターとしての馬場の力量と信頼度によるものだった。 「スタン・ハンセンが新日参戦を決めた際、ブルーノ・サンマルチノが『猪木のことは分からないが、馬場は信用できる』と語ったという有名なエピソードがあるように、海外の大物からの信頼度は抜群。ファイトマネーはもちろん、試合の勝ち負けにおいても変な真似はしないという、安心感があったのでしょう」(同) そんな馬場に対して「裏切ったのは本当に失敗だった」と悔いたのが、ブルーザー・ブロディだった。 全日(馬場)がロード・ウォリアーズや長州力率いる維新軍を次々と招聘したことに不信感を抱いたブロディは、新日(猪木)へと移籍したものの不満は絶えず、結局、全日へとUターンすることになった。 裏切った相手には冷徹な面もある馬場だが、その価値を認めた相手には、しっかり厚遇でもてなすのもまた馬場流である。 「その端的な例が、ブロディの本格復帰となった'87年の最強タッグです。ブロディのパートナーは当初、別の無名選手であったところを、直前になってジミー・スヌーカに変更しました。当時のスヌーカといえばアメリカマット界ではブロディやハンセン以上の大スター。シリーズを通して拘束すること自体がまず困難で、そのためのファイトマネーも参加選手の中でトップクラスだったのでは?」(プロレス専門誌記者) このときファン最大の興味は、久々の全日復帰となるブロディ自身であり、その盟友であるハンセンとの激突であって、実のところパートナーなどは誰でもよかった。 それでもブロディが優勝争いをするのにふさわしく、またベストパフォーマンスを発揮できるようにスヌーカを呼び寄せ、かつての名コンビを再結成させたというわけだ。 「まさしく期待の表れであり、これにはさすがのブロディも意気に感じたことでしょう」(同) さて、注目のブロディとハンセンの対戦は、開幕2戦目の後楽園ホールで行われた。ハンセンのパートナーはテリー・ゴディ。 まずハンセンとスヌーカがリングに入るも、ファンの期待に応えるべくブロディにチェンジ。2人がにらみ合うだけで、会場は一気にヒートアップする。 両者の絡みでは、それぞれ相手の技をすかすような展開が続き、目立った大技はハンセンのバックドロップぐらい。キングコング・ニードロップもウエスタン・ラリアットも不発のまま、試合は両軍入り乱れてのリングアウト引き分けに終わった。 それでも、2人が同じリングの対角に立っただけで大事件であり、次を期待させるには十分であった。 「両者の激突となれば、普通はシリーズ後半のクライマックスに大会場でやりたいところですが、あえてそうしなかったのも、馬場ならではの気遣いです」(同) リーグ戦も佳境に入ったところでの対戦であれば、何かしらの決着がつかないことにはファンも納得しない。しかし、シリーズ序盤の星取に影響の少ないときだからこそ、次につなげるための顔見世の試合で済ますことができた。 ここで決着をつけさせないことこそ、ブロディを今後も主役で扱うという馬場からの“約束手形”でもあったのだ。 この一戦以降、いよいよファンの期待はハンセンvsブロディに集まり、実際、翌年の夏にはシングル対決が予定されていたという。 しかしその直前、ブロディはプエルトリコで凶刃に倒れ、夢の対決は夢のままで終わってしまった。
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スポーツ 2017年10月28日 22時08分
「中田放出論」が再燃!清宮側が条件提示する新・二刀流とは
清宮幸太郎(3年=早実)の独占交渉権は、北海道日本ハムファイターズが獲得した。1回目の入札で「清宮」と書いたのは、阪神、巨人、福岡ソフトバンクなど計7球団。抽選に外れた某球団の関係者は「事前面談(10月2日)に来なかったのは日ハムだけなのに…」と悔やんでいた。 日ハム関係者は「7分の1」を引き当て、満面の笑みを浮かべていたが、身辺が騒がしくなってきた選手もいる。主砲・中田翔(28)である。中田は今季、国内FA権を取得した。昨年オフの時点から「金本阪神に行く」「在阪のオリックスも放っておかない」「いや、巨人が…」と、FA宣言を前提とした移籍のウワサも出ていた。しかし、今季は不振に陥り、打率は2割1分6厘、本塁打も16本とふるわなかった。「この成績では、たとえFA宣言しても買い手はつかない」(スポーツ紙記者)との声がもっぱらだったが、清宮の指名成功で状況が変わってきた。「日ハムは『去る者は追わず』の姿勢。20代半ばでピークを迎えるようなチーム編成をしており、そういった空気を察し、歴代主力選手もFA権獲得と同時に新天地を求めていきました。中田もそういったチームの空気は分かっています」(ベテラン記者) 日ハムは選手を「4つの種類」に分類する。主力、控え、育成、戦力外。戦力外なる露骨な言い方はしていないが、「もう、いらない」と判断される選手には2通りがある。戦力的、技術的に肩たたきされた選手はもちろんだが、年俸の高いベテランに対しても、「費用対効果」を考える。年齢的にこれ以上の上積みは難しく、かといって、大幅減俸できないベテランも「もう、いらない」の分野に分類するのだ。「中田の推定年俸は2億8000万円。ポジションも清宮と同じ一塁でだぶります」(前出・同) しかも、今オフは大谷翔平(23)のポスティングシステムによるメジャーリーグ挑戦も行われるという。大谷の渡米に加えて中田放出となれば、日ハムのオフは激動となる。大谷、中田を同時に失えば、チーム攻撃力のダウンも必至。それでも、中田の放出論が実しやかに囁かれるのは「費用対効果」のチーム方針に尽きるという。 しかし、こんな声も聞かれた。「清宮を1年目から一軍で、それもレギュラーで使うとは考えにくい。でも、トレード、FA宣言のいずれにしても中田が日ハムを出るのは時間の問題だと思う」(プロ野球解説者) ドラフトの指名選手に関しては、最終的にフロント幹部が決める。阪神・金本監督のように「どうしても!」で1位指名が変更されたケースもあるが、それは例外中の例外と言っていい。「栗山(英樹=56)監督は、中田の理解者でもあります。斎藤佑樹に対しても、どんなにファンに非難されても『復活を信じている』との言葉を変えていません。中田の肩たたきはフロントの意思」(前出・ベテラン記者) フロントの意思といえば、先の事前面談もそうだった。栗山監督はキャスター時代に清宮の父・克幸氏との交流もあり、清宮家の様子も聞かされていた。日ハムが事前面談を辞退したのは「他球団への陽動作戦」だった。「指名しないかも?」と思わせ、「だったら、ウチも他選手の一本釣りを…」と迷わせるためだったという。しかし、克幸氏の性格を知る栗山監督に相談していたら、面談に行っていたはずだ。「清宮家はウラでコソコソという言動を嫌います。両親とも大学でスポーツ部のキャプテンを務めていますから」(関係者) 事前面談に来なかったことで不信感を持ったとの情報は、今のところ出ていない。たが、大学関係者によれば、「清宮はプロの世界に飛び込むのと同時に、通信制での早大進学も視野にある」という。学業とプロの二刀流か…。清宮の両親は進学を勧めていたとされる。学業との二刀流が本当なら、日ハムスカウトは曖昧な物言いをせず、認めるのかどうかを回答しなければならない。また、中田放出論などチーム編成の話も清宮家側は聞きたくないと思っているはずだ。いっそのこと、栗山監督にご登場いただければ和やかな交渉ができそうだが、その予定はないそうだ。
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スポーツ 2017年10月27日 15時00分
ハリル監督 ハイチ戦ドローでまたも再燃! “電撃解任”の可能性
「たかが親善試合」とは言えなくなってきた。 10月10日、サッカー日本代表はハイチと親善試合を行い、3対3というお粗末なドロー決着を見せた。試合後、日本サッカー協会の田嶋幸三会長(59)は「これがW杯予選でなくてよかった」と、ボヤくことしきり。さらにW杯本大会出場を決めた時点で鎮静化したはずのハリルホジッチ監督の去就問題まで再燃し始めた。 「ハリル監督は協会の旧体制が招致した指揮官。そのためW杯予選で苦戦していた頃はハリル監督を切る大義名分もあったわけですが、本大会出場を決めたことで、切る理由がなくなっていたのです。契約続行の交渉において、ハリル監督側が主導権を握っていました」(専門誌記者) ハリル監督の契約は1年ごとの更新制だ。推定年俸は2億5000万円。代表指揮官の中でも高額なほうだが、W杯出場を確実にしたことで強気の交渉を進めていた。昇給のほか、「親戚の病気」など有事の際の帰国許可などを求めていたという。 交渉の主導権は完全にハリル側にあったわけだが、今回ブザマな引き分けを演じたことで形勢は逆転。協会は「飲めないものは飲めない」と言い切るようだ。 「ハイチ戦では、若手や出場機会の少なかった選手をテストする予定でした。その件は協会とも合意していたんですが、スタッフが選手を推薦すると、『こんな選手を使うつもりはない』と突っぱねていた。ワンマンな言動は、負ければ孤立無援を招く」(同) W杯出場が決まった頃、要職を追われた旧体制の面々が復権するとの情報もあった。現体制にすれば、不穏分子は完全に切り捨てておきたいところだろう。 「ハイチ代表に、ガンバ大阪の練習生だった日系米国人がいました。彼は外国の専門誌が『期待のベスト5』に取り上げたほどの逸材で、協会幹部も推薦していましたが、ハリル監督は国内リーグを軽視してきたのでノーマークでした」(関係者) 電撃解任もありうる? 凄まじい覇権争いになるかも…。
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スポーツ 2017年10月26日 15時00分
イチロー日本復帰を巡りオリックスと中日の争奪戦
ここ数年、シーズンオフのたびに噂されてきたイチロー(43)の日本球界復帰が、ようやく実現するかも。イチローをめぐり火花を散らすのが“古巣”オリックスと“故郷”の中日だ。両球団とも今ドラフトの目玉である清宮幸太郎(早実)指名の切り札にしようとしており、波乱の展開――。 イチローが現在所属するマイアミ・マーリンズでは、ヤンキースの元主将、デレク・ジーター氏がCEO(最高経営責任者)に就任することが決定。それまではイチローの契約延長も期待されたが、このジーター新CEO就任で、日本球界復帰が決定的だという。 今季、マーリンズはナ・リーグ東地区で首位から20ゲーム差の2位で終えた。'03年を最後にプレーオフ進出から遠ざかっており、ジーター新CEOは大幅な選手の入れ替えと若返りを断行する構えだ。そして、イチローには敬意を払う形で、FA選手とし、その上でメジャー最低賃金の54万5000ドル(約6000万円)を提示する方針だという。 イチローの今季の年俸は200万ドル(約2億2000万円)。日米で“レジェンド”と称される男が、とても飲める金額ではない。つまり「お好きな球団へどうぞ」というシナリオである。 かといって、来季44歳になるベテランを200万ドルで迎えるメジャー球団はない。結果として、「背番号の51歳までプレーしたい」というイチローの進路は、日本球界に限られるのだ。 「心待ちしているのが古巣オリックスです。宮内義彦オーナーはイチローとの関係が途切れないようオリックスグループのCMに起用し、昨オフにはマリナーズ時代の同僚・長谷川滋利氏をシニアアドバイザーに就けて有事に備えています」(在阪スポーツ紙記者) オリックスがイチロー獲得を急ぐのは、今ドラフト対策でもある。1位候補は田嶋大樹(JR東日本)、清宮幸太郎、中村奨成(広陵)、安田尚憲(履正社)。メディアには「1位指名は当日決める」と話しているが、プロ球団との面談の際、イの一番で駆け付けていることから、意中の候補が清宮であることは間違いない。 興味深いのは、オリックスがドラフトの抽選でもっか11連敗中ということだ。逆に言うと、これだけ負け続ければ、確率的には清宮を引き当てる可能性がもっとも高い。しかし、問題は当選クジを引き当てても、清宮が入団してくれるかだ。 「そこでイチローを教育係に付け、清宮の心を射止める作戦なのです。1日でも早くメジャーでプレーしたい清宮にすれば、イチローから得られる情報は何物にも代え難い。イチロールートで野球留学も可能ですし、すべての問題は解決します」(オリックス担当記者) これで決まったも同然? だが、肝心の宮内オーナーは微妙な言い回しに終始する。 「外国の球団が契約する限りは帰ってこないだろう。ただ、日本でプレーするとなればうちの球団以外考えられないが…」 この発言は、イチローの地元、中日ドラゴンズも熱烈ラブコールを送っている、との情報を察知したからだ。 今季の中日は59勝79敗5分けの5位で、5年連続Bクラスに沈んだ。今オフは本塁打王ゲレーロも退団する。ドラフトで清宮を引き当てない限り、来季の観客動員が思いやられる。 ニッチもサッチもいかない状況に、西山和夫球団代表は「すべてが補強対象」と言い切り、イチローの獲得にも躍起なのだ。オリックスコーチ時代にイチローを可愛がり、親交が深い元中日監督の山田久志氏に窓口を期待している。 「星野仙一監督(当時)が'99年に中日投手コーチに山田氏を招聘したのは、イチロー獲得('00年にポスティングでメジャー移籍)を見据えたものだった。あわよくばFAで中日に呼ぼうというもの。それが叶わず、中日は'02年から山田氏を監督に起用したが、これにも将来的にイチローを獲得する布石が秘められていた。もしイチローが日本復帰に中日を選べば、山田氏がGMに就く青写真もある」(スポーツ紙デスク) 現役にこだわるイチローに、現中日監督の森繁和氏も、近い将来の監督禅譲を申し出るものとみられる。 両球団にとって、年俸2億円のイチローは超お買い得だ。日本へ復帰すれば、オープン戦だけで十分に元が取れる。メディアの注目、人気度アップ、興行収入を考えれば、倍額を出してもおつりが来るという計算だ。 「彼が51歳まで現役を続けると言っているのは、プロ野球の監督には興味がないからです。今後の目標は2つ、'20年の東京五輪出場と政界転身です。侍ジャパンの稲葉篤紀監督は中京大中京高出身。高校3年夏の愛知大会決勝で、イチローのいた愛工大名電に雨天再試合の末に3対5で敗れて以来、2人の親交は深く、侍ジャパン入りは容易でしょう。もう一つは、現役引退後の国会議員転身。選挙区を考えれば、愛知県か兵庫県となる。その延長線上の日本球界復帰なのです」(大手広告代理店関係者) 反骨心の象徴であるイチローは、王者ソフトバンク、広島、名門巨人、猛虎阪神を相手にしてこそ存在力を増す。古巣への人情か故郷に錦か、レジェンドが決断を迫られている。
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スポーツ 2017年10月25日 15時00分
熱き侍たちが躍動!! メジャーリーグ Times メジャー行きが確実なオリ守護神・平野佳寿
アメリカ・セントルイスの最有力紙『ポスト・ディスパッチ』は10月4日付の電子版で、カージナルスがオリックスのクローザー平野佳寿の獲得を検討していると報じた。そのほかレッドソックス、カブスなども獲得を検討しており、今オフは獲得合戦が繰り広げられることになりそうだ。 平野本人も行く気満々で、球団に海外FA権を行使する意向を伝えている。メジャー挑戦の障害になるものは何もない。 メジャーリーグの各球団が平野に魅力を感じる理由は、次の点にある。(1)成功確率が高い「速球+スプリッター」タイプ メジャーリーグに挑戦した日本人投手の中で、これまで最も大きな成功を収めてきたのは、速球とフォークボール(米国ではスプリッターと呼ばれる)を主体に投げる投手だ。 メジャーリーグでは、フォークボールを投げると肘を痛めるリスクが高くなるため、投げる投手が激減している。そのためフォークを打つことに習熟した打者が減り、ワンバウンドするフォークボールで面白いように三振が取れる。 野茂英雄、佐々木主浩、上原浩治に代表される「速球+フォークボール」タイプの投手は、メジャーに行ってから奪三振マシンになったのはそのためだ。 平野も典型的な「速球+フォークボール」タイプの投手なので、メジャーで成功する可能性が高い。(2)期待できる高い「奪三振率」 平野は、よく落ちるフォークと威力満点のハイ・ファストボール(高めの速球)を組み合わせて、ハイペースで三振を奪うことができる投手だ。メジャーの打者は日本の打者より積極的に振って来るため、さらに高い奪三振率が期待できる。(3)「酷使」に耐え壊れにくい メジャーでは、日本人投手は壊れやすいと思われている。しかし、平野は故障リスクが低いだけでなく、連投やイニングまたぎのリリーフも苦にしないタフガイだ。 その一方で、メジャーリーグで投げた場合、弱点になりそうな点もある。(1)「一発」を食うリスクが高くなる フォークボール投手の宿命で、平野は見せ球に高目の速球を多投せざるを得ない。素直な軌道の速球なので、キレの悪い日は一発を食うケースがありそうだ。(2)右打者を封じる強力な「武器」がない 平野のフォークボールは左打者には効果的だが、右打者には軌道が読みやすいようで、よく打たれる。そのため今季は、左打者に対する被打率が2割1分6厘だったのに対し、右打者に対する被打率は3割2分3厘と高かった。メジャーでは何か武器となる球種を持てないと、右打者との対戦が多いイニングでは使ってもらえなくなる恐れがある。 今のところ平野獲得に積極的なのはカージナルス、レッドソックス、カブスの3球団である。この3球団の中でクローザーで使われる可能性があるのは、カージナルスだ。 カ軍は昨年6月末から元阪神の呉昇桓(オ・スンファン)がクローザーを務めていたが、今季は序盤から乱調でセーブ失敗が続いた。そのため7月中旬にクローザーを外され、速球派のローゼンソールがその座に返り咲いた。ところが、8月中旬に肘を痛めてトミージョン手術を受ける事態となったため、その後はクローザーを固定できない状態がシーズン終了まで続いた。 こうした事情があるため、カ軍はクローザーの補強が最優先課題になっている。 ただ、モゼリアックGMはFA市場で名のあるクローザーを獲得する気はないようだ。値段の吊り上げ合戦になり、非常識な金額に跳ね上がるからだ。 同GMは、オフに低コストで獲得できるベテラン・中堅を2、3人獲得し、キャンプでチーム内のクローザー候補と競わせて守護神を決める腹積もりのようだ。オープン戦で平野がハイペースで三振を奪って見せれば、クローザーの座が転がり込んでくる可能性は大いにある。 その点、レッドソックスにはキンブレルという絶対的な守護神がいる。平野がクローザーになれる可能性はゼロだ。 また、カブスに行ってもクローザーになれる可能性はほとんどない。カブスでは今季終了後、守護神ウェイド・デイビスがFAになってチームを去る可能性が高く、クローザーの座が空席になる。しかし、金満チームなのでFA市場に出た大物を資金力にものを言わせて獲得するのは確実だ。 平野の契約規模は、呉昇桓とあまり違わないレベルになるだろう。呉は「2年500万ドル+出来高」だったので、2年400〜600万ドルの範囲ではないだろうか。獲得合戦がヒートアップすれば、2年800万ドルくらいまで上がることも考えられる。スポーツジャーナリスト・友成那智(ともなり・なち)今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流。アメリカ野球に造詣が深く、現在は大リーグ関連の記事を各媒体に寄稿。日本人大リーガーにも愛読者が多い「メジャーリーグ選手名鑑2017」(廣済堂出版)が発売中。
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スポーツ 2017年10月25日 13時05分
クライマックスシリーズ舞台裏 筒香がDeNAナインを一喝していた!
DeNAベイスターズが下克上に成功した。セ・リーグ『クライマックスシリーズ ファイナルステージ』は、ペナントレース覇者・広島が先取したが、その後はベイスターズが4連勝。今永、濱口の先発投手を中継ぎ登板させるなど、勝利した4試合に「のべ23投手」を注ぎ込んだラミレス采配も光った。しかし、チーム関係者は「勝因は、初戦の敗北」にあったと言う。「筒香(嘉智=25)が試合後に選手全員を集めたんです」 18日の初戦、両陣営は雨雲に覆われた空を見上げていた。一向に止む気配はない。通常のペナントレースだったら、中止になっていたはずである。雨足が強まった5回裏、広島打線が集中打を放ち、3点を挙げた。その直後、さらに雨足が激しくなり、36分間の中断を経て、「降雨コールドゲーム」が宣告された。「DeNAナインは、コールドゲームの宣告に納得がいかないとし、怒っていました。球団スタッフでさえ、控え室に入るのを躊躇ったほど罵声が飛び交っていました」(前出・チーム関係者) チームキャプテンの筒香が立ち上がり、選手全員を集めさせた。そして、コールドゲームを宣告した審判団を非難する言動を叱り、「この怒りは試合にぶつけるべきだ」と一喝した。 その光景を遠巻きに見ていたラミレス監督は勝利を確信したという。これが、CS・ファーストステージから打撃不振だった筒香を4番で使い続けた理由であり、先発陣も中継ぎでの緊急登板も厭わなかった。 第2戦、第3戦とチームは連勝した。その後は2日間続けて雨天中止となった。チームは調子を取り戻したが、喝を入れた筒香だけは3試合でヒット1本と出遅れてしまった。その雨天中止の間、“ネタ不足”を補うためとはいえ、取材陣の容赦ない質問も浴びせられた。「今さら、何日空いたところで関係ない」 そう言い捨てたが、CSファーストステージ4試合でも1安打とふるわなかった。広島との決戦でも、すでに4三振を喫している。仮に、ファイナルステージを落としていたら、「4番の力量差」を敗因に挙げられていただろう。筒香を4番から外さなかったラミレス監督の忍耐力も相当なものである。「前任の中畑監督の時代からそうでしたが、筒香を中心としたチームを作ると決めていました」(プロ野球解説者) 一貫した方針、そして、チーム作りが成功したようだ。その期待に応えた筒香もさすがである。 DeNAスカウトがドラフト候補を見る際、重要視するポイントがあるという。それは「フォア・ザ・チーム」の姿勢で、キャプテンシーを持った選手に関しては、とくに時間を費やして見ていくそうだ。他球団も「フォア・ザ・チーム」の姿勢は、プラス査定しているが、ベイスターズはまだ若い。労組・日本プロ野球選手会が発表する年俸調査結果を見ても分かる通り、ベイスターズの日本人選手平均年俸は、約2600万円で12球団ワースト。最下位は6年連続であり、発展途上の選手ばかりなのだ。「筒香の次の世代を託せるキャプテンタイプの選手を、DeNAスカウトは探しています。戦力的に見れば、シーズン途中で一軍クラスの捕手をトレード放出しているので、高校生捕手を獲って育てるようですね。早実の清宮幸太郎、履正社の安田尚憲にも熱視線を送っていますが、DeNAがこの2人の打撃センス以上に、チームの牽引役が務まる点を評価しています」(球界関係者) 先の日本人選手平均年俸だが、12球団トップは日本シリーズの対戦相手でもある福岡ソフトバンクホークスだ。7013万円で2年連続の1位。同調査は1980年から始まったが、ホークスは史上初の7000万円超えも果たしている。巨大戦力、成熟したチームにベイスターズはどう挑むのか。筒香が打つとチームは勢いづく。平均年俸のワーストがトップを食う下克上も見せてくれるのだろうか。
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