スポーツ
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スポーツ 2017年11月23日 16時00分
阪神 金本監督vs掛布氏の内紛に発展する大和のFA流出
現場とフロントの新しい対立劇に発展しそうだ。 “スーパーサブ”大和(前田大和=30)が11月8日にFA権行使を表明した。内外野両方をこなし、'14年に外野守備でゴールデングラブ賞を獲得した「12球団随一の守備力」を誇る大和には、早速、オリックス、DeNAが獲得に名乗りを上げたが、この突然のFA権行使は金本采配が理由。大和の流出は、球団社長、本部長を一新させたフロントも深刻に受け止めている。 今季の大和は、二塁手で48試合、遊撃手で56試合に出場。守備ばかりが注目されがちだが、バットの方も規定打席には到達しなかったものの、今季からスイッチヒッターに挑戦し、2割8分の好打率を残している。 「残ってほしい。(編成に)頑張ってもらうしかない」 大和のFA宣言を聞かされた金本知憲監督(49)は、秋季キャンプの真っ最中に、開口一番、そう答えた。しかし、この言葉に首を傾げた者も少なくなかった。 「チームの戦力補強はフロント編成部の仕事ですが、金本監督は昨年オフ、糸井嘉男(36)のFA交渉には自ら乗り出し、説得に当たりました。本当に大和に残ってほしいと思うのなら、こちらも交渉の席につくべきです。これでは、大和がFA退団した場合、すべてフロント幹部の責任になってしまう」(在阪記者) 当初、大和は残留すると思われていた。だが、状況が一転したのは10月5日の中日戦2回裏。一打席も立たずに代打が送られたのだ。交代の理由は、守備時に右足をひねったため。後日、試合に復帰しているので軽傷だったようだが、チームでの評価を痛感させられた。 「交代したのが高卒3年目の植田海。今季は金本監督の要請で左打ちにまで挑戦したものの、いつまで経ってもレギュラー扱いしてもらえない。メンツ丸つぶれで、悶々としたものが爆発したようです」(同) “身内”とも言うべき、関西系メディアも「移籍前提」の見出しを踊らせていた。 「安芸では植田が内野守備で鍛えられており、打撃がウリの新人、糸原健斗もショートを守れます。北條史也もこのまま終われないでしょう」(スポーツ紙記者) フロントは説得失敗の責任を負わされそうだ。しかし、フロントも対抗手段を講じていた。球団社長、本部長を刷新させたのだが、一新というのは異例中の異例だ。揚塩健治・新社長、谷本修・新本部長は金本監督たちへの挨拶を済ませたが、こんな見方もある。 「球団幹部は定期的に金本監督と食事会を設けるなど、信頼関係を築いてきました。これは金本監督の就任前からですが、野球の専門的な話になると当然、付いていけません。過去2年、金本監督はドラフト1位選手を直前で覆し、外国新選手の補強失敗についてもキツい物言いをしてきました。幹部たちが言われっ放しというのも…」(球界関係者) 現場とフロントが対等な関係であるためにどうするか。不気味なのが、二軍監督を追われた掛布雅之氏(62)の今後だ。フロントが慰留しチームには残留したが、新たな肩書は「オーナー付シニア・エグゼクティブ・アドバイザー(SEA)」。新社長らに先駆け、11月1日付で着任したが、その職務内容は、他球団も視察して若手育成法を助言していくというもの。それならば、シニアディレクターの和田豊・前監督がいる。それでも、掛布氏を球団に残す必要があったのだ。 「掛布氏は2年間で若手を底上げしました。なのに二軍監督を追われたのは、金本監督と意見が合わなくなったからです。掛布氏は選手の自主性も重んじる一方、金本監督は厳しく育てる方針。練習の目的も説明し、本人にやる気がなければダメという考えでした」(同) 掛布氏が肩書通り、オーナーらの助言役となれば、フロントは金本監督と対等に話ができるようになる。人気のある掛布氏を切れば、ファンの反発は必至だ。それを防ぐ目的もあったろうが、同氏にはユニホームを脱がされた悔しさがある。新体制は金本監督の全面協力をうたっているが、額面通りには受け止められない。 つまり、「大和流出」の責任は、フロントにはない、ということ。 「北條、高山俊、原口文仁らは2年続けて活躍できず、藤浪晋太郎に至っては、奇しくも金本体制になってから不振に陥っています。その原因はどこにあるのか。鳥谷敬の昨季の不振原因は、『金本監督が勧めたウエイトトレーニングが合わなかったから』というのが、もっぱらです」(ベテラン記者) 就任3年目の来季も苦戦するようなことになれば、金本批判にも火がつく。これまでは「チーム改革、育成」で逃げられたが、3年目は結果が求められる。新フロントは大砲タイプの助っ人探しに懸命だが、新外国人選手が活躍して勝てなかったら、金本監督は本当に弁解できなくなる。 フロント側についた掛布氏が、溜め込んだ反論を開始するのも時間の問題だ。
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スポーツ 2017年11月22日 22時03分
清宮入団で斎藤佑樹が泣きをみる?背番号未定は「大谷のせい」の声も
“金看板”の背番号が決められない。清宮幸太郎が北海道日本ハムファイターズと仮契約を交わした(11月16日)。契約金1億円、出来高払い5000万円、年俸1500万円(全て推定)、大勢の記者団の前で意気込みを語るまでは、これまでの新入団選手の会見と同じだが、一つだけ異例措置となった。背番号未定なのだ。「球団は入団会見で発表すると伝えましたが、そんな手段を使ってまで話題性を引っ張る必要はありません。『調整』が付かなかったと見るべきでしょう」(ベテラン記者) メディア記者が予想する清宮の背番号は、「1」、「11」、「41」、「4」。通常、新入団選手は空き番号のなかから自身の背番号を選ぶ。「41」と「4」が空いているが、球団関係者はこうも語っていた。「他選手との調整もあるので…」 他選手との調整なら、「1」か「11」だろう。同関係者によれば、球団内には、やはり「背番号1」を推す声が多いそうだ。 清宮は進路表明の会見で「尊敬する野球人は王貞治氏」と語っていた。王ソフトバンク会長の現役時代と同じ背番号を付けさせる――。だが、日本ハムの背番号「1」は、斎藤佑樹(29)が付けている。斎藤は昨年オフ、心機一転の名目で「18」のエースナンバーを返上しているが、今季は1勝しか挙げていない。また、どの球団もそうだが、「1」は野手番号である。“剥奪”となったとしても、斎藤は文句も言えないだろう。「41は侍ジャパンの監督を務める稲葉篤紀氏が付けていた番号です。斎藤を41に変更する案、また、清宮にその番号を継承させる案も出ましたが、稲葉氏と清宮は同じ左バッターでもタイプが異なります」(前出・同) 日本ハムは「11」を大事にしている。大谷翔平(23)がダルビッシュ有から継承していたもので、これを次世代のスター・清宮が継承するというのも悪くない。蛇足になるが、大谷のメジャー挑戦表明は、11月11日午前11時に始まった。日本ハムはこういう語呂合わせが好きだ。高校通算111発の清宮が大谷の背番号を継承する“語呂合わせ”もできる。 しかし、こんな冷静な声も聞かれた。「大谷のポスティングシステムによる米球界挑戦が具体的に動き出すのは12月に入ってからです。11月下旬に、清宮に「11」を与えてしまったら、大谷は戻れなくなってしまう」(在京球団スタッフ) ポスティングシステムは日米間でルール変更がされ、大谷はその第一号となる。新ルールの詳細は省くが、大谷の代理人が交渉球団と話し合い、「適切ではない」と判断すれば、大谷は日本ハム帰還となる。「入札球団との交渉決裂後、在籍チームに戻れる点は新ルールでも保証されている。 大谷の二刀流を応援したいとする米球団のゼネラルマネージャーは少なくないが、他先発投手との兼ね合いを懸念する向きが強く出始めている。メジャーリーグの先発投手のほとんどが「200イニング達成」などでボーナスが支給されるオプション契約を交わしている。また、彼らは中4日でのローテーションをこなしており、投手と野手の二刀流を行う大谷は、体力的に見て、それをこなすことはできないだろう。したがって、大谷を獲得した米球団の先発ローテーションは全員、変則となる。 米球団GMがこうした他投手との兼ね合いを強く主張してきた場合、「大谷の代理人は撤収を選択する」との見方が、日本球界内に強くあるのだ。「大谷の代理人はアメリカ現地で下交渉を始めています。日本ハムは彼と連絡を取り、期待値ナシの現地の評価を聞き、11番の継承が可能なのかどうかを確かめているのでしょう」(前出・同) 大谷の米球界でも二刀流を貫きたいとする意向が強ければ、日本ハムは帰還の余地も残してやらなければならない。そう考えると、清宮入団でトバッチリを食うのは、斎藤佑樹ということになりそうだ。
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スポーツ 2017年11月22日 16時00分
熱き侍たちが躍動!! メジャーリーグ Times 〈最終回〉 岩隈久志、イチロー、青木宣親の今後を徹底予測
ワールドシリーズが終了し、メジャーリーグの各球団から、契約を更新しない選手が発表された。日本人選手では、岩隈久志、イチロー、青木宣親が契約更新を見送られ自由契約になったが、今後、彼らはどうなるのか? 可能性の高いシナリオを予測してみた。■岩隈久志(マリナーズを自由契約) 今後のシナリオ:1年200〜300万ドルで他球団と契約。故障リスクの高さが敬遠されてマイナー契約になる可能性も。 岩隈は今年、5月上旬に肩の故障でDL入り。当初は6月下旬に復帰する予定だったが、メジャー復帰に備えて登板した6月中旬の3Aの試合で肩の痛みが再発し、再びDL入りした。その後はPRP療法(多血小板血漿注入療法)で肩関節の損傷した個所の修復を図ったが効果が見られなかったため、9月29日に肩にメスを入れた。 これは、肩関節の壊死した部分をきれいに除去したあと、投球動作時に肩関節がストレスなく動くようにするものだ。しかし、復帰まで5カ月かかるため、来期の開幕には間に合わない。 回復が順調な場合、来年3月から投球練習を再開。4月からブルペンで本格的な投球練習に入り、マイナーリーグで投げ始めるのは5月以降になる可能性が高い。そうなるとメジャー復帰は最短で6月以降となる。 肩関節の手術から復帰した投手は、なかなか球威を取り戻せないことが多い。そのため、現実的に考えれば、シーズン後半が始まる7月中旬にメジャー復帰が叶えばいい方で、来シーズン中に復帰できない可能性もある。 岩隈には肩の故障が予想以上に悪かったことに加え、年齢的なハンデもある(来年4月に37歳)。 しかし、岩隈はメジャー6年間の通算防御率がトップレベルの3.43で、昨年まではメジャーで最もコントロールのいい投手の1人と見なされていた。そのため肩の故障が癒えれば、先発投手として復活できると見る向きが多く、先発のコマが足りないエンジェルス、アスレチックス、ジャイアンツ、ロイヤルズあたりが1年200〜300万ドル(2.2〜3.3億円)程度の捨て金でメジャー契約をオファーしてくる可能性が高い。ただ、肩の故障が予想以上に重かったので、それが敬遠されてマイナー契約しかゲットできない恐れもある。■イチロー(マーリンズを自由契約) 今後のシナリオ:メジャー契約は絶望的だが、すぐには引退せず、マイナー契約で他球団に入団し、ラストチャンスに賭ける。 マーリンズはオーナーが変わり、元ヤンキースのスーパースター、デレク・ジーターが経営陣に加わった。日本では、ジーターは親友イチローをチームに残すと見る向きが多かったが、現実はそう甘くない。新経営陣は若返りによる年俸総額の大幅削減を打ち出しているため、イチローはあっさり自由契約になった。 衰え知らずだったイチローも44歳。年齢的な衰えが目につくようになったので、メジャー契約をゲットできる可能性は低い。残された選択肢は、引退かマイナー契約しかないが、50歳まで現役を続けることに執念を燃やすイチローが、すぐに引退に傾くとは思えない。比較的外野の選手層が薄い球団にマイナー契約で入団し、キャンプに招待選手として参加して開幕メジャーを目指すことになるだろう。 しかし、それが実現する可能性は1割もない。イチローが狙うのは4人目の外野手の椅子だが、5、6人の若手と1つのイスを争うことになるため、イチローがオープン戦で4割近い打率をマークしつつ、他の候補者が全員大スランプという事態にでもならない限り、開幕メジャー入りは難しい。メジャーでは同レベルの成績ならベテランより若手が優先されるので、オープン戦で好調を維持し、3割前後の好打率をキープしていてもマイナーに据え置かれ、シーズンイン直前に解雇を通告されることになるだろう。 これを機に、イチローは引退する腹を固め、1日だけ古巣マリナーズと契約。慣れ親しんだユニホームを着てセーフコフィールドでの引退式に臨みファンに別れを告げる、という展開になるだろう。■青木宣親(メッツを自由契約) 今後のシナリオ:日本球界にUターンし、古巣ヤクルトに3年7〜8億円くらいの契約で復帰。 青木の最大のネックは、来季36歳になることだ。メジャーリーグではこのくらいの年齢になると、かなり実績のある選手でも「上がりの年齢」になったと見なされ、成績が低下していなくても契約のオファーが来なくなる。青木もそのことを承知しているので、メジャーに残ることに執着せず、日本の球界にUターンする腹を固めた模様だ。 今季、得点力の低下にあえいだ古巣ヤクルトが獲得に動いているので、3年7〜8億円程度の契約で復帰すると思われる。スポーツジャーナリスト・友成那智(ともなり・なち)今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流。アメリカ野球に造詣が深く、現在は大リーグ関連の記事を各媒体に寄稿。日本人大リーガーにも愛読者が多い「メジャーリーグ選手名鑑2017」(廣済堂出版)が発売中。
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スポーツ 2017年11月21日 16時00分
九州場所に激震! 日馬富士暴行事件で吹っ飛んだ“力士の給与アップ”要望
今年納めの九州場所に激震が走った! 横綱日馬富士(33)による幕内貴ノ岩(27)への暴行が11月14日に明らかになり、角界が騒然とした。関係者、ファンからも「半月も頬かむりしていたのか?」と憤りと失望の声が渦巻いた。 九州場所は客の入りが悪いことで定評があるが、皮肉なことにすでに前売り券はすべてが売り切れ。15日間の満員御礼が決定的となっている。これで今年に入っての6場所すべて、90日間のオール大入りも確定した。 さぞや力士たちのフトコロも暖かいはずだが、実は力士たちの給料は平成13年の3%アップを最後に、15年間も据え置かれたまま。つまり、この15年間、不況、不入りを理由に1銭も上がっていないのだ。 力士たちもさすがに、「これじゃやっていけない」と、不満をあらわにしたことがある。声の主は、平成20年夏、当時の力士会会長だった朝青龍だった。 「少しどうにかならないか。部屋から場所入りするにしても、ガソリン代だってバカにならない」 悪童で世間を騒がせた元横綱はこのように訴えたが、協会にまったく相手にしてもらえなかった。 ちなみに、横綱の給料は基本給、手当てを含めて282万円。大関が2347000円、平幕が1309000円、十両が1036000円で、幕下以下は無給だ。 毎年、力士の給料は九州場所の8日目、今年は11月19日に開かれる理事会で審議される。果たして今年は、この好景気をバックに16年ぶりにアップされるか気になるところだが、肝心の力士たちは、余りにも長い間、据え置かれたために神経がマヒしてしまったのか、関心はいまひとつだ。 「10月31日に開かれた力士会では、鶴竜から(力士の)ケガが多いので、みんなで神社でお祓いを受けたらどうか、という提案は出ました。しかし、『給料をアップして欲しい』という要望は誰からも出ませんでした」(担当記者) とは言え、給料をアップを言っている場合ではない。横綱日馬富士の暴行事件が九州場所をぶち壊した。神社でお祓いを受けたいのは相撲協会なのかもしれない。 今日もNHKは淡々と大相撲中継をしているが…、日馬富士は引退勧告の可能性もあるという。
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スポーツ 2017年11月20日 22時02分
残留は退団希望の裏返し?FA宣言見送りの中田に「トレードなら、獲得しやすい」の声
来季、北海道日本ハムファイターズの『ウリ』は清宮幸太郎(18)しかない? 主砲・中田翔(28)がFA権を行使せず、チーム残留を表明したのは、11月14日だった。会見で出た「いろんな人といろんな話をさせていただき…」なるコメントから察すると、移籍も選択肢にあったようだ。家族の反対、ファンの声援などが「慰留」を決めさせたそうだが、“辛い現実”も聞かされていた。「今季は不振でしたが、『侍ジャパンの4番』ですよ。その中田がFA宣言するとなれば、どの球団も獲得を検討するのは当然です。最終的にどの球団も獲得を見送りましたが」(プロ野球解説者) 獲得が見送られた理由は、カネだ。 中田の17年年俸は「2億8000万円・Aランク」だ。Aランクとは在籍チームの年俸で上位3位に入っている選手のことを指す。Aランク選手を獲得したチームは、旧在籍チームに対し、前年度年俸の80パーセントか、「人的補償+50パーセント」を支払わなければならない。80パーセントなら、2億2400万円、旧在籍チームが人的補償を要求しても、さらに50パーセントの1億4000万円を支払わなければならないのだ。つまり、中田自身に提示する年俸以外に、最低でも1億4000万円が必要となる。「中田にもFA宣言したメンツがあるでしょうから、日ハム時代よりも高い年俸を提示してやらなければなりません。3億円としても、FA選手との交渉は複数年契約が一般的ですから、2年としても、6億円が必要」(前出・同) 中田に“8億円の価値”があるかを考え、獲得に積極的と報じられていた阪神も二の足を踏んだのである。「経営資金のある球団は、金銭補償は一時的な出費として割り切って捉えることができるかもしれません。各球団の編成が気にしていたのは、得点圏打率のひどさです。得点好機における中田の打率は、1割9分5厘。これでは話にならない」(球界関係者) 今季の成績は打率2割1分6厘、16本塁打、67打点。これでは仮にFA宣言したとしても、どの球団も交渉を申し込まないだろう。中田は「赤っ恥をかくよりはマシ」と考え、残留を選択したのだ。 慰留させた日本ハム球団も8000万円減額の2億円で、契約更改を終えた。好成績を残せばボーナスがつく出来高もあるそうだが、中田にとってこれ以上の屈辱的なシーズンはなかったはず。しかし、こんな声も聞かれた。「いや、フリーエージェントでの獲得なら多額な出費となりますが、交換トレードなら余計な出費はありません。『中田が動く』のはこれからではないか?」(ベテラン記者) 成績だけを見れば、日ハムも得点圏打率1割9分5厘の選手に2億円も払いたくないはず。通常、日本のプロ野球チームは過去の実績、人気、チーム内における影響力も加味して契約更改やチーム編成を行うが、日ハムは違う。年齢的に上積みの期待できない選手、とくに高額年俸となったベテラン選手をドライに切り捨ててきた。過去、大物選手がFA宣言しても見送るだけだったのは、そうしたチームビジョンがあったからだ。中田が移籍前提で去就を考えていたのは、先輩たちの処遇を目の当たりにしてきたからだろう。「外国人選手の補強に動いている球団が獲得に失敗したら、交換トレードが検討されるはず。FA権を行使しなかったことで、中田は獲りやすくなったと見るべき」(前出・同) とはいえ、今オフの日ハムは“異例”も多い。FA宣言した増井浩俊投手(33)に対し、「宣言残留」を認めた。他球団との交渉が決裂した場合、チームに残ってもいいと伝えており、こうした温情はかつて見られなかった。大谷翔平のポスティングシステムによる米球界挑戦があり、投打ともに大幅な戦力ダウンが避けられないからだろう。「清宮の一軍キャンプ帯同は確実です。清宮が1年目から活躍できる保証はありません。しかし、一軍投手に対応できる、スピードに付いて行けると判断すれば、教育の一環で試合にも使ってくるでしょう」(前出・プロ野球解説者) 清宮と中田はポジションがかぶる。同じ一塁手として伸びしろの多い18歳と、ロートルの28歳のどちらを使うかは明白だ。球団関係者によれば、日ハムナインは今年度の1位入札選手が清宮だと知ったのは、ドラフト会議の1週間から10日前だったという。その時点で、中田は“考えること”がたくさんあったはず。中田自身、トレードをひそかに期待しているところがあるのではないだろうか。
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スポーツ 2017年11月19日 18時00分
小泉進次郎イチ押し 横浜DeNA次期監督に原辰徳氏
プロ野球・日本シリーズ第3戦が行われた横浜スタジアムで、今後の横浜DeNAベイスターズの飛躍を印象付ける出来事があった。先の衆議院選挙で自民党大勝の立役者となった小泉進次郎衆院議員(36)が、ベイのホームでの同シリーズ開幕戦に駆けつけたのだ。DeNA南場智子オーナーとともに声援を送ったのは、今後のベイスターズを見据えてのものだった。 「信じられないような奇跡を起こす爆発力がDeNAにはある。驚かせる力があると私は信じています」 その言葉通り、その夜こそ2対3で惜敗したものの、第4、5戦に連勝。第6戦も延長戦にもつれ込むなど、逆王手をかける寸前まで福岡ソフトバンクホークスを苦しめた。 進次郎氏は、ソフトバンクの孫正義オーナー、王貞治球団会長とも握手を交わし、親交を深めた。南場オーナーも「ソフトバンクは強い、勉強になります」と、手本とする球団がソフトバンクであることを強調した。 現在、進行しているのが、横浜ベイスターズから“横・横ベイスターズ”へのバージョンアップである。昨年、ファーム施設を横須賀・長浜地区から横須賀・追浜地区に移転する協定を横須賀市と締結。2019年3月から新施設の利用を開始することが決定。新施設には二軍スタジアムのほか、室内練習場や合宿所なども一体的に整備される。 「横浜スタジアムと二軍の本拠地となる追浜地区は、自動車専用道路の横浜横須賀道路(横横道路)で繋がっており、移動が容易です。双方にコミュニティーボールパークを作ることで、相乗効果が見込めます。この“横・横ベイスターズ”に一役買っているのが、横須賀市を選挙区とする小泉進次郎氏なのです」(地元メディア記者) 進次郎氏は野球少年としても知られる。小学生時代に野球を始め、中学、高校と野球一筋。関東学院六浦高時代には、あの松坂大輔擁する横浜高校と練習試合で対戦したこともある。 南場オーナーもこのあたりの事情は織り込み済みで、野球を通じて進次郎氏と良好な関係を築いてきた。一気に急加速して陣営に取り込むことが出来たのは、進次郎氏が掲げる社会全体で子供を支える「子ども保険」について、いち早く賛同し、支援を約束したからだという。また、進次郎氏にも南場氏を橋頭堡に、全国の若手女性オーナーを味方に取り込もうとする意図が透けて見える。 「ベイスターズは2年連続でクライマックスシリーズ(CS)に駒を進めたばかりか、今年は日本シリーズにも出場できた。こうなると当然、来季の目標は20年ぶりの日本一になる。そこで進次郎氏と連携し、巨人を上回る人気球団にしようとしているわけだ。カープ女子ならぬ、“シンジロー女子”がスタンドを埋めれば、ベイスターズのイメージもガラリと変わる」(スポーツ紙デスク) もっとも、進次郎氏は巨人ファン、いや、原辰徳ファン。テレビでプロ野球を観戦して初めて感動の涙を流したのは、中学2年生時の原辰徳(59)の引退試合(1995年10月)だという。そこに「ベイスターズ応援団」を心から名乗れない事情があるわけだが、原氏がDeNA監督に就けば、この問題は解決する。 「実は、今オフも原辰徳氏を新監督に迎える構想が進められていた。しかし、ベイスターズが巨人に競り勝ってCSに進出し、日本一になる可能性を残したことで、ラミレス監督の契約延長に踏み切らざるを得なかった。原氏にも巨人への未練が多少あり、フェードアウトした形になっていたが、進次郎氏が背中を押せば、原ベイスターズが誕生する可能性は極めて高い」(前出・デスク) 原氏は神奈川県相模原市の出身で、これまた横横道路の延長線上にある。東京、大阪、名古屋の「3都物語」を掲げた小池百合子都知事の向こうを張るように、進次郎氏は南場オーナーと共に横浜、横須賀、相模原と「3市連携」に意欲を見せる。今回の横浜スタジアム観戦でも、衆院選で話題になった「スカジャン」ではなく、初当選した日('09年8月30日)にちなんだ「背番号830」が刺繍されたDeNAのグラウンドコート姿だったのはこのためだ。 また、ソフトバンクからは5日、日本シリーズ終了を待って、松坂大輔投手(37)の退団が正式に発表された。本人は「またいつかグラウンドでファン、チームメイトに再会したい」と現役続行に意欲を見せているが、その移籍先として噂されるのがベイスターズだ。進次郎氏が横浜スタジアムで孫正義オーナーと握手を交わした際、以心伝心で流れが出来たのだろうか。 2020年東京五輪での野球競技のメーンスタジアムが横浜スタジアム。加えて小泉進次郎、原辰徳、松坂大輔。これだけのビッグネームが揃う横浜が、“セ界”の中心になりつつある。
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スポーツ 2017年11月18日 22時04分
米球界が「二刀流」に反発!メジャー挑戦へ大谷の交渉は難航か
海の向こう、メジャーリーグではゼネラルマネージャー会議(以下=GM会議)が始まり、本格的なストーブリーグに突入した。手っ取り早く言えば、米FA市場に出た獲得可能な選手、トレードなど、各チームの来季に向けた『補強』を行う会合であり、出席者は「6年1億5500万ドル」(約160億円)からの交渉スタートが予想されるダルビッシュ有と、二刀流・大谷翔平(23)のポスティングシステムの話題で盛り上がっていた。「とくに大谷の話題がホットです。米30球団全てが獲得に乗り出すことはないとしても、出席者の全員が彼に関するデータ(報告書)、映像資料を見たようです」(米国人ライター) 二刀流を意味する「two-way player」の言葉もよく耳にするという。ほとんどのGMが獲得を示唆するようなコメントを日米メディアにも伝えているそうだが、実際は違う。争奪戦からリタイアした米球団、交渉において「two-way player」としてどういうふうにやっていくつもりなのかを聞き直す球団がある。大谷側の回答次第では交渉を打ち切る球団も出てきそうだ。「大谷側がメジャーでも『two-way player』としてやっていきたい希望を持っていることは、こちらでも伝わっています。ピッチャーとバッターをどうやって兼任していくつもりなのか、ちゃんと聞かないと…」(前出・同) メジャーリーグの先発間隔は、中4日。先発ローテーションは5人の投手で編成される。日本は6人で、試合のない移動日もあるから、先発投手は「中6日」で登板することが多い。 大谷を獲得したチームは、自動的に変則ローテーションとなる。大谷が先発して、次回登板までの4日間のうち、1日か2日、打者出場したとする。「本当に4日後の先発登板が可能なのか」を考えれば、答えは「ノー」だ。少なくとも、米30球団のGMは「体力的に無理。一時的にできたとしても、シーズンを通しては不可能」と見ている。したがって、大谷を獲得した米球団は自動的に「5人プラス大谷」となる。大谷以外の先発投手5人は、「中4日で投げたり、投げなかったり」の変則ローテーションを強いられる。「メジャーの先発投手は年30試合以上の登板、あるいは、年間200イニングを投げて、初めて一流と評価されます。大谷が入れば、ローテーションは変則となり、コンディション作りが難しくなります。6人で先発枠をまわすので、自動的に30試合以上、200イニングの登板は不可能となります」(前出・同) しかも、メジャーリーグの投手は「30試合以上」「200イニング到達」でボーナス支給のオプション契約を交わすのが一般的だ。GMたちは大谷を獲得した後の他先発投手との兼ね合いに、頭を悩ませているそうだ。米球界では練習メニューを巡って、コーチと選手がぶつかった場合、トコトンまで話し合い、覚書を交わすこともある。まさに契約書の世界であり、「中4日、年30試合以上、年間200イニング」を目指す投手にすれば、「変則ローテーションは聞いていない。契約違反だ!」 と、ゴネ出すのは必至だ。 こういう現実を大谷に突き付けるとするGMもいれば、いったん球団に持ち帰って協議するとした球団もあるそうだ。「二刀流を応援する」とコメントした米球団もあったが、こちらは日本に向けてのリップサービスと見たほうが良さそうだ。 現地時間11月15日、大谷の代理人を務めるネズ・バレロ氏がGM会議の会場に現れ、「売り込み」をしていた。その後、報道陣に囲まれ、「二刀流実現のために力を尽くす。彼は日本で二刀流が可能だと証明した」と話していたそうだ。力を尽くす、か…。優秀な代理人だと言われている。しかし、売り込みの場では「他投手との兼ね合い」という、難題を突き付けられたのではないだろうか。
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スポーツ 2017年11月18日 18時00分
熱き侍たちが躍動!! メジャーリーグ Times 大谷翔平のメジャー行きに関する6つのQ&A
大谷翔平のメジャー挑戦が今オフに実現しそうだ。そこで今週は、大谷について日本のメジャーファンが最も知りたいテーマをQ&A形式でまとめてみた。 Q1:大谷獲得で特に熱心な球団は? A1:パドレス、ドジャース、レンジャーズ、ヤンキース、マリナーズ、レイズ、ジャイアンツ。 この7球団はGM自身が来日して大谷の投球を視察したので、本気度が高い。ヤンキースのキャッシュマンGMは田中将大獲得の際、日本に一度も足を運ばなかったが、大谷に関しては多忙を極める9月にわざわざ札幌まで足を運んでいる。 Q2:大谷の希望は? A2:(1)二刀流を容認してくれる球団。(2)日本人選手がいない球団。(3)できれば西海岸。このほか、自分が牽引して弱体球団に優勝争いをさせたいという願望があるようだ。 Q3:どんな契約内容に? A3:6年3500〜4500万ドル(39億〜50億円)の契約になる可能性が高い。 内訳は契約金200〜300万ドル、1〜3年目の年俸=各60万ドル、4年目500〜800万ドル、5年目1000〜1500万ドル、6年目1600〜2000万ドルである。 Q4:移籍先が決まるのはいつ? A4:来年1月中旬以降になる可能性が高い。 現在NPBとMLBの間で2000万ドル(約22億円)に設定されているポスティングの上限を改める交渉が行われているが、難航しているため、決着は12月にずれ込みそうだ。それからポスティング公示されて、交渉権獲得球団が決まる。そのあと1カ月間の交渉期間が設定されているので、契約締結は来年1月中旬以降になるだろう。 Q5:大谷の1年目の月給は13万円? A5:開幕時か4月下旬にメジャー契約に切り替わり月給は550万円に。 MLBの新労使協定で外国から参入する25歳以下の選手は、基本的にドラフト経由でプロ入りする高校、大学の選手と同じ扱いを受けることになったため、大谷は、書類上はマイナー契約で入団したことになるだろう。しかし、それに縛られてマイナーの薄給(1300〜2500ドル)でプレーすることにはならない。オープン戦でそこそこの数字を出せば、開幕時ないしは4月下旬にメジャー契約に切り替わり、月給が5万ドル(550万円)になる。メジャーに引き上げられてローテーション投手としてキャリアをスタートさせることになる。4月下旬のメジャー・デビューになる可能性があるのは、球団がFA権の取得を1年遅らせる目的で3週間ほど昇格を遅らせる可能性があるからだ。 Q6:有力4球団でのプラス・マイナス要因は?【パドレス】 ◎プラス要因:(1)先発陣が弱体なので、はじめからエースとして投げられる可能性が高い。(2)選手層が薄いので150打席前後、打席に立てる可能性がある(先発した試合で70打席、代打で20〜30、外野、DHで40〜60打席)。(3)球場が広いので防御率がよくなる。(4)ユマ・キャンプを通じてなじみのある球団。 ▲マイナス要因:(1)打線の得点力が低いため好投してもなかなか勝ち星が付かない可能性がある。(2)先発陣に頼れる投手がいないので、酷使される恐れがある。(3)球場が広いため、打撃成績が悪くなる。【ドジャース】 ◎プラス要因:(1)打線の得点力が高いので好投しなくても勝ち星が付くケースが多くなる。(2)前田健太がいるのでアドバイスを受けられる。(3)リリーフ陣が強力で、5回に降板しても1点でもリードしていれば勝ち投手になれる。(4)ハイレベルな先発投手が7、8人おり、2、3度登板を回避して肩休めができる。 ▲マイナス要因:(1)先発投手が過当競争なので、成績が振るわないとリリーフに回される可能性がある。(2)控えの選手層が厚く、なかなか代打で使ってもらえない。外野も粒揃いなので、外野で出場する機会もほとんどないだろう。【レンジャーズ】 ◎プラス要因:(1)ダルビッシュ有に代わる右のエース格で使われる可能性が高い。(2)日本人投手の使い方が分かっているチーム。(3)夏場は高温と乾燥でボールがよく飛ぶので、一発がたくさん出そう。 ▲マイナス要因:(1)打者に有利なヒッターズ・パークで投げるため、投手成績が悪くなる。(2)夏場は夕方でもフィールドの体感温度が40度以上になるため体力の消耗が激しい。 【ヤンキース】 ◎プラス要因:(1)打線の得点力が高く、好投しなくても勝ち星が付くケースが多い。(2)内外野とも守備力が高く、ピンチを招いても好守に救われるケースが多い。(3)リリーフ陣が強力なのでリードが1点しかない場面で降板しても勝ち星が付くことが多くなる。(4)田中将大の助言を受けられる。 ▲マイナス要因:(1)控えに一流選手がたくさんいるので、DHや代打で打席につく機会はほとんどないと思われる。(2)スランプになると口うるさいファンや辛辣なメディアの批判にさらされる恐れがある。 このように球団によっていろいろなプラス・マイナスがある。大谷がどこを選ぶか注目だ。スポーツジャーナリスト・友成那智(ともなり・なち)今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流。アメリカ野球に造詣が深く、現在は大リーグ関連の記事を各媒体に寄稿。日本人大リーガーにも愛読者が多い「メジャーリーグ選手名鑑2017」(廣済堂出版)が発売中。
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スポーツ 2017年11月16日 22時10分
ワールドカップ出場国決定、相次いだ強豪国の敗退
来年開催されるサッカーワールドカップロシア大会の出場全32か国が出揃った。前回大会優勝のドイツ、準優勝のアルゼンチン、サッカー王国ブラジルといった常連国、アジアからは我が日本も出場が決まっている中、イタリアの60年ぶりとなる予選敗退が大きな話題を呼んでいる。さらに、他にも各大陸において有力とみられていた常連国が姿を消している。■世界各予選で波乱 イタリア対スウェーデンのプレーオフ第二戦、両チームとも無得点のまま迎えた後半ロスタイム。勝利以外敗退決定するイタリアのコーナーキックで二度に渡り、39歳のGKブッフォンが相手ゴール前まで駆け上がり、ゴールを奪うべく、悲壮感に包まれながらボールに喰らいつく姿をみせた。結果はゴールならず、1958年大会以来となる予選敗退となったものの、アズーリ(青)軍団としての執念が伝わってくるシーンだった。 欧州予選では他にも、2010年南アフリカ大会準優勝、前回のブラジル大会でも3位だったオランダも予選で姿を消した。優勝4度を誇るイタリアのプレーオフでの敗北、そして、70年代にも準優勝2回があるサッカー強国・オランダの予選敗退は、何れも大波乱と言ってもいいだろう。 北中米・カリブ海地域では、アメリカも本大会への出場を逃し、涙をのんだ。メキシコとともに同地域での常連国として、1990年イタリア大会から7大会続いてきた連続出場記録も、ここで途絶える結果となってしまった。さらに、アフリカ大陸でも、7回出場、ベスト8の実績もあるカメルーン、また、前回大会では初戦で日本が逆転負けを喫したコートジボアールもロシアの地を踏むことはならなかった。■日本は連続出場を果たすも… 翻って、アジアから6大会連続(日韓共催含む)出場となる日本は、最終予選初戦に敗れる最悪のスタートを切ったものの、若手の台頭もあり、終わってみればグループ一位でロシアへの切符を掴んだ。だが、先日の欧州遠征でのブラジル、ベルギーとの親善試合では、二試合とも力の差を見せつけられる結果に終わり、本大会に向け大いに不安を残している。特に、ブラジルとの試合では、得点差以上の実力の違いを突き付けられた感もあり、日本がアジア地区からW杯連続出場を果たしている裏で、各大陸において世界的な強豪国が出場を逃している現実を踏まえると、親善試合で見え隠れした「胸を借りる立場」というメンタリティは、一刻も早く捨てなければならない。 我々、日本のサポーター、サッカーファンも含め、W杯に参加できる資格を持つという意味をもう一度見つめなおす必要があるだろう。4度の優勝経験があるイタリアでさえも出場が叶わなかったという、サッカーの持つ残酷さとともに。(佐藤文孝)
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スポーツ 2017年11月16日 12時24分
イチローのマリナーズ帰還と"あの日本人投手"の引退説
イチロー(44)にとって、屈辱的な年の瀬となりそうだ。 米フロリダ州オーランドでGMミーティングが始まった(現地時間・11月13日)。12月からはウインターミーティングも控えており、メジャーリーグは、補強、トレードなどオフの動向が活発化する。しかし、イチローの名前が出てくるのは、「早くて年明け、キャンプインの直前になりそう」とのこと。「メジャー各球団はレギュラー選手から補強を始め、そのあとで控え選手を獲得します」(米国人ライター) イチローは「レギュラー選手」とは見なされていないようなのだ。但し、米メディアも彼の去就に注目していた。GMミーティングは何日もまたいで行われる。そのため、会場にはたくさんの取材陣も大挙してくる。大物選手、人気選手の獲得に熱心とされるチームのゼネラルマネージャーが出てくると、米メディアが追いかけていき、“緊急会見”となる。その際、「イチローを獲るのか?」の質問も飛び交っているという。「こちらでは、イチローがマリナーズに復帰するのではないかとの声も出ています。マリナーズのジェリー・ディポトGMの発言も意味深ですからね」(前出・同) マリナーズの補強ポイントは、ファーストと外野(主にセンター)。同GMは記者団に囲まれ、こう答えている。「イチローの功績を考慮するのはもちろんだし、考えなければならないこと。実際、考えなければならないかもしれないし…。彼がフリーエージェントなのは理解しているよ。」 また、マリナーズの地元シアトルでは、「イチローを獲るべきか否か」のアンケートまで行われたという。地元紙が行ったのだが、賛成と反対はほぼ半数。ルーキーイヤーの2001年から12年途中までをマリナーズで過ごしたイチローだが、今季の年俸は200万ドル(約2億3000万円)。この金額で元功労者を帰還させることができるのだから、積極的に動くべきと主張する賛成派は「マリナーズのユニフォームを着せて、引退してほしい」と願っている。反対派は、世代交代を主張していた。「今季在籍したマーリンズは再契約の可能性を完全否定しています。そして、イチローの代理人がアスレチックスの要人と会ったとする情報も駆け巡っています。イチローを獲得すれば、日本からの注目度も高まり、いろいろな相乗効果も期待できます。その一方で、控え外野手としてのオファーなのではないか、マイナー契約しかないのでは、との冷静論も出ています」(特派記者) 日本球界もイチローの去就に注目している。古巣オリックスは「メジャー残留を最優先に考えているようだ」としつつも、有事の際は「動く」と話していた。プロ野球解説者がこう続ける。「控え外野手のオファーなら、イチローは即合意に持ち込むでしょう。見方が別れるのはマイナー契約しかなかったときです。マイナーなら、日本帰還を選択すると見る向きもあれば、それでも米球界に残ると主張する関係者もいました。」 米テレビ局CBSスポーツの公式サイトが、「今季引退するかもしれないメジャー選手」という予想特集を組んでいた。そのメンバーの中には、イチローと上原浩治の名前もあった。上原も新天地を探し、焦っている。上原も結果は残してはいるが、42歳だ。イチローは「50歳までやる」と公言しているが、上原も「メジャーで10年投げてみせる」と目標を掲げていた。現時点では、上原は相当厳しいといわれている。古巣巨人が上原の動向を注目しているとの情報も今のところない。先の米国人ライターの見方では、「マリナーズは本命外野手の獲得に失敗すれば、イチローにアタックするかも」とのこと。現状でいうと、シアトル帰還の可能性は低いとみられている。上原の動向は予想できないとしていた。 「オファーなし」の現実をさらすくらいなら、先に引退表明してしまえば恥じもかかない。イチロー、上原が米球界にこだわれば、“プー太郎”で年の瀬を迎えることになりそうだ。
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