スポーツ
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スポーツ 2017年10月11日 15時20分
ソフトバンクが優良助っ人「買い占め」
巨人、阪神は“不戦敗”ということになりそうだ。 中日の優良外国人選手、中日のアレックス・ゲレーロ(30)がクライマックスシリーズの結果を見ず、帰国した(10月7日)。来日1年目で35本塁打を放ってタイトル獲得。86打点、長打率5割6分3厘。5位低迷の中日はシーズン中から契約延長の交渉を始めたが、「中日には残りたいけど、ビジネスだから」「自分の価値を下げるつもりはない。もっとも高く評価してくれる球団で…」と、中日側を“牽制”してきた。今季の推定年俸は1億5000万円。ゲレーロ側は大幅増のほか、3年以上の複数年契約も希望していくとされ、「決裂は時間の問題」とも目されている。 そこにつけ込んできたのが、巨人と阪神。両球団とも「マネー戦争も覚悟の上」と意気込んでいたが、正式交渉前なのに撤収の様相も漂い始めた。 「ソフトバンクがゲレーロ獲得に向けて動き始めたからですよ。ソフトバンクとマネー戦争になったら、勝ち目はない」(プロ野球解説者) 今季のソフトバンクは、パ・リーグ史上最速となる9月16日にリーグ優勝を果たした。その圧倒的な戦力からして、補強の必要性はなさそうだが、ゲレーロ獲得の本気度は巨人以上だという。 「ソフトバンク、というか、孫正義オーナーは巨人のV9を超える目標を掲げており、そのためには球団スタッフも『勝ち続けるには、選手の入れ換えは必須』と捉えています」(球界関係者) そう言われてみれば、これまでも他球団で活躍した助っ人を“強奪”してきた。13年オフに前オリックスの李大浩、広島、西武を渡り歩いたサファテを獲得。昨年オフもロッテの主砲・デスパイネを強奪している。この強奪がリーグ優勝にもつながってきただけに、ゲレーロの他球団流出を黙ってみているわけにはいかないようだ。 「仮説の話をしても仕方ないが、デスパイネの獲得に失敗していたら、今季、ここまでロッテは惨敗しなかったと思う。補強と同時に他球団の急所を突いてくるというか…」(前出・プロ野球解説者) 中日に詳しい関係者によれば、ゲレーロは新たに提示される年俸額によっては「3年契約の希望は引き下げても良い」としているそうだ。同関係者によれば、複数年契約を引き下げる希望年俸額は5億5000万円以上。ちょっと、待てよ…。今季の中日は21億8000万円(12球団中12位)。ゲレーロ1人でチーム総年俸の4分の1を持っていく計算となり、増額分を上乗せするとなったら、球団経営そのものにも影響してくる。 こうしたゲレーロ側の強気な条件提示に対し、「年俸5億円強、3年契約」から交渉をスタートさせるというのだ。巨人、阪神の両伝統球団でも太刀打ちできそうにない。 「ヤクルトのバレンティンも今季で契約が切れるので、こちらに乗り換えるという話もあれば、台湾・ラミゴに海外志望の強い好打者がいて、こちらを優先するなんて話もあります」(前出・関係者) バレンティンは年間本塁打の記録を塗り替えたが、故障が多い。ラミゴのワン・ボーロンは24歳と若く、今季も200安打、打率4割超えと大活躍しているが、日本で通用するかどうか、未知数な部分が多い。 「今年のWBC本番前、侍ジャパンが台湾選抜チームと試合をし、ワンは則本からバックスクリーン直撃の本塁打を放ち、日本の関係者にも強いインパクトを残しています。巨人以外のシーズン中に視察チームを派遣したと聞いています」(前出・同) ゲレーロは米ドジャースでそれなりの活躍をしていたが、出場機会を求めて日本のプロ野球チームとの交渉を受け入れた。巨人、阪神も昨年オフの時点でゲレーロ側と接触しているが、中日を選んだ理由は、森繁和監督の熱意に打たれたからだという。 「森監督はコーチ時代からシーズンオフになると、キューバをはじめ、各地を直接視察し、自分の目で選手を見極めてきました。ゲレーロは自分を直接見てくれた唯一の日本関係者と、森監督と中日に絶大な信頼を寄せていました」(前出・同) そんなゲレーロから「ビジネス」の言葉を聞かされた森監督の心境は…。巨人、阪神もそうだが、このまま泣き寝入りということになれば、チーム再建は永遠に果たせないだろう。
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スポーツ 2017年10月11日 15時00分
熱き侍たちが躍動!! メジャーリーグ Times 日本人No.1リリーバー 上原浩治よ、さらば
昨年のワールドシリーズを制したカブスに、上原浩治が今季、好条件で迎えられた理由の一つは、ポストシーズンでの活躍を期待されたからだ。そのためカブスはシーズン前半、上原を大事に使っていた。 しかし、その配慮も無駄になってしまった。シーズン後半に入って上原は故障続き。9月に入るとヒザと足の甲に腫れと痛みが出て、さらに13日には腰からわき腹にかけて痛みが出るようになったため、今季(レギュラーシーズン)中の復帰が困難になったのだ。 現在はチームに帯同せず、シカゴに残ってリハビリに専念している。「プレーオフのどこかで投げられるようにしたい」と語っているが、その願いが叶う可能性は極めて低い。 「もし、腰からわき腹にかけての痛みが急速に改善されたとしても、カブスはリリーフ陣に人材が豊富。故障明けで、どの程度投げられるか分からない上原をあえて使う必要はない」(スポーツ専門局のアナリスト) そうなると、メジャーのリリーフ投手の中で、最高齢(42歳)、故障リスクも高くなった上原に残された選択肢は、一つしかない。引退である。 上原は昨年オフ、レッドソックスが契約更新を見送ったあと「契約してくれる球団がなければ引退する」と語っていたが、幸いカブスからオファーが来たため現役を続行。しかし今オフは、どこからもオファーは来ないだろう。 上原はレ軍で2シーズン、クローザーを務め、'13年のWシリーズ制覇の牽引車になった。そのため、いまだにボストンに多くのファンがいて、メディアも彼の去就に注目している。その中で、人気野球サイト『ファンサイド』のように、上原が引退確実になったとみて『古い友人上原浩治の魅力あふれる野球人生』という、引退を前提とした長い記事を掲載したところもある。今季レ軍は地区優勝したため、ボストンの野球メディアの話題は今のところポストシーズンのことで持ち切りだが、それが済めば上原を称える記事を次々に掲出することになるだろう。 では、改めて上原がメジャーでどのように評価され、どんな功績を残したか、簡潔にまとめてみたい。 上原は'09年に34歳でメジャーデビュー。当初は先発で使われていたが、1年目12試合に先発したところで肘の靱帯の部分断裂が判明。6月23日の登板を最後にDL入りしてシーズン終了まで復帰できなかった。2年目は先発で投げると肘に負担がかかるため、リリーフで投げることを余儀なくされたが、ここから上原はリリーバーとして進化を遂げていった。 上原がメジャーリーグで上げた功績を上げると次の5つになる。(1)日本人のリリーフ投手で№1の働き これまでメジャーの、主にリリーフで投げた日本人投手は24人いるが、その中でNo.1の働きをしたのが上原だ。リリーフは日本人選手が最も活躍する分野だ。過去に佐々木主浩、長谷川滋利、大塚晶文、斎藤隆、岡島秀樹、田澤純一らがクローザーおよびトップセットアッパーとして活躍した実績があるが、貢献ポイントであるWARをベースに比較すると、上原は最もポイントが高い。(2)クローザー不在のレッドソックスで最強の守護神に レ軍は'11年に守護神パベルボンがチームを去ってからクローザーを固定できない状態が続いていた。しかし、'13年6月下旬に上原がその任に就いてから、終盤にひっくり返される試合が激減。前年のア・リーグ東地区最下位から一気にWシリーズを制覇したが、最大の功労者が上原だった。(3)「メジャーで一番の制球力」と高い評価 抜群の制球力を誇る上原は'10年にリリーフ専業になった後、'15年までの6年間、与四球が連続して一桁で、メジャーで最も四球を出さない投手と見なされるようになった。メジャーではリリーフ投手の実力を測る指標としてWHIP(1イニング当たりの被安打+与四球)が重視されるが、上原は'11〜'13年の3年間、これがメジャー全体(20イニング以上)でぶっちぎりの1位だった。(4)全米で最も辛辣なファンが「コージ!」と熱狂 レッドソックス・ファンは阪神ファンに似た体質で、熱狂的で口うるさいのが特徴だ。しかし、好きになった選手はとことん応援する。'13年6月下旬にクローザーに指名された後、上原は26試合無失点、37人連続アウトなどをやってのけた。米国の“甲子園球場”であるボストン・フェンウェイパークのファンは上原を「コージ、コージ」と呼んで三振ショーに熱狂した。(5)ポストシーズン男 日本人投手はポストシーズンではあまり活躍できないが、上原は別だ。'13年のリーグ優勝シリーズでは5試合に登板し無失点。1勝3セーブをマークし、日本人投手で初のMVPに輝いた。 上原の功績はまだまだある。しかし、大リーグファンなら、少なくともこの5つはいつまでも記憶にとどめておいていただきたい。スポーツジャーナリスト・友成那智(ともなり・なち)今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流。アメリカ野球に造詣が深く、現在は大リーグ関連の記事を各媒体に寄稿。日本人大リーガーにも愛読者が多い「メジャーリーグ選手名鑑2017」(廣済堂出版)が発売中。
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スポーツ 2017年10月11日 13時50分
【女子プロ野球】埼玉・加藤優「勝って埼玉に帰ってくる」女王決定戦前哨戦で兵庫に逆転勝ち!
▽10日 埼玉アストライア 5-3 兵庫ディオーネ(川口市営)埼玉11勝8敗3分 観衆 635人 28日からわかさスタジアム(京都)で開催される女王決定戦(日本シリーズ)に進出を決めている、首位の兵庫ディオーネと、2位の埼玉アストライアが公式戦最後の直接対決を行った。埼玉は本拠地最終戦とあって、女子プロ野球では苦戦を強いられる平日のナイターにもかかわらず595人ものファンが集まり、前哨戦に熱い声援を送った。 オープニングでは埼玉西武ライオンズの公式チアグループ、ブルーレジェンズがメットライフドームでお馴染みのパフォーマンスを披露。華やかな雰囲気に包まれる中、埼玉の今季最終戦が幕を開けた。 埼玉打線は初回から兵庫先発の大型左腕、泉を相手に毎回ランナーを出すが、なかなか捕まえ切れない。埼玉先発のエース磯崎は、3回まで毎回安打を許すも粘りのピッチングを続けるが、4回、中田と太田に連続二塁打を浴びてしまい先制されてしまう。しかしその裏、埼玉打線が遂に泉を捕らえて岩見のレフト線への同点タイムリー二塁打、加藤優の進塁打から、佐藤千尋が勝ち越しタイムリーを放ち逆転に成功。 逆転をして立ち直るかと思われた磯崎だが、5回にまたもや太田に2点タイムリーを打たれて再度試合をひっくり返されてしまう。しかしその後、踏ん張って後続を打ち取り、6回も先頭のみなみに二塁打を打たれるも無失点で切り抜けた。兵庫の碇監督は好投を続けていた泉を5回で降板させ、6回から継投に。これが埼玉にとっては好転、兵庫にとっては誤算だった。 宮原相手に簡単に二死を許した埼玉打線だったが、加藤優がレフト線へ落ちる二塁打を放つと、佐藤千尋、今井、キャプテン楢岡の三者連続タイムリーで再逆転。最終回は萱野がマウンドに上がり、いきなり二連打されるもその後の打線を3人で打ち取った。これで埼玉は5連勝。オールスター戦以降、首位の兵庫には4勝1分けと負け知らずで、下克上を目指す女王決定戦の前哨戦を最高の形で制した。勝ちは磯崎で9勝(2敗1S)、セーブは萱野についた(2勝2敗)6S。■埼玉アストライア 中島梨沙監督 試合後談話 「磯崎が4回と5回に1点、2点で抑えてくれたからこの勝ちがある。前半、全然勝てなかった時期に心から熱い声援を送ってくれたファンの皆さんに感謝したい。14日の最終戦(対京都フローラ)の準備をしっかりして、そのあとの女王決定戦を頑張りたい」■埼玉アストライア 加藤優選手試合後談話※6回、二死から逆転劇を呼ぶレフト線ツーベースヒットを放つ 「6回は相手のピッチャーが宮原投手に代わったので、大山コーチからストレートに詰まらないようにタイミングを取っていこうというアドバイスを受けてから打席に入りました。ツーアウトでしたが、必ずフォローしようという思いでした。私の後ろには強打者がたくさん控えていますし、中島監督が私に期待してくれている『流れを変えるバッティング』がこのホーム最終戦で出来て本当に良かったです。仲間に、ファンの皆様に、心から感謝したいです。最後にホームで2連勝していい勢いもつけられたと思いますし、今のチームなら絶対に勝てると思うので、仲間を信じて自分を信じて、最終戦もこの勢いのまま勝って、私たちは地元のファンの皆さんに支えられながらここまでやって来れたので、恩返しの意味も込めて女王決定戦に勝って埼玉に帰ってきます」■埼玉アストライア 佐藤千尋選手 試合後談話※3安打2打点1盗塁の大活躍 「6回は何とか抜けてほしいと願ってました。磯崎投手が粘って投げてくれてたので、絶対に勝ちたいと思ってました。ホーム最終戦を勝利で収めることができて嬉しいです」■埼玉アストライア 今井志穂選手 試合後談話※6回、ライトへ逆転タイムリースリーベースヒットを放つ 「前の打者が繋いでくれたので、絶対に打つという強い気持ちを持って打席に立ちました。ファンの皆さんの声援が力になりました」取材・文 / どら増田
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スポーツ 2017年10月10日 17時13分
【新日本プロレス】圧倒的な支持率を背に内藤哲也、4年越しの1.4東京ドームメインに出場!
新日本プロレスは9日、両国国技館で秋のビッグマッチ『KING OF PRO-WRESTLING』を開催した。この大会は、メインイベントとセミファイナルの試合結果で、来年1月4日に開催される『レッスルキングダム12 』東京ドーム大会のメインカードが決定する注目大会ということもあり、9,234人(満員)の大観衆を集めた。 まず、セミファイナルには今年の『G1クライマックス』に優勝し、1.4ドーム大会でIWGPヘビー級王座に挑戦する権利証を獲得した内藤哲也が大ナイトーコールに包まれながら入場。今年シングルで2連敗を喫している石井智宏を相手に権利証の争奪戦(防衛戦)を行った。内藤が逆指名する形で実現したカードだが、石井の武骨さの中に秘めた柔軟性があるスタイルに、内藤はなかなかペースを掴めない。しかし、トップロープからの雪崩式ブレーンバスターなど、終盤になってから激しさを増す石井の猛攻を凌いだ内藤が、石井の隙を見逃さず必殺のデスティーノで逆転勝ちを収め、一足早く1.4ドーム大会のメインイベント出場を決めた。 メインイベントでは、IWGPヘビー級王者オカダ・カズチカがEVILを相手に8度目の防衛戦を行った。オカダが後輩の日本人選手の挑戦を受けるのは、これが初めて。EVILは入場から不気味な世界を演出。場内からはどよめきが起こった。試合は、オカダの首に狙いを定めたEVILがパワーとラフファイトを巧みに使って主導権を握っていく。これに対して、「同じ相手には2度負けない」ことを信条にしているオカダは、先の『G1クライマックス』公式戦でEVILに敗れているだけに、場外のフェンス越しにフライングボディアタックを放つなど捨て身の攻撃でペースを取り戻す。終盤、レフェリーが誤爆から失神し、大量のイスがリング内に投げ込まれ、イスの上へのダークネスフォールズを狙われるが、ウラカンラナで切り返すと形勢が逆転。その後もEVILの粘りに手を焼きつつも、最後はレインメーカーで完勝。見事な横綱相撲を見せた。 メイン終了後、オカダのマネージャーである外道が「ついに! 次は、東京ドームだな、オイ?相手はよ、あの制御不能男か?レインメーカーがよ、キッチリ、制御不能男をよ、完膚なきまでに制御してくれらぁ。オイ、内藤!オメェのことだコノヤロー!さっさとツラ見せろよコノヤロー!」とマイクで控室の内藤を挑発すると、大歓声が起こる中、内藤が笑みを浮かべながら現れリングイン。マイクを掴んで「両国へお集まり下さったお客様に、俺は聞きたい。EVILを倒したオカダと、石井を倒した俺、2018年1月4日東京ドーム大会のメインイベント、IWGPヘビー級選手権試合は、オカダ・カズチカ 対 内藤哲也でよろしいでしょうか?」と観客に問うた。これは、4年前の1.4ドームで全く同じシチュエーションで実現した同カードが、ファン投票の結果、当初予定されていたメインイベントからセミファイナル(正確にはダブルメインイベント第1試合)に降格した経緯があったことから、今度はファンの支持をしっかりと取り付けたいという内藤の思惑があったのは明らか。これに対してファンは、大ナイトーコールで後押し。この4年間で内藤がカリスマレスラーに変貌を遂げた象徴的な場面だった。 「とはいえ!まだ3ヶ月も先の話なわ・け・で、いろいろなことを想像しながら、楽しみに待ってて下さい。2018年1月4日東京ドーム大会まで!トランキーロ!あ…」と内藤がその場を締めかけた絶妙なタイミングで「内藤さーん」とオカダがマイクで横やりを入れる。これには、場内からは大ブーイング。オカダ自身は、「強すぎるからじゃないですか」と分析しているが、最近のオカダにはブーイングが飛ぶようになった。これは、悪意のあるブーイングとは異質なもので、古くは故・橋本真也さん、最近では棚橋弘至が絶対王者時代に受けていたものと同じような“アンチ巨人”的な性質のものといえばわかりやすいだろう。 両国国技館のファンは、7対3で内藤を支持していた。10日に正式発表された際に内藤は、4年越しの初メインイベントのカードがオカダ戦になったことについて「まさにデスティーノ(運命)ですよ」と素直な気持ちを述べている。今年の1.4ドーム大会では、オカダがケニー・オメガを相手に大激戦を制してネット中継を見ていた世界中のプロレスファンを大熱狂させた。オカダは内藤について「世界に響くという意味では内藤さんよりケニーの方が上」とバッサリ。今回の試合がキッカケになり、内藤が築いてきたトランキーロ旋風が日本や発祥の地であるメキシコだけではなく、アメリカやヨーロッパにも広がりを見せることができるのか注目である。取材・文 / どら増田カメラマン / 舩橋諄
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スポーツ 2017年10月10日 15時00分
松坂残留の裏にソフトバンクが動く 日本ハム・斎藤佑獲り
「清宮幸太郎のドラフト指名に成功したら、完全なソフトバンクの時代になるぞ」 他球団から福岡ソフトバンクホークスを改めて警戒する声が聞かれた。 巨人を上回る資金力と、三軍まで持つ圧倒的な戦力、充実した施設。ここに、進路表明会見でホークスの球団会長・王貞治氏との“先輩後輩”関係を口にした清宮が入れば、野球報道の主役の座は強固なものとなる。 その王会長を中心としたもう一つの野球ストーリーも開演していた。それが「松坂大輔(37)の復活劇」で、助演は早稲田実業の後輩にあたる斎藤佑樹(29)が務める。 「まともな形で投げられるように」 松坂が福岡県筑後市のファーム施設で来季への意気込みを語ったのは、9月27日だった。今季で3年契約は満了。二軍戦を含め、今季は「登板ゼロ」に終わり、普通なら解雇だろう。しかし、すでに王会長は「松坂の頑張りは若手の手本」と明言しており、現役続行が確実となっている。 「球団も松坂へのサポートを約束しています」(ベテラン記者) 言葉は悪いが、「本人の気が済むまで」…。たとえ復帰できなかったとしても、巨大戦力を抱えるホークスはビクともしない。他球団からすれば羨ましい話だが、「悲観的な声を含め、松坂のリハビリはホークスファンの関心が高い」(同)というから、球団も切りづらいのかもしれない。さらに、斎藤佑だ。 「松坂の影響で『土俵際』の日本ハム・斎藤佑がどうなるのか興味の的になっています。王会長も早実の先輩として、陰ながら心配しています」(関係者) その斎藤佑が生き残りを賭けて今季6度目の先発マウンドに上がったのは9月27日。勝敗こそつかなかったが、6回2失点(自責点1)は上出来だろう。しかし、今季トータルで1勝3敗、防御率6点台。昨季は0勝なので、日ハムは放出を考えているそうだ。 「栗山英樹監督は斎藤佑を何とかしてあげたいと思っています。でも復活を応援し、ずっと裏切られてきた日ハムファンの怒りは凄い。その矛先が栗山監督に向けられるのを球団は懸念しているのです」(同) “有事”の際、「何とかしてやってくれ」の声が早実関係者からも出ている。 「お目当ての選手との交渉を有利に進めるため、学校側がお願いするイマイチ選手を下位指名する“抱え込み”が過去、ドラフトで騒がれました。ドラフトではないが、清宮指名に成功したら、斎藤佑の抱え込みということも…」(同) 松坂との契約延長は、そのゴリ押しから目をそらさせるためのカムフラージュなのか? これも、戦力豊富なホークスしかできない離れ技だ。早実の先輩後輩の絆は、かように固い。
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スポーツ 2017年10月10日 14時51分
【オリックス】今月6戦全敗!借金16で公式戦終了。中継ぎで活躍のヘルメン来季契約は未定
▽9日 オリックス 1-6 千葉ロッテ(ZOZOマリン)オリックス11勝14敗 観衆 23,183人 オリックスは高卒ルーキーの山本が4度目の先発。その山本を同じく高卒ルーキーの岡崎が先制となるプロ初タイムリーを放つなど、希望が見えた場面もあったが、その後はロッテ先発のこちらもルーキーの酒居や、継投陣を打ち崩すことができず。オリックスは本拠地最終戦のリベンジを誓って千葉に乗り込んだ今季最終戦を、今季苦手としている最下位のロッテ相手に完敗。今月組まれた6試合を6連敗という最悪の形で公式戦を終了した。63勝79敗1分けの借金16、4位という成績は最下位だった昨年よりは良かったが、シーズンを通して連勝と連敗を繰り返す波が激しいジェットコースターのような1年だった。負けは山本で(1勝)1敗。■福良淳一監督 一問一答ーー山本はコントロールが… 「きょうに関してはですね。力はあったと思うんですけどね。変化球…まあカーブは良かったと思うんですけどね。あの…ツーシームか。全部甘いところやったんじゃないですか。まあそういう課題も見つかったし、フェニックス(リーグ)でキッチリやってもらって」ーー岡崎にプロ初打点がついたが? 「良かったですね。ホントに。初打点。まだまだここからですけど良かったんじゃないですか」ーーベテランが最後まで元気に出続けたが? 「よくやってくれたんやないですかね。1年間。大きな怪我もなかったし。しっかり体のケアをしてもらいたいですね」ーー最後は勝って終わりたかった? 「まあそうですけどね。メンバーが。勝つに越したことはないけど、出てるメンバーがどう考えるかというとこやないですか。そういうとこの方が大事じゃないですかね。どう考えて、どう取り組んでいるのか。ある程度、ベテランとかはわかってますけどね。そういうところが大事やないですかね」ーー来季に向けて今思っていることは? 「野手の中堅、若手の底上げやないですか。そこはハッキリと見えたですね。終盤の何試合ですかね。5、6試合…もうちょっとですかね。そういうところ…あまりにもレギュラーとの差があり過ぎるという」■長村裕之球団本部長兼編成部長 一問一答 試合後、高橋光信打撃コーチ、中村一生外野守備走塁コーチと来季の契約更新を行わないこと、ゴンザレス・ヘルメン投手の帰国日程が併せて発表されたことを受けて長村球団本部長兼編成部長が会見を開いた。ーーこの2人のコーチは退団になる? 「来季はコーチとして契約を結ばないということです」ーーコーチ以外のポジションで残留はない? 「高橋コーチに関してはまだ明確なことは言えないが、球団スタッフとして来季やってもらいたいということは伝えています。返事はまだ…考えてからということですが、本人にはそのように伝えています」ーー配置転換等は? 「それはこれから1、2軍含めて組閣を組んでいかないかんので、今の時点で組閣の話はできません」ーー目処としてどれぐらいの時期になる? 「今の時点ではまったく。目処というか組閣ができ次第リリースをさせていただくということですので、今の時点でいつぐらいということも申し上げられませんけども」ーー秋季キャンプまでには決めたい? 「ベストはそうしたいんだけど、そのときの状況によって、秋季キャンプまでに発表できるかどうかは今のところは言えないですね。ハッキリ組閣ができ次第案内させてもらいますんで。今のところはそんな感じです」ーー本部長としては今シーズンを見られて、来季の課題はどんなところにあると思うか? 「後半も勝って終わりたいとこでしたけど、今シーズン…連勝連敗と波が大きかったかなぁと。最後も負けて終わったということで、シーズン後半で病人、怪我人が続出したというのもあるんですけど、これからホントに来季に向けて、今シーズンの成績を選手一人一人、コーチの人にもそこをしっかりと受けとめて、秋季練習で。まず補強も大事なんですけど、秋季練習は猛練習で鍛え上げていくと。チームの底上げということで、現有勢力の底上げをまずひとつ秋季練習から徹底的に鍛えていきたいと思います」ーーこれだけ連敗が続いた要因は? 「ピッチャー陣。5月なんかはバッターの不振もあったんですけど、やはりピッチャーもそこで連敗を止めるという柱のピッチャーがもの凄く不足しとるかなと。金子は今シーズン頑張ってくれたんですけど、それに続くピッチャーがね。ローテーションの金子に続くピッチャーがもう何枚か欲しい。そういうのを含めて、現有勢力を底上げしていかないかんなと秋春のキャンプでね。来シーズン迎えるまで。きょう終わって闘いは明日からもう始まってると思いますから来季の。ドラフトもあるけど、補強は別にして今いるメンバーをレベルアップさせて鍛え上げていくというのが先決かなと思いますので」ーー中村コーチに関しては今季1年目だったがこのまま退団になる? 「中村コーチに関しては今のところ今後に関して言えることはないです」ーーヘルメンはいろんな場面で活躍していたが? 「まあ連投もしてくれたし、彼は故障もなくホントにいろんな場面で放ってくれたと思います」ーー今後は? 「本人とも話をしましたけど、今後のことはしっかり検討して代理人の方から伝えるということにしておりますので、ヘルメンに関しては現状来季どうのというのは…。そこはしっかり検討して」ーー球団は残留してもらいたい意向? 「こちらは今から検討をしっかりして、今シーズンはよく放ってくれたんですけど、来季に向けて球団もしっかり考えて、結論がでたら代理人の方から本人に伝えると。今の時点ではまだハッキリしたことは言えません。ということです。1年間どうもありがとうございました」■選手談話山本由伸投手※先発4回を6安打、5失点の内容 「3回まではなんとか無失点に抑えることはできていましたが、いずれも2アウトからデッドボールや、フォアボールなどでランナーを出していましたし、そういったことが4回の大量失点に繋がってしまったと思います。しっかりと反省しなければいけないです」岡崎大輔選手※2回2死3塁からライトへ先制タイムリーヒットを放つ!プロ初打点を記録! 「打ったのはインコースのストレートです。とにかくストレートに負けないようにすることを考えていましたので、ストレートを弾けてよかったです!同級生の由伸が投げていますし、なんとか打ちたいと思っていました!」取材・文・写真 / どら増田(オリックス番ライター)
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スポーツ 2017年10月09日 18時15分
【オリックス】「こんな試合をしてたら来年も上がれない」本拠地最終戦“酷敗”に球団社長が檄!
▽7日 オリックス 0-7 楽天(京セラD大阪)オリックス8勝16敗1分 観衆 27,462人4位が確定しているオリックスが楽天と本拠地最終戦を京セラドーム大阪で行った。オリックスの先発は山岡、楽天の先発は藤平と、ドラフト1位ルーキー対決となったこの試合。3試合勝ち星がない山岡は今回も制球に苦しみ、球数を増やしてしまうが、要所を締めたピッチングで5回まで無失点で乗り切った。しかし6回、ヒットと四球で、無死1、2塁になり121球を投げたところで降板。2番手の岸田が打たれ楽天に2点の先制を許す。打線は2回に小谷野、3回には藤平と同じく高卒ルーキーの岡崎がプロ初ヒットを放ち、藤平が6回に降板後も楽天のミスからチャンスを作るも点を入れることができない。9回に5番手で登板した近藤は、先頭の田中を三振に斬って取ると、続く西田をファールフライに打ち取ったかと思われたが、打球が天井に当たって落下したため、京セラドームのローカルルールによりファールになってしまう。これが近藤を狂わせたのか、結果、西田は打ち直しとなりレフト前ヒット。岡島、銀次も続いて3連打で2失点。ここで近藤から大山に交代するが、ライト吉田雄人の2度に渡る痛いエラーもあって、この回は計5失点。体調不良から試合出場を見送ったマレーロを欠いた打線も藤平から打った2安打以降、完全に沈黙してしまい0-7で敗れた。負けは山岡で(8勝)11敗。試合後に行われたセレモニーで、福良監督の挨拶時には場内からかなり大きな罵声も飛び交っていたが、潰瘍性大腸炎が再燃し、先月の13日まで入院していた安達了一が姿を見せて、ベンチ入りの選手が外野に向かい選手会長のT-岡田が頭を下げると、ファンは「ガンバレ!ガンバレ!バファローズ」とナインにエールを送り、最後は罵声を大きな声援と拍手が包み込んだ。しかし、その後行われた全体ミーティングに参加した西名弘明社長からは、選手に対して厳しい言葉がかけられたことが、福良監督の会見で明らかになった。■福良淳一監督 一問一答ーー本拠地最終戦だったが?「最っ低ですね!申し訳ないですね。お客さんに」ーー打つ方も2安打だったが?「そうですね。はい。だからいつも言うように若い選手ですね。何でここにいられるのか。はっきりしてもらわないと。普通だったらいられないですからね。この場には」ーー9回のベースカバーだったり…「そういうところですよね。集中力がないし。(吉田)雄人にしても積極的なプレーでのエラーならいいんですけどね。あれは完璧に消極的な…ミスですからね。そこはダメですよね。そりゃエラーとか三振とかはありますけど。一軍にいるのに引いてたりとかそういうのはないようにしないと。こっちの教育不足じゃないですか」ーーあと1試合あるが?「いるメンバーというか、まあいると言ってもここで離して行かなきゃいけないですからね。そうしないとフェニックス(リーグ)ができない状態ですから。(千葉に)行ったメンバーで精一杯やります」ーーセレモニーで挨拶をされたときに拍手の一方で厳しい声も飛んだが?「それはいつものことですから。それはあって当然だと思います。この結果ですから」ーー試合後のミーティングでは選手に何か話をしたのか?「明後日1試合残っているから、きょうは社長からということで。(社長からは)きょうみたいなゲームをしてたら来年も上がることはないよっていうことですね」■選手談話山岡 泰輔 投手※先発5回0/3を5安打、2失点の内容「なんとか粘って、先に点を取られないようにしたかったです」オリックスは9日にロッテとZOZOマリンスタジアムで今季最終戦を行い2017年シーズンを終える。取材・文・写真 / どら増田(オリックス番ライター)
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スポーツ 2017年10月09日 18時05分
【オリックス】「中堅、若手の底上げが急務」福良監督シーズン総括会見・挨拶<全文>
オリックスの福良淳一監督が7日、京セラドーム大阪での今季本拠地最終戦の試合前に、シーズンを総括する記者会見を開いた。また試合終了後には本拠地最終戦セレモニーが行われ、ファンの声援と罵声が入り混じる異様な空気の中、監督挨拶で4位に終わった謝罪をするとともに来季の優勝を誓った。福良監督が会見と挨拶で語った全文を掲載する。■シーズン総括会見 全文ーー2017年シーズンを振り返っての感想は?「連勝連敗が続いて非常に苦しいシーズンでした」ーー開幕直後は良いスタートが切れたと思うが?「4月までは良かったと思うんですけど、5月に入って投打のバランスがズレて行ったような気がします」ーー4月にあれだけの成績を残せたプラスの要因は?「打つ方がよく頑張ってくれてたと思いますけどね。はい」ーー苦しんだ5月は投打のバランスがとのことだったが、打線がかなり降下したのでは?「そうですね。そこがやっぱりいちばん大きかったです。ロメロの離脱ですかね」ーー投手陣は?「先発は金子に次ぐ先発が出てこなかったのかなというのはあるんですけど、中継ぎ陣は若い選手が本当に頑張ってくれたと思います」ーートータルで見ても先発投手に勝ちがつかない試合が多かったが?「山岡なんかよく頑張ってたんですけど、前半は勝ちがつかなくて苦しいのが続きましたが、途中からは彼本来の投球ができるようになったと思います」ーー若手のピッチャーは収穫があった1年だった?「そうですね。そこは大きいですね。近藤、黒木、まあ小林もそうですけど、本当に1年目、2年目の若い選手たちが頑張ってくれたと思います」ーー中堅以上のピッチャーは?「そこら辺がもう1人、2人出てきてくれたらまた違う展開になってたと思いますけど」ーー終盤に逆転される試合も多かったが?「そこは…8回、9回…まあ7回からですかね。信頼してるピッチャーを出しているので、そこでやられたら仕方ないかなというのはありましたね」ーー打線の収穫は?「ロメロ、途中加入したマレーロはよく頑張ってくれたと思うし、まあ両ベテランですよね。小谷野、中島はよく頑張ってくれたんですけど、中堅、若手がもう少し出てきてくれたらなというのはあります」ーー若手投手の名前は挙がったが、若手野手で名前を挙げると?「そこはちょっと出てこないですね」ーーその辺はドラフトなどもあるが強化していくポイントになる?「そこが大きな課題ですね。中堅、若手の育成、底上げというのがこれからの課題になると思います」ーー若手野手はどんなタイプの選手に出てきて欲しい?「今いる中では、安達、西野、大城なんかもそうですけどね」ーー監督自身悔いの残るシーズンだった?「これだけ借金してますからね。悔いは残ります」ーー来年に頭は切り替わっている?「そうですね。そういう意味で残りの試合を戦ってますので、そこは切り替わってます」ーー秋季キャンプの強化ポイントは?「中堅、若手の底上げが急務じゃないですかね」ーー残り試合で選手に期待することは?「若手はどんどんアピールして欲しいと思います。そうそうチャンスはないと思うので。今がアピールするときだと思います」ーーこの半年間、鬼の福良でいるときと、仏の福良でいるときとどちらの顔が多かった?「どうですかね(笑)。そこはわからないですね」■本拠地最終戦セレモニーでの監督挨拶 全文「1年間温かいご声援ありがとうございました。今シーズン、チームは4位という結果に終わり、ファンの皆さまの期待に応えることができませんでした。本当に申し訳ありませんでした。この結果を私も選手たちも本当に悔しいと思っています。この悔しさをチーム全員が強く持ち、来シーズンこそ優勝を目指し、ひとつでも上に上がれるように頑張ります。1年間本当にありがとうございました」取材・文・写真 / どら増田(オリックス番ライター)
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スポーツ 2017年10月09日 17時45分
元ヤンキース主将がマーリンズCEO就任でイチローの日本球界復帰が急加速!
元ヤンキースの主将、デレク・ジータ氏がマイアミマーリンズの最高経営責任者(CEO)に就任した。ジータ氏がマーリンズの買収グループの一員であること、また、抜本的なチーム改革に乗り出す旨はシーズン中から報じられており、10月3日の発表会見に対し、アメリカの野球ファンは淡々と受け止めていたという。しかし、ジータ氏が着手する戦力の再編には大きな関心が寄せられていた。 「これから本人と会って、編成本部長と話し合ってから決めたい」 “その質問”を予期していたのだろう。ジータ氏は言葉を濁している。 ジータ氏が直接会うと言っているのは、イチローのこと。来季も契約するか否かの選択権はマーリンズ側が持っている。シーズン中も伝えられていたが、来季44歳となるイチローが残留する可能性は「低い」というのだ。 「イチローは控え外野手としてスタートし、主に代打として貢献してきました。イチローの今季の打撃成績ですが、OPS(出塁率プラス長打率)の数値はリーグ平均以下。残留かどうかは他選手との兼ね合いもありますが、抜本的なチーム改革をするのであれば、ベテランは解雇していくと思われます」(米国人ライター) リーグを代表するスラッガーのジャンカルロ・スタントン、人気のマーセル・オズナなども“放出要員”だという。昨季はシーズン終了とほぼ同時にイチローの残留が発表された。ジータ氏が言葉を濁した今回の対応とは対照的なだけに、現時点ではマーリンズ残留の可能性はやはり低いと見るべきだろう。 こうした状況に迅速な対応を見せたのが、古巣・日本のオリックスだ。「オリックスの準本拠地・ほっともっとフィールド神戸には屋根がないため、本拠地を『京セラドーム大阪』に一本化する計画があるんです。昨年からフロント幹部をアメリカに派遣し、各球場の視察を行っています」(在阪記者) その一行がマーリンズの本拠地を訪ねたときのことだ。イチローが自ら駆け寄り、彼らを労ったそうだ。「定期的に連絡も取り合っている」(前出・同)とのことで、マーリンズとの交渉が難航すれば、オリックスが好条件を提示するのは間違いないだろう。 「マリナーズ時代のチームメイトだった長谷川滋利氏は、オリックスのシニアアドバイザーを務めています。イチローの新人時代に教育係を務めた編成担当職員が今年から海外担当に異動しており、これはイチローとのネットワークを強化するためと見られています」(球界関係者) イチローの日本球界復帰の話は、これまでも何回かあった。関西地区で活躍するプロ野球解説者によれば、イチローのエージェント会社が日本球界側との交渉を極端に避けていたという。しかし、マーリンズに移籍した2014年オフから柔軟になり、今ではこちらも定期的に連絡を取り合う関係になった。 前出の米国人ライターがこう予想する。「マーリンズはいったん、イチローとの契約を見送り、FAにしてしまうのではないか、と。イチローは人気選手ですが、44歳のベテランと新たに契約を結ぶ米球団は現れにくい。頃合いを見て、マーリンズはメジャー最低年俸を提示して、イチロー側の返事を待つと思います。そうすれば、マイアミのファンにも言い訳がたちます。自分たちはイチローを残そうと思ったが、本人が他球団を選択した、と」 今季のイチローの年俸は200万ドル(約2億2000万円)。「4番目の外野手」に200万ドルは出せないが、54万ドル(=メジャー最低年俸)は出せるというわけか…。 今のイチローには往年のスピードはない。動体視力も落ちたとされるが、バットコントロールは健在だ。日本球界復帰となれば、京セラドーム大阪は満員となり、約2億2000万円の年俸もすぐに回収できるだろう。「メジャーリーグへの強いこだわりがある」との声も聞かれたが、オリックスが築き上げたイチローとの信頼関係が再クローズアップされそうだ。
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スポーツ 2017年10月08日 16時00分
プロレス解体新書 ROUND66 〈最強外国人の肉弾バトル〉 不沈艦ハンセンvs大巨人アンドレ
1981年に行われたスタン・ハンセンvsアンドレ・ザ・ジャイアントの一戦は、今なお「日本で行われた外国人対決の最高峰」と称賛する声が絶えない。世界の大巨人として絶頂期にあったアンドレと互角に闘うハンセンに、田園コロシアムに詰めかけたファンは熱い声援を送った。 来日した歴代外国人レスラーの中でもトップクラスの人気を誇るスタン・ハンセンに対して、「アメリカでは二流の実績しかない」と思い込んでいるファンは案外多いようだ。では、実際はどうだったのか。 「1985年にAWA世界ヘビー級王座、1990年にWCWでUSヘビー級王座など、アメリカでも主要タイトルを獲得しており、決して二流ということではありません」(プロレスライター) AWAについてはハンセンの戴冠時、すでに世界三大タイトルに数えられた権威はなく、直前にジャンボ鶴田が獲得したのと同様に、ジャイアント馬場の政治力の賜物といわれたりもする。 しかし、鶴田と違ってハンセンは、アメリカでのビッグマッチでリック・マーテルから王座を奪取しており、また、王者としてもやはりビッグマッチの看板カードの一つとして、元王者のニック・ボックウィンクルと防衛戦を行っている。 さらにはWCWでも、トップの一角にあったレックス・ルガーと抗争を繰り広げるなど、それなりに高評価を得ていたことがうかがえる。 「2016年にはWWEの殿堂入りを果たし、単に“ブルーノ・サンマルチノを壊した下手くそ”ということであれば、いくら日本での活躍含みだとしてもそんな評価を得られるはずがありません」(同) サンマルチノのWWWF王座に挑戦した際の首折り事件が、必殺ウエスタンラリアットによるものではなくボディスラム(あるいはショルダーバスター)の失敗だということは、すでに広く知られている。 だが、それをもって“技もロクに仕掛けられないポンコツ”と見られていたならば、のちにボブ・バックランドの王座に3カ月連続で挑戦する機会は与えられなかっただろう。 「先に日本で大成功して中心選手となったため、アメリカに定着する機会がなかったというのが実際のところ。特に全日本プロレス時代は、それまで主役を張っていたザ・ファンクスやアブドーラ・ザ・ブッチャー、馬場らが衰え、さらにはブルーザー・ブロディが亡くなり、ハンセン抜きでは興行が成立しないというぐらいでしたからね。当時は日本勢も、長州力ら維新軍の離脱、天龍源一郎のSWS移籍、鶴田の病気によるセミリタイアと続いたことで、ハンセンはフル参戦状態となりました」(同) 日本での試合が多くなればアメリカで同一テリトリーに定着することもできず、そのため長期のアングルもつくれない。それゆえゲスト扱いに留まらざるを得なかったということで、決してハンセン自体が低評価だったわけではない。 それどころかハンセンは、絶大なる高評価を得ていたとの声もある。 「ハンセンがラリアットを使うようになって、多くのレスラーがこれを真似た一事を見ても、評価が低かったはずがない。とりわけ、アンドレ・ザ・ジャイアントなどは、相当にハンセンのことを認めていたと思われます」(専門誌記者) その証拠と言えそうなのが、今なお“歴代外国人対決ベストバウト”と称される1981年9月23日、田園コロシアムでの一戦だ。 先にリングに上がったハンセンが突っかけたところを、アンドレがビッグブーツで迎撃して始まったこの試合。 「アンドレは序盤から、ハンセンの“左腕殺し”というセオリー通りの攻めを見せていて、これはもちろん、ハンセンのラリアットを警戒していることを表現したもの。そうやってハンセンに合わせる試合運びをしていることが、まず敬意の表れと言えるでしょう」(同) さらにアンドレは試合中、ハンセンにボディスラムで投げられてもいる。 古舘伊知郎のテレビ実況によれば世界で5人目とのことだが、アンドレ自身が“投げられるに値する”と認めた相手にしかそれを許さなかったことは、多くの関係者が証言している。 しかも、話はそれだけに終わらない。 この試合、一度は両者リングアウトとなり、その延長戦では、ハンセンのラリアットを受けて場外転落したアンドレが、エプロン下から自前のサポーターを取り出して右ひじに着用。それをチェックするレフェリーにラリアットを食らわせて反則負けとなるのだが、そのストーリーはアンドレ自身が考えたといわれている。 「ハンセンを模してサポーターを着けるということは、つまりラリアットの威力を認めたということ。しかも勝ち星まで譲るというのだから、アンドレがこれほどまでに相手を持ち上げたのは、アントニオ猪木やハルク・ホーガンに負けた試合ぐらいでしょう」(同) 世界最高のプロレスラーを自負したプライド高きアンドレが、そこまで試合内容を配慮した事実からしても、ハンセンが世界標準で見てトップクラスにあったことは疑いようのない事実といえよう。
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