スポーツ
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スポーツ 2017年12月25日 22時00分
【DDT】10万視聴!“ゲイレスラー”男色ディーノの生き様!サイバー本社で路上プロレス
今年の9月1日に株式会社サイバーエージェントの傘下に入り、グループ会社となったDDTプロレス。藤田晋社長がリングで挨拶をしたときに、“ゲイレスラー”男色ディーノが背後から接近。藤田社長のお尻を触ったことがキッカケとなり、『DDTvsサイバーエージェント路上プロレス−男色死亡遊戯−』が、21日サイバーエージェント本社ビルから、Abema TVの格闘チャンネルで生中継された。 テーマはディーノが藤田社長の唇を奪うことができるか? DDTの所属レスラーも、ディーノ軍と藤田社長を守る高木三四郎軍に分かれて、基本的にはディーノ軍が勝てば社長室に近づく階のカードキーが渡されるというルールのもと、全9試合(変則マッチも含む)が行われた。 ディーノは「地上波じゃ出来ないことがこれならできると思った」 とコメントしていたが、“ゲイレスラー”男色ディーノの存在自体が、現在の地上波では微妙なラインというのは、今年お台場で起こった騒動を見ても想像に難くない。しかし、男色ディーノという選手は、しっかりと見てもらえれば“生き様”を感じる素晴らしい選手。実際、今回の路上プロレスでは「“ゲイレスラー”男色ディーノの生き様を生中継で見せたい」とも語っている。 午後5時30分。番組は4階からスタート。5階フロアに突入したと同時に、サイバーエージェント(CA)の社員が騒動とは関係なく、PC業務などを続ける中、第1試合のゴングが鳴り、ディーノ軍は順調に勝ち進むが、9階で佐々木大輔&遠藤哲哉に敗退。しかし、佐々木組が高木に3万円で買収されていたことを知ると、ディーノ軍はその場にいたCA社の社員からのカンパや解説を務めていた豊本明長(東京03)の財布を強奪し、佐々木から10階のカードキーを奪取。10階では相撲出身レスラーを退けるが、実は藤田社長が3階の社長室にいることが判明。ディーノ軍は10階から3階まで階段で降りる羽目に。 3階フロアに突入したディーノは、社長秘書からあっさりと社長室のカードキーを奪い取り、マジックミラーで中が見えなくなっている社長室へ。奥の椅子には藤田社長が座っていた。そしてディーノがリップロックで藤田社長の唇を奪おうとした瞬間、MCとしてディーノ側に付いていたはずの斉藤慎二(ジャングルポケット)が、ディーノ軍を急襲。まさかの裏切り劇に動揺を隠せないディーノ軍。ここに高木が現れ、催眠ガスを噴射。藤田社長に雇われていたという斉藤は、高木とともに救出に成功。ディーノたちは深い眠りについてしまった。 ここでディーノたちを救ったのが、KO-D無差別級王者である竹下幸之介、彰人、石井慧介の3選手。3人は寝ているディーノ軍を13階まで運び出して叩き起こし、再び藤田社長の唇を奪うべく新たな闘いに挑むため結束する。13階には坂口征夫&タノムサク鳥羽という難敵が立ちはだかったが、竹下の奮闘により坂口からクリスマスプレゼントとして、12階のカードキーを渡される。12階に待ち受けていたのは、デスマッチのカリスマファイター葛西純(FREEDOMS)。デスマッチファイターにはデスマッチファイターを…。ここでディーノの味方として、木高イサミ(プロレスリングBASARA)が彗星の如く現れ、葛西 対 イサミというドリームマッチが突如実現。2人はPCのキーボードで叩き合い、テーブルの上でも容赦なく攻撃をし合って、CA社の備品を破壊しまくった。グループ会社の人間たちが、親会社の本社を破壊して行くというカオスな状況の中、2人の闘いは決着がつかず両者KO。瀕死のイサミから11階のカードキーを託されたディーノは泣きながら10階へ。 待ち受けていた高木は「大物を用意していると言っただろ!」と叫ぶと、元新日本プロレスの田中ケロリングアナウンサーが登場し、往年の名調子に乗せて、WRESTLE-1の武藤敬司と黒潮“イケメン”二郎が入場。これには11階フロアで業務に励んでいたCA社の社員も大喜び。田中リングアナが選手をコールする中、メインイベントとして豪華な6人タッグマッチが実現した。竹下とイケメンのエース対決など注目の顔合わせも多いカード。中でも路上プロレス参戦は初めてという武藤の存在感は際立っていた。竹下にドラゴンスクリューを決めると、すかさず足4の字固めへ。一連のムーブをオフィスでも違和感なく決めてしまうのはさすがは武藤敬司である。しかし、ディーノのリップロックで唇を奪われてから形勢が逆転。最後は真・男色ドライバーからの漢固めで、ディーノが高木からスリーカウントを奪取。高木軍の制止をディーノ軍が全力で止めて、ディーノは泣きながら再び3階の社長室へ。 しかし、そこにいたのは斉藤慎二。斉藤は憎々しい表情で高笑いをしながら、「(藤田社長は)もう帰ったよ!オマエの計画は無駄だったんだよ!」と既に藤田社長が帰宅したことをディーノに告げる。するとディーノは… 「確かに無駄なことかもしれないわ。多くの人の前で、男の唇を奪う私のファイトスタイルに批判も多いわ。これをやってもいいのか、私だって悩むことがある。でも、そういう姿を見せて笑ってもらうのが、“ゲイレスラー”男色ディーノの務めなの。ゲイであることを笑ってほしいんじゃないわ。ゲイである私の人生を見せて、見ている人に楽しんでほしいのよ。こんなの今の地上波じゃ流せないわ。だから私、DDTがCAグループに編入されてチャンスだと思ったの。私は私の生き様を見せつけるのよ。私にとっては無駄なことじゃない」 と熱弁。続けて斉藤に「私の生き様をあんたに見せつける」と言うと、斉藤にリップロックを仕掛けると見せて、社長室を去っていった。入れ替わるように高木が社長室に入ると…。 「ヤツはとんでもないものを奪っていきました。あなたと視聴者の心です」 これに言葉を失った斉藤は「ちょっと!DDT!これからも楽しみだ。ハーイ!」と某アニメを連想させるエンディングでエンドロールが流され、次回は新宿で再び藤田社長の唇を奪う続編が放送される予告がされた。 DDTがCAグループに入ってから、Abema TVで後楽園ホール大会の生中継がスタートしているが、他にどんなオリジナルコンテンツを配信するのか注目されていた。路上プロレスは今年の6月に、高木が鈴木みのるを相手に東京ドームでノーピープルマッチを実現させており、親会社の社屋をグループ会社が破壊して行くという発想はDDTならでは。そこに地上波では実現不可能なエッセンスを男色ディーノを中心に散りばめたセンスは、文化系プロレスDDTとIT企業のCA社が組んだからこそ生まれたコンテンツといっていいだろう。視聴数も10万と高い数字をはじき出した。 先日もAbema TV『72時間ホンネテレビ』の企画で、DDTグループのガンバレ☆プロレスで、草なぎ剛がディーノとのタッグでプロレスデビューを果たし、セコンドには稲垣吾郎と香取慎吾が付き話題になったばかり。今後も地上波では見られない刺激的なエンターテインメントプロレスを見せてもらいたい。【大会名】DDTvsサイバーエージェント路上プロレス−男色死亡遊戯−【日時】2017年12月21日【会場】東京・株式会社サイバーエージェント本社内【視聴数】10万視聴▼オープニングマッチ 時間無制限一本勝負大石真翔&勝俣瞬馬&○MAO vs 高木三四郎&大鷲透&上野勇希●5分52秒 横入り式エビ固め▼第二試合 時間無制限一本勝負男色ディーノ&○才木玲佳 vs アジャ・コング&伊橋剛太●4分35秒 体固め※シャイニング・ウィザード▼第三試合 騒音防止デスマッチ 時間無制限一本勝負●スーパー・ササダンゴ・マシン vs 村上和成○7分39秒 TKO勝ち※水をかけられ絶叫→3ロストポイント▼第四試合 学力テスト 時間無制限一本勝負○才木玲佳&○竜剛馬 vs 赤井沙希●&山下実優●15分30秒 全問正解※ポイント400-0で才木組。▼第五試合 時間無制限一本勝負●大石真翔&●MAO vs 佐々木大輔&遠藤哲哉○5分24秒 体固め※シューティングスター・プレス▼第六試合 時間無制限一本勝負○男色ディーノ&大家健 vs 樋口和貞●&星誕期1分47秒 漢固め※男色ドライバー▼第七試合 時間無制限一本勝負○竹下幸之介&彰人 vs 坂口征夫&タノムサク鳥羽●7分0秒 体固め※垂直落下式ブレーンバスター・オン・ザ・デスク▼セミファイナル ハードコアマッチ 時間無制限一本勝負▲木高イサミ vs 葛西純▲5分51秒 両者KO▼メインイベント 時間無制限一本勝負○男色ディーノ&竹下幸之介&石井慧介 vs 武藤敬司&高木三四郎●&黒潮“イケメン”二郎9分58秒 漢固め※真・男色ドライバー文・どら増田写真提供・©︎DDTプロレスリング
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スポーツ 2017年12月25日 16時00分
プロレス解体新書 ROUND77 〈プロレスにおける忖度〉 ホーガンvsムタ“いくつかの配慮”
1993年5月3日、福岡ドーム(現在の福岡ヤフオク!ドーム)で初となるプロレス大会、新日本プロレスによる『レスリングどんたく』が開催された。目玉は8年ぶりの新日参戦となったWWF(現WWE)王者ハルク・ホーガン。対するはWCWのトップで、当時IWGP王者のグレート・ムタであった。 2017年度の流行語大賞となった忖度。国会などの政治の場で使われたことでうさん臭いイメージを持つ人も多いだろうが、本来は「相手の意図をくみ取って行動する」という気遣いや思いやりの表現であり、決してマイナスイメージの言葉ではない。 そんないい意味での忖度を求められるのが、プロレスの世界である。 「例えば試合中、相手がどんな技を仕掛けようとしているかを読み取った上で、逐一、しっかり受け身を取るのか、それともかわすのかなどと判断していかなければならない。これは試合自体の見栄えをよくするという意味もあるが、それに加えて自分が怪我をしないためにも必要なことなのです」(団体関係者) 相手の動きにへたに逆らって踏ん張ったりすれば、それが互いの故障につながることにもなる。 「アントニオ猪木の提唱した“風車の理論”とは、相手の攻撃を受け止めながら、それを逆に自らの力に変換して反撃していくというもので、一種の忖度と言えるのかもしれない」(同) 試合中のみならず、興行開催やマッチメークにおいても、やはり忖度は欠かせない。 「外国人選手をブッキングしたとき、最終的には日本陣営が勝つにしても、相手の商品価値を落とすような勝ち方はするべきではない。八百長うんぬんではなく、良質な興行を継続していくためには、必要不可欠な配慮なんです」(同) 相手に見せ場をつくらせないような勝ち方をしたら、それで勝った側の評価は上がるかもしれないが、負けた相手はその1回きりの使い捨てとなってしまう。しかし、互いの持ち味を活かしながらライバル関係をつくり上げていけば、その両者の闘いは長きにわたっての興行の目玉になる。 「相手のフィニッシュホールドを簡単に返す奴とか、3カウントが入った後、すぐに立ち上がって反撃してくる奴とかたまにいるけれど、そういうのは三流レスラー。相手の技が“効いていない”なんてことをアピールするよりも、相手の強さをファンに印象付けることの方が、それと闘う自分の格も上がるってことを理解できないんだね」(引退した元レスラー) だが、忖度が行きすぎてしまうケースもある。その最たるものが団体トップ同士の対戦だ。 ファンからすれば明確な勝負をつけてもらいたいが、それぞれの選手とその所属団体からすれば、変な負け方をしたときには、飯の食い上げにもなりかねない大問題である。そのため、互いに“負けないこと”が最優先事項となってしまう。 「昔からダブルタイトルマッチとなれば、引き分けやノーコンテストなど不透明な決着が当たり前でした」(プロレスライター) 複数の試合が予定されていれば、互いに譲り合っての“行って来い”にもできるが、1回きりの特別試合となると、なおさら勝負付けは困難となる。 ハルク・ホーガンが特別参戦した1993年、新日本プロレス初の福岡ドーム大会で、グレート・ムタとの大一番が実現した。 WWFとWCWのトップ同士の一騎打ちという、アメリカでも見られないドリームマッチでありながら、結果はホーガンのクリーンフォール勝ちとなった。試合も互いに見せ場たっぷりの内容で、それだけ見ると過度な忖度とは無縁のようだが…。 「このときホーガンはWWF王座を所持していたものの、すでに退団への意向を固めており、水面下では再度の新日参戦やWCW移籍の話が進められていた。それでムタもここで負けても次があるという試算があったのでしょう」(同) だからといって、この試合に忖度がなかったわけではない。 「まず試合序盤、ホーガンがアメリカでは見せないグラウンド技にこだわったことから、日本のファンへの多大な配慮がうかがえました。また、ムタも反則技をほとんど出さず、もちろん流血試合にもしなかった。毒霧もいつものように顔に向けてではなく、胸元に吹きかけていました。勝利後のパフォーマンスで、ホーガンの顔が緑色に染まっていたのでは格好がつかないですからね。あと、ホーガンのフィニッシュが、当時の定番だったレッグドロップ(日本ではギロチンドロップの名称)ではなく、アックスボンバーだったのも日本仕様と言えるでしょう」(同) なお、この試合は大会のセミファイナルで行われ、メインを張ったのは、アントニオ猪木&藤波辰爾vs長州力&天龍源一郎のタッグマッチだった。 猪木と天龍の初絡みという話題性があったとはいえ、そこにも総帥の猪木に対する悪い意味での忖度が感じられなくもない。
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スポーツ 2017年12月24日 16時00分
サッチー死去 仇敵の元スポーツ紙記者が緊急寄稿「野村夫婦との因縁40年」(2)
当時の野村監督はまだ前夫人と離婚が成立していなかった。いわばサッチーは愛人の立場であった。 江本の言葉から取材を進めてみると、サッチーのチーム現場介入により、全選手の不満は爆発寸前だった。例えば、試合前の練習で高畠導宏打撃コーチがサッチーと前夫の間にできた子供2人への指導を強要されたり、選手専用バスに同乗するなど、公私混同は日常茶飯事だった。 また、選手ロッカーに盗聴器を仕掛けることを提案したり、さらには野村監督に対する造反選手には直接電話を入れて「監督の言うことを聞かないと使わないわよ」と“脅し”ともとれる振る舞いをしていた。 野村監督率いる南海がリーグ制覇を果たした'73年のことだ。私が球団身売りについて、野村氏に質問すると「実は、ワシに球団を任せるという企業があるんや」と自慢し始めた。そして、サッチー人脈として小佐野賢治(国際興業グループ創業者)ら著名な財界人の名前を次々披露した。 「税金面はサッチーが全部やってくれるんや」 高級外国車『リンカーン』を毎年買い換えるのも、「税金対策の一環や」と彼女を褒めちぎった。 球団は野村氏の年俸を「5000万円」と発表していたが、税金は本社が面倒を見ていたという。そうした球団との金銭面の駆け引きも、サッチーのアドバイスによるものであった。 チーム現場介入、脱税…過去2度にわたる野村監督の進退にまつわる舞台裏では、沙知代夫人が要因となる種を蒔いていた。だから「歴史は繰り返す」、解任された野村氏はずっと私を忌み嫌うのだ。 一昨年夏、「野村克也が倒れた」という情報が流れてから、この2年間は私の日課である「長嶋茂雄リハビリ視察」をかねて、ミスターの自宅からも程近い野村邸に度々足を運んでいる。 「野村さんは、解離性大動脈瘤で入院もしていますからね。持病の腰痛も芳しくないようです。しかし、相変わらず“働かないと体が弱る”とサッチーが尻を叩いている。もう少し休ませてあげればいいのに…」 野村氏の側近は私にそう語っていた。 また、野村邸のインターホン越しに「吉見です」と名乗り、野村氏の病状についてコメントを求めたこともあるが、沙知代夫人はあれだけ嫌っていた私を誰なのか分からないことが多かった。40年間という歳月は長い。激情家である彼女の“老い”を感じていた矢先に届いた訃報だった。 来年2月には、巨人対ホークスのOB戦が行われる。巨人は“太陽”の長嶋茂雄、ホークスは“月見草”の野村克也が総監督を務める。 野村氏は初めてホークスOB戦に参加する、いや、できる。そのことについては割愛するが、対戦監督が“太陽”と野村氏自身が皮肉る長嶋茂雄であることにも運命を感じてならない。 サッチーに対し、 「金もカードも持たされたことがない」 「殺されるよ」 そうボヤいていた野村氏よりも、先に沙知代夫人が逝ってしまった。合掌。
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スポーツ 2017年12月23日 16時00分
サッチー死去 仇敵の元スポーツ紙記者が緊急寄稿「野村夫婦との因縁40年」(1)
プロ野球界で南海、ヤクルト、阪神、楽天の監督を務めた野村克也氏(82)の妻、“サッチー”こと野村沙知代さんが12月8日に都内の病院で死去。85歳だった。 同日午後、東京・世田谷区の自宅で倒れ病院に緊急搬送されたが、意識を取り戻すことなく帰らぬ人となった。死因は虚血性心不全だった。野村氏は「いい奥さんでした」と気丈に答え、夫婦の絆を強調した。 この野村夫婦を南海ホークス時代から追い続けてきたのが、元スポーツニッポン記者の吉見健明氏だ。1977年に「南海・野村監督解任」をスクープして以来、野村夫婦との因縁は浅からぬものがある。とりわけ、沙知代夫人とは不倶載天の敵同士の間柄だった。同夫人の仇敵ともいえる吉見氏が本誌に寄稿した。 「あんた、また野村(克也)の足を引っ張りに来たの!?」 沙知代夫人が私を“罵倒”した、これが最後の言葉だった。 2001年12月6日付のスポーツニッポンは1面で〈野村解任今日 沙知代夫人逮捕〉と報じた。 5日の脱税による沙知代夫人の逮捕を受け、6日に阪神・野村監督辞任…その約1カ月半前の10月19日夕刻、私は、東京・銀座で開かれた沙知代夫人のサイン会会場で彼女を直撃した。すでに「野村解任」と、「サッチー逮捕」情報を入手していたからだ。 「歴史は繰り返されますね?」 私は沙知代夫人にこう切り出した。ここでの「歴史」というのは後述するが、同夫人は冒頭のように「あんた、また野村の足を引っ張りに来たの!?」と激昂したのだ。そして、「私は事件(脱税)なんか起こしてないわよ」と強がって見せたが、逮捕への危機感はどうにも隠せなかった。 サッチー直撃から6日後の10月25日早朝、今度は、野村監督が当時宿舎にしていた大阪・西梅田の高級ホテルを張り込み、単独で質問をぶつけた。 「(阪神)本社は解任を決めたようですね」 「うるさいわ!」 これまで何度も直接取材を試みたが、野村氏からは「この疫病神!」と嫌みを言われるのが常だった。しかし、この時ばかりは蚊の鳴くような声だったことを覚えている。 では、「歴史は繰り返す」と、なぜ野村氏は私を「疫病神」と避けたのか。 それは、私が野村氏の「南海監督解任」('77年)をスクープしたからに他ならない。背景には、沙知代夫人が絡んでいた。野村監督解任をモノにできた発端は、'75年オフに南海から阪神へトレードされた江本孟紀のこの一言だった。 「このままだと南海は崩壊する」
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スポーツ 2017年12月22日 22時06分
NPBも申告敬遠導入へ 薄れゆく野球の魅力
プロ野球で来季より、守備時の「申告敬遠」ルール(守備側の監督が敬遠の意思を審判に示すと、投球無しで四球となる)を導入する見込みだという。 試合進行時間短縮のために定められたこのルール、既にメジャーリーグでは今年から行われており、今季までマーリンズでプレーしたイチローは「面白くない。旧ルールに戻すべき」と、批判的な声を挙げるなど、様々な反応がみられた。 来年一月のプロ・アマ規則委員会で正式に決定する。■四球の間には様々なドラマが 投手が投げ、捕手が捕る。そのほんの僅かの間には様々なシチュエーションが生まれるのが、野球というスポーツだ。 打者により打ち返されることは勿論、空振りや、暴投、捕逸など、何れも野球の醍醐味を味わうことが出来る場面であり、敬遠四球の場面でもそれは同じことがいえる。ボール球を打ち返し歓喜に包まれたシーンや、歩かされることに対し抗議の意味で空振りしたバッター、ベンチの指示に従い四球を投げ終える間もなく、納得のいかぬ表情を見せるマウンド上のエース…。それらは全て、野球における極上の瞬間だった。プロの技術とは裏腹に、人間味溢れる表情が滲み出る瞬間がこれまでの敬遠四球だった。今回の新ルールにより、試合時間の短縮と引き換えに、野球の魅力が込められたワンシーンが丸ごと削ぎ落とされてしまうような痛々しい感覚を覚える。そして、この小さくない違和感は、昨今の野球という競技の中で既に感じているものだということに気づいた。■近年加わった様々な制度も 昨年より導入され、多くの混乱を招いたコリジョン(衝突)ルール。その基準の曖昧さからくる解釈の違いにより、結局、シーズン中の7月に基準の見直しが行われ、新ルールが適用となった。無論、ホームベース上での危険な衝突は選手生命の観点からも絶対に起きてはならない。だが、野球の華でもあるバックホーム時のクロスプレイという、こちらも迫力ある場面に対しての捉え方を選手、関係者、ファンそれぞれが大きく変えざるを得なくなった。 また、国際試合やアマチュア野球で取り入れられているタイブレーク方式も不自然さを否めない。延長に入り規定の回の初めからランナーが塁上に置かれるこのルール、既にWBCでも行われているものの、それまでの緊張感が一気に崩れていくようなやりきれなさを感じてしまう。決着を早めるためのルールからは決して名勝負は生まれない。 そして、直接のプレーではないものの、改正を求める多くの声が絶えず止まないのが、プロ野球のクライマックスシリーズ。ペナントレースを終えた時点でも全球団の半数にあたる6チームに「日本一」のチャンスが残されるこの制度も、セパ両リーグでの開始から十年を超えた。ただ、年数を重ねるごとに批判は一層膨らんでいるのは間違いない。 ルールとして定められている以上、それに従うべきであることは選手、ファンも同様であり、そう簡単に変えられないものでもある。それでも、これまで述べた制度が、今後の日本の野球というスポーツの発展を後押しするものとはどうしても思えない。野球の本質がどうであるか、そして、競技としてどうあるべきかを多くの人々がもう一度見直すべきではないだろうか。野球とは日常の中に存在し、誰もが没頭できる、面白いスポーツなのだから。(佐藤文孝)
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スポーツ 2017年12月22日 22時01分
補強は終わっていない!金満巨人に浮上してきた投打のベテラン帰還説
プロ野球の世界に「友情」は成立しないと思われてきた。「やっぱり、ガセだったか…」 12月半ば、福岡ソフトバンクホークスが巨人を解雇された村田修一の獲得を検討しているとの情報が流れた。結論から先に言うと、ガセだった。この情報を最初から信用しなかったマスコミ、関係者は圧倒的に多かったか、「可能性はゼロではない」と思った側にその理由を尋ねると、興味深い人間関係も見えてきた。「ソフトバンク側に、巨人の関係者が『村田をよろしく』と声を掛けたようです」(球界関係者) これも、村田の人徳だろう。2017年シーズン、村田は出場試合数を減らした。代打などの途中出場があったので、数字上では前年143試合のフル出場から「118」になっただけだが、打席数では150以上も減っている。出場試合数が激減した理由は前年オフの大型補強により定位置を奪われたからである。「まだやれる」との声も多く聞かれたが、世代交代を急ぐチーム事情から戦力外を通達された。解雇から2か月以上が経とうとしているが、いまだ新天地は見つかっていない。「村田の解雇通達に巨人ナインは驚いていたというか、憤っていました。村田自身に現役を続けたいとする気持ちがあることを確認するなり、チームOBに事情を話し、そのOBが各球団に働きかけたようです。ソフトバンク入りの情報はその一環でしょう」(前出・同) 巨人とソフトバンクは“盟友関係”にある。原辰徳監督の時代、ソフトバンクの王貞治会長に巨人側はいろいろな相談を持ち掛けていたという。両球団の間で一部コーチの行き来があったのはそのためで、いつもそのホットラインは継続されているそうだ。「村田に代わって正三塁手となったマギーは変化球の多いセ・リーグ投手に戸惑っていた時期もあり、アドバイスを送っていたのが村田でした。村田は外様選手ですが、選手会長の大任も任されたほど。人望も厚い」(スポーツ紙記者) 実績のあるベテラン選手は引き際が難しい。村田の去就同様、こんな情報も聞かれた。上原浩治(42)の「日本球界復帰」の話だ。 上原は米シカゴ・カブスをフリーエージェントになって以来、メジャー一本に去就を絞って調整を続けている。「マイナー契約、日本帰還の話しかなかったら、辞める」と現役引退も視野に入れた発言もしているが、日本の複数球団は獲得に向けた調査を開始していた。そのなかには、古巣巨人も含まれているという。「日本帰還はないとする発言がキーポイントだったんです。上原に近い関係者に詳しい状況を確認したところ、『メジャーからのオファーがないからといって、日本で通用するほど、日本のプロ野球は甘くない』との意味だったんです。メジャーで上原の新天地が決まらないのは年齢的なものがあって」(前出・球界関係者) 高橋由伸監督(42)は“同級生”であり、投打の中心選手としてともにチームを牽引してきた。村田修一の解雇を決めたのは鹿取義隆GMであり、高橋監督は立場上、ドライに解雇した側となるが、上原帰還の可能性が残っているのならば、自ら交渉に乗り出すだろう。まして、巨人はクローザー澤村の復帰にもメドが立っていない。来季も好不調の激しいカミネロに託すよりも、上原のほうが安定感もある。「一般的に、メジャーでは控え選手やベテランの去就が決まるのは1月半ば。その時期まで上原がフリーならば、巨人が上原獲得に本腰を入れてくると思われます」(前出・同) 巨人サイドから漏れ伝わってくる話だと、補強はまだ終わっていないとのことだ。投打ともに「あと一枚」の補強を考えているとのことで、バッターに関してはホームランの期待できる右の長距離タイプを探しているという。右の大砲…。めぼしい外国人選手が見つからないのなら、右の大砲・村田の帰還を検討してもいいのでは? 巨人フロントも水面下で村田のために動いている選手やOBのことは知っているはずだ。チームの結束という意味でも村田に頭を下げるのもアリだと思うが…。
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スポーツ 2017年12月22日 16時00分
ハリルジャパン 波乱含みの「ロシアW杯」は「平昌五輪」の“とばっちり”
ロシアは「禁止が解けなければ平昌五輪はボイコットする」とも息巻いていたが、平昌五輪と同じ年に控える世界的なスポーツの祭典・サッカーW杯でもひと悶着起こりそうだ。 国際オリンピック委員会(IOC)は、ロシア選手の平昌冬季五輪の出場を禁止したが、その“とばっちり”がサッカー・ワールドカップに向けられそうだ。日本代表監督のハリルホジッチ監督(65)も、この流れを聞かされていたようである。 「国家ぐるみでドーピングしていたというのが、IOCの出した結論です。ロシア側は否定していますが、'14年のソチ冬季五輪でロシア選手が獲得したメダル11個がすでに剥奪されており、当時、ロシアのスポーツ相だったムトコ副首相の五輪からの永久追放も決まりました。ただ、これで一件落着とはなりませんよ」(体協詰め記者) 「来年のW杯の開催国はロシア。永久追放されたムトコ副首相は同大会組織委員会の会長ですからね」(同) 国際サッカー連盟(FIFA)も敏感に対応し、「IOCの決定が大会準備に及ぼす影響はない」との声明を出したが、心配なのは会場準備ではない。ロシアがこのまま黙って、W杯のホスト役を務めるとは思えないのだ。アンチドーピング機関(iNADO)のジョゼフ・デ・ペンシエ会長は、「ロシア抜きでW杯ロシア大会を」と提案しており、これにはロシア組織委員会も怒りを隠さないという。 こうした「平昌の出場禁止→W杯への影響」なる流れは、欧州各国に知人の多いハリル監督も把握済みだったらしく、先のW杯組み合わせ抽選会でロシアと深い関係のある国とぶつからずに済んだことに、まずは安堵していたそうだ。 「本田圭佑はロシアのクラブに所属していたので、彼らの気質を知っています。W杯開催権を放棄するとは思えませんが、平昌五輪の出場を巡っての駆け引きに使ってくるかも」(関係者) 本田は12月7日から始まったクラブW杯に出場する。一度は代表から外されたが、ロシア通だけに、再びハリル監督から呼び戻されるかもしれない。 また、IOCは平昌五輪に潔白のロシア選手に限り、個人資格で出場できる可能性を残した。 個人資格で出場する選手はロシア国旗の使用を認められず、五輪旗の下で参加することになる。五輪、W杯ともにまだまだ波乱含みだ。
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スポーツ 2017年12月22日 15時00分
貴乃花親方ついに「孤立無援」で部屋消滅危機
まるでガキの使いだった。鏡山危機管理部長(元関脇多賀竜)と言えば、生活指導部長など5つの部署を束ねる、相撲協会の中枢にいる人物だ。その幹部が、12月5日を皮切りに、9日間に実に5回、文書を持って貴乃花部屋を訪ねたが、まるで門前払い。唯一、8日に玄関のドアを開けて中に招き入れられたものの、それも形だけで、たった1分で退出している。 関係者の処分が下る20日の理事会を前に、事態は膠着したまま。どうして鏡山部長はつれなく追い返されるのが分かっていながら、こうも“貴乃花部屋詣で”を繰り返したのか。協会関係者はこの鏡山部長の行動を次のように解説する。 「面目丸潰れは覚悟の上で行っているんです。こんなにもオレたちは問題解決に全力を尽くしているのに、どうして分かってくれないのか。もし貴ノ岩(27)の事情聴取ができないまま処分が決まり、不利益を被っても、それは相撲協会のせいじゃなく、かたくなな態度を取り続けたあなたたちのせいだからな、という“実績作り”のためです。貴乃花親方(45)の拒否姿勢を逆手にとった奇策と言っていいでしょう」 一見、ズルいようにも見える。しかし、相撲協会も他に手の打ちようがないところまで追い詰められていたとも言えるだろう。 それにしても、なぜ貴乃花親方は、ここまで相撲協会との対決姿勢を崩そうとしなかったのか。 「貴乃花親方はあくまでも“弟子第一主義”、貴ノ岩を守ろうと必死なんです。だから、協会との対応が後手に回ってしまっているだけ。そんなに深い理由があってやっているワケじゃない」 こう話す関係者もいるが、彼の理解者は日を追って減る一方。ただ“八角理事長憎し”という自分の思いだけで、物事を動かしたいと駄々をこねているように見えなくもない。 「貴乃花親方は何を考えているのか、さっぱり分からない」 17日に打ち上げた冬巡業先でも、同行の親方たちはこう言って、一様にクビを傾げていた。これは巡業関係者だけではない。 貴乃花一門といえば、親方たちの結束力の強いことで定評があった。それは一門ができあがった経緯を見ればよく分かる。 この一門が誕生したのは7年前の平成22年1月のこと。当時、二所ノ関一門に属していた38歳の貴乃花親方は、理事選で年長者が順繰りで立候補することに強く反発。自ら立候補を表明して自分を含めた7人の血気盛んな親方たちとともに一門を離脱し、新しいグループを結成した。これが貴乃花グループ、後の貴乃花一門で、7人の親方たちは“7人の侍”とも呼ばれた。そして、この直後の理事選で、貴乃花親方は一門外の貴乃花シンパの票も集めて見事に当選し、世間の喝采を浴びた。 こうした経緯もあり、現在2人増えて9人に膨らんだ貴乃花一門のまとまりは、まさに一枚岩。他の一門のように、これまで裏切り者や脱落者はまったく出なかった。そんな心配は想像すらできなかったのだ。 ところが、あまりの貴乃花親方のかたくなな態度に、一門内でもさすがに動揺が走り始めている。 「貴乃花親方は、一門内にも、今回の行動について、ほとんど説明はしていないようです。所属する親方たちはただ腕組みして見守るだけで、『オレたちは、どうしたらいいんだ』とボヤいていますよ」(後援会関係者) 一方で、こんな言動に呼応するような、気になる動きも見えてきた。 「このままでは相撲協会そのものがダメになるので、当然、“貴乃花一門潰し”を画策する親方たちも出ている。とりわけ八角理事長体制を支える出羽一門の攻勢は強い。巡業部副部長で、貴乃花親方の片腕として働いていた玉ノ井親方(元大関栃東)はもともと出羽一門の出ということもあり、すでに切り崩されてしまったそうだ」(協会関係者) この他、一門外の有力シンパだった錣山親方(元関脇寺尾)、時津風親方(元幕内時津海)、湊親方(元幕内湊富士)らも、すでに貴乃花親方とは距離を置き始めている。また、鉄の結束を誇った一門内にも亀裂が走っている。 「ある後援者が一門の親方に、『このままいけば、あんたも貴乃花親方と同罪だとみなされ、協会を追い出されるかもしれない。どうするんだ』と聞いたら、青い顔をして、『いやいや、それは困る。まだ借金もいっぱい残っているし、ここで(貴乃花親方と)心中するワケにはいかない』と言ったそうです」(元力士) 来年の初場所後の2月には理事選が行われるが、こう離反者、脱落者が相次いでは、とても当選はおぼつかない。まさに四面楚歌、孤立無援状態だ。それでも貴乃花親方は相撲協会に徹底抗戦するつもりなのか。 「クビにできるならやってみろと、貴乃花親方は完全に腹をくくっています。そうじゃなきゃ、協会の使者に対して、あんなに冷ややかな態度はとれません。まわりに止められる人間は誰もいない。20日の理事会の処分内容が納得できないものだったら、弁護士をたてて徹底的に戦うつもりですよ」(一門関係者) この実りなき戦いの末に待っているのは、“自滅”か…。すでに一門内では、貴乃花部屋が消滅した時、残った弟子たちをどこの部屋が引き取るか、ひそかに話し合われているという。 貴乃花親方炎上の時が、刻一刻と近づいている。
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スポーツ 2017年12月21日 22時03分
松坂が元西武ルートを頼って再就職活動!「孤高の天才はいらない」の声
最後に頼ったのは「西武ルート」だった。福岡ソフトバンクホークスを退団した松坂大輔(37)が、阪神、中日に自ら売り込みをかけていたことが分かった。阪神は早々に断ったとされるが、中日は揺れている。やっぱり、かわいいのだろう。森繁和監督(63)は松坂が西武に在籍していたときの投手コーチであり、国際渉外担当のデニー友利氏は兄貴分だった。その友利氏は球団編成会議が行われた12月19日、「僕は喋れる立場ではない」と、獲得に含みを持たせるコメントを発した。 だが、「かわいい後輩のためにひと肌脱いで」とはいかないようである。「順番が狂ってしまいました。先に相談しなければいけない御仁が最後になってしまいました」(名古屋在住のメディア関係者) 友利氏を始めとする松坂に好意的なグループは、まず、松坂の右肩がどれだけ回復しているのかを確認した。関係者によれば、「松坂の自己申告」とのことだが、「来季、実戦復帰できる」という。その自己申告を確かめる段取りとして、来春キャンプでの入団テスト受験などが話し合われていたのだが、松坂サイドが中日と接触したことがマスコミ各社にバレてしまった。そのため、最初に相談しなければならなかった白井文吾オーナー(89=中日新聞社会長)が、記者団からの質問でことの経緯を知るという最悪の事態になってしまったのだ。「松坂は自宅のあるアメリカでキャッチボールを再開しており、ブルペン投球も可能だと言っていました。まあ、どの組織もそうだと思いますが、部下が自分の知らない話を進めていたら、幹部として面白くないですよね」(前出・同) 松坂の売り込みについて、こんな声も聞かれた。「現役を続けたいのなら、ソフトバンクを辞めるべきではなかった」――。コーチ契約となるが、復帰を前提としたものであり、これに松坂が強く抵抗したという。「3年間で1試合しか投げていないロートルに復帰の可能性を残してやって、なのに、コーチ契約という体裁にこだわって…」というのが、ソフトバンク側の言い分だ。「松坂の右肩から痛みが消えたとしても、従来のキレ、スピードは戻らないでしょう。変化球中心の投球スタイルに変えるとしても、真っ直ぐにある程度のキレがなければ通用しません。友利氏など松坂に好意的な人たちは『良い死に場所』を与えてやりたい、そんな心境だと思います」(プロ野球解説者) また、中日は世代交代を進めている。今秋のドラフト会議でも6人中5人が高校生だった。松坂獲得はこうしたチームの方針とも逆行する。否定的なコメントを発した白井オーナーのご機嫌を変えられるとすれば、新外国人選手の視察中である森監督だけだろう。「森監督は情に厚いというか、松坂に『助けてください』と言われたら放っておけないでしょう。でも、いちばん問われるのは松坂がプライドを捨てられるかどうかです。中日は先発投手が揃いつつあり、中継ぎや敗戦処理をやる覚悟があるかどうかが問われます」(前出・同) ソフトバンクでも先発にこだわりすぎた感があったという。松坂は速球の衰えを隠すため、16年オフにチェンジアップやカーブなどの変化球に磨きを掛けていた。しかし、それは「長いイニング」を投げるためであり、「チームに貢献するためならなんでもやる」という姿勢からではなかった。「どの球団でもそうですが、主力選手のほとんどが松坂を見て野球を始めた世代。彼らから松坂に話し掛けることはできません。ソフトバンクでの松坂を見る限り、自分から若手に話し掛けていくタイプではありませんでした。中日に限らず、どのチームに行っても若手の手本になるということはない」(同) ソフトバンクでの3年間を含め、苦しい状況に置かれた経験は、指導者になったときに生かされるだろう。松坂の年齢に達した他のベテランたちは年下の主力選手とどう接していくべきかを学び、同時にそのなかでどうすれば生き残れるのかを考えている。松坂が「孤高の元天才」のまま終わってしまわなければいいのだが…。
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スポーツ 2017年12月21日 12時19分
総合格闘技「RIZIN」 未来を担う本物の主役は?
今月29日、そして31日に開催される総合格闘技『RIZINグランプリ』。大晦日には地上波での生中継も予定されており、格闘技ファンのみならず今年も注目が集まる。3度目を迎えた年末・大晦日開催、今年もどんなドラマが生まれ、そして、それらは日本の格闘技の未来に向けてどう繋がっていくのだろうか。■新旧のビッグネームの参戦 今年も魅力的なカードが出揃ってきている。 若きスターとなった那須川天心のキックルールでのワンデイトーナメントや女子格闘技のエース・RENA、ミルコクロコップや高阪剛の新旧の大物の参戦が決まっている中、注目は、ここまでRIZINのマッチにおいて3戦全勝、全てKO勝ちを収めている矢地祐介と、今秋まで8年間に渡り米国・UFCに参戦していた五味隆典のカードが挙げられる。 27歳の矢地と39歳五味の戦いは、否が応にも「世代交代マッチ」としての意味が込められているだろう。若く勢いに乗る矢地は「時代が変わったことを伝える。世間にも五味自身にも」と、そのふてぶてしさは、まさに、若き頃の五味の姿が重なる。軽量級のカリスマとして君臨し続けた「火の玉ボーイ」五味、2006年以来となる大晦日での戦いで、これまで築き上げてきた牙城を守ることが出来るか。■総合格闘技の未来を明るいものに 2007年まで行われ、人気を博した『PRIDE』は元々、プロレスからの流れを汲んで生まれたイベントだった。それ故、多くのプロレスファンから支持を得られ、支えられていた部分も爆発的人気を呼んだ要因の一つだろう。それに対し、RIZINは数名のプロレスラーの参戦はあったものの、2015年の開始当初より、純粋な総合格闘技イベントとして行われてきている。世間からの見方は様々だが、RENAや那須川天心といった新しい世代を担う格闘家が大会のシンボルとして話題の中心となっている。 また、女子格闘技への関心が寄せられるようになったことも、RIZINの功績の一つとして捉えられる。10月のイベントではRENAがメインイベンターを務め、その模様はプライムタイムでの地上波生中継により映し出された。大会毎に女子選手のカードが組まれることは、もはや当たり前になり、人気、内容とも男子の試合を凌駕する試合も少なくない。そして、男女問わず国内で活動している格闘技団体所属の選手にとって、出場を目指す場所として認知されてきていることも、今後の競技発展に大きく貢献していることは間違いない。 日本格闘技を牽引しているといっても過言ではないRIZINが今後、どうなっていくかはまだ定かではない。かつての様に大晦日でのイベント開催が続いているとはいえ、今なお土台を構築している段階ともいえる。ただ、確実に総合格闘技の熱は高まってきており、日本には、再び大きなうねりを巻き起こすだけの土壌は備わっている。その熱をあらゆる意味で「健全に」、少しずつでもより大きなものにしていくことが、今後の人気の定着に繋がる筈だ。先日、主催者でもある榊原実行委員長が会見で語った、元・横綱の名前は現在にも、そして、この先もRIZINのリング上には必要ないのではないだろうか。(佐藤文孝)
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