10月24日、韓国の李洛淵首相が、ギリシャでJOC竹田恆和会長と面談。来年2月に開催する平昌冬季五輪に向けた聖火採火式で、「キム・ヨナと浅田真央のフィギュア共演」が提案されたのだ。合わせて、五輪期間中には選挙戦を終えたばかりの安倍晋三首相夫妻の訪韓も要請。竹田会長は明確な回答を避けたが、この“浅田とキム・ヨナの共演”は意外にも中国で大きく取り上げられていた。
「中国メディアはかなり早い段階で、この情報を伝えていました。どうも、事前にこういった提案がされることを掴んでいたようですね」(特派記者)
2人がフィギュアスケートの競技開始前、あるいは開閉幕のセレモニーなどで共演するとなれば、世界中が取り上げるだろう。
「平昌五輪は資金不足や競技施設の建設遅滞も指摘されており、日本にも協力してもらいたいはず。それでも露骨に頼めないから、浅田との共演なんてことを言い出したのでは。韓国民はキム・ヨナが政治利用されたことにも怒っています」(同)
問題はそれだけではない。第一報が韓国、日本ではなく中国発信ということだ。
「日韓関係は良好とは言えませんが、平昌大会がコケると、'20年の東京五輪にも影響が出かねません。日本は協力せざるを得ませんし、しかも平昌、東京の後の'22年冬季五輪の会場は中国・北京。中国とすれば、冬季の前大会となる平昌五輪を牽制し、東京五輪以上のことをやりたいと思っている」(体協詰め記者)
日韓のフィギュアファンは、共演に批判的だ。しかし、日本は「冬季大会の顔」だった浅田を使って、自国選手団を盛り上げたいとも思っているのも確かなのだが…。氷上の上での国境はない、2人の友情にひびが入らなければいいが。