発端は上記の通り、そうめん論争に割って入ったのが原因だ。そうめんといえば、工程が少なくシンプルにすればするほど短時間で調理できるというイメージだ。重労働という側は、ゆでるだけでなく、麺に添える野菜の準備は盛り付け方、後片付けが大変だからという主張。お手軽料理という側は、ゆでて麺のつけダレを用意するだけという主張だ。
どっちも一理あるようだが、重労働は「自分がやってもらう立場なのに『お手軽』や『手抜き料理』と言われるところが腹立つ」ということのようだ。確かに出された料理を食べるだけの人から「手抜き」と言われたら、「違う」と言いたくなるだろう。
ミツカンは冷やし中華に自社の商品をかけた写真を添えて「冷やし中華なんてこれだけでも充分おいしいです」と間に入る形で投稿。同投稿が、重労働と主張するサイドの怒りに火をつけた。
ネット上では「あのタイミングじゃなければ良かったと思う」「あれは普通にセンスがなかった」「イチャモンに屈するほうが大問題」「女性蔑視」といった批判が上がった。一方で、「どこに炎上要素あるのか本気でわからん」「重労働からの解放を示してくれてるのに」「なんで謝罪しているのかがわからない」と擁護する声も上がっている。
炎上対策の悪手として「謝罪」というものがある。謝った瞬間、「謝らせた自分たちが正義だ」と思い、より炎上や叩きが苛烈になってしまう。今回の炎上はどちらかといえばクレーマーのようなものなので、スルーでもよかっただろう。むしろ、毅然(きぜん)とした態度の方がよりファンを獲得できたかもしれない。