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見た目はクルマ、走りはバイク 新しい都市型モビリティが来年発売へ

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リーンモビリティの公式ホームページより

東京の都心では、若者が電動キックボード「LUUP(ループ)」を利用している姿が珍しくなくなった。都市型の小型モビリティへの需要はますます高まっている。愛知県のスタートアップが新しく開発した「Lean3(リーン3)」が9日放送のテレビ東京系「ワールドビジネスサテライト」で紹介された。

Lean3は全長およそ2.5メートルの3輪電動車で、日本の車両区分では原付ミニカーに該当。1人乗りで、最高速度は時速60キロに設定されている。車幅は一般の自動車の約半分で、駐車場に2台並べて置くことができるコンパクトさだ。充電時間はAC200Vで約5時間、フル充電での航続距離は100キロメートル(開発中の暫定値)に及ぶ。3輪車なので原付バイクよりも安定感があり、屋根も付いているので、雨や風の日でも比較的快適に走行できる。

番組で試乗した女性レポーターは「曲がるときでもスクーターのように小回りが利く。ペーパードライバーの私でも安心して乗ることができた。車の中が一般的な車と同じような作りになっているので違和感がない」と感想を語った。

Lean3はトヨタの超小型モビリティ「i-ROAD」の開発者、谷中壮弘氏が独立して設立した会社、リーンモビリティで開発された。同社は台湾企業などから46億円の資金を調達しており、台湾では法人向けに予約を開始しており、価格は約160万円になるという。日本での販売価格は未定だが、来年中ごろの販売を予定している。車検や車庫証明は不要で、税金は原付並みとなる。

Lean3が参入する都市型モビリティ市場の分野は世界的に成長傾向にある。都市部の渋滞対策や駐車スペースの問題などで、従来の自動車やバイクを所有できない都市生活者のニーズに応えることができるからだ。日本では自動車の平均乗車人数が1.3人程度であることから、1〜2人乗りに特化した超小型モビリティはまさに都会向けだといえる。

さらにエネルギー効率や移動効率の面で優れているのも特徴だ。原付ミニカー規格であれば、自動車に比べて維持費(税金、保険料、燃料費など)が安く、費用対効果が高い移動手段といえる。

若者のクルマ離れやシェアリングエコノミーへの移行、地方での交通空白地域の拡大、高齢者の移動手段の確保といった多くの社会的課題を、Lean3のような新型モビリティが解決する日がやってくるだろう。

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