スポーツ
-
スポーツ 2018年01月04日 22時10分
2018年の本田圭佑 ロシアのピッチを見据えて
12月21日のコパ・メキシコ決勝が2017年最後の試合となったパチューカの本田圭佑。対モンテレイ戦に敗れ初タイトル獲得はならず、「これが実力。悔しくて眠れない」のコメントが伝えられた。UAEで行われたクラブワールドカップ(CWC)直後には、今冬での欧州移籍が取り沙汰されるも、本人は否定、残留の意思を表明している。1月7日にはメキシコリーグ後期開幕戦を迎える。■失われることのない存在感 本田にとって、ともすれば苦難の多かった2017年。前所属のACミランではシーズンを通して出場機会を与えられず、代表でもレギュラーの座から離れ、日本6度目となるW杯出場決定の試合でもピッチに立つことはなかった。 その中でも、やはり我々日本人にとって、その姿が大いに記憶に刻まれた一年でもあった。セリエA最終盤でみせた鮮やかな直接フリーキックでのゴール、そして「未知の世界」ともいえるメキシコリーグへの移籍。さらにはCWCでの躍動。 CWCでは2試合にフル出場し、北中米カリブ海代表としては初の3位獲得に貢献した。準決勝のグレミオ戦では前半に二度、相手ペナルティエリア内に進入し、ゴールに迫るシーンもあり、南米王者に微塵も怯む様子はなかった。 高校卒業後、三年余りをJリーグで戦い、以降はオランダ、ロシアへと渡る。そして幼いころよりヨーロッパでの活躍を、いや「成功」することを望んでいた本田がイタリアの名門を経て、メキシコのクラブに所属し、南米王者を相手に世界一を競う姿は、われわれ日本人にとってこの上なく誇らしく感じられた。■日本人としての誇りを胸に「僕は日本人の血を信じている」 かつて本田はそんな言葉を発している。それは、W杯のような大舞台ではチームや個人の能力以外の部分が極めて重要になる、という意味であり、日本人の力を誰よりも信じている、とも。過去、W杯に挑む選手として初めて「日本のW杯優勝」を公言し、代表チーム、そして日本国民を奮い立たせてきた。 半面、東アジア選手権での韓国戦での惨敗の際にみられた様に、代表の不甲斐なさを感じると自らの出場がなくともハッキリと苦言を呈す。すべては日本代表の、そして日本人プレイヤーの世界の舞台での活躍を信じているからに他ならない。 集大成とも位置付けているロシアワールドカップへの出場は、これまでの本田の経験をもってしても、現状において五分五分と言っていいだろう。ただ、日本人の誇りをワールドカップの戦いの中で誰よりも強く感じさせてくれるという意味でも、本田は間違いなく代表になくてはならないプレイヤーだ。 本田の2018年が始まる。開幕目前のメキシコリーグ後期でのタイトル獲得、さらには代表復帰へ向け、虎視眈々と爪を砥ぎ、牙を磨く。獲物を仕留める姿はもうすぐみられる筈だ。夏、ロシアのピッチに本田の姿があるとすれば、誰よりも頼もしい存在になるのではないだろうか。そしてもう一度、われわれ日本人に大きな夢を描かせてくれるのは本田圭佑以外にいない。(佐藤文孝)
-
スポーツ 2018年01月04日 13時42分
【12.29RIZIN】“ディーバ”あびる優不在で、キザエモン意地を見せるもKO負け
『RIZIN FIGHTING WORLD GRAND-PRIX 2017 バンタム級トーナメント&女子スーパーアトム級トーナメント 2nd ROUND/Final ROUND』▼12月29日 さいたまスーパーアリーナ観衆 15,539人▼RIZIN MMA特別ルール 5分3R 63kg●才賀紀左衛門(2R 2分39秒 TKO)朝倉海○ RIZINは大会8日前の12月21日、朝倉海との対戦が決まっていた伊藤盛一郎が、同14日の練習中にスパーリング相手の蹴りが顔面に当たってしまい、鼻骨骨折及び右眼窩底骨折で全治4〜6週間の診断を受けたため欠場すると発表。「朝倉選手の試合を流すわけにはいかない」(榊原信行RIZIN実行委員長)ことから、急遽、同19日に才賀紀左衛門に出場を打診し、才賀は「急な試合やけど僕はファイターやし、闘うことが仕事。たくさんリングに上がった方がいいと思った」とこれを受諾した。インフルエンザにかかるなどコンディション面で不安があった才賀だが、キックトーナメントに出場する藤田大和の練習相手を務めながら「いつでも試合ができる準備をしていた」そうで、3度目の年末出場を決めた。 才賀といえば、妻でタレントのあびる優がリングサイドで観戦し、セコンド張りに泣き叫びながら声援を送り、試合後にはリングに上がり才賀を介錯する姿がRIZINの風物詩となっていたが、10月に才賀の不倫疑惑が報じられ夫婦仲が心配されていた。大会2日前に行われた会見で才賀は「優ちゃんはもともと格闘技が嫌いなんで。急に決まって『ゆっくりすると言ったじゃん』と言われました。今回は来ないと思います。実家で娘とゆっくりしてくると思います」と苦笑いを浮かべながら、今回はあびるが来場しない可能性が高いことを明らかにした。 試合は、1Rの序盤からアウトサイダーの朝倉が若さと勢いで才賀を圧倒するが、才賀の地に足がついたファイトスタイルを崩すことは出来ず、才賀も打ち合いで盛り返して行く。しかし、2Rになると朝倉の勢いだけではなく、才賀の前蹴りを冷静に対応するなどペースを渡さず、最後は右フックで崩れた才賀をラッシュで仕留めた。 試合後、朝倉は「MMAルールで那須川天心選手とやりたい」と神童の名前を出して、RIZINの継続参戦をアピール。 敗れた才賀は2017年を全敗で終えてしまった。さらに、試合のダメージがあったのか、RIZINでは異例の会見場に現れず、ノーコメントで会場を後にした。結果は敗れてしまったが、準備期間を考えればさすがの試合内容だっただけに、2018年は復活を遂げて欲しい選手だ。そして、アメリカのプロレス団体WWEのディーバのような存在感を発揮していたあびるが、再びリングサイドに戻って来ることを期待したい。取材・文 / どら増田
-
スポーツ 2018年01月04日 13時15分
【RIZIN】“大本命”RENAが浅倉カンナに敗れる大波乱も「私は大丈夫!」
『RIZIN FIGHTING WORLD GRAND-PRIX 2017 バンタム級トーナメント&女子スーパーアトム級トーナメント 2nd ROUND/Final ROUND』▼12月31日 さいたまスーパーアリーナ観衆 18.316人▼女子スーパーアトム級トーナメント決勝 RIZIN 女子MMAトーナメントルール 5分3R 49kg●RENA(1R 4分34秒 チョークスリーパー)浅倉カンナ○※浅倉が優勝 「みなさんどうしたんですか?」 インタビュールームに現れたとき、報道陣の微妙な空気を感じたRENAは笑顔で逆に問いかけてきた。 現在のジョシカクブームをRENAが築き上げたのは、言うまでもない。昨年末もRIZINを中継しているフジテレビ以外の番組に出演したり、ラジオなど露出も増やして、「次は年末に試合があります」と練習の合間を縫っては全力プロモーションに励んでいた。 しかし、RENAには「ここまで持って来たのは私」という自負がある。だからこそ、後ろを向いて落ち込んでる場合じゃない。 「負けたのは本当に久しぶりなので、みんなが腫れ物に触るように気を使ってくれて。でも、出し切ったので、2年で準優勝まで来て、もちろん優勝を望んでいたけど実際は甘くない。負けても報道されるくらいの女じゃないと」 榊原信行RIZIN実行委員長は「RENAは負けて人気が上がったんじゃないですか」と話していたが、試合後の笑いも交えた会見は、誰もがファンになってしまうようなRENAの人間性が現れていたように思う。 RENAを倒したニューヒロイン浅倉カンナのチョークスリーパーで「人生で初めて落ちた」と振り返っていたが、RENAは浅倉に「私は必ずやり返すから」とリベンジを告げてからリングを降りている。「さすが姐さんです」と言い返した浅倉とのストーリーが、2018年ジョシカクの軸になっていくのは間違いない。 「決勝もイケるかなと思ったら、そこからおかしくなった。それがMMAの難しさ。悔しいけど、まだ2年なので、私のストーリーが面白くなるのはこれからです」 RENA敗戦は生中継で観戦していた視聴者の反応も凄く、試合後にSNSがこのニュース一色になってしまうほどの衝撃だった。それは会場でも同じ。表彰式には「私はクサってないよ」という気持ちで立ったという。 負けず嫌いのツヨカワ女王はまだまだ進化していく。取材・文・カメラマン / どら増田
-
-
スポーツ 2018年01月04日 12時50分
【RIZIN】大逆転勝ちの“野沢直子の娘”真珠・野沢オークライヤーが秘める可能性
『RIZIN FIGHTING WORLD GRAND-PRIX 2017 バンタム級トーナメント&女子スーパーアトム級トーナメント 2nd ROUND/Final ROUND』▼12月31日 さいたまスーパーアリーナ観衆 18.316人▼RIZIN 女子MMAルール(肘あり)5分3R 57kg○真珠・野沢オークライヤー(1R 4分47秒 腕ひしぎ十字固め)チェルシー・ラグラース● この試合からフジテレビ系列で生中継が行われるとあって、試合前にはテレビ解説を務めた高田延彦RIZIN統括本部長が、場内の観客に対しても試合の見どころを解説。真珠・野沢オークライヤーは昨年10月の福岡大会にオファーを出したが、「もっと打撃を磨きたい」との理由から辞退していた事実が明らかになった。 そこで映し出された真珠は笑顔で手を振る余裕を見せて、娘の入場を待つタレントで母の野沢直子は不安げな表情を浮かべていた。 チェルシー・ラグラースとはアマチュア時代に対戦。真珠が反則負けで敗れている。舞台を日本のプロのリングに移しての再戦だったが、1R終盤にチェルシーがグラウンドに引き込み、三角絞めで捕獲。これを真珠が持ち上げてマットに叩きつけたり、顔面を踏み潰して脱出すると、パウンド連打からの強引に腕ひしぎで伸ばし1R4分47秒で勝利を奪った。 試合中にエキサイトしてしまったため、「すみません。日本語を忘れちゃった」と会場のファンに英語で話し出し、「みなさん本当にありがとうございます。格闘家として日々練習に励み、このようにリング上に上がれる幸せを噛み締めています」と、感謝の気持ちを伝えると野沢直子がリングイン。 「ちょっと汚い勝ち方でごめんなさい。今度は三角入らないように頑張ります」と苦笑い。野沢は「超かっこよかったです。すいません親バカで」と泣きながら笑いを誘った。 インタビュールームでは「日本で年を越したことがないんですけど、何をすればいいんですか?」と報道陣に逆質問。「年越し蕎麦を食べる文化がありますよ」と伝えられると、「お蕎麦を食べます」と屈託のない笑顔で答えた。ただ、フィニッシュの腕ひしぎ逆十字の形には不満が残ったようで、「次は綺麗な形で決めたい」と前を向いた。 2018年は「もっと日本で試合をしたい」と抱負を述べていたが、一夜明け会見で試合前に右ヒジのじん帯を断裂していたことを明らかにし、アメリカに帰国後手術を行うため、復帰は1年後になる可能性が高いと発表された。 しかし、真珠の明るくて少し破天荒な性格は、RENA同様テレビ向き。今年、試合には出られなくても、欠場している間に露出を増やしていけば、かなり人気が出るのではないだろうか。真珠の復帰後には真珠の階級でトーナメントを行うプランもあり、露出を増やしていくことで、ジョシカクやRIZINを広めてもらいたい。取材・文 / どら増田写真提供 / ©︎RIZIN FF
-
スポーツ 2018年01月04日 12時25分
【12.29RIZIN】「黙って聞け」朝青龍、観客に声を荒げる!あるか?日馬富士の合流
『RIZIN FIGHTING WORLD GRAND-PRIX 2017 バンタム級トーナメント&女子スーパーアトム級トーナメント 2nd ROUND/Final ROUND』▼12月29日 さいたまスーパーアリーナ観衆 15,539人▼RIZIN MMAルール 1R10分 / 2R5分 66kg○高谷裕之(判定3-0)バータル・アズジャブハラン● 元・横綱の朝青龍(ドルゴルスレン・ダグワドルジ氏)が、チーム朝青龍から送り込んだアズジャブハランが消極的な闘いで敗れた後、主催者に呼び込まれる形でRIZINのリングに初めて上がって挨拶をした。 アズジャブハランの入場時にタキシード姿で観戦する朝青龍の姿が場内のビジョンに映し出されると、会場からはどよめきが起こったが、試合が終わるまでワイプで朝青龍の表情がずっと映し出されていた。朝青龍はアズジャブハランの不甲斐ない闘いぶりに、怒りを押し殺すかのように無表情を貫いていたが、リングに上がると笑顔に。 しかし、客席から「早く帰れ!」「お前が試合をしろ!」などの野次が飛ぶと、開口一番「すぐ帰るから黙って聞け!」と声を荒げた。そのまま話を続けた朝青龍は仕切り直しとばかりに、「こんばんは。しばらくです」と穏やかな口調で挨拶をすると、 「今年のRIZINにモンゴルのいい選手が有名になるように出したけど、全然攻めずに負けた。今後も、チーム朝青龍と一緒に、RIZINにモンゴル選手、若手の選手を送りたいと思います。よろしくお願いします」と語り、今後、チーム朝青龍からRIZINに選手を送り込むことを宣言。今回のリベンジを誓った。 「大晦日また、僕がやります。31日、朝青龍を押し出せば1000万円。TVではお金かけないように、自分が一生懸命頑張りますんで、モンゴルの選手を温かく拍手で送ってください。まだまだ修行が足りないですけど、練習させて送り込みます。もう帰るから、よろしく!」 最後に、RIZINの“裏番組”の宣伝をする暴挙に会場は騒ついていたが、朝青龍らしい空気の読めなさに対して笑いと拍手も起こっていた。朝青龍は控室でアズジャブハランに「攻めが足りない」とダメ出しをすると、その足で生放送で出演するフジテレビに直行した。 この日は朝青龍の質疑応答がなかったため、質問ができなかったのは残念だが、RIZINは朝青龍の弟分である元・横綱、日馬富士にもラブコールを送っており、1年後に日馬富士がチーム朝青龍に合流するようなことがあれば、かなり話題になるのは間違いない。朝青龍とRIZINのタッグが2018年どんな化学反応を見せるのか注目していきたい。取材・文 / どら増田カメラマン / 萩原孝弘
-
-
スポーツ 2018年01月04日 02時18分
高橋監督が元旦インタビューで明かした「優勝の重圧」
巨人・高橋由伸監督(42)が吠えた。巨人指揮官のインタビューが元旦の読売新聞に掲載されるのは“恒例行事”だが、今年の高橋監督は「ホンネ」を打ち明けていた。これからは躍動感を表に出していくというのだ。しかし、それがV奪回の切り札となるかどうかは別問題なのだが…。「読売新聞の企画だからだと思いますが、元旦のインタビューではホンネというか、普段ならはぐらかして答えない質問に対しても、きちんと対応しています。興味深い回答もいくつかありました」(プロ野球解説者) 高橋監督は“変貌”しつつある。そんな一面が見られたのは昨年の秋季キャンプでのことだった。打撃投手役を買って出るなど、選手たちといっしょに汗を流していた。過去2年間は選手たちとは一定の距離を取ってきた。練習に関しても、少し離れたところから見守っていくという感じだった。 その秋季キャンプでの変貌について、こう語っていた。<急にやりたくなったわけじゃないんです。引退してすぐに打って見せたり、投げて見せたりして、『まだ(現役を)やりたかったんじゃないか』とか、変なふうに取られると嫌だなと思っていた> 他人がどう捉えるかを気にしていたという。これに対し、「考えすぎ」(前出・同)と解釈する声もあれば、「自身がイメージする監督像と違うスタイルで臨んでいたのだろう。気疲れも多かったようだ」と好意的に見る向きの両方の声が聞かれた。 インタビューでは新戦力への期待、若手の岡本、吉川尚らの名前を挙げて奮起を呼び掛けていたが、投手陣に関しては“不満”も口にしていた。マシソン、カミネロを中心としたリリーフ陣に関する質問に、<基本は先発を6人で回したいので、彼らが1イニングでも多く投げるのが先決。その中で困ったら2人に助けてもらう。その前にパワーピッチャーが1人、2人出てきてくれるといい>と答えていた。たしかに、巨人は昨秋のドラフト会議で投手を1人しか指名していない。その言葉通りなら、高橋監督は今オフの補強、つまり、鹿取義隆GMをメインとした編成スタッフに不満を持っているということになる。「巨人が1月半ば以降に『動き出す』といった情報もあるんです。メジャーリーグ挑戦を目指す涌井秀章、牧田和久の交渉が進まないようなら、獲得に乗り出すとの見方もあれば、救援タイプのピッチャーをトレード補強するとか…」(スポーツ紙記者) その一方でこんな声も聞かれた。「高橋監督だけではなく、巨人首脳陣はFA補強した野上、そして、巻き返しをはかる山口俊に期待しています。でも、将来のことを考えれば救援タイプの投手をピンポイントで獲得すべき」(前出・プロ野球解説者) 野上、山口俊は先発タイプの投手だ。山口俊は救援での実績もあるが、クローザーで結果が出なかった時期を経て先発に転向し、今日に至っている。こうした経緯を考えると、高橋監督の言う、マシソン、カミネロにつなぐ「パワーピッチャーが1人、2人出てきてくれたら…」のポジションに当てはまるとは思えない。「新人の鍬原拓也(21=中央大)が中継ぎにまわる可能性が出てきます。大学で先発と救援の両方を経験していますから」(前出・同) 救援投手は近年において、非常に重要なポジションとなっている。しかし、ドラフト1位投手を1年目から中継ぎで使うというのは良策ではない。1位指名である以上、将来の看板選手、スター候補と捉えなければならない。その是非はともかく、巨人にはその傾向が強い。先発候補が揃えば、スター候補の鍬原を中継ぎにまわし、酷使してしまう危険性もあるというわけだ。「2018年も優勝を逃すことになれば、大ごとですよ。巨人は4年以上優勝から遠ざかったことがありません。『今季は何がなんでも優勝を』の願いが読売グループ各社から聞こえてきます」(ベテラン記者) 他にリリーフタイプの投手がいなければ、鍬原にやってもらうしかないようだ。高橋監督は3年契約のラストイヤーを迎える。どんな逆境に置かれても「自分の保身は考えない性格」とされているが、チームのこととなれば、話は違ってくる。「チームのために連投してくれ」と、鍬原を中継ぎにまわすかもしれない。若手野手の育成にしても、そうだ。結果がともなわず、高橋監督が我慢して使わなければならない場面もあるだろう。「優勝の重圧」を背負った同監督は、投打ともに苦しい一年となりそうだ。
-
スポーツ 2017年12月31日 15時00分
中日 松坂大輔獲得で激変する「次期監督問題」勢力図
大谷翔平の“メジャー転身”で話題を失った球界に、思わぬ救世主が現れた。今季限りでソフトバンクを退団した松坂大輔投手(37)の中日入りだ。その舞台裏には用意周到な計画が配されていた。おまけに次期監督問題まで発展するのだ。 中日は1月下旬にナゴヤ球場で、森繁和監督(63)をはじめ、現場スタッフ、編成部門幹部の立ち会いの下で松坂の入団テストを実施すると発表した。テストの形をとってはいるが、日米通算164勝をあげた元祖“怪物クン”を不合格にすることは考えられず、「合格ありき」を前提とした、中日の宣伝を兼ねたセレモニーの色合いが強い。 「当初、メディアで『中日、松坂獲り』が報じられた際、中日新聞社会長でもある白井文吾オーナーは『調査をしていることは事実だが、ただ調べただけだ。来年で38歳。もうみんな引退している年齢』と否定的なコメントをしていましたが、あれはソフトバンクの孫正義オーナーへの配慮。超高額年俸選手だった松坂の獲得には球団間の摩擦が予想され、『丁寧に環境を整える必要がある』と判断したのです」(中日新聞関係者) 横浜高校からドラフト1位で西武に入団した松坂は、8年間で108勝を挙げ、ポスティングシステムを利用してメジャーリーグの名門レッドソックスに移籍した。入札金は破格の60億円。そして、メジャーでも56勝(レッドソックス50、メッツ6勝)し、'14年オフに3年12億円プラス出来高払いという契約でソフトバンクに入団していた。 この3年は右肩の不調で一軍登板は1試合。それも1イニング、5失点と散々の出来だったものの、無理をさせぬリハビリで右肩が復活したとの期待もある。 「ソフトバンクは12億円をドブに捨てたようなもので、通常ならフロント幹部の責任問題に発展しかねない。それでも孫オーナーは満額を支払い、本人が望むように自由契約選手として笑顔で送り出した。これに焦ったのが、ソフトバンクのフロント幹部と現場首脳。移籍先の球団で活躍されては面目丸潰れ。そこで当初、ソフトバンクは支配下登録から外し、コーチ契約を結んだ上での投手復帰を持ちかけた。つまり、飼い殺しだ。選手層が12球団一厚いソフトバンクでは余剰戦力でも、『他の球団なら大化け復活する可能性がある』と危惧したのだ」(スポーツ紙デスク) スポーツ紙の報道では、松坂が巨人、中日、楽天、DeNA、阪神などに売り込みをかけたものの、獲得に乗り出す球団はなかったとされる。いずれの球団も、「右肩の不安、来年38歳という肉体的な衰えを不安視」したことが大方の理由と言われているが、真の理由は孫オーナー、そして球界の重鎮である王貞治ソフトバンク球団会長への気配りにあったというのだ。 「実は水面下で、古巣・西武が獲得に意欲を示していました。チームのOBで、ポスティング移籍で60億円の“置き土産”を残していった大功労者。本人が現役続行を望み、復活の可能性がある以上、助け舟というか、死に花を咲かせてやろうという思いがあったからです。とはいえ、チームの功労者をキャンプに自主参加させ、入団テストさせるわけにはいかない。時期をみて契約する手はずでした」(西武OBの野球解説者) この情報を察知したソフトバンクが同一リーグの移籍には難色を示したため、その事情を知った西武が、友好球団である中日に振ったというのが、「松坂の中日入り」の真相だ。 「西武の辻発彦監督は、ライオンズの生え抜きであるとともに、中日でもコーチとして活躍。今年、中日のヘッドコーチに就任する予定だったが、西武から監督就任要請があり、古巣に戻った。中日の森監督も西武OBで、辻監督の兄貴分的存在。そこで西武サイドは、松坂をひとまず中日に預け、いずれ呼び戻して、有終の美を飾らせようと考えている。その先にはもちろん、コーチ、監督のレールが敷かれている」(同) 松坂にとっても、中日“経由”の西武帰還は願ったり叶ったり。森監督は西武時代の投手コーチ。そして、メジャーに転身したレッドソックスで国際担当顧問兼投手コーチを務めていたのが、現在、中日の編成部門を担当するデニー友利氏だ。現場、フロントの中枢に松坂人脈の構図ができたことで、中日入りは急ピッチで進んだのだ。 '15年8月に右肩内視鏡手術を受けた松坂は、昨オフはプエルトリコのウインターリーグに参加。今年3月にはオープン戦で7回無安打無失点と結果を出している。この辺りの情報に誰よりも詳しいのは、中米に独自の人脈を持つ森監督で、「松坂は再生可能」と確信している。 また、松坂が高校時代をすごした横浜には今でも多くの松坂信者がおり、DeNA戦では盛り上がること間違いない。今季セ・リーグ本塁打王の前中日アレックス・ゲレーロが巨人へ移籍したこともあり、松坂への期待は高まるばかりだ。 一方、中日ではポスト森監督を巡り、水面下でOBの立浪和義氏、山崎武司氏、山本昌氏が“熱戦”を続けているが、視界不良の状態だ。森監督は松坂を「次期監督含みの投手兼任コーチ」として入閣させることで同盟を結び、延命を図ることも考えられる。 松坂の電撃名古屋入りは、深謀遠慮の結果のようだ。
-
スポーツ 2017年12月29日 16時00分
9秒98ブランド・桐生祥秀が陸上部のない『日本生命』を選んだ理由
9秒98ブランド・桐生祥秀(22=東洋大)が“就職”に選んだのは日本生命だった。8月の世界陸上ロンドン大会後、卒業後の進路について聞かれると「就職かプロかの二択」と答え、卒業後も練習拠点を現在の東洋大にしたいとも話していたため、プロ化が有力視されていたが、最終的に選んだのは複雑な契約だった。 「厳密に言うと、桐生は日生に就職したのではなく、“所属契約”を交わしたのです。金額や契約年数は公表されていません」(体協詰め記者) このスタイルは桐生祥秀選手のライバルであり良き友である山縣亮太選手と同じような形だ。ちなみに、山縣亮太選手は、セイコーホールディングスに所属しつつ、慶応大学を拠点に活動している。 日生には強豪野球部、女子卓球部はあるが、陸上部は持たない。桐生以外のスプリンターも迎えて新たに創部するという動きもない。実質、プロとしてサポートを受けるわけだ。 「同じ100メートル走のライバルでもあるケンブリッジ飛鳥はナイキ所属で、プロとなりました。練習拠点も日本大のままです」(同) つまり桐生と同じなのだが、それでもプロを名乗らなかったのは“オトナの事情”によるものだという。 日本陸上競技連盟関係者によれば、桐生のもとには日清食品グループ、トヨタ、住友電工、大阪ガスなど多くの強豪実業団から同様のオファーが届いていた。それだけでなく、他にこんな動きもあったという。 「桐生が東洋大に練習拠点を置くのは施設の問題だけではありません。信頼する土江寛裕コーチの存在が大きかったのです。コーチを訪ね、陸上部を立ち上げる話を持ち掛けた企業もありました。桐生と一緒に土江コーチも獲得するつもりだったのでしょう」(関係者) しかし、土江コーチは桐生の後輩たちも指導しなければならないとし、その誘いを断った。 「日生は、契約金が発生したことは否定していません。今後、桐生が海外の大会に出たり、長期合宿を行う際の経費、帯同するコーチの人件費が契約金には含まれていたようです」(同) 桐生は“東京五輪の顔”だ。五輪の協賛企業からすれば、桐生が特定企業に就職するか、プロになった場合、CMに起用しづらくなる。そうしたしがらみに進路決定は遅れた。 そうした桐生祥秀選手は、日本生命の実務には一切携わらない契約の模様で、つまり、実働ゼロ。これは、日本生命の顔として、トレーニングは自由にやっていいということらしい。日本生命は東京オリンピックで大きなPRを目論んでいるということだろう。
-
スポーツ 2017年12月28日 22時25分
大晦日とミルコ・クロコップ
ミルコ・クロコップが大晦日、一年ぶりに「RIZIN」のリングに立つ。かつて、日本やアメリカでの格闘技の最前線にいた男が、今年の大晦日からいよいよ自らの引退に向かって歩み始める。■初めての大晦日での衝撃 ミルコが初めて大晦日に日本のリングで戦ったのは2001年。16年前の12月31日、日本人プロレスラーと総合格闘技ルールでの試合を行い、僅か21秒で勝利している。得意の左ハイキックをヒットさせ、倒れた相手にパンチの連打を浴びせTKO勝ちを収めたこの試合こそ、MMAファイター、ミルコ・クロコップの強さを世間に知らしめた最初の試合といってもいいだろう。なぜならば、その勝ちに至るプロセスがあまりにも衝撃的だったことに加え、大晦日の地上波テレビ画面に初めて格闘技が映し出されたのがこの年でもあったからだ。 一年の納めの日、穏やかに暮れていく時間の流れに身を浸す人々の目を一瞬で見開かせる、あまりにもショッキングな勝ちっぷりだった。そしてこの勝利から、ミルコの勢いは一気に増し、止まることなく加速していく。■引退を決意するも、強さは変わることなく 時は経ち、ミルコは今なお戦いを続けている。RIZINには2016年より参戦、昨年末の二日間(12月29・31日)では3試合を戦い、何れも得意の打撃で勝利し、無差別級トーナメントを制した。その後、来年に現役を引退することを発表し、その日を2018年の大晦日に定めている。 半ば唐突に決まったその時に向け、始まる引退ロードの初戦の相手は「世界のTK」こと高阪剛。一般的な考えでは共に40歳を過ぎ、アスリートとして、そしてファイターとして全盛期を過ぎていることは明らかだ。また、両者とも引退を表明したこともあり(高阪は一度引退するも一昨年に現役復帰)、格闘技ファンのみならず、このカードに対し批判的な声があることも間違いない。とはいえ、技術においては世界トップクラスのこの二人の戦い、「打」と「極」という相反する互いのスタイルをぶつけあう攻防がどういう展開になるのか、期待が膨らむ。さらには、ミルコにとってK-1時代から続いてきている対日本人無敗記録も懸かっている。 かつての日本の格闘技ブームを支えた主役の一人であり、未来への橋渡しとしての存在でもあるミルコ・クロコップ。残された時間の始まりでもある今年の大晦日、これまでと変わることのない激しくも鮮やかな戦いで大晦日を彩ることができるだろうか。あの、空気を一瞬で切り裂き、観ているものすべてを震え上がらせる戦慄のハイキックを放ちながら。(佐藤文孝)
-
-
スポーツ 2017年12月28日 22時15分
呂律が回らない“浪速のジョー”をリアルに描いたNHKに称賛の声が続々と
“浪速のジョー”こと、辰吉丈一郎。現在、47歳。一応、現役のボクサーだ。しかし09年3月、タイでの敗戦からリングに上がっていない。よって、無収入。それでも、上がれるリングがあるという可能性を信じて、一日たりとも練習をさぼらない。すでに国内ライセンスは剥奪されているため、次の試合は未定。8年もファイトマネーを手にしていないため、無職。出口が見えない迷路をいまださまよいながらも、練習を続ける往生際の悪さ。それこそが、ジョーなのだ。 年上の妻・るみさんは何度も、「もう辞めて」と引退を勧告。すると、「おまえが悲しむことはしない。おまえが悲しむなら、辞める」と素直に応じるも、その数分後、練習道具を詰め込んだカバンを持って、家を出る。妻は、見慣れた夫の後ろ姿を見て、ニンマリする。ジョーがるみで、るみがジョー。伝説のカリスマプロボクサー・辰吉丈一郎は、辰吉るみでもあるのだ。 そんな2人の今を伝えたのが、NHK総合の『ノーナレ』。タイトルどおり、ノーナレーションのドキュメンタリー番組だ。“ドキュメンタリーはナレーションありき”という映像業界の常識を逆手にとって、撮れた画、発した言葉をそのまま流す。ダイレクトに心に響くいっぽう、ナレーションなし、テロップに依存しないシンプルさは、不親切といえる。目を凝らして、耳をすませて、神経を集中させて身を投じなければ、理解できないからだ。優しくなりすぎた昨今の番組制作に異論を唱えるように、徹頭徹尾、視聴者を突き放す。 それはさながら、辰吉の生き方でもある。頼らない。媚を売らない。社会不適合者。われわれがふと、「昔はよく観たなぁ」と20年以上も前のリングに思いを馳せるのは、不親切で不器用な男の生き方が、とてつもなくカッコよかったという残像があるからだ。 12月18日には、「辰吉家の常識 世間の非常識」というタイトルで放映された。るみさんの親が経営する喫茶店で、2人そろってインタビューに答え、辰吉の練習、仲間とのBBQにもカメラが潜入。テレビ収録であるにもかかわらず、辰吉は遅刻。反省の色は、さほどない。眼窩下底骨折の悪影響か、両目の視線が定まらず、呂律も回らないパンチドランカー状態。日本国民を熱狂させた一流アスリートのその後としては、目を覆いたくなる実情だ。 同番組は過去に、元やくざのうどん屋、ゲーマー夫婦、パーソナルスタイリスト、荒海で働く漁師、元棋士のひふみんこと加藤一二三、見当たり捜査員、北陸のすし職人ほか、多くの人間にスポットを当ててきた。今年最大のヒット回が、この辰吉夫婦。放送中・直後から、絶賛の声がツイッターや局に続々届いたという。 定点カメラでその業界の3日間に密着する同局の『72時間』と同じく、人の魂が詰まっている『ノーナレ』。辰吉夫婦の回は、18年1月7日に再放送を予定している。魂が揺さぶられっぱなしになること、間違いなしだ。
-
スポーツ
ハッスル消滅!? 小川H軍休止宣言
2006年12月27日 15時00分
-
スポーツ
大みそかボビー弟と対戦 金子賢 前田道場入り
2006年12月14日 15時00分
-
スポーツ
珍指令 KID 秒殺禁止
2006年12月12日 15時00分
-
スポーツ
生還小橋に捧ぐ 三沢 GHC奪還
2006年12月11日 15時00分
-
スポーツ
猪木 緊急提言 想定外プロレスをやれ!
2006年12月05日 15時00分
-
スポーツ
1・4東京D「レッスルキングダム」 新日本 全日本“乗っ取り”へ秘策 長州3冠戦出撃
2006年11月16日 15時00分
-
スポーツ
復活1・4東京D大会へ秘策 新日本最終兵器サイモン猪木 IWGP挑戦!?
2006年11月07日 15時00分
-
スポーツ
来春ビッグマッチ パンクラス芸能人最強決定戦 坂口憲二 今田耕司 押尾学
2006年10月31日 15時00分
-
スポーツ
大みそか参戦ほぼ決定 芸能人対決 金子賢vs押尾学
2006年10月10日 15時00分
特集
-
岡平健治「19」解散は「お金の問題じゃない」 岩瀬敬吾、地元に戻るのを「止められてよかった」 今後はバラエティーで「ポンコツっぷりを見て笑ってほしい」
芸能
2025年08月05日 23時00分
-
野球人生“燃え尽きた”元プロ野球選手・宮國椋丞氏 今後は「周りの人に頼られたり、笑顔にしたい」
スポーツ
2025年07月25日 23時30分
-
-
豊ノ島、YouTubeチャンネルで若乃花とコラボ熱望 タレントとして相撲番組で「冠番組」持ちたい
芸能
2025年07月21日 12時00分
-
宮迫博之「雨上がり決死隊」再結成は「蛍原さん次第」 ドジャース始球式の裏話も明かす
芸能
2025年07月14日 17時00分
-
元ザブングル松尾陽介、沖縄で芸人のセカンドキャリアサポート 芸人引退に「心境の変化」
芸能
2025年04月28日 19時03分