スポーツ
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スポーツ 2014年05月03日 11時00分
交流戦DH制“変則”に潜む巨人の2つの陰謀
1リーグ制移行問題の妥協策として誕生した交流戦が10年目を迎え、今シーズンは前代未聞の特別企画が実施される。 セ、パ両リーグが指名打者(DH)制を普段のリーグ戦と逆にし、セの主催試合で採用し、パの主催試合では採用しないというものだ。「プロ野球誕生から80周年の節目の年でもあり、ファンに新たな魅力や楽しみを提供する」のだという。 目玉は何と言ってもこの人のプレー。「二刀流」日本ハム・大谷翔平投手が東京ドームや甲子園球場などセ球場限定で「3番ピッチャー」として出場すること。保守派の多いセ・リーグ側が賛成したのもうなずける。 「こんな変則ルールは巨人が飲まなければまず潰される。大谷の二刀流は魅力でしょうが、ダシに使っているのです。本当の狙いは主砲で正捕手の阿部の負担を軽減させ、ルーキー小林を育てることにある。交流戦が行われる5月20日〜6月22日は梅雨に入り選手たちに疲労が蓄積する季節。このやっかいな時期に阿部を休ませ、夏場に備えさせようとしているのです」(巨人OB野球解説者) 開幕当初はぶっち切りの優勝か−−と思われた巨人だが、広島が春の珍事にとどまらず、首位を堅持。投手陣の崩壊で“ダメ虎”逆戻りに見えた阪神も4割近いマートンのバットの活躍で首位争いに。 一方、巨人はマシソン、山口、西村の勝利の方程式が崩れ、阪神にまさかの3連敗を喫するなど、勢いにかげりが見えだした。 「それでも阿部の2打席連続ホームランや延長10回での勝ち越しホームランなど、どうにか踏みとどまっているが、これができるのも今の内。例の“飛びすぎるボール問題”で、製造元のミズノは在庫の全てのボールを再検査し直し、4月22日から“規準範囲内の反発係数ボール”だけを納入することにしたからです。これで巨人が得意とする空中戦に影響がでるのは確実で、リリーフ陣を再構築しない限り、ズルズル行く可能性もある」(巨人担当記者) そんな折に突如浮上した今回の「変則DH制」だけに、キナ臭さは残る。巨人には阿部のほかにも高橋由、矢野らのDHお得意選手がおり、交流戦はこれでしのごうという「第2の矢」が透けて見える。 もっとも、こんな噂も囁かれている。 「今回の変則DH制を橋頭保に『1リーグ制へ移行しようとしているのでは…』というものです。ダルビッシュ、田中将、岩隈とパのエースが続々メジャーに移籍したことで“セ高パ低”の流れにあり、セ側には『1リーグ制なら現在のセ球団同士で日本シリーズも可能』との思惑もある」(球界事情通) ボールを巡る不手際が2年連続で続き、コミッショナー事務局には抗議が殺到している。ドサクサに紛れて何かが起きる。
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スポーツ 2014年05月01日 11時50分
10年目の交流戦『特別企画』に隠された企業賞金の行方
プロ野球界は交流戦の改革を余儀なくされたようだ。10年目を迎える特別企画として、セ・リーグの主催球場で指名打者制(以下=DH)とし、同制度をペナントレースでも採用しているパ・リーグの主催ゲームでは9人制ルールとする方向で調整されているという(4月16日)。パの理事長を努めるオリックス・村山良雄球団常務は「ファンが主催球場で見られなかった試合のつくり方、選手を見て楽しめる」と取材陣に説明していた。同企画を継続するか否かは「ファンや現場の反応を見て」とも話していたが、 「DH制の入れ換えで盛り上がらなければ、来季はまた別の企画を考えなければならないでしょう」(NPB関係者) と、“悲痛な声”も聞かれた。 そもそも、この入れ替え企画は選手会の提案だった。それを丸飲みする形で受け入れた理由は『交流戦のマンネリ』と言っていい。 「ペナントレースの開幕直前、交流戦の優勝チームに贈られる企業賞金が減額されました」(前出・同) 今季も、交流戦の協賛は某大手生命保険会社だ。昨季5000万円だった賞金が3000万円に減額されたという。理由は伏せられたが、交流戦を協賛するに至って、企業側が提供する賞金に見合う“自社ピーアール”ができなったからだろう。 パ・リーグ出身のプロ野球解説者はこう分析していた。 「交流戦が導入された背景には、近鉄バファローズとオリックスブルーウェーブの球団合併がありました。当時、セ・リーグ各球団は巨人戦の全国放送によるテレビ放映料が入っており、それをパ6球団に分散したくないと思っていました。でも、巨人戦の地上放送が激減し、その間、パ・リーグは観客数を高める独自の企業努力をし、巨人人気をアテにする必要もなくなりました。今ではアウェイでも応援団が詰めかけるパ・リーグとの試合に興味を示しているのは、セ・リーグ球団の方です。セ6球団との試合に特別な思い入れは、パ・リーグ側にはない」 だが、こんな意見も聞かれた。「ゴールデンウィーク後の5月中旬に交流戦が予定されていることに意義がある」という。 「ゴールデンウィーク明けは、どの球場も観客動員数が伸び悩みます。連休中に遠出をした人たちの財布の紐がかたくなるからでしょう。興行成績の落ち込む時期にファンの関心を引く営業努力は必要です。交流戦を盛り上げていかなければ、プロ野球界全体が衰退してしまう」(NPB関係者) 新人王の公式タイトルのほかに『ゴールデン・ルーキー賞』なる新人選手の表彰セレモニーも行われてきたが、今年はない。協賛企業が撤退したからだ。 この十数年、野球、バレーボール、バスケットボールなどの企業チームが解散(廃部)、休部されてきた。不況による資金難がその理由だというが、 「企業が野球などの集団スポーツのチームを持つことは今後も難しいと思います。しかし、企業ピーアールで、五輪選手や特定のプロアスリートを応援するスタイルが定着しており、決して財界がスポーツに無関心というわけではない。『交流戦よりもクライマックスシリーズに興味がある』と話す大手企業もないわけではない」(NPB関係者) との意見も聞かれた。 マンネリ打破で、DH制の使い方を見直すのも、プロ野球ファンの関心を高めるためだとすれば、意義のあるテストケースと言えるだろう。プロ野球界も広告出資の集め方を考え直さなければならない。
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スポーツ 2014年05月01日 11時00分
俺達のプロレスTHEレジェンド 第20R 日本オリジナルの獰猛なる狂虎〈タイガー・ジェット・シン〉
日本のプロレス界における三大悪役外国人選手といえば、アブドーラ・ザ・ブッチャーにザ・シーク、そしてタイガー・ジェット・シンとなるだろう。いずれの選手も反則攻撃を主にするという点では共通するが、そんな中でもシンだけは“動ける”ことが一種の持ち味であった。 一つひとつの攻撃がスピーディーでありながら、反面でグラウンドの攻防もできるから、試合に緩急があって単調にならない。激しく凶器攻撃を仕掛けたかと思えば、一転してコブラクローや首四の字固めでジックリと締め上げ、それが観客からするとさらにイラ立ちを募らされることになる。だからこそ、猪木との遺恨マッチは多大なる人気を博し、1973年からの9年間で都合37回にも及んだ。 それでも観客に飽きられるどころか、試合を重ねるごとにヒートアップしていったのだから、よほど両者は手が合ったのだろう(ちなみに勝敗は猪木から見て23勝7敗7分け。猪木が大きく勝ち越しているが、その多くは反則裁定によるものである)。 「猪木対シンで有名なのはアームブリーカーでの腕折り事件ですが('74年・大阪府立体育館)、後々にも猪木が初めてコーナートップからミサイルキックを放ったりというように('80年・日本武道館)、新境地が開かれていきました」(プロレス誌記者) シンが住居を構えるカナダにおいて、ビジネスで成功を収めていることは多くのプロレスファンの知るところだが、これも猪木との闘いにおける副産物だったようだ。 「日本へ遠征するたびにケガでボロボロになって帰ってくるシンを見て、奥さんが“いつまでもプロレスができるとは限らないからサイドビジネスを始めてはどうか”と助言したのがきっかけだそうです」(同・記者) 両者の闘いの激しさを伝えるエピソードであり、またシンに金銭面での余裕があったからこそ、日本の試合に向けてコンディションを整えられ、さらに過激な試合に臨めるという好循環にもつながった。 もう一つ、シンが他の悪役レスラーと異なる点は、そのキャラクターが日本オリジナルであった点だ。アメリカやカナダにおいてはベビーフェースとして闘っていたが、シン本人の希望もあって日本ではヒールを務めることになり、それが大当たりとなった。 初来日時、試合の予定がなく観戦するだけのハズのところを、打ち合わせもないままいきなり試合に乱入してみせるなど、もとよりヤル気が違っていた。買い物中の猪木夫妻を襲った『伊勢丹襲撃事件』にしても、そんなシンだからこそ成立し得たものであった。 「今ではこの事件も“筋書きがあった”とミスター高橋などが証言していますが、それでも白昼に路上で凶行に及んだら、一般からの通報によって逮捕される危険性もあったわけです。衆人環視の中で形ばかりの暴行であったなら、かえって白眼視されることにもなったでしょう。シンが逮捕を恐れず、全力で襲撃をやり遂げたからこそ、このアングルが話題になったのです」(新日関係者) あまりにも猪木との闘いが印象的だったせいなのか、全日本への移籍後はどこかパッとしなかった。 「馬場や鶴田など重厚感ある選手との対戦となると、シンの素早い動きが逆に軽く見えるというところはあったでしょう。また、初登場時にはサーベルではなく棍棒状の凶器を持って乱入するなど、全日側が意図的に新日色を消そうとしたのもマイナスでした」(前出の記者) トレードマークのサーベルは後に復活するが、同時期に移籍したスタン・ハンセンの人気もあって、シンの扱いは決して良いものではなかった。輪島大士のデビュー戦などは、反則攻撃で流血させることもなく、そのドンくさい攻めを受けて花を持たせるばかり(結果は両者反則)。年齢によるものか、新日時代と比べて明らかに腹が出るなど、コンディションも芳しくなかったようだ。 しかし、そこで終わらないのがレジェンドである。その後、新日に復帰、さらにはインディーズへも出場するようになると、動きこそは全盛時に及ばなかったが、その分凶悪さを増し、大仁田厚、小川直也、曙、ボブ・サップらのビッグネームを、次々と血だるまにしていったのはさすがの一言であった。〈タイガー・ジェット・シン〉 1948年、インド出身。'73年、新日本プロレスに初来日。猪木との幾多の対決の後、'81年、全日プロへ移籍。'90年に新日プロに復帰し、以後FMW、IWAジャパン、ハッスルなどインディー団体のリングにも上がっている。
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スポーツ 2014年04月29日 16時20分
“金満・巨人”は変わらず 日本プロ野球選手会が年俸調査結果を発表
プロ野球選手が、どれくらいの年俸をもらっているのか、大いに気になるところだが、労組日本プロ野球選手会(楽天・嶋基宏会長)が、選手会に加入する開幕時の支配下選手728人の今季の年俸調査結果を発表した。 12球団全体の年俸総額は、267億7303万円。平均年俸は、3年連続でダウンとなり、前年比1.5%(55万円)減の3678万円だった。1億円を超える選手は64人で、昨年より7人減った。 この調査は、自己申告で外国人選手、育成選手は対象外で、出来高も反映されていない。昨今、出来高契約を結ぶ選手も少なくなく、田中将大投手らの高年俸のスーパースターがメジャーに流出したことが、3年連続で平均年俸が下がった要因にもなっているようだ。 リーグ別では、セが3729万円、パが3626万円。球団別では、2年連続リーグ優勝の巨人が736万円増の6891万円で、3年連続トップ。1億円を超える選手は最多の11人で、変わらぬ“金満”ぶりを証明。 1256万円増の5408万円のソフトバンクが2位に浮上。3位は阪神(3960万円)、4位はロッテ。 昨年2位だった中日は、12年ぶりのBクラスで、オフに落合博満GMが約8億円にも及ぶコストカットを敢行。その影響で、前年比31.9%減の3538万円で5位に落ちた。この下げ幅は、80年の調査開始以来、12球団を通じて最大のマイナス。最下位は3年連続、DeNAで2462万円。 やはり、チームが強くないと、球団別の平均年俸は上がらない。それしにしても、1位・巨人と2位・ソフトバンクとの1483万円もの平均年俸の差は、巨人の金満ぶりをまざまざと示す結果となっている。(落合一郎)
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スポーツ 2014年04月28日 11時00分
「セクシーさが足りん!」36年ぶりに復活した『タイガースガールズ』に賛否両論
阪神タイガースに今シーズンから誕生したチアガールチーム『タイガースガールズ』。17人のメンバーが甲子園でダンスとパフォーマンスを繰り広げる姿は何とも新鮮だが、一方でこれに賛否両論が巻き起こっているという。 「36年ぶりの阪神のチアガール登場で話題になっていますが、そもそもプロ野球のチアガールは阪神が本家。田淵や掛布が活躍していた'78年に、他球団に先駆けて結成されたのです。しかし同年に阪神が最下位に沈み、観客の反応も今ひとつだったことから、1年限りで解散になった経緯があります」(スポーツ紙記者) ここへ来てのチアガール復活の理由を、球団関係者はこう説明する。 「球場に華やかさを、そして応援の熱さでは日本一といわれる阪神ファンを盛り上げていこうというのが狙い。しかもチアガールがないのは阪神と広島だけでしょ。それも寂しい話ですからね」 しかし、甲子園で観戦していたファンの評判は手厳しい。 「チアいうたら、健康な色気がウリのはず。せやのに、タイガースのチアガールは色気が少ない。着ているものもおとなしめやしな…」 確かに、他球団のチアガールを見ると“ヘソ出し”は当たり前で、同じ大阪球団のオリックスなどは、胸元も露わなセクシーユニホーム。一方の阪神は、明らかに“布地”が多く、側面に入ったピンクのラインはファンの間で「何でかまぼこピンクやねん」と揶揄される向きもあるほど。 “色気”より“元気”路線ということかもしれないが、その本当の狙いをスポーツ紙記者はこう推測する。 「阪神の観客動員は今や12球団でもトップクラス。甲子園は、ほぼ満員状態が続いています。しかし、ギリギリAクラスのチーム状況を思えば、これが今後も続くという保証はどこにもない。今のうちに新たなファン層である家族連れや女性を開拓し、観客を確保しなければならない。それもあって、控えめなコスチュームなのでは」 露出多めの“夏場バージョン”に期待!
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スポーツ 2014年04月27日 11時00分
鶴竜より注目される夏場所の遠藤
大相撲夏場所(5月11日初日・両国国技館)の前売り券販売が好調だ。千秋楽の分は売り出し初日で完売した。やはり、日馬富士以来約1年半ぶりとなる第71代の新横綱・鶴竜(28)の誕生がその要因だろう。 もちろん、今や大相撲界きってのイケメン力士、遠藤(23)人気も手伝っている。初めて横綱大関に挑戦した先場所は惜しくも6勝9敗と負け越したが、稀勢の里から大関戦初白星を挙げるなど、ファンをすっかり魅了した。 そのトレードマークとなっているのが、出世スピードになかなか追い付かず、いまだに後ろに束ねたままのザンバラ髪。激しい動きのためにそのザンバラ髪が乱れ、額にパラリとかかる姿が魅力的と好評だが、いよいよ見納めが近そうだ。 入門して1年2カ月。思ったよりも髪の伸びが遅く「スピード出世ということを強調したくて、ワザと先を切って短くしているんじゃないか」という、あらぬウワサも立てられていたが、ようやく何とかマゲが結える域に近づいてきた。 「本人も早くマゲを結って“本当の力士”になりたいと思っているようで、何度かチャレンジしているようですが、後ろの方が短くてまとめられずパラパラと落ちてきてしまうようです。小さいマゲは結えても、関取だけに許される大銀杏はずっと先のことになりますね」(担当記者) マゲを結えば顔つきも変わり、これまでとはイメージも大きく変わる。どんな凛々しい力士ぶりを見せるか楽しみだが、見掛け以上に大きな変身を求められているのが相撲っぷりだ。 夏場所の地位も、横綱陣はともかく大関陣とは当たりそうで、期待の星としては2場所連続して負け越すワケにはいかない。やはり新横綱以上に、遠藤が注目を集めそうだ。
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スポーツ 2014年04月26日 11時00分
浦和レッズ横断幕騒動の行方
Jリーグ・浦和レッズの“差別横断幕問題”が第2ラウンドに突入した。 史上初の無観客試合の制裁が処されたのは、3月23日の対清水戦。人種差別は国際サッカー連盟(FIFA)が最も嫌うことであり、先ごろは差別撲滅に向けた5カ年の行動計画もまとめた。しかし、新たな対立図式が懸念されている。当該サポーターたちを損害賠償で訴える準備が進められているというのだ。 「浦和の淵田敬三社長が『訴訟を検討中。トータルで考えて判断したい』と発言しています。浦和は問題の横断幕を掲げたサポーターを呼び、事情聴取しました。Jリーグ本部には彼らをかばう内容で報告書を出したものの、村井満チェアマンはそれを突き返しました。ホンネでは、浦和は当該サポーターたちの説明に納得していません」(ベテラン記者) 浦和は「損害は計算中」と各メディアに答えたが、「1億円超」との見通しも示唆していた。試合に掲示されるはずだった企業広告にしてもそうだ。浦和の説明では「今のところ、企業側から賠償の話は出ていない」というが、関係者はこう語る。 「前例がないので、広告出資した企業側も出方をうかがっているだけ。常識的に見れば、今後、広告出資した試合が無観客となった場合、クラブが賠償する条文が契約書に加えられるでしょう。浦和が広告出資した企業と賠償について話し合うのはこれからですが、訴訟になれば浦和は被害者となり、追加制裁が軽減されるかもしれません」 “社会的常識”では、当該サポーターの釈明は通用しない。浦和は再発防止に向け努力しているが、その後、警備員を増員するなど余計な出費もかさんでいる。 もうひと波乱では収まりそうにない。
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スポーツ 2014年04月21日 11時45分
松坂メジャー復帰に隠されたメッツの苦しい台所事情
それでも、胸中は複雑? ニューヨークメッツがマイナー契約を結んでいた松坂大輔(33)をメジャーに昇格させたと、公式ホームページ上で発表した。背番号は昨季と同じ『16』。だが、松坂に与えられた役目は先発ではなく、中継ぎ…。 「遠征先のタイヤモンドバックス戦(16日/現地時間)からチームに合流しました。チームは投手難ですが、松坂はオープン戦で好調でした。チームメイトも『待っていたぞ!』と歓迎ムードで迎えていましたよ」(現地特派員の1人) 同サイトは「中継ぎでの起用」とも伝えていた。松坂と交代で降格となった「ヒメア投手の代役」というわけだが、ここに至るまでの松坂の扱われ方を見ていると、合点のいかないことが多すぎる。 「松坂は『中継ぎでもいい』と話しており、メジャーでの登板機会に飢えていました。12日のマイナー戦では右肘にメスを入れて以来、最速となる96マイル(約154キロ)をマークしています。その好調さを維持しての昇格だったので、いきなり登板もあり得ると思ったのですが…」(前出・同) メッツのテリー・コリンズ監督は、松坂を信頼していないのではないだろうか。 松坂がマイナーで開幕を迎えることになったときもそうだった。松坂は招待選手としてキャンプに臨んだが、オープン戦6試合を投げ、防御率3.04。最後の2試合にだけを見れば、「11回3分の0」を投げ、失点1。エースのマット・ハービーが『トミー・ジョン手術』で今季は全休となり、先発5人枠がなかなか決まらず、故障者も出た。したがって、「松坂の開幕メジャー」は確実視されていたが、テリー・コリンズ監督は首を縦に振らなかった。その理由は−−。 「若手のヘンリー・メヒア、ジョン・エースと天秤に掛けられたんです」 米国人ライターがそう説明する。 まず、メヒア(24)だが、ドミニカ出身の有望右腕である。右肘に故障歴こそあるが、150キロの剛速球と鋭角なカットボールに「将来はリーグを代表する先発投手になる」と期待されていた。 「そのメヒアがオープン戦終盤、アクシデントに見舞われました。右腕に打球が直撃し、コリンズ監督はギリギリまで様子を見ようと診断書が届くのを待っていました。その結果、松坂のメジャー契約の登録が間に合わなかったとの見方もされています」(米国人ライター) メヒアの詳細な診断書が遅れ、そのために松坂のメジャー契約も流れたというのなら、それは間違いだ。そもそも、マイナー契約でキャンプインした選手を『開幕メンバー』に入れる場合、3月25日正午(現地時間)までに届け出なければならない規定になっていた。メヒアが打球直撃のアクシデントに見舞われたのは、3月28日。診断書の遅れは“こじつけ”と見るべきだろう。 「ジョン・エースはオープン戦中盤から右肘の違和感を訴えていました。コリンズ監督はジョン・エースの復調を信じ、登録から外そうとしなかった」(前出・特派記者) コリンズ監督は好調の松坂よりも、“故障中”のメヒア、ジョン・エースを頼りにしていたのだろう。 3Aラスベガスに合流することが発表された3月29日、日米報道陣にこう言い残している。 「競争であって競争でない、という感じ。自分がいい状態であっても、良いものを出しても、判断材料にならないというのが僕の立場」(共同通信参考) 投手陣の不安定さは開幕から半月以上が経過しても解消されず、コリンズ監督は松坂を昇格させる以外の策が思いつかなかったのだろう。松坂の“リベンジ”に期待したいが、前出の米国人ライターはこんな見方もしている。 「コリンズ監督は松坂を端からアテにしていなかったのかどうかは断定できません。絶好調の松坂を開幕から使わなかった采配はたしかに疑問ですが、昨年オフ、大きな補強をしなかったメッツにとって、松坂はたった一枚の切り札でした。その切り札をペナントレース早々に切ったということは…」 96マイルの快速球を投げるなど、完全復活は時間の問題。優勝戦線から遠ざかったチームでの中継ぎ登板よりも、もっと相応しい舞台があるのでは?
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スポーツ 2014年04月21日 11時00分
俺達のプロレスTHEレジェンド 第19R 馬場、猪木も認める“涙のカリスマ”〈大仁田厚〉
FMWの創設は平成元年。そのため大仁田厚を“昭和のレジェンド”として取り上げるのはふさわしくないかもしれない。 とはいえ初期FMWは、ある意味で“昭和の匂い”に満ちあふれていた。今となっては「電流爆破」に代表される過激デスマッチがその代名詞のように言われるが、当初、観客がFMWに求めたものは、プロレスが本来持っていた“いかがわしさ”にあった。 大仁田の対戦相手として参集した外敵は、実力のほどもよくわからない面々。日本陣営にしても、来歴すらよくわからない選手たちばかりであった。そんな状況を指して大仁田は「おもちゃ箱をひっくり返したような」と言ったものだが、むしろ「見世物小屋」とでも言う方がピッタリくる。 エースの大仁田からして全日時代に膝を粉砕骨折した後遺症でまともに動くことすらできない。柔道技で投げまくられ、テコンドー技で蹴りまくられながらも泥仕合に持ち込んで、ドサクサの中で涙ながらの勝ち名乗りを上げるという試合ぶりは、当時主流であったUWFなどのスポーツライクなプロレスとは真逆の存在であった。 「当時メジャー団体が不透明決着の排除に熱心だったのに比べて、FMWはうさんくささ満点でしたが、なぜかそれがクセになるんです」(当時を知るファン) “邪道”を名乗る大仁田だが、全日時代には師匠の馬場からことさらにかわいがられたという。 「馬場家の養子に…」とまで言われたのは後にも先にも大仁田ひとりで、そこまで見込まれた裏には、やはり“王道”に通じる何かがあったのだろう。一見すると逆ベクトルのようだが、実は大仁田の“邪道”こそが、本来プロレスが持ち合わせていたショービジネスとしてのエッセンスを凝縮したものではなかったか。 後に大仁田がFMWの弟子、ハヤブサを全日に出場させたいと頼んだときにも、馬場は二つ返事で承諾したという。FMWにおける大仁田のスタイルが馬場の気に沿わないものであったらそんな話を受けるハズもなく、これはどこかで馬場が大仁田の“邪道プロレス”を認めていた証左でもあろう。 また大仁田は、猪木とも深い因縁を持っている。 1995年1月4日、東京ドーム。猪木はジェラルド・ゴルドーやスティングを相手に『格闘技トーナメント』なる試合を戦ったが、本来ここで猪木vs大仁田戦が行われる予定だったというのだ。 「当時、FMWでの2回目の引退を表明していた大仁田から、代理人を通して“猪木さんと戦いたい”という話が持ち込まれ、猪木さんもこれを承諾していたんです」(新日関係者) 対戦に向けてのアングル作りの準備も進んでいたというが、それが中止となったのは一にも二にも大仁田のせいだった。 「猪木さんと大仁田が戦えば、言うまでもなく結果は猪木さんの勝ちです。これについては大仁田も納得していました。ところが大仁田は追加で注文を出してきたんです」(同・関係者) その注文とは、東京ドームでのシングル戦の後、大阪で開催するFMWの大会に猪木が出場して、そこで“負けてくれ”というもの。 「引退間際の猪木さんが他団体に出るというだけでも困難事なのに、さらに負けブックを呑んでくれなんて、そんな話はとても猪木さんに伝えられやしない。そのため結局、対戦自体が流れたんです」(同) この以前のドーム大会で、猪木は天龍源一郎に敗れていたが、これにしたって「今後、天龍を新日で売り出したい」という営業サイドのたっての希望を猪木が呑んだ結果のことであり、決して天龍自身から望んだものではなかったという。 だいたい、猪木相手に勝ちブックを要求するなどは、たとえ馬場であっても軽々と口にできることではない。それを平気でやるあたりが、大仁田の破廉恥さであり凄味なのであろう。 後に大仁田が新日へ本格参戦するとなったとき、新日での会議の席で猪木はひと言。 「あいつの毒は呑み込めねえぞ」 いったん大仁田を新日のリングに上げてしまえば、新日が大仁田の色に染められてしまう。そのことを危惧しての発言であった。 本物は本物を知る−−。それぞれ意味合いが異なるとはいえ、馬場と猪木の2大レジェンドに認められた大仁田は、やはりレジェンドと称するにふさわしいプロレス界の大立者なのだ。〈大仁田厚〉 1957年、長崎県長崎市出身。'73年、全日本プロレスに新弟子第1号として入門。翌年4月デビュー。'89年にFMWを設立。2度の引退→復帰を経て'98年に同団体を追放された後、フリーとして新日プロ他で出場を続けている。
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スポーツ 2014年04月20日 13時10分
投壊のトラに囁かれる『2人目の救世主』
開幕4カードを終え、勝率5割。チーム防御率6.49と、危機的状況にあった阪神投手陣が『秘密兵器のカード』を切った。宿敵・巨人との本拠地3連戦を迎える4月11日、育成選手の伊藤和雄(24)を支配下選手に復帰させた。伊藤がオープン戦、二軍戦で好投してきたのは既報通りであり、「復帰は遅すぎた」の声も聞かれた。 「伊藤は巨人とのオープン戦2試合に登板し(3月9、10日)、計3イニングで8奪三振をマークしました。3月下旬、過労による右肩の違和感を訴え、支配下登録が見送られました。『巨人戦に強い』というのが決め手になったようです」(プロ野球解説者) 伊藤は2011年ドラフト4位で阪神に入団した。2年目のシーズンを終えた昨年オフ、『育成選手降格』を通告されたが、キャンプから4月8日の二軍戦までの対外試合20イニング強を投げ、無失点。「(キャンプから)僅か2カ月余で支配下選手に復帰したのだから、一度見限った首脳陣にも問題がある」(前出・同)の批判もないわけではない。それとも、伊藤が非情通告を発奮材料に変え、頑張ったと見るべきだろうか。 チーム内部に関する“憶測”はともかく、こんな指摘も聞かれた。緊急補強トレードである。 「伊藤は中継ぎで使う予定。先発投手の人材難という根本的な問題は解決されていない。どの球団も計算の立つ先発投手は(トレードに)出さないだろうし、かといって、今季は外国人投手を緊急補強するのは難しい。一軍登録できる外国人選手の枠は、メッセンジャー、呉昇桓、マートン、ゴメスで埋まっているので」(同) だが、阪神の目の前には獲得可能な先発投手がちらついているという。オリックスの井川慶(34)だ。昨年12月、オリックス側から井川放出の情報が発信されていた。森脇浩司監督(53)は、昨季中から「チームを変えるには、トップ15人を変えなければいけない」と話してきた。そのチーム改革の一環が13年1月に成立した『大引、木佐貫−糸井、八木』の交換トレードであり、今季中にFA権を取得するエース・金子千尋(30)とも複数年契約を交わさなかった。 「今オフ、金子を引き止めないのかと聞かれれば、今の段階では何とも言えない。ただ、昨年オフに金子と複数年契約を交わさなかったことで、『チーム改革は本気なんだ』という緊張感が生まれました。井川は日本球界復帰後の2年間で(〜13年)5勝しか挙げていません。年俸も6000万円までダウンしており、阪神からすれば獲得しやすい選手になっている」(同) 井川の心中を察すれば、阪神復帰には抵抗があるのでは…。06年オフに米挑戦したが、そこに至るまでの契約交渉で「ポスティングシステムに掛ける、掛けない」でフロントと衝突している。とはいえ、日本球界の規約では選手はトレードを拒否できないことになっている。今季は先発で勝ち星を挙げるなど復調の兆しも見せつつあるが、オリックスは吉田一将、東明大貴など即戦力投手のドラフト指名に成功しており、仮に井川を放出したとしても痛手にはならない。また、オリックスはオフの戦力補強にも成功しており、阪神サイドに無理難題な交換要員は求めて来ないだろう。 成立可能なトレードのようだ。障害があるとすれば、阪神側のメンツかもしれない。
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大みそか参戦ほぼ決定 芸能人対決 金子賢vs押尾学
2006年10月10日 15時00分
特集
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