楽天イーグルスの星野仙一監督(67)が吼えた。
去る3月3日、プロ野球・新人研修会が都内で開催された。社会人としての心構え、暴力団対策、マスコミ対応などの講演が行われ、諸事情で受講できなかった新人には「次年度は絶対に」と義務づけられている大切な会合である。
「楽天の注目ルーキー・松井裕樹(18)も当然、受講しました。でも、受講会場の東京までの往復を含め、3日間、練習ができなかったんです。松井はキャンプで守備下手が露呈し、けん制でも審判団に『本番でやったらボークを取るよ』と警告も受けています。開幕前にクリアすべき課題も多い」(スポーツ紙記者)
しかし、闘将が噛みついた理由はそれだけではない。周囲は「楽天監督を退いた後の就職口を確保するためでは?」とも勘繰っている。
「星野監督は球界でトラブルが起こると、苦言を呈してきた。それは中日指揮官だったころからです。当時、『長嶋(茂雄)さんがコミッショナー、オレがセ会長に』と言ったこともありました。NPB(日本野球機構)要職に色気があるんでしょう。楽天フロントには経営に長けたインテリも多く、監督退任後に加わる余地もない」(球界関係者)
阪神への復帰も考えにくい。また、NPBもソフトバンク・カラーに浸食されつつある。代表監督が小久保、新人研修会で経験談を語る講師役にも斎藤和巳が選ばれている。だが、星野監督はVチームの指揮官でもあり、その発言は無視できないとも思われる。日程批判を聞かされた熊崎勝彦・新コミッショナーは各メディアにこう答えていた。
「具体的な意見があれば、12球団で議論していくのは大事なこと」
一見、星野監督のアピールが功を奏したようにも聞こえるが、実際は違う。
「熊崎氏は明治大学OBで、言わば、星野監督の先輩です。後輩に『大人の対応』を見せただけ」(関係者)
松井は研修明けの5日、5回無失点の好投を見せた。星野発言は、当人には関係なかったようだ。